JP2005040870A

JP2005040870A - 工作機械の工具主軸台

Info

Publication number: JP2005040870A
Application number: JP2003200296A
Authority: JP
Inventors: Toru Nishikawa; 徹西川; Yoshinori Mori; 吉範森; Minoru Kitayama; 稔北山; Yasuhiro Goshima; 康尋五島
Original assignee: Yamazaki Mazak Corp
Current assignee: Yamazaki Mazak Corp
Priority date: 2003-07-23
Filing date: 2003-07-23
Publication date: 2005-02-17
Anticipated expiration: 2023-07-23
Also published as: JP4152827B2

Abstract

【課題】旋削工具とミル工具が装着される工具主軸台の切削の清掃機構の改良を図る。
【解決手段】工具主軸台１は、ハウジング１０内に工具主軸２０が回転自在に支持される。工具主軸のシャンク穴３０から工具ホルダー９０が引き抜かれる。工具交換時には、ノズル６２からエアＡ_１が噴射されて清掃される。工具主軸２０の先端部の工具着座面２４もノズル２５０が設けてあり、エアＡ_２が噴射される。エアフローセンサ付の制御弁２１０は、エア漏れを検出し、工具の着座不良を検知する。クーラント供給パイプ３００から噴射されるスプレーＳ_１，Ｓ_２は、前面板１００の周囲を洗浄する。前面板１００はフランジ１１０と溝部１２０を有し、切削が付着しにくい構造を備える。
【選択図】図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋削工具とミル工具等の回転工具を交換自在に装着する工具主軸を備えた工作機械の工具主軸台に関する。
【０００２】
【従来の技術】
ワークを把持する主軸を備えるワーク主軸台に対向して、旋削工具と回転工具を交換自在に装着する工具主軸を備える工具主軸台を配設して、複雑な形状のワークをワンチャッキングで加工する能力を有する工作機械が実用化されている。
この種の工具主軸の工具シャンクを把持する工具シャンク穴は、工具の交換時には、エアブローを行って工具シャンク穴と工具シャンクを清掃し、工具クランプの高精度化を図っている。
【０００３】
工具主軸は、工具主軸台のハウジング内に回転自在に支持され、モータにより直接駆動される。また、旋削工具を装着した際には、工具主軸をクランプして、旋削抵抗に対抗する必要があり、このクランプ用の機構を備える必要がある。
【０００４】
そこで、工具主軸の工具シャンク穴や工具主軸の正面にエアブローを行う構成は、下記の特許文献１や特許文献２に開示されている。
【０００５】
【特許文献１】
特開平１０−２３５５３５号公報
【特許文献２】
特開平１１−３２０３１９号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、工具主軸端面に設けた穴へエアを供給する為の溝は、回転物である工具主軸と固定物である工具主軸台の間にある為、隙間が存在する。その隙間を小さくする事は接触の危険性が生じる為、困難である。その結果、多くのエアが隙間を通して流出し、エアが浪費され、切粉等の異物の挟み込みを防止する効果が低かった。
【０００７】
また、旋削用工具は、停止した状態で使用されるので、フランジ部に切粉等の異物が溜まり、工具交換時に工具主軸端面に付着し易い。
さらに、工具の着座面が広い為、切粉等の異物が付着する確率が高く、又エアによる除去の効果が低い等の問題があった。
そこで本発明は、上述した問題を解消する工作機械の工具主軸台を提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明の工作機械の主軸台は、ワークを把持し、回転又は静止するワーク主軸を備えるワーク主軸台と、ワーク主軸台に対向して配設され、旋削工具又は回転工具を交換自在に装着して静止又は回転する工具主軸を備える工具主軸台と、工具主軸台のハウジング内に回転又は静止自在に支持される工具主軸と、旋削加工時に工具主軸をハウジングに対してクランプするピストンを備える。そして、工具主軸の工具シャンク穴にエアを噴射するエア供給路と、工具主軸の前面の工具着座面にエアを噴射するエア供給路と、工具主軸の先端を覆う前面板の外側に配設されるクーラント供給パイプと、クーラント供給パイプに設けられてクーラントのスプレーを噴射するノズルを備えるものである。
