JP2006281322A - 工具ホルダー - Google Patents

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【課題】 生成された油膜付水滴を加工物へ供給する際の応答性が高く且つ加工物へ十分な量の油膜付水滴を供給できる工具ホルダーを提供する。
【解決手段】 工具ホルダー1は、油を空気流によって霧状化する油霧化室と、水を水滴化して水滴の表面に油膜が形成された油膜付水滴を生成する水滴化室と、油膜付水滴を放出するトップノズル29と、から構成される油膜付水滴生成部27を内蔵し、トップノズル29は、工具ホルダー1の回転軸上で工具7の後端部に隣接して設けられ、トップノズル29から放出された油膜付水滴は、工具7の回転軸上に挿通して形成された供給路8を介して工作物に供給されるため、油膜付水滴が加工物に供給される際の応答性を高めることができ、加工物への油膜付水滴の吐出量を十分な量とすることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、工作機械の主軸に装着されて工作物を加工するための工具を保持する工具ホルダーに関するものである。
工作物に切削加工や研削加工等の機械加工を行なう場合、加工精度の向上と加工工具の寿命増大を図るため、加工点近傍に向かって設けられたノズルから油やエマルジョン等の加工液を工作物の被加工面に液状のままかけたり、または霧状化して噴霧することにより、工作物と加工工具の潤滑及び加工により発生する熱の冷却を行なっている。また、霧状化して加工液を噴霧する場合、油と水等の種類の異なる加工液を混合した後工作物の被加工面に噴霧したり、あるいは、複数のノズルを設けて種類の異なる加工液をそれぞれのノズルから工作物の被加工面に噴霧する方法が提案されている。
しかしながら、加工中の十分な潤滑及び冷却効果を得るために、工作物を加工する間に亘って加工液を供給し続けるため、加工液を液状のままかける場合には多量の加工液が必要となるという問題があった。とくに、不燃性エマルジョンは劣化すると産業廃棄物として処理することが必要となり、使用後のあるいは古くなった多量のエマルジョンの処理にコストがかかるという問題があった。一方、加工液の使用量を削減するために加工液を霧状にして噴霧する場合には、油は質量が小さいため霧状にして噴霧すると空気中に飛散し過ぎてしまい、十分な量の油が工作物の被工作面に付着せず、工作物と加工工具の潤滑や熱の冷却が十分に行われないという問題があるばかりでなく、霧状の油が飛散すると火災発生の危険性や人体への影響等が考えられ、工場環境の点でも問題があった。更に、上記のように、水と油の混合液を噴霧したり、あるいは別のノズルから被加工面に噴霧する方法においても、油分はやはり空気中に飛散し過ぎるため同様の問題があった。
そこで、上記した問題を解決するために、近年、外部から供給される水を水滴化して水滴の表面に油膜を形成した油膜付水滴を加工液として生成し、この加工液を工作物に噴霧しながら加工する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。更に、近年、この油膜付水滴を工作機械の工具ホルダー内に供給した後、工具ホルダーに装着された工具の回転軸上に挿通して形成された供給路を介して工作物に供給するものが提案されている。この場合、例えば、穴加工のように加工部が工作物の深い位置となる場合であっても、十分な量の油膜付水滴を加工部に供給することができる(例えば、特許文献2)。
特開2001−150294号公報 特開平9−66437号公報
しかしながら、上記したような、油膜付水滴を工具の供給路を介して工作物に供給するものの場合、従来、油膜付水滴を生成する装置が工具ホルダーの外部に備えられていたため、油膜付水滴が工作物に供給される際の応答性が悪く、また、工作物への油膜付水滴の吐出量が十分でないという問題があった。即ち、工具ホルダーから離れた位置で油膜付水滴が生成されるため、油膜付水滴の生成に必要な空気を供給するバルブが開放されて、空気を送り出してから、生成された油膜付水滴が工具ホルダー及び工具を介して工作物に供給されるまでの時間が長く、また、生成された油膜付水滴が工作物に供給されるまでの過程でロスが生じて十分な量の油膜付水滴を工作物へ供給することができなかった。
本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、生成された油膜付水滴を工作物へ供給する際の応答性が高く且つ工作物へ十分な量の油膜付水滴を供給できる工具ホルダーを提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、工作機械に装着されて工作物を加工するための工具を保持する工具ホルダーにおいて、該工具ホルダーは、圧縮空気の供給口に設けられるオイルスプレイノズルに臨む油吸入口から供給される油を空気流によって霧状化する油霧化室と、該油霧化室の下流側に連結され且つ前記油霧化室で霧状化した油を含有する含油圧縮空気の空気流が通過するウォータスプレイノズルに臨む水吸入口から供給される水を水滴化して水滴の表面に油膜が