JPH1190762A

JPH1190762A - 工作機械

Info

Publication number: JPH1190762A
Application number: JP10153900A
Authority: JP
Inventors: Shiyubuaitsuaa Anton; シュヴァイツァーアントン; Heningu Uinkuraa Hansu; ヘニングウィンクラーハンス
Original assignee: Chiron Werke GmbH and Co KG
Current assignee: Chiron Werke GmbH and Co KG
Priority date: 1997-05-27
Filing date: 1998-05-19
Publication date: 1999-04-06
Also published as: US6059702A

Abstract

(57)【要約】【課題】構造的に簡単にかつ効果的に工具ホルダから
削り屑を除去できるようにする。【解決手段】工作機械（１１０）は、工具ホルダ（１
８）を収容する工具収容部（１２０）を備えたスピンド
ル（１１２）を有する。さらに、工具ホルダ（１１８）
をそれぞれのマガジン位置と工具収容部（１２０）内の
作業位置との間で移動させる工具交換装置（１１３）並
びに内部冷却部（１２１）が設けられており、その内部
冷却部は、使用されている工具（１１９）を洗浄するた
めに、スピンドル（１１２）を通って延びる内部通路
（１６２）を通して、工具収容部（１２０）内に挟持さ
れている工具ホルダ（１１８）に冷却剤供給部（１２
２、１２３）から冷却剤を供給する。さらに、工具ホル
ダ（１１８）を工具収容部（１２０）内へ付け替える間
に工具ホルダを洗浄するために、洗浄装置が設けられて
おり、その場合に洗浄装置は冷却剤供給部（１２２、１
２３）からの冷却剤を用いて洗浄する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、工具ホルダ用の工
具収容部を備えたスピンドルと、それぞれのマガジン位
置と工具収容部内の作業位置との間で工具ホルダを移動
させる工具交換装置と、使用されている工具を洗浄する
ために、スピンドルを通って延びる内部通路を通して工
具収容部内に挟持されている工具ホルダに冷却剤供給部
から冷却剤を供給する内部冷却部とを備え、その場合
に、工具ホルダを工具ホルダ収容部へ付け替える間に洗
浄するために、洗浄装置が設けられている工作機械に関
するものである。

【０００２】本発明は、さらに、この種の工作機械、す
なわち工具ホルダ用の工具収容部を備えたスピンドル
と、それぞれのマガジン位置と工具収容部内の作業位置
との間で工具ホルダを移動させる工具交換装置と、使用
されている工具を洗浄するために、スピンドルを通って
延びる内部通路を通して工具収容部内に挟持されている
工具ホルダに冷却剤供給部から冷却剤を供給する内部冷
却部とを備え、その場合に、工具ホルダを工具ホルダ収
容部へ付け替える間に洗浄するために、洗浄装置が設け
られている工作機械を駆動する方法に関するものであ
る。

【０００３】

【従来の技術】上述の種類の、すなわち工具ホルダ用の
工具収容部を備えたスピンドルと、工具収容部内でそれ
ぞれのマガジン位置と作業位置との間で工具ホルダを移
動させる工具交換装置と、使用されている工具を洗浄す
るために、スピンドルを通って延びる内部通路を通して
工具収容部内に挟持されている工具ホルダに冷却剤供給
部から冷却剤を供給する内部冷却部とを備え、その場合
に工具ホルダを工具ホルダ収容部へ付け替える間に洗浄
するために、洗浄装置が設けられている工作機械は、ド
イツ実用新案ＤＥ８４３４４３３Ｕから知られている。

【０００４】この公知の工作機械は、スピンドルハウジ
ング内に回転可能に軸承されたスピンドルを有し、その
スピンドルの端面の中央に工具ホルダを収容する収容部
が設けられている。

【０００５】この種の工具ホルダは、通常は規格化され
ており、スピンドル内の工具収容部に対して相補的に形
成された、急峻テーパを有する。急峻テーパに下方へ連
続して肥厚化されたカラーが設けられており、そのカラ
ーに把持溝が設けられている。カラーの下方には保持シ
ャフトが延びており、その保持シャフト内に工具を固定
することができる。

【０００６】工具ホルダをスピンドルに挟持する場合
に、急峻テーパが工具収容部の円錐状の内面に添接し、
その場合に工具ホルダを挟持するために、公知の方法で
作動する締付け装置が設けられている。

【０００７】この公知の工作機械は、スピンドルを通っ
て延びる、締付け装置の領域で回転分配装置を介して供
給導管へ連通する内部通路を備えた内部冷却部を有し、
その供給導管はスピンドルを通してその端面へ延びて、
そこで、工具ホルダの肥厚したカラーの上部に開口する
通路と合体する。この通路は、駆動中に工具を冷却しか
つ洗浄するために、工具ホルダを通してその工具ホルダ
によって支持されている工具へ通じている。内部冷却部
は、加工された工作物を吹き払うために圧縮空気へ切り
換えることができる。

【０００８】さらに、洗浄装置が設けられており、その
洗浄装置は締付け装置の締付けロッド内に偏心した通路
を有し、その場合にその通路は環状通路を介して工具収
容部の中央に連通する孔と接続されている。洗浄装置は
このシステムを通して清掃剤を案内し、その清掃剤によ
って工具交換の際に工具収容部を清掃することができ
る。締付けロッドの軸方向の位置に従って清掃剤の供給
が可能であって、その場合に結合を外れた状態において
締付けロッドの横孔がハウジングの供給孔と整合し、そ
の供給孔が清掃手段源と接続されている。

【０００９】構造的に複雑な手段によって、冷却剤が工
具収容部内に達しないことが保証される。

【００１０】急峻テーパを有する工具ホルダを清掃する
ために、ドイツ公開公報ＤＥ４０１２３１４Ａ１からは
クリーニング装置が知られており、そのクリーニング装
置は工具ホルダの代わりにスピンドルの工具収容部内へ
挿入され、かつそれ自体急峻テーパを収容するための同
様な収容室を有する。この収容室内に、挿入された工具
ホルダ急峻テーパを清掃するブラシが設けられており、
そのために清掃剤として冷却剤を使用することも可能で
あって、その冷却剤は通常のように急峻テーパを介して
供給される。

【００１１】上述の急峻テーパの代わりに、工具ホルダ
のためにテーパ中空シャフトを設けることができ、その
テーパ中空シャフトには上方の開口部が形成されてお
り、その開口部を通して締付けシステムのトング部材と
締付けロッドがテーパ中空シャフトの内部へ嵌入するこ
とができ、それによってこのテーパ中空シャフトを工具
収容部内に引き込むことができる。ここではスピンドル
と工具ホルダとの間の平面添接は、テーパ中空シャフト
の円錐状の外側面を介して優先的に行われるのではな
く、工具ホルダが工具収容部内へ引き込まれた場合に、
スピンドルの端面に設けられた添接面と平面添接する、
肥厚したカラーの上方を向いた環状面を介して行われ
る。

【００１２】締付けロッド内の中央には内部通路が延び
ており、その内部通路は工作機械の内部冷却部と接続さ
れている。締付けトングの下方の端部に肥厚した締付け
ピンが設けられており、その締付けピン内に下方へ向か
って開口した孔が設けられており、その孔に内部通路が
連通している。テーパ中空シャフトの内部に冷却剤小パ
イプが設けられており、その冷却剤小パイプは、工具ホ
ルダを挟持する際に締付けトングがテーパ中空シャフト
内へ達した場合に、その締付けトングの孔へ嵌入する。
冷却剤小パイプには、挟持された工具へ通じる内部孔が
設けられている。

