JP2009160699A - 工具交換方法と工具交換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】工具マガジンの無端状チェーンに工具を格納した格納ポット15を配列している。受け渡し位置の格納ポット15から工具を工具チェンジャによって取り出す際に、第一ノズル17によってエアを格納ポットの内面を通して工具のシャンク部に噴射し、異物を除去する。その後、工具チェンジャによって工具を待機ポット6に移送する。待機ポット6から主軸に向けて工具を取り出す際に、第二ノズル23によってオイルミストを待機ポット6の内面を通して工具のシャンク部に噴射する。切削後の工具を主軸から取り出して待機ポットに挿入する際、第二ノズル23からエアを工具に噴射して切粉や切削液を除去する。工具を待機ポットから格納ポットに移送する際、オイルミストを噴射して潤滑油を被覆して錆を防ぐ。
【選択図】図7
Description
また、図10に示すように主軸60に工具61が装着された切削可能状態で、主軸60の中心と工具61の中心を連通する流路62からクーラントとして切削液を吐出させて刃先の加熱や摩耗等を抑制する場合、近年、水溶性切削液が多く使用されるようになってきている。このような場合、工具61のテーパシャンク部61aに被覆されている潤滑油が水溶性切削液で流されてしまい、加工後の工具61のシャンク部61aに錆が発生したり、主軸60に潤滑性の低下した工具61のテーパシャンク部61aが固着して抜けなくなるという不具合が発生することがある。
また、切削加工時に工具61のテーパシャンク部61aに付着した切削液が残存して乾燥することで粘着性を発揮すると、主軸60と工具61との固着の原因になるおそれもあった。
特許文献1に記載された自動工具洗浄装置では、自動工具交換装置においてチェーン式マガジン内の工具を格納した多数の工具格納ポットのうちの1つのポットを洗浄ポットとしている。マガジンを割り出すことで、洗浄すべき工具を格納した洗浄ポットを洗浄位置に持ち来すことで別個に備えた洗浄装置と連結する。この状態で、洗浄ポット内に洗浄媒体を吐出させて、ATC交換アームを利用して工具を洗浄ポットに対して抜き差ししながら洗浄するようにしている。
また、特許文献3に記載された工具マガジンでは、工具マガジンに対して工具を取り出し及び返却する動作に連動して工具のシャンク部にエアブロー手段でエアを噴出して工具に付着する異物を洗浄するようにしている。
また、特許文献4に記載された工作機械では、使用済みの工具を回転アームで主軸から取り出して工具マガジンに格納する前に、回転アームで保持する工具を清掃位置で保持する。この状態で、工具を2体の回転ブラシで挟み込み、回転ブラシを旋回させながら移動させることで使用済みの工具を素早く清掃するようにしている。
即ち、特許文献1に記載の自動工具洗浄装置では、工具マガジンで工具を格納するポットの1つを洗浄ポットとしているため、洗浄の都度、工具マガジンから洗浄すべき工具を割り出してポットから抜き出し、更に洗浄ポットを割り出してその工具の洗浄を行う必要があるから、洗浄すべき工具や洗浄ポットの割り出しに時間を要することになり、効率的で迅速な工具の洗浄を行えない欠点がある。
しかも、洗浄ポットではエアで洗浄を行うだけであり、切削時にクーラントで工具のテーパシャンク部に付着している潤滑油分が流されてしまうと、工具に錆が発生してしまうという欠点もある。
特許文献4では、回転ブラシによって工具に付着する異物を除去するため、回転ブラシに付着した異物が次の工具に付着してしまうことがあり、十分な洗浄を行えない欠点がある。しかも、上述した特許文献1乃至3と同様に、この洗浄装置も工具のテーパシャンク部の潤滑と防錆については考慮されていない。
本発明によれば、工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットから工具を取り出す際に第一ノズルでエアを噴射させることで、工具に付着している異物を除去する等の清掃を行うことができ、工具を主軸に装着した際に異物を挟むことで位置ずれが生じて加工精度が悪化することを防止できる。更に、待機ポットから工具を取り出す際に第二ノズルで工具にオイルを噴射させることによって潤滑性が向上して主軸に対する工具のシャンク部の装着と離脱をスムーズに行うことができ、錆等が発生し主軸に工具が固着して抜けなくなることを防止できる。
しかも、工具に対するエアとオイルの噴射を工具の交換工程の中で行うことができるから、サイクル時間が長くなるのを防止できる。
