JP2004142060A - 工具交換装置を備えた工作機械における清掃装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワークの加工部周辺に堆積される切り屑の清掃作業を自動的にかつ迅速に行うことができ、ワークの加工作業の能率を向上することができる工具交換装置を備えた工作機械における清掃装置を提供する。
【解決手段】主軸装置14に支持された主軸15に対し流体噴射ノズル52を把持したノズルホルダ19´を工具交換装置によって装着する。制御装置66からの制御信号によってX,Y,Z軸駆動機構74を作動して主軸15をX,Y,Z軸方向にそれぞれ数値制御移動する。そして、ポンプ63を作動させて洗浄液タンク67から洗浄液を管路62、回転継手49、第1通路47、中空部45、第2通路48及び通路19dを通して流体噴射ノズル52の流体通路52aに導く。この流体通路52aから洗浄液をワークWの周辺に噴射して切り屑を除去する。
【選択図】 図1
【解決手段】主軸装置14に支持された主軸15に対し流体噴射ノズル52を把持したノズルホルダ19´を工具交換装置によって装着する。制御装置66からの制御信号によってX,Y,Z軸駆動機構74を作動して主軸15をX,Y,Z軸方向にそれぞれ数値制御移動する。そして、ポンプ63を作動させて洗浄液タンク67から洗浄液を管路62、回転継手49、第1通路47、中空部45、第2通路48及び通路19dを通して流体噴射ノズル52の流体通路52aに導く。この流体通路52aから洗浄液をワークWの周辺に噴射して切り屑を除去する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工具交換装置を備えた工作機械における清掃装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工作機械においては、主軸ヘッドに装着された工具によりワークの加工を行う際に工具及びワークの冷却と潤滑を目的として切削液がワークの加工部に向けて噴射される。この切削液の加工部への供給装置として、主軸の中心部を通る切削液通路から工具ホルダ及び工具の中心部に設けた通路を通して切削液をワークの加工部に供給するようにしたものが提案されている。(特許文献1参照)
上記の工作機械においては、切削液を多量に用いるので、切削液による環境汚染や人体の健康への悪影響、切削液の廃油処理に伴う大きなコスト、ワークの過冷却による工具寿命の低下、又は切削液過多による工具の微細切込み加工時の滑り磨耗等の問題がある。又、加工時に多量の切削液が切り屑に付着するため、切り屑の処理や再利用の際、これに付着した切削油を分離することが必要となる。
【0003】
上記の諸問題を解決するため、近年では極微量の切削液を霧状にしてワークの加工部へ供給しながら切削する工作機械が提案されている。(特許文献2参照)
【0004】
【特許文献1】
特開平10−249669号公報
【特許文献2】
特開2002−066872号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前者の工作機械においては、切削液の供給が工具及びワークの冷却と加工部の潤滑を目的としており、切削液の供給量が多くその噴射圧力が高い場合には、切り屑の一部がワークの加工部周辺から除去される。このため、作業者による切り屑の定期的な除去作業の期間が長くなる。しかし、作業者による切り屑の除去作業は必要であり、切り屑の清掃作業を容易に行うことができないという問題があった。
【0006】
後者の工作機械においては、前述した切削液を多量に用いる場合の問題を解消することができる。しかし、切削液を霧状にして供給するため、切削液による切り屑の除去機能が無くなり、ワークの加工部周辺には多量の切り屑が堆積するので、作業者による切り屑の清掃作業を頻繁に行う必要があり、ワークの加工能率を低下させるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来の技術に存する問題点を解消して、ワークの加工部周辺に堆積される切り屑の清掃作業を自動的に迅速に行うことができ、ワークの加工作業の能率を向上することができる工具交換装置を備えた工作機械における清掃装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、主軸ヘッドに把持された工具を工具交換装置により交換するようになし、前記工具によりワークテーブルに支持されたワークを加工するようにした工作機械において、前記工具交換装置を構成する工具マガジンの複数の工具収納部にそれぞれ保持された複数の工具のうち少なくとも一つの工具を把持する工具ホルダに流体噴射ノズルを備え、工具交換装置の工具交換動作により前記ノズルを前記主軸ヘッドの工具と交換可能に構成し、前記ノズルが主軸ヘッドに装着された状態で、前記主軸の中心部に形成された流体通路から前記流体噴射ノズルに流体を供給して該ノズルから流体をワークに供給するようにしたことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記主軸はX,Y,Z軸移動機構により数値制御移動されるようになっていて、制御装置からの信号に基づいて前記流体噴射ノズルを予め設定した清掃移動軌跡に倣って移動されるように構成されていることを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記主軸の流体通路には清掃用液体又は清掃用気体が切り換え供給されるように構成されていることを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記主軸ヘッドに工具を保持した工具ホルダが装着された状態で、工具に設けた切削液噴霧孔から切削液が霧状にワークの加工部に噴霧されるように構成されていることを要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の一実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
図2に示すように、ベッド10上にはワークWを支持するためのワークテーブル11が設けられている。ベッド10上にはZ軸サドル12がZ軸(前後)方向へ移動可能に配設されている。Z軸サドル12上にはX軸コラム13がX軸(左右)方向へ移動可能に支持され、このX軸コラム13にはY軸サドル(図示略)がY軸(上下)方向へ移動可能に装着されている。このY軸サドルには主軸装置14がZ軸方向に指向するように支持されている。主軸装置14に支持された主軸15のヘッド(先端部)にはドリル等の工具16を保持した工具ホルダ19が着脱可能に装着されている。そして、主軸15が図2に鎖線で示す下方の加工位置P1に移動配置された状態で、主軸15が回転されながら、Z軸サドル12がワークテーブル11上のワークWに対して接近離間移動されて、工具16によりワークWに所定の加工が施されるようになっている。工具16の中心部には加工中にワークに微少の切削液を供給するための切削液通路16aが形成されている。
