JP7078251B2 - ツール洗浄装置及びマシニングセンタ - Google Patents

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Description

本発明は、ツール洗浄装置及びマシニングセンタに関する。
マシニングセンタは、フライス加工、穴あけ加工、ねじ立て加工など多種類の加工を複数のツール(刃具)を自動交換することによって実行する加工装置である。このようなマシニングセンタにおいては、複数種類の中から選択したツールをツールホルダに装着し、ツールホルダの円錐形のテーパシャンク部をスピンドルのテーパ孔に装着して上記各種の加工を行う。ツールが装着されたツールホルダをスピンドルに装着する際に、テーパシャンク部の表面に切粉等の異物が付着しているとテーパシャンク部がテーパ孔に密着せずにツールが振れてしまい高精度な加工ができなくなる。従って、ツールホルダをスピンドルに装着する前に良好に洗浄することが重要となる。
特許文献1及び特許文献2には、ツールホルダをスピンドルのテーパ孔に装着する前に、洗浄ノズルからクーラント液(洗浄液)をツールホルダの先端部から元部に至る範囲に噴射し、ツールホルダを洗浄するツール洗浄装置が開示されている。ツール洗浄装置は、スピンドルの外周側に配置された環状の一体型ノズルを有している。一体型ノズルは環状に配置された複数のノズル孔を有し、各ノズル孔はスピンドルの軸線に向かい、ツールホルダのテーパシャンク部に対して傾斜角を有して形成されている。
特開2007-175786号公報 特開2011-25398号公報
特許文献1及び特許文献2に記載のツール洗浄装置は、環状に複数配置されたノズル孔からツールホルダに向かってクーラント液を噴射させている。各ノズル孔は環状に間隔を有して配置されていることから、隣り合うノズル孔から噴射されたクーラント液は、ツールホルダに点状に衝突し周囲に広がる。従って、ノズル孔と隣り合うノズル孔とから噴射されるクーラント液のツールホルダへの当たり方が点状となり、ツールホルダの軸線の360度全周にわたって均一に洗浄することができないという課題がある。
特許文献1に記載のツール洗浄装置では、クーラント液の噴射角がテーパシャンク部のテーパ面に対して90度以下に設定されている。しかし、傾斜角を90度に近い角度にするとテーパ面で反射されたクーラント液の一部がスピンドルに向かって飛散し、スピンドルを支持するベアリング軸受の内部にクーラント液が浸透しやすく、例えば、グリスなどの潤滑剤を流してしまうという課題がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ツールホルダを良好に洗浄することが可能であり、ベアリング軸受内の潤滑剤を維持することが可能なツール洗浄装置と、このツール洗浄装置を備えるマシニングセンタを提供しようとするものである。
[1]本発明のツール洗浄装置は、ツールをツール交換機構によって交換する際に、前記ツールを装着したツールホルダがスピンドルに形成されたテーパ孔に向かって移動中に、クーラント液を前記ツールホルダに噴射して前記ツールホルダを洗浄するツール洗浄装置であって、前記スピンドルを回転可能に保持するベアリング軸受を備えるスピンドルケースのツールホルダ装着側端面に固定される外側リングと、前記外側リングに設けられた環状の凹部の内部に配置される内側リングと、前記内側リング及びを前記外側リングの端面に配置される環状のノズルキャップと、を有し、前記凹部の外側内径と前記内側リングの外径との差によって環状の隙間が形成され、前記隙間はクーラント液供給システムのクーラント液供給配管に接続されており、前記ノズルキャップの内周には、前記隙間から噴射される前記クーラント液を前記スピンドルの軸線に向かって膜状に噴射する斜面を有し、前記斜面は、前記ツールホルダが前記スピンドルに向かって前記軸線上を移動中に、前記クーラント液を前記ツールホルダの前記スピンドル側の先端部からテーパシャンク部の元部まで噴射させるように傾斜角が設定されていることを特徴とする。
本発明のツール洗浄装置によれば、ツールホルダをスピンドルに装着する際に、スピンドルの軸線(ツール装着時のツールホルダの軸線と同じ)に向かってクーラント液をツールホルダの360度全周に膜状に途切れなく噴射させる。このようにすれば、ツールホルダの先端部からテーパシャンク部の元部までを良好に洗浄することが可能となる。この膜状に噴射されるクーラント液の内側は空間となっておりクーラント液の飛散は少ない。さらに、クーラント液の噴射角を適切に設定することによって、洗浄力を維持しつつ噴射されたクーラント液がテーパシャンク部に当たって飛散しベアリング軸受内に入り込むことを抑制でき、ベアリング軸受内の潤滑剤を維持することが可能となる。ここで、ベアリング軸受としてはアンギュラ玉軸受などである。
[2]本発明のツール洗浄装置においては、前記傾斜角は、前記軸線に直交する平面に対して40度以上70度未満、好ましくは40度以上60度未満、より好ましくは40度以上50度未満に設定されることが好ましい。