形成された油膜付水滴を生成する水滴化室と、該水滴化室に連結され且つ前記水滴化室で生成された油膜付水滴を放出するトップノズルと、から構成される油膜付水滴生成部を内蔵し、前記トップノズルは、前記工具ホルダーの回転軸上で前記工具の後端部に隣接して設けられ、前記トップノズルから放出された前記油膜付水滴は、前記工具の回転軸上に挿通して形成された供給路を介して前記工作物に供給されることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明においては、請求項1に記載の工具ホルダーは、前記工作機械の主軸に連結され且つ前記油膜付水滴生成部が内蔵されると共に前記工具が装着される工具装着部と、前記工作機械の本体側に固定され且つ前記工具装着部を回転できるように軸受を介して支持する支持部と、から構成され、前記支持部には、前記油膜付水滴生成部に油を供給するための油供給通路から分岐する潤滑通路が前記軸受に連通して形成され、前記油供給通路から供給され前記潤滑通路によって分岐された油により前記軸受を潤滑することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明においては、請求項1に記載の工具ホルダーは、前記工作機械の主軸に連結され且つ前記油膜付水滴生成部が内蔵されると共に前記工具が装着される工具装着部と、前記工作機械の本体側に固定され且つ前記工具装着部を回転できるように軸受を介して支持する支持部と、から構成され、前記工具装着部と前記支持部との間には、前記油膜付水滴生成部に供給する水もしくは油が前記工具ホルダーの外部へ漏れることを防ぐシールが備えられ、前記工具装着部には、前記油膜付水滴生成部に水を供給するための水供給通路に連通する冷却通路が前記工具装着部内部の外周面側に形成され、前記水供給通路46から供給され前記冷却通路を通る水により前記シール及び前記軸受を冷却することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明においては、請求項2に記載の工具ホルダーは、前記工具装着部と前記支持部との間には、前記油膜付水滴生成部に供給する水もしくは油が前記工具ホルダーの外部へ漏れることを防ぐシールが備えられ、前記工具装着部には、前記油膜付水滴生成部に水を供給するための水供給通路に連通する冷却通路が前記工具装着部内部の外周面側に形成され、前記水供給通路から供給され前記冷却通路を通る水により前記シール及び前記軸受を冷却することを特徴とする。
請求項1に係る発明においては、工具ホルダーは、圧縮空気の供給口に設けられるオイルスプレイノズルに臨む油吸入口から供給される油を空気流によって霧状化する油霧化室と、油霧化室の下流側に連結され且つ油霧化室で霧状化した油を含有する含油圧縮空気の空気流が通過するウォータスプレイノズルに臨む水吸入口から供給される水を水滴化して水滴の表面に油膜が形成された油膜付水滴を生成する水滴化室と、水滴化室に連結され且つ水滴化室で生成された油膜付水滴を放出するトップノズルと、から構成される油膜付水滴生成部を内蔵し、トップノズルは、工具ホルダーの回転軸上で工具の後端部に隣接して設けられ、トップノズルから放出された油膜付水滴は、工具の回転軸上に挿通して形成された供給路を介して工作物に供給される。
このように、油膜付水滴生成部のトップノズルが工具の後端部に隣接して形成されているため、油膜付水滴が加工物に供給される際の応答性を高めることができる。即ち、生成された油膜付水滴が加工物に供給されるまでの過程が短いため、油膜付水滴の生成に必要な空気を供給するバルブが開放されて、空気を送り出して油膜付水滴が生成されてから工具の供給路を介して加工物に供給されるまでの時間を短くすることができる。
また、油膜付水滴生成部のトップノズルが工具の後端部に隣接して形成されているため、工作物への油膜付水滴の吐出量を十分な量とすることができる。即ち、生成された油膜付水滴が工作物に供給されるまでの過程が短いため、ロスが少なく十分な量の油膜付水滴を工作物へ供給することができる。
また、請求項2に係る発明においては、工具ホルダーは、工作機械の主軸に連結され且つ油膜付水滴生成部が内蔵されると共に工具が装着される工具装着部と、工作機械の本体側に固定され且つ工具装着部を回転できるように軸受を介して支持する支持部と、から構成され、支持部には、油膜付水滴生成部に油を供給するための油供給通路から分岐する潤滑通路が軸受に連通して形成され、油供給通路から供給され潤滑通路によって分岐された油により軸受を潤滑する。このように、油膜付水滴生成部に供給される油を軸受に供給して軸受の潤滑のために利用することができるため、工具ホルダーを主軸の高回転域で使用することが可能となる。
