JP3902220B1 - ヒケ防止成形金型装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂成形品のヒケを確実に防止することが可能なヒケ防止成形金型装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明のヒケ防止成形金型10によれば、筒形ボス33の内部を成形する成形パイプ15の先端面15Sを、その軸方向に対して斜めに傾斜させてキャビティ13の意匠面成形面11A(詳細には、意匠面成形面11Aのうち成形パイプ15の軸線の延長線上に位置する成形面13A)と略平行な平坦面で構成したので、樹脂カバー30のうち、筒形ボス33が突出した部分の板状壁部の肉厚をほぼ均一とすることができる。即ち、従来のように筒形ボス33の基端部に部分的な厚肉部が形成されないので、樹脂カバー30の意匠面31におけるヒケを確実に防止することができ、外観品質が向上する。
【選択図】図3

Description

本発明は、筒形突部を備えた樹脂成形品におけるヒケを防止可能としたヒケ防止成形金型装置に関する。
従来のヒケ防止成形金型装置として、樹脂成形品に筒形突部を形成する成形パイプの先端部からガスを噴出させて、樹脂成形品のうち筒形突部が突出した部分にガスを内包させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−66823号公報(第26図)
ところが、上記した従来の成形パイプ1は、図11に示すように、先端面1sが軸線に対して直交した平坦面となっているので、樹脂成形品の板状壁部2から斜めに突出した筒形突部3を成形した場合に、筒形突部3の基端部に部分的な厚肉部4が形成される。このため、樹脂成形品にガスを内包させてもヒケ5の発生を防止することは困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、樹脂成形品のヒケを確実に防止することが可能なヒケ防止成形金型装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るヒケ防止成形金型装置は、板状壁部の裏面から斜めに筒形突部を突出して備えた樹脂成形品を成形するためのキャビティを有した成形金型と、筒形突部の内部を成形すると共に先端部にガス噴出ノズルを有した成形パイプとを備え、ガス噴出ノズルから噴出したガスを樹脂成形品に内包させてヒケを防止可能としたヒケ防止成形金型装置において、成形パイプの先端面の全体を軸方向に対して斜めに傾斜させて、キャビティのうち板状壁部の表面を成形する表面成形面と略平行にすると共に、成形パイプの先端面に、ガス噴出ノズルの周りを囲んだ環状溝を形成したところに特徴を有する。
請求項2の発明に係るヒケ防止成形金型装置は、表面に曲面を有する板状壁部の裏面から筒形突部を突出して備えた樹脂成形品を成形するためのキャビティを有した成形金型と、筒形突部の内部を成形すると共に先端部にガス噴出ノズルを有した成形パイプとを備え、ガス噴出ノズルから噴出したガスを樹脂成形品に内包させてヒケを防止可能としたヒケ防止成形金型装置において、成形パイプの先端面を、キャビティのうち板状壁部の表面を成形するための曲面を有した表面成形面と略同一形状面すると共に、成形パイプの先端面に、ガス噴出ノズルの周りを囲んだ環状溝を形成したところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のヒケ防止成形金型装置において、成形パイプは、成形金型の開閉方向に延び、成形パイプの外側に直動可能に嵌合し、成形金型を開いたときに成形パイプの先端側に移動して筒形突部の先端面を押圧し、樹脂成形品をキャビティから離脱させる筒形ノックアウトピンを備えたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1乃至の何れかに記載のヒケ防止成形金型装置において、ガス噴出ノズルは、成形パイプと別部品であると共に、基端部側に外径が大きくなった大径係止部を備え、成形パイプは先端部に内径が小さくなったノズル支持部を備え、ガス噴出ノズルは、成形パイプの基端部から内部に挿入されてノズル支持部に嵌合されると共に、ガス噴出ノズルの大径係止部をノズル支持部の端部と、成形パイプの内部に挿入したインナーパイプとの間で挟んで位置決めされたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
