JP2005329487A - 加工装置 - Google Patents

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陽一 関
Norimitsu Araki
宣光 荒木
Tatsuo Sato
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Abstract

【課題】 加工位置に供給するオイルミストの性状を容易にかつ的確に調節することができ、これによって的確なセミドライ加工を可能にする加工装置等を提供する。
【解決手段】 工具を支持するホルダ30と、該ホルダ30が着脱自在に装着されるホルダ装着部110を有する主軸10と、主軸10を回転駆動する駆動機構とを備えた加工装置であって、切削油と工業エアとを霧状に混合してオイルミストを生成するミスト生成手段300と、前記ホルダ30に交換可能に装着されて前記ミスト生成手段300によって生成されたオイルミストを加工位置に向けて噴霧する噴霧ノズル部70とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は切削加工等の機械加工に使用する加工装置に関する。
切削加工等の機械加工を施す工作機械では、ドリル等の工具の刃先の潤滑性を確保し、刃先を冷却するために切削油を供給しながら加工する。セミドライ加工装置は、ミスト状にした切削油を工具の加工位置に供給して加工するようにした装置であり、切削油の使用量をできるだけ抑えて加工できるように考えられたものである。
たとえば、特許文献1に記載されているセミドライ加工装置は、ベンチュリー方式によって発生させたオイルミストを加工装置の内部に設けられたミスト管路および工具を支持するスピンドル内に設けられたミスト管路を経由して工具の加工位置に供給するように構成されており、特許文献2に記載されているセミドライ加工装置は、主軸内に非回転にミスト供給管を設け、ミスト供給管にミスト状にした切削油を送入することによって工具の加工位置にオイルミストを供給するように構成されている。
特開2003−94285号公報 特開2003−145392号公報
ところで、従来のようにミスト供給管を介してオイルミストを工具の加工位置に供給する場合には、オイルミストを搬送する流路中でオイルミストが分離する等によってオイルの性状が変化してしまって、適度なミスト状態のオイルミストを加工位置に的確に供給することが難しいという問題があり、加工装置とは別にオイルミスト生成装置が設けられている場合には、オイルミスト生成装置でミスト状態を調節したとしても、加工位置に供給されるオイルミストの性状を的確に調節することが難しいという問題があった。その結果、従来のセミドライ加工装置では、使用する工具や加工内容に合わせて加工位置に供給するオイルミストの性状をきめ細かく調節することが難しいという問題があった。
そこで、本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、加工位置に供給するオイルミストの性状を簡単にかつ的確に調節することができ、これによって的確なセミドライ加工を可能にする加工装置を提供するにある。
本発明は上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、工具を支持するホルダと、該ホルダが着脱自在に装着されるホルダ装着部を有する主軸と、主軸を回転駆動する駆動機構とを備えた加工装置であって、切削油と工業エアとを霧状に混合してオイルミストを生成するミスト生成手段と、前記ホルダに交換可能に装着されて前記ミスト生成手段によって生成されたオイルミストを加工位置に向けて噴霧する噴霧ノズル部とを備えることを特徴とする。
また、前記ミスト生成手段は、前記ホルダ内に設けられていることにより、ホルダをホルダ装着部に装着した状態でホルダ内でオイルミストを生成することができ、加工装置と別個にオイル生成装置を設けることなくセミドライ加工することが可能となる。
また、前記ミスト生成手段は、切削油を吐出する管状のノズル部と、該ノズル部の近傍に工業エアを吐出する工業エア吐出部とを有し、前記噴霧ノズル部は、前記ノズル部を遊挿するとともに前記工業エア吐出部より吐出された工業エアを、該ノズル部の先端の外周に導くノズル挿入孔を有し、前記噴霧ノズル部は、前記ノズル挿入孔の形状の異なる複数種を有することにより、噴霧ノズル部を適宜交換することにより、ミスト生成手段により生成されるオイルミストの性状を調節して、加工装置による加工内容に合わせたオイルミストを工具の加工位置に供給して加工することができる。
本発明に係る加工装置によれば、加工装置の加工内容に応じてオイルミストの性状、噴射状態を容易に調節することができ、適宜調節されたオイルミストを的確に工具の加工位置に供給することができ、これによって好適なセミドライ加工を行うことが可能になる。
〔第1実施形態〕
図1〜6は、本発明に係る加工装置の第1の実施形態の構成を示す。本実施形態の加工装置1は、駆動機構によって回転駆動される主軸10に工具を保持するホルダ30が脱着自在に装着され、ホルダ30の内部にミスト生成手段300が設けられ、ホルダ30に個別に供給される切削油と工業エアとがミスト生成手段300により霧状に混合されてオイルミストが生成され、ホルダ30に保持された工具にオイルミストが供給されてセミドライ加工がなされるように構成されている。
図1は、加工装置1の全体構成を示すものであり、図2はホルダ30の構成と加工装置1のミスト生成手段300の非作動状態、図3はミスト生成手段300の作動状態を示すものであり、図4はホルダの内部構成を拡大して示すものである。また、図5はミスト生成手段300におけるエア流路の配置を示し、図6は加工装置1に用いられる開閉バルブ部90の構成を示す。