【0013】
図2に示すように、前記ベッド10上にはフレーム17が立設されている。主軸15の軸線方向へ平行に延びるように、フレーム17の前後両側部には一対の工具マガジン18が配設され、その上部には複数の工具収納部18aが形成されている。そして、各工具マガジン18の工具収納部18aには、種類、長さ、太さ等の異なった工具16が工具ホルダ19に嵌挿された状態で着脱可能に保持されて、一直線状に配置されている。即ち、工具ホルダ19の両側には係合溝19aが形成され、この係合溝19aが工具収納部18aに係合されることにより、工具16が工具ホルダ19とともに工具収納部18aに保持されるようになっている。
【0014】
前記主軸15と工具マガジン18との間に位置するように、フレーム17の側面には工具交換のための待機部20が設けられている。この待機部20には、一対の保持体21が主軸15の上方位置において上下方向へ指向するように互いに並行に配設されている。そして、図3及び図5に鎖線で示すように、工具マガジン18から工具16が工具ホルダ19とともに移送されたとき、工具ホルダ19の係合溝19aが保持体21に係合されて、工具16が待機部20に待機保持される。
【0015】
前記主軸15と待機部20との間に位置するように、フレーム17には主軸15の軸線と平行な軸線上で回動可能及び軸線方向へ進退移動可能に支持された工具交換アーム23が装着されている。この工具交換アーム23の両端には工具把持部23aが形成されている。そして、主軸15が図2に実線で示す上方の工具交換位置P2に移動配置された状態で、工具交換アーム23が回動及び進退移動されることにより、主軸15に装着された工具16と、待機部20の工具ホルダ19に嵌挿された工具16とが、工具把持部23aにて把持されて同時に脱着交換される。
【0016】
前記待機部20と工具マガジン18との間に位置するように、フレーム17上には工具受渡装置24が配設されている。そして、この工具受渡装置24により、工具16が工具ホルダ19とともに、上下方向の直線移動領域T1及び工具16の軸線方向を変更するための旋回領域T2を含んで移動されて、待機部20と工具マガジン18との間で工具16の受け渡しが行われる。
【0017】
即ち、前記工具マガジン18上において、フレーム17上には移動台25が一対のレール26を介して、工具収納部18aの配列(Z軸)方向へ移動可能に配設されている。図4に示すようにフレーム17の後端部には移動用モータ27が配設され、この移動用モータ27によりボールネジ28及びナット29を介して、移動台25が工具マガジン18の各工具収納部18aと対応する位置、及び待機部20と対応する前端位置に移動される。
【0018】
前記移動台25上には旋回ブラケット30が支持軸31を介して回動可能に支持され、旋回ブラケット30の側面には工具ホルダ19の係合溝19aに係合可能な一対の支持体32が上下方向へ延長配置されている。旋回ブラケット30上には旋回用モータ33が配設され、この旋回用モータ33により旋回ブラケット30が旋回されて、支持体32が両工具マガジン18の工具収納部18aに対向する左側位置又は右側位置と、待機部20の保持体21に対向する前側位置とに切り換え配置される。
【0019】
前記旋回ブラケット30の側面には昇降体34がレール35を介して昇降可能に配設され、その一部には工具ホルダ19に設けた係止突起に係脱可能な係合部34aが設けられている。旋回ブラケット30上には昇降用シリンダ36が配設され、この昇降用シリンダ36により、昇降体34がレール35に沿って昇降されるようになっている。
【0020】
そして、支持体32が工具マガジン18の工具収納部18aに対向した状態で、昇降体34が上昇又は下降されることにより、工具16が工具ホルダ19とともに、工具収納部18aから支持体32に、又は支持体32から工具収納部18aに移し換えられる。又、支持体32が待機部20の保持体21と対向した状態で、昇降体34が上昇又は下降されることにより、工具16が工具ホルダ19とともに、保持体21から支持体32に、又は支持体32から保持体21に移し換えられる。
【0021】
次に、図1を中心に本発明の要部である清掃装置の構成を説明する。
この清掃装置の概要を説明すると、この清掃装置は主軸装置14の主軸15に対し脱着交換される多数の工具ホルダ19のうちの一つの工具ホルダをノズルホルダ19´として、該ノズルホルダ19´に後述する流体噴射ノズル52を装着している。そして、主軸15にノズルホルダ19´及び流体噴射ノズル52を装着した状態で、主軸15内に設けた流体通路Rから清掃用液体(洗浄液)又は清掃用気体(空気)を供給してワークの加工部周辺の切り屑を除去するようにしている。又、流体噴射ノズル52の先端を傾斜形状としている。
【0022】
主軸装置14を構成するハウジング41の内部にはビルトインモータを構成するステータ42が収容されている。このステータ42と対応して前記主軸15の外周面にはロータ43が嵌合固定されている。前記主軸15はハウジング41に対し前後1対の軸受44によって回転可能に支持されている。前記主軸15の内部には中空部45が設けられ、この中空部45の内部にはドローバー46が挿入されている。このドローバー46には第1通路47及び第2通路48が形成され、ドローバー46の後端部に設けられた回転継手49によって外部から清掃用流体を第1通路47、中空部45及び第2通路48からなる流体通路Rに供給するようになっている。
【0023】
前記ドローバー46の先端部には係止ボール50が設けられ、前記ノズルホルダ19´を主軸15の嵌合孔15aに嵌合した状態でノズルホルダ19´を主軸15に連結するようになっている。前記ノズルホルダ19´には工具ホルダ19と同様に係合溝19aが設けられ、工具交換アーム23の工具把持部23aによって把持されるようになっている。前記ノズルホルダ19´の嵌合部19bの先端部にプルスタッド19cが設けられ、前記係止ボール50によって係止されるようになっている。ノズルホルダ19´の中心部には前記第2通路48に連通される通路19dが設けられている。前記ノズルホルダ19´に設けた嵌合孔19eには締付金具51が嵌入され、締付金具51の内側には流体噴射ノズル52が挿入されている。ノズルホルダ19´のねじ部19fに螺合した締付リング53によってノズルホルダ19´に流体噴射ノズル52を締め付け固定するようになっている。この流体噴射ノズル52の中心部には前記ノズルホルダ19´の通路19dに連通する流体通路52aが形成され、該ノズル52の先端部にはノズルの軸線に対し傾斜する傾斜部52bが形成されている。
