JP2006281465A - 成形装置及び成形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 対向する凸型10及び凹型20を備え、この凸型10及び凹型20の間に形成されたキャビティKに表皮材1を配置して樹脂Jを注入し、この樹脂Jに表皮材1を一体成形する成形装置Sにおいて、凸型10及び凹型20の間にはストリッパプレート30が介設され、凹型20のキャビティKの周縁部にはテーパ部21が設けられ、ストリッパプレート30にはテーパ部21に対応する傾斜部32が形成されており、テーパ部21と傾斜部32との間で表皮材1が保持される。
【選択図】 図1
Description
図6に示すように、ストリッパプレート130は凸型110を囲むようにして配設されている。
ストリッパプレート130を採用することにより、エジェクタピンにより成形品を外す構成に比して、成形品にピンの跡が付かず、外観商品性の高い成形品を得ることが可能となる。
車両用内装材は、図6及び図7に示すように、凹型120側に表皮材101を配設し、凸型110と凹型120を型締めし、凸型110と凹型120の間にできたキャビティKに樹脂を注入して、樹脂と表皮材101を一体成形することにより作成される。
表皮材101の端末部101aは、成形時に凸型110と凹型120との間で挟持されるが、このとき図7に示すように、表皮材101が凹型120のキャビティ周縁部で折れ曲がり、端末部101aの巻き込み方向とは逆の方向に折りクセが付いてしまい、端末処理を行うときの巻き込み性が悪くなるという問題があった。
本発明の他の目的は、成形時に、表皮材の伸びや破れ等の不具合が発生することなく、外観商品性が良好な成形品を製造することが可能な成形装置及び成形方法を提供することにある。
また、表皮材に折れ線が付きにくくなるので、外観上良好な成形品を得ることが可能となる。
このとき、本発明の成形装置では、表皮材が保持される箇所がテーパ状になっているので、型締めを行って凸型に表皮材が押され、表皮材がキャビティ内に押し込まれたときに、または溶融樹脂が射出されてキャビティ内に充填されたときに、端末側からキャビティ側に向けて表皮材が適度にずり込み、表皮材の局部的な伸びや破れが防止される。
なお、前記傾斜部及び摺動面は、前記ストリッパプレートに取着された入れ子部材に形成されたものであっても良い。
本発明の成形装置では、上記のように、凹型のキャビティ周縁部にテーパ部が設けられ、ストリッパプレートには、テーパ部に対応する傾斜部が形成されているので、表皮材が保持されるときに表皮材が直角に折れ曲がることなく、表皮材に折れ線が付くことがなく、外観上良好な成形品を得ることが可能となる。
成形装置Sは、凸型10及び凹型20からなる金型と、ストリッパプレート30とを備えて構成されている。
金型としては、上下方向に型開きする金型、左右方向に型開きする金型のいずれの金型を用いても良い。
凸型10は固定型であり、凹型20は可動型である。凹型20は、駆動機構により可動自在に構成されている。
図3に、凸型10及び凹型20の型締め方向D1と、テーパ部21の傾斜方向D2と、傾斜角度θの関係を示す。このように、テーパ部21は、キャビティKから拡開する方向に、キャビティKの周縁部を広げるような状態で傾斜して形成される。
ピン22は、表皮材1の端末部1aに刺さり、成形工程において、表皮材1が適正な位置からずれないように、表皮材1を保持する。
上記のようにストリッパプレート30が動作するとき、この挿通孔34aに凸型10が出入りする。
表皮材1は、凹型20側に配設され、端末部1aはピン22により保持されている。
そして、さらに表皮材1は、凹型20とストリッパプレート30に挟持されて保持される。
すなわち、凸型10及び凹型20の型締め方向に対して、25度〜65度、好ましくは45度の傾斜角度で形成されている。
入れ子部材35は、ボルト等によりストリッパプレート30に取着されている。
また、入れ子部材35を設けなくても、ストリッパプレート30に傾斜部32と摺動面33を一体に形成した構成としても良い。