以下、本実施形態の加工装置1について、主軸10、ホルダ30、ミスト生成手段300、開閉バルブ部90の構成について順に説明する。
〔主軸の構成〕
まず、図1にしたがって、主軸10の構成について説明する。
主軸10は外筒10bと外筒10bに軸線の回りで回転自在に支持された主軸本体10aとを備える。主軸本体10aは回転駆動機構(不図示)により軸線の回りに回転駆動される。主軸本体10aの一端部にはホルダ30を主軸10に着脱自在に装着するホルダ装着部110が設けられている。ホルダ装着部110はホルダ30に形成された嵌合部33が摺入する嵌合凹部11と、ホルダ30の他端部から外方に突出する係合突起部34が嵌入する係合凹部12とからなる。
嵌合凹部11の開口側の内周面は内方に向けて徐々に縮径する円錐状面11aに形成され、ホルダ30に形成された嵌合部33も他端側に向けて徐々に縮径する円錐状面33aに形成され、主軸10のホルダ装着部110にホルダ30を装着した際に円錐状面11a、33aは気密にシールされた状態で摺接するように形成されている。
主軸本体10aの軸芯には軸線方向に貫通孔13が貫設され、嵌合凹部11の内端部の位置に内部ブロック14が嵌入固定され、内部ブロック14の嵌合凹部11側の内側面に係合凹部12が凹設されている。係合凹部12の内周面には、内側に外面を若干突出させるようにして、複数個の係合ボール15が周方向に所定間隔をあけて係止されている。
主軸10の貫通孔13に嵌入固定される内部ブロック14の外周面にはOリング114が装着され、内部ブロック14の外周面と貫通孔13の内周面との間が気密および液密にシールされる。
内部ブロック14の中央部には、軸線方向に直交する向きに流路16aが貫通して設けられ、この流路16aに連通して内部ブロック14の他端側に内挿管16が挿入されて連結されている。内挿管16と内部ブロック14の内挿管16が挿入される挿入孔の内周面との間にもOリング116が介装され、内挿管16と内部ブロック14との間が液密にシールされている。
内挿管16は主軸10の軸線方向に、主軸10の他端側にまで延出するように設けられている。内挿管16の他端部では内挿管16の流路16bに連通して切削油供給部140が接続されている。内挿管16と切削油供給部140とは、たとえば内挿管16の端部に回転継手を介して接続される。切削油供給部140は、内挿管16の管内を通過する流路16bに供給する切削油の供給圧力、供給量を適宜制御可能に設けられている。
内部ブロック14に設けられている流路16aには、主軸本体10aの軸芯から偏芯した一端部に設けられている開閉バルブ部90との間を連絡する流路16cが接続する。流路16cは、主軸本体10aの周側面から流路16aに通じる連絡孔17を設け、開閉バルブ部90のシリンダ室91と連絡孔17の中途とを接続するように接続孔18を設けることによって形成される。
こうして、切削油供給部140と開閉バルブ部90とが、流路16b、16a、16cを介して連通する。本実施形態において、流路16a、16b、16cは切削油供給部140から供給される切削油を供給する切削油供給路を構成する。
また、主軸本体10aの他端部には、主軸本体10aにロータリーシール24が外挿され、ロータリーシール24に設けられたポート20に工業エア供給部200が接続されている。
ロータリーシール24の内周面に摺接する主軸本体10aの外周面には、エア溝22が周設され、エア溝22は連絡流路23を介して、主軸本体10aの軸線方向に内設されたエア流路25に連通する。
エア流路25は主軸10の偏芯位置に設けられ、主軸本体10aの軸線方向と平行に主軸本体10aの一端部側に延出し、その延出端が嵌合凹部11の内面で開口する。エア流路25が嵌合凹部11の内面で開口する位置は、ホルダ30を主軸10に装着した際にホルダ30の嵌合部33によって開口部が遮断されない位置、具体的には、嵌合凹部11の円錐状面11aよりも内側の円筒状面に形成されている部位である。
本実施形態では、主軸本体10aの一端面から軸線方向に平行に流路孔25aを形成し、流路孔25aに交差する配置で、主軸本体10aの周側面から嵌合凹部11の内面にまで通じる流路孔25bを形成し、ロータリーシール24の周側面からエア溝22まで通じる流路孔25cを設けてポート20から嵌合凹部11の内面まで通じるエア流路25を形成した。
こうして、エア流路25を介して工業エア供給部200と嵌合凹部11の内面との間が連通し、工業エア供給部200から嵌合凹部11の内面に向けて工業エアが供給可能となる。本実施形態において、エア流路25は工業エア供給部200から工業エアを供給するエア供給路を構成する。工業エア供給部200は、切削油供給部140とは独立にエア供給圧力、エア供給量が制御されるように設けられている。
〔ホルダの構成〕
次に、図2にしたがってホルダ30の主軸10への取り付け構造、およびホルダ30の内部に装着される第1のピース50、第2のピース60、第3のピース70の構成について説明する。
ホルダ30は軸芯を貫通して貫通孔31が設けられた略円筒状に形成され、その一端にドリル等の工具を着脱可能に装着するコレット32が設けられ、他端側に嵌合部33が設けられている。貫通孔31の一端側は工具を装着する円錐状面31aに形成され、円錐状面31aはコレット32とともに工具支持部132を構成する。ホルダ30に形成されている貫通孔31の中間部は円錐状面31aの縮径部と略同径に形成され、嵌合部33を貫通する部位では中間部よりも細径に形成されている。
