WO2006134628A1

WO2006134628A1 - 成形装置

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Publication number: WO2006134628A1
Application number: PCT/JP2005/010782
Authority: WO
Inventors: Masao Ooba
Original assignee: Makabealumi, Inc
Priority date: 2005-06-13
Filing date: 2005-06-13
Publication date: 2006-12-21

Abstract

　迅速かつ確実に離型が可能であり、かつ１つの金型から三次元的に湾曲する複数の成形品を製造することを目的とする。　キャビティ内に曲がり中子、スライド中子を配置するとともに、押出ピンを引き上げた状態で可動型と固定型とを閉じる。溶湯加圧注入シリンダを連結し、キャビティ内に溶湯の加圧注入を行う。溶湯が固化した後、金型を開き、成形品、ビスケット、ランナ、ゲートを一体のまま取出ピンで可動型から押し出す。次に、可動型と固定型との間に撃針ブロックを進入させ、各撃針ユニットのシリンダの空圧を付勢することによって撃針の先端部で打撃部に衝撃力を加える。これによりゲートが破断し、各成形品とランナとが分離される。分離されたランナは、ビスケットと一体のまま落下し排除される。次に、押出ピンを降下させ、その押し出し力で成形品を落下させ成形品を曲がり中子から離型する。

Description

成形装置

技術分野

[0001] 本発明は、例えば、プレッシャーダイキャスト法等の铸造技術を用いて铸物を成形する成形装置に関し、特に、例えば、エンジン用のインテークマ-ホルド等の三次元曲線形状を有する部材を成形する成形装置に関する。

背景技術

[0002] 一般に中空铸物を成形する場合には、中空部や穴などの部位に中子と呼ばれる铸型を主金型に装着する。そして、中子を装着した状態で主金型に溶湯を铸込み铸物を成形し、最後に中子を抜く。このように铸造技術では、中子を用いることにより自由に中空部を作り出すことができる。

[0003] 铸造技術を用いて成形されるものに、エンジン用のインテークマ-ホルドがある。このインテークマ-ホルドは、エンジンのキヤブとリードバルブを結ぶ三次元的に湾曲した形状の管継手である。

インテークマ-ホルド等のアルミダイキャストのように、複雑な形状を成形する場合には、特に、中子の抜き出し処理 (動作)も三次元的に行う必要があり困難であった。従来、このような三次元的に湾曲する中空铸物を成形する際の中子の抜き出し動作時に生じる不具合を解消する技術が下記の特許文献に提案されている。

特許文献 1：特開平 8 - 276259号公報

[0004] 特許文献 1には、一対の金型と中子を用いたダイキャスト法により三次元的に湾曲した形状の铸物を成形する際に、簡単な駆動処理によって中子の抜き出しを可能にする技術が提案されている。

詳しくは、はじめに一対の金型と中子による铸型でダイキャスト铸物を形成する。その後、可動金型を一定方向に移動させて固定金型力離し金型を開く。このとき成形品を中子により両方の金型の間に保持しておく。この成形品を保持した中子を金型力独立させた状態で金型の開方向と同一の方向に移動させて両金型間に配置する。 [0005] そして、押し出しピンを鉛直下方向に押動し、中子に保持されている成形品を直接押し、成形品を中子から離型 (離脱)する。

なお、成形品を保持した中子を一対の金型が開いた空間の中間に配置された状態において、成形品を中子力押し出すことにより、離型する際に十分な空間を確保することができる。これにより、成形品が離型され落下する際に、フランジ等の突出部が装置周辺に衝突し損傷することを防止できる。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] 上記特許文献 1に記載されている技術を用いることにより、三次元的に湾曲する中空铸物を成形する際に三次元的な駆動処理を行うことなく円滑に中子の抜き出しを行うことができる。

し力しながら、特許文献 1に記載されている成形装置では、 1回の铸造処理において、 1つの主金型から 1つの成形品し力製造することができないため、生産性のさらなる向上を図ることが困難であった。

