JP3189267B2 - 成形用金型装置 - Google Patents
成形用金型装置Info
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- JP3189267B2 JP3189267B2 JP07738796A JP7738796A JP3189267B2 JP 3189267 B2 JP3189267 B2 JP 3189267B2 JP 07738796 A JP07738796 A JP 07738796A JP 7738796 A JP7738796 A JP 7738796A JP 3189267 B2 JP3189267 B2 JP 3189267B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂の成形を行う成形
用金型装置に係り、特に樹脂溜り内に充填される樹脂の
冷却を速めて成形サイクルの高速化が可能な成形用金型
装置に関する。
用金型装置に係り、特に樹脂溜り内に充填される樹脂の
冷却を速めて成形サイクルの高速化が可能な成形用金型
装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】例えば、熱可塑性樹脂の射出成形では、
固定型と可動型とを型締し、これら固定型と可動型との
間に製品形状のキャビティを形成し、固定型に形成した
樹脂通路となるスプルーからゲートを通って加熱して溶
融した樹脂がキャビティの内部に充填され、これを冷
却、固化させることによって製品を成形している。
固定型と可動型とを型締し、これら固定型と可動型との
間に製品形状のキャビティを形成し、固定型に形成した
樹脂通路となるスプルーからゲートを通って加熱して溶
融した樹脂がキャビティの内部に充填され、これを冷
却、固化させることによって製品を成形している。
【０００３】ところで、例えば、光ディスクや磁気ディ
スクなどの中央部にスプルーの径より大きな中心孔を有
する成形品を樹脂成形をする場合、一般にディスク成形
機が使用される。従来のディスク成形機は、図５に示す
ように、通常、固定型１に形成されるスプルー２が、成
形品の中心位置に設けられ、このスプルー２の先端に直
接キャビティ３に開口するスプルーゲート４を形成して
いる。そして、このようにスプルーゲート４からキャビ
ティ３内に樹脂を充填する場合、一般に、スプルー１の
先端に凹状の樹脂溜り５が設けられている。すなわち、
固定型１と可動型１Ａには、スプルーゲート３の周縁及
び前記スプルー１の反対側に、それぞれ対向する凹部
６，７を形成し、スプルーゲート４から充填される溶融
樹脂を樹脂溜り５に溜めてからキャビティ３に流し込む
ようにしている。なお、可動型１Ａに形成する凹部７
は、外周面を逆テーパ状に形成したスプルーロックにな
っていて、型開時に、スプルーロックによって製品を可
動型１Ａの方に保持し、突き出しピン８によって可動型
１Ａに保持した製品を離型させる。なお、スプルー１内
に充填する樹脂を含む樹脂溜り５内の樹脂は成形後、打
ち抜かれ、この打抜孔が製品、つまりディスクの中心孔
となる。
スクなどの中央部にスプルーの径より大きな中心孔を有
する成形品を樹脂成形をする場合、一般にディスク成形
機が使用される。従来のディスク成形機は、図５に示す
ように、通常、固定型１に形成されるスプルー２が、成
形品の中心位置に設けられ、このスプルー２の先端に直
接キャビティ３に開口するスプルーゲート４を形成して
いる。そして、このようにスプルーゲート４からキャビ
ティ３内に樹脂を充填する場合、一般に、スプルー１の
先端に凹状の樹脂溜り５が設けられている。すなわち、
固定型１と可動型１Ａには、スプルーゲート３の周縁及
び前記スプルー１の反対側に、それぞれ対向する凹部
６，７を形成し、スプルーゲート４から充填される溶融
樹脂を樹脂溜り５に溜めてからキャビティ３に流し込む
ようにしている。なお、可動型１Ａに形成する凹部７
は、外周面を逆テーパ状に形成したスプルーロックにな
っていて、型開時に、スプルーロックによって製品を可
動型１Ａの方に保持し、突き出しピン８によって可動型
１Ａに保持した製品を離型させる。なお、スプルー１内
に充填する樹脂を含む樹脂溜り５内の樹脂は成形後、打
ち抜かれ、この打抜孔が製品、つまりディスクの中心孔