ホルダ30の他端部には、係合突起部34とねじ込み部35aとが一体に形成された突起ピース35が、係合突起部34を軸線方向の他端側に突出させ、ねじ込み部35aがねじ部31bにねじ込まれて固定されている。係合突起部34の基部は、嵌合部33の端面径と略同径の拡径部35bに形成され、突起ピース35をホルダ30に固定した状態で拡径部35bの端面が嵌合部33の他端面に当接し、貫通孔31を閉止する。
突起ピース35の拡径部35bには、ねじ込み部35aの内部に連通する連絡孔36が、軸線方向に直交する向きに貫通して、周方向に複数設けられている。
突起ピース35の他端部にはホルダ30をホルダ装着部110に装着した際に、係合凹部12に設けられた係合ボール15を超えて嵌入する球状部34aが設けられる。
ホルダ30に形成された貫通孔31内には、突起ピース35に対向して第1のピース50が装着され、第2のピース60と、第3のピース70とがこの順に隣接して装着される。
以下では、ホルダ30の内部構成を拡大して示している図4にしたがって、第1のピース50と第2のピース60と第3のピース70のホルダ30内における配置および構成について説明する。
第1のピース50は、突起ピース35に対向する側が細径部50aに、第2のピース60が装着される側が太径部50bに形成され、貫通孔31の内周面に形成されたねじ部31cに細径部50aをねじ込むことによってホルダ30に固定される。第1のピース50は、貫通孔31に細径部50aをねじ込む際に、貫通孔31の拡径部と小径部の段差面に太径部50bの端面が当接することによってホルダ30内で位置決めされる。第1のピース50の細径部50aと太径部50bの外周面にはOリング51が装着され、第1のピース50をホルダ30に装着した際に、第1のピース50の外周面と貫通孔31の内周面との間で工業エアおよび切削油が漏出しないようシールされる。
第1のピース50には軸芯方向に貫通孔50cが形成されている。第1のピース50に隣接して配置される第2のピース60には、その他端部側に、第1のピース50に形成された貫通孔50cに摺入される細径部60aが形成されている。細径部60aの外周面にはOリング61、61が装着され、細径部60aを貫通孔50cに嵌入することにより、第1のピース50と第2のピース60とが気密かつ液密にシールされた状態で接続される。第2のピース60は、細径部60aを貫通孔50cに嵌入した際に、第1のピース50の太径部50bと同径に形成されたフランジ部60bの端面が第1のピース50の一端面に当接することにより、第1のピース50に対して位置決めされる。
第2のピース60は第2のピース60の前側に配置されるスペーサ80とともに第1のピース50に連結される。すなわち、第2のピース60はスペーサ80の前側からスペーサ80と第2のピース60とをねじ81により第1のピース50にねじ止めされ、第1のピース50に固定される。
スペーサ80に隣接して配置される第3のピース70は、貫通孔31の一方側から貫通孔31の内周面に設けたねじ部31dにねじ込むことによってホルダ30に固定される。第3のピース70の他端面がスペーサ80の端面に当接することにより、第3のピース70のねじ込み位置が規定される。第3のピース70と貫通孔31の内周面との間も第3のピース70の外周面に装着されたOリング71によって気密および液密にシールされる。
このように、本実施形態ではホルダ30の内部に、第1のピース50、第2のピース60、スペーサ80および第3のピース70が相互に隣接した配置で、気密および液密にシールされた状態で装着されている。第1のピース50および第3のピース70はホルダ30の貫通孔31にねじ込むことによって装着されるから、これらの各ピースをホルダ30に装着したり、各ピースを交換してホルダ30に装着する操作は容易に可能となる。
〔ミスト生成手段の構成〕
次に、ホルダ30内において切削油と工業エアとを霧状に混合してオイルミストを生成するミスト生成手段300の構成について説明する。ミスト生成手段300はホルダ30に個別に供給される切削油と工業エアとを霧状に混合してオイルミストを生成するミキシング部270と、ミキシング部270へ工業エアを供給するとともにミキシング部270への切削油の供給を制御するバルブ機構260とを備える。
以下、バルブ機構260とミキシング部270の順に説明する。
バルブ機構260は工業エア供給部200から供給される工業エアの供給圧力によって開弁する工業エア弁部250と、工業エア弁部250と一体に形成され工業エア弁部250の開弁とともにミキシング部270への切削油の供給路を開弁する切削油弁部255を備える。
第1のピース50には、主軸10からホルダ30に供給される工業エアの供給圧力によって押動されるピストン52が、第1のピース50に設けられた貫通孔50cに内挿されて配置されている。貫通孔50c内でピストン52が可動となる範囲がピストン52が軸線方向に摺動するシリンダ53となる。ピストン52は、突起ピース35に対向する先端部が閉止した円筒体状に形成され、ピストン52の先端部は工業エアの供給を制御する弁体52aに形成されている。
シリンダ53の突起ピース35に対向する端部は、弁体52aが当接した際に閉止される開口部54aが設けられた弁座54として形成され、弁体52aの内面と第2のピース60の他端面との間には、弁体52aが弁座54に当接する向きにピストン52を付勢するリターン手段としてのスプリング55が介装されている。
これら弁体52aを備えたピストン52、弁座54、シリンダ53およびスプリング55が工業エア弁部250を構成する。
ピストン52の先端部の周側面にはピストン52の内外を連通する導入口56が設けられ、シリンダ53の、ピストン52が進退動する際にピストン52の先端部が移動する範囲については、内周径がピストン52の外周径よりも若干拡径して設けられ、導入口56の周縁部とシリンダ53の内周面との間に隙間が設けられている。