本発明のヒケ防止成形金型装置を用いて樹脂成形品を成形する場合には、キャビティに溶融した樹脂を射出すると共に、その樹脂が固化する過程で、成形パイプの先端部に備えたガス噴出ノズルからガスを噴出させる。すると、板状壁部の裏面から斜めに突出した筒形突部が形成されると共に、樹脂成形品の板状壁部のうち筒形突部が突出した部分にガスが内包される。
ここで、成形パイプは、その先端面の全体を軸方向に対して斜めに傾斜させて、キャビティのうち板状壁部の表面を成形する表面成形面と略平行になっているので、従来のように筒形突部の基端部に部分的な厚肉部が形成されることはない。従って、樹脂成形品におけるヒケを確実に防止することができる。しかも、キャビティ内に射出された樹脂の一部が成形パイプの先端面に形成された環状溝に入り込み、これにより成形パイプの先端面とキャビティ内の樹脂との間の隙間がシールされるから、樹脂成形品の板状壁部に内包させたガスの漏れが防がれ、圧力を保持することができる。
[請求項2の発明]
本発明のヒケ防止成形金型装置を用いて樹脂成形品を成形する場合には、キャビティに溶融した樹脂を射出すると共に、その樹脂が固化する過程で、成形パイプの先端部に備えたガス噴出ノズルからガスを噴出させる。すると、表面に曲面を有する板状壁部の裏面から突出した筒形突部が形成されると共に、樹脂成形品の板状壁部のうち筒形突部が突出した部分にガスが内包される。
ここで、成形パイプは、その先端面がキャビティのうち板状壁部の表面を成形するための曲面を有した表面成形面と略同一形状面になっているので、従来のように筒形突部の基端部に部分的な厚肉部が形成されることはない。従って、樹脂成形品におけるヒケを確実に防止することができる。しかも、キャビティ内に射出された樹脂の一部が成形パイプの先端面に形成された環状溝に入り込み、これにより成形パイプの先端面とキャビティ内の樹脂との間の隙間がシールされるから、樹脂成形品の板状壁部に内包させたガスの漏れが防がれ、圧力を保持することができる。
[請求項の発明]
請求項の発明によれば、成形金型を開いたときに、成形パイプの外側に直動可能に嵌合した筒形ノックアウトピンが成形パイプの先端側に移動して筒形突部の先端面を押圧することで、樹脂成形品をキャビティから離脱させることができる。
[請求項の発明]
請求項の発明によれば、ガス噴出ノズルの軸方向への移動が規制され、樹脂内へのガスの噴出を安定して行うことができる。また、キャビティの表面成形面の形状変化に対しては、成形パイプのみを異ならせて対応し、ガス噴出ノズルを共通して使用(共通部品化)することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図7に基づいて説明する。
図1における符号50は、図2に示した本発明のヒケ防止成形金型装置10を搭載した射出成形機である。射出成形機50のうち固定側取付板51の下面には固定金型11が固定されており、受け板52の上面には可動金型12が固定されている。受け板52の下方にはスペーサブロック54を挟んで可動側取付板53が備えられており、これら受け板52と可動側取付板53とが固定側取付板51に対して上下動することで、固定金型11と可動金型12との型閉め及び型開きが行われる。なお、固定金型11と可動金型12とで本発明に係る「成形金型」が構成されている。