このようにクーラント液の噴射角度を設定することによって、ツールホルダをスピンドルに装着する間にツールホルダの先端部からテーパシャンク部の元部までを良好に洗浄することができる。又、クーラント液がベアリング軸受の内部まで入り込み潤滑剤を流してしまうことを抑制できる。
[3]本発明のツール洗浄装置においては、前記クーラント液供給システムから供給される前記クーラント液の噴射量は毎分20リットル以上、かつ洗浄1回当たり1リットル以上であることが好ましい。
クーラント液の噴射量は、毎分20リットル、洗浄1回当たりの噴射量を1リットル以上とすればツールホルダを良好に洗浄することが可能となる。ここで、洗浄1回当たりの噴射量とは、ツールホルダをスピンドルに装着する1回の移動過程における噴射量である。
[4]本発明のツール洗浄装置においては、前記クーラント液供給システムから供給される前記クーラント液の噴射圧力は、0.1MP~0.3MPに設定されていることが好ましい。
クーラント液の噴射圧力を0.1MP~0.3MPに設定することによって、クーラント液を膜状に途切れなく噴射させることが可能となる。このように噴射圧力を設定すれば、ツールホルダを良好に洗浄しつつ、噴射されたクーラント液がツールホルダに当たって飛散しベアリング軸受内に浸透することを防止できる。クーラント液の噴射圧力を0.2MP~0.25MPに設定すれば、さらに良好な洗浄効果が得られる。
[5]本発明のツール洗浄装置においては、前記隙間の上流側に、前記クーラント液供給システムのクーラント液供給配管に連通し、前記隙間より幅が広く、かつ容積が大きい環状のクーラント液溜まりがさらに設けられていることが好ましい。
環状の隙間は、クーラント液を噴射させるために幅を狭くしている(例えば、0.1mm)。従って、クーラント液供給管から直接隙間にクーラント液を供給しようとしても、流路抵抗が大きく供給ロスが発生し、クーラント液供給管から離れた位置でクーラント液の供給量が減少する。そこで、環状のクーラント液溜まりを設けることによって、環状のクーラント液溜まりから環状の隙間の全周にほぼ同じ液量のクーラント液を供給することが可能となる。
[6]本発明のマシニングセンタは、上記ツール洗浄装置と、前記ツール洗浄装置が取り付けられたスピンドルヘッドと、前記ツールを保持するツールマガジンと、前記ツールマガジンと前記スピンドルヘッドとの間でツールを交換するツール交換機構と、前記ツール洗浄装置に前記クーラント液を供給するクーラント液供給システムと、を有することを特徴とする。
本発明のマシニングセンタによれば、前述したツール洗浄装置を備え、スピンドルにツールを装着する際にツールホルダをクーラント液で洗浄する。ツールホルダを良好に洗浄することでスピンドルとツールホルダの間に切粉などの異物が挟まることによるワーク加工時のツールの振れを抑え、高精度な加工を行うことが可能となる。又、スピンドルを回転可能に支持するベアリング軸受内にクーラント液が侵入しにくいので、ベアリング軸受内の潤滑剤を維持できる。
[7]本発明のマシニングセンタにおいては、前記クーラント液供給システムは、前記クーラント液を貯留する貯留槽と、前記貯留槽から前記クーラント液を吸引し送り出すポンプと、前記ポンプから送り出された前記クーラント液に含まれる異物を除去するフィルタと、前記フィルタによって異物が除去された前記クーラント液を切削油として供給する切削油経路及び洗浄液として供給する洗浄液経路とを有することが好ましい。
クーラント液供給システムは、クーラント液をポンプで切削油としての供給と、洗浄液としての供給とを行う。特許文献2に記載の空気圧を利用して洗浄液を噴射する構成に比べクーラント液供給システムやその制御を簡素化することが可能となる。
[8]本発明のマシニングセンタにおいては、前記ポンプは、前記ツール洗浄装置からの前記クーラント液の噴射量が毎分20リットル以上、かつ噴射圧力が0.1MP~0.3MPとなるように前記クーラント液を供給するものであることが好ましい。
クーラント液の噴射量及び噴射圧力をこのように設定すれば、クーラント液を膜状に途切れなく噴射させることができる。しかも、ポンプは、安価な低圧ポンプを使用することが可能となる。
実施の形態に係るマシニングセンタ1を上方から見た平面図である。 図1の矢印A方向から見たマシニングセンタ1の正面図である。 図1の矢印B方向から見たマシニングセンタ1の側面図である。 スピンドルヘッド5の構成を示す部分断面図である。 実施の形態に係るツール洗浄装置20を示す図である。 クーラント液供給システム60の構成を示す回路図である。 実施の形態に係るツール洗浄装置20によるツール洗浄作用を説明する図である。 傾斜角度αと洗浄効果の関係を示す表である。
以下、本発明の実施の形態に係るマシニングセンタ1及びツール洗浄装置20について、図1~図8を参照しながら説明する。
[マシニングセンタ1の構成]