本発明によれば、主軸から取り出した工具を待機ポットに移し変える際にエアを噴射させることで、工具に付着している切削液や切粉等の異物を除去する等の清掃を行うことができ、これらの異物が工具に付着したり粘着化して次の切削時に主軸への取り付け精度を悪化させたり主軸から工具が抜けない等の不具合を防止できる。また、その後、工具マガジンに装着する際に、工具にオイルを噴射させることで潤滑性が向上して工具のシャンク部に錆等が発生するのを防止できる。
しかも、工具に対するエアとオイルの噴射を工具の交換工程の中で行うことができるから、サイクル時間が長くなるのを防止できる。
本発明によれば、工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットから工具を取り出す際に第一ノズルによってエアを噴射させることで工具のシャンク部に付着している異物を除去する等の清掃を行うことができ、工具を主軸に装着した際に異物による装着精度が悪化することを防止できる。また、エアブロー後に、第二ノズルによって工具にオイルを噴射させることで潤滑性が向上して主軸に対する工具のシャンク部の装着と離脱をスムーズに行うことができ、錆等で主軸に工具が固着して抜けなくなることを防止できる。
そして、主軸に装着した工具で被削材を切削した後、工具を待機ポットに移し変える際にエアを噴射させることで、加工時に工具に付着した切削液や切粉等の異物を除去する等の清掃を行うことができ、これらの異物が工具に付着したまま残ったり粘着物化したりして次の切削時に主軸への取り付け精度が悪化したり主軸から工具が抜けない等の不具合を防止できる。エアブロー後に、格納ポットに工具を格納する際に工具にオイルを噴射させることで潤滑性が向上して工具のシャンク部に錆等が発生するのを防止できる。
しかも、工具に対するエアとオイルの噴射を工具の主軸への装着及び工具マガジンへの格納という各交換工程の中でそれぞれ行うことができるから、工具交換のサイクル時間が長くなるのを防止できる。
特に、工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットには工具を着脱する方向の反対側に第一ノズルが設けられ、該第一ノズルは格納ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした。
また、待機ポットには工具を着脱する方向の反対側に第二ノズルが設けられ、該第二ノズルは待機ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした。
そのため、工具にエアやオイルを噴射させる際、工具のシャンク部側から噴射させることで工具のシャンク部全体に均等に噴射させることができ、工具の一部に異物が残存したり切削液による粘着物が付着したりする不具合を防止でき、工具の一部にオイルが付着しないで錆が発生したり潤滑性が悪くなることを防止できる。
本発明による工具交換装置によれば、工具交換に関連して、受け渡し位置にある格納ポットから工具を取り出す際、第一ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射し、工具を待機ポットから主軸に向けて取り出す際に第二ノズルによってオイルを工具のシャンク部に噴射することができ、工具交換のサイクル時間がエアとオイルの噴射処理に関連して長くなることがない。しかも、先に工具にエアを噴射してゴミ等の異物を除去した後でオイルを噴射して工具に潤滑性を持たせたから、主軸へ精度の良い装着と離脱をスムーズに行え、錆等の発生を抑制できる。
本発明による工具交換装置によれば、工具交換に関連して、主軸から取り出した工具を待機ポットに装着する際、第二ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射し、工具を待機ポットから工具マガジンの格納ポットに装着する際に第一ノズルによってオイルを工具のシャンク部に噴射することができ、工具交換のサイクル時間がエアとオイルの噴射処理に関連して長くなることがない。しかも、先に工具にエアを噴射して切粉や切削液等の異物を除去した後でオイルを噴射して工具に潤滑性を持たせたから、工具マガジンに格納する工具に錆等が発生するのを抑制できる。
本発明によれば、工具を工具マガジンから主軸に装着したり、主軸から工具マガジンに格納したりする際に、最初にエアを工具に噴射してシャンク部に付着している異物を除去し、その後に工具のシャンク部にオイルを噴射させることで異物を含むことなく工具に潤滑性と防錆性を付与することができる。しかも、工具交換工程において行われるから、工具交換のサイクル時間がエアとオイルの噴射処理に関連して長くなることがない。