また、請求項3及び請求項4に係る発明においては、工具装着部と支持部との間には、油膜付水滴生成部に供給する水もしくは油が工具ホルダーの外部へ漏れることを防ぐシールが備えられ、工具装着部には、油膜付水滴生成部に水を供給するための水供給通路に連通する冷却通路が工具装着部内部の外周面側に形成され、水供給通路から供給され冷却通路を通る水によりシール及び軸受を冷却する。このように、油膜付水滴生成部に供給される水をシール及び軸受の冷却のために利用することができ、シール及び軸受を十分に冷却することができるため、工具ホルダーを主軸の高回転域で使用することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、実施形態に係る工具ホルダー1が装着される工作機械2の概略について図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る工具ホルダー1が装着された工作機械2の主軸部3の側面図である。
図1に示すように、一般的にマシニングセンター等の工作機械2には、工作物を加工するための工具7を保持する工具ホルダー1が装着される円筒形状の主軸部3が形成されている。この主軸部3のほぼ中央には、工作機械2の駆動源により回転駆動する主軸4が位置しており、この主軸4の先端に工具ホルダー1が装着されることにより、工具7が回転して工作物を加工するようになっている。
実施形態に係る工具ホルダー1は、後に詳述するように、工具7が装着される工具装着部10と、工具装着部10を回転できるように支持する支持部40とから構成されており、上記した主軸4に工具装着部10が連結されると共に、支持部40は、工作機械2の本体側に固定されている主軸部3の前面に固定される。工具装着部10が主軸4に連結される際には、工具装着部10の後述する嵌入凸部13が主軸4の嵌入凹部5に嵌入することにより連結される。
また、支持部40には、油及び水を工具ホルダー1に供給するための後述する供給部材41が取り付けられており、工具ホルダー1が工作機械2に装着されている場合には、この供給部材41の接続凸部42が主軸部3に形成された接続凹部6に接続されている。これにより、後述する供給システム113(図6参照)から油供給ダクト107及び水供給ダクト112を介して工具ホルダー1に対してそれぞれ油及び水が供給される。
以上、実施形態に係る工具ホルダー1が装着される工作機械2の概略について説明したが、次に、実施形態に係る工具ホルダー1の構成について図2及び図3を参照して説明する。図2は、実施形態に係る工具ホルダー1の内部を示す断面図であり、図3は、(A)が外周部材16の概略図であり、(B)が油及び水の供給の経路を示す模式図である。
図2において、工具ホルダー1は、前述したように、工作機械2の主軸4に連結される工具装着部10と、工作機械2の本体側に固定され且つ工具装着部10を回転できるように支持する支持部40と、から構成されている。また、工具装着部10には、後述するように、本発明の要部を構成する油膜付水滴生成部27が内蔵されている。
まず、工具装着部10は、油膜付水滴生成部27が内蔵される内蔵回転部材11と、工具装着部10に対して工具7を固定するためのチャック部材12と、から構成されている。内蔵回転部材11は、金属材料により形成されるものであり、その工具7が装着される側(以下、工具7側という)は、その内部に油膜付水滴生成部27が内蔵されると共に、その外周が支持部40により支持される部分である内蔵部14として円筒形状に形成されている。また、内蔵回転部材11の工作機械2が位置する側(以下、工作機械2側という)は、前述した主軸4の嵌入凹部5に嵌入する嵌入凸部13として円錐台形状に形成されている。更に、嵌入凸部13と内蔵部14との間は、フランジ部15として形成されており、その工具7側には支持部40が当接し、工作機械2側には主軸4が当接するようになっている。
上記した内蔵回転部材11の内蔵部14の外周には、円筒形状の外周部材16が嵌入されている。この外周部材16の外周の工作機械2側寄りには、後述する油供給通路45から供給される油が滞留する第1油滞留溝19が全周に亘って形成されている(図3参照)。この第1油滞留溝19の底面には、油供給通路45から供給されて第1油滞留溝19に滞留した油が流入する油取入口20が直径方向に貫通して複数箇所形成されている(図3参照)。なお、図2において、外周部材16の断面には、ハッチングを施していない。
また、外周部材16の外周の工具7側寄りには、後述する水供給通路46から供給される水が滞留する第1水滞留溝21が全周に亘って形成されている(図3参照)。この第1水滞留溝21の底面には、水供給通路46から供給されて第1水滞留溝21に滞留した油が流入する水取入口22が直径方向に貫通して1箇所形成されている(図3参照)。
また、上記した内蔵回転部材11の内蔵部14の中心部には、油膜付水滴生成部27を内蔵するための内蔵凹部18が内蔵回転部材11の工具7側の端部から形成されると共に、後述するコンプレッサー100から供給される圧縮空気が通る空気通過路17が、内蔵回転部材11の工作機械2側の端部から内蔵凹部18に亘って貫通して形成されている。
内蔵回転部材11の内蔵部14の外周面からは、上記した油取入口20と対応する位置に油取入口20と連通する油接続通路30が内蔵凹部18まで貫通して形成されている(図3参照)。また、上記した水取入口22と対応する位置から、水取入口22と連通する冷却通路23が内蔵部14の外周面に軸方向でつづら折り状に形成されている(図3参照)。そして、この冷却通路23の終端からは、冷却通路23の終端に対応する位置から内蔵凹部18まで水接続通路24が貫通して形成されている。また、冷却通路23は、実際には水取入口22と水接続通路24との位相がほぼ360°となるように、内蔵部14の外周面のほぼ全周に亘って形成されるものであるが、図3(B)は模式図であるため、水取入口22と水接続通路24とが180°の位相で図示されている。