【0024】
前記主軸15の後端部には前記ドローバー46を常には軸方向後方へ付勢してノズルホルダ19´をクランプ位置に保持するための皿バネ54が介在されている。そして、図示しないクランプ・アンクランプ切換機構により前記ドローバー46を皿バネ54の付勢力に抗して前方に移動したアンクランプ状態において、主軸15に対しノズルホルダ19´又は工具ホルダ19を脱着するようになっている。
【0025】
前記流体噴射ノズル52を把持したノズルホルダ19´は、工具マガジン18の工具収納部18aに少なくとも一つ収納されている。この実施形態では、収納場所は図4に示すように例えば左側に位置する工具マガジン18の前端部の工具収納部18aの一箇所に設定されている。
【0026】
次に、主軸15に対し工具16を保持した状態で、切削液を工具16に設けた切削液通路16aを介してワークWに供給でき、主軸15に対し流体噴射ノズル52を保持した状態で、該流体噴射ノズル52に清掃用流体としての液体(洗浄液)又は気体(空気)を選択的に供給するようにした切削液・清掃用流体供給装置について説明する。前記洗浄液としては、例えば水や、水に洗剤を溶解した液が用いられる。
【0027】
切削液タンク61は管路62を介して前記回転継手49に接続されている。前記管路62にはポンプ63が設けられ、モータ64によってポンプ63が作動されると、切削液タンク61から切削液を主軸15に装着された工具16に供給するようになっている。前記管路62の途中には第1開閉弁65が設けられ、制御装置66からの動作信号によって開路ポート又は閉路ポートに切り換られるようになっている。前記切削液タンク61と対応して洗浄液タンク67が設けられ、前記管路62の途中に設けた切換弁68によって洗浄液タンク67から清掃用の洗浄液を主軸15に装着された流体噴射ノズル52に供給し得るようになっている。
【0028】
前記第1開閉弁65の下流側の管路62にはエアコンプレッサ69から管路70を介して加圧空気が供給可能になっている。管路70に設けた第2開閉弁71を制御装置66からの制御信号に基づいて開閉動作することにより、加圧空気を主軸15に装着された流体噴射ノズル52に供給し得るようになっている。前記管路62及び管路70には逆止弁72及び逆止弁73が設けられている。
【0029】
図1に示すX,Y,Z軸駆動機構74は、前述したZ軸サドル12、X軸コラム13、図示しないY軸サドル及びそれらの駆動機構等から構成されたものである。このX,Y,Z軸駆動機構74は、制御装置66からの制御信号によって、主軸装置14をX軸、Y軸及びZ軸方向にそれぞれ数値制御移動可能になっている。
【0030】
前記制御装置66は、コンピュータを備えている。このコンピュータは各種のデータに基づいて各種の演算処理を行うための中央演算処理装置(図示略)と、各種の制御プログラムを予め記憶するためのリード・オンリー・メモリー(図示略)と、各種のデータを書き込み読み出し可能なランダム・アクセス・メモリー(図示略)とを備えている。前記リード・オンリー・メモリーに予め記録された加工用制御プログラムに基づいて主軸装置14がX,Y,Z軸方向に数値制御移動されて、工具16によるワークの加工が行われるようになっている。又、前記リード・ オンリー・メモリーにはワークの周辺部の切り屑の清掃作業に必要な清掃用制御プログラムが予め記憶されている。そして、ワークの加工終了状態において、前記清掃用制御プログラムに基づいて主軸15に装着された流体噴射ノズル52がX,Y,Z軸方向に数値制御移動され、ワーク周辺の切り屑の清掃が行われるようになっている。
【0031】
次に、前記のように構成された工作機械の動作を説明する。
さて、この工作機械の加工運転時には、図2に実線で示すように主軸15の先端にドリル等の所定の工具16が装着された状態で、主軸15が同図に鎖線で示す下方の加工位置P1に移動配置される。この状態で、主軸15が回転されながら、Z軸サドル12がワークテーブル11上のワークWに対して接近離間移動されて、工具16によりワークWに対し穿孔等の所定の加工が施される。このとき、図1に示す制御装置66によって切換弁68が切削液タンク61と連結するポートに、第1開閉弁65が開路ポートに、第2開閉弁71が閉路ポートにそれぞれ切り換えられる。そして、切削液タンク61から切削液が主軸装置14内の流体通路Rを通して主軸15に保持された工具ホルダ19及び工具16の切削液通路16aに供給され、ワークの加工作業中にワークWと工具16の冷却と潤滑が行われる。
【0032】
上記切削液の供給は切削液供給圧力と、工具16に設けた切削液通路16aの開口部の形状等によってストレートの吐出状態、シャワー状態又は噴霧状態のいずれか一つの状態に設定される。
【0033】
ワークWの加工終了後に、主軸15に装着されている使用済工具16を、工具マガジン18の工具収納部18aに保持されている新工具16と交換する場合には、主軸15が図2に実線で示す上方の工具交換位置P2に移動される。この状態で、工具交換アーム23が回動及び進退移動され、主軸15に装着されている使用済工具16と、待機部20の保持体21間に予め保持された工具ホルダ19に嵌挿されている新工具16とが同時に脱着交換される。
【0034】
その後、工具受渡装置24の昇降用シリンダ36により昇降体34が下降され、その係合部34aが待機部20の工具ホルダ19の係止突起に係合される。この状態で、昇降用シリンダ36により昇降体34が上昇され、使用済工具16が工具ホルダ19とともに、待機部20の保持体21間から直線移動領域T1を通過して上方に直線移動されて、両支持体32,32間に移し換えられる。
【0035】
一方、前記のように使用済工具16が工具ホルダ19とともに支持体32,32間に移し換えらた後は、旋回用モータ33により旋回ブラケット30が回動されて、支持体32が待機部20と対応する前端位置から、一方の工具マガジン18と対応する左側位置又は右側位置に回動配置される。これにより、支持体32間に支持された使用済工具16が図4に示す旋回領域T2を介して移動されて、その使用済工具16の軸線方向が変更される。
【0036】