シリンダ53は一端側で、第2のピース60の他端部に設けた凹部60cに連通し、凹部60cの内側面に開口する連絡流路62a、第1のピース50に設けた流路58、および第2のピース60に設けた連絡流路62bを介して、第2のピース60とスペーサ80との間の空隙部82に連通する。
これらの連絡流路62a、62b、流路58は工業エアをミキシング部270に供給するエア流路となる。
図5は、第1のピース50に設けられている流路58を第1のピース50の軸線方向から見た配置を示す。連絡流路62aはシリンダ53から、周方向に120°間隔で三方に分岐して延出するように配置され、各々の連絡流路62aの端部に流路58が接続し、連絡流路62bが第2のピース60に設けられたフランジ部60bの3個所で開口する(図4参照)。
一方、第1のピース50には切削油を供給するための切削油流路としての流路59a、59bがピストン52およびシリンダ53を挟んで対向する配置、すなわち切削油流路に対してシリンダ53が横断する配置に設けられている。流路59aは主軸10側から供給される切削油がシリンダ53に流入する側であり、流路59bは切削油がシリンダ53から流出する側であって、シリンダ53の内面に切削油の流入口と流出口が開口する。
流路59aは第1のピース50の太径部50bの周側面で、ホルダ30に設けられている流路38に連通する。流路38はホルダ30を主軸10に装着した際に、主軸10に設けられた切削油供給路に連通する配置に設けられている。
一方、流路59bは、軸線方向に平行に第1のピース50に内設された流路59cと第2のピース60に設けられた連絡流路64bを介してノズル部64の流路64aに連通する。これらの流路38、59a、59b、59c、64a、64bはホルダ30内で切削油をミキシング部270に導く切削油流路を構成する。
シリンダ53の内周面に沿って摺動自在に設けられたピストン52の外周面には、切削油連通溝57が周方向に周設されている。この切削油連通溝57はピストン52が開弁位置にあるときにのみ流路59aと流路59cとを連通する位置に設けられる。ピストン52は弁体52aが弁座54に当接する閉弁位置と、ピストン52の一端面が第2のピース60の細径部60aの他端面に当接する開弁位置との間で進退動可能であり、ピストン52が閉弁位置にある状態で切削油連通溝57と流路59a、59bとは重複しない位置にあり、ピストン52が開弁位置に移動した際に切削油連通溝57と流路59a、59bのシリンダ53の内面における流入口、流出口との位置が一致するように設けられている。すなわち、ピストン52およびピストン52の外周面に設けられた切削油連通溝57は工業エア弁部250の開弁とともにミキシング部270への切削油の供給路を開弁する切削油弁部255を構成する。
第2のピース60には、切削油を吐出する管状に形成されたノズル部64が、ホルダ30と同芯に噴霧ノズル部としての第3のピース70に向けて先端部を延出して設けられている。第3のピース70にはノズル部64が挿入されるノズル挿入孔72が形成され、第2のピース60と第3のピース70とを組み合わせた状態で、ノズル部64の先端側がノズル挿入孔72に部分的に挿入され、ノズル挿入孔72と空隙部82とが連通する。ノズル部64の外周面とノズル挿入孔72の内周面との隙間部分は狭間隔に設定され、工業エアをノズル部64の先端の外周に沿って吐出する工業エア吐出部73となる。
なお、スペーサ80にもノズル挿入孔72と同径のノズル部64が挿入されるノズル挿通孔83が設けられている。
第3のピース70の一端側は端面側が徐々に拡径する円錐状面に形成された開口部74が設けられている。開口部74とノズル挿入孔72とは、軸中心に設けられた噴射孔75を介して連通する。本実施形態では噴射孔75を六角孔に形成し、六角レンチを用いて第3のピース70を回動してホルダ30に着脱可能としている。
切削油と工業エアとを霧状に混合してオイルミストを生成させるミキシング部270は、ホルダ30に設けられた切削油流路を介して供給される切削油が吐出されるノズル部64と、バルブ機構260を介して供給される工業エアを吐出させる工業エア吐出部73と、ノズル挿入孔72、開口部74、噴射孔75を備える噴霧ノズル部としての第3のピース70とからなる。
〔開閉バルブ部の構成〕
次に、主軸10からホルダ30への切削油の供給を制御する、開閉手段としての開閉バルブ部90の構成について説明する。
図6に、開閉バルブ部90の構成を拡大して示す。開閉バルブ部90は、主軸10内に形成された切削油供給路としての流路16cに連通して設けられたシリンダ室91内に円筒状に形成されたシリンダ部95が配置され、シリンダ部95にピストン部92が摺動自在に装着され、付勢部としてのリターンスプリング97がピストン部92をシリンダ部95に収容させる向きに付勢して設けられている。シリンダ部95の外周面にはOリングが装着され、シリンダ部95とシリンダ室91の内周面との間が液密にシールされる。
ピストン部92はシリンダ部95に摺動自在に内挿される円筒状に形成された軸部92aと、軸部92aの他端部に軸部92aと一体に形成された、軸部92aよりも径大のストッパ部92bとからなる。軸部92aとストッパ部92bとが連結する位置の軸部92aには、周側面から軸部92a内に貫通する貫通孔94が設けられている。
図6(c)に、ストッパ部92bを軸線方向から見た状態を示す。ストッパ部92bの切削油流入側の外面には4方向に切削油の流路92cが設けられ、流路92cの端部に開弁時に切削油を通流させやすくする切欠93に形成されている。なお、閉弁時にストッパ部92bがシリンダ部95の端面に当接してシリンダ部95の端面を閉止できるよう切欠93の切り込み深さが設定される。