そこで本発明は、容易な構成を用いて迅速かつ確実に離型が可能であり、かつ 1 つの金型力三次元的に湾曲する複数の成形品を製造することができる成形装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007] 請求項 1記載の発明では、三次元的に湾曲する中空铸物を成形するダイキャスト铸物製造用の成形装置であって、溶湯の注入口と、複数の、前記中空铸物の外殻を形成する空間であるキヤビティと、これらのキヤビティと前記注入口との間をつなぐ湯道と、を有し、一方向に開閉動可能な 1対の金型と、前記金型の外部に配設された支持部材と、前記支持部材を駆動する駆動手段と、前記中空铸物の中空部を形成する湾曲した铸型であり、前記駆動手段により前記金型のキヤビティ内で前記金型開閉方向と同一の方向において前記金型力も独立して相対的に駆動可能となるように前記支持部材により支持され、成形後の前記中空铸物を中空穴部に一端側から挿入された状態で保持する中子と、前記金型が開いている時に、前記中子とともに前記支持部材に移動可能に支持されて前記中子の移動方向と交差する方向に進退動作する成形品離型用の押出しピンと、前記金型を開き、前記湯道に铸込まれた溶湯が固化した铸物により一体化された複数の前記中空铸物を、前記中空铸物が前記中子に支持された状態で、前記金型から離脱させる離脱手段と、前記離脱手段により前記金型力離脱させられた一体化された複数の前記中空铸物における、前記中空铸物と前記湯道に铸込まれた溶湯が固化した铸物とを分離する分離手段と、前記分離手段により分離された後、前記押出しピンを駆動させて前記中空铸物を前記中子から離型させる離型手段と、を備えることにより前記目的を達成する。

[0008] 請求項 2記載の発明では、請求項 1記載の発明にお!/、て、前記湯道は、前記キヤビティとの接合部に、铸込まれた溶湯が固化した部位が前記湯道に铸込まれた溶湯が固化した部位よりも脆弱に形成されるゲートを有し、前記分離手段は、前記ゲートに铸込まれた溶湯が固化した部位を破断させる。

[0009] 請求項 3記載の発明では、請求項 2記載の発明にお、て、前記分離手段は、前記ゲートに铸込まれた溶湯が固化した部位近傍に衝撃力を印加する衝撃印加手段からなる。

[0010] 請求項 4記載の発明では、請求項 1、請求項 2または請求項 3記載の発明にお、て、前記離脱手段は、前記湯道に铸込まれた溶湯が固化した铸物により一体化された複数の前記中空铸物を前記金型から取り出す取出手段と、前記取出手段により前記金型力外された後、前記金型力隔離された位置まで移動させる移動手段力なる。

[0011] 請求項 5記載の発明では、請求項 1記載の発明において、前記中子は、前記支持部材に支持された基部の端部に設けられ、前記金型は、前記基部が嵌め込まれる嵌込溝を有し、前記湯道における前記基部と交差する部位は、前記嵌込溝の内壁に設けられた溝により構成されている。

発明の効果

[0012] 請求項 1記載の発明によれば、中空铸物と湯道に铸込まれた溶湯が固化した部位とを分離した後、中空铸物を中子力離型させることにより、容易に複数の中空铸物を同時に離型させることができる。これにより、適切に 1つの金型力複数の中空铸物を同時に製造することができる。請求項 2記載の発明によれば、湯道にゲートを設け、このゲートにより形成される脆弱な部位を破断させることにより、容易に中空铸物を分離させることができる。

請求項 3記載の発明によれば、衝撃印加手段を設けることにより、衝撃力を用いて適切に中空铸物を分離させることができる。

[0013] 請求項 4記載の発明によれば、取出手段と移動手段との 2段階で、一体化された複数の中空铸物を金型から離脱させることにより、一体化された複数の中空铸物と金型との間に十分な空間を設けることができる。これにより中空铸物を分離する際における金型との干渉を抑制することができる。

請求項 5記載の発明によれば、湯道における基部と交差する部位を嵌込溝の内壁に設けられた溝により構成することにより、湯道と基部とを立体的に交差させることができる。これにより、湯道の短縮ィ匕を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