【００１３】テーパ中空シャフトを有する工具ホルダが
工具収容部内へ挟持された場合に、結果として冷却剤が
締付けトング内の内部通路と冷却剤小パイプの内部孔を
通って工具へ達し、それによって工具が内部から冷却さ
れて、同時に削り屑が洗い流される。

【００１４】この公知の工作機械においては、スピンド
ルハウジングにスピンドルを包囲するジャケットが設け
られており、そのジャケットをスピンドルの長手軸に対
して移動させることができる。ジャケットには多数の工
具交換部材を備えた工具交換装置が配置されており、そ
の工具交換部材の各々が上述したような工具ホルダを支
持している。各工具交換部材には把持ハンドが搭載され
ており、その把持ハンドが工具ホルダの把持溝を把持す
る。把持ハンドは、平行四辺形ガイドを形成する２本の
把持アームに軸承されている。把持アームの一方はシリ
ンダとピストンロッドとからなる駆動ユニットと接続さ
れており、その場合にピストンロッドの進入と後退によ
って把持ハンドとそれに伴って把持ハンドに支持されて
いる工具ホルダがマガジン位置からスピンドル内の作業
位置へ、ないしは作業位置からマガジン位置へ戻るよう
に、移動される。ジャケットとそれに伴って工具交換部
材がスピンドルに対して長手方向に移動することによっ
て、急峻テーパないしはテーパ中空シャフトが工具収容
部内へ挿入され、ないしはそこから引き戻される。

【００１５】マガジン位置において工具ホルダの急峻テ
ーパまたはテーパ中空シャフトは、工具ホルダを汚れか
ら保護するケースに挿入されている。

【００１６】工作物をスピンドルの工具収容部内にそれ
ぞれ挟持されている工具ホルダに支持される工具によっ
て加工する場合に、まず工作物を冷却し、さらに加工の
際に生じる削り屑をそれぞれの工具の作業領域から洗い
流し、さらに削り屑を工具とその工具ホルダから除去す
るために、上述の工作機械において作業領域が冷却剤で
洗浄されることが知られている。一般に知られているよ
うに、この洗浄はスピンドルの領域において工作物の加
工の間だけ行われ、工具交換の間は明白な理由から洗浄
は不要である。

【００１７】冒頭で述べた工作機械においてこの「外部
洗浄」を支援して、さらに、作用している工具の過熱と
それに結び付く問題を回避するために、上述した内部冷
却が行われ、それによって工具が内側から冷却される。
この内部冷却は、明白な理由から、工具が使用されてい
る場合にのみ、作動される。

【００１８】しかし、明らかに外部洗浄が十分でないこ
とによって、削り屑が急峻テーパないしはテーパ中空シ
ャフトに引っ掛かったままになり、それがそれぞれの工
具ホルダのマガジン位置において肥厚したカラーの外側
の円錐面および／または環状面に付着して乾燥すること
が明らかにされている。このように汚れた工具ホルダを
次にスピンドルの工具収容部へ挟持する場合に、特にテ
ーパ中空シャフトを有する工具ホルダの場合には平面添
接の際に誤差がもたらされるので、工具はスピンドルに
対して中央かつ整合して挟持されない。

【００１９】この理由から、特にテーパ中空シャフトを
有する工作機械においては、削り屑による汚れにより正
しく挟持されていない工具ホルダによる加工誤差を回避
するために、比較的頻繁に保守作業を実施することが必
要である。さらに、比較的頻繁に工具ホルダとスピンド
ルを交換しなければならない。というのは、工具ホルダ
に残っている削り屑が添接面内へ圧入されて、そが長い
間には、後にまた添接面に削り屑がなくなった場合で
も、工具ホルダの正確な位置の挟持を妨害する。

【００２０】この種の問題は、従来技術に基づいてずっ
と以前から知られている。すなわち、新しい急峻テーパ
と結合する前に工具収容部を吹き払うために、スピンド
ルの長手軸に形成された孔を通して空気が供給される工
作機械がある。これに関連してドイツ公開公報ＤＥ３３
２０８７３Ａ１から知られている吹き払い装置において
は、スピンドルの工具収容部をスピンドルの各任意の回
転位置において吹き払うことができる。そのためにスピ
ンドルに外側の環状溝が形成されており、その環状溝か
ら通路がスピンドルを通して工具収容部内へ横に延びて
いる。スピンドルハウジング内には対応する環状溝が形
成されており、その環状溝へ外部から圧縮空気が供給さ
れる。このようにして２つの環状溝と横孔とを通して外
部から圧縮空気が工具収容部の上方の領域の内側テーパ
面の上方へ達する。

【００２１】同様な構造が、欧州公開公報ＥＰ０４１７
５４９Ｂ１から知られているが、そこでは通路は内側テ
ーパ面の上方３分の１に連通している。

【００２２】ドイツ公開公報ＤＥ２６３２２２８Ａ１も
同様な構造を開示しているが、そこでは多数の同じ通路
が周面にわたって分配されてテーパ面の、特にその下方
の端部に開口している。通路はスピンドル軸に対して斜
め下方および内側へ延びており、その場合にこの斜めの
配置によって工具収容部を吹き払うだけでなく、急峻テ
ーパも吹き払おうとしている。その場合に通路の傾斜
は、急峻テーパが工具収容部の開口部へ達するずっと前
に吹き払われるように選択されているので、吹き払われ
た削り屑が工具収容部内へ達することはない。

【００２３】以上説明してきた３つの工作機械すべてに
おいて、圧縮空気はスピンドルハウジングを通して側方
で、そしてそこから通路と環状溝の適当な配置を介して
スピンドル内へ案内される。全工作機械は、急峻テーパ
を有する工具ホルダを使用するように設計されており、
独立した圧縮空気供給を必要とし、その圧縮空気供給は
工具ホルダを結合ないし挟持する場合にそれに応じて駆
動しなければならない。

【００２４】その場合に独立して制御および準備すべき
空気供給は、付加的なコスト要因となり、他の構造的な
コストを必要とし、それは一般的に欠点となる。さら
に、この吹き払いの一部は十分に効果的ではなく、特に
削り屑が付着乾燥した冷却剤によってそこに、いうなれ
ば貼り付いている場合に、常にまだ削り屑が工具ホルダ
に付着したままになる。

【００２５】

【発明が解決しようとする課題】それに基づいて本発明
の課題は、冒頭で挙げた工作機械、すなわち工具ホルダ
用の工具収容部を備えたスピンドルと、工具収容部内で
それぞれのマガジン位置と作業位置との間で工具ホルダ
を移動させる工具交換装置と、使用されている工具を洗
浄するために、スピンドルを通って延びる内部通路を通
して工具収容部内に挟持されている工具ホルダに冷却剤
供給部から冷却剤を供給する内部冷却部とを備え、その
場合に工具ホルダを工具ホルダ収容部へ付け代える間に
洗浄するために洗浄装置が設けられている工作機械を、
構造的に簡単な方法で工具ホルダからの削り屑の効果的
な除去が達成されるように改良することである。