図6(a)は、主軸10にホルダ30が装着されていない状態での開閉バルブ部90の構成を示す断面図である。リターンスプリング97はピストン部92のストッパ部92bの外面とシリンダ室91の内面との間を弾発するように設けられ、リターンスプリング97の付勢力によりストッパ部92bがシリンダ部95の端面に当接してシリンダ部95の端面を閉止するとともに、軸部92aがシリンダ部95内に収容され貫通孔94が閉止されている。ピストン部92はストッパ部92bがシリンダ部95に当接した状態で主軸10の端面から一端が突出する。
すなわち、図6(a)に示す状態は、開閉バルブ部90の作用により切削油の通流が阻止され、開閉バルブ部90が閉弁された状態を示す。
図6(b)は、主軸10のホルダ装着部110にホルダ30を装着した状態を示す。ホルダ30には主軸10の一端面に対向する対向部30aが設けられ、対向部30aにはミキシング部側へ切削油を供給するための流路38に連通する流路38aが設けられている。開閉バルブ部90のピストン部92は、ホルダ30を主軸10に装着する際の押圧力により、リターンスプリング97の弾発力に抗してシリンダ室91の内方に押し込まれる。これにより、軸部92aに設けられた貫通孔94がシリンダ部95によって閉止されていた位置からシリンダ部95の外方の貫通孔94が露出する位置に移動し、軸部92aの内部と軸部92aの外周面とが貫通孔94を介して連通し、切削油が流路16c、シリンダ室91、ストッパ部92bの切欠93および貫通孔94を経由して軸部92a内に流入し、ホルダ30側に設けられた流路38a、38に供給される。
すなわち、主軸10のホルダ装着部110にホルダ30を装着することにより、主軸10に設けられた切削油供給路とホルダ30に設けられた切削油流路とが開閉バルブ部90を介して連通し、開閉バルブ部90が開弁された状態になる。
なお、図6(b)に示すように、主軸10にホルダ30を装着した際には、ピストン部92の軸部92aの端面がホルダ30の対向部30aの端面に当接し、主軸10側の切削油供給路とホルダ30側の切削油流路とが連通する。したがって、軸部92aの内径を流路38aの内径よりも少なくとも径大に設けておくと好適である。
また、ホルダ30をホルダ装着部110に装着する際には、開閉バルブ部90とホルダ30の対向部30aに設けられている流路38aとを位置合わせして装着する必要がある。この場合は、たとえばホルダ30の対向部30aが当接する主軸10の一端面に、対向部30aと係合部を設け、ホルダ30を装着する際に係合部を位置合わせすることによりホルダ30の周方向位置を規定することができる。
また、ピストン部92に形成されたストッパ部92bの外面形状をたとえば球面等の曲面状に形成して、ストッパ部92bの外面に沿って切削油を流れやすくすることも可能である。また、ストッパ部92bの周縁とシリンダ室91の内周面との間に切削油の通流空間を設けて、ストッパ部92bの周縁部に切欠93を設けずに切削油を通流させるようにすることも可能である。
本実施形態の開閉バルブ部90は、主軸10にホルダ30を装着した際に、リターンスプリング97の付勢力によって軸部92aの端面が対向部30aの端面を常時弾性的に押圧するから、ホルダ30の対向部30aと主軸10の端面との間隔が変動したような場合でも、ホルダ30の対向部30aとピストン部92との当接部で切削油が漏出することを防止することができる。ピストン部92の軸部92aの押圧端面にシール性、緩衝性を備えた部材を取り付けることにより、軸部92aと対向部30aとの当接部での切削油の漏出をさらに確実に防止することができる。
図6(b)に示した主軸10にホルダ30を装着した状態から、ホルダ30を取り外すと、リターンスプリング97の作用により、ピストン部92が直ちにシリンダ部95に収容される位置に移動し、開閉バルブ部90が閉止状態になって主軸10からホルダ30への切削油の供給が停止される。すなわち、ホルダ30を主軸10のホルダ装着部110から取り外す操作のみで主軸10からホルダ30へ切削油を供給する流路が遮断される。
このように、本実施形態の開閉バルブ部90の構成によれば、主軸10にホルダ30を着脱する操作とともに、主軸10側の切削油供給路とホルダ30側の切削油流路とが連通する状態と、遮断される状態に自動的に切り換わり、切削油の供給操作を容易に行うことが可能になる。
〔加工装置の作用〕
次に、上述した加工装置1の作用について図2と図3にしたがって説明する。図2は、主軸10のホルダ装着部110にホルダ30が装着され、工業エア供給部200から主軸10に設けられたエア供給路であるエア流路25に工業エアが供給されていない状態でミスト生成手段300の非作動状態を示す。
本実施形態の加工装置1では、ホルダ30を主軸10のホルダ装着部110に装着する際に、工業エア供給部200から工業エアをエア流路25に供給し、エア流路25からホルダ装着部110に工業エアを噴出させ、ホルダ装着部110の内面に切りくず等の異物が付着していた場合にはこれらの異物を除去してからホルダ30を装着することができる。
ホルダ30をホルダ装着部110に押し込むようにすることにより、嵌合部33の外面が嵌合凹部11の内面に当接するとともに、係合突起部34が係合凹部12に係合し、球状部34aの径大部が係合ボール15を超えて係合凹部12に嵌入することにより、ホルダ30が抜け止めされた状態でホルダ装着部110に装着される。