受け板52と可動側取付板53との間には、2枚のプレート構成体57A,57Bを重ねてなるエジェクタプレート57と、エジェクタプレート57と受け板52との間で突っ張り状態となったリターンスプリング60,60とが備えられている。エジェクタプレート57は、型閉め状態(図1の状態)において、リターンスプリング60,60の弾発力により可動側取付板53の上面に押し付けられている。一方、型開き状態になって可動側取付板53を貫通した突出しロッド59が上方へ移動すると、エジェクタプレート57が突き上げられてリターンスプリング60,60を押し縮めながら上方(受け板52側)に移動する。なお、エジェクタプレート57からは受け板52及び可動金型12を貫通したリターンピン58,58が起立しており、エジェクタプレート47の上下動に伴い可動金型12の上面から出没可能となっている。
この射出成形機50を用いて製造された樹脂成形品としては、例えば、図7に示した樹脂カバー30が挙げられる。この樹脂カバー30は、例えば、図示しない被保護体を覆うものであって、互いに連続した平坦な板状壁部と湾曲した板状壁部とから構成されている。樹脂カバー30のうち被保護体を覆ったときに外側を向く意匠面31(本発明に係る「表面」に相当する)は、滑らかな湾曲面と平坦面とで構成されており、意匠面31とは反対側の取付面32(本発明に係る「裏面」に相当する)には樹脂カバー30を被保護体を覆った状態に固定するための複数の筒形ボス33(本発明に係る「筒形突部」に相当する)が一体成形されている。これら筒形ボス33は、樹脂カバー30を構成する板状壁部に対して斜めに突出している。
さて、上記樹脂カバー30を成形するために、ヒケ防止成形金型装置10は以下のような構造となっている。即ち、ヒケ防止成形金型装置10のうち、固定金型11は、主に樹脂カバー30の意匠面31を成形する意匠面成形面11A(本発明に係る「表面成形面」に相当する)を備え、可動金型12は、主に樹脂カバー30の取付面32を成形する取付面成形面12Aを備えている。これら固定金型11と可動金型12とが型閉めされると意匠面成形面11Aと取付面成形面12Aとの間にキャビティ13が形成され、ここに図示しない樹脂射出装置から射出された溶融状態の樹脂が充填されて樹脂カバー30の成形が行われる。
樹脂カバー30の取付面32を成形する可動金型12には、筒形ボス33を成形するために成形パイプ15がセットされている。図2に示すように、成形パイプ15は、可動金型12及び受け板52を貫通して上下方向に延びた円筒状をなしており、その基端部(下端部)が可動側取付板53に固定されている。詳細には、成形パイプ15の基端部には、段付き状に外径が大きくなった大径係止部15Aが備えられており、可動側取付板53には、上下に貫通して途中で段付き状に縮径した貫通係止孔53Aが形成されている。貫通係止孔53Aに対して可動側取付板53の下方から挿入された成形パイプ15は、その大径係止部15Aが貫通係止孔53Aの段差面53Bと、可動側取付板53の下面側に固定された押さえ駒61との間で挟まれており、これにより軸方向で位置決めされている。なお、成形パイプ15の基端部(大径係止部15A)は、回り止めピン62によって押さえ駒61と係合しており、これにより成形パイプ15は可動側取付板53に対して回り止めされている。
図2に示すように、成形パイプ15の先端部(上端部)は、キャビティ13に臨んでおり、固定金型11の意匠面成形面11Aに対してキャビティ13を挟んで突き合わされている。成形パイプ15の先端外周面と可動金型12に形成されて前記成形パイプ15が挿通されたパイプ挿通孔12Bの内周面との間には、次述する筒形ノックアウトピン16によって下端部を閉じられた筒状隙間19が形成されており、この筒状隙間19に溶融状態の樹脂が充填されることで、取付面32から斜めに突出した筒形ボス33が成形されるようになっている。
図2に示すように、筒形ノックアウトピン16は成形パイプ15の外側に嵌合している。筒形ノックアウトピン16は、受け板52を貫通して可動金型12のパイプ挿通孔12Bに挿入され、基端部(下端部)がエジェクタプレート57に固定されている。詳細には、筒形ノックアウトピン16の基端部には、段付き状に外径が大きくなった大径係止部16Aが備えられており、エジェクタプレート57のうち、上側のプレート構成体57Aには、上下に貫通して途中で段付き状に縮径した貫通係止孔57Cが形成されている。この貫通係止孔57Cに対して上側のプレート構成体57Aの下方から挿入された筒形ノックアウトピン16は、その大径係止部16Aが貫通係止孔57Cの段差面57Dと下側のプレート構成体57Bとの間に挟まれて軸方向で位置決めされている。そして筒形ノックアウトピン16は、エジェクタプレート57の上下動に伴い、パイプ挿通孔12B内で成形パイプ15に対して上下動可能となっている。
