JP2009160699A - 工具交換方法と工具交換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】工具交換時に工具に付着する異物を除去し、工具に潤滑性と防錆性を付与する。
【解決手段】工具マガジンの無端状チェーンに工具を格納した格納ポット15を配列している。受け渡し位置の格納ポット15から工具を工具チェンジャによって取り出す際に、第一ノズル17によってエアを格納ポットの内面を通して工具のシャンク部に噴射し、異物を除去する。その後、工具チェンジャによって工具を待機ポット6に移送する。待機ポット6から主軸に向けて工具を取り出す際に、第二ノズル23によってオイルミストを待機ポット6の内面を通して工具のシャンク部に噴射する。切削後の工具を主軸から取り出して待機ポットに挿入する際、第二ノズル23からエアを工具に噴射して切粉や切削液を除去する。工具を待機ポットから格納ポットに移送する際、オイルミストを噴射して潤滑油を被覆して錆を防ぐ。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えば工具マガジンに格納された工具をマシニングセンタなどの工作機械の主軸との間で着脱交換する際に、工具を清掃・潤滑・防錆を施すための工具交換方法と工具交換装置に関する。
従来、例えばマシニングセンタなどの工作機械では、チェーン形の工具マガジンに保持された多数の交換工具を、工作機械本体内の主軸に自動的に着脱交換して被削材を切削加工するようにしている。このような工作機械では、工具交換に際して工具にゴミや切り屑等の異物が付着していると主軸に工具のテーパシャンク部を装着した際に、位置ずれを生じて精密に装着できず、加工精度を悪化させるおそれがある。
また、図10に示すように主軸60に工具61が装着された切削可能状態で、主軸60の中心と工具61の中心を連通する流路62からクーラントとして切削液を吐出させて刃先の加熱や摩耗等を抑制する場合、近年、水溶性切削液が多く使用されるようになってきている。このような場合、工具61のテーパシャンク部61aに被覆されている潤滑油が水溶性切削液で流されてしまい、加工後の工具61のシャンク部61aに錆が発生したり、主軸60に潤滑性の低下した工具61のテーパシャンク部61aが固着して抜けなくなるという不具合が発生することがある。
また、切削加工時に工具61のテーパシャンク部61aに付着した切削液が残存して乾燥することで粘着性を発揮すると、主軸60と工具61との固着の原因になるおそれもあった。
このような不具合を改善する発明として、例えば下記特許文献1乃至4に記載された交換工具の洗浄・清掃装置が提案されている。
特許文献1に記載された自動工具洗浄装置では、自動工具交換装置においてチェーン式マガジン内の工具を格納した多数の工具格納ポットのうちの1つのポットを洗浄ポットとしている。マガジンを割り出すことで、洗浄すべき工具を格納した洗浄ポットを洗浄位置に持ち来すことで別個に備えた洗浄装置と連結する。この状態で、洗浄ポット内に洗浄媒体を吐出させて、ATC交換アームを利用して工具を洗浄ポットに対して抜き差ししながら洗浄するようにしている。
特許文献2に記載された工具交換装置では、工具ホルダに保持された待機中の工具が保護カバーで覆われた状態で、工具の表面にエア等の流体を流して工具の表面に付着する異物を洗い流すようにしている。
また、特許文献3に記載された工具マガジンでは、工具マガジンに対して工具を取り出し及び返却する動作に連動して工具のシャンク部にエアブロー手段でエアを噴出して工具に付着する異物を洗浄するようにしている。
また、特許文献4に記載された工作機械では、使用済みの工具を回転アームで主軸から取り出して工具マガジンに格納する前に、回転アームで保持する工具を清掃位置で保持する。この状態で、工具を2体の回転ブラシで挟み込み、回転ブラシを旋回させながら移動させることで使用済みの工具を素早く清掃するようにしている。
特許第3955428号公報 特開平6−210536号公報 特開2001−105266号公報 特開2003−340669号公報
しかしながら、上記のような工具清掃装置や工具交換装置等には、以下のような問題があった。
即ち、特許文献1に記載の自動工具洗浄装置では、工具マガジンで工具を格納するポットの1つを洗浄ポットとしているため、洗浄の都度、工具マガジンから洗浄すべき工具を割り出してポットから抜き出し、更に洗浄ポットを割り出してその工具の洗浄を行う必要があるから、洗浄すべき工具や洗浄ポットの割り出しに時間を要することになり、効率的で迅速な工具の洗浄を行えない欠点がある。
しかも、洗浄ポットではエアで洗浄を行うだけであり、切削時にクーラントで工具のテーパシャンク部に付着している潤滑油分が流されてしまうと、工具に錆が発生してしまうという欠点もある。
また、特許文献2では、工具マガジンの工具を格納するポットの全てに洗浄装置を取り付ける必要があり、工具格納本数が多いとコスト高になる上に洗浄装置の数が増えて構造が複雑になる欠点がある。しかも、この洗浄装置もエアによる洗浄だけであり、工具のテーパシャンク部の潤滑と防錆については考慮されていない。特許文献3においても、エアブロー手段によって工具のテーパシャンク部にエアを噴出して洗浄するだけであり、特許文献1及び2と同様に、工具のテーパシャンク部の潤滑と防錆については考慮されていない。
特許文献4では、回転ブラシによって工具に付着する異物を除去するため、回転ブラシに付着した異物が次の工具に付着してしまうことがあり、十分な洗浄を行えない欠点がある。しかも、上述した特許文献1乃至3と同様に、この洗浄装置も工具のテーパシャンク部の潤滑と防錆については考慮されていない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、工具の交換に際し、工具に付着する異物を除去するだけでなく、工具の潤滑と防錆を発揮できるようにした工具交換方法と工具交換装置を提供することを目的とする。