【００２６】

【課題を解決するための手段】本発明の好適な解決手段
は、請求項に記載の工作機械又はそれを駆動する方法で
ある。

【００２７】

【発明の実施の形態】前述の課題は、冒頭で挙げた工作
機械、すなわち工具ホルダ用の工具収容部を備えたスピ
ンドルと、工具収容部内でそれぞれのマガジン位置と作
業位置との間で工具ホルダを移動させる工具交換装置
と、使用されている工具を洗浄するために、スピンドル
を通って延びる内部通路を通して工具収容部内に挟持さ
れている工具ホルダに冷却剤供給部から冷却剤を供給す
る内部冷却部とを備え、その場合に工具ホルダを工具ホ
ルダ収容部へ付け替える間に洗浄するために洗浄装置が
設けられている工作機械において、洗浄装置が工具ホル
ダを、冷却剤供給部からの冷却剤によって洗浄すること
によって解決される。

【００２８】さらに、前述の課題は、本発明によれば、
冒頭で挙げた種類の方法、すなわち工具ホルダ用の工具
収容部を備えたスピンドルと、工具収容部内でそれぞれ
のマガジン位置と作業位置との間で工具ホルダを移動さ
せる工具交換装置と、使用されている工具を洗浄するた
めに、スピンドルを通って延びる内部通路を通して工具
収容部内に挟持されている工具ホルダに冷却剤供給部か
ら冷却剤を供給する内部冷却部とを備え、その場合に工
具ホルダを工具ホルダ収容部へ付け替える間に洗浄する
ために、洗浄装置が設けられている工作機械を駆動する
方法において、内部通路を通して工具収容部および／ま
たは工具ホルダを冷却剤で洗浄するために、工具ホルダ
を作業位置へ移動させる間内部冷却が作動されることに
よって解決される。

【００２９】このようにして本発明の課題は完全に解決
される。新しい方法に関して、本出願の発明者は、工具
ホルダを結合の間冷却剤で洗浄することは、冷却剤消費
を増大させるにもかかわらず圧縮空気による吹き払いに
比べて優れた効果をもたらすことを認識した。すなわ
ち、冷却剤によって付着乾燥された削り屑が再び剥がさ
れ、従って乾燥された冷却剤がそれに付着している削り
屑を再び自由にする。このことは圧縮空気による純粋な
吹き払いでは不可能である。

【００３０】他の利点は、結合の間に洗浄を行うため
に、公知の工作機械にすでに設けられている、内部冷却
のための制御を利用できることにある。従って、削り屑
を効果的に除去するために、公知の工作機械を構造的に
変更する必要はない。しかしこの洗浄は、いま工具収容
部の下にある工具ホルダから削り屑を除去するだけでな
く、冷却剤を給送する高い圧力によって、工具収容部の
内部も清掃される。すなわち冷却剤は締付けピンの所で
下方へ流出し、一部は工具ホルダから工具収容部内へ反
射されて、そこで場合によっては付着している削り屑を
除去する。

【００３１】これまで従来技術からは、工具ホルダを圧
縮空気または特殊な清掃手段によって清掃することのみ
が知られていた。ただ、ブラシの使用に関連して冷却剤
が使用され、しかしそれも同様に構造的に複雑な手段を
もたらすものであった。しかし常に、冷却剤がスピンド
ルの本来の工具収容部内へ達しないことが保証されてい
た。本出願の発明者が初めて、ブラシが使用されない場
合に、冷却剤も効果的な清掃手段であることを認識し
た。

【００３２】従って本出願の発明者は、驚くべきことに
付け替える前の最後の瞬間の洗浄、すなわち言うなれば
急峻テーパおよび／または平面添接の「最終清掃」によ
って、工具ホルダの挟持が再現可能かつ障害となる削り
屑などなしで可能になることを認識した。というのは、
たとえば環状面上に残っている冷却剤は挟持を待機する
ことも妨害することもないからである。換言すると、工
具ホルダのスピンドルないしその端面に添接する添接面
の領域が乾燥している必要はない。

【００３３】従って、付け替え直前に付加的に洗浄する
ための、それ自体マイナスの付加的な冷却剤消費が、大
きな利点を提供し、その場合に急峻テーパないし平面添
接を意図的に洗浄すること自体が、工具ホルダとそれに
伴って工具ホルダに保持されている工具の正確かつ再現
可能な取り付けを可能にする。

【００３４】他の実施形態においては、洗浄装置が工具
ホルダに対してほぼ接線状に作用するノズルを有し、そ
のノズルが工具ホルダの環状面を意図的に好ましくはほ
ぼ平行に洗浄すると、効果的である。

【００３５】ここにおける利点は、環状面上に場合によ
っては存在している削り屑が急峻テーパに、ないしは工
具収容部内へ吹き上げられることが防止されることであ
る。従って工具ホルダに対して、従って急峻テーパに対
して接線状に作用するノズルは、外側面と環状面を側方
へ吹き払い、その場合にさらに好ましくはほぼ平行に整
合されることによって、環状面からの衝突によるはねな
いし噴射が高く上がることが防止される。言葉を替える
と、ノズルのこの配置によって、まず工具ホルダの効果
的な洗浄が達成され、その場合にさらに、工具収容部の
連続汚染が効果的に阻止される。

【００３６】その場合に工作機械が内部冷却部を有し、
その内部冷却部が駆動中にスピンドルと工具ホルダを通
して使用されている工具を冷却剤供給部からの冷却剤に
よって洗浄し、かつ冷却剤供給部を選択的に内部冷却部
から洗浄装置へ切り換える切換え装置が設けられている
と、効果的である。

【００３７】この手段は構造的な利点を有し、すでに設
けられている、加工の間工具を冷却しかつ洗浄する内部
冷却部が工具交換の間洗浄装置へ切り換えられて、その
洗浄装置を介して付け替えの際に工具ホルダが洗浄され
る。

【００３８】その場合に、ノズルが工具交換装置に配置
されていると、効果的である。

【００３９】その場合に、ノズルはスピンドルの移動に
追従するので、工具交換が行われる場合に、特別な洗浄
位置へ移動する必要がないという利点が得られる。それ
によって可変の交換平面の利点が維持され、それによれ
ば、いま加工されている工作物との衝突が生じない限り
において、スピンドルの各位置において工具ホルダを交
換することができる。

【００４０】また、ノズルがスピンドルハウジングの端
面の領域、好ましくは端面自体に配置されていると、効
果的である。

【００４１】ここでもまず構造的な利点が得られ、ノズ
ルが一緒に移動されるので、特別な洗浄位置へ移動する
必要はなく、可変の交換平面の利点を維持することがで
きる。他の利点は、ノズルが工具ホルダの回りに極めて
密接して配置されているので、本来は洗浄工程のために
はノズルが極めて極めて接近しにくい工具ホルダの平面
添接に良好に到達し、特に接線状および平行に洗浄でき
ることにある。

【００４２】その場合に、ノズルが把持ハンドを捕捉す
る捕捉ピンに形成されていると、効果的である。

【００４３】この手段も構造的な利点を有する。という
のは、捕捉ピンは始めから端面に設けられているからで
ある。この種の捕捉ピンは、スピンドルの移動の間工具
に残留している把持ハンドの側方の保持をもたらす。す
なわちこの捕捉ピンなしでは、長いロッドに接して案内
される把持ハンドは急激な始動および制動を伴う極めて
急速な移動の間に上下振動する恐れがあり、それによっ
ても加工精度が損なわれる。というのは、把持ハンドの
振動は、工具ホルダを介して工作物へ伝達されるからで
ある。