図1は、実施の形態に係るマシニングセンタ1を上方から見た平面図、図2は、図1の矢印A方向から見たマシニングセンタ1の正面図、図3は図1の矢印B方向から見たマシニングセンタ1の側面図である。なお、マシニングセンタ1を正面からみて左右方向をX軸、紙面の奥行方向をY軸、X-Y平面に対して鉛直方向をZ軸として説明する。図1に示すように、マシニングセンタ1には、平面視中央部にワークを加工する機械本体2が配置されている。機械本体2は、加工時に発生する切粉が外部に飛散しないように略ボックス型のカバー3で囲まれている。カバー3で囲まれた領域が加工室である。機械本体2のY軸右方には、機械本体2の駆動の全体を制御する制御部が格納される制御盤4が配置されている。機械本体2の中心にはスピンドルヘッド5が配置され、スピンドルヘッド5に隣接してツールマガジン6とツール交換機構としてのATC(AUTO TOOL CHANGER)機構部7とが配置されている。
図2、図3に示すように、機械本体2は、基台18の上部に固定されている。スピンドルヘッド5と、スピンドルヘッド5のX軸左方に配置されるツールマガジン6の間には、ツール交換機構であるATCアーム8が配設されている。ツールマガジン6には、外周部にツールホルダ21(図4参照)に装着された複数のツール23(図4参照)を1個ずつ保持するツールポッド9が配置されている。ツールマガジン6及びATCアーム8は、ATC機構部7によって駆動される。図示は省略するが、ATCアーム8は、回転軸を挟んで互いに180度離間した位置に位置する端部2か所にツール把持部をそれぞれ有しており、X-Y平面方向に180度ずつ回転可能であり、Z軸方向に昇降可能となっている。
次に、ツール交換の動作を説明する。ATCアーム8は、一方のツール把持部でツールマガジン6が保持するツール23が装着されたツールホルダ21(図4参照)を把持し、同時に他方のツール把持部でスピンドル22(図4参照)に装着されているツールホルダ21を把持する。ツールホルダ21には、加工に用いられたツール23が装着されている。その状態でATCアーム8を降下させると、ATCアーム8はツールマガジン6から次の加工で使用するツール23が装着されたツールホルダ21を抜き取ると共にスピンドル22からツールホルダ23を抜き取る。そして、ATCアーム8を180度回転し、ATCアーム8を上昇させると、新たに使用するツール23が装着されたツールホルダ21をスピンドル22に装着し、同時に使用後のツール23が装着されたツールホルダ21を明いているツールポッド9に戻す。これが、ツール交換動作の1サイクルであり、ツール交換1サイクルに要する時間は0.8秒であり、このような動作は制御部(図示せず)の動作プログラムによって制御される。本実施の形態においては、ツール洗浄時間は0.1秒に設定されている。
図2、図3に示すように、基台18の上部にはワーク(被加工物)を着脱可能に保持するテーブル11が配置されている。テーブル11は、図示しないX軸駆動機構及びY軸駆動機構によってX軸方向、Y軸方向に移動可能である。X軸駆動機構及びY軸駆動機構それぞれは、テレスコピックカバー12,13によって覆われている。テレスコピックカバー12,13は、後述するクーラント液Lの飛沫や切粉などがX軸駆動機構部及びY軸駆動機構部に落下したり付着したりすることを防止する。クーラント液としては、洗浄性、冷却性及び潤滑性が高く、粘性が低い切削油剤であれば特に限定されない。
ATC機構部7は、ツールマガジン6及びATCアーム8を駆動するカム機構14とサーボモータ15を備え、カム機構14によってツールマガジン6とATCアーム8とを連動する。スピンドルヘッド5は、スピンドル22(図4参照)を回転するスピンドルモータ16と、スピンドル22をZ軸方向に昇降させるスピンドル昇降機構部17とを有している。スピンドルヘッド5のツール装着側先端には、ツール洗浄装置20(図4参照)が配設されている。
[スピンドルヘッド5の構成]
図4は、スピンドルヘッド5の構成を示す部分断面図であり、スピンドルヘッド5の先端部を表している。図4は、ツールホルダ21がスピンドル22に装着された状態を表している。ツールホルダ21は、ツール23が装着された状態でスピンドル22に装着される。スピンドル22は、スピンドルケース(ハウジング)24にアンギュラ玉軸受25によって回転可能に軸支されている。スピンドル22の回転中心を軸心Pと表す。ツールホルダ21は、フランジ部26とテーパシャンク部27と、プルスタット部28で構成されている。スピンドル22は、テーパシャンク部27を挿嵌可能なテーパ孔29を有している。スピンドル22にツールホルダ21を装着する際に、テーパシャンク部27とテーパ孔29は密接する。
スピンドル22は、内部にツールホルダ21を保持するコレットチャック30と、コレットチャック30を開閉するドローバー31とを有している。コレットチャック30は、ドローバー31を矢印A方向に移動させることによってツールホルダ21のプルスタッド部28を掴んでツールホルダ21を矢印A方向に移動し、テーパ孔29にテーパシャンク部27を密接させる。又、コレットチャック30は、ドローバー31を矢印B方向に移動させることによってプルスタッド部28を解放する。すなわち、ツールホルダ21をスピンドル22から抜き取ることが可能な状態にする。コレットチャック30及びドローバー31の作用は周知であるため詳しい説明を省略する。