上記のように、内蔵回転部材11の内蔵部14及び外周部材16が構成されているため、外周部材16の第1油滞留溝19,油取入口20及び内蔵部14の油接続通路30,内蔵凹部18が連通し、また、外周部材16の第1水滞留溝21,水取入口22及び内蔵部14の冷却通路23,水接続通路24,内蔵凹部18が連通することとなる。
また、上記のように、内蔵部14の外周面に冷却通路23が形成されると共に、内蔵部14の外周に外周部材16が嵌入される構造であるため、工具装着部10全体として見たとき、この工具装着部10の内部の外周面側に冷却通路23が形成される形となる。
なお、外周部材16の両端部近傍にはOリング取付溝25が形成され、このOリング取付溝25に内蔵部14と外周部材16との間から油又は水が漏れ出すことを防止するOリング26が装着されている。
上記した内蔵部14に形成された内蔵凹部18には、図2に示すように、油膜付水滴生成装置28とトップノズル29とから構成される油膜付水滴生成部27が嵌入されている。油膜付水滴生成装置28は、前述した第1油溝滞留溝19,油取入口20及び油接続通路30を介して供給される油と、前述した第1水滞留溝21,水取入口22,冷却通路23及び水接続通路24を介して供給される水と、によって油膜付水滴115(図8参照)を生成するものであり、トップノズル29は、油膜付水滴生成装置28で生成された油膜付水滴115を放出するものである。なお、油膜付水滴生成装置28については後に詳述する。
また、工具装着部10を構成するチャック部材12は、工具装着部10の先端部分に位置しており、その中心に形成された挿入部に工具7を挿入し、工具7側から見て時計方向に回転させることにより、工具7が締め付けられて工具装着部10に固定されるものである。このように工具7が工具装着部10に固定された際、図2に示すように、工具7の後端部に上記したトップノズル29が隣接するようになっている。なお、工具7には、生成された油膜付水滴115を工作物に供給するための供給路8が、その回転軸上に挿通して形成されている。
次に、支持部40は、ほぼ円筒形状に形成されると共に、その工作機械2側の内側面に凹形状の軸受嵌入部54が形成されており、軸方向に並列して2つの軸受55が嵌入されている。この軸受55は、その外周輪が軸受嵌入部54側に嵌入されると共に、内周輪に工具装着部10が嵌入されるようになっているため、支持部40で工具装着部10が回転できるように支持されるものである。
また、支持部40の工具7側の内側面に凹形状のシール装着部50が形成されており、シール51を取り付けるためのシール取付部材52を介して軸方向に並列して4つのシール51が装着されている。このシール51は、油膜水滴生成部27に供給する油又は水が工具装着部10と支持部40との間から工具ホルダー1の外部へ漏れることを防ぐためのものである。なお、シール51は、シール取付部材52によってシール装着部50内に取り付けた後、シール装着部50へ工具7側から螺着するシール固定部材53によって、支持部40に固定されることとなる。
また、前述したように、支持部40には油及び水を工具ホルダー1に供給するための供給部材41が連結部材43を介して取り付けられており、この供給部材41の工作機械2側には、前述した接続凸部42が形成されている。これら接続凸部42,供給部材41,連結部材43,支持部40及びシール取付部材52には、その内部で連通して油を供給する油供給通路45が形成されている。同様に、接続凸部42,供給部材41,連結部材43,支持部40及びシール取付部材52に、その内部で連通して水を供給する水供給通路46が形成されている。なお、この油供給通路45及び水供給通路46は、1つの部材で構成されるものではなく、供給部材41と連結部材43との間、連結部材43と支持部40との間、及び支持部40とシール取付部材52との間で個別の部材が接続されるものである。このため、油及び水が漏れることを防止するため、供給部材41と連結部材43との間及び連結部材43と支持部40との間にはOリング44が、支持部40とシール取付部材52との間にはOリング57がそれぞれ装着されている。
また、上記した油供給通路45のうち、支持部40内に位置する部分からは、潤滑通路56が軸受55に連通して形成されている。この潤滑通路56は、油供給通路45から供給された油を分岐して軸受55に供給することにより、軸受55を潤滑するものである。
以上、実施形態に係る工具ホルダー1について説明したが、次に、実施形態の要部を構成する油膜付水滴生成装置28の構成について図4及び図5を参照して説明する。図4は、実施形態に係る油膜付水滴生成装置28の内部を示す断面図であり、図5は、オイルスプレイノズル74及びウォータスプレイノズル84の外観を示す斜視図である。