本発明による工具交換方法は、工具を格納した複数の格納ポットを設けた工具マガジンのいずれかの格納ポットから工具を取り出して待機ポットに移送し、待機ポットから主軸に取り付けるようにした工具交換方法において、工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットから工具を取り出す際に第一ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、エアを噴射した後に工具を前記待機ポットに装着する工程と、該待機ポットから工具を取り出す際に第二ノズルによってオイルを前記工具のシャンク部に噴射する工程とを備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットから工具を取り出す際に第一ノズルでエアを噴射させることで、工具に付着している異物を除去する等の清掃を行うことができ、工具を主軸に装着した際に異物を挟むことで位置ずれが生じて加工精度が悪化することを防止できる。更に、待機ポットから工具を取り出す際に第二ノズルで工具にオイルを噴射させることによって潤滑性が向上して主軸に対する工具のシャンク部の装着と離脱をスムーズに行うことができ、錆等が発生し主軸に工具が固着して抜けなくなることを防止できる。
しかも、工具に対するエアとオイルの噴射を工具の交換工程の中で行うことができるから、サイクル時間が長くなるのを防止できる。
本発明による工具交換方法は、主軸から工具を取り出して待機ポットに挿入し、該待機ポットから工具を取り出して工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換方法において、主軸から取り出した工具を待機ポットに移し替える際に第二ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、エアを噴射した後に工具を待機ポットに装着する工程と、待機ポットから工具を格納ポットに格納する際に第一ノズルによって工具のシャンク部にオイルを噴射する工程と、オイルを噴射した後に工具を格納ポットに装着する工程とを備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、主軸から取り出した工具を待機ポットに移し変える際にエアを噴射させることで、工具に付着している切削液や切粉等の異物を除去する等の清掃を行うことができ、これらの異物が工具に付着したり粘着化して次の切削時に主軸への取り付け精度を悪化させたり主軸から工具が抜けない等の不具合を防止できる。また、その後、工具マガジンに装着する際に、工具にオイルを噴射させることで潤滑性が向上して工具のシャンク部に錆等が発生するのを防止できる。
しかも、工具に対するエアとオイルの噴射を工具の交換工程の中で行うことができるから、サイクル時間が長くなるのを防止できる。
本発明による工具交換方法は、工具を格納した複数の格納ポットを設けた工具マガジンのいずれかの格納ポットから工具を取り出して待機ポットに移送し、待機ポットから主軸に取り付けると共に、当該工具を主軸から取り出して待機ポットに挿入し、該待機ポットから工具を取り出して工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換方法において、工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットから工具を取り出す際に第一ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、エアを噴射した後に工具を待機ポットに装着する工程と、待機ポットから工具を取り出す際に第二ノズルによってオイルを工具のシャンク部に噴射する工程と、オイルを噴射した後に工具を主軸に装着する工程と、主軸から工具を待機ポットに移し替える際に第二ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、待機ポットから工具を格納ポットに格納する際に第一ノズルによってオイルを工具のシャンク部に噴射する工程と、オイルを噴射した後に工具を格納ポットに装着する工程とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットから工具を取り出す際に第一ノズルによってエアを噴射させることで工具のシャンク部に付着している異物を除去する等の清掃を行うことができ、工具を主軸に装着した際に異物による装着精度が悪化することを防止できる。また、エアブロー後に、第二ノズルによって工具にオイルを噴射させることで潤滑性が向上して主軸に対する工具のシャンク部の装着と離脱をスムーズに行うことができ、錆等で主軸に工具が固着して抜けなくなることを防止できる。
そして、主軸に装着した工具で被削材を切削した後、工具を待機ポットに移し変える際にエアを噴射させることで、加工時に工具に付着した切削液や切粉等の異物を除去する等の清掃を行うことができ、これらの異物が工具に付着したまま残ったり粘着物化したりして次の切削時に主軸への取り付け精度が悪化したり主軸から工具が抜けない等の不具合を防止できる。エアブロー後に、格納ポットに工具を格納する際に工具にオイルを噴射させることで潤滑性が向上して工具のシャンク部に錆等が発生するのを防止できる。
しかも、工具に対するエアとオイルの噴射を工具の主軸への装着及び工具マガジンへの格納という各交換工程の中でそれぞれ行うことができるから、工具交換のサイクル時間が長くなるのを防止できる。