図2に示すように、成形パイプ15の軸心部には、ガス噴出ノズル20とインナーパイプ17とが同軸線上に並べて備えられている。インナーパイプ17は、成形パイプ15の基端部から先端部近傍まで延びており、その下端部は押さえ駒61内部のガス導入路61A及びガス管63を介して図示しないガス供給源に接続されている。
一方、ガス噴出ノズル20は、その基端部がインナーパイプ17の上端部に連結し、先端部が成形パイプ15の先端面15Sから僅かに突出している。図3に示すように、ガス噴出ノズル20の軸心部にはガス送給路23が貫通形成されている。ガス送給路23は、基端部から先端部に向かう途中で段付き状に縮径しており、基端側の大径部における口径は例えば3mmであり、先端側の小径部における口径は例えば0.03mmとなっている。小径部をこのような口径とすることで、キャビティ13内に射出された樹脂の侵入を防止している。
ガス噴出ノズル20の基端側には、段付き状に外径が大きくなった大径係止部20Aが備えられている。これに対し、成形パイプ15の先端内部には、内径が段付き状に小さくなったノズル支持部15Bが備えられており、成形パイプ15の基端側から成形パイプ15内に挿入されたガス噴出ノズル20は、ノズル支持部15Bに嵌合されると共に大径係止部20Aがノズル支持部15Bの段差部分に嵌合されたゴムリング18とインナーパイプ17との間で挟まれて軸方向で位置決めされている。
ここで図4に示すように、ガス噴出ノズル20は、ガス噴出ノズル20を縦割り2分割してなる1対のノズル構成体21,22を合体させた構造をなしている。ノズル構成体21,22のうち、互いの接合面24,24にはガス送給路23となる縦溝23A,23Aが形成されている。そして両方のノズル構成体21,22に形成された縦溝23A,23Aを合わせてガス送給路23が形成されている。ガス噴出ノズル20を上記2分割構成とすることで、樹脂の侵入を防止可能な比較的小さい口径のガス送給路23を容易に形成することができる。
さらに、本実施形態では、ガス噴出ノズル20のうち一方のノズル構成体21の先端面をその軸線と直交する平面とする一方、他方のノズル構成体22の先端面を軸線に対して斜めに傾斜した平面としてある。これにより、ガス噴出ノズル20の先端部に尖ったエッジ部が形成されている。
そして、ガス供給源から供給されたガス(詳細には不活性ガス、具体的には窒素ガス)は、インナーパイプ17を通過して、ガス噴出ノズル20の先端からキャビティ13内の溶融樹脂中に噴出するようになっている(図3を参照)。
ところで、樹脂カバー30の取付面32から斜めに突出した筒形ボス33の基端部に、部分的な厚肉部が形成されるのを防ぐために、本実施形態では、筒形ボス33の内部を成形する成形パイプ15の先端面15Sを、以下のような構成としている。
即ち、成形パイプ15の先端面15Sは、キャビティ13のうち意匠面成形面11A(詳細には、意匠面成形面11Aのうち成形パイプ15の軸線の延長線上に位置する成形面13A)と略平行な面で構成されている。具体的には、図3に示すように、成形パイプ15の先端面15Sは、その軸方向に対して斜めに傾斜させて意匠面成形面11Aと略平行な平坦面となっている。
また、図5に示すように、成形パイプ15の先端面15Sには、ガス噴出ノズル20と同心の環状溝15Mが陥没形成されている。この環状溝15Mには、キャビティ13内の溶融樹脂が浸入可能となっている(図3を参照)。
本実施形態のヒケ防止成形金型装置10に関する構成は以上であり、このヒケ防止成形金型装置10及びこれを搭載した射出成形機50の動作について説明する。