となる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、スプ
ルーゲート４からキャビティ３に樹脂を流し込んでディ
スク状の製品を成形する場合、製品自体が薄板状のた
め、製品部分に相当するキャビティ３内の樹脂は短時間
で冷却されるものの、スプルー１の先端には、両型１，
１Ａに設けた凹部６，７によって樹脂溜り５が形成さ
れ、その樹脂溜り５に充填された樹脂が肉厚となり、そ
の樹脂溜り５内の樹脂が冷却するまで時間がかかってし
まう。しかし、樹脂溜り５に充填される樹脂は、成形
後、打ち抜かれる不要部分であって、製品の良否に全く
無関係な樹脂溜り５に充填した樹脂の冷却の遅延が成形
サイクルの短縮化を阻害する要因となっていた。
ルーゲート４からキャビティ３に樹脂を流し込んでディ
スク状の製品を成形する場合、製品自体が薄板状のた
め、製品部分に相当するキャビティ３内の樹脂は短時間
で冷却されるものの、スプルー１の先端には、両型１，
１Ａに設けた凹部６，７によって樹脂溜り５が形成さ
れ、その樹脂溜り５に充填された樹脂が肉厚となり、そ
の樹脂溜り５内の樹脂が冷却するまで時間がかかってし
まう。しかし、樹脂溜り５に充填される樹脂は、成形
後、打ち抜かれる不要部分であって、製品の良否に全く
無関係な樹脂溜り５に充填した樹脂の冷却の遅延が成形
サイクルの短縮化を阻害する要因となっていた。
【０００５】本発明は、このような課題を解決しようと
するもので、樹脂溜り内の樹脂の冷却時間を短縮して成
形サイクルを高速化することのできる成形用金型装置を
提供することを目的とする。
するもので、樹脂溜り内の樹脂の冷却時間を短縮して成
形サイクルを高速化することのできる成形用金型装置を
提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明の成形用
金型装置は、互いに開閉可能で型締時に相互間に製品形
状のキャビティを形成する固定型及び可動型を備え、前
記固定型にスプルーゲートを有するスプルーを形成し、
前記キャビティの内面側に位置して前記スプルーゲート
と通じる凹状の樹脂溜りを設けた成形用金型装置におい
て、前記可動型に製品を押し出す突き出しスリーブを前
記樹脂溜りに臨ませて形成するとともに、突き出しスリ
ーブを貫通してその突き出しスリーブに摺動自在に嵌合
する固定ピンを設け、この固定ピンの先端を、型締時に
前記樹脂溜りの内部に突出させるとともに、前記固定ピ
ンの内部に前記樹脂溜り内の樹脂を冷却する冷却用流体
通路を形成したものである。
金型装置は、互いに開閉可能で型締時に相互間に製品形
状のキャビティを形成する固定型及び可動型を備え、前
記固定型にスプルーゲートを有するスプルーを形成し、
前記キャビティの内面側に位置して前記スプルーゲート
と通じる凹状の樹脂溜りを設けた成形用金型装置におい
て、前記可動型に製品を押し出す突き出しスリーブを前
記樹脂溜りに臨ませて形成するとともに、突き出しスリ
ーブを貫通してその突き出しスリーブに摺動自在に嵌合
する固定ピンを設け、この固定ピンの先端を、型締時に
前記樹脂溜りの内部に突出させるとともに、前記固定ピ
ンの内部に前記樹脂溜り内の樹脂を冷却する冷却用流体
通路を形成したものである。
【０００７】そして、請求項１の成形用金型装置では、
成形時に、固定型と可動型とを型締してこれら両型の間
に形成されたキャビティにスプルーゲートから溶融樹脂
を充填する。この時、樹脂は、スプルーを通ってスプル
ーゲートから樹脂溜りへと流れてキャビティに充填され
るが、樹脂溜りには、突き出しスリーブを貫通した固定
ピンの先端が突出しているので、樹脂溜り内の樹脂の肉
厚を固定ピンの分薄くできるとともに、固定ピンの内部
に設けられた冷却用流体通路に冷却用流体を通すことに
よって、スプルーの先端に形成される樹脂溜り内の樹脂
の冷却時間を短縮できる。また、キャビティ内で樹脂が
固化した後、型開して製品を取り出すが、このとき、固
定ピンの外周に摺動自在に設けた突き出しスリーブで製
品が突き出され、離型される。
成形時に、固定型と可動型とを型締してこれら両型の間
に形成されたキャビティにスプルーゲートから溶融樹脂
を充填する。この時、樹脂は、スプルーを通ってスプル
ーゲートから樹脂溜りへと流れてキャビティに充填され
るが、樹脂溜りには、突き出しスリーブを貫通した固定