【０００９】
工具主軸の工具着座面は、工具主軸の前面から突出する凸部に形成され、前面板は、先端部が外周方向へ突出するフランジ部と、フランジ部の後方に形成される溝部を備えるものである。
さらに、クーラントの供給パイプは、工具主軸の先端部に対向するノズルと前面板の溝部に対向するノズルを備える。
【００１０】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明の工具主軸台の断面図と要部の左側面図を示す。中心線より上部が旋削加工時、かつ工具アンクランプの状態を示し、中心線より下部はミル加工時、かつ工具クランプ状態を示す。
【００１１】
全体を符号１で示す工具主軸台は、ハウジング１０内にベアリング１２を介して工具主軸２０が回転又は静止自在に支持される。工具主軸２０の先端部には、工具ホルダーが挿入されるテーパー状のシャンク穴３０が形成してあり、工具ホルダー９０が交換自在に装着される。
工具主軸２０の軸心部には、ドローバー４０が軸方向に摺動自在に挿入される。ドローバー４０の外周部には、スプリング５０が配設してあり、ドローバー４０を常時工具クランプ側に向けて付勢する。
【００１２】
ドローバー４０は、凹部４２を有し、凹部４２は工具クランプ用のボール７０を受け入れる。ドローバー４０の外周部に嵌装されるクランプ部材６０は、半径方向の穴を有し、ボール７０が挿入される。ドローバー４０がスプリング５０によってクランプ位置に引き込まれると、ボール７０は、ドローバー４０の凹部４２から半径方向外側に向けて押し出され、工具ホルダー３０の溝に係合されるとともに、工具ホルダー９０のシャンク部９２を工具主軸２０の工具シャンク穴３０に向けて引き込み、工具のクランプを達成する。
【００１３】
工具主軸台１は、図示しない油圧機構を備え、ドローバー４０をスプリング５０に抗して押し出し、工具のアンクランプを行う。
工具主軸台のハウジング１０の工具主軸２０の工具シャンク穴の近傍の外周部には、シリンダ室が設けられ、ピストン８０が摺動自在に設けられる。このピストン８０の側面には、カップリング用の歯部が形成される。
【００１４】
工具主軸２０に固着されるカップリング部材８２は、工具主軸と一体に回転する。工具主軸２０に旋削工具が装着されるときには、工具主軸２０を固定し、旋削抵抗によるトルクで工具主軸２０が回動することを防止する必要がある。
この場合には、ピストン８０を作動させて、工具主軸側のカップリング部材８２を固定側のカップリング８４に連結させて工具主軸を静止させる構造となっている。
【００１５】
また、カップリング８２が軸方向に押圧されることにより、後述するエア通路２３０のシール性が向上する。
工具主軸２０の先端の外周部には、前面板１００が設けられて工具主軸２０の前端部の防塵を図る。
【００１６】
ドローバー４０の内側には、切削液を工具側へ送るためのパイプ部材４３が取り付けられ、ドローバー４０の内側とパイプ部材４３の外側の間にエア通路４４が形成される。
図示しないエア供給源から送られるエアＡ_１は、エア通路４４を通って、クランプ部材６０へ送られ、クランプ部材６０に設けられたエアノズル６２から工具主軸２０の工具シャンク穴３０内へ噴射される。
自動工具交換時に、工具主軸２０から使用済みの工具が抜き出されて、新たな工具が挿入される前に、シャンク穴３０内にエアを噴射して切粉等の除去を行うものである。
【００１７】
次に、工具主軸台のハウジング１０近傍には、エア供給源２００が設けてあり、エアＡ_２は、エアフローセンサ付の制御弁２１０、配管２２０を介してハウジング１０に設けたエア通路２２２へ送られる。
エアＡ_２は、前面板１００に設けたエア通路２２４を通り、カップリング部材８２のエア通路２３０を介して工具主軸２０のエア通路２４０へ送られる。
【００１８】
工具主軸２０の前端面２２には、複数個の工具着座面２４が設けてある。この工具着座面２４は、工具主軸２０の前端面２２から隆起して設けられるもので、本実施例にあっては、１２個の工具着座面２４が設けられている。
【００１９】
工具ホルダー９０は、シャンク部９２が工具主軸２０のシャンク穴３０に当接するとともに、工具ホルダー９０のフランジ部９４が工具主軸２０の先端面の工具着座面２４に当接する。すなわち、工具ホルダー９０は、シャンク部９２とフランジ部９４の２つの面で工具主軸２０に拘束されることとなる。この構成により、工具を確実に工具主軸に対してクランプすることができる。