この状態で、移動用モータ27により移動台25が工具マガジン18の工具収納部18aの配列(Z軸)方向に沿って移動され、支持体32,32間に支持された使用済工具16及び工具ホルダ19が、所定の工具収納部18aと対応する位置に移動配置される。その後、昇降用シリンダ36により昇降体34が下降され、使用済工具16が工具ホルダ19とともに、両支持体32,32間から工具収納部18aに移動される。又、昇降体34の係合部34aが工具ホルダ19の係止突起から離脱されて、使用済工具16が工具ホルダ19とともに工具収納部18aに移し換え保持される。
【0037】
新工具16によるワークWの加工が長時間行われて、ワーク周辺の切り屑の堆積量が多くなり、その清掃作業が必要となった場合には、清掃用制御プログラムに基づいて以下のように清掃作業が行われる。
【0038】
最初に、前記工具マガジン18の最前端部の工具収納部18aに保持されている流体噴射ノズル52を把持したノズルホルダ19´が工具受渡装置24によって待機部20へ移し換えられる。一方、使用済工具16は工具交換位置P2に移動される。この状態で、前述したように工具交換アーム23の回動及び進退動作により使用済工具16と流体噴射ノズル52が脱着交換される。これによって、使用済工具16が待機部20に、流体噴射ノズル52を保持したノズルホルダ19´が主軸15の嵌合孔15aに装着される。
【0039】
その後、制御装置66からの制御信号によって第1開閉弁65を開路ポートに、第2開閉弁71を閉路ポートにそれぞれ保持したままの状態で、切換弁68によって切削液タンク61から洗浄液タンク67に切り換える。この状態でモータ64を起動しポンプ63によって洗浄液タンク67から洗浄液を管路62、回転継手49、第1通路47、中空部45、第2通路48及び通路19dを通して、流体噴射ノズル52の流体通路52aに導き、流体噴射ノズル52の先端部からワークWに洗浄液を噴射する。
【0040】
一方、制御装置66からの清掃用制御プログラム信号によってX,Y,Z軸駆動機構74を作動し、流体噴射ノズル52をX,Y,Z軸方向にそれぞれ数値制御移動する。又、主軸装置14内のビルトインモータを低速で往復回転させて流体噴射ノズル52を所定角度範囲内で往復傾動させ、該流体噴射ノズル52の先端部から洗浄液をワークWの加工部周辺に噴射させて、切り屑を除去する。
【0041】
流体噴射ノズル52から加圧空気を噴射してワークWの加工部周辺の切り屑を除去する場合には、制御装置66からの信号によりモータ64を停止するとともに、第2開閉弁71を閉路ポートから開路ポートに切り換える。この状態で前記エアコンプレッサ69から流体噴射ノズル52に加圧空気を供給し、その先端から噴射される加圧空気の噴射によってワークの加工部周辺の切り屑の除去作業が行われる。
【0042】
上記実施形態の工作機械における清掃装置によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)上記実施形態では、工具マガジン18の工具収納部18aに対し流体噴射ノズル52を把持したノズルホルダ19´を装着する。そして、工具交換アーム23及び工具受渡装置24を利用して前記ノズルホルダ19´を主軸15の嵌合孔15aに装着し、ポンプ63によって洗浄液タンク67の洗浄液を流体噴射ノズル52へ供給する。さらに、X,Y,Z軸駆動機構74によって流体噴射ノズル52をX,Y,Z軸方向に数値制御移動し、かつ流体噴射ノズル52の先端から洗浄液を噴射するようにした。このため、工具交換装置の工具マガジン18、工具交換アーム23、工具受渡装置24を利用して、ワークW周辺の切り屑の清掃を自動的にかつ迅速に行うことができる。
【0043】
(2)上記実施形態では、流体噴射ノズル52の先端部に傾斜部52bを設け、主軸15を所定角度範囲内で往復回転させるようにしたので、傾動される傾斜部52bによって洗浄液又は空気の噴射方向を適正に制御して、切り屑の清掃を適正に行うことができる。
【0044】
(3)上記実施形態では、エアコンプレッサ69から管路70を介して加圧空気を流体噴射ノズル52に供給するようにしたので、洗浄液に代えて加圧空気による切り屑の清掃を自動的に適正かつ迅速に行うことができる。
【0045】
(4)上記実施形態では、主軸15に装着された工具16の切削液通路16aから切削液を霧状にしてワークに供給し得るようにした。この場合には、切り屑の堆積量が増大する率が高いが、その切り屑の除去を流体噴射ノズル52から噴射される清掃用流体によって容易に除去することができる。
【0046】
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 工具ホルダ19と同様に構成されたノズルホルダ19´に対し流体噴射ノズル52を一体的に形成してもよい。
【0047】
・ 前記流体噴射ノズル52を使用しないで、切削液通路16aを有する工具16を流体噴射ノズルとして用いるようにしてもよい。この場合には、工具16をワークWから離隔した状態で、切削液通路16aから洗浄液をワークWに噴射して切り屑を除去する。
【0048】
・ 工具マガジン18の工具収納部18aに対し種類の異なる流体噴射ノズルを装着した複数のノズルホルダを装着して、ワークの周辺に堆積した切り屑の種類及び堆積量に応じて前記ノズルホルダのなかから一つのノズルホルダを選択して使用するように構成してもよい。
【0049】
・ 流体噴射ノズル52の先端部を直角状に湾曲したり、鋭角状に湾曲したりしてもよい。この場合にはワークWの主軸15と反対側の側面に付着した切り屑を効率よく除去することができる。
【0050】
・ 前記第1開閉弁65と第2開閉弁71を一つの切換弁にして、逆止弁72,73を省略してもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明はワークの加工部周辺に堆積される切り屑の清掃作業を適正かつ迅速に行うことができ、ワークの加工作業の能率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した一実施形態の工作機械の清掃装置の要部を示す縦断面図。
【図2】工作機械の左側面図。
【図3】工作機械の左側面図。
【図4】図2の工作機械の平面図。
【図5】図2の工作機械の要部正面図。