ピンの先端が突出しているので、樹脂溜り内の樹脂の肉
厚を固定ピンの分薄くできるとともに、固定ピンの内部
に設けられた冷却用流体通路に冷却用流体を通すことに
よって、スプルーの先端に形成される樹脂溜り内の樹脂
の冷却時間を短縮できる。また、キャビティ内で樹脂が
固化した後、型開して製品を取り出すが、このとき、固
定ピンの外周に摺動自在に設けた突き出しスリーブで製
品が突き出され、離型される。
【０００８】
【実施例】以下、本発明の成形用金型装置の一実施例に
ついて、図１ないし図４を参照しながら説明する。本実
施例の金型装置は、光ディスクや磁気ディスクなどの中
央部に中心孔を有する製品を成形するものである。な
お、以下の説明においは、図１における図示上下方向を
上下方向とする。図１において、11は固定型、12は可動
型で、これら固定型11と可動型12は、互いに上下方向へ
移動して開閉し、型締時に製品Ｐの形状をしたキャビテ
ィ13を形成するものである。前記固定型11は、キャビテ
ィ13を形成するキャビティ部材14のみを図示している
が、射出成形器の固定側プラテンに固定されるものあ
る。そして、前記キャビティ部材14には、射出成形機の
ノズルＲと接続するスプルー16が形成され、このスプル
ー16の先端に前記キャビティ13に直接開口するスプルー
ゲート17を形成している。
ついて、図１ないし図４を参照しながら説明する。本実
施例の金型装置は、光ディスクや磁気ディスクなどの中
央部に中心孔を有する製品を成形するものである。な
お、以下の説明においは、図１における図示上下方向を
上下方向とする。図１において、11は固定型、12は可動
型で、これら固定型11と可動型12は、互いに上下方向へ
移動して開閉し、型締時に製品Ｐの形状をしたキャビテ
ィ13を形成するものである。前記固定型11は、キャビテ
ィ13を形成するキャビティ部材14のみを図示している
が、射出成形器の固定側プラテンに固定されるものあ
る。そして、前記キャビティ部材14には、射出成形機の
ノズルＲと接続するスプルー16が形成され、このスプル
ー16の先端に前記キャビティ13に直接開口するスプルー
ゲート17を形成している。
【０００９】可動型12は、キャビティ13を形成するコア
部材20と、このコア部材20に固定される受け板21と、こ
の受け板21とスペーサーブロック22を介して固定され射
出成形機の可動側プラテンに取り付けられる可動側取付
け板24，25とを備える。また、前記キャビティ部材14と
コア部材20には、スプルーゲート17の周縁と、前記スプ
ルー16の反対側に位置して相対向する凹部26，27がそれ
ぞれ形成され、この両凹部26，27によってスプルー16の
先端に樹脂溜り28が形成される。なお、前記コア部材20
側に形成する凹部27は、外周面を逆テーパ状に形成した
スプルーロック29となっている。
部材20と、このコア部材20に固定される受け板21と、こ
の受け板21とスペーサーブロック22を介して固定され射
出成形機の可動側プラテンに取り付けられる可動側取付
け板24，25とを備える。また、前記キャビティ部材14と
コア部材20には、スプルーゲート17の周縁と、前記スプ
ルー16の反対側に位置して相対向する凹部26，27がそれ
ぞれ形成され、この両凹部26，27によってスプルー16の
先端に樹脂溜り28が形成される。なお、前記コア部材20
側に形成する凹部27は、外周面を逆テーパ状に形成した
スプルーロック29となっている。
【００１０】前記受け板21と上側可動側取付け板24との
間には、突き出し板30，31が設けられ、この突き出し板
30，31に固定したリターンピン32が前記受け板21とコア
部材20を摺動自在に貫通して上下動可能に支持されてい
る。これとともに、リターンピン32に巻装されたリター
ンスプリング33が受け板21と上側可動側取付け板24との
間に介在し、このリターンスプリング33により、突き出
し板30，31は、下方に付勢されている。さらに、突き出
し板30，31には、前記コア部材20と前記受け板21を貫通
して製品Ｐを固定型11の方に突き出す円筒状の突き出し
スリーブ35の下端が固定されている。この突き出しスリ
ーブ35の内周面には、固定ピン36が摺動自在に嵌合し、
固定ピン36は、その下端を前記可動側取付け板24，25に
固定している。また、これら突き出しスリーブ35と固定