【００４４】この捕捉ピンは、スピンドルハウジングの
端面に、工具ホルダが工具収容部内へ挟持されている場
合に、把持ハンドが捕捉ピンの間に位置するように、配
置されている。しかしこのことは、この捕捉ピンがすで
に、把持ハンドとの衝突が行われないように配置されて
いることを意味している。いわば戦略的に好ましく配置
されているこの捕捉ピンを同時に、洗浄装置のノズルを
支持するために使用することができる。それによってこ
のノズルは交換すべき工具ホルダに極めて密接して設け
られているので、効果的な洗浄が可能である。

【００４５】その場合にさらに、捕捉ピンがそれぞれ軸
方向に延びる供給孔と、ほぼ接線状または横方向に整合
された横孔とを有すると、効果的である。

【００４６】この手段も構造的な利点を有し、捕捉ピン
に単に中央と側方の孔を形成するだけで良く、その場合
にスピンドルの端面の捕捉ピンを収容する収容孔ないし
収容穴はさらに、適当な導管を介して洗浄装置と接続し
なければならない。

【００４７】その場合に、ノズルが環状導管を介して互
いに接続されていると、効果的である。

【００４８】この場合の利点は、簡単な方法で多数のノ
ズルを洗浄装置内に設け、かつ互いに接続できることで
ある。

【００４９】内部通路から上方で少なくとも１つの洗浄
通路が分岐し、その少なくとも１つの流出開口部が工具
収容部の領域に配置されており、従って工作機械が言う
なればバイパスを有するので、付け替えの間に内部冷却
によっても冷却剤が洗浄通路を介して案内され、その場
合に排出開口部を適切な位置に配置することができるの
で、付け替えるべき工具ホルダに言うなれば二重に冷却
剤作用が行われることによって、効果をさらに増大させ
ることができる。流出開口部は、たとえばスピンドルハ
ウジング内の側方で工具収容部の隣に取り付けることが
できる。

【００５０】工具ホルダをその作業位置へ移動させる間
に内部冷却を場合によっては短時間オンにすることによ
り、冷却剤消費が増大することは、工具収容部と工具ホ
ルダにおいて現在得られるよりも長い寿命によってより
以上に補償される。というのは、それらはもはや貼りつ
いて残っている削り屑によって損傷されることがないか
らである。新しい方法と新しい工作機械の他の利点はも
ちろん、効果的に除去された削り屑によって極めて正確
な平面添接が達成され、それは加工精度を著しく増大さ
せるので、保守インターバルを延長できることにある。

【００５１】新しい工作機械の実施形態においては、洗
浄通路がスピンドル内に延びており、その場合に流出開
口部がスピンドルの端面に配置されていると効果的であ
る。

【００５２】この場合の利点は、圧縮空気の場合に従来
技術から知られているスピンドルハウジングと回転可能
なスピンドルとの間のシールの問題が回避されることで
ある。さらにこの配置は構造的に極めて簡単であって、
内部通路をスピンドル内の側方に形成し、その通路をそ
の後下方へ向かってスピンドルの端面へ案内するだけで
済む。従って最も簡単な場合には、バイパスを可能にす
るために、２つの孔しか必要とされない。もちろん、多
数の洗浄通路をスピンドル内の周方向にわたって等配し
て設けることができるので、該当する数の流出開口部が
工作機械の回りに配置される。その場合にそこで流出す
る洗浄ビームは、工具ホルダを入れ替える際に外側テー
パ面にも肥厚したカラーにも当接する。

【００５３】その場合に、工作機械が中空シャフトテー
パ（ＨＳＫ）を有する工具ホルダ用に形成されており、
その場合に端面に添接面が設けられており、その添接面
はＨＳＫ工具ホルダが工具収容部内に挟持された場合に
その環状面と平面添接し、それによってＨＳＫ工具ホル
ダが正確な位置に位置決めされ、かつ流出開口部が添接
面に配置されていると、効果的である。

【００５４】その場合の利点は、まず環状面並びに吹き
戻される冷却手段によって添接面を意図通り正確に洗浄
することが可能なことである。さらに、種々の排出開口
部が言うなれば自動的に、すなわち添接面と環状面が互
いに平面添接している場合に、閉鎖される。それによっ
て、後に内部冷却を使用する場合にバイパスが閉鎖され
ているので、冷却剤を工具を通して押圧するために、冷
却剤圧力が十分であることが保証される。ＨＳＫ工具ホ
ルダの位置は添接面と環状面との間の平面添接によって
定められるので、新しい工作機械の上述の構造によって
削り屑をそれが特に障害になるまさにその箇所で、効果
的に除去することが可能になる。

【００５５】さらに好ましくは、スピンドル内に工具ホ
ルダを自動的に挟持するために締付け装置が設けられて
おり、その締付け装置は内部孔内にスピンドルに対して
同軸に長手方向移動できるように配置された締付けロッ
ドを有し、その締付けロッドは内部通路によって長手方
向に貫通されており、かつ工具ホルダが挟持された場合
にその工具ホルダの冷却剤小パイプと係合するので、内
部通路を通してこの工具ホルダに冷却剤が供給される。

【００５６】この手段は、冷却すべき工具に冷却剤小パ
イプを介して引渡しを行うそれ自体公知の内部冷却を、
構造的に簡単な方法で、洗浄通路によるバイパスと接続
するものである。他の利点は、挟持する場合、すなわち
冷却剤小パイプが締付けロッド内へ嵌入した場合に、冷
却剤が圧入される工具内の小さい孔によって、そこに徐
々に増大する対圧が構築されることにある。この対圧に
よってだんだんと多くなる冷却剤がだんだんと高くなる
圧力を受けて流出開口部から噴出し、それによって、添
接面と環状面が平面添接した場合に排出開口部が閉鎖さ
れるまで、環状面と添接面をだんだんと激しく、従って
極めて効果的に吹き払うことができる。

【００５７】他の実施形態においては好ましくは、締付
けロッド内に内部通路へ連通する少なくとも１つの横孔
が設けられており、その横孔がスピンドル内に設けられ
ている、内部孔へ向かって開放した引渡し空間と協働
し、その引渡し空間内には洗浄通路が開口しており、そ
の場合に好ましくは引渡し空間は締付けロッドの回りに
延びる環状室であって、その場合にさらに好ましくは、
内部孔内で環状室の上方と下方にシールが設けられてお
り、そのシールは締付けロッドとスピンドルとの間に取
り付けられている。

【００５８】この手段は構造的に利点を有し、冷却剤を
長手方向移動可能な締付けロッドから締付けロッドに対
して半径方向に分岐している洗浄通路へ簡単に引き渡す
ことを可能にし、その場合に２つのシールによって上方
と下方へ向かう簡単なシールが行われる。このシールは
締付け装置の機能を損なうことはない。というのは、工
具交換の際には締付けロッドは、いま挟持されている工
具を外すために、所定のストロークだけ下方へ１回移動
し、その後新しい工具を挟持するためにそのストローク
だけ元へ戻れば済むからである。

【００５９】さらに、締付けロッドの長手方向における
２つのシールの距離が、工具ホルダを挟持する際に締付
けロッドが移動するストロークよりも大きいと効果的で
ある。