[0014] 以下、本発明の好適な実施の形態について、図 1〜図 7を参照して詳細に説明する。

なお、本実施の形態は、エンジン用のインテークマニホルドに適用される三次元的に湾曲する管継手等をアルミダイキャストによって同時に 4個形成する場合について適用したものである。同時に形成する成形品の個数は、 4個に限定されるものではなぐ例えば、 2個、 3個、 5個、 6個…複数個であればよい。

図 1は、本実施の形態に係る成形装置の全体構成を示した図である。図 2は、本実施の形態に係る成形装置の金型を組み合わせた状態における構成を示した側面図である。

図 3は、本実施の形態に係る成形装置の可動部 1の構成を示した平面図および側面図である。

図 4は、本実施の形態に係る成形装置の固定部 2の構成を示した側面図および平面図である。

図 5は、铸造後のビスケット 36、ランナ 37、ゲート 38および成形品 17を示した平面図である。

図 6は、铸造後のビスケット 36、ランナ 37、ゲート 38および成形品 17を示した斜視図である。

図 7 (a)は、撃針 42の押圧状態における撃針ユニット 41の構成を示した図であり、図 7 (b)は、撃針 42の自由状態における撃針ユニット 41の構成を示した図である。

[0015] まず、図 1〜図 7を参照しながら本実施の形態に係る成形装置の構成について説明する。

図 1に示すように、成形装置は、大別すると可動部 1、固定部 2、ゲート切断部 3の 3 部から構成されている。

成形装置は、例えば水平方向（図中 X軸方向）における開閉 (移動）が可能な可動型 4、およびこの可動型 4と対になり外殻成形用の主金型を構成する固定型 5を有し、これらの対向面に成形品 17の形状を有する空間、即ちキヤビティ 14が形成されている。本実施の形態では、 4つのキヤビティ 14が形成されている。なお、キヤビティ 14 の可動型 4側の領域をキヤビティ 14a、固定型 5側の領域をキヤビティ 14bとする。可動型 4および固定型 5は、図示しない駆動シリンダ等によって互いに対向する方向（図中 X軸方向）に沿って相対的に開閉駆動できるように構成されている。

[0016] 図 2に示すように、主金型により形成される各キヤビティ 14内には、曲がり中子 15が配置されている。この曲がり中子 15は、鉛直方向（図中 z軸方向）に延びる円柱状の支持部分 15bと、その下端の三次元的に湾曲した本体部分 15aから構成されている全ての支持部分 15bは、スライドユニット 16の下端面に形成されている。このスライドユニット 16は、キヤビティ 14内で金型の開閉方向と同一の方向（図中 X軸方向）に相対移動可能に支持されている。なお、支持部分 15bは、曲がり中子 15の基部として機能する。

また、曲がり中子 15の本体部分 15aは、三次元的に湾曲することで、成形後に中空铸物の成形品 17における中空穴部 17aに一端側力も挿入された状態となる。この曲がり中子 15の本体部分 15aによりキヤビティ 14内に成形品 17を掛止保持することができるようになつている。

[0017] 本実施の形態に係る成形装置では、曲がり中子 15に付随して成形品 17を離型（離脱)するための押出ピン 18が設けられている。この押出ピン 18は、曲がり中子 15 の周囲に配設されており、スライドユニット 16および曲がり中子 15の支持部分 15bに穿設された鉛直方向に延びる支持孔 19に押通されている。押出ピン 18は、鉛直方向（図中 z軸方向）に移動可能に構成されている。

押出ピン 18の下端部が、成形品 17の一端のフランジ部 17bに当接するように構成されている。各押出ピン 18は、主金型（可動型 4、固定型 5)の外部で進退駆動する駆動装置、例えば油圧シリンダ等のシリンダ装置 20にカツプリング部 21を介して連接されている。

なお、本実施の形態に係る成形装置では、各成形品 17に 1本の押出ピン 18が配設されている力各成形品 17に設けられる押出ピン 18の本数は、これに限られるものではない。成形品 17をより円滑に押し出すために、より多くの本数の押出ピン 18を任意に設定することも可能である。