アンギュラ玉軸受25のツール23配置方向端面には、第1ラビリンスシール32が配置されている。第1ラビリンスシール32は、圧入リング33とアンギュラ玉軸受25の外輪25Aによって挟持される。圧入リング33は、ベアリング押えリング34によって軸方向が支持される。第1ラビリンスシール32は、スピンドル22の回転によってシール効果を高めアンギュラ玉軸受25内を気密状態に維持する。ベアリング押えリング34のツール23側には、第2ラビリンスシール35が配置されている。第2ラビリンスシール35は、アンギュラ玉軸受25に至る隙間のシール効果を高める機能を有する。
ツールホルダ固定コマ36は、内周側に2つの突起部37を有する。この突起部37は、いわゆるキー固定機構のキーに相当する。ツールホルダ21のフランジ部26には、突起部37が挿入可能な溝38が設けられており、溝38はキー溝に相当する。ツールホルダ固定コマ36によって、ツールホルダ21は、スピンドル22と一体となって回転し、ツール23によってワークを加工することが可能となっている。
スピンドルケース24のツール23側の端面には、ツール洗浄装置20がボルト40によって固定されている。ボルト40は、環状に3本等間隔に配置される。ボルト40は、外側リング41及び内側リング42を貫通してスピンドルケース24に螺合する。ツール洗浄装置20は、外側リング41と、外側リング41に設けられる環状の凹部49内に配置される内側リング42とを有している。凹部49の外側内径と内側リング42の外径との差によって環状の隙間43が形成される。隙間43は、後述するクーラント液Lの流路となる。隙間43は、360度全周にわたって形成される。隙間43のツール23側には、ノズルキャップ44が配置されている。ツール洗浄装置20の詳細については、図5を参照して説明する。
[ツール洗浄装置20の構成]
図5は、ツール洗浄装置20を示す図であり、図5(a)は、図4に示すスピンドルケース24側から見た平面図、図5(b)は、図5(a)のA-A切断線で切断した断面図、図5(c)は、図5(b)において点線の円Eで囲んだ領域を拡大して示す部分断面図、図5(d)は、図5(a)のB-B切断線で切断した断面図である。
ツール洗浄装置20には、クーラント液Lを隙間43(図5(c)参照)に注入するためのクーラント液供給配管47,48がそれぞれ管継手56,57を介して接続されている。本実施の形態の例では、管継手56,57は平面方向に60度離間し、外側リング41との接続部は外側リング41の中心に向かって接続されている。なお、管継手56,57は、180度離間させ対向するように配置してもよく、どちらか一方のみにしてもよく、3個に増やしてもよい。クーラント液供給配管47,48及び管継手56,57の外側リング41との接続構造は、図5(d)を参照して後述する。
図5(b)、(c)に示すように、外側リング41には、環状に形成される凹部49内に内側リング42が配置されている。凹部49の外側内径と内側リング42の外径との差によって環状の隙間43が形成される。隙間43の幅は、例えば0.1mmである。内側リング42と外側リング41の間には、隙間43より幅が広く隙間43よりも容積が大きい環状のクーラント液溜まり50が形成されている。クーラント液溜まり50は、隙間43に360度全周が連通している。ノズルキャップ44は、止めネジ51によって隙間43を維持しつつ外側リング41に4か所で固定される。
隙間43は、クーラント液Lの環状の噴射口部52に連通している。噴射口部52は、ノズルキャップ44の内周面となる斜面53と内側リング42の斜面54とで構成される隙間によって形成される。斜面53は、クーラント液Lの噴射方向(噴射角度)を規定する。斜面53は、スピンドル22の軸心P(図4参照)に向かっており、クーラント液を軸心Pの360度全周にわたって膜状に途切れなく噴射させる。斜面54は、斜面53に対して平行であり、斜面長さは斜面53よりも短い。これは、隙間43から噴射されるクーラント液が、急激な流路断面積の変化によって飛散することを抑制するためである。
図5(d)は、クーラント液供給配管47をツール洗浄装置20に接続する構造を拡大して示している。管継手56は外側リング41に圧入されており、クーラント液供給配管47は脱着可能に管継手56挿着される。クーラント液供給配管47から送られるクーラント液Lは、クーラント液供給口部55に流入する。従って、クーラント液供給配管47からクーラント液Lを供給すると、クーラント液溜まり50とクーラント液供給口部55はクーラント液Lで充填される。クーラント液供給口部55を設けることによって、クーラント液Lをクーラント液溜まり50を介して幅が狭い隙間43に全周にわたって一定の液量で供給することが可能となる。管継手57は管継手56に対して湾曲した形状となっているが、外側リング41との接続構造はクーラント液供給配管47及び管継手56との接続構造と同様な構造なので、図示及び説明を省略する。ツール洗浄装置20による洗浄作用については、図7を参照して後述する。