また、第一ノズルは工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットに対向して設けられており、第二ノズルは待機ポットに対向して設けられていることが好ましく、二つのノズルによって使用予定及び使用後の工具に対するエアとオイルの噴射を順次行うことができて経済的である。
特に、工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットには工具を着脱する方向の反対側に第一ノズルが設けられ、該第一ノズルは格納ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした。
また、待機ポットには工具を着脱する方向の反対側に第二ノズルが設けられ、該第二ノズルは待機ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした。
そのため、工具にエアやオイルを噴射させる際、工具のシャンク部側から噴射させることで工具のシャンク部全体に均等に噴射させることができ、工具の一部に異物が残存したり切削液による粘着物が付着したりする不具合を防止でき、工具の一部にオイルが付着しないで錆が発生したり潤滑性が悪くなることを防止できる。
本発明による工具交換装置は、工具マガジンの格納ポットに格納された工具を待機ポットを介して主軸に取り付けるようにした工具交換装置において、工具を格納する格納ポットが複数配列されていて任意の格納ポットを受け渡し位置に移送可能な工具マガジンと、受け渡し位置にある格納ポットと待機ポットと主軸との間で工具を移送する工具チェンジャと、受け渡し位置にある格納ポットに対応する位置に設けられていてエアを工具に噴射する第一ノズルと、待機ポットに対応する位置に設けられていてオイルを工具に噴射する第二ノズルとを備えたことを特徴とする。
本発明による工具交換装置によれば、工具交換に関連して、受け渡し位置にある格納ポットから工具を取り出す際、第一ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射し、工具を待機ポットから主軸に向けて取り出す際に第二ノズルによってオイルを工具のシャンク部に噴射することができ、工具交換のサイクル時間がエアとオイルの噴射処理に関連して長くなることがない。しかも、先に工具にエアを噴射してゴミ等の異物を除去した後でオイルを噴射して工具に潤滑性を持たせたから、主軸へ精度の良い装着と離脱をスムーズに行え、錆等の発生を抑制できる。
本発明による工具交換装置は、主軸から取り出した工具を待機ポットを介して工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換装置において、主軸と待機ポットと受け渡し位置にある格納ポットとの間で工具を移送する工具チェンジャと、工具を格納する格納ポットが複数配列されていて任意の格納ポットを受け渡し位置に移送可能な工具マガジンと、待機ポットに対応する位置に設けられていてエアを工具に噴射する第二ノズルと、受け渡し位置にある格納ポットに対応する位置に設けられていてオイルを工具に噴射する第一ノズルとを備えたことを特徴とする。
本発明による工具交換装置によれば、工具交換に関連して、主軸から取り出した工具を待機ポットに装着する際、第二ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射し、工具を待機ポットから工具マガジンの格納ポットに装着する際に第一ノズルによってオイルを工具のシャンク部に噴射することができ、工具交換のサイクル時間がエアとオイルの噴射処理に関連して長くなることがない。しかも、先に工具にエアを噴射して切粉や切削液等の異物を除去した後でオイルを噴射して工具に潤滑性を持たせたから、工具マガジンに格納する工具に錆等が発生するのを抑制できる。
本発明による工具交換装置は、工具マガジンの格納ポットに格納された工具を待機ポットを介して主軸に取り付けると共に、該主軸から取り出した工具を待機ポットを介して工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換装置において、工具を格納する格納ポットが複数配列されていて任意の格納ポットを受け渡し位置に移送可能な工具マガジンと、受け渡し位置にある格納ポットと待機ポットと主軸との間で工具を移送する工具チェンジャと、受け渡し位置にある格納ポットに対応する位置に設けられていてエアとオイルの一方を選択的に工具に噴射する第一ノズルと、待機ポットに対応する位置に設けられていてエアとオイルの一方を選択的に工具に噴射する第二ノズルとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、工具を工具マガジンから主軸に装着したり、主軸から工具マガジンに格納したりする際に、最初にエアを工具に噴射してシャンク部に付着している異物を除去し、その後に工具のシャンク部にオイルを噴射させることで異物を含むことなく工具に潤滑性と防錆性を付与することができる。しかも、工具交換工程において行われるから、工具交換のサイクル時間がエアとオイルの噴射処理に関連して長くなることがない。
また、第一ノズルは格納ポットの工具を着脱する方向の反対側に配設され、第二ノズルは待機ポットの工具を着脱する方向の反対側に配設され、格納ポットまたは待機ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした。
これにより、工具にエアやオイルを噴射させる際、工具のシャンク部側から噴射させることで工具のシャンク部の全体に均等に噴射させることができ、一部に異物が残存したりオイルが付着しないで錆や切削液による粘着物が付着したりしない。
また、第一ノズルは、格納ポットの内面の中心線に対して傾斜する角度でエアまたはオイルを噴射する複数の噴射口が設けられており、第二ノズルは、待機ポットの内面の中心線に対して傾斜する角度でエアまたはオイルを噴射する複数の噴射口が設けられていることが好ましい。