ピン36は、前記固定型11のキャビティ部材14に形成する
スプルー17と同心位置に設けられ、突き出しスリーブ35
の先端面が樹脂溜り28に臨み、型締時に突き出しスリー
ブ35の先端面でコア部材20に形成する凹部27の下面壁の
一部を構成している。一方、固定ピン36は、その先端が
凹部26，27によって形成される樹脂溜り28の内部に突出
している。この固定ピン36は、内部が空洞な中空状に形
成されている。そして、固定ピン36の内部に冷却用流体
が流入するパイプ40を内蔵している。このパイプ40の外
形は固定ピン36の内径より径小に形成されていて、パイ
プ40の外周面と固定ピン36の内周面との間の間隙を固定
ピン36の上端部で互いに連通させて固定ピン36の内部に
冷却用流体通路41を形成している。そして、前記パイプ
40の内部と前記下側可動取付け板25に形成する冷却用流
体通路42とが連通し、パイプ40の外周面と固定ピン36の
内周面との間に形成する冷却用流体通路41と上側可動取
付け板24に形成する冷却用流体通路43とが連通してい
る。
間には、突き出し板30，31が設けられ、この突き出し板
30，31に固定したリターンピン32が前記受け板21とコア
部材20を摺動自在に貫通して上下動可能に支持されてい
る。これとともに、リターンピン32に巻装されたリター
ンスプリング33が受け板21と上側可動側取付け板24との
間に介在し、このリターンスプリング33により、突き出
し板30，31は、下方に付勢されている。さらに、突き出
し板30，31には、前記コア部材20と前記受け板21を貫通
して製品Ｐを固定型11の方に突き出す円筒状の突き出し
スリーブ35の下端が固定されている。この突き出しスリ
ーブ35の内周面には、固定ピン36が摺動自在に嵌合し、
固定ピン36は、その下端を前記可動側取付け板24，25に
固定している。また、これら突き出しスリーブ35と固定
ピン36は、前記固定型11のキャビティ部材14に形成する
スプルー17と同心位置に設けられ、突き出しスリーブ35
の先端面が樹脂溜り28に臨み、型締時に突き出しスリー
ブ35の先端面でコア部材20に形成する凹部27の下面壁の
一部を構成している。一方、固定ピン36は、その先端が
凹部26，27によって形成される樹脂溜り28の内部に突出
している。この固定ピン36は、内部が空洞な中空状に形
成されている。そして、固定ピン36の内部に冷却用流体
が流入するパイプ40を内蔵している。このパイプ40の外
形は固定ピン36の内径より径小に形成されていて、パイ
プ40の外周面と固定ピン36の内周面との間の間隙を固定
ピン36の上端部で互いに連通させて固定ピン36の内部に
冷却用流体通路41を形成している。そして、前記パイプ
40の内部と前記下側可動取付け板25に形成する冷却用流
体通路42とが連通し、パイプ40の外周面と固定ピン36の
内周面との間に形成する冷却用流体通路41と上側可動取
付け板24に形成する冷却用流体通路43とが連通してい
る。
【００１１】次に前記の構成について、その作用につい
て説明する。成形に際しては、固定型11と可動型12とを
型締して、キャビティ部材14とコア部材20との間に製品
Ｐの形状をしたキャビティ13を形成する。このとき、可
動側取付け板24，25に固定した突き出しスリーブ35の先
端面が前記樹脂溜り28に臨み、突き出しスリーブ35の先
端で凹部27の底面壁の一部を構成する。また、突き出し
スリーブ35に貫通した固定ピン36の先端は、凹部26，27
によって形成される樹脂溜り28の内部に突出している。
そして、射出成形機のノズルＲから溶融樹脂を射出す
る。この樹脂はスプルー16を通ってスプルー16の先端に
形成するスプルーゲート17から樹脂溜り28を経由してキ
ャビティ13に流れ込むが、樹脂溜り28に固定ピン36の先
端が突出しているから、固定ピン36の突出分だけ樹脂溜
り28の容積が減少し、樹脂溜り28に充填した樹脂が薄く
なる。そして、樹脂が硬化した後、固定型11と可動型12
を型開する。この時、コア部材20に形成する凹部27の外
周面を逆テーパ状に形成しているため、その凹部27に充
填した樹脂がスプルーロック29となり、製品Ｐが可動型
12に保持され、製品Ｐが固定型11から離れる。そして、
ある程度型開が進行すると射出成形機の突き出しロッド