[クーラント液供給システム60の構成]
図6は、クーラント液供給システム60の構成を示す回路図である。クーラント液供給システム60は、クーラント液Lを貯留する貯留槽61と、貯留槽61に貯留されたクーラント液Lを吸引し送り出すポンプ62と、ポンプ62から送られるクーラント液Lを浄化するサイクロンフィルタ63を有する。サイクロンフィルタ63で浄化されたクーラント液Lは、切削油経路64と洗浄液経路65とに分岐され、それぞれワーク加工部(不図示)とツール洗浄装置20に送られる。ポンプ62とサイクロンフィルタ63の間には、開閉バルブ66と圧力計67とが備えられている。圧力計67は、ポンプ62によるクーラント液Lの供給圧力を検知する。
サイクロンフィルタ63は、貯留槽61から送られるクーラント液Lに含まれる切粉などの異物を除去し、浄化されたクーラント液Lだけをポンプ61の圧力によって切削油経路64と洗浄液経路65とに送る。サイクロンフィルタ63によって除去される異物を含むクーラント液Lは、貯留槽61に排出される。切削油経路64は開閉バルブ68を備える。洗浄液経路65は、フィルタ69と開閉バルブ70を備える。切削油経路64と洗浄液経路65の分岐部付近にチェック弁71を備えるようにしてもよい。フィルタ69は、サイクロンフィルタ63で異物を除去されたクーラント液Lをさらに浄化し、洗浄液として使用可能にする。なお、洗浄液経路65において、クーラント液Lはクーラント液供給配管47,48からツール洗浄装置20に供給される。
開閉バルブ68,70は、共に電磁バルブなどであり、不図示の制御部によって開閉が制御される。ワーク加工時においては、開閉バルブ70を閉鎖し、開閉バルブ68を解放する。一方、ツール交換時においては、開閉バルブ68を閉鎖し、開閉バルブ70を解放する。切削油及び洗浄液として使用されたクーラント液Lは、クーラント液排出管72から大きな異物を除去する金網73を介して貯留槽61に戻される。
[ツール洗浄作用]
図7は、ツール洗浄装置20によるツール洗浄作用を説明する図である。なお、ツール洗浄装置20の構成の詳しい説明は省略する。クーラント液Lは、クーラント液溜まり50、隙間43を通ってノズルキャップ44の斜面53に当たって斜面53の傾斜角の延長線上(図示、実線の矢印方向)に噴射される。図7において斜面53の傾斜角をαで表す。傾斜角αは、軸心Pに直交する平面に対する傾斜角度である。すなわち、クーラント液Lは、噴射口部52から傾斜角αで、軸心Pを回転中心とする円錐形の途切れることがない膜状となってツールホルダ21に当たり、ツールホルダ21を洗浄する。膜状に噴射されたクーラント液Lの内側は空間Sであり、この空間S内へのクーラント液Lの飛散は少ない。又、この膜状に噴射されるクーラント液Lの厚さ(幅)は、隙間43の幅とほぼ同じとなる。
図7は、ATCアーム8(図3参照)によってツールホルダ21をスピンドル22の軸心Pの延長線上に移動した後、スピンドル22に向かって移動する途中を表している。ツールホルダ21には、選択されたツール23が装着されている。ツールホルダ―21をスピンドル22に向かって移動(太い矢印で示す)させると、まず、プルスタッド部28の頂面28Aにクーラント液Lが当たる。さらに、ツールホルダ21を図示二点鎖線で示す位置に上昇させると、クーラント液Lはテーパシャンク部27に当たる。クーラント液Lは、テーパシャンク部27の外周の360度全体にわたって膜状に噴射されている。このようにして、ツールホルダ21はスピンドル22のテーパ孔29にテーパシャンク部27が密接装着されるまでに、頂面28Aからテーパシャンク部27の元部まで洗浄することができる。なお、クーラント液Lは、テーパシャンク部27に当たると図示点線方向に反射する(L1で表す)。図7に図示する例においては、傾斜角αは45度の場合であり、テーパシャンク部27で反射したクーラント液L1は、スピンドル22から離れる方向に進む。
ここで、クーラント液供給システムの運転条件について説明する。クーラント液Lのツール洗浄装置20からの噴射量は、毎分20リットル以上あればよく、液量を管理するうえでは毎分20リットル~60リットルとすることが好ましい。又、ツール洗浄装置20から噴射するクーラント液Lの噴射圧力は、0.1MP~0.3MP、好ましくは0.2MP~0.25MPとする。クーラント液Lの供給量及び噴射圧力を上記のように設定すれば、ツール洗浄装置20において、噴射口部52から360度全周にわたってクーラント液Lを膜状に噴射でき、ツールホルダ21を良好に洗浄することが可能となる。クーラント液Lの噴射量及び噴射圧力はポンプ62の能力によるものであるが、上記条件を満たすには、いわゆる低圧ポンプでよく、高圧ポンプ或いは中圧ポンプよりも安価なものを使用できる。