格納ポットや待機ポットの内面を通してエアまたはオイルを噴射させる際、内部でエアが中央側から外側に渦巻いてノズル側に戻る渦巻き流が発生して異物が内部に巻き込まれることを防止でき、放射状のエア流がシャンク部に沿って流れて異物を確実に外部に吹き出すことができ、オイルはシャンク部全体に付着できる。。
また、工具マガジンは、工具をそれぞれ格納する複数の格納ポットが無端状に周回して配列されているチェーン形工具マガジンであり、格納ポットは駆動源によって周回移動可能とされていていずれかの格納ポットを受け渡し位置に停止させるようにしたことが好ましい。
チェーン形の無端状に配列された格納ポットを順次工具の受け渡し位置に移動させることができる。
本発明の工具交換方法及び工具交換装置によれば、工具交換に際して工具マガジンの格納ポットと待機ポットを介して主軸との間で工具の交換を行い、工具のシャンク部にエア噴射させて工具に付着している異物をエアによって除去できると共に工具にオイルを付着させることで工具の潤滑性と防錆処理を行うことができる。しかも、工具交換工程に連動してエアとオイルを選択的に工具に噴射させることで、工具交換に必要なサイクルタイムを延長することなく効率的に工具を洗浄して潤滑性と防錆性とを付与できる。
以下、本発明の実施の形態による工具交換装置について添付図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態によるマシニングセンタにおける工具交換装置の正面図、図2は工具マガジンの正面図、図3は工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットを示す断面図、図4は工具チェンジャで待機ポットに装着された工具を把持した平面図、図5は図4に示す工具チェンジャのA−A線断面図、図6は待機ポットに近接する工具にエアまたはオイルミストを噴射する状態の図、図7は格納ポット及び待機ポットにエアまたはオイルミストを供給するエア回路の図、図8は工具交換と工具に対する清掃、潤滑、防錆工程を示すタイムチャート、図9は工具交換方法のフローチャートである。
なお、図中に記載したXYZ軸座標系は、Y軸が鉛直方向、X軸とZ軸は水平面内における互いに直交する方向を指している。
図1に示す本実施形態による工作機械、例えばマシニングセンタ1は、多種の工具2をそれぞれ格納するチェーン型の工具マガジン3と、工具マガジン3に格納された多種の工具2のうち受け渡し位置にある工具2を取り出す工具チェンジャ5と、工具チェンジャ5で取り出された工具2を収容する待機ポット6と、待機ポット6から工具チェンジャ5で工具2を受け取って切削のために装着する主軸7とを概略で備えている。これらを工具交換装置8とする。
図2に示す工具マガジン3の座標系は工作機械の座標系でいうとY−Z軸方向であるが、工具マガジン3の座標系はX軸の向きが工作機械と異なるためX1−Y1軸方向とし、この面に直交する方向をZ1軸とする。
工具マガジン3は無端状のチェーン10が例えば略四角形枠状をなすように形成され、その四つの角部の内側にはスプロケットホイール11a、11bとガイドホイール11c、11dとが配設されていてチェーン10の周回運動をガイドする。1のスプロケットホイール11aには駆動モータMが連結されており、駆動モータMの駆動力は伝達機構を介してスプロケット11aに伝動されてチェーン10を間欠回転させることになる。
工具マガジン3のチェーン10は複数の連結板13とプレート14とが回転可能に連結されて無端状に構成されている。各連結板13とプレート14との連結部には工具2を格納する格納ポット15が連結板13と例えば図示しないキーとキー溝の相互嵌合によって支持されている。そのため、多数の格納ポット15はチェーン10の周回方向に沿ってチェーン10によって移動可能に配列されている。この格納ポット15に装着される工具2は刃部を含む工具本体2aとテーパシャンク部(単にテーパ部ということがある)2bとこれらの間に位置する凹溝部2cとを備えており、テーパシャンク部2bの基端にはプルスタッド2dが設けられている(図3参照)。
格納ポット15は、図3に示すように、略有底円筒状に形成され、底部15aには貫通孔15bが穿孔されている。格納ポット15の開口部側内面には工具2のテーパシャンク部2bを嵌合するテーパ部15cが形成されている。貫通孔15bの内面には工具2のプルスタッド2dを内部に引き込んで固定するための複数のボール16がコイルバネ等の付勢部材によって径方向内側に付勢されている。
図2において、工具マガジン3の略四角形枠状に形成されたチェーン10の右上部で、工具チェンジャ5と同一高さに位置する格納ポット15は工具2の受け渡し位置Pとされている。図3において、この受け渡し位置Pに位置する格納ポット15の貫通孔15bに対向する後端側の位置には、エアブロー(単にエアということがある)とオイルミストを選択的に格納ポット15の内部に噴出する第一ノズル17が設けられている(図3参照)。第一ノズル17は格納ポット15の貫通孔15bを通して工具2のテーパシャンク部2bにエアまたはオイルミストを均等に噴射することになる。
また、図1において、主軸7と工具マガジン3との間に設けられた工具チェンジャ5は、両側に工具2を把持するための略コ字状の把持部21a、21bを備えていて中心軸22回りにX−Y軸面内で略180°旋回可能とされている。工具チェンジャ5の一方の把持部21aで例えば主軸7から使用済みの工具2を取り出して把持し、他方の把持部21bでは交換用の新たな工具2を把持することで、主軸7に対して工具2の交換を可能としている。