樹脂カバー30を成形するには、まず、可動側取付板53をその直動ストロークの上端位置として型閉めを行う。次に樹脂射出装置(図示せず)によってキャビティ13内に溶融状態の樹脂を射出する。樹脂の射出が完了したら、その樹脂が完全に固化する前に、ガス噴出ノズル20から樹脂中にガスを噴射する。これにより、樹脂カバー30を構成する板状壁部のうち筒形ボス33が突出した部分にガスが内包される。キャビティ13内の樹脂が固化するまで板状壁部に内包されたガスの圧力を保持し、樹脂が固化して樹脂カバー30が成形されたら、可動側取付板53を下方に移動させて型開きを行う。この時点で樹脂カバー30は固定金型11から離型される。次いで、突出しロッド59を上方へ直動させてエジェクタプレート57を上方へ移動させる。すると、図6に示すように筒形ノックアウトピン16,16が成形パイプ15の先端(上端)側へ移動して、その先端部が筒形ボス33を上方へ突き上げる。これにより、樹脂カバー30が可動金型12から浮かされて離型し、ヒケ防止成形金型装置10から取り出される。
ここで、本実施形態のヒケ防止成形金型10によれば、筒形ボス33の内部を成形する成形パイプ15の先端面15Sを、その軸方向に対して斜めに傾斜させてキャビティ13の意匠面成形面11A(詳細には、意匠面成形面11Aのうち成形パイプ15の軸線の延長線上に位置する成形面13A)と略平行な平坦面で構成したので、図3に示すように、樹脂カバー30のうち、筒形ボス33が突出した部分の板状壁部の肉厚をほぼ均一とすることができる。即ち、従来のように筒形ボス33の基端部に部分的な厚肉部が形成されないので、樹脂カバー30の意匠面31におけるヒケを確実に防止することができ、外観品質が向上する。また、成形パイプ15の先端面15Sに形成された環状溝15Mに樹脂が入り込むことで、成形パイプ15の先端面15Sとキャビティ13内の樹脂との間の隙間がシールされるから、樹脂カバー30の板状壁部に内包させたガスの圧力を保持することができ、ヒケをより確実に防止することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)図8に示すように、キャビティ13の意匠面成形面11Aのうち、成形パイプ15の軸線の延長線上に位置する成形面13Aが湾曲面である場合には、成形パイプ15の先端面15Sを、その成形面13Aと略平行な湾曲面又は成形パイプ15の軸方向に対する傾斜角度が異なる複数の平坦面で構成してもよい。
また、図9に示すように、樹脂カバー30のうち、意匠面31に凹凸を有する板状壁部の取付面32から筒形ボス30を突出させる場合には、成形パイプ15の先端面15Sを凹凸形状にして、キャビティ13のうち凹凸を有した意匠面成形面11A(詳細には、意匠面成形面11Aのうち、成形パイプ15の軸線の延長線上に位置した成形面13A)と略平行にすればよい。
(2)図10に示すように成形パイプ15の先端面15Sに、同心円状の複数の環状溝15Mを設けてもよい。このようにすれば、樹脂カバー30の板状壁部に内包させたガスの漏出をより確実に防止することができる。
(3)上記実施形態では、成形パイプ15の内側に別部品のガス噴出ノズル20を備えていたが、成形パイプ15自体にガス送給路23を形成して、その先端部をガス噴出ノズルとしてもよい。
(4)ガス噴出ノズル20は上記実施形態のように縦割り2分割可能な構造でなくてもよいが、上記実施形態の構造とすれば、溶融樹脂の侵入を防止可能なガス送給路23を容易に形成することができる。
(5)ガス送給路23は、両方のノズル構成体21,22に形成された縦溝23A,23A同士を合わせた構造であったが、一方のノズル構成体21(22)の接合面24のみに縦溝23Aを形成し、その縦溝23Aを他方のノズル構成体22(21)の接合面24にて側方から閉じた構成としてもよい。
(6)また、ガス送給路23は、ガス噴出ノズル20の基端部から途中部分までは両方のノズル構成体21,22に形成された縦溝23A,23Aを合わせてなり、ガス噴出ノズル20の途中部分から先端部までは一方のノズル構成体21(22)のみに形成された縦溝23Aを他方のノズル構成体22(21)にて側方から閉じた構成としてもよい。