ツールホルダ21の洗浄効果は、上記の噴射量および噴射圧力の他にクーラント液Lの噴射角度(斜面53傾斜角α)に左右される。そこで、傾斜角αと洗浄効果の関係を図8に示す。
図8は、傾斜角αと洗浄効果の関係を示す表である。なお、試験条件を、クーラント液Lの噴射量を0.1秒で1リットルとし、噴射圧力を0.2MP~0.25MP、隙間43の幅を0.1mmとした。本実施の形態の例においては、ツール交換1サイクルに要する時間が0.8秒である。ツールホルダ21をスピンドル22に向かって上昇させる時間(挿し込む時間)が0.1秒であり、クーラント液Lの噴射時間である。評価対象位置としては、プルスタッド部28の頂面28A、テーパシャンク部27及びテーパシャンク部27の下部(ツールホルダ22のフランジ部26のツールホルダ固定コマ36と対向する面を指す)である。さらに、クーラント液Lがスピンドル22側への飛散の有無を確認した。
図8に示した評価は、同じ条件で10回試験したものであって、◎は異物の付着なし、○は微粉の付着があるが影響がない程度、△は複数個の微粉の付着があり好ましくないことを表している。ここで見られた微粉は、必ずしも、使用不可能なレベルではない。表から分かるように、40度以上70度未満であれば実用上採用可能であり、好ましくは40度以上60度未満、より好ましくは40度以上50度未満である。傾斜角αが小さくなると軸心Pに直交する面に微粉が残り易くなる傾向があり、テーパシャンク部27に当たったクーラント液Lが反射し、スピンドル22側に飛散する量が増加する傾向がある。傾斜角αが30度以下では、斜面53にクーラント液Lが当たってスピンドル22に向かって飛散する量が増加する。さらに、斜面53に当たったクーラント液Lがツールホルダ固定コマ36に当たってしまうことがあり、設計上の制約が増えてしまうことが考えられる。ツール交換時にはスピンドル22が停止しているので、第1ラビリンスシール32及び第2ラビリンスシール35のシール効果が小さくなっている。従って、クーラント液Lのスピンドル22側への飛散を抑えることが好ましい。
傾斜角αが60度以上70度未満においては、ツールホルダ21の洗浄効果はあるが、プルスタッド部28の頂面28Aを洗浄するには、ツールホルダ21の軸心P方向のストロークを大きくしなければならないという制約がある。傾斜角αを70度以上にすると、テーパシャンク部27に交差する角度が小さく(平行に近づく)ので洗浄効果が低下する。
以上説明したツール洗浄装置20は、ツール23をツール交換機構であるATC機構7によって交換する際に、ツール23を装着したツールホルダ21がスピンドル22に形成されたテーパ孔29に向かって移動中に、クーラント液Lをツールホルダ21に噴射してツールホルダ21を洗浄するツール洗浄装置20である。ツール洗浄装置20は、スピンドル22を回転可能に保持するベアリング軸受であるアンギュラ玉軸受25を備えるスピンドルケース24のツールホルダ装着側端面に固定される外側リング41と、外側リング41に設けられた環状の凹部49の内部に配置される内側リング42と、内側リング42及びを外側リング41の端面に配置される環状のノズルキャップ44とを有している。凹部49の外側内径と内側リング42の外径との差によって環状の隙間43が形成される。隙間43は、クーラント液供給システム20のクーラント液供給配管47,48に接続されている。ノズルキャップ44の内周には、隙間43から噴射されるクーラント液Lをスピンドル22の軸線Pに向かって膜状に噴射する斜面53を有する。ツールホルダ21がスピンドル22に向かって軸線P上を移動中に、斜面53は、クーラント液Lをツールホルダ21のスピンドル22側の先端部(プルスタッド部28の頂面28A)からテーパシャンク部27の元部まで噴射させるように傾斜角αが設定されている。
本発明のツール洗浄装置20によれば、ツールホルダ21のスピンドル22へ装着時における移動途中に、スピンドル22の軸線P(ツール装着時のツールホルダ21の軸線と同じ)に向かってクーラント液Lをツールホルダ21の360度全周に膜状に途切れなく噴射させる。このようにすれば、ツールホルダ21の先端部からテーパシャンク部27の元部までを良好に洗浄することが可能となる。この膜状に噴射されるクーラント液の内側は空間Sとなっておりクーラント液Lの飛散は少ない。さらに、クーラント液Lの噴射角を適切に設定することによって、洗浄力を維持しつつ噴射されたクーラント液Lがテーパシャンク部27に当たって飛散しアンギュラ玉軸25内に入り込むことを抑制でき、クーラント液Lがアンギュラ玉軸受25に飛散し内部に浸透することを抑制できるから、アンギュラ玉軸受25内の潤滑剤を維持することが可能となる。なお、本実施の形態では、ツール交換機構としてATCアーム8を使用する例をあげ説明したが、ATCアームを介さずにスピンドルがツールマガジンから直接ツールホルダを装着する構成のマシニングセンタにもツール洗浄装置20の技術思想を踏襲することが可能である。