[0018] また、図 3に示すように、本実施の形態に係る成形装置には、曲がり中子 15とは別に、スライド中子 22が設けられている。

スライド中子 22は、本体部分 22aと支持部分 22bから構成されている。スライド中子 22の本体部分 22aは、水平方向（図中 y軸方向）に延びる円柱状であり、その先端部は、キヤビティ 14内において、曲がり中子 15の本体部分 15aの先端と突き合わせ状態で保持されるように構成されて、る。

即ち、スライド中子 22の本体部分 22aと曲がり中子 15の本体部分 15aの端面の形状は一致するように構成されてヽる。

スライド中子 22の支持部分 22bは、水平方向（図中 y軸方向）に延びる角柱状の部材カもなり、その内端にスライド中子 22の本体部分 22aが形成されている。

[0019] スライド中子 22は、成形品 17の離型時に主金型の外側方向へスライド可能に構成されている。なお、スライド中子 22のスライド範囲は、スライド中子 22の本体部分 22a におけるキヤビティ 14内に配置された部分が十分にキヤビティ 14の外部にまで移動できる程度に設定されて、る。

スライド中子 22は、可動型 4と固定型 5が開かれる（移動する）時に、スライド中子 22 の支持部分 22bに設けられたスライド穴 22cと、傾斜ピンとを係合することによって駆動されるように構成されて、る。 [0020] 主金型を構成する固定型 5には、図 4に示すようにキヤビティ 14bの他、スライドュ- ット 16が嵌め込まれるスライドユニット嵌合凹部 30、曲がり中子 15の支持部分 15bが嵌め込まれる中子支持部嵌合凹部 31b、スライド中子 22の本体部分 22aが嵌め込まれるスライド中子嵌合凹部 32b、スライド中子 22の支持部分 22bが嵌め込まれるスライド中子支持部嵌合凹部 33bが形成されている。

また、固定型 5には、装置の外部カゝらアルミニウム合金の鎔解液 (以下、溶湯とする )を供給する溶湯加圧注入シリンダ 100を挿入するための、固定型 5の厚み方向に貫通する円形のシリンダ挿入孔 34が形成されて、る。

さらに、固定型 5には、対角線上の 2頂点にガイドロッドを貫通するためのガイド穴 3 5が形成されている。

[0021] 同様に、固定型 5と対になり主金型を構成する可動型 4には、図 3に示すように、キャビティ 14aの他、曲がり中子 15の支持部分 15bが嵌め込まれる中子支持部嵌合凹部 31a、スライド中子 22の本体部分 22aが嵌め込まれるスライド中子嵌合凹部 32a、スライド中子 22の支持部分 22bが嵌め込まれるスライド中子支持部嵌合凹部 33aが形成されている。

[0022] また、可動型 4には、溶湯加圧注入シリンダ 100から注入される溶湯の注入口であるビスケット (湯口） 36、キヤビティ 14内まで溶湯を導くランナ (湯道） 37、キヤビティ 1 4の入り口部分のゲート（せき） 38が形成されている。ビスケット 36、ランナ 37、ゲート 38によって、溶湯の流路が構成されている。

図 3に示すように、ビスケット 36は、円形状の凹溝から形成され、溶湯加圧注入シリンダ 100から注入された溶湯は、このビスケット 36を介してランナ 37へ導かれる。ランナ 37は、ビスケット 36から注ぎ込まれた溶湯を各キヤビティ 14へ導くために、途中で 4方向に分岐している。

ゲート 38は、キヤビティ 14空間の直前に、キヤビティ 14の L字型に湾曲した外縁に沿って設けられている。

[0023] 本実施の形態に係る成形装置では、一度の铸造処理によって 4つの成形品 17が形成されるように構成されている。各キヤビティ 14内には、可動型 4と固定型 5の接合面に沿って、水平方向に駆動するスライド中子 22を設ける必要がある。また、曲がり中子 15に付随して設けられる鉛直方向に押し出される各押出ピン 18を並列して設ける必要がある。

そのため 4つのキヤビティ 14は、図 3に示すように少なくとも隣接する一方のキヤビティ 14を鉛直方向（図中 z軸方向）にずらした状態で配置、即ち斜めに配置しなければならない。