【００６０】その場合の利点は、締付けロッドが全スト
ロークを移動する間内部通路は洗浄通路と連通すること
ができるので、新しい工具ホルダの付け替え工程全体の
間この工具ホルダを内部通路を介しても洗浄通路を介し
ても洗浄手段で洗浄できることである。

【００６１】また、好ましくは締付けロッドは軸方向に
移動することのできない形状ブッシュによって包囲され
ており、その形状ブッシュ内に洗浄通路と接続された横
孔が設けられており、その横孔に締付けロッド内の横孔
が締付けロッドの軸方向の位置に従って連通する。

【００６２】その場合の利点は、洗浄装置は、締付けロ
ッドが移動される場合に、言うなれば自動的にオンオフ
されることである。締付けロッドが引き出された場合に
２つの横孔が互いに連通するので、内部冷却がオンにさ
れている場合には内部通路から冷却剤が洗浄通路へ達す
る。

【００６３】一般に、内部通路内に逆流防止弁が配置さ
れていると、さらに効果的である。

【００６４】その場合の利点は、内部通路自体による、
従って工具収容部中央からの吹き払いは、調節可能な圧
力で行われ、圧力が低い場合にはバイパスを介しての吹
き払いのみが行われることである。

【００６５】他の利点は、以下の説明と添付の図面から
明らかである。なお、上述し、かつ後述する特徴は、そ
れぞれ記載の組合せにおいてだけでなく、他の組合せに
おいても、あるいは単独でも、本発明の枠を逸脱するこ
となく使用することができる。

【００６６】

【実施例】本発明の実施例を図面に示し、以下で詳細に
説明する。

【００６７】図１には、本発明による工作機械の第１の
実施例が概略的に配置されている。工作機械１０は、ス
ピンドルハウジング１１を有し、その中にスピンドル１
２が回転可能に軸承されている。

【００６８】工作機械１０は工具交換装置１３を有し、
その工具交換装置はスピンドルハウジング１１に高さ移
動可能に配置された、ジャケットとも称される交換部材
ボックス１４を有する。交換部材ボックス１４には多数
の工具交換部材１５が設けられており、図１にはそのう
ちの２つが図示されている。

【００６９】各工具交換部材１５は、把持ハンド１７を
支持する平行四辺形ロッド１６を有する。各把持ハンド
１７内に工具ホルダ１８が配置されており、その工具ホ
ルダにそれぞれ概略的にしか図示されていない工具１９
が固定されている。

【００７０】図１の左の工具交換部材１５は、その工具
交換部材によって支持されている工具ホルダ１８をその
マガジン位置へ高く揺動させており、右の工具交換部材
１５はそれが保持している工具ホルダ１８をその作業位
置へ揺動させており、その場合にその工具ホルダはちょ
うどスピンドル１２内の工具収容部２１内へ挟持される
ところである。この種の工具ホルダ１８は急峻テーパ工
具ホルダであっても、あるいは中空シャフトテーパ工具
ホルダであっても良く、それぞれスピンドル１２内には
それに適した、それ自体公知の締付け装置が設けられて
いる。

【００７１】なお、平行四辺形ロッド１６はそれ自体同
様に公知の方法で、工具ホルダ１８がそのマガジン位置
から作業位置へ移動する場合にほぼ垂直軸に整合された
ままになるように、形成されている。

【００７２】ここまで説明してきた工作機械１０におい
ては、ポンプ２４を有する内部冷却部２３が設けられて
おり、そのポンプは冷却剤容器２５から冷却剤を供給導
管２６を通して工作機械１０へ給送する。供給導管２６
内にはさらに、遮断弁２７が設けられている。

【００７３】供給導管２６は導管２８へ移行しており、
その導管はスピンドル１２と工具ホルダ１８を通って工
具１９内へ延びており、駆動中にこの工具を洗浄して冷
却し、その場合にその尖端で冷却剤が流出し、それが符
号２９で示唆されている。

【００７４】供給導管２６と導管２８との間には切換え
装置３１が設けられており、その切換え装置は導管２６
を選択的に導管２８と、あるいは符号３２で示す洗浄装
置と接続させる。洗浄装置３２は導管３３を有し、その
導管は環状導管３４と接続されている。環状導管３４は
多数の分岐導管３５、３６と接続されており、それらは
選択的にあるいは共通に、個別に、あるいは多数になる
ように設けることができる。

【００７５】分岐導管３５は、スピンドルハウジング１
１の端面に設けられているノズル３８内で終了してお
り、分岐導管３６は、交換部材ボックス１４に固定され
たノズル４１と接続されている。ノズル３８および／ま
たは４１は、工具収容部２１の近傍に配置されており、
それによって工具ホルダ１８を交換する間ノズルから放
出される冷却剤２９が直接工具ホルダ１８に当接してそ
れを洗浄する。そのために切換え装置３１は、供給導管
２６が導管３３と、そしてそれによって環状導管３４と
分岐導管３５および３６とを介してノズル３８および／
または４１と接続されるように、切り換えられる。

【００７６】従って工具ホルダ１８の交換の間にそれぞ
れの種類の汚れが工具ホルダから洗浄して除去されるの
で、工具収容部２１内での工具ホルダ１８の良好かつ確
実な平面添接が可能になる。

【００７７】図２には、図１に示す工作機械の工具収容
部２１の領域が拡大して図示されており、その場合に洗
浄装置３２の第２の実施例が図示されている。

【００７８】図２においても分岐導管３５が見られ、こ
の分岐導管は図１の環状導管３４と接続されている。分
岐導管３５はここでは捕捉ピン４３内で終了しており、
この捕捉ピンは工具ホルダ１８が挟持される場合に把持
ハンド１７に側方の保持を与え、把持ハンドは保持され
ている工具１９による工作物の加工の間工具ホルダ１８
に留まる。捕捉ピン４３は、スピンドル１２が急激に移
動する際に把持ハンド１７が側方へ滑り移動しないよう
に配慮する。

【００７９】図２において把持ハンド１７によって保持
されている工具ホルダ１８は、中空シャフトテーパ４４
と肥厚したカラー４５とを有するＨＳＫ工具ホルダであ
って、そのカラーに把持ハンド１７が作用する。カラー
４５は環状面４６を有し、工具ホルダ１８のこの環状面
がスピンドル１２の端面４７と平面添接する。環状面４
６と端面４７との間の平面添接によってスピンドル１２
内で工具ホルダ１８の正しい位置の整合がもたらされ
る。

【００８０】捕捉ピン４３の少なくとも幾つかには、軸
方向に延びる供給孔４８が形成されており、その供給孔
が分岐導管３５と連通している。ノズル孔４９は供給孔
４８に対して横方向に延びており、そのノズル孔を通し
て冷却剤が捕捉ピン４３から吹き出される。その場合に
冷却剤は、それぞれ工具ホルダが交換の間に工具収容部
２１内へすでにどのくらい挿入されているかに従って、
中空シャフトテーパ４４へ、あるいは環状面４６へ当接
する。

【００８１】図３において工具ホルダ１８の上面図で示
すように、ノズル孔４９は中空シャフトテーパ４４に対
して接線状に延びる洗浄ビーム５１を放出し、その場合
に洗浄ビーム５１はさらに環状面４６に対してほぼ平行
に環状面を吹き払うので、洗浄で除去された削り屑が工
具収容部２１内へ跳ね上がるのが防止される。