ホルダ30がホルダ装着部110に装着された状態で、嵌合部33の外面、嵌合凹部11の内面、内部ブロック14によって囲まれた連通空間40内で連絡孔36の開口部が開口する。すなわち、嵌合部33は他端側が徐々に縮径して形成されている一方、嵌合凹部11の内周面は円錐状面11aの中途から他端側にかけて円筒状面に形成されることにより、拡径部35bの周囲に連通空間40が形成される。エア流路25の嵌合凹部11の内面における開口部25dは連通空間40に連通する位置で開口し、ホルダ30を主軸10に装着することによって、エア流路25と突起ピース35の内部とが、連通空間40および連絡孔36を介してエア流路25と連通する。
図2に示すように、工業エア供給部200からエア流路25に工業エアが供給されていない状態においては、ホルダ30内に設けられた工業エア弁部250を構成するピストン52には工業エアの供給圧力が作用せず、ピストン52はスプリング55の付勢力によって弁体52aが弁座54に当接した位置、すなわち閉弁位置にある。
一方、切削油は切削油供給部140から主軸10内に設けられた切削油供給路である流路16c等を経由して開閉バルブ部90のシリンダ室91に供給され、ホルダ30が主軸10に装着されることによって開弁状態となる開閉バルブ部90を経由してホルダ30に設けられた流路38に供給される。
流路38に供給された切削油は流路38に連通する流路59aに流入するが、ピストン52が閉弁位置にあることにより、流路59aと切削油連通溝57とは連通せず、シリンダ53の内面で開口する流路59aの流入口がピストン52によって閉止された状態、すなわち切削油弁部255は閉弁状態にあり、ミキシング部270に切削油が供給されず、オイルミストは生成されない。
図3は、工業エア供給部200から主軸10に設けられたエア流路25に工業エアが供給されたミスト生成手段300の作動状態を示す。
エア流路25に供給された工業エアは、開口部25dから連通空間40に送入され、連絡孔36からホルダ30の貫通孔31に供給される。工業エア弁部250を構成するピストン52は、貫通孔31に供給された工業エアの供給圧力によりスプリング55の付勢力に抗して、一端面が第2のピース60の他端面に当接する位置に押動される。すなわち、ピストン52の弁体52aは弁座54から離間し、シリンダ53の開口部54aが開口して工業エア弁部250が開弁状態となる。
ピストン52が開弁位置に移動すると、シリンダ53は開口部54aを介して工業エアの供給路と連通し、若干拡径して形成されたシリンダ53の内周面とピストン52の外周面との隙間部分を経由して導入口56からピストン52の内側に工業エアが送入され、連絡流路62a、流路58、連絡流路62bを介して空隙部82に工業エアが供給される。空隙部82には、図5に示すように連絡流路62bが開口する3個所の開口部から工業エアが送入され、工業エア吐出部73からノズル部64の外周に沿って工業エアが吐出される。
一方、ピストン52が開弁位置に移動することにより、ピストン52の外周面に設けられた切削油連通溝57が流路59a、59bのシリンダ53の内面における流入口、流出口に位置合わせされ、切削油連通溝57を介して流路59aと流路59bとが連通する。すなわち、切削油弁部255が開弁状態になり、ホルダ30内に設けられた切削油流路である流路38、59a、59b、59c、64b、64aが連通し、主軸10に設けられた切削油供給路16cから供給される切削油が開弁状態にある開閉バルブ部90および、ホルダ30内の切削油流路を経由してノズル部64に導かれる。
ノズル部64に導かれた切削油はノズル部64の先端からノズル挿入孔72に吐出されるとともに、工業エア吐出部73からノズル部64の外面に沿って高速で工業エアが吐出することにより、切削油と工業エアとが霧状に混合したオイルミストが生成され、噴射孔75からホルダ30に装着される工具に向けてオイルミストが噴射される。噴射孔75から噴射されたオイルミストは開口部74により拡散されて工具に供給される。
こうして、本実施形態の加工装置では、ホルダ30内に設けられたミキシング部270で工業エアと切削油とが霧状に混合したオイルミストが生成され、ホルダ30に装着された工具にオイルミストが供給されてセミドライ加工がなされる。
本実施形態の工業エア弁部250を備えるバルブ機構260は主軸10に設けられたエア供給路から供給される工業エアの供給圧力によりピストン52が開弁するとともにミキシング部270へ切削油を導く切削油流路を連通するように作用し、ミスト生成手段300では工業エアの供給圧力により工業エア弁部250が開弁し、ミキシング部270への切削油の供給路が開弁してオイルミストが生成される。
なお、工具の加工位置に供給するオイルミストの粒の大きさやオイルミストの噴射状態は、ノズル部64の先端とノズル挿入孔72の内端面との間隔(図2に示す間隔L)を変えることによって調節することが可能である。間隔Lを小さくすれば、オイルミストの粒は細かくなり、オイルミストは広がった状態で噴射され、間隔Lを大きくすれば、オイルミストの粒は大きくなり、オイルミストは直線状に集束されて噴射されるようになる。
本実施形態の加工装置では、第1のピース50、第2のピース60、第3のピース70およびスペーサ80は交換可能に設けられているから、間隔Lを調節する方法として、第2のピース60をノズル部64の長さが異なるものに交換する方法、厚さの異なるスペーサ80に交換する方法等を利用することができる。
第3のピース70はホルダ30に設けられているホルダ30の工具装着側の開口部に最も近い位置に配置されているから、六角レンチ等を用いて簡単に着脱交換することができる。第3のピース70として、開口部74の形状や、ノズル挿入孔72の形状が異なるものを複数種用意しておき、ホルダ30に装着する工具の種類や加工装置の加工内容に応じて適宜、第3のピース70を交換して使用することにより、加工内容に合わせてオイルミストを生成した加工することができる。