このように 4つのキヤビティ 14を配置した場合には、主金型の外側に配置されたキヤビティ 14とビスケット 36との間には、他のキヤビティ 14のスライド中子 22および曲がり中子 15が存在している。

[0024] そこで本実施の形態に係る成形装置では、主金型の外側に配置されたキヤビティ 1 4とビスケット 36とを繋ぐランナ 37に迂回部 39を設けるようにしている。

詳しくは、図 3および図 6に示すように、主金型の内側（中央側）に配置された曲がり中子 15の支持部分 15bとランナ 37の交差部においてランナ 37に断面 U字（円弧)型の迂回部 39を設け、曲がり中子 15の支持部分 15bとランナ 37とが立体的に交差するように構成されている。

なお、迂回部 39は、可動型 4に形成された中央側の曲がり中子 15の支持部分 15b が嵌め込まれる中子支持部嵌合凹部 31aの内周壁面に設けられた周方向に延びる溝によって構成されている。

[0025] また、図 6に示すように、本実施の形態におけるキヤビティ 14とランナ 37を繋ぐゲート 38、即ちキヤビティ 14空間の直前に位置する溶湯の流路は、ランナ 37と比較してはるかに浅い凹溝によって形成されて、る。

そのため、铸造後のゲート 38の領域は、非常に薄く（薄肉）形成される。この薄く形成されたゲート 38は、成形品 17やランナ 37と比較して脆弱に構成されている。

[0026] また、本実施の形態に係る成形装置では、押出ピン 18を用いて成形品 17に回転運動を与え、この回転運動の働きによって成形品 17を曲がり中子 15から取り出すように構成されている。

し力しながら、铸造直後の成形品 17は、図 5および図 6に示されるように、ランナ 37 (ゲート 38を含む）を介して一体となって、る。

4つの各キヤビティ 14で成形された成形品 17における押出ピン 18の作用により与えられる回転運動の方向はそれぞれ異なる。

そのため、成形品 17がー体ィ匕されている状態においては、適切に成形品 17を曲力 Sり中子 15から離型することができない。

[0027] そこで、本実施の形態に係る成形装置には、図 1に示すゲート切断部 3が設けられ、押出ピン 18を用いて曲がり中子 15から成形品 17を離型する前にそれぞれの成形品 17とゲート 38とを切り離すことができるように構成されている。ここで、ゲート切断部 3の構成について説明する。

ゲート切断部 3は、鉛直方向（図中 z軸方向）に延びる撃針ブロック 40と、撃針プロック 40に支持される撃針ユニット 41から構成されている。撃針ブロック 40には、複数の撃針ユニット 41が、撃針 42の先端部が図 5に示す打撃部 50に臨む位置に装着されている。

撃金†ユニット 4 ま、図 7に示すように、撃金 +42、ガイド 43、凸縁 44、スプリング 45、ストッノ 46、シリンダ 47、シリンダロッド 48を備えている。

[0028] 撃針 42は、ガイド 43に摺動可能に嵌合され、剛性の高い棒状 (針状)の部材から構成されている。

凸縁 44は、撃針 42の中間部分には撃針 42の外周壁面力も外周側へ張り出したフランジ状の部材である。

凸縁 44とガイド 43の端面との間にスプリング 45が挿入されている。このスプリング 4 5の作用によって、撃針 42が撃針 42の先端方向（可動型 4方向）に常時付勢されている。なお、撃針 42は、ストッノ 46の作用によりガイド 43からの逸脱が抑止されている。

[0029] 本実施の形態に係る成形装置では、成形品 17とゲート 38とを切り離す場合、撃針ブロック 40を移動させて撃針 42を図 5に示す打撃部 50に圧接し、撃針ュ-ット 41を図 7 (a)に示す押圧状態に移行させる。

そして、スプリング 45が縮められた状態 (圧縮状態）においてシリンダ 47の空圧を急激に付勢することによってシリンダロッド 48を突出させる。

突出したシリンダロッド 48は、ストッパ 46を介して撃針 42に衝突する。その衝撃力は、撃針 42によって打撃個所に伝達される。衝撃力が印加された後、撃針ユニット 4 1は、図 7 (b)に示す自由状態に移行する。