図4において、油膜付水滴生成装置28は、供給される油を霧状化するオイルスプレイノズル74及び供給される水を水滴化するウォータスプレイノズル84と、このオイルスプレイノズル74及びウォータスプレイノズル84が内蔵される生成装置本体60と、から構成されるものである。
まず、生成装置本体60の構造について図4を参照して説明する。生成装置本体60は、ステンレス鋼等により形成される円筒形状のものである。生成装置本体60の工作機械2側の中央側面部には、圧縮空気を供給するための空気供給ダクト102(図6参照)が接続される凹状の供給口61が形成されている。一方、生成装置本体60の工具7側の中央側面部には、供給された水を水滴化するための水滴化室62が形成されている。供給口61から水滴化室62にかけては、生成装置本体60を貫通するように油霧化室63が貫通形成されている。
油霧化室63の両端部分には、スプレイノズル74,84が嵌入固定されている。即ち、供給口61側には、外部から供給された油を霧状化させるためのオイルスプレイノズル74が嵌入されてC形止め輪73で固定され、水滴化室62側には、外部から供給された水を水滴化するためのウォータスプレイノズル84が嵌入されてC形止め輪83で固定されている。なお、このオイルスプレイノズル74及びウォータスプレイノズル84については後に詳述する。
そして、生成装置本体60の一側方で供給口61寄りの外周には、油供給通路45から供給される油が滞留する第2油滞留溝70が生成装置本体60の全周に亘って形成されている。この第2油滞留溝70の底面には、油吸入口71が直径方向に貫通して形成され、この油吸入口71の先端部は、油をオイルスプレイノズル74内に流出するための油流出口72として形成され、オイルスプレイノズル74に臨んでいる。このように、第2油滞留溝70が形成されているため、油接続通路30から供給される油を第2油滞留溝70を介して油吸入口71に流入させることができる。これにより、油膜付水滴生成装置28を工具装着部10に組み込む際に、油吸入口71を油接続通路30の位置に合わせて組み込む必要がないため、組み立て作業の簡略化を図ることができる。
なお、上記した油吸入口71は、本実施形態においては、図4に示すように、約180°の位相で2箇所形成されているが、2箇所のものに限らず、1箇所あるいは3箇所以上形成されるものであってもよい。
また、生成装置本体60の一側方で水滴化室62寄りの外周には、水供給通路46から供給される水が滞留する第2水滞留溝80が生成装置本体60の全周に亘って形成されている。この第2水滞留溝80の底面には、水吸入口81が直径方向に貫通して形成され、この水吸入口81の先端部は、水をウォータスプレイノズル84内に流出するための水流出口82として形成され、ウォータスプレイノズル84に臨んでいる。このように、第2水滞留溝80が形成されているため、水接続通路24から供給される水を第2水滞留溝80を介して水吸入口81に流入させることができる。これにより、油膜付水滴生成装置28を工具装着部10に組み込む際に、水吸入口81を水接続通路24の位置に合わせて組み込む必要がないため、組み立て作業の簡略化を図ることができる。
なお、上記した水吸入口81は、本実施形態においては、図4に示すように、約180°の位相で2箇所形成されているが、2箇所のものに限らず、1箇所あるいは3箇所以上形成されるものであってもよい。
更に、第2油滞留溝70の両側方には、油が漏れ出すことを防止するためのOリング64が、第2水滞留溝80の両側方には、水が漏れ出すことを防止するためのOリング65がそれぞれ取り付けられている。
次に、本実施形態の要部を構成するオイルスプレイノズル74及びウォータスプレイノズル84について、図5を参照して説明する。図5は、オイルスプレイノズル74及びウォータスプレイノズル84の外観を示す斜視図である。なお、オイルスプレイノズル74とウォータスプレイノズル84とは、同様の形状であるため、代表してオイルスプレイノズル74について説明する。また、図5においては、1つの図に対して、オイルスプレイノズル74及びウォータスプレイノズル84の両方についての符号が付してある。このとき、末尾に「a」の付してある符号がオイルスプレイノズル74に関する符号であり、末尾に「b」の付してある符号がウォータスプレイノズル84に関する符号である。
図5において、オイルスプレイノズル74は、ステンレス鋼等によりほぼ円筒形状に形成されるものである。このオイルスプレイノズル74の油霧化室63側(ウォータスプレイノズル84の場合、水滴化室62側)に位置する平面部90aの中央には、ほぼ円筒形状の突起部91aが突設されると共に、側面を構成する外周面部92aのほぼ中央には、油膜付水滴生成装置28の油吸入口71から供給される油が滞留する第3油滞留溝93aが外周面部92aの全周に亘って形成されている。この第3油滞留溝93aの底面には、第3油滞留溝93aに滞留した油が流入する油流入口94aが直径方向に貫通して形成されている。このように、第3油滞留溝93aが形成されているため、油吸入口71から供給される油を第3油滞留溝93aを介して油流入口94aに流入させることができる。これにより、オイルスプレイノズル74を油膜付水滴生成装置28に組み込む際に、油流入口94aを油吸入口71の位置に合わせて組み込む必要がないため、組み立て作業の簡略化を図ることができる。