本実施形態の加工装置では、工具が取り付けられる位置に近いホルダ30内にミスト生成手段が設けられているから、オイルミストを輸送する際にオイルミストの性状が変化することがなく、適宜調節した状態のオイルミストを工具の加工位置に供給してセミドライ加工を行うことができる。
また、本実施形態の加工装置において使用されるホルダ30は、ミスト生成手段がホルダ30内に収容されてコンパクトに形成されており、小型で取り扱いが容易である。また、ホルダ30内にミスト生成手段が備えられていることにより、加工装置とは別にオイルミストの生成装置を用意する必要がなく、ホルダ30を主軸10のホルダ装着部に装着するだけでセミドライ加工を行うことが可能である。
図7は上述した加工装置において、噴霧ノズル部としての第3のピースを、上記加工装置において使用している第3のピース70にくらべてノズル挿入孔172の深さを浅く形成した第3のピース170に交換した例を示す。
このように、第3のピースをノズル挿入孔172の深さ寸法が異なるものと交換することにより、ノズル部64の先端とノズル挿入孔172の内端との間隔(L)を簡単に変えることができる。
また、図2に記載の第3のピース70に対して、孔径の異なるノズル挿入孔172に交換することにより、ノズル部64の外周面とノズル挿入孔172の内周面との間隔を変えてミスト生成手段における工業エアの吐出状態を変えることができる。また、図2に記載の第3のピース70に対して、ノズル挿入孔の内周面の形状が異なるもの、たとえば孔形状が円錐状に形成されたもの、孔の内端部が絞り形状に形成されたもの等に交換することによって、ミスト生成手段で生成されるオイルミストの性状やオイルミストの噴射状態を変えることができる。
また、開口角度が異なる開口部174に交換することによって、噴霧ノズル部から噴射されるオイルミストの拡散状態を変えることができる。
〔第2実施形態〕
図8はセミドライ加工装置の第2の実施形態を示す。本実施形態の加工装置は、工業エアについては主軸10に設けたエア流路25からホルダ130に供給する一方、切削油については、主軸10に切削油供給路を設けることなくホルダ130に切削油を供給する構成としたものである。
すなわち、ホルダ130が支持台100に支持され、支持台100に切削油供給部140に接続される切削油供給ポート102が設けられ、支持台100の内部に切削油をホルダ30側に供給する流路104が設けられている。
ホルダ130を主軸10のホルダ装着部110に装着することにより、主軸10に設けられているエア流路25とホルダ130に設けられている貫通孔31とが、連通空間40および突起ピース35に設けられた連絡孔36を介して連通する状態になることは上述した各実施形態と同様である。
また、ホルダ130には、切削油と工業エアとを混合してオイルミストを生成するミスト生成機構を構成するための第1のピース150、第2のピース160、第3のピース171およびスペーサ80が、ホルダ130に設けられた貫通孔31内に配置されている。第1のピース150は第2のピース160の他端側にねじ込んで固定され、第2のピース160はねじ110によりホルダ130に固定される。スペーサ80は第2のピース160にねじ止めされ、第3のピース171は貫通孔31の内周面に設けられたねじ部に螺合して固定される。
本実施形態においては、第2のピース160にピストン52が摺動自在に装着されるシリンダ53が設けられ、第1のピース150にピストン52の先端が当接する弁座54が設けられ、第2のピース160の他端面とピストン52の先端側の内端面との間に、ピストン52を弁座54に当接させる向きに付勢するスプリング55が介装されている。これらピストン52、シリンダ53、弁座54、スプリング55が工業エアによって開弁するバルブ機構260を構成する。
また、第2のピース160の一端部には管状に形成されたノズル部64が第3のピース171に向けて延出するように設けられ、ノズル部64の先端側がスペーサ80に設けられたノズル挿通孔83に挿入されている。第3のピース171の他端部にはノズル挿入孔72が形成された小筒部77が設けられ、第3のピース171がスペーサ80の一端面に当接して組み付けられた状態で小筒部77がノズル挿通孔83に挿入された状態となる。本実施形態においては、第3のピース171とスペーサ80とによって噴霧ノズル部が構成され、ノズル部64の外周面とノズル挿通孔83の内周面との間の隙間部分が工業エア吐出部73を構成する。工業エア吐出部73は第2のピース160に設けられた流路58を介してシリンダ53に連通し、シリンダ53はピストン52の先端側の外周面に開口する導入口56を介して第1のピース150の開口部54aに連通する。
また、支持台100に設けられた流路104は、スペーサ80に内設されている流路85にスペーサ80の外周側面で連通し、流路85は第2のピース160に設けられた連絡流路59を介してノズル部64の流路64aに連通する。流路85、59、64aがホルダ30内における切削油流路を構成する。
図8は、ホルダ130をホルダ装着部110に装着した状態で、エア流路25から工業エアが供給されていない状態である。この状態では、ピストン52に工業エアの供給圧力が作用しないから、ピストン52の先端がスプリング55の付勢力によって弁座54に当接し、工業エア吐出部73およびノズル部64から構成されるミキシング部270に工業エアが導かれず、ミキシング部270ではオイルミストは生成されない。このとき、切削油供給部140は切削油供給ポート102に切削油を供給しないように制御される。