なお、撃針 42を配置する打撃部 50は、図 5に示すように、ランナ 37におけるゲート 38との境界近傍に設定されている。この部位を打撃部 50に設定することにより、容易にゲート 38を破断させることができる。

[0030] また、本実施の形態に係る成形装置では、図 1に示すように、铸造後のビスケット 3 6、ランナ 37、ゲート 38および成形品 17を可動型 4から離型させるための取出ピン（イジェクトピン) 51が複数設けられている。

これらの取出ピン 51は、一端が取出ユニット 52に固定され、もう一端がキヤビティ 1 4a、ビスケット 36、ランナ 37等の部位から可動型 4の厚み方向に貫通する取出ピン孔 53に嵌め込まれている。

曲がり中子 15を支持するスライドユニット 16がスライドガイド 54に沿って移動するのに伴って、取出ユニット 52も移動する。取出ユニット 52が水平方向に移動することによって取出ピン 51が、成形品 17、ビスケット 36、ランナ 37等を離型方向に押し出すように構成されている。

[0031] 次に、上述したように構成される本実施の形態に係る成形装置における成形方法の手順について説明する。

まず、キヤビティ 14内に曲がり中子 15およびスライド中子 22を配置するとともに、押出ピン 18を引き上げた状態で可動型 4と固定型 5とを閉じる。即ち、主金型を閉じる。これを準備状態とする。

この準備状態において、溶湯加圧注入シリンダ 100を固定型 5のシリンダ挿入孔 34 に挿入連結し、ビスケット 36、ランナ 37、ゲート 38を介してキヤビティ 14内に溶湯の加圧注入を行う。

[0032] 溶湯が固化した後、可動型 4と固定型 5とを開動作させる。即ち、主金型を開ける。

可動型 4と固定型 5とを開動作させる時、スライド中子 22がスライド駆動されスライド中子 22の本体部分 22aがキヤビティ 14の外部に移動する。

また、可動型 4と固定型 5とを開動作させる時、スライドユニット 16と取出ユニット 52 とを同時に等量移動させて、成形品 17、ビスケット 36、ランナ 37、ゲート 38を一体のまま取出ピン 51で可動型 4から押し出す。成形品 17、ビスケット 36、ランナ 37、ゲート 38が可動型 4から押し出されたところで、取出ピン 51による離型動作、即ち取出ユニット 52のスライド移動動作を停止させる

[0033] 取出ピン 51を離型行程の途中で停止させた後、スライドユニット 16のみをスライドガイド 54に沿ってさらに離型方向へ移動させる。そして、成形品 17、ビスケット 36、ランナ 37、ゲート 38が取出ピン 51の先端力も十分に離れた位置まで (例えば、スライドガイド 54の終端)移動させた時点でスライドユニット 16の移動を終わらせる。

つまり、取出ピン 51の先端と離型された成形品 17、ビスケット 36、ランナ 37およびゲート 38との間に十分な空間（隙間）を確保する。

[0034] この空間の確保方法は、上述したようなスライドユニット 16のみを余分に離型方向へ移動（前進）させることに限定されるものではない。例えば、取出ユニット 52を後退させて、取出ピン 51を引き込ませるようにしてもよい。

なお、スライドユニット 16や取出ユニット 52の駆動には、例えば油圧シリンダの動力を用いるようにする。

この時、一体化している成形品 17、ビスケット 36、ランナ 37およびゲート 38は、中空铸物である成形品 17を曲がり中子 15により中空穴部 17aの内側から保持された浮き状態となる。

[0035] 次に、図 1に示すように、可動部 1と固定部 2との間に、ゲート切断部 3を配置する。

詳しくは、可動型 4と固定型 5との間に撃針ブロック 40を進入させる。なお、撃針プロック 40の待機位置は、可動型 4近傍における主金型の開閉動作を妨げない位置に設けられている。

さらに、撃針ブロック 40を移動させて、撃針 42の先端部をランナ 37上の打撃部 50 に圧接させる。これにより撃針ユニット 41のスプリング 45は、圧縮状態となる。