これにより、工具にエアやオイルを噴射させる際、工具のシャンク部側から噴射させることで工具のシャンク部の全体に均等に噴射させることができ、一部に異物が残存したりオイルが付着しないで錆や切削液による粘着物が付着したりしない。
また、第一ノズルは、格納ポットの内面の中心線に対して傾斜する角度でエアまたはオイルを噴射する複数の噴射口が設けられており、第二ノズルは、待機ポットの内面の中心線に対して傾斜する角度でエアまたはオイルを噴射する複数の噴射口が設けられていることが好ましい。
格納ポットや待機ポットの内面を通してエアまたはオイルを噴射させる際、内部でエアが中央側から外側に渦巻いてノズル側に戻る渦巻き流が発生して異物が内部に巻き込まれることを防止でき、放射状のエア流がシャンク部に沿って流れて異物を確実に外部に吹き出すことができ、オイルはシャンク部全体に付着できる。。
また、工具マガジンは、工具をそれぞれ格納する複数の格納ポットが無端状に周回して配列されているチェーン形工具マガジンであり、格納ポットは駆動源によって周回移動可能とされていていずれかの格納ポットを受け渡し位置に停止させるようにしたことが好ましい。
チェーン形の無端状に配列された格納ポットを順次工具の受け渡し位置に移動させることができる。
なお、図中に記載したXYZ軸座標系は、Y軸が鉛直方向、X軸とZ軸は水平面内における互いに直交する方向を指している。
図2に示す工具マガジン3の座標系は工作機械の座標系でいうとY−Z軸方向であるが、工具マガジン3の座標系はX軸の向きが工作機械と異なるためX1−Y1軸方向とし、この面に直交する方向をZ1軸とする。
工具マガジン3は無端状のチェーン10が例えば略四角形枠状をなすように形成され、その四つの角部の内側にはスプロケットホイール11a、11bとガイドホイール11c、11dとが配設されていてチェーン10の周回運動をガイドする。1のスプロケットホイール11aには駆動モータMが連結されており、駆動モータMの駆動力は伝達機構を介してスプロケット11aに伝動されてチェーン10を間欠回転させることになる。
格納ポット15は、図3に示すように、略有底円筒状に形成され、底部15aには貫通孔15bが穿孔されている。格納ポット15の開口部側内面には工具2のテーパシャンク部2bを嵌合するテーパ部15cが形成されている。貫通孔15bの内面には工具2のプルスタッド2dを内部に引き込んで固定するための複数のボール16がコイルバネ等の付勢部材によって径方向内側に付勢されている。
図2において、工具マガジン3の略四角形枠状に形成されたチェーン10の右上部で、工具チェンジャ5と同一高さに位置する格納ポット15は工具2の受け渡し位置Pとされている。図3において、この受け渡し位置Pに位置する格納ポット15の貫通孔15bに対向する後端側の位置には、エアブロー(単にエアということがある)とオイルミストを選択的に格納ポット15の内部に噴出する第一ノズル17が設けられている(図3参照)。第一ノズル17は格納ポット15の貫通孔15bを通して工具2のテーパシャンク部2bにエアまたはオイルミストを均等に噴射することになる。
また、図1において、工具チェンジャ5は水平方向(X−Z軸面内)に旋回可能である。工具チェンジャ5は図1に示す位置から軸部20を中心に工具マガジン3側に向けて水平方向に約45°旋回した位置を中立位置とし、中立位置から図1に示すように主軸7側に水平方向に約45°回転した第一位置と工具マガジン3側に45°旋回した第二位置との間を90°に亘って旋回可能としている。そして、工具チェンジャ5は主軸7側と工具マガジン3側とに水平方向(X軸方向)に直線移動可能とされ、また前後方向(Z軸方向)にも直線移動可能とされている。
工具チェンジャ5は、第二位置では、工具受け渡し位置Pにあるチェーン10の格納ポット15に対して直交する位置(図1で紙面に直交する位置)に保持される。
また、主軸7はマシニングセンタ1のベース18に保持されたコラム19から突出して取り付けられている。そして、工具チェンジャ5の把持部21a、21bとの間で工具交換可能とされている。
第一位置における工具チェンジャ5の主軸7から遠い側の把持部21b(21a)に対向する位置には、主軸7と略平行な位置に工具2を着脱する待機ポット6が配設されている。
また、図4及び図5に示すように、工具チェンジャ5の中心軸22に連結されている回転軸22Aの周囲の枠部24には、例えば略くの字形状のポットアーム25が支持されている。ポットアーム25はその一端部25aで揺動可能に支持されており、他端部には待機ポット6が連結されている。そして、ポットアーム25の中途部と枠部24とは伸縮可能なバネ部材26によって連結されている。