【符号の説明】R,52a…流体通路、W…ワーク、11…ワークテーブル、15…主軸、16…工具、18…工具マガジン、18a…工具収納部、19…工具ホルダ、19´…ノズルホルダ、52…流体噴射ノズル、66…制御装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、工具交換装置を備えた工作機械における清掃装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工作機械においては、主軸ヘッドに装着された工具によりワークの加工を行う際に工具及びワークの冷却と潤滑を目的として切削液がワークの加工部に向けて噴射される。この切削液の加工部への供給装置として、主軸の中心部を通る切削液通路から工具ホルダ及び工具の中心部に設けた通路を通して切削液をワークの加工部に供給するようにしたものが提案されている。(特許文献1参照)
上記の工作機械においては、切削液を多量に用いるので、切削液による環境汚染や人体の健康への悪影響、切削液の廃油処理に伴う大きなコスト、ワークの過冷却による工具寿命の低下、又は切削液過多による工具の微細切込み加工時の滑り磨耗等の問題がある。又、加工時に多量の切削液が切り屑に付着するため、切り屑の処理や再利用の際、これに付着した切削油を分離することが必要となる。
【0003】
上記の諸問題を解決するため、近年では極微量の切削液を霧状にしてワークの加工部へ供給しながら切削する工作機械が提案されている。(特許文献2参照)
【0004】
【特許文献1】
特開平10−249669号公報
【特許文献2】
特開2002−066872号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前者の工作機械においては、切削液の供給が工具及びワークの冷却と加工部の潤滑を目的としており、切削液の供給量が多くその噴射圧力が高い場合には、切り屑の一部がワークの加工部周辺から除去される。このため、作業者による切り屑の定期的な除去作業の期間が長くなる。しかし、作業者による切り屑の除去作業は必要であり、切り屑の清掃作業を容易に行うことができないという問題があった。
【0006】
後者の工作機械においては、前述した切削液を多量に用いる場合の問題を解消することができる。しかし、切削液を霧状にして供給するため、切削液による切り屑の除去機能が無くなり、ワークの加工部周辺には多量の切り屑が堆積するので、作業者による切り屑の清掃作業を頻繁に行う必要があり、ワークの加工能率を低下させるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来の技術に存する問題点を解消して、ワークの加工部周辺に堆積される切り屑の清掃作業を自動的に迅速に行うことができ、ワークの加工作業の能率を向上することができる工具交換装置を備えた工作機械における清掃装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、主軸ヘッドに把持された工具を工具交換装置により交換するようになし、前記工具によりワークテーブルに支持されたワークを加工するようにした工作機械において、前記工具交換装置を構成する工具マガジンの複数の工具収納部にそれぞれ保持された複数の工具のうち少なくとも一つの工具を把持する工具ホルダに流体噴射ノズルを備え、工具交換装置の工具交換動作により前記ノズルを前記主軸ヘッドの工具と交換可能に構成し、前記ノズルが主軸ヘッドに装着された状態で、前記主軸の中心部に形成された流体通路から前記流体噴射ノズルに流体を供給して該ノズルから流体をワークに供給するようにしたことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記主軸はX,Y,Z軸移動機構により数値制御移動されるようになっていて、制御装置からの信号に基づいて前記流体噴射ノズルを予め設定した清掃移動軌跡に倣って移動されるように構成されていることを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記主軸の流体通路には清掃用液体又は清掃用気体が切り換え供給されるように構成されていることを要旨とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項において、前記主軸ヘッドに工具を保持した工具ホルダが装着された状態で、工具に設けた切削液噴霧孔から切削液が霧状にワークの加工部に噴霧されるように構成されていることを要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の一実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
図2に示すように、ベッド10上にはワークWを支持するためのワークテーブル11が設けられている。ベッド10上にはZ軸サドル12がZ軸(前後)方向へ移動可能に配設されている。Z軸サドル12上にはX軸コラム13がX軸(左右)方向へ移動可能に支持され、このX軸コラム13にはY軸サドル(図示略)がY軸(上下)方向へ移動可能に装着されている。このY軸サドルには主軸装置14がZ軸方向に指向するように支持されている。主軸装置14に支持された主軸15のヘッド(先端部)にはドリル等の工具16を保持した工具ホルダ19が着脱可能に装着されている。そして、主軸15が図2に鎖線で示す下方の加工位置P1に移動配置された状態で、主軸15が回転されながら、Z軸サドル12がワークテーブル11上のワークWに対して接近離間移動されて、工具16によりワークWに所定の加工が施されるようになっている。工具16の中心部には加工中にワークに微少の切削液を供給するための切削液通路16aが形成されている。
【0013】
図2に示すように、前記ベッド10上にはフレーム17が立設されている。主軸15の軸線方向へ平行に延びるように、フレーム17の前後両側部には一対の工具マガジン18が配設され、その上部には複数の工具収納部18aが形成されている。そして、各工具マガジン18の工具収納部18aには、種類、長さ、太さ等の異なった工具16が工具ホルダ19に嵌挿された状態で着脱可能に保持されて、一直線状に配置されている。即ち、工具ホルダ19の両側には係合溝19aが形成され、この係合溝19aが工具収納部18aに係合されることにより、工具16が工具ホルダ19とともに工具収納部18aに保持されるようになっている。
【0014】
前記主軸15と工具マガジン18との間に位置するように、フレーム17の側面には工具交換のための待機部20が設けられている。この待機部20には、一対の保持体21が主軸15の上方位置において上下方向へ指向するように互いに並行に配設されている。そして、図3及び図5に鎖線で示すように、工具マガジン18から工具16が工具ホルダ19とともに移送されたとき、工具ホルダ19の係合溝19aが保持体21に係合されて、工具16が待機部20に待機保持される。
【0015】