（図示しない）が突き出し板24，25を押すようになり、
これにより、突き出し板24，25が可動型12に対して上昇
する。それに伴い、突き出し板24，25に固定された突き
出しスリーブ35が固定ピン36に沿って上昇し、図３に示
すように、製品Ｐを突き出して、製品Ｐが可動型12から
離れる。
て説明する。成形に際しては、固定型11と可動型12とを
型締して、キャビティ部材14とコア部材20との間に製品
Ｐの形状をしたキャビティ13を形成する。このとき、可
動側取付け板24，25に固定した突き出しスリーブ35の先
端面が前記樹脂溜り28に臨み、突き出しスリーブ35の先
端で凹部27の底面壁の一部を構成する。また、突き出し
スリーブ35に貫通した固定ピン36の先端は、凹部26，27
によって形成される樹脂溜り28の内部に突出している。
そして、射出成形機のノズルＲから溶融樹脂を射出す
る。この樹脂はスプルー16を通ってスプルー16の先端に
形成するスプルーゲート17から樹脂溜り28を経由してキ
ャビティ13に流れ込むが、樹脂溜り28に固定ピン36の先
端が突出しているから、固定ピン36の突出分だけ樹脂溜
り28の容積が減少し、樹脂溜り28に充填した樹脂が薄く
なる。そして、樹脂が硬化した後、固定型11と可動型12
を型開する。この時、コア部材20に形成する凹部27の外
周面を逆テーパ状に形成しているため、その凹部27に充
填した樹脂がスプルーロック29となり、製品Ｐが可動型
12に保持され、製品Ｐが固定型11から離れる。そして、
ある程度型開が進行すると射出成形機の突き出しロッド
（図示しない）が突き出し板24，25を押すようになり、
これにより、突き出し板24，25が可動型12に対して上昇
する。それに伴い、突き出し板24，25に固定された突き
出しスリーブ35が固定ピン36に沿って上昇し、図３に示
すように、製品Ｐを突き出して、製品Ｐが可動型12から
離れる。
【００１２】ところで、前記成形時には、肉厚となる樹
脂溜り28に充填された樹脂を速やかに冷却するために、
その樹脂溜り28の内部に突出する固定ピン36によって樹
脂溜り28内の樹脂を冷却する。すなわち、冷却マニホル
ド（図示しない）から供給される水が下側可動取付け板
25に形成する冷却用流体通路42内を流れ、ここから固定
ピン36に内蔵するパイプ40内を流入する。このパイプ40
を上昇する水は、樹脂溜り28の内部に突出した固定ピン
36の上端部でパイプ40から流出した後、パイプ40の外周
面及び固定ピン36の内周面の間隙に形成する冷却用流体
通路41を下降して、上側可動取付け板24に形成する冷却
用流体通路43から冷却マニホルドに戻る。こうして、固
定ピン36の内部に形成する冷却用流体通路41を流れる水
によってスプルー16の先端に形成する樹脂溜り28に充填
した樹脂が速やかに冷却される。なお、スプルー16を含
む樹脂溜り28内の充填した樹脂は、成形後、打ち抜か
れ、これが製品Ｐ、すなわち、ディスクの中心孔とな
る。
脂溜り28に充填された樹脂を速やかに冷却するために、
その樹脂溜り28の内部に突出する固定ピン36によって樹
脂溜り28内の樹脂を冷却する。すなわち、冷却マニホル
ド（図示しない）から供給される水が下側可動取付け板
25に形成する冷却用流体通路42内を流れ、ここから固定
ピン36に内蔵するパイプ40内を流入する。このパイプ40
を上昇する水は、樹脂溜り28の内部に突出した固定ピン
36の上端部でパイプ40から流出した後、パイプ40の外周
面及び固定ピン36の内周面の間隙に形成する冷却用流体
通路41を下降して、上側可動取付け板24に形成する冷却
用流体通路43から冷却マニホルドに戻る。こうして、固
定ピン36の内部に形成する冷却用流体通路41を流れる水
によってスプルー16の先端に形成する樹脂溜り28に充填
した樹脂が速やかに冷却される。なお、スプルー16を含
む樹脂溜り28内の充填した樹脂は、成形後、打ち抜か
れ、これが製品Ｐ、すなわち、ディスクの中心孔とな
る。
【００１３】以上のように、前記実施例によれば、スプ
ルーゲート17に臨んで形成された肉厚な樹脂溜り28に固
定ピン36の先端を突出しているから、固定ピン36の突出
分だけ樹脂溜り28の容積が減少し、樹脂溜り28に充填し
た樹脂を薄くすることができるため、樹脂溜り28に充填
される樹脂の冷却時間を早めることができる。しかも、