また、上記した突起部91aの中央には、油流入口94aに流入した油が吐出される油吐出口95aが油流入口94aに挿通して形成されている。従って、油流入口94aと油吐出口95aとが、図7に示すように、オイルスプレイノズル74内でT字状に形成されている。また、油吐出口95aの周囲には、圧縮空気が供給口61から油霧化室63に向って(ウォータスプレイノズル84の場合、含油圧縮空気が油霧化室63から水滴化室62に向って)通過する空気通過穴96aが貫通して形成されている。
なお、上記のように、油流入口94aは直径方向に貫通して形成されるものであるため、油はその両端の2箇所から流入するようになっているが、このようなものに限らず、油流入口94aの一端がオイルスプレイノズル74の中心部で油吐出口95aと連通し、油流入口94aと油吐出口95aとがオイルスプレイノズル74内でL字状に形成されているものであってもよい。この場合、油は1箇所から流入することになる。また、油流入口94aが油吐出口95aから第3油滞留溝93aに向けて放射状に複数設けられるものであってもよい。
オイルスプレイノズル74は、以上のように構成されるものであり、油膜付水滴生成装置28に組み付けた場合、上記したように、油吸入口71から供給される油が油流入口94aに流入した後、油吐出口95aから吐出されると共に、供給口61から供給される圧縮空気が油霧化室63に向けて空気通過穴96aを通過することとなる。
なお、上述したように、ウォータスプレイノズル84は、オイルスプレイノズル74と同様の形状であり、同様の機能を有するものであるため、詳細な説明は省略するが、オイルスプレイノズル74における平面部90a,突起部91a,外周面部92a,油滞留溝93a,油流入口94a,油吐出口95a及び空気通過穴96aは、ウォータスプレイノズル84においては平面部90b,突起部91b,外周面部92b,第3水滞留溝93b,水流入口94b,水吐出口95b及び含油空気通過穴96bとなる。
以上、実施形態に係る油膜付水滴生成装置28について説明したが、次に、この油膜付水滴生成装置28に空気、油及び水を供給する供給システム113について図6を参照して説明する。図6は、実施形態に係る供給システム113の概略図である。
図6の供給システム113において、油膜付水滴生成装置28の供給口61には、空気通過路17の一端が臨んでおり、この空気通過路17の他端に接続された空気供給ダクト102が、空気の圧力を調整するための空気圧力調整機構101に接続されている。この空気圧力調整機構101は、空気供給ダクト102を介して空気を供給するためのコンプレッサー100に接続されている。
また、工具ホルダー1の油供給通路45には、油供給ダクト107が接続されており、この油供給ダクト107には、油と空気を混合させるミキシングバルブ106が接続されている。ミキシングバルブ106は、油供給ダクト107を介して油を供給するための油ポンプ105に接続され、油ポンプ105からは油の貯留してある油タンク104に油供給ダクト107が接続されている。なお、ミキシングバルブ106は、空気供給ダクト102から分岐される接続ダクト103も接続されている。
更に、工具ホルダー1の水供給通路46には、水供給ダクト112が接続されており、この水供給ダクト112には、水をろ過するための水ろ過装置111が接続されている。水ろ過装置111は、水供給ダクト112を介して水を供給するための水ポンプ110に接続され、水ポンプ110からは水の貯留してある水タンク109に水供給ダクト112が接続されている。
次に、工具ホルダー1に供給された空気,油及び水により、工具ホルダー1の油膜付水滴生成部27内で油膜付水滴115が生成される過程を図2乃至図7を参照して説明する。図7は、オイルスプレイノズル74及びウォータスプレイノズル84の縦断面図である。
まず、コンプレッサー100から供給される圧縮空気が、供給口61からオイルスプレイノズル74へ向けて送り込まれる。また、油タンク104から供給され、ミキシングバルブ106で空気と混合された油が油供給通路45等を介してオイルスプレイノズル74の油流入口94aからオイルスプレイノズル74内へ流入する。オイルスプレイノズル74内へ流入した油は、油吐出口95aから吐出されるが、油吐出口95aから吐出された油は、圧縮空気が図7の矢印Aで示すように空気通過穴96aを通過する際、圧縮空気の圧力差によって引き付けられると共に霧状化され、油霧化室63内へ噴出された後、圧縮空気と共にウォータスプレイノズル84側へ送られる。
また、油タンク104から供給される油は、図2に示すように、油供給通路45を通る途中で潤滑通路56によって分岐されて軸受55に供給される。このように、油膜付水滴生成部27に供給される油を軸受55に供給して軸受55の潤滑のために利用することができるため、工具ホルダー1を主軸4の高回転域で使用することが可能となる。