一方、図8に示す状態で、主軸10側のエア流路25から工業エアが供給されると、工業エアの供給圧力により、ピストン52はスプリング55の付勢力に抗して開弁位置に移動し、開口部54a、導入口56、ピストン52の内部、流路58を介して工業エア吐出部73からノズル部64の外周に沿って工業エアが吐出する。
また、切削油供給部140から切削油供給ポート102に切削油が供給されると、支持台100に設けられた流路104とホルダ130内に設けられた流路85、59、64aを介してノズル部64に切削油が供給される。
こうして、工業エア吐出部73からノズル部64の外周に沿って工業エアが吐出するとともに、ノズル部64から切削油が吐出し、ノズル挿通孔83およびノズル挿入孔72によりノズル部64の先端の外周に工業エアが導かれ、切削油と工業エアとが霧状に混合してオイルミストが生成され、噴射孔75に向けてオイルミストが噴射される。噴射孔75から噴射されたオイルミストは開口部74で拡散されホルダ130に装着される工具の加工位置に供給され、セミドライ加工がなされる。
本実施形態の加工装置においても、第2のピース160をノズル部64の長さが異なるものに交換したり、第3のピース171をノズル挿入孔72の深さ寸法が異なるもの、また、スペーサ80を厚さ寸法の異なるものに交換することによって、ノズル部64の先端とノズル挿入孔72の内端との間隔(L)を変えることができ、これによって噴射孔75から噴射されるオイルミストの性状を変えることができる。また、噴霧ノズル部としての第3のピース171あるいはスペーサ80は容易に交換できるから、ノズル挿入孔72の内径が異なるもの、内周面の形状が異なるもの等に交換して工具の加工位置に供給するオイルミストの性状を調節することができる。
なお、本実施形態においては、ピストン52を備えたバルブ機構260は、ホルダ130内でミキシング部270に導かれる工業エアの供給を制御し、ミキシング部270への切削油の供給を制御する作用はしていない。したがって、本実施形態では、切削油供給部140と工業エア供給部200とを個別に制御して、ホルダ130内でのオイルミストの生成が制御される。
また、本実施形態では第2のピース160にピストン52を装着してバルブ機構260を構成し、スペーサ80に切削油流路としての流路85を形成してノズル部64へ切削油を導くように構成している。このように、ホルダ130内に配置する各部材の構成は、流路の設計方法によって適宜設計することが可能である。
本実施形態の加工装置の場合も、上述した実施形態と同様に、工具が装着されるホルダ130内にミスト生成機構を設けたことにより、工具の加工位置に的確にオイルミストを供給することができ、加工内容に応じてオイルミストの粒の大きさやオイルミストの噴射状態を調節してセミドライ加工することが可能になる。
加工装置の第1の実施形態の構成を示す組み立て断面図である。 第1の実施形態のホルダの構成(閉弁時)を示す断面図である。 第1の実施形態のホルダの構成(開弁時)を示す断面図である。 ミスト生成手段の構成を示す断面図である。 第1のピースのエア流路の配置を軸線方向から見た状態を示す説明図である。 開閉バルブ部の構成を示す断面図(a)、(b)、およびストッパ部の正面図(c)である。 ホルダに第3のピースを交換して装着した例を示す断面図である。 加工装置の第2の実施形態の構成を示す断面図である。
符号の説明
10 主軸
11 嵌合凹部
12 係合凹部
16 内挿管
16a、16b、16c 流路
24 ロータリーシール
25 エア流路
30、130 ホルダ
31 貫通孔
32 コレット
33 嵌合部
34 係合突起部
35 突起ピース
38、59a、59b、59c、64a、64b 流路
40 連通空間
50、150 第1のピース
52 ピストン
53 シリンダ
55 スプリング
56 導入口
57 切削油連通溝
60 第2のピース
64 ノズル部
70、170、171 第3のピース
72、172 ノズル挿入孔
73 工業エア吐出口
74、174 開口部
75 噴射孔
80 スペーサ
83 ノズル挿通孔
90 開閉バルブ部
100 支持台
102 切削油供給ポート
200 工業エア供給部
110 ホルダ装着部
132 工具支持部
140 切削油供給部
200 工業エア供給部
250 工業エア弁部
255 切削油弁部
260 バルブ機構
270 ミキシング部
300 ミスト生成手段

Claims (3)

  1. 工具を支持するホルダと、該ホルダが着脱自在に装着されるホルダ装着部を有する主軸と、主軸を回転駆動する駆動機構とを備えた加工装置であって、
    切削油と工業エアとを霧状に混合してオイルミストを生成するミスト生成手段と、
    前記ホルダに交換可能に装着されて前記ミスト生成手段によって生成されたオイルミストを加工位置に向けて噴霧する噴霧ノズル部とを備えることを特徴とする加工装置。
  2. 前記ミスト生成手段は、前記ホルダ内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記ミスト生成手段は、切削油を吐出する管状のノズル部と、該ノズル部の近傍に工業エアを吐出する工業エア吐出部とを有し、
    前記噴霧ノズル部は、前記ノズル部を遊挿するとともに前記工業エア吐出部より吐出された工業エアを、該ノズル部の先端の外周に導くノズル挿入孔を有し、
    前記噴霧ノズル部は、前記ノズル挿入孔の形状の異なる複数種を有することを特徴とする請求項1または2に記載の加工装置。
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