又、ツール洗浄装置20において、傾斜角αは、軸線Pに直交する平面に対して40度以上70度未満、好ましくは40度以上60度未満、より好ましくは40度以上50度未満に設定される。このようにクーラント液Lの噴射角度を設定することによって、ツールホルダ21をスピンドル22に装着する間にツールホルダ21の先端部(プルスタッド部28の頂面28A)からテーパシャンク部27の元部までを良好に洗浄することができる。又、クーラント液Lがアンギュラ玉軸受25の内部まで浸透し潤滑剤を流してしまうことを抑制できる。
又、ツール洗浄装置20では、クーラント液供給システム60から供給されるクーラント液Lの噴射量は毎分20リットル以上、かつ洗浄1回当たり1リットル以上としている。このようにすればツールホルダ22を良好に洗浄することが可能となる。
又、ツール洗浄装置20では、クーラント液供給システム20から供給されるクーラント液Lの噴射圧力は、0.1MP~0.3MPに設定される。このように噴射圧力を設定すれば、クーラント液Lを膜状に途切れなく噴射させることが可能となり、ツールホルダ21を良好に洗浄しつつ、噴射されたクーラント液Lがツールホルダ21に当たって飛散しアンギュラ玉軸受内に浸透することを防止できる。クーラント液Lの噴射圧力を0.2MP~0.25MPに設定すれば、さらに良好な洗浄効果が得られる。
又、ツール洗浄装置20は、隙間43の上流側にクーラント液供給システム20のクーラント液供給配管47,48に連通し、隙間43より幅が広く、かつ容積が大きい環状のクーラント液溜まり50がさらに設けられている。環状の隙間43は、クーラント液Lを噴射させるために幅を狭くしている。従って、クーラント液供給管47,48から直接隙間43にクーラント液Lを供給しようとしても流路抵抗が大きく供給ロスが発生し、クーラント液供給管から離れた位置でクーラント液の供給量が減少する。そこで、環状のクーラント液溜まり50を設けることによって、環状のクーラント液溜まり50から環状の隙間43の全周にほぼ同じ圧力、液量のクーラント液Lを供給することが可能となる。
以上説明したマシニングセンタ1は、ツール洗浄装置20が取り付けられたスピンドルヘッド5と、ツール23を保持するツールマガジン6と、ツールマガジン6とスピンドルヘッド5との間でツール23を交換するツール交換機構であるATCアーム8と、ツール洗浄装置20にクーラント液Lを供給するクーラント液供給システム20と、を有している。
マシニングセンタ1はツール洗浄装置20を備え、スピンドル22にツール23を装着する際にツールホルダ21をクーラント液Lで洗浄する。ツールホルダ21を良好に洗浄することでスピンドル22とツールホルダ21の間に切粉などの異物が挟まることによるワーク加工時のツール23の振れを抑え、高精度な加工を行うことが可能となる。又、スピンドル22を回転可能に支持するアンギュラ玉軸受25内にクーラント液Lが浸透しにくいので、アンギュラ玉軸受内の潤滑剤を維持できる。
又、クーラント液供給システム20は、クーラント液Lを貯留する貯留槽61と、貯留槽61からクーラント液Lを吸引し送り出すポンプ62と、ポンプ62から送り出されたクーラント液Lに含まれる異物を除去するフィルタ69と、フィルタ69によって異物が除去されたクーラント液Lを切削油として供給する切削油経路64及び洗浄液として供給する洗浄液経路65と、を有している。クーラント液供給システム20は、クーラント液Lをポンプ62で切削油としての供給と洗浄液としての供給とを行うため、特許文献2に記載の空気圧を利用して洗浄液を噴射する構成に比べクーラント液供給システム60やその制御を簡素化することが可能となる。
マシニングセンタ1において、ポンプ62は、ツール洗浄装置20からのクーラント液Lの噴射量が毎分20リットル以上、かつ噴射圧力が0.1MP~0.3MPとなるようにクーラント液Lを供給するものである。クーラント液Lの噴射量及び噴射圧力をこのように設定すれば、クーラント液Lを膜状に途切れなく噴射させることができる。しかも、ポンプ62は、安価な低圧ポンプを使用することが可能となる。
なお、従来技術の1例として、クーラント液に気体流を混合させてノズルから高圧で噴射するツール洗浄装置がある。このツール洗浄装置は高い洗浄能力を有しているが、クーラント液と気体流を混合した洗浄液は、噴射後に拡散しやすくベアリング軸受に入り込みやすいという課題がある。また、噴射圧力を高くするために高価な中圧ポンプ或いは高圧ポンプを使用しなければならないという課題があった。本実施の形態に係るツール洗浄装置20は、ツールホルダ21を良好に洗浄することが可能であり、クーラント液Lの飛散を抑えベアリング軸受(アンギュラ玉軸受25)内の潤滑剤を維持することが可能であり、安価な低圧ポンプ62を使用できるという効果がある。