【００８２】図４には、他の工作機械１１０が図示され
ており、工作機械はスピンドルハウジング１１１を有
し、その中にスピンドル１１２が回転可能に軸承されて
いる。

【００８３】工作機械１１０も同様に工具交換装置１１
３を有し、その工具交換装置はスピンドルハウジング１
１１に高さ移動可能に配置された、ジャケットとも称さ
れる交換部材ボックス１１４を有する。交換部材ボック
ス１１４には多数の工具交換部材１１５が設けられてお
り、図４にはそのうちの２つが概略的に図示されてい
る。

【００８４】各工具交換部材１１５は、把持ハンド１１
７を支持する平行四辺形ロッド１１６を有する。各把持
ハンド１１７内には工具ホルダ１１８が配置されてお
り、その工具ホルダにそれぞれ概略的に図示される工具
１１９が固定されている。

【００８５】図４において左の工具交換部材１１５は、
その工具交換部材によって支持されている工具ホルダ１
１８をそのマガジン位置へ高く揺動させており、右の工
具交換部材１１５はそれによって保持されている工具ホ
ルダ１１８を、スピンドル１１２内の中央に設けられて
いる工具収容部１２０の下方へ揺動させている。そこで
ジャケット１１４が上方へ移動されると、工具ホルダ１
１８が工具収容部１２０内へ達して、その場合にその作
業位置に配置される。

【００８６】ここまで説明してきた工作機械１１０にお
いては、ポンプ１２２を有する内部冷却部１２１が設け
られており、そのポンプは冷却剤容器１２３から冷却剤
を供給導管１２４を介して工作機械１１０へ給送する。
供給導管１２４内にはさらに遮断弁１２５が設けられて
おり、その遮断弁を介して内部冷却部１２１がオンにさ
れ、ないしはオフにされる。

【００８７】遮断弁１２５には内部通路１２６が連続し
ており、その内部通路はスピンドル１１２の中央を貫通
し、下方が工具収容部２０に連通しており、図４におい
てはその工具収容部の下方に工具ホルダ１１８のテーパ
１２８が据えられている。

【００８８】遮断弁１２５の操作によって内部冷却部１
２１がオンにされると、冷却剤が矢印１２９の方向に内
部通路１２６を通って流れ、洗浄ビーム１３１として下
方へ流出し、その洗浄ビームは、テーパが工具収容部１
２０内へ挟持される前に、そのテーパ１２８の外側に付
着している削り屑を除去する。

【００８９】図４に示す実施例においては、テーパ１２
８は通常の急峻テーパであって、その急峻テーパは、見
易くする理由から図４には図示されていない、それ自体
公知の締付けトングによって工具収容部１２０内へ引き
込まれる。工具ホルダ１１８が工具収容部１２０内に挟
持されると、冷却剤が内部通路１２６から工具ホルダの
孔１３２へ流れて、そこから図示されていない小さい通
路を通って工具１１９内へ分配されて、それによって駆
動中に工具を内部から冷却する。

【００９０】図４に示されているような工作機械は、本
出願人の公開できない仕事分野にある。

【００９１】この工作機械は工具１１８を交換する際
に、新しい方法で次のように、すなわち新しい工具ホル
ダ１１８の急峻テーパ１２８が工具収容部１２０へ挿入
された場合に、内部通路１２１が少なくとも一時的にオ
ンにされるように駆動される。その場合に生じる洗浄ビ
ーム１３１がまず、工具収容部１２０を内部から清掃
し、さらに工具ホルダ１１８のテーパ１２８の外側面と
肥厚したカラーから付着している削り屑を洗浄する。

【００９２】図５に示す実施例においては、図４に示す
工作機械の他の構成が図示されており、その場合にスピ
ンドル１１２の下方の領域とスピンドル１１２の下方に
配置された中空シャフトテーパ工具ホルダ１３４のみが
概略的に図示されている。このＨＳＷ工具ホルダ１３４
は、円錐状の外側面１３６を備えたそれ自体公知の中空
シャフトテーパ１３５を有する。中空シャフトテーパ１
３５の下方に連続して肥厚したカラー１３７が設けられ
ており、そのカラーの外側に把持部材溝１３８が一周し
て形成されており、その把持部材溝に把持ハンド１１７
（図４）が公知のように作用する。肥厚したカラー１３
７には、上方を向いた環状面１３９が設けられている。

【００９３】中空シャフトテーパ１３５の内部には、ま
ず支持台１４０が形成されており、その場合にさらに中
央に冷却剤パイプ１４１が設けられており、その中に透
孔１４２が延びている。透孔１４２は図４からすでに知
られている、工具へ分岐する孔１３２へ移行している。
さらに、図５では排出孔１４３が設けられており、その
排出孔を通して中空シャフトテーパ１３５の内部から冷
却剤が排出される。

【００９４】ここまで説明してきた中空シャフトテーパ
工具ホルダ１３４は、まだ公開されてはいないが、その
開発は出願人においてはつい先ごろ終了している。

【００９５】工具収容部１２０内には、円錐状の外側面
１３６に対して相補的に内側テーパ面１４５が設けられ
ている。スピンドル１１２の端面４６にはさらに添接面
１４７が設けられており、工具ホルダがそれ自体公知の
自動的な締付け装置１４９の締付けトング１４８によっ
て挟持された場合に、その添接面が肥厚したカラー１３
７の環状面１３９と平面添接して、ＨＳＫ工具ホルダ１
３４の位置を定める。

【００９６】締付け装置１４９は、ＨＳＫ工具ホルダ１
３４に関しては一般に知られているので、締付けトング
１４８は概略的にしか図示されていない。

【００９７】スピンドル１１２の内部孔１５０内には締
付けロッド１５１が延びており、その締付けロッドの下
方の端部に肥厚した締付けピン１５２が支持されてい
る。締付けピン１５２内には下方へ向かって開口した拡
幅された孔１５３が形成されており、その孔の外側の領
域に内側シール１５４が配置されている。

【００９８】図５に示すように、内部通路１２６は締付
けロッド１５１内の中央に延びており、拡幅された孔１
５３へ連通している。

【００９９】締付け装置１４９の上方においてスピンド
ル１１２と締付けロッド１５１との間に、上方と下方の
シール１５６、１５７が設けられており、それらは互に
距離を有し、かつその間に締付けロッド１５１方向へ開
放した環状室１５９が設けられており、その環状室は内
側孔１５０の壁に形成され、かつ締付けロッド１５１を
包囲している。

【０１００】締付けロッド１５１内には多数の横孔１６
１が設けられており、図５にはそのうちの３つが図示さ
れている。環状室１５９からは洗浄通路１６２がまず半
径方向に側方へ、そしてその後下方へ延びており、そこ
で排出開口部１６３へ連通しており、その排出開口部は
添接面１５７に配置され、かつ内部通路１２１（図４）
が接続された場合に、符号１６５で示唆する洗浄ビーム
を放出する。