前記主軸15と待機部20との間に位置するように、フレーム17には主軸15の軸線と平行な軸線上で回動可能及び軸線方向へ進退移動可能に支持された工具交換アーム23が装着されている。この工具交換アーム23の両端には工具把持部23aが形成されている。そして、主軸15が図2に実線で示す上方の工具交換位置P2に移動配置された状態で、工具交換アーム23が回動及び進退移動されることにより、主軸15に装着された工具16と、待機部20の工具ホルダ19に嵌挿された工具16とが、工具把持部23aにて把持されて同時に脱着交換される。
【0016】
前記待機部20と工具マガジン18との間に位置するように、フレーム17上には工具受渡装置24が配設されている。そして、この工具受渡装置24により、工具16が工具ホルダ19とともに、上下方向の直線移動領域T1及び工具16の軸線方向を変更するための旋回領域T2を含んで移動されて、待機部20と工具マガジン18との間で工具16の受け渡しが行われる。
【0017】
即ち、前記工具マガジン18上において、フレーム17上には移動台25が一対のレール26を介して、工具収納部18aの配列(Z軸)方向へ移動可能に配設されている。図4に示すようにフレーム17の後端部には移動用モータ27が配設され、この移動用モータ27によりボールネジ28及びナット29を介して、移動台25が工具マガジン18の各工具収納部18aと対応する位置、及び待機部20と対応する前端位置に移動される。
【0018】
前記移動台25上には旋回ブラケット30が支持軸31を介して回動可能に支持され、旋回ブラケット30の側面には工具ホルダ19の係合溝19aに係合可能な一対の支持体32が上下方向へ延長配置されている。旋回ブラケット30上には旋回用モータ33が配設され、この旋回用モータ33により旋回ブラケット30が旋回されて、支持体32が両工具マガジン18の工具収納部18aに対向する左側位置又は右側位置と、待機部20の保持体21に対向する前側位置とに切り換え配置される。
【0019】
前記旋回ブラケット30の側面には昇降体34がレール35を介して昇降可能に配設され、その一部には工具ホルダ19に設けた係止突起に係脱可能な係合部34aが設けられている。旋回ブラケット30上には昇降用シリンダ36が配設され、この昇降用シリンダ36により、昇降体34がレール35に沿って昇降されるようになっている。
【0020】
そして、支持体32が工具マガジン18の工具収納部18aに対向した状態で、昇降体34が上昇又は下降されることにより、工具16が工具ホルダ19とともに、工具収納部18aから支持体32に、又は支持体32から工具収納部18aに移し換えられる。又、支持体32が待機部20の保持体21と対向した状態で、昇降体34が上昇又は下降されることにより、工具16が工具ホルダ19とともに、保持体21から支持体32に、又は支持体32から保持体21に移し換えられる。
【0021】
次に、図1を中心に本発明の要部である清掃装置の構成を説明する。
この清掃装置の概要を説明すると、この清掃装置は主軸装置14の主軸15に対し脱着交換される多数の工具ホルダ19のうちの一つの工具ホルダをノズルホルダ19´として、該ノズルホルダ19´に後述する流体噴射ノズル52を装着している。そして、主軸15にノズルホルダ19´及び流体噴射ノズル52を装着した状態で、主軸15内に設けた流体通路Rから清掃用液体(洗浄液)又は清掃用気体(空気)を供給してワークの加工部周辺の切り屑を除去するようにしている。又、流体噴射ノズル52の先端を傾斜形状としている。
【0022】
主軸装置14を構成するハウジング41の内部にはビルトインモータを構成するステータ42が収容されている。このステータ42と対応して前記主軸15の外周面にはロータ43が嵌合固定されている。前記主軸15はハウジング41に対し前後1対の軸受44によって回転可能に支持されている。前記主軸15の内部には中空部45が設けられ、この中空部45の内部にはドローバー46が挿入されている。このドローバー46には第1通路47及び第2通路48が形成され、ドローバー46の後端部に設けられた回転継手49によって外部から清掃用流体を第1通路47、中空部45及び第2通路48からなる流体通路Rに供給するようになっている。
【0023】
前記ドローバー46の先端部には係止ボール50が設けられ、前記ノズルホルダ19´を主軸15の嵌合孔15aに嵌合した状態でノズルホルダ19´を主軸15に連結するようになっている。前記ノズルホルダ19´には工具ホルダ19と同様に係合溝19aが設けられ、工具交換アーム23の工具把持部23aによって把持されるようになっている。前記ノズルホルダ19´の嵌合部19bの先端部にプルスタッド19cが設けられ、前記係止ボール50によって係止されるようになっている。ノズルホルダ19´の中心部には前記第2通路48に連通される通路19dが設けられている。前記ノズルホルダ19´に設けた嵌合孔19eには締付金具51が嵌入され、締付金具51の内側には流体噴射ノズル52が挿入されている。ノズルホルダ19´のねじ部19fに螺合した締付リング53によってノズルホルダ19´に流体噴射ノズル52を締め付け固定するようになっている。この流体噴射ノズル52の中心部には前記ノズルホルダ19´の通路19dに連通する流体通路52aが形成され、該ノズル52の先端部にはノズルの軸線に対し傾斜する傾斜部52bが形成されている。
【0024】
前記主軸15の後端部には前記ドローバー46を常には軸方向後方へ付勢してノズルホルダ19´をクランプ位置に保持するための皿バネ54が介在されている。そして、図示しないクランプ・アンクランプ切換機構により前記ドローバー46を皿バネ54の付勢力に抗して前方に移動したアンクランプ状態において、主軸15に対しノズルホルダ19´又は工具ホルダ19を脱着するようになっている。
【0025】
前記流体噴射ノズル52を把持したノズルホルダ19´は、工具マガジン18の工具収納部18aに少なくとも一つ収納されている。この実施形態では、収納場所は図4に示すように例えば左側に位置する工具マガジン18の前端部の工具収納部18aの一箇所に設定されている。
【0026】
次に、主軸15に対し工具16を保持した状態で、切削液を工具16に設けた切削液通路16aを介してワークWに供給でき、主軸15に対し流体噴射ノズル52を保持した状態で、該流体噴射ノズル52に清掃用流体としての液体(洗浄液)又は気体(空気)を選択的に供給するようにした切削液・清掃用流体供給装置について説明する。前記洗浄液としては、例えば水や、水に洗剤を溶解した液が用いられる。
【0027】