[0036] そして、各撃針ユニット 41のシリンダ 47の空圧を付勢することによって撃針 42の先端部で打撃部 50に衝撃力を加え、各ゲート 38を破断する。

各ゲート 38を破断することによって、各成形品 17とランナ 37とが分離される。なお、分離されたランナ 37は、ビスケット 36と一体のまま落下し、排除される。一方、各成形品 17は、引き続き、曲がり中子 15により中空穴部 17aの内側力も保持された浮き状態を保つ。

[0037] 次に、成形装置は、可動部 1におけるシリンダ装置 20を駆動して押出ピン 18を降下させ、押出ピン 18の下端を成形品 17のフランジ部 17bに当接させる。

その後、さらに押出ピン 18を降下させることにより、その押し出し力で成形品 17を下方に落下させる。これにより、成形品 17の曲がり中子 15からの離型が終了する。成形品 17の離型が終了した後は、撃針ブロック 40を初期位置 (待機位置）に戻す

。曲がり中子 15を初期位置に戻した後、可動型 4と固定型 5とを閉じて、スライド中子

22および取出ピン 51を初期位置に戻す。

[0038] ここで仮に、成形品 17とランナ 37とを切り離さずに、即ち、各成形品 17がランナ 37 を介して一体ィ匕されているままで、押出ピン 18を用いて曲がり中子 15から成形品 17 を離型させようとした場合について考える。

このような場合、押出ピン 18を用いて成形品 17に回転運動を与える際に、ゲート 3

8を破断する必要があるため、押出ピン 18の駆動力を極めて大きくしなければならない。そして、押出ピン 18の駆動力を増大させてしまうと、成形品 17を押し出す際に、押出ピン 18と成形品 17との当接部（フランジ部 17b)に押出ピン 18の圧痕を生じる等の損傷を与えるおそれがある。

[0039] また、このような場合、成形品 17を曲がり中子 15から離型させる際に、成形品 17とランナ 37とが絡み合い、干渉することによって離型動作不全や損傷等の不具合を生じるおそれがある。

し力しながら、本実施の形態によれば、ゲート切断部 3を設けることにより、ゲート 38 を破断させて成形品 17とランナ 37とを切り離した後に、容易に成形品 17を曲がり中子 15から離型させることができるため、押出ピン 18の圧痕、離型動作不全、損傷等の不具合の発生を適切に防止することができる。

[0040] また、本実施の形態によれば、スライド中子 22を設けることにより、一方の端部に一定の直伸部（直線部）があるような形状の成形品 17であっても容易に離型ができる。なお、端部に一定の直伸部（直線部）が設けられていない、湾曲部のみで構成されているような成形品 17である場合には、スライド中子 22を設けずに、曲がり中子 15のみを用いる。本実施の形態によれば、取出ピン 51の先端と離型された成形品 17、ビスケット 36、ランナ 37およびゲート 38との間に十分な空間（隙間）を確保した状態において、ゲート 38の破断を行うことにより、打撃効果を低下 (減殺)させることなぐ撃針 42で打撃部 50に衝撃力をカ卩える（与える）ことができる。

[0041] さらに、本実施の形態によれば、図 6に示すように、主金型の内側（中央側）に配置された曲がり中子 15の支持部分 15bとランナ 37の交差部においてランナ 37に断面 U字（円弧)型の迂回部 39を設け、曲がり中子 15の支持部分 15bとランナ 37とを立体的に交差させることにより、 4つのキヤビティ 14をランナ 37を介して適切に短いルートで繋ぐことができる。即ち、溶湯の経路 (湯口系）を短く設定することができる。なお、本実施の形態における、成形品 17の成形方法は、上述したアルミダイキャストに限らず、各種金属の铸造および榭脂の射出成形等にも応用できる。