また、図1において、工具チェンジャ5は水平方向(X−Z軸面内)に旋回可能である。工具チェンジャ5は図1に示す位置から軸部20を中心に工具マガジン3側に向けて水平方向に約45°旋回した位置を中立位置とし、中立位置から図1に示すように主軸7側に水平方向に約45°回転した第一位置と工具マガジン3側に45°旋回した第二位置との間を90°に亘って旋回可能としている。そして、工具チェンジャ5は主軸7側と工具マガジン3側とに水平方向(X軸方向)に直線移動可能とされ、また前後方向(Z軸方向)にも直線移動可能とされている。
工具チェンジャ5は、第二位置では、工具受け渡し位置Pにあるチェーン10の格納ポット15に対して直交する位置(図1で紙面に直交する位置)に保持される。
そのため、工具チェンジャ5が図1に示す第一位置では主軸7に対して工具着脱交換可能とされ、90°回転した第二位置では工具受け渡し位置Pにあるチェーン10の格納ポット15に対して工具着脱可能とされている。
また、主軸7はマシニングセンタ1のベース18に保持されたコラム19から突出して取り付けられている。そして、工具チェンジャ5の把持部21a、21bとの間で工具交換可能とされている。
第一位置における工具チェンジャ5の主軸7から遠い側の把持部21b(21a)に対向する位置には、主軸7と略平行な位置に工具2を着脱する待機ポット6が配設されている。
待機ポット6は、図4及び図6に示すように、格納ポット15と同様に略有底筒状に形成されており、底部6aには貫通孔6bが形成されている。待機ポット6の開口部から続く内面には工具2のテーパシャンク部2bを嵌合するためのテーパ部6cが設けられている。また、待機ポット6の後方には貫通孔6bに対向してエアブロー(単にエアということがある)とオイルミストを選択的に噴射させる第二ノズル23が軸受を介して相対回転可能に取り付けられている。第二ノズル23から噴射されるエアまたはオイルミストは待機ポット6の内部を通して工具2のテーパシャンク部2bにほぼ均等に吹き付けられる。
また、図4及び図5に示すように、工具チェンジャ5の中心軸22に連結されている回転軸22Aの周囲の枠部24には、例えば略くの字形状のポットアーム25が支持されている。ポットアーム25はその一端部25aで揺動可能に支持されており、他端部には待機ポット6が連結されている。そして、ポットアーム25の中途部と枠部24とは伸縮可能なバネ部材26によって連結されている。
そのため、待機ポット6は、常態では図4に示すバネ部材26によって第一位置にある工具チェンジャ5の把持部21b(21a)に対向する位置(図5の実線位置:図4参照)にあり、工具チェンジャ5が工具マガジン3側に旋回した第二位置ではポットアーム25が工具マガジン3等で押されて回動し、回転軸22Aに当接する位置に格納される。
また、図7に示すように、第一ノズル17と第二ノズル23はエア回路27に接続されており、これら第一及び第二ノズル17,23とエア回路27は工具洗浄潤滑装置28を構成する。
次に、工具洗浄潤滑装置28について図7に基づいて説明する。
工具洗浄潤滑装置28のエア回路27は圧縮空気を供給するコンプレッサ等の圧縮エア供給源29からエア流路がエアフィルタ30を介してレギュレータ31に接続され、エアブロー用切換弁32でエアブローの開、閉を切換制御される。切換弁32から供給されるエアはチェック弁(逆止弁)33を介してノズル切換弁34に供給され、ノズル切換弁34では、エアを第一ノズル17と第二ノズル23のいずれか一方に供給するよう制御手段40によって切換制御する。
また、エア回路27において、レギュレータ31とエアブロー用切換弁32との間でエア流路が分岐され、この分岐エア流路には潤滑油(オイル)をミスト状にしてエアブローに送り込んでオイルミストとするルブリケータ35が設けられている。その下流側にはオイルミストの開、閉を切換制御するオイルミスト用切換弁36、絞り弁37、チェック弁38が順次設けられ、その後、分岐エア流路は逆止弁33とノズル切換弁34との間でエア流路と合流する。そして、分岐エア流路のオイルミストをノズル切換弁34で第一ノズル17と第二ノズル23のいずれか一方に供給するよう切換制御する。
なお、絞り弁37は、オイルミストの潤滑油分を工具2のテーパシャンク部2bに適度に付着させるためにエアの流速を調整するものである。エア流路に設けたエアブロー用切換弁32と分岐エア流路に設けたオイルミスト用切換弁36も制御手段40によってそれぞれ切換制御される。
また、第一ノズル17は、その内部の流路42が途中で分岐流路42a、…として複数に分岐され、それぞれ噴射口を構成する。各分岐流路42a、…は同軸に配設された第一ノズル17と格納ポット15の中心線Oに対して適宜の所定角度だけ傾斜して形成されている。
これにより、第一ノズル17から噴出されたエアやオイルミストが貫通孔15bを通って格納ポット15の開口部内面のテーパ部15cに沿ってテーパシャンク部2bの全周に噴射され、渦巻き流による格納ポット15内部への逆流が発生しないようにしている。
第二ノズル23も第一ノズル17とほぼ同一の構成と機能を有している。
これに対し、図11の比較例に示すように、第一ノズル17′(第二ノズル23′)の噴射口が中心線O上に1つ形成されている場合には、第一ノズル17′から噴射されて格納ポット15(待機ポット6)の内周面の中心線O上を流れるエアブローは外側に回る渦巻き流となって外気と異物を格納ポット15の内周面に流入させて異物を付着させる。そのため、第一ノズル17′によるエアブロー後に装着する工具2のテーパシャンク部2bに異物が付着する不具合が発生する。
本実施形態によるマシニングセンタ1の工具交換装置8は上述の構成を備えており、次にこの工具交換装置8を用いた工具交換方法について図8に示すタイムチャートと図9に示すフローチャートに沿って説明する。