切削液タンク61は管路62を介して前記回転継手49に接続されている。前記管路62にはポンプ63が設けられ、モータ64によってポンプ63が作動されると、切削液タンク61から切削液を主軸15に装着された工具16に供給するようになっている。前記管路62の途中には第1開閉弁65が設けられ、制御装置66からの動作信号によって開路ポート又は閉路ポートに切り換られるようになっている。前記切削液タンク61と対応して洗浄液タンク67が設けられ、前記管路62の途中に設けた切換弁68によって洗浄液タンク67から清掃用の洗浄液を主軸15に装着された流体噴射ノズル52に供給し得るようになっている。
【0028】
前記第1開閉弁65の下流側の管路62にはエアコンプレッサ69から管路70を介して加圧空気が供給可能になっている。管路70に設けた第2開閉弁71を制御装置66からの制御信号に基づいて開閉動作することにより、加圧空気を主軸15に装着された流体噴射ノズル52に供給し得るようになっている。前記管路62及び管路70には逆止弁72及び逆止弁73が設けられている。
【0029】
図1に示すX,Y,Z軸駆動機構74は、前述したZ軸サドル12、X軸コラム13、図示しないY軸サドル及びそれらの駆動機構等から構成されたものである。このX,Y,Z軸駆動機構74は、制御装置66からの制御信号によって、主軸装置14をX軸、Y軸及びZ軸方向にそれぞれ数値制御移動可能になっている。
【0030】
前記制御装置66は、コンピュータを備えている。このコンピュータは各種のデータに基づいて各種の演算処理を行うための中央演算処理装置(図示略)と、各種の制御プログラムを予め記憶するためのリード・オンリー・メモリー(図示略)と、各種のデータを書き込み読み出し可能なランダム・アクセス・メモリー(図示略)とを備えている。前記リード・オンリー・メモリーに予め記録された加工用制御プログラムに基づいて主軸装置14がX,Y,Z軸方向に数値制御移動されて、工具16によるワークの加工が行われるようになっている。又、前記リード・ オンリー・メモリーにはワークの周辺部の切り屑の清掃作業に必要な清掃用制御プログラムが予め記憶されている。そして、ワークの加工終了状態において、前記清掃用制御プログラムに基づいて主軸15に装着された流体噴射ノズル52がX,Y,Z軸方向に数値制御移動され、ワーク周辺の切り屑の清掃が行われるようになっている。
【0031】
次に、前記のように構成された工作機械の動作を説明する。
さて、この工作機械の加工運転時には、図2に実線で示すように主軸15の先端にドリル等の所定の工具16が装着された状態で、主軸15が同図に鎖線で示す下方の加工位置P1に移動配置される。この状態で、主軸15が回転されながら、Z軸サドル12がワークテーブル11上のワークWに対して接近離間移動されて、工具16によりワークWに対し穿孔等の所定の加工が施される。このとき、図1に示す制御装置66によって切換弁68が切削液タンク61と連結するポートに、第1開閉弁65が開路ポートに、第2開閉弁71が閉路ポートにそれぞれ切り換えられる。そして、切削液タンク61から切削液が主軸装置14内の流体通路Rを通して主軸15に保持された工具ホルダ19及び工具16の切削液通路16aに供給され、ワークの加工作業中にワークWと工具16の冷却と潤滑が行われる。
【0032】
上記切削液の供給は切削液供給圧力と、工具16に設けた切削液通路16aの開口部の形状等によってストレートの吐出状態、シャワー状態又は噴霧状態のいずれか一つの状態に設定される。
【0033】
ワークWの加工終了後に、主軸15に装着されている使用済工具16を、工具マガジン18の工具収納部18aに保持されている新工具16と交換する場合には、主軸15が図2に実線で示す上方の工具交換位置P2に移動される。この状態で、工具交換アーム23が回動及び進退移動され、主軸15に装着されている使用済工具16と、待機部20の保持体21間に予め保持された工具ホルダ19に嵌挿されている新工具16とが同時に脱着交換される。
【0034】
その後、工具受渡装置24の昇降用シリンダ36により昇降体34が下降され、その係合部34aが待機部20の工具ホルダ19の係止突起に係合される。この状態で、昇降用シリンダ36により昇降体34が上昇され、使用済工具16が工具ホルダ19とともに、待機部20の保持体21間から直線移動領域T1を通過して上方に直線移動されて、両支持体32,32間に移し換えられる。
【0035】
一方、前記のように使用済工具16が工具ホルダ19とともに支持体32,32間に移し換えらた後は、旋回用モータ33により旋回ブラケット30が回動されて、支持体32が待機部20と対応する前端位置から、一方の工具マガジン18と対応する左側位置又は右側位置に回動配置される。これにより、支持体32間に支持された使用済工具16が図4に示す旋回領域T2を介して移動されて、その使用済工具16の軸線方向が変更される。
【0036】
この状態で、移動用モータ27により移動台25が工具マガジン18の工具収納部18aの配列(Z軸)方向に沿って移動され、支持体32,32間に支持された使用済工具16及び工具ホルダ19が、所定の工具収納部18aと対応する位置に移動配置される。その後、昇降用シリンダ36により昇降体34が下降され、使用済工具16が工具ホルダ19とともに、両支持体32,32間から工具収納部18aに移動される。又、昇降体34の係合部34aが工具ホルダ19の係止突起から離脱されて、使用済工具16が工具ホルダ19とともに工具収納部18aに移し換え保持される。
【0037】
新工具16によるワークWの加工が長時間行われて、ワーク周辺の切り屑の堆積量が多くなり、その清掃作業が必要となった場合には、清掃用制御プログラムに基づいて以下のように清掃作業が行われる。
【0038】
最初に、前記工具マガジン18の最前端部の工具収納部18aに保持されている流体噴射ノズル52を把持したノズルホルダ19´が工具受渡装置24によって待機部20へ移し換えられる。一方、使用済工具16は工具交換位置P2に移動される。この状態で、前述したように工具交換アーム23の回動及び進退動作により使用済工具16と流体噴射ノズル52が脱着交換される。これによって、使用済工具16が待機部20に、流体噴射ノズル52を保持したノズルホルダ19´が主軸15の嵌合孔15aに装着される。
【0039】
その後、制御装置66からの制御信号によって第1開閉弁65を開路ポートに、第2開閉弁71を閉路ポートにそれぞれ保持したままの状態で、切換弁68によって切削液タンク61から洗浄液タンク67に切り換える。この状態でモータ64を起動しポンプ63によって洗浄液タンク67から洗浄液を管路62、回転継手49、第1通路47、中空部45、第2通路48及び通路19dを通して、流体噴射ノズル52の流体通路52aに導き、流体噴射ノズル52の先端部からワークWに洗浄液を噴射する。