図面の簡単な説明

[0042] [図 1]本実施の形態に係る成形装置の全体構成を示した図である。

[図 2]本実施の形態に係る成形装置の金型を組み合わせた状態における構成を示した側面図である。

[図 3]本実施の形態に係る成形装置の可動部の構成を示した平面図および側面図である。

[図 4]本実施の形態に係る成形装置の固定部の構成を示した側面図および平面図である。

[図 5]铸造後のビスケット、ランナ、ゲートおよび成形品を示した平面図である。

[図 6]铸造後のビスケット、ランナ、ゲートおよび成形品を示した斜視図である。

[図 7] (a)は撃針の押圧状態における撃針ユニットの構成を示した図であり、 (b)は撃針の自由状態における撃針ユニットの構成を示した図である。

符号の説明

[0043] 1 可動部

2 固定部

3 ゲート切断部

4 可動型固定型

キヤビティ

a キヤビティ

b キヤビティ

曲がり中子

a 本体部分

b 支持部分

スライドユニット

成形品

a 中空穴部

b フランジ部

押出ピン

支持孔

シリンダ装置

カップリング部

スライド中子

a 本体部分

b 支持部分

c スライド穴

スライドユニット嵌合凹部a 中子支持部嵌合凹部b 中子支持部嵌合凹部a スライド中子嵌合凹部b スライド中子嵌合凹部a スライド中子支持部嵌合凹部b スライド中子支持部嵌合凹部シリンダ挿入孔

ガイド穴ビスケット

ランナ

ゲート

迂回部

撃針ブロック撃針ユニット撃針

ガイド

凸縁

スプリング

ストッパ

シリンダ

シリンダロッド打撃部

取出ピン

取出ユニット取出ピン孔スライドガイド溶湯加圧注入シリンダ

Claims

請求の範囲

[1] 三次元的に湾曲する中空铸物を成形するダイキャスト铸物製造用の成形装置であつて、

溶湯の注入口と、複数の、前記中空铸物の外殻を形成する空間であるキヤビティと、これらのキヤビティと前記注入口との間をつなぐ湯道と、を有し、一方向に開閉動可能な 1対の金型と、

前記金型の外部に配設された支持部材と、

前記支持部材を駆動する駆動手段と、

前記中空铸物の中空部を形成する湾曲した铸型であり、前記駆動手段により前記金型のキヤビティ内で前記金型開閉方向と同一の方向において前記金型力独立して相対的に駆動可能となるように前記支持部材により支持され、成形後の前記中空铸物を中空穴部に一端側から挿入された状態で保持する中子と、

前記金型が開いている時に、前記中子とともに前記支持部材に移動可能に支持されて前記中子の移動方向と交差する方向に進退動作する成形品離型用の押出しピンと、

前記金型を開き、前記湯道に铸込まれた溶湯が固化した铸物により一体化された複数の前記中空铸物を、前記中空铸物が前記中子に支持された状態で、前記金型から離脱させる離脱手段と、

前記離脱手段により前記金型から離脱させられた一体化された複数の前記中空铸物における、前記中空铸物と前記湯道に铸込まれた溶湯が固化した铸物とを分離する分離手段と、

前記分離手段により分離された後、前記押出しピンを駆動させて前記中空铸物を前記中子から離型させる離型手段と、

を有することを特徴とする成形装置。

[2] 前記湯道は、前記キヤビティとの接合部に、铸込まれた溶湯が固化した部位が前記湯道に铸込まれた溶湯が固化した部位よりも脆弱に形成されるゲートを有し、前記分離手段は、前記ゲートに铸込まれた溶湯が固化した部位を破断させることを特徴とする請求項 1記載の成形装置。

[3] 前記分離手段は、前記ゲートに铸込まれた溶湯が固化した部位近傍に衝撃力を印加する衝撃印加手段からなることを特徴とする請求項 2記載の成形装置。

[4] 前記離脱手段は、前記湯道に铸込まれた溶湯が固化した铸物により一体化された複数の前記中空铸物を前記金型から取り出す取出手段と、前記取出手段により前記金型力外された後、前記金型力隔離された位置まで移動させる移動手段力なることを特徴とする請求項 1、請求項 2または請求項 3記載の成形装置。

[5] 前記中子は、前記支持部材に支持された基部の端部に設けられ、

前記金型は、前記基部が嵌め込まれる嵌込溝を有し、

前記湯道における前記基部と交差する部位は、前記嵌込溝の内壁に設けられた溝により構成されていることを特徴とする請求項 1、請求項 2、請求項 3または請求項 4 記載の成形装置。