そのため、待機ポット6は、常態では図4に示すバネ部材26によって第一位置にある工具チェンジャ5の把持部21b(21a)に対向する位置(図5の実線位置:図4参照)にあり、工具チェンジャ5が工具マガジン3側に旋回した第二位置ではポットアーム25が工具マガジン3等で押されて回動し、回転軸22Aに当接する位置に格納される。
次に、工具洗浄潤滑装置28について図7に基づいて説明する。
工具洗浄潤滑装置28のエア回路27は圧縮空気を供給するコンプレッサ等の圧縮エア供給源29からエア流路がエアフィルタ30を介してレギュレータ31に接続され、エアブロー用切換弁32でエアブローの開、閉を切換制御される。切換弁32から供給されるエアはチェック弁(逆止弁)33を介してノズル切換弁34に供給され、ノズル切換弁34では、エアを第一ノズル17と第二ノズル23のいずれか一方に供給するよう制御手段40によって切換制御する。
なお、絞り弁37は、オイルミストの潤滑油分を工具2のテーパシャンク部2bに適度に付着させるためにエアの流速を調整するものである。エア流路に設けたエアブロー用切換弁32と分岐エア流路に設けたオイルミスト用切換弁36も制御手段40によってそれぞれ切換制御される。
これにより、第一ノズル17から噴出されたエアやオイルミストが貫通孔15bを通って格納ポット15の開口部内面のテーパ部15cに沿ってテーパシャンク部2bの全周に噴射され、渦巻き流による格納ポット15内部への逆流が発生しないようにしている。
第二ノズル23も第一ノズル17とほぼ同一の構成と機能を有している。
これに対し、図11の比較例に示すように、第一ノズル17′(第二ノズル23′)の噴射口が中心線O上に1つ形成されている場合には、第一ノズル17′から噴射されて格納ポット15(待機ポット6)の内周面の中心線O上を流れるエアブローは外側に回る渦巻き流となって外気と異物を格納ポット15の内周面に流入させて異物を付着させる。そのため、第一ノズル17′によるエアブロー後に装着する工具2のテーパシャンク部2bに異物が付着する不具合が発生する。
先ず、工具交換指令により、多種類の工具2が無端のチェーン状に格納された工具マガジン3から被削材を切削するための所望の工具2を割り出して、駆動モータMを駆動させてチェーン10を間欠的に周回運動させ、所要の工具2を受け渡し位置Pまで搬送させる(ステップ101)。そして、図1において、第一位置にある工具チェンジャ5を中立位置から第二位置まで略90°X−Z軸面内で水平旋回させ、工具チェンジャ5を格納ポット15の凹溝部2cに対向する位置に持ち来す。
次いで工具チェンジャ5をZ軸方向に移動させて受け渡し位置Pの格納ポット15に格納された工具2の凹溝部2cを把持部21bで把持し、更にX軸方向に移動させて格納ポット15から工具2を引き抜く。
このとき、第一ノズル17から噴射されるエアブローは複数の分岐流路42a、…が中心軸Oから傾斜した角度に設定されているから、各エアブローは格納ポット15の内周面で外側に向けて噴射される。噴射されたエアは、格納ポット15の内周面内またはその近傍で渦巻き流となって格納ポット15内に戻る流れを生じることはなく、テーパシャンク部2bの全周に均等に吹き付けられテーパシャンク部2b上の異物を除去する。
更に、工具チェンジャ5を主軸7側にへ旋回させ、把持部21aによって主軸7に保持された使用済みの工具2を把持した後、工具チェンジャ5で待機ポット6から工具2を引き抜いた状態で、図6に示すように第二ノズル23からエア回路27で選択されたオイルミストを噴射させる(ステップ104)。これにより、待機ポット6の内部を通して工具2のテーパシャンク部2bの全周にほぼ均等にミスト状のオイルが付着する。
次に、工具チェンジャ5をX−Y軸面内で180°回転させ、工具2を把持する把持部21bを主軸7側に位置させる。次いで、工具チェンジャ5をX軸方向及びZ軸方向に移動させて主軸7の図示しない主軸コレットで工具2のテーパシャンク部2bをクランプする(ステップ105)。
この場合、主軸7に装着される工具2のテーパシャンク部2bにはオイルミストによる潤滑油が均等に付着しているから、主軸7へのテーパシャンク部2bの装着と離脱がスムーズに行われる。テーパシャンク部2bに錆が発生したりせず、錆や切削液の乾燥が進んだ粘着物がテーパシャンク部2bに付着して工具2が主軸7から抜けなくなることもない。
この状態で、主軸7に装着された工具2によって被削材を切削することになる(ステップ106)。