先ず、工具交換指令により、多種類の工具2が無端のチェーン状に格納された工具マガジン3から被削材を切削するための所望の工具2を割り出して、駆動モータMを駆動させてチェーン10を間欠的に周回運動させ、所要の工具2を受け渡し位置Pまで搬送させる(ステップ101)。そして、図1において、第一位置にある工具チェンジャ5を中立位置から第二位置まで略90°X−Z軸面内で水平旋回させ、工具チェンジャ5を格納ポット15の凹溝部2cに対向する位置に持ち来す。
次いで工具チェンジャ5をZ軸方向に移動させて受け渡し位置Pの格納ポット15に格納された工具2の凹溝部2cを把持部21bで把持し、更にX軸方向に移動させて格納ポット15から工具2を引き抜く。
工具チェンジャ5で把持された工具2のテーパシャンク部2bが格納ポット15から離れた状態(図3参照)で、図7に示す工具洗浄潤滑装置28のエア回路27において制御手段40によりエアブロー用切換弁32を開、オイルミスト用切換弁36を閉、切換弁34を切り替え設定して、圧縮エアをエアブローとして第一ノズル17から貫通孔15bと格納ポット15を通して工具2のテーパシャンク部2bに噴射させる(ステップ102)。これにより、工具2のテーパシャンク部2bに付着しているゴミ等の異物を除去できる。
このとき、第一ノズル17から噴射されるエアブローは複数の分岐流路42a、…が中心軸Oから傾斜した角度に設定されているから、各エアブローは格納ポット15の内周面で外側に向けて噴射される。噴射されたエアは、格納ポット15の内周面内またはその近傍で渦巻き流となって格納ポット15内に戻る流れを生じることはなく、テーパシャンク部2bの全周に均等に吹き付けられテーパシャンク部2b上の異物を除去する。
次いで、図1において、工具チェンジャ5を格納ポット15から外れた位置でX軸方向の逆方向に戻し、第二位置から第一位置へ90°旋回させる。図1に示す第一位置で工具チェンジャ5の把持部21bによって把持された工具2は待機ポット6に対向する位置に来る。更に工具チェンジャ5をZ軸方向に移動させて工具2を待機ポット6に装着する(ステップ103)。
更に、工具チェンジャ5を主軸7側にへ旋回させ、把持部21aによって主軸7に保持された使用済みの工具2を把持した後、工具チェンジャ5で待機ポット6から工具2を引き抜いた状態で、図6に示すように第二ノズル23からエア回路27で選択されたオイルミストを噴射させる(ステップ104)。これにより、待機ポット6の内部を通して工具2のテーパシャンク部2bの全周にほぼ均等にミスト状のオイルが付着する。
次に、工具チェンジャ5をX−Y軸面内で180°回転させ、工具2を把持する把持部21bを主軸7側に位置させる。次いで、工具チェンジャ5をX軸方向及びZ軸方向に移動させて主軸7の図示しない主軸コレットで工具2のテーパシャンク部2bをクランプする(ステップ105)。
この場合、主軸7に装着される工具2のテーパシャンク部2bにはオイルミストによる潤滑油が均等に付着しているから、主軸7へのテーパシャンク部2bの装着と離脱がスムーズに行われる。テーパシャンク部2bに錆が発生したりせず、錆や切削液の乾燥が進んだ粘着物がテーパシャンク部2bに付着して工具2が主軸7から抜けなくなることもない。
この状態で、主軸7に装着された工具2によって被削材を切削することになる(ステップ106)。
次に主軸7に装着して切削加工に用いた使用済みの工具2を工具マガジン3に戻すには、上述した工具2を工具マガジン3から主軸7に装着する手順と逆の手順で作動させればよい。ここでは、第一及び第二ノズル17,23からのエアとオイルミストの噴射を中心に説明する。
先ず、工具2の凹溝部2cを工具チェンジャ5の把持部21a(または21b)で把持して主軸7から引き抜く(ステップ107)。次に、工具チェンジャ5をX−Y軸面内で180°旋回することで把持部21aで把持する工具2は待機ポット6に対向する位置にくる。図6に示すように、工具チェンジャ5をZ軸方向に移動させて把持部21aで把持する工具2を待機ポット6に引き渡す際、第二ノズル23から待機ポット6の内部を通してエアをテーパシャンク部2bに噴射させる(ステップ108)。これにより、テーパシャンク部2bに付着している切粉や切削液等の異物を除去し、工具2を待機ポット6に装着する(ステップ109)。
次に、工具チェンジャ5の把持部21aで工具2を把持して引き抜き(ステップ110)、工具チェンジャ5をX−Z軸面内で略90°水平回転させて工具マガジン3側に移動させる。そして、工具チェンジャ5をX軸及びZ軸方向に順次移動させて工具2を工具マガジン3の受け渡し位置における格納ポット15に対向させる。更に、工具2のテーパシャンク部2bを格納ポット15に受け渡す際に、図3に示すように若干離れた位置で第一ノズル17からオイルミストを噴射させる(ステップ111)。すると、オイルミストは格納ポット15の内部を通過して工具2のテーパシャンク部2bに均等に付着して被覆されることになるから、その後、工具マガジン3の格納ポット15に格納された状態で工具2に錆等を生じることはない(ステップ112)。
このような作業を繰り返すことで、適宜の工具2を選択して主軸7に取り付けて切削加工を行える。
なお、上述の説明では、工具2を工具マガジン3の格納ポット15から主軸7に取り付けて切削加工した後で、主軸7から工具2を取り出して工具マガジン3の格納ポット15に格納するようにしたが、本発明はこのような手順に限定されない。例えば、主軸7から工具チェンジャ5の一方の把持部21aによって使用後の工具2を取り外し、次いで工具チェンジャ5を180°反転させて他方の把持部21bで把持する新規の工具2を主軸7に取り付けることで2種の工具2の着脱交換を連続して行うようにしてもよい。