【０１０１】図５に示す状況において、ＨＳＫ工具ホル
ダ１３４を工具収容部１２０内へ挟持しようとし、その
ために工具ホルダが図５において上方へ移動される。こ
の締め付け工程の間に円錐状の外側面１３６、環状面１
３９および添接面１４７から削り屑があった場合にそれ
を除去するために、この締付け工程の間に内部通路１２
１の少なくとも一部が接続される。その場合に冷却剤は
内部通路１２６へ流入し、締付けピン１５２から下方
へ、図４からすでに知られている洗浄ビーム１３１とし
て流出する。冷却剤の一部は横孔１６１を介して環状室
１５９へ達し、そこから洗浄通路１６２を介して排出開
口部１６３へ達し、そこで洗浄ビーム１６５として流出
する。この洗浄ビーム１６５は、添接面１４７内の排出
開口部１６３の位置によって正確に環状面１３９へ当接
するので、そこに削り屑が付着していた場合にはそれを
効果的に除去する。破線の矢印１６６によって吹き上げ
られた冷却剤が示されており、それが添接面１４７を清
掃する。

【０１０２】ＨＳＫ工具ホルダ１３４が工具収容部１２
０内へ上昇移動する場合に、まず冷却剤はＨＳＫ工具ホ
ルダ１３４の内部空間へ達するが、排出孔１４３を通っ
て再び搬出される。最終的には冷却剤小パイプ１４１の
肥厚したヘッドが締付けピン１５２内へ嵌入し、その場
合にシール１５４が締付けピン１５２と冷却剤小パイプ
１４１の間の良好なシールをもたらす。それぞれ冷却剤
小パイプ１４１が締め付けピン１５２に近接して、その
内部へ深く挿入されるほど、冷却剤が内部通路１２６内
で受ける対圧が増大する。この対圧は特に、孔１３２か
ら供給を受ける、洗浄すべき工具内の細かい孔によって
もたらされる。

【０１０３】この対圧によって、だんだんと高くなる圧
力を受けてだんだんと増大する冷却剤が洗浄通路１６２
内へ達するので、洗浄ビーム１６５は次第に激しくなっ
て、それによって常により良いクリーニング作用が得ら
れる。

【０１０４】そしてＨＳＫ工具ホルダ１３４が工具収容
部１２０内へ完全に挿入された場合に、締付けトング１
４８が支持台１４０の後方へ回り込んで、環状面１３９
を添接面１４７と平面添接するように引っ張り、それに
よってＨＳＫ工具ホルダ１３４の位置が定められる。こ
れに関連してその後締付けロッド１５１が引き戻される
ので、締付けロッドの肥厚した締付けピン１５２が締付
けトング１４８を公知の方法で外側へ押圧する。その際
に締付けロッド１５１が移動するストロークは、好まし
くはシール１５６と１５７の間の距離１５８よりも小さ
いので、内部冷却部による駆動中に冷却剤が締付けロッ
ド１５１とスピンドル１１２との間で逃げることはな
い。排出開口部１６３を通して逃げることは、環状面１
３９と添接面１４７の間の堅固な平面添接によって防止
される。

【０１０５】図６には、図５に示す工作機械の他の実施
例の一部が図示されており、この実施例においては洗浄
通路１６２を通るバイパスが、軸方向に移動できない形
状ブッシュ１７１によって調節され、形状ブッシュは締
付けロッド１５１の横孔１６１の領域を包囲している。

【０１０６】形状ブッシュ１７１内にも横孔１７２が設
けられており、その横孔が締付けロッド１５１の軸方向
の位置に従って横孔１６１と連通する。正確に言うと、
締付けロッド１５１が引き出され、従ってそれぞれの工
具ホルダが結合を外され、場合によってはまたそれぞれ
の工具収容部内に位置している場合に、２つの横孔１６
１、１７２が互いに正確に対向する。

【０１０７】内部冷却が接続されると、冷却剤は内部通
路１２６と横孔１６１、１７２を通して洗浄通路１６２
内へ、そしてそこから工具ホルダへ達する。

【０１０８】このようにして洗浄ビーム１６５は内部冷
却のオンオフとは関係なく、締付けロッド１５１が下方
へ移動された場合にのみ、解放される。

【０１０９】内部通路１２６の下方端部の、拡幅された
孔１５３へ移行するところに、さらに逆流防止弁１７３
が配置されており、これは図１から４に示す実施例にお
いても使用することができる。この逆流防止弁１７３
は、所定の圧力になってから、たとえば少なくとも１０
バールになってから初めて導通するので、内部冷却が遮
断されている場合には冷却剤は下方へ滴ることができな
い。さらに、たとえばモータ１２２を介して調節するこ
とができる圧力が比較的小さい場合には、内部冷却がオ
ンにされているにもかかわらず、洗浄通路１６２を介し
てのみ冷却剤が工具ホルダ１１８上へ達することがで
き、それによって所定の条件下では、拡幅された孔１５
３から下方へ流出する冷却剤が洗浄効果を持たないであ
ろう場合に、冷却剤のより効果的な使用が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】洗浄装置のノズルが工具交換装置に配置されて
いる、本発明による新しい工作機械の概略的な縦断面図
である。

【図２】図１に示す工作機械の一部を拡大して示すもの
であって、その場合に第２の実施例によれば洗浄装置の
ノズルはスピンドルハウジングの端面に設けられてい
る。

【図３】工具交換部材の上面図であって、図からは洗浄
ビームの方向が見られる。

【図４】本発明による新しい方法を実施することのでき
る工作機械の概略的な側面図と縦断面図である。

【図５】図４に示す工作機械の、本発明による実施形態
のスピンドルの領域を示すものであって、その場合にス
ピンドルの下部とその下にあるＨＳＫ工具ホルダを示す
概略的な縦断面図である。

【図６】図５に示す工作機械の一部の、締付けロッドの
領域を示すものである。

【符号の説明】

１０工作機械１１スピンドルハウジング１２スピンドル１３工具交換装置１４交換部材ボックス１５工具交換部材１６平行四辺形ロッド１７把持ハンド１８工具ホルダ１９工具２１工具収容部２３内部冷却部２４ポンプ２５冷却剤容器２６供給導管２７遮断弁２８導管３１切換え装置３２洗浄装置３３導管３４環状導管３５分岐導管３６分岐導管３８ノズル４１ノズル４３捕捉ピン４４中空シャフトテーパ４５カラー４６環状面４７端面４８供給孔４９ノズル孔５１洗浄ビーム１１０工作機械１１１スピンドルハウジング１１２スピンドル１１３工具交換装置１１４交換部材ボックス１１５工具交換部材１１７把持ハンド１１８工具ホルダ１１９工具１２０工具収容部１２１内部冷却部１２２ポンプ１２３冷却剤容器１２４供給導管１２５遮断弁１２６内部通路１２８テーパ１３１洗浄ビーム１３２孔１３４中空シャフトテーパ工具ホルダ１３５中空シャフトテーパ１３６外側面１３７カラー１３８把持部材溝１３９環状面１４０支持台１４１冷却剤パイプ１４２透孔１４３排出孔１４５内側テーパ面１４７添接面１４８締付けトング１４９締付け装置１５０内部孔１５１締付けロッド１５２締付けピン１５３孔１５４内側シール１５６シール１５７シール１５９環状室１６１横孔１６２洗浄通路１６３排出開口部１６５洗浄ビーム１７１形状ブッシュ１７２横孔１７３逆流防止弁