1…マシニングセンタ、5…スピンドルヘッド、6…ツールマガジン、7…ATC機構(ツール交換機構)8…ATCアーム、20…ツール洗浄装置、21…ツールホルダ、22…スピンドル、23…ツール、24…スピンドルケース、25…アンギュラ玉軸受(ベアリング軸受)、27…テーパシャンク部、29…テーパ孔、41…外側リング、42…内側リング、43…隙間、44…ノズルキャップ、47,48…クーラント液供給配管、49…凹部、50…クーラント液溜まり、53…斜面、60…クーラント液供給システム、61…貯留槽、62…ポンプ、63…サイクロンフィルタ(フィルタ)、64…切削油経路、65…洗浄液経路、P…軸線、L…クーラント液、α…傾斜角

Claims (8)

  1. ツールをツール交換機構によって交換する際に、前記ツールを装着したツールホルダがスピンドルに形成されたテーパ孔に向かって移動中に、クーラント液を前記ツールホルダに噴射して前記ツールホルダを洗浄するツール洗浄装置であって、
    前記スピンドルを回転可能に保持するベアリング軸受を備えるスピンドルケースの前記ツールホルダ装着側端面に固定され、前記スピンドルからみて前記ツールホルダが配置される側に向かって開口するようにして環状の凹部が設けられている外側リングと、
    前記外側リングに設けられた前記凹部の内部に配置される内側リングと、
    記外側リングの外縁の端面に配置される環状のノズルキャップと、
    を有し、
    前記凹部の外側内径と前記内側リングの外径との差によって環状の隙間が形成され、前記隙間はクーラント液供給システムのクーラント液供給配管に接続されており、
    前記ノズルキャップの内周には、前記隙間から噴射される前記クーラント液を前記スピンドルの軸線に向かって膜状に噴射する斜面を有し、
    前記斜面は、前記ツールホルダが前記スピンドルに向かって前記軸線上を移動中に前記クーラント液を前記ツールホルダの前記スピンドル側の先端部からテーパシャンク部の元部まで噴射させるように傾斜角が設定されており、
    前記内側リング、前記外側リングの凹部の外側内壁及び前記ノズルキャップの内周面に囲まれた空間を前記クーラント液の「閉鎖的な流路」と定義したときに、前記ノズルキャップの前記斜面の終端部の位置は、前記内側リングにおける前記閉鎖的な流路を構成する面の端部の位置よりも、前記軸線寄りに配置されている、
    ことを特徴とするツール洗浄装置。
  2. 請求項1に記載のツール洗浄装置において、
    前記傾斜角は、前記軸線に直交する平面に対して40度以上70度未満、好ましくは40度以上60度未満、より好ましくは40度以上50度未満に設定される、
    ことを特徴とするツール洗浄装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のツール洗浄装置において、
    前記クーラント液供給システムから供給される前記クーラント液の噴射量は毎分20リットル以上、かつ洗浄1回当たり1リットル以上である、
    ことを特徴とするツール洗浄装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のツール洗浄装置において、
    前記クーラント液供給システムから供給される前記クーラント液の噴射圧力は、0.1MP~0.3MPに設定されている、
    ことを特徴とするツール洗浄装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のツール洗浄装置において、
    前記隙間の上流側に、前記クーラント液供給配管に連通し、前記隙間より幅が広く、かつ容積が大きい環状のクーラント液溜まりがさらに設けられている、
    ことを特徴とするツール洗浄装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のツール洗浄装置と、
    前記ツール洗浄装置が取り付けられたスピンドルヘッドと、
    前記ツールを保持するツールマガジンと、
    前記ツールマガジンと前記スピンドルヘッドとの間でツールを交換するツール交換機構と、
    前記ツール洗浄装置に前記クーラント液を供給するクーラント液供給システムと、
    を有する、
    ことを特徴とするマシニングセンタ。
  7. 請求項6に記載のマシニングセンタにおいて、
    前記クーラント液供給システムは、
    前記クーラント液を貯留する貯留槽と、
    前記貯留槽から前記クーラント液を吸引し送り出すポンプと、
    送り出された前記クーラント液に含まれる異物を除去するフィルタと、
    前記フィルタによって異物が除去された前記クーラント液を切削油として供給する切削油経路及び洗浄液として供給する洗浄液経路と、
    を有する、
    ことを特徴とするマシニングセンタ。
  8. 請求項6または請求項7に記載のマシニングセンタにおいて、
    前記ポンプは、前記ツール洗浄装置からの前記クーラント液の噴射量が毎分20リットル以上、かつ噴射圧力が0.1MP~0.3MPとなるように前記クーラント液を供給するものである、
    ことを特徴とするマシニングセンタ。
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