上述のように、本実施形態による工具交換装置8及び工具交換方法によれば、工具マガジン3のチェーン10に配列された格納ポット15のうち、受け渡し位置Pに位置する格納ポット15と主軸7近傍に設けた待機ポット6との間で、格納ポット15から新しい工具2を抜き出す際及び使用後の工具2を待機ポット6へ挿入する際に、第一ノズル17と第二ノズル23からエアを噴射することで、工具2のテーパシャンク部2bから異物を除去したり切削時の切粉や切削液等を除去することができて、主軸7に対する工具2の装着を正確に行えて高精度の切削を行え、着脱が容易である。
また、待機ポット6から主軸7へ向けて工具2を引き抜く際及び待機ポット6から格納ポット15に工具2を受け渡す際、第二ノズル23と第一ノズル17からオイルミストを噴射することで、工具2のテーパシャンク部2bに潤滑性を確保して主軸7にスムーズに着脱できて固着してしまうことはなく、また工具2の防錆性を確保できる。
しかも、上述した工具2の主軸7への装着工程と工具マガジン3への格納工程において、工具2を格納ポット15と待機ポット6へ着脱する前後の段階で上述したエアとオイルミストを選択的に噴射させるから、エアブローとオイルミストの噴射処理効率がよく、工具交換処理を中断させることがないため、工具2の着脱交換のサイクルタイムを短縮化できる。
更に、本実施形態による第一ノズル17及び第二ノズル23では、各ノズル17,23及び格納ポット15及び待機ポット6の内周面の中心線Oに対して傾斜する分岐流路42a、…からエアブローやオイルミストを噴射させるから、エアが格納ポット15や待機ポット6の内面に戻る渦流を発生することがなく格納ポット15や待機ポット6の内面にゴミや切粉等の異物が付着して工具2のテーパシャンク部2dに付着するのを防止できる。
なお、上述の実施形態による工具交換装置8及び工具交換方法において、第一及び第二ノズル17,23の噴射口を形成する複数の分岐流路42aは中心線Oに対して一定の傾斜角である必要はなく、中心線Oに対して例えば0°〜10°程度の角度範囲で傾斜角を変更してもよい。この場合、最も傾斜角の大きい分岐流路42aの内径を最も小さくする構成を採用してもよい。これにより、中心線O寄りのエア流量を増大させ、格納ポット15や待機ポット6の内面に向かう傾斜流量を低減させてもよい。この場合でも渦巻き流の発生による異物の格納ポット15や待機ポット6内への逆流を防止できると共に、中心線O寄りのエア流量が増大することで、テーパシャンク部2bの傾斜面に沿ったエア流を増大させて付着している異物の除去効率を向上できる。
また、第一及び第二ノズル17、23によって噴出するオイルはエアブロー中に霧状の潤滑油(オイル)を混入させたオイルミストとして工具2のテーパシャンク部2bに噴射することが好ましいが、潤滑油自体をミスト状にして噴射させるようにしてもよい。そのため、本明細書でいうオイルはオイルミストを含むものである。
また、上述の実施形態では、工具チェンジャ5に工具2の移送のための180°回転、90°水平旋回、水平方向の左右及び前後動を行わせるようにして、受け渡しまたは受け取り位置にある格納ポット15と待機ポット6と主軸7との間の二段階に亘る工具2の搬送を担わせたが、この間の工具2の移動は工具チェンジャ5以外の移送機構にも分担させてもよい。要するに、この間の工具2の搬送機構は上述した工具チェンジャ5に限定されることなく公知の任意の機構を採用できる。本発明の工具チェンジャはこれらを包含する概念である。
本発明の実施形態による工作機械における工具交換装置の正面図である。 図1に示す工具マガジンの正面図である。 工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットから離れた工具に第一ノズルでエア、オイルミストを噴射可能な状態を示す断面図である。 工具チェンジャで待機ポットに装着された工具を把持した状態の平面図である。 図4に示す工具チェンジャのA−A線断面図である。 待機ポットから離れた工具に第二ノズルでエアまたはオイルミストを噴射可能な状態を示す断面図である。 第一、第二ノズルにエアまたはオイルミストを供給するエア回路を含む工具洗浄潤滑装置の説明図である。 工具交換と工具に対する清掃、潤滑、防錆工程を示すタイムチャートである。 工具交換方法のフローチャートである。 従来の主軸に装着された工具を通した切削液の吐出状態を示す断面図である。 ノズルによるエアの噴射方向が工具格納ポットの中心線方向である場合のエアブローの流れ方向を示す説明図である。
符号の説明
1 マシニングセンター
2 工具
2b テーパシャンク部
3 工具マガジン
5 工具チェンジャー
6 待機ポット
7 主軸
8 工具交換装置
10 チェーン
15 格納ポット
17 第一ノズル
23 第二ノズル
27 エア回路
42a 分岐流路(噴射口)

Claims (12)

  1. 工具を格納した複数の格納ポットを設けた工具マガジンのいずれかの格納ポットから工具を取り出して待機ポットに移送し、待機ポットから主軸に取り付けるようにした工具交換方法において、
    前記工具マガジンの受け渡し位置にある前記格納ポットから工具を取り出す際に第一ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、
    エアを噴射した後に工具を前記待機ポットに装着する工程と、
    該待機ポットから工具を取り出す際に第二ノズルによってオイルを前記工具のシャンク部に噴射する工程と
    を備えてなる工具交換方法。
  2. 主軸から工具を取り出して待機ポットに挿入し、該待機ポットから工具を取り出して工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換方法において、
    前記主軸から取り出した工具を前記待機ポットに移し替える際に第二ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、
    エアを噴射した後に工具を待機ポットに装着する工程と、