先ず、工具2の凹溝部2cを工具チェンジャ5の把持部21a(または21b)で把持して主軸7から引き抜く(ステップ107)。次に、工具チェンジャ5をX−Y軸面内で180°旋回することで把持部21aで把持する工具2は待機ポット6に対向する位置にくる。図6に示すように、工具チェンジャ5をZ軸方向に移動させて把持部21aで把持する工具2を待機ポット6に引き渡す際、第二ノズル23から待機ポット6の内部を通してエアをテーパシャンク部2bに噴射させる(ステップ108)。これにより、テーパシャンク部2bに付着している切粉や切削液等の異物を除去し、工具2を待機ポット6に装着する(ステップ109)。
なお、上述の説明では、工具2を工具マガジン3の格納ポット15から主軸7に取り付けて切削加工した後で、主軸7から工具2を取り出して工具マガジン3の格納ポット15に格納するようにしたが、本発明はこのような手順に限定されない。例えば、主軸7から工具チェンジャ5の一方の把持部21aによって使用後の工具2を取り外し、次いで工具チェンジャ5を180°反転させて他方の把持部21bで把持する新規の工具2を主軸7に取り付けることで2種の工具2の着脱交換を連続して行うようにしてもよい。
また、待機ポット6から主軸7へ向けて工具2を引き抜く際及び待機ポット6から格納ポット15に工具2を受け渡す際、第二ノズル23と第一ノズル17からオイルミストを噴射することで、工具2のテーパシャンク部2bに潤滑性を確保して主軸7にスムーズに着脱できて固着してしまうことはなく、また工具2の防錆性を確保できる。
更に、本実施形態による第一ノズル17及び第二ノズル23では、各ノズル17,23及び格納ポット15及び待機ポット6の内周面の中心線Oに対して傾斜する分岐流路42a、…からエアブローやオイルミストを噴射させるから、エアが格納ポット15や待機ポット6の内面に戻る渦流を発生することがなく格納ポット15や待機ポット6の内面にゴミや切粉等の異物が付着して工具2のテーパシャンク部2dに付着するのを防止できる。
また、第一及び第二ノズル17、23によって噴出するオイルはエアブロー中に霧状の潤滑油(オイル)を混入させたオイルミストとして工具2のテーパシャンク部2bに噴射することが好ましいが、潤滑油自体をミスト状にして噴射させるようにしてもよい。そのため、本明細書でいうオイルはオイルミストを含むものである。
2 工具
2b テーパシャンク部
3 工具マガジン
5 工具チェンジャー
6 待機ポット
7 主軸
8 工具交換装置
10 チェーン
15 格納ポット
17 第一ノズル
23 第二ノズル
27 エア回路
42a 分岐流路(噴射口)
Claims (12)
- 工具を格納した複数の格納ポットを設けた工具マガジンのいずれかの格納ポットから工具を取り出して待機ポットに移送し、待機ポットから主軸に取り付けるようにした工具交換方法において、
前記工具マガジンの受け渡し位置にある前記格納ポットから工具を取り出す際に第一ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、
エアを噴射した後に工具を前記待機ポットに装着する工程と、
該待機ポットから工具を取り出す際に第二ノズルによってオイルを前記工具のシャンク部に噴射する工程と
を備えてなる工具交換方法。 - 主軸から工具を取り出して待機ポットに挿入し、該待機ポットから工具を取り出して工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換方法において、
前記主軸から取り出した工具を前記待機ポットに移し替える際に第二ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、
エアを噴射した後に工具を待機ポットに装着する工程と、
該待機ポットから工具を前記格納ポットに格納する際に第一ノズルによって前記工具のシャンク部にオイルを噴射する工程と、
オイルを噴射した後に工具を前記格納ポットに装着する工程と
を備えてなる工具交換方法。 - 工具を格納した複数の格納ポットを設けた工具マガジンのいずれかの格納ポットから工具を取り出して待機ポットに移送し、待機ポットから主軸に取り付けると共に、当該工具を主軸から取り出して待機ポットに挿入し、該待機ポットから工具を取り出して工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換方法において、
前記工具マガジンの受け渡し位置にある前記格納ポットから工具を取り出す際に第一ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、
エアを噴射した後に工具を前記待機ポットに装着する工程と、
該待機ポットから工具を取り出す際に第二ノズルによってオイルを前記工具のシャンク部に噴射する工程と、
オイルを噴射した後に工具を主軸に装着する工程と、
前記主軸から工具を待機ポットに移し替える際に前記第二ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、