【００２０】
工具主軸２０に設けたエア通路２４０は、工具着座面２４の中央に設けたノズル２５０に連通し、自動工具交換時にエアを噴射して、工具着座面をはじめとして、工具主軸２０の前端付近の切粉等を除去する。
この工具着座面２４へのエア噴射装置を利用して、２面拘束工具の工具着座の確認を行うことができる。
【００２１】
すなわち、工具ホルダー９０のフランジ部９４が工具主軸２０の工具着座面２４上に確実にクランプされたときには、エアノズル２５０からのエアの流出は完全に遮断される。
エアフローセンサ付の制御弁２１０は、このエアフローを監視しており、エアＡ_２の流出が止まったことを検知し、工具が確実に２面拘束されたことを確認する。
工具主軸台にあっては、ハウジング１０から工具着座面２４に至るエア通路のシール性が高く、エアフローの検知性能も向上する。
【００２２】
一方、前面板１００の外側にはハウジング１０から突出するクーラントの供給パイプ３００が設けられる。
クーラント供給パイプ３００には、図示しない供給源からクーラントＣ_１が送り込まれる。クーラント供給パイプ３００は、２個のノズル３１０，３２０を有する。
【００２３】
前面板１００の外周部はフランジ１１０を有し、フランジ１１０の内側は溝部１２０に形成される。クーラント供給パイプ３００の第１のノズル３１０から噴射されるクーラントのスプレーＳ_１は、フランジ１１０や溝部１２０に付着する切粉を洗浄する。
クーラント供給パイプ３００の第２のノズル３２０から噴射されるクーラントのスプレーＳ_２は、切削工具に付着する切粉を洗浄する。
【００２４】
図２は本発明の工作機械の制御系の構成を示すブロック図である。
全体を符号４００で示す制御装置は、バスライン４０５で結ばれる主制御部４１０、キーボード４２０、ディスプレイ４３０、加工プログラムメモリ４４０、工具データメモリ４５０、軸駆動制御部４６０、自動工具交換制御部４７０、ギャップセンサー４９０を有する工具着座確認検出部４８０を備える。
【００２５】
図３は、本発明の処理のフロー図である。ステップＳ１０で自動工具交換（ＡＴｅ）が指令されると、ステップＳ１１で工具主軸を定められた角度位置で停止し、ステップＳ１２で工具主軸をクランプする。ステップＳ１３でエアフローを行って、主軸のシャンク穴や工具の着座面を清掃し、ステップＳ１４でＡＴｅを実行する。
【００２６】
ステップＳ１５でエアブローを停止し、ステップＳ１６で２面拘束工具の着座を確認する。
着座が確認できたときには、ステップＳ１７でＡＴｅのエラー処理を行う。
着座が確認できたら、ステップＳ１８で着座した工具が回転工具かを判別し、回転工具であれば、工具主軸のクランプを解放して、ステップＳ２０でＡＴｅを完了する。
着座した工具が旋削工具であれば、主軸をクランプした状態を保ち、ＡＴｅを完了する。
【００２７】
【発明の効果】
本発明の工具主軸台は以上のように構成されているので、工具主軸に２面拘束される切削工具を自動工具交換する際に、工具シャンク部及び着座面を効果的に清掃し、切粉等の付着を防止することができる。
また、工具主軸の前面を覆う前面板の形状を改良し、クーラント液により洗浄することにより、切粉の付着を防止し、工具交換時の工具主軸への切粉の落下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の工具主軸台の断面図。
【図２】本発明の工作機械の制御系のブロック図。
【図３】本発明による処理のフロー図。
【符号の説明】
１工具主軸台
１０ハウジング
２０工具主軸
３０シャンク穴
４０ドローバー
６０クランプ部材
８０ピストン
８２カップリング部材
９０工具ホルダー
１００前面板
１１０フランジ
１２０溝部
２００エア供給源
２１０エアフローセンサ付制御弁
２５０エアノズル
３００クーラント供給パイプ
３１０，３２０ノズル

Claims

ワークを把持し、回転又は静止するワーク主軸を備えるワーク主軸台と、ワーク主軸台に対向して配設され、旋削工具又は回転工具を交換自在に装着して静止又は回転する工具主軸を備える工具主軸台と、工具主軸台のハウジング内に回転又は静止自在に支持される工具主軸と、旋削加工時に工具主軸をハウジングに対してクランプするピストンを備える工作機械の工具主軸台であって、
工具主軸の工具シャンク穴にエアを噴射するエア供給路と、工具主軸の前面の工具着座面にエアを噴射するエア供給路と、工具主軸の先端を覆う前面板の外側に配設されるクーラント供給パイプと、クーラント供給パイプに設けられてクーラントのスプレーを噴射するