JP2003053504A - 金属成形体用金型及びそれを用いた金属成形体の製造方法 - Google Patents

金属成形体用金型及びそれを用いた金属成形体の製造方法

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JP2003053504A
JP2003053504A JP2001240337A JP2001240337A JP2003053504A JP 2003053504 A JP2003053504 A JP 2003053504A JP 2001240337 A JP2001240337 A JP 2001240337A JP 2001240337 A JP2001240337 A JP 2001240337A JP 2003053504 A JP2003053504 A JP 2003053504A
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Hiroshi Yamada
浩 山田
Hideki Moriyama
英樹 森山
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Sanyo Electric Co Ltd
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MITSUWA DENKI KOGYO KK
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の製品形状を有する薄肉の金属成形体を
形成するための金型であって、金属成形体の外観に膨れ
や白化が生じないとともに金属形成体の内側に突き出し
ピンの偏りに起因するバリが生じないようにしたものを
提供する。 【解決手段】 所定の製品形状を有する薄肉の金属成形
体25を形成するためのものであって、金属成形体に対
応した形状を有するとともに溶融状態または半溶融状態
の金属が充填されるキャビティCと、このキャビティC
内で冷却固化した金属成形体を離型させる突き出しピン
11とを備えた金属成形体用金型において、金属成形体
を離型させるために突き出しピン11により押圧される
被押圧部27が金属成形体上に一体的に形成されるよう
にしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば携帯電話機
の筐体等の薄肉で軽量の金属成形体を形成するための金
属成形体用金型及びそれを用いた金属成形体の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯電話機やデジタルカメラ等の
筐体は、樹脂成形体により形成されていたが、近年の電
子機器の軽薄短小化に伴い、薄型化が図られるようにな
ってきており、この種の筐体は多少乱雑に取り扱われて
も破損しない強度が要求されることから、樹脂では強度
が十分であるとはいえず、MgにAl、Zn、Si等を
固溶化させた合金等の金属により形成された肉厚1mm
以下の薄肉の金属成形体が用いられる傾向にある。
【0003】このような薄肉の金属成形体を形成する方
法としては、ダイカスト法が知られている。ダイカスト
法は、金属を完全な溶融状態にして金型内に流し込むこ
とにより金属成形体を形成するものであるが、最近で
は、ダイカスト法でも半溶融状態の金属を用いて薄肉の
成形体を形成できるようになってきている。また、最近
では、半溶融状態の金属を金型内に射出することにより
金属成形体を形成する方法も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような金属成形体
の成形方法では、溶融状態または半溶融状態の金属を金
属成形体に対応した形状のキャビティ内に流し込み、溶
融または半溶融状態の金属を冷却固化させた後、ピン状
等の突き出し部により金属成形体を離型させるが、金属
成形体を突き出し部により突き出す際、金属成形体は薄
肉で強度が弱いため、図10に示すように、金属成形体
101における突き出し部102と反対側(固定側)の
外面に「膨れ」や「白化」等の現象が現れて非常に見苦
しいものとなることがある。特に、図8、9に示される
ような携帯電話機の筐体201等では、外側が光沢の有
る面であることが多く、その場合はこのような現象が特
に顕著に現れ易い。また、溶融金属がキャビティ内に侵
入する際の圧力により突き出しピンが片側に偏り、溶融
金属の侵入側に断面半円状の隙間が形成され、ここに溶
融金属が流れ込んで半円筒状の薄膜(バリ)が形成され
ることがあり、このバリが携帯電話機等の内装部品に干
渉し、部品を圧迫する等の不都合が生じていた。
【0005】また、図8、9に示す携帯電話機の筐体2
01のように、液晶表示部や操作ボタン等が取り付けら
れる貫通孔状のブランク部201aが多数設けられた金
属成形体は、非常に薄肉でブランク部201a以外の部
分の面積が狭く、突き出し部により押圧される部分を選
択する範囲が狭いとともに突き出し部の直径も小さくし
なければならないため、効果的な突き出しを行うことが
困難であった。そのため、狭い部分に多数の細い突き出
しピン202を多数設けることで、上述した膨れや白化
の現象の解消を図っていたが、コスト高になるという問
題点が有った。
【0006】また、ネジ孔などのボス部を有する金属成
形体の場合には、離型の際にボス部が金型に密着して離
型し難く、近くにある突き出し部が金属成形体を過大な
力で押すため、膨れや白化が特に発生し易い。そこで、
一般的には、図11に示すように、円柱状のピン203
aとスリーブピン203bから成る突き出し部203に
よりボス部201bの端面と内底面を押圧して突き出す
ようにしていた。しかしながら、このような突き出し部
203は非常に高価であり、機構的にもスリーブピン2
03bを突き出すためのエジェクタプレート204を別
途設けなければならないため金型が高価になるという欠
点が有った。
【0007】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、所定の製品形状を有
する薄肉の金属成形体を形成するための金型であって、
金属成形体の外観に膨れや白化が生じないとともに金属
形成体の内側に突き出しピンの偏りに起因するバリが生
じないようにしたものを提供することにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、ボス部を有す
る薄肉の金属成形体の外観に膨れや白化が生じないとと
もに製造コストが安価な金型を提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、貫通孔状のブ
ランク部を有する薄肉の金属成形体の外観に膨れや白化
が生じないとともに製造コストが安価な金型を提供する
ことにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、薄肉の金属成
形体を外観良くかつ能率良く製造し得る金属成形体の製
造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
問題点を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、所定の製
品形状を有する金属成形体上に突き出し部により押圧さ
れる被押圧部を一体的に形成し、この被押圧部により金
属成形体を離型させるようにすれば、突き出し部の影響
の無い外観の良い金属成形体を得られることを見い出し
た。
【0012】この被押圧部は、例えば携帯電話機の筐体
等のような貫通孔状のブランク部を有する金属成形体に
おいては、ブランク部の一方の端面を覆うように薄膜状
に形成することができる。すなわち、金型におけるブラ
ンク部を形成する部分の可動側と固定側の分割面(一般
にパーティング面という)に沿って溶融状態または半溶
融状態の金属(湯)が漸く回る程度の隙間を形成し、金
型のキャビティ内に流し込んだ金属がこの隙間に流れ込
んで薄膜状の被押圧部が形成されるようにする。
【0013】金属が冷却固化した後に型開きするととも
に被押圧部を突き出し部で押圧して金属成形体を離型さ
せ、金属成形体上に付随しているゲート部やオーバーフ
ロー部等とともに被押圧部をプレスによるトリミング加
工等により除去すれば、突き出し部の跡が残らない、見
栄えの良い薄肉の金属成形体を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施
形態である金属成形体用金型1及びこれに溶融金属を供
給するダイカスト装置51の断面図、図2は金型1で形
成される成形物21の斜視図、図3は金型1を型締めし
た状態の断面図、図4は金型1を型開きした状態の断面
図であり、成形物21の突き出し前の状態を示す図、図
5は金型1を型開きした状態の断面図であり、成形物2
1の突き出し後の状態を示す図、図6は金型1で形成さ
れる携帯電話機の筐体25の平面図、図7は図6のA−
A線断面図である。
【0015】本実施形態の金型1は携帯電話機の筐体の
上側の部分を形成するためのものであって、図3に示す
ように、固定側2と可動側3から成っている。可動側3
は、油圧シリンダ等の型締め機構(不図示)により固定
側2に対して接離自在となってり、これによって型開き
と型締めを行うことができる。固定側2と可動側3を型
締めすることにより製品に対応した形状のキャビティC
が形成される。
【0016】図3に示すように、固定側2は、固定側取
付板4、その一方の面に取り付けられた固定側型板5、
これらに設けられた貫通孔内に取り付けられたスプール
ブッシュ6及びロケートリング7を有している。可動側
3は、可動側取付板8、その一方の面にスペーサブロッ
ク9を介して取り付けられた可動側型板10、可動側型
板10に接離方向に摺動自在に取り付けられた複数本の
突き出しピン(突き出し部)11、これらのピン11の
一端に取り付けられたエジェクタプレート12を有して
いる。
【0017】突き出し機構の詳細について説明すると、
各突き出しピン11は下端部に外方に突出したフランジ
部11aを有しており、このフランジ部11aがエジェ
クタプレート12のアッパー部12aとロアー部12b
により挟持されている。図3に示すように、突き出しピ
ン11が完全に後退した状態において、その先端面11
bがキャビティCにおける可動側の面と面一になるよう
に配置されている。エジェクタプレート12は射出成形
機のエジェクタロッド31に連結されており、金型1が
開かれると同時にこのロッド31がエジェクタプレート
12を固定側2に向けて移動させる。
【0018】図1に示すように、ダイカスト装置51
は、Mg合金等の溶融成形金属を溶かす溶融炉52と、
この溶融炉52の中央部に配設され溶融炉52内の溶融
状態の金属(湯)HM(以下、溶融金属という)が流入
するシリンダ53と、このシリンダ53と連通し溶融金
属を外部に導くノズル54と、シリンダ53内の溶融金
属をノズル54内に圧送するピストン55と、ノズル5
4の先端部に設けられ金型1の湯口13に溶融金属を供
給する供給口56とを備えている。
【0019】図2に示すように、金型1で形成される成
形物21は、金型1の湯口13により形成される略円錐
状の湯口部22と、湯口13に供給された溶融金属をキ
ャビティCに導く流路14(図3参照)により形成され
るランナ部23と、キャビティCへの溶融金属の入り口
であるゲート(不図示)により形成されるゲート部24
と、キャビティCにより形成される筐体(金属成形体)
25と、ゲートの反対側に形成されるオーバーフロー部
26とを有している。
【0020】筐体25は、図6、7に示すように、液晶
表示部や操作ツマミを取り付けるための貫通孔状のブラ
ンク部25aを複数個有している。金型1では、ブラン
ク部25aを形成する部分において、固定側2と可動側
3のパーティング面に沿って溶融金属が漸く流れ込む程
度(厚さ0.1〜0.2mm程度)の隙間が形成され、
これによって薄膜状の被押圧部27がブランク部25a
の一方の端面を塞ぐように形成される。
【0021】本来、このような薄膜は、金型の型締め圧
が弱い場合等において、溶融金属や樹脂の射出圧力に負
けて金型が開くことにより成形物の外周部や孔部(ブラ
ンク部)等にパーティング面に沿って生じるものであ
り、生じてはならないものである。従来は、パーティン
グ面にこのような薄膜(一般的にはバリと呼ばれてい
る)が生じないように型締め機構で固定型2と可動型3
を固く締め付けるようにしていたが、本発明では、あえ
て薄膜を生じさせるようにしている。そして、突き出し
ピン11がこの被押圧部27を押圧することによって成
形物21を離型させるようにしている。
【0022】なお、型締め圧の調整で薄膜を形成する場
合には、突き出しピン11以外の部分にも薄膜(バリ)
が形成されることになるので、後工程で薄膜を除去する
箇所が多くなるという問題がある。そこで、金型1に被
押圧部27を形成するための隙間を彫り込み、型締め圧
を被押圧部27以外にバリが生じないように設定するよ
うにしてもよい。
【0023】また、ブランク部25aの周囲を湯が二股
に分岐して流れる場合においては、ブランク部25の周
縁部における湯の分岐点とは反対側の部分で二股に分岐
していた湯が合流することになるが、このとき、合流点
にフローマークやウエルドと称する亀裂のような線状の
筋が形成されるため、外観上見苦しいとともに、衝撃が
加わったときにそこから亀裂が生じ易いため強度的にも
好ましくない。本発明のように、ブランク部25aに薄
膜状の被押圧部27を形成することにより、湯が分岐す
ることがなくなるため、このような問題が解消される。
【0024】また、本発明では、製品となる部分以外の
部分で成形物を離型させるようにしているので、製品と
なる部分の肉厚を極力薄くすることができる。また、製
品となる部分に突き出し跡が形成されないため、製品と
なる部分の可動側の面がすっきりとして見栄えが良い。
【0025】なお、離型後にプレスによるトリミング加
工等により被押圧部27が周縁部に沿って厚み方向に剪
断力を与えられて筐体25から除去される。したがっ
て、突き出しピン11で被押圧部27を強い力で押圧し
て被押圧部27に膨れや白化が生じたとしても問題はな
く、成形物を確実に離型させることだけに留意して金型
を設計することができるので、設計が容易であるととも
に、汎用性のある安価な突き出しピンを使用することで
製造コストの低減を図ることができる。
【0026】また、図示しないが、筐体25の内面に
は、下側の筐体と連結するためのネジがねじ込まれるボ
ス部が形成されている。一般的に、このようなボス部は
内部が空洞の筒状で、筐体の内面に対して垂直に立設さ
れた円柱状であり、離型時にボス部の外周部と金型との
間に生じる摩擦力によってボス部が引っ張られて金型上
に残ろうとする。そこで、突き出しピンでボス部の内底
面を突き上げてボス部を離型させるようにしているが、
従来はボス部以外の部分を押圧する突き出しピンの押圧
力を、膨れや白化が生じないようにするために、あまり
大きくすることができなかったため、ボス部を確実に離
型させるためにボス部の内底面に大きな押圧力を与える
必要が有り、これによってボス部の内底面の裏側の部分
に膨れや白化が生じ易かった。
【0027】そこで、従来は、図11に示すように、ボ
ス部201bの端面と内底面を押圧するスリーブ状の突
き出し部203でボス部201bを突き出すようにして
いた。この突き出し部203は、ボス部201bの内底
面を押圧する円柱状のピン203aと、ボス部201b
の端面を押圧する円筒状のスリーブ203bとから成
り、スリーブ203bをピン203aに対して一定タイ
ミング遅らせて動作させることによりボス部201bを
離型させるものである。しかしながら、この場合、スリ
ーブ203bを動作させるためのエジェクタプレート2
04やスリーブ203bをピン203aに対して遅らせ
て動作させるための遅延回路等が必要となるため、コス
トが高くなるという問題がある。
【0028】本発明では、ボス部25bの内底面を押圧
する突き出しピン11以外の突き出しピン11が、製品
となる部分以外に設けた被押圧部27を押圧するように
なっているため、膨れや白化を気にする必要がなく、押
圧力を大きくすることができる。したがって、ボス部2
5が離型し易く、ボス部25の内底面を押圧する突き出
しピン11の押圧力をあまり大きくする必要がないた
め、ボス部25の内底面の裏側に膨れや白化が生じにく
いとともに、スリーブピンを必要としないため製造コス
トが安価である。
【0029】また、従来は、突き出しピンと金型の間の
隙間に湯が侵入して薄膜が形成されることがあった。特
に、溶融金属がキャビティ内に侵入する際の圧力により
突き出しピンが片側に偏り、溶融金属の侵入側に断面半
円状の隙間が形成され、ここに溶融金属が流れ込んで半
円筒状の薄膜(バリ)が生じることがあった。携帯電話
機の筐体においては、このような薄膜が内装部品に干渉
することがあるため、後工程で除去する必要がある。本
発明では、製品となる部分以外に設けた被押圧部27を
突き出しピン11で押圧するようにしており、この被押
圧部27は離型後に除去されるため、このようなバリが
生じたとしても問題はない。
【0030】次に、金型1を用いて携帯電話機の筐体を
製造する手順について説明する。まず、ダイカスト装置
51の溶融炉52に、例えばAlやZn等を投入して溶
融させる。この溶融金属(湯)HMはシリンダ53内に
流入し、ピストン55によりノズル54内に圧送され
る。そして、ノズル54の先端の供給口56から溶融金
属が金型1の湯口13に供給される。
【0031】そして、キャビティC内がゲート口と反対
側のオーバーフロー部から排気装置(不図示)により真
空引きされ、湯口13に供給された溶融金属がキャビテ
ィC内に完全に充填される。キャビティC内に充填され
た溶融金属は気泡とともにオーバーフロー部内に吸引、
排出され、ブランク部25aの一方の端面側に位置する
被押圧部27を形成するための隙間にも充分に溶融金属
が行き渡る。そして、キャビティC内の溶融金属は冷却
機構(不図示)により冷却されて固化する。
【0032】そして、可動側3が固定側2から離れる方
向に移動して金型1が開くと同時に、ダイカスト装置5
1と連動するエジェクタロッド31によりエジェクタプ
レート12が突き出し方向に移動し、エジェクタプレー
ト12に挟持された突き出しピン11が可動型型板10
から突出して被押圧部27、湯口部22、ランナ部2
3、オーバーフロー部26を押圧し、これによって成形
物21が離型する。この成形物21をプレス等の打ち抜
き機構に固定し、筐体25以外の部分を筐体25との境
界部でトリミング加工等により除去する。その後、筐体
25はメッキ等の後加工に送られる。
【0033】なお、最近では、樹脂製品を成形するのと
同じように、射出成形機を用いて半溶融状態の金属を金
型内に射出し、上述したダイカスト金型と同様に薄肉の
金属成形体を形成する方法も行われており、本発明はこ
のような場合にも適用することができる。
【0034】また、その他にも、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で上述した実施形態に種々の変形を施すことが
できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、所定の製品形状を有する金属成形体上に突き出し
部により押圧される被押圧部が一体的に形成されるよう
にしたことにより、突き出し後に被押圧部を除去するこ
とで、外観に膨れや白化が無く、内側に突き出しピンの
偏りに起因するバリの無い品質の優れた金属成形体を得
ることができる。また、突き出し部が金属成形体以外の
部分を押圧するため、金属成形体を極力薄くすることが
でき、軽量で低コストの金属成形体を得ることができ
る。また、膨れや白化を気にせずに強い押圧力で突き出
しを行うことができるため、ボス部を有する金属成形体
であってもスリーブピンを用いる必要がなく、汎用性の
有る安価な突き出し部材を用いることができるため、製
造コストが低減する。
【0036】また、請求項2の発明によれば、貫通孔状
のブランク部を有する金属成形体にブランク部の一方の
端面を覆うように薄膜状の被押圧部を形成することによ
り、ブランク部を有する薄肉の金属成形体を外観に膨れ
や白化を生じさせずに形成することができる。また、ブ
ランク部を有する金属成形体以外の部分を突き出し部が
押圧するため、金型の設計が容易であるとともに、汎用
性のある安価な突き出しピンを用いることができるた
め、製造コストを低減することができる。
【0037】また、請求項4の発明によれば、所定の製
品形状を有する金属成形体とは別に設けた被押圧部を突
き出し部で押圧し、離型後にこの突き出し部を除去する
ようにしたことで、膨れや白化の無い外観の良い金属成
形体を得ることができるとともに、膨れや白化を気にせ
ずに強い押圧力で効果的な突き出しを行うことができる
ため、歩留まりが少なくなり、能率良くかつ安価に金属
成形体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である金属成形体用金型
1及びこれに溶融金属を供給するダイカスト装置51の
断面図。
【図2】 金型1で形成される成形物21の斜視図。
【図3】 金型1を型締めした状態の断面図。
【図4】 金型1を型開きした状態の断面図であり、成
形物21の突き出し前の状態を示す図。
【図5】 金型1を型開きした状態の断面図であり、成
形物21の突き出し後の状態を示す図。
【図6】 金型1で形成される携帯電話機の筐体25の
平面図。
【図7】 図6のA−A線断面図。
【図8】 従来の金型で形成された金属成形体の平面
図。
【図9】 図8のB−B線断面図。
【図10】 従来技術の問題点の説明図。
【図11】 従来技術の問題点の説明図。
【符号の説明】
1 金属成形体用金型 11 突き出しピン(突き出し部) 25 筐体(金属成形体) 27 被押圧部 C キャビティ
フロントページの続き (72)発明者 森山 英樹 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の製品形状を有する薄肉の金属成形
    体を形成するためのものであって、前記金属成形体に対
    応した形状を有するとともに溶融状態または半溶融状態
    の金属が充填されるキャビティと、このキャビティ内で
    冷却固化した金属成形体を離型させる突き出し部とを備
    えた金属成形体用金型において、前記突き出し部により
    押圧される被押圧部が前記金属成形体上に一体的に形成
    されるようにしたことを特徴とする金属成形体用金型。
  2. 【請求項2】 前記金属成形体が貫通孔状のブランク部
    を有するものであり、前記被押圧部が前記ブランク部の
    一方の端面を覆うように薄膜状に形成されるようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の金属成形体用金型。
  3. 【請求項3】 前記被押圧部の周縁部に沿って厚み方向
    に剪断力を与えることにより前記被押圧部を前記金属成
    形体から除去する手段を備えたことを特徴とする請求項
    2に記載の金属成形体用金型。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の金属成形体用金型を用い
    た金属成形体の製造方法であって、溶融状態または半溶
    融状態の金属を前記キャビティ内に充填し、前記キャビ
    ティ内の金属が冷却固化した後に型開きするとともに固
    化した金属成形体を前記突き出し部により離型させ、こ
    の金属成形体から前記被押圧部を除去することを特徴と
    する金属成形体の製造方法。
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