まず、凸型10と、凹型20と、ストリッパプレート30との間に表皮材1を配設する。次いで、凹型20と凸型10とが型開きされた状態で、凹型20のテーパ部21とストリッパプレート30の傾斜部32で表皮材1を挟持する。
すなわち、凸型20に設けられた樹脂射出ゲートから、車両用内装部品の成形に必要な所定量の溶融樹脂Jが射出され、キャビティK内に樹脂Jが溶融した状態で配置される。
本実施例の凹型20は、電鋳殻23と金型本体24とから構成されている。
金型本体24の所定箇所には、貫通孔45が設けられており、貫通孔45には、上記ナット41と、このナット41に連結するボルト42が位置している。
なお、本例では、裏面側からのナット41及びボルト42による固定を、図5の右方で行っているが、同様に左方で行っても良い。或いは中央部で行っても良い。さらにまた、複数箇所で行ってもよい。ナット41及びボルト42による固定は成形面に影響しないため、金型形状等に応じて、適宜所定の箇所で行うことができるものである。
電鋳殻23及び金型本体24には、テーパ部21が設けられている。テーパ部21は、キャビティKを取り囲むように設けられており、傾斜角度θは、凸型10及び凹型20の型締め方向に対して、25度〜65度、好ましくは45度になるように形成されている。
表皮材1の保持については、上記実施例と同様に行う。
これにより、本実施例においても、表皮材1の端末部1aに折れ線をつけることなく、また、成形時に表皮材1の局部的な伸びや破れを防止することが可能となる。
1a 端末部
10 凸型
20 凹型
21 テーパ部
22 ピン
23 電鋳殻
24 金型本体
30 ストリッパプレート
31 突き出し手段
32 傾斜部
33 摺動面
34 平面部
34a 挿通孔
35 入れ子部材
D1 凸型及び凹型の型締め方向
D2 テーパ部21の傾斜方向
J 樹脂
K キャビティ
θ 傾斜角度
Claims (8)
- 対向する凸型及び凹型を備え、該凸型及び凹型の間に形成されたキャビティに表皮材を配置して樹脂を注入し、該樹脂に前記表皮材を一体成形する成形装置において、
前記凸型及び凹型の間にはストリッパプレートが介設され、
前記凹型の前記キャビティの周縁部にはテーパ部が設けられ、
前記ストリッパプレートには前記テーパ部に対応する傾斜部が形成され、前記テーパ部と傾斜部との間で前記表皮材が保持されたことを特徴とする成形装置。 - 前記ストリッパプレートは前記凸型との摺動面を備えたことを特徴とする請求項1記載の成形装置。
- 前記傾斜部は前記ストリッパプレートに取着された入れ子部材に形成されたことを特徴とする請求項1記載の成形装置。
- 前記摺動面は前記ストリッパプレートに取着された入れ子部材に形成されたことを特徴とする請求項2記載の成形装置。
- 前記テーパ部は前記凸型及び凹型の型締め方向に対して、25度〜65度の範囲で傾斜して形成されたことを特徴とする請求項1記載の成形装置。
- 前記ストリッパプレートは前記凸型及び凹型との間に位置する平面部と、該平面部に設けられた前記凸型の挿通孔を備え、前記傾斜部は前記挿通孔において前記キャビティに向けて突出して形成されたことを特徴とする請求項1記載の成形装置。
- 前記凹型の前記テーパ部よりも外側には前記表皮材の固定部材が設けられたことを特徴とする請求項1記載の成形装置。
- 表皮材と樹脂とが一体成形された成形品の成形方法において、
キャビティの周縁部にテーパ部が設けられた凹型と、該凹型に対向して配設される凸型と、該凸型の周囲に配設され前記テーパ部に対応する傾斜部を備えたストリッパプレートと、の間に前記表皮材を配設する工程と、
前記凸型と凹型とが型開きされた状態で、前記凹型のテーパ部と前記ストリッパプレートの傾斜部で表皮材を挟持する工程と、
前記凸型と凹型を型締めする工程と、
前記キャビティに溶融樹脂を導入し、前記表皮材と溶融樹脂を一体成形する工程と、を備えたことを特徴とする成形方法。
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