一方、水タンク109から供給される水が水供給通路46等を介して支持部40の冷却通路23に送り込まれる。冷却通路23に送り込まれた水は、シール51及び軸受55を冷却しながら冷却通路23内を通り、水接続通路24を介してウォータスプレイノズル84の水流入口94bからウォータスプレイノズル84内へ流入する(図3参照)。このように、油膜付水滴生成部27に供給される水をシール51及び軸受55の冷却のために利用することができ、シール51及び軸受55を十分に冷却することができるため、工具ホルダー1を主軸4の高回転域で使用することが可能となる。
ウォータスプレイノズル84内へ流入した水は、水吐出口95bから吐出されるが、水吐出口95bから吐出された水は、含油圧縮空気が図7の矢印Aで示すように含油空気通過穴96bを通過する際、含油圧縮空気の圧力差によって引き付けられると共に水滴化される。そして、この水滴117の表面全体に霧状化された油が油膜116として付着し、水滴化室62で油膜付水滴115が生成される(図8参照)。こうして生成された油膜付水滴115は、トップノズル29を通り、工具7の供給路8を介して工作物に供給されることとなる。なお、本実施形態に係る油膜付水滴生成混合器1で生成される油膜付水滴115の大きさは、100μm〜200μmである。
本実施形態においては、上記のように油膜付水滴生成部27により生成された油膜付水滴115を工作物の被加工面に供給しながら工作加工を行うものであるが、油膜付水滴115を工作物の被加工面に供給した場合、図8に示すように、工作物の表面に油膜116が生成され、その油膜116上に油膜付水滴115が付着することとなる。なお、図8は、油膜付水滴115と油膜付水滴115が付着した工作物の表面の概念図である。
以上、実施形態に係る工具ホルダー1の構成と油膜付水滴115が生成される過程について説明したが、次に、本実施形態に係る工具ホルダー1と従来の工具ホルダーについて行なった、油膜付水滴115が生成される際の応答時間及び油膜付水滴115の吐出量の計測試験について説明する。なお、従来の工具ホルダーは、油膜付水滴を生成する装置が工具ホルダーの外部に備えられているものである。
工作物へ油膜付水滴115を供給する際には、工具ホルダー1の回転数に応じて規定量の油膜付水滴115を供給するためコンプレッサー100から供給される圧縮空気の空気圧を調整する必要がある。このため、本試験は、この調整空気圧の範囲を想定し、空気圧を0.2MPa,0.4MPa,0.6MPa及び0.8MPaとしたとき、それぞれの空気圧について、供給するバルブが開放されて油膜付水滴115が生成されてから工作物に規定量が供給されるまでの時間(応答時間)及び工作物への油膜付水滴115の吐出量を、本実施形態に係る工具ホルダー1と従来の工具ホルダーについて計測したものである。その結果をそれぞれ表1及び表2に示す。なお、表2の吐出量は、給油装置(油ポンプ105)から供給される油の供給量が17mL/minのときの吐出量である。
Figure 2006281322
Figure 2006281322
まず、表1で示すように、本実施形態に係る工具ホルダー1では、空気圧がいずれの場合においても、応答時間はすべて2秒であった。これに対し、従来の工具ホルダーでは、それぞれの空気圧のときの応答時間は、32秒,30秒,24秒及び26秒であった。
このように、従来の工具ホルダーでは、コンプレッサー100から供給される圧縮空気の空気圧が低くなるに従って、応答時間が長くなる傾向にある。これは、従来の工具ホルダーは、油膜付水滴を生成する装置が工具ホルダーの外部に備えられており、油膜付水滴が生成されてから工作物に供給するまでの経路が長いものであるため、圧縮空気の空気圧が低いほど油膜付水滴が工作物に到達するまでの時間が長くなるためである。
これに対し、本実施形態に係る工具ホルダー1では、図2で示すように、油膜付水滴生成部27のトップノズル29が工具7の後端部に隣接して設けられており、油膜付水滴115が生成されてから工作物に供給するまでの経路が極めて短いため、圧縮空気の空気圧にかかわらず、生成された油膜付水滴115を短時間で工作物に到達させることができる。
次に、表2で示すように、本実施形態に係る工具ホルダー1では、吐出量は、空気圧が0.2MPa,0.4MPa及び0.8MPaのとき16mL/minであり、空気圧が0.6MPaのとき15mL/minであった。これに対し、従来の工具ホルダーでは、それぞれの空気圧のときの吐出量は、15mL/min,13mL/min,12mL/min及び11mL/minであった。
このように、従来の工具ホルダーでは、コンプレッサー100から供給される圧縮空気の空気圧が高くなるに従って、吐出量が少なくなっている。これは、従来の工具ホルダーは、上記したように、油膜付水滴が生成されてから工作物に供給するまでの経路が長いため、圧縮空気の空気圧が高くなるほど経路の途中に付着する油膜付水滴の量が増加し、即ち、油膜付水滴が搬送される過程でのロスが増加し、これにより工作物への油膜付水滴の吐出量が減少してしまうためである。