固定ピン36の内部には、樹脂溜り28内に樹脂を冷却する
冷却用流体通路41を形成しているので、樹脂溜り28内の
樹脂をよりいっそう短時間で冷却することがでる。した
がって、本来、製品には不必要な樹脂溜り28の樹脂の冷
却時間によって成形サイクルが制約されることがないた
め、成形サイクルを高速化することができる。
ルーゲート17に臨んで形成された肉厚な樹脂溜り28に固
定ピン36の先端を突出しているから、固定ピン36の突出
分だけ樹脂溜り28の容積が減少し、樹脂溜り28に充填し
た樹脂を薄くすることができるため、樹脂溜り28に充填
される樹脂の冷却時間を早めることができる。しかも、
固定ピン36の内部には、樹脂溜り28内に樹脂を冷却する
冷却用流体通路41を形成しているので、樹脂溜り28内の
樹脂をよりいっそう短時間で冷却することがでる。した
がって、本来、製品には不必要な樹脂溜り28の樹脂の冷
却時間によって成形サイクルが制約されることがないた
め、成形サイクルを高速化することができる。
【００１４】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
成形機の基本的構造や固定ピンの冷却方法等は適宜選定
すればよい。また、樹脂溜りの形状等も実施例のものに
限定されるものではない。
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
成形機の基本的構造や固定ピンの冷却方法等は適宜選定
すればよい。また、樹脂溜りの形状等も実施例のものに
限定されるものではない。
【００１５】
【発明の効果】請求項１の発明によれば、互いに開閉可
能で型締時に相互間に製品形状のキャビティを形成する
固定型及び可動型を備え、前記固定型にスプルーゲート
を有するスプルーを形成し、前記キャビティの内面側に
位置して前記スプルーゲートと通じる凹状の樹脂溜りを
設けた成形用金型装置において、前記可動型に製品を押
し出す突き出しスリーブを前記樹脂溜りに臨ませて形成
するとともに、突き出しスリーブを貫通してその突き出
しスリーブに摺動自在に嵌合する固定ピンを設け、この
固定ピンの先端を、型締時に前記樹脂溜りの内部に突出
させるとともに、前記固定ピンの内部に前記樹脂溜り内
の樹脂を冷却する冷却用流体通路を形成するようしたの
で、固定ピンの突出分だけ樹脂溜りの容積が減少し、樹
脂溜りに充填した樹脂が薄くなるから、樹脂溜り内に充
填される樹脂の冷却時間を短縮することができる。さら
に、固定ピンの内部に冷却用流体通路を形成したので、
肉厚な樹脂溜り内の樹脂をよりいっそう短時間で冷却す
ることができる。したがって、成形サイクルを高速化す
ることができる。
能で型締時に相互間に製品形状のキャビティを形成する
固定型及び可動型を備え、前記固定型にスプルーゲート
を有するスプルーを形成し、前記キャビティの内面側に
位置して前記スプルーゲートと通じる凹状の樹脂溜りを
設けた成形用金型装置において、前記可動型に製品を押
し出す突き出しスリーブを前記樹脂溜りに臨ませて形成
するとともに、突き出しスリーブを貫通してその突き出
しスリーブに摺動自在に嵌合する固定ピンを設け、この
固定ピンの先端を、型締時に前記樹脂溜りの内部に突出
させるとともに、前記固定ピンの内部に前記樹脂溜り内
の樹脂を冷却する冷却用流体通路を形成するようしたの
で、固定ピンの突出分だけ樹脂溜りの容積が減少し、樹
脂溜りに充填した樹脂が薄くなるから、樹脂溜り内に充
填される樹脂の冷却時間を短縮することができる。さら
に、固定ピンの内部に冷却用流体通路を形成したので、
肉厚な樹脂溜り内の樹脂をよりいっそう短時間で冷却す
ることができる。したがって、成形サイクルを高速化す
ることができる。
【図１】本発明の成形用金型装置の一実施例を示す断面
図である。
図である。
【図２】同上、樹脂溜り付近を拡大した断面図で、型締
状態を示している。
状態を示している。
【図３】同上、樹脂溜り付近を拡大した断面図で、型開
状態を示している。
状態を示している。
【図４】同上、樹脂溜り付近を拡大した断面図で、製品
の離型状態を示している。
の離型状態を示している。
【図５】従来の成形用金型装置における樹脂溜り付近を
拡大した断面図である。
拡大した断面図である。
11 固定型 12 可動型 13 キャビティ 16 スプルー 17 スプルーゲート 28 樹脂溜り 35 突き出しスリーブ 36 固定ピン 41 冷却用流体通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−99615（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−96310（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−106585（ＪＰ，Ａ) 実開 昭53−102967（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭64−52723（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭64−52724（ＪＰ，Ｕ) 実開 平５−58246（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B29C 45/26 - 45/44 B29C 45/73
Claims (1)
- 【請求項１】 互いに開閉可能で型締時に相互間に製品
形状のキャビティを形成する固定型及び可動型を備え、
前記固定型にスプルーゲートを有するスプルーを形成
し、前記キャビティの内面側に位置して前記スプルーゲ
ートと通じる凹状の樹脂溜りを設けた成形用金型装置に
おいて、前記可動型に製品を押し出す突き出しスリーブ
を前記樹脂溜りに臨ませて形成するとともに、突き出し
スリーブを貫通してその突き出しスリーブに摺動自在に
嵌合する固定ピンを設け、この固定ピンの先端を、型締
時に前記樹脂溜りの内部に突出させるとともに、前記固
定ピンの内部に前記樹脂溜り内の樹脂を冷却する冷却用
流体通路を形成したことを特徴とする成形用金型装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07738796A JP3189267B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 成形用金型装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07738796A JP3189267B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 成形用金型装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09267364A JPH09267364A (ja) | 1997-10-14 |
| JP3189267B2 true JP3189267B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=13632489
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07738796A Expired - Fee Related JP3189267B2 (ja) | 1996-03-29 | 1996-03-29 | 成形用金型装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3189267B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006150638A (ja) | 2004-11-26 | 2006-06-15 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | ディスク成形方法及びその金型 |
| JP2008172928A (ja) * | 2007-01-11 | 2008-07-24 | Toyota Motor Corp | ステータの樹脂成形装置及び樹脂成形方法 |
-
1996
- 1996-03-29 JP JP07738796A patent/JP3189267B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09267364A (ja) | 1997-10-14 |
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