(7)ガス送給路23のうち、ガス噴出ノズル20の基端部分をテーパー状に拡径させてもよい。
(8)上記実施形態では、樹脂成形品として被保護体を覆う樹脂カバー30を例示したが、他の樹脂成形品を上記ヒケ防止成形金型装置10で成形してもよい。
本発明の一実施形態に係るヒケ防止成形金型装置を備えた射出成形機の概念図 成形パイプ、ガス噴出ノズル、筒形ノックアウトピンの断面図 成形パイプ、ガス噴出ノズル、筒形ノックアウトピンの各先端部の断面図 ガス噴出ノズルの分解斜視図 成形パイプ及び筒形ノックアウトピンの各先端部の斜視図 筒形ノックアウトピンが成形パイプの先端側へ移動したときの断面図 樹脂カバーの断面図 他の実施形態(1)に係る成形パイプの先端部の断面図 他の実施形態(1)に係る成形パイプの先端部の断面図 他の実施形態(2)に係る成形パイプの先端部の断面図 従来のヒケ防止成形金型装置に備えられた成形パイプの側面図
符号の説明
10 ヒケ防止成形金型装置
11 固定金型(成形金型)
11A 意匠面成形面(表面成形面)
12 可動金型(成形金型)
13 キャビティ
15 成形パイプ
15B ノズル支持部
15M 環状溝
16 筒形ノックアウトピン
17 インナーパイプ
20 ガス噴出ノズル
20A 大径係止部
21,22 ノズル構成体
23 ガス送給路
23A 縦溝
30 樹脂カバー(樹脂成形品)
33 筒形ボス(筒形突部)

Claims (4)

  1. 板状壁部の裏面から斜めに筒形突部を突出して備えた樹脂成形品を成形するためのキャビティを有した成形金型と、
    前記筒形突部の内部を成形すると共に先端部にガス噴出ノズルを有した成形パイプとを備え、
    前記ガス噴出ノズルから噴出したガスを前記樹脂成形品に内包させてヒケを防止可能としたヒケ防止成形金型装置において、
    前記成形パイプの先端面の全体を軸方向に対して斜めに傾斜させて、前記キャビティのうち前記板状壁部の表面を成形する表面成形面と略平行にすると共に、
    前記成形パイプの先端面に、前記ガス噴出ノズルの周りを囲んだ環状溝を形成したことを特徴とするヒケ防止成形金型装置。
  2. 表面に曲面を有する板状壁部の裏面から筒形突部を突出して備えた樹脂成形品を成形するためのキャビティを有した成形金型と、
    前記筒形突部の内部を成形すると共に先端部にガス噴出ノズルを有した成形パイプとを備え、
    前記ガス噴出ノズルから噴出したガスを前記樹脂成形品に内包させてヒケを防止可能としたヒケ防止成形金型装置において、
    前記成形パイプの先端面を、前記キャビティのうち前記板状壁部の表面を成形するための曲面を有した表面成形面と略同一形状面すると共に、
    前記成形パイプの先端面に、前記ガス噴出ノズルの周りを囲んだ環状溝を形成したことを特徴とするヒケ防止成形金型装置。
  3. 前記成形パイプは、前記成形金型の開閉方向に延び、
    前記成形パイプの外側に直動可能に嵌合し、前記成形金型を開いたときに前記成形パイプの先端側に移動して前記筒形突部の先端面を押圧し、前記樹脂成形品を前記キャビティから離脱させる筒形ノックアウトピンを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のヒケ防止成形金型装置。
  4. 前記ガス噴出ノズルは、前記成形パイプと別部品であると共に、基端部側に外径が大きくなった大径係止部を備え、
    前記成形パイプは先端部に内径が小さくなったノズル支持部を備え、
    前記ガス噴出ノズルは、前記成形パイプの基端部から内部に挿入されて前記ノズル支持部に嵌合されると共に、前記ガス噴出ノズルの前記大径係止部を前記ノズル支持部の端部と、前記成形パイプの内部に挿入したインナーパイプとの間で挟んで位置決めされたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のヒケ防止成形金型装置。
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