【0040】
一方、制御装置66からの清掃用制御プログラム信号によってX,Y,Z軸駆動機構74を作動し、流体噴射ノズル52をX,Y,Z軸方向にそれぞれ数値制御移動する。又、主軸装置14内のビルトインモータを低速で往復回転させて流体噴射ノズル52を所定角度範囲内で往復傾動させ、該流体噴射ノズル52の先端部から洗浄液をワークWの加工部周辺に噴射させて、切り屑を除去する。
【0041】
流体噴射ノズル52から加圧空気を噴射してワークWの加工部周辺の切り屑を除去する場合には、制御装置66からの信号によりモータ64を停止するとともに、第2開閉弁71を閉路ポートから開路ポートに切り換える。この状態で前記エアコンプレッサ69から流体噴射ノズル52に加圧空気を供給し、その先端から噴射される加圧空気の噴射によってワークの加工部周辺の切り屑の除去作業が行われる。
【0042】
上記実施形態の工作機械における清掃装置によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)上記実施形態では、工具マガジン18の工具収納部18aに対し流体噴射ノズル52を把持したノズルホルダ19´を装着する。そして、工具交換アーム23及び工具受渡装置24を利用して前記ノズルホルダ19´を主軸15の嵌合孔15aに装着し、ポンプ63によって洗浄液タンク67の洗浄液を流体噴射ノズル52へ供給する。さらに、X,Y,Z軸駆動機構74によって流体噴射ノズル52をX,Y,Z軸方向に数値制御移動し、かつ流体噴射ノズル52の先端から洗浄液を噴射するようにした。このため、工具交換装置の工具マガジン18、工具交換アーム23、工具受渡装置24を利用して、ワークW周辺の切り屑の清掃を自動的にかつ迅速に行うことができる。
【0043】
(2)上記実施形態では、流体噴射ノズル52の先端部に傾斜部52bを設け、主軸15を所定角度範囲内で往復回転させるようにしたので、傾動される傾斜部52bによって洗浄液又は空気の噴射方向を適正に制御して、切り屑の清掃を適正に行うことができる。
【0044】
(3)上記実施形態では、エアコンプレッサ69から管路70を介して加圧空気を流体噴射ノズル52に供給するようにしたので、洗浄液に代えて加圧空気による切り屑の清掃を自動的に適正かつ迅速に行うことができる。
【0045】
(4)上記実施形態では、主軸15に装着された工具16の切削液通路16aから切削液を霧状にしてワークに供給し得るようにした。この場合には、切り屑の堆積量が増大する率が高いが、その切り屑の除去を流体噴射ノズル52から噴射される清掃用流体によって容易に除去することができる。
【0046】
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 工具ホルダ19と同様に構成されたノズルホルダ19´に対し流体噴射ノズル52を一体的に形成してもよい。
【0047】
・ 前記流体噴射ノズル52を使用しないで、切削液通路16aを有する工具16を流体噴射ノズルとして用いるようにしてもよい。この場合には、工具16をワークWから離隔した状態で、切削液通路16aから洗浄液をワークWに噴射して切り屑を除去する。
【0048】
・ 工具マガジン18の工具収納部18aに対し種類の異なる流体噴射ノズルを装着した複数のノズルホルダを装着して、ワークの周辺に堆積した切り屑の種類及び堆積量に応じて前記ノズルホルダのなかから一つのノズルホルダを選択して使用するように構成してもよい。
【0049】
・ 流体噴射ノズル52の先端部を直角状に湾曲したり、鋭角状に湾曲したりしてもよい。この場合にはワークWの主軸15と反対側の側面に付着した切り屑を効率よく除去することができる。
【0050】
・ 前記第1開閉弁65と第2開閉弁71を一つの切換弁にして、逆止弁72,73を省略してもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明はワークの加工部周辺に堆積される切り屑の清掃作業を適正かつ迅速に行うことができ、ワークの加工作業の能率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した一実施形態の工作機械の清掃装置の要部を示す縦断面図。
【図2】工作機械の左側面図。
【図3】工作機械の左側面図。
【図4】図2の工作機械の平面図。
【図5】図2の工作機械の要部正面図。
【符号の説明】R,52a…流体通路、W…ワーク、11…ワークテーブル、15…主軸、16…工具、18…工具マガジン、18a…工具収納部、19…工具ホルダ、19´…ノズルホルダ、52…流体噴射ノズル、66…制御装置。
Claims (4)
- 主軸ヘッドに把持された工具を工具交換装置により交換するようになし、前記工具によりワークテーブルに支持されたワークを加工するようにした工作機械において、
前記工具交換装置を構成する工具マガジンの複数の工具収納部にそれぞれ保持された複数の工具のうち少なくとも一つの工具を把持する工具ホルダに流体噴射ノズルを備え、工具交換装置の工具交換動作により前記ノズルを前記主軸ヘッドの工具と交換可能に構成し、前記ノズルが主軸ヘッドに装着された状態で、前記主軸の中心部に形成された流体通路から前記流体噴射ノズルに流体を供給して該ノズルから流体をワークに供給するようにした工具交換装置を備えた工作機械における清掃装置。 - 請求項1において、前記主軸はX,Y,Z軸移動機構により数値制御移動されるようになっていて、制御装置からの信号に基づいて前記流体噴射ノズルを予め設定した清掃移動軌跡に倣って移動されるように構成されている工具交換装置を備えた工作機械における清掃装置。
- 請求項1又は2において、前記主軸の流体通路には清掃用液体又は清掃用気体が切り換え供給されるように構成されている工具交換装置を備えた工作機械における清掃装置。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、前記主軸ヘッドに工具を保持した工具ホルダが装着された状態で、工具に設けた切削液噴霧孔から切削液が霧状にワークの加工部に噴霧されるように構成されている工具交換装置を備えた工作機械における清掃装置。
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2002
- 2002-10-25 JP JP2002311668A patent/JP2004142060A/ja active Pending
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