    該待機ポットから工具を前記格納ポットに格納する際に第一ノズルによって前記工具のシャンク部にオイルを噴射する工程と、
    オイルを噴射した後に工具を前記格納ポットに装着する工程と
    を備えてなる工具交換方法。
  3. 工具を格納した複数の格納ポットを設けた工具マガジンのいずれかの格納ポットから工具を取り出して待機ポットに移送し、待機ポットから主軸に取り付けると共に、当該工具を主軸から取り出して待機ポットに挿入し、該待機ポットから工具を取り出して工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換方法において、
    前記工具マガジンの受け渡し位置にある前記格納ポットから工具を取り出す際に第一ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、
    エアを噴射した後に工具を前記待機ポットに装着する工程と、
    該待機ポットから工具を取り出す際に第二ノズルによってオイルを前記工具のシャンク部に噴射する工程と、
    オイルを噴射した後に工具を主軸に装着する工程と、
    前記主軸から工具を待機ポットに移し替える際に前記第二ノズルによってエアを工具のシャンク部に噴射する工程と、
    前記待機ポットから工具を前記格納ポットに格納する際に前記第一ノズルによってオイルを工具のシャンク部に噴射する工程と、
    オイルを噴射した後に工具を前記格納ポットに装着する工程と
    を備えてなる工具交換方法。
  4. 前記第一ノズルは前記工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットに対向して設けられており、前記第二ノズルは前記待機ポットに対向して設けられている請求項1乃至3のいずれかに記載の工具交換方法。
  5. 前記工具マガジンの受け渡し位置にある格納ポットには工具を着脱する方向の反対側に前記第一ノズルが設けられ、該第一ノズルは前記格納ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした請求項1乃至4のいずれかに記載の工具交換方法。
  6. 前記待機ポットには工具を着脱する方向の反対側に前記第二ノズルが設けられ、該第二ノズルは前記待機ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした請求項1乃至5のいずれかに記載の工具交換方法。
  7. 工具マガジンの格納ポットに格納された工具を待機ポットを介して主軸に取り付けるようにした工具交換装置において、
    工具を格納する格納ポットが複数配列されていて任意の前記格納ポットを受け渡し位置に移送可能な工具マガジンと、
    受け渡し位置にある前記格納ポットと待機ポットと主軸との間で工具を移送する工具チェンジャと、
    前記受け渡し位置にある格納ポットに対応する位置に設けられていてエアを工具に噴射する第一ノズルと、
    前記待機ポットに対応する位置に設けられていてオイルを工具に噴射する第二ノズルとを備えたことを特徴とする工具交換装置。
  8. 主軸から取り出した工具を待機ポットを介して工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換装置において、
    前記主軸と待機ポットと受け渡し位置にある格納ポットとの間で工具を移送する工具チェンジャと、
    工具を格納する格納ポットが複数配列されていて任意の前記格納ポットを受け渡し位置に移送可能な工具マガジンと、
    前記待機ポットに対応する位置に設けられていてエアを工具に噴射する第二ノズルと、
    前記受け渡し位置にある格納ポットに対応する位置に設けられていてオイルを工具に噴射する第一ノズルと
    を備えたことを特徴とする工具交換装置。
  9. 工具マガジンの格納ポットに格納された工具を待機ポットを介して主軸に取り付けると共に、該主軸から取り出した工具を前記待機ポットを介して前記工具マガジンの格納ポットに格納するようにした工具交換装置において、
    工具を格納する前記格納ポットが複数配列されていて任意の前記格納ポットを受け渡し位置に移送可能な工具マガジンと、
    受け渡し位置にある前記格納ポットと待機ポットと主軸との間で工具を移送する工具チェンジャと、
    前記受け渡し位置にある格納ポットに対応する位置に設けられていてエアとオイルの一方を選択的に工具に噴射する第一ノズルと、
    前記待機ポットに対応する位置に設けられていてエアとオイルの一方を選択的に工具に噴射する第二ノズルと
    を備えたことを特徴とする工具交換装置。
  10. 前記第一ノズルは前記格納ポットの工具を着脱する方向の反対側に配設され、第二ノズルは待機ポットの工具を着脱する方向の反対側に配設され、前記格納ポットまたは待機ポットの内部を通して工具にエアまたはオイルを噴射させるようにした請求項7乃至9のいずれかに記載の工具交換装置。
  11. 前記第一ノズルは、前記格納ポットの内面の中心線に対して傾斜する角度でエアまたはオイルを噴射する複数の噴射口が設けられており、前記第二ノズルは、前記待機ポットの内面の中心線に対して傾斜する角度でエアまたはオイルを噴射する複数の噴射口が設けられている請求項10に記載の工具交換装置。
  12. 前記工具マガジンは、工具をそれぞれ格納する複数の格納ポットが無端状に周回して配列されているチェーン形工具マガジンであり、前記格納ポットは駆動源によって周回移動可能とされていていずれかの前記格納ポットを前記受け渡し位置に停止させるようにしたことを特徴とする請求項7乃至11のいずれかに記載の工具交換装置。
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