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】工具ホルダ（１８、１１８、１３４）を
収容する工具収容部（２１、１２０）を備えたスピンド
ル（１２、１１２）と、それぞれのマガジン位置と工具収容部（２１、１２０）
内の作業位置との間で工具ホルダ（１８、１１８、１３
４）を移動させる工具交換装置（１３、１１３）と、使用されている工具（１９、１１９）を洗浄するため
に、スピンドル（１２、１１２）を通って延びる内部通
路（２８、１２６）を通して工具収容部（２１、１２
０）内に挟持されている工具ホルダ（１８、１１８、１
３４）に冷却剤供給部（２４、２５、１２２、１２３）
から冷却剤を供給する内部冷却部（２３、１２１）と、
を有し、その場合に工具ホルダ（１８、１１８、１３
４）をそれが工具収容部（２１、１２０）内へ付け替え
られる間に洗浄するために、洗浄装置が設けられてい
る、工作機械において、洗浄装置が工具ホルダ（２１、１２０）を冷却剤供給部
（２４、２５、１２２、１２３）からの冷却剤で洗浄す
ることを特徴とする工作機械。
【請求項２】洗浄装置（３２）が主として工具ホルダ
（１８）に対して接線状に作用するノズル（３８、４
１、４９）を有し、そのノズルが工具ホルダ（１８）の
環状面（４６）を意図的に好ましくはほぼ平行に洗浄す
ることを特徴とする請求項１に記載の工作機械。
【請求項３】冷却剤供給部（２４、２５）を選択的に
内部冷却部（２３）から洗浄装置（３２）へ切り換え
る、切換え装置（３１）が設けられていることを特徴と
する請求項１または２に記載の工作機械。
【請求項４】ノズル（４１）が、工具交換装置（１
３）に配置されていることを特徴とする請求項２または
３に記載の工作機械。
【請求項５】ノズル（３８、４９）が、スピンドルハ
ウジング（１１）の端面（３９）の領域に配置されてい
ることを特徴とする請求項２から４までのいずれか１項
に記載の工作機械。
【請求項６】ノズル（３８、４９）が端面（３９）に
配置されていることを特徴とする請求項５に記載の工作
機械。
【請求項７】ノズルが、把持ハンド（１７）を捕捉す
る捕捉ピン（４３）に形成されていることを特徴とする
請求項２から６までのいずれか１項に記載の工作機械。
【請求項８】捕捉ピン（４３）が、それぞれ軸方向に
延びる供給孔（４８）と、主として接線状または横方向
に整合されたノズル孔（４９）を有することを特徴とす
る請求項７に記載の工作機械。
【請求項９】ノズル（３８、４１、４９）が、環状導
管（３４）を介して互いに接続されていることを特徴と
する請求項２から８までのいずれか１項に記載の工作機
械。
【請求項１０】内部通路（１２６）から少なくとも１
つの洗浄通路（１５２）が分岐しており、その洗浄通路
の少なくとも１つの流出開口部（１６３）が工具収容部
（１２０）の領域に配置されていることを特徴とする請
求項１に記載の工作機械。
【請求項１１】洗浄通路（１６２）がスピンドル（１
１２）内に延びていることを特徴とする請求項１０に記
載の工作機械。
【請求項１２】流出開口部（１６３）が、スピンドル
（１１２）の端面（１４６）に位置していることを特徴
とする請求項１１に記載の工作機械。
【請求項１３】工具収容部（１２０）が、中空シャフ
トテーパ（ＨＳＫ）を有する工具ホルダ（１３４）用に
形成されており、その場合に端面（１４６）に添接面
（１４７）が設けられており、その添接面はＨＳＫ工具
ホルダ（１３４）が工具収容部（１２０）内に挟持され
た場合に、その環状面（１３９）と平面添接しており、
それによってＨＳＫ工具ホルダ（１３４）が正しい位置
に位置決めされ、排出開口部（１６３）が添接面（１４７）に配置されて
いることを特徴とする請求項１２に記載の工作機械。
【請求項１４】スピンドル（１１２）内に工具ホルダ
（１１８、１３４）を自動的に挟持するために締付け装
置（１４９）が設けられており、その締付け装置はスピ
ンドル（１１２）に対して同軸に内部孔（１５０）内に
長手方向に移動できるように配置された締付けロッド
（１５１）を有し、その締付けロッドは内部通路（１２
６）によって長手方向に貫通され、かつ工具ホルダ（１
１８、１３４）を挟持する場合にその冷却剤小パイプ
（１４１）と係合するので、工具ホルダに内部通路（１
２６）から冷却剤が供給されることを特徴とする請求項
１０から１３までのいずれか１項に記載の工作機械。
【請求項１５】締付けロッド（１５１）内に、内部通
路（１２６）へ連通する少なくとも１つの横孔（１６
２）が設けられており、その横孔がスピンドル（１１
２）内に形成された、内部孔（１５０）に対して開放し
た引渡し空間と協働し、その引渡し空間へ洗浄通路（１
６２）が連通していることを特徴とする請求項１４に記
載の工作機械。
【請求項１６】引渡し空間が環状室（１５９）であっ
て、その環状室が締付けロッド（１５１）の回りに延び
ていることを特徴とする請求項１５に記載の工作機械。
【請求項１７】内部孔（１５０）内で環状室（１５
９）の上方と下方にシール（１５６、１５７）が設けら
れており、そのシールが締付けロッド（１５１）とスピ
ンドル（１１２）の間に取り付けられていることを特徴
とする請求項１６に記載の工作機械。
【請求項１８】締付けロッド（１５１）の長手方向に
おける２つのシール（１５６、１５７）の間の距離（１
５８）が、工具ホルダ（１１８、１３４）を挟持する場
合に締付けロッド（１５１）が移動すべきストロークよ
りも大きいことを特徴とする請求項１７に記載の工作機
械。
【請求項１９】締付けロッド（１５１）が、軸方向に
移動することのできない形状ブッシュ（１７１）によっ
て包囲されており、その形状ブッシュ内に洗浄通路（１
６２）と接続された横孔（１７２）が設けられており、
前記横孔に締付けロッド（１５１）内の横孔（１６１）
が締付けロッドの軸方向の位置に従って連通することを
特徴とする請求項１５に記載の工作機械。
【請求項２０】内部通路（２８、１２６）内に、逆流
防止弁（１７３）が配置されていることを特徴とする請
求項１から１９までのいずれか１項に記載の工作機械。
【請求項２１】工具ホルダ（１１８、１３４）を収容
する工具収容部（１２０）を有するスピンドル（１１
２）と、工具ホルダ（１１８、１３４）をそれぞれのマガジン位
置と工具収容部（１２０）内に作業位置との間で移動さ
せる工具交換装置（１１３）と、使用されている工具（１１９）を洗浄するために、スピ
ンドル（１１２）を通って延びる内部通路（１２６）を
通して、工具収容部（２０）内に挟持されている工具ホ
ルダ（１１８、１３４）へ冷却剤を供給する、内部冷却
部（１２１）と、を有する工作機械（１１０）を駆動す
る方法において、内部通路（１２６）を通して工具収容部（１２０）およ
び／または工具ホルダ（１１８、１３４）を冷却剤で洗
浄するために、内部冷却部（１２１）は工具ホルダ（１
１８、１３４）が作業位置へ移動される間オンにされる
ことを特徴とする工作機械を駆動する方法。
【請求項２２】内部通路（１２６）から分岐した洗浄
通路（１６２）によって、工具ホルダ（１１８、１３
４）がその作業位置へ移動される際に洗浄されることを
特徴とする請求項２１に記載の方法。