前記待機ポットから工具を前記格納ポットに格納する際に前記第一ノズルによってオイルを工具のシャンク部に噴射する工程と、
オイルを噴射した後に工具を前記格納ポットに装着する工程と
を備えてなる工具交換方法。 - 前記第一ノズルは前記工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットに対向して設けられており、前記第二ノズルは前記待機ポットに対向して設けられている請求項1乃至3のいずれかに記載の工具交換方法。
- 前記工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットには工具を着脱する方向の反対側に前記第一ノズルが設けられ、該第一ノズルは前記格納ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした請求項1乃至4のいずれかに記載の工具交換方法。
- 前記待機ポットには工具を着脱する方向の反対側に前記第二ノズルが設けられ、該第二ノズルは前記待機ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした請求項1乃至5のいずれかに記載の工具交換方法。
- 工具マガジンの格納ポットに格納された工具を待機ポットを介して主軸に取り付けるようにした工具交換装置において、
工具を格納する格納ポットが複数配列されていて任意の前記格納ポットを受け渡し位置に移送可能な工具マガジンと、
受け渡し位置にある前記格納ポットと待機ポットと主軸との間で工具を移送する工具チェンジャと、
前記受け渡し位置にある格納ポットに対応する位置に設けられていてエアを工具に噴射する第一ノズルと、
前記待機ポットに対応する位置に設けられていてオイルを工具に噴射する第二ノズルとを備えたことを特徴とする工具交換装置。 - 主軸から取り出した工具を待機ポットを介して工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換装置において、
前記主軸と待機ポットと受け渡し位置にある格納ポットとの間で工具を移送する工具チェンジャと、
工具を格納する格納ポットが複数配列されていて任意の前記格納ポットを受け渡し位置に移送可能な工具マガジンと、
前記待機ポットに対応する位置に設けられていてエアを工具に噴射する第二ノズルと、
前記受け渡し位置にある格納ポットに対応する位置に設けられていてオイルを工具に噴射する第一ノズルと
を備えたことを特徴とする工具交換装置。 - 工具マガジンの格納ポットに格納された工具を待機ポットを介して主軸に取り付けると共に、該主軸から取り出した工具を前記待機ポットを介して前記工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換装置において、
工具を格納する前記格納ポットが複数配列されていて任意の前記格納ポットを受け渡し位置に移送可能な工具マガジンと、
受け渡し位置にある前記格納ポットと待機ポットと主軸との間で工具を移送する工具チェンジャと、
前記受け渡し位置にある格納ポットに対応する位置に設けられていてエアとオイルの一方を選択的に工具に噴射する第一ノズルと、
前記待機ポットに対応する位置に設けられていてエアとオイルの一方を選択的に工具に噴射する第二ノズルと
を備えたことを特徴とする工具交換装置。 - 前記第一ノズルは前記格納ポットの工具を着脱する方向の反対側に配設され、第二ノズルは待機ポットの工具を着脱する方向の反対側に配設され、前記格納ポットまたは待機ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした請求項7乃至9のいずれかに記載の工具交換装置。
- 前記第一ノズルは、前記格納ポットの内面の中心線に対して傾斜する角度でエアまたはオイルを噴射する複数の噴射口が設けられており、前記第二ノズルは、前記待機ポットの内面の中心線に対して傾斜する角度でエアまたはオイルを噴射する複数の噴射口が設けられている請求項10に記載の工具交換装置。
- 前記工具マガジンは、工具をそれぞれ格納する複数の格納ポットが無端状に周回して配列されているチェーン形工具マガジンであり、前記格納ポットは駆動源によって周回移動可能とされていていずれかの前記格納ポットを前記受け渡し位置に停止させるようにしたことを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の工具交換装置。
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