これに対し、本実施形態に係る工具ホルダー1では、上記したように、油膜付水滴115が生成されてから工作物に供給するまでの経路が極めて短いため、圧縮空気の空気圧にかかわらず、油膜付水滴115が搬送される過程でのロスが少なく、工作物への油膜付水滴115の吐出量が減少してしまうということがない。
以上、説明したように、本実施形態に係る工具ホルダー1では、油膜付水滴生成部27のトップノズル29が工具7の後端部に隣接して形成されているため、油膜付水滴115が工作物に供給される際の応答性を高めることができる。即ち、生成された油膜付水滴115が工作物に供給されるまでの過程が短いため、油膜付水滴115の生成に必要な空気を供給するバルブが開放されて、空気を送り出して油膜付水滴115が生成されてから工具7の供給路8を介して工作物に供給されるまでの時間を短くすることができる。
また、油膜付水滴生成部27のトップノズル29が工具7の後端部に隣接して形成されているため、工作物への油膜付水滴115の吐出量を十分な量とすることができる。即ち、生成された油膜付水滴115が工作物に供給されるまでの過程が短いため、ロスが少なく十分な量の油膜付水滴115を工作物へ供給することができる。
実施形態に係る工具ホルダーが装着された工作機械の主軸部の側面図である。 実施形態に係る工具ホルダーの内部を示す断面図である。 (A)が外周部材の概略図であり、(B)が油及び水の供給の経路を示す模式図である。 実施形態に係る油膜付水滴生成装置の内部を示す断面図である。 オイルスプレイノズル及びウォータスプレイノズルの外観を示す斜視図である。 実施形態に係る供給システムの概略図である。 オイルスプレイノズル及びウォータスプレイノズルの縦断面図である。 油膜付水滴と油膜付水滴が付着した工作物の表面の概念図である。
符号の説明
1 工具ホルダー
2 工作機械
4 主軸
7 工具
8 供給路
10 工具装着部
23 冷却通路
27 油膜付水滴生成部
29 トップノズル
40 支持部
45 油供給通路
46 水供給通路
51 シール
55 軸受
56 潤滑通路
61 供給口
63 油霧化室
71 油吸入口
74 オイルスプレイノズル
81 水吸入口
84 ウォータスプレイノズル
115 油膜付水滴
116 油膜
117 水滴

Claims (4)

  1. 工作機械に装着されて工作物を加工するための工具を保持する工具ホルダーにおいて、
    該工具ホルダーは、
    圧縮空気の供給口に設けられるオイルスプレイノズルに臨む油吸入口から供給される油を空気流によって霧状化する油霧化室と、
    該油霧化室の下流側に連結され且つ前記油霧化室で霧状化した油を含有する含油圧縮空気の空気流が通過するウォータスプレイノズルに臨む水吸入口から供給される水を水滴化して水滴の表面に油膜が形成された油膜付水滴を生成する水滴化室と、
    該水滴化室に連結され且つ前記水滴化室で生成された油膜付水滴を放出するトップノズルと、から構成される油膜付水滴生成部を内蔵し、
    前記トップノズルは、前記工具ホルダーの回転軸上で前記工具の後端部に隣接して設けられ、
    前記トップノズルから放出された前記油膜付水滴は、前記工具の回転軸上に挿通して形成された供給路を介して前記工作物に供給されることを特徴とする工具ホルダー。
  2. 前記工具ホルダーは、
    前記工作機械の主軸に連結され且つ前記油膜付水滴生成部が内蔵されると共に前記工具が装着される工具装着部と、
    前記工作機械の本体側に固定され且つ前記工具装着部を回転できるように軸受を介して支持する支持部と、から構成され、
    前記支持部には、前記油膜付水滴生成部に油を供給するための油供給通路から分岐する潤滑通路が前記軸受に連通して形成され、
    前記油供給通路から供給され前記潤滑通路によって分岐された油により前記軸受を潤滑することを特徴とする請求項1記載の工具ホルダー。
  3. 前記工具ホルダーは、
    前記工作機械の主軸に連結され且つ前記油膜付水滴生成部が内蔵されると共に前記工具が装着される工具装着部と、
    前記工作機械の本体側に固定され且つ前記工具装着部を回転できるように軸受を介して支持する支持部と、から構成され、
    前記工具装着部と前記支持部との間には、前記油膜付水滴生成部に供給する水もしくは油が前記工具ホルダーの外部へ漏れることを防ぐシールが備えられ、
    前記工具装着部には、前記油膜付水滴生成部に水を供給するための水供給通路に連通する冷却通路が前記工具装着部内部の外周面側に形成され、
    前記水供給通路から供給され前記冷却通路を通る水により前記シール及び前記軸受を冷却することを特徴とする請求項1記載の工具ホルダー。
  4. 前記工具装着部と前記支持部との間には、前記油膜付水滴生成部に供給する水もしくは油が前記工具ホルダーの外部へ漏れることを防ぐシールが備えられ、
    前記工具装着部には、前記油膜付水滴生成部に水を供給するための水供給通路に連通する冷却通路が前記工具装着部内部の外周面側に形成され、
    前記水供給通路から供給され前記冷却通路を通る水により前記シール及び前記軸受を冷却することを特徴とする請求項2記載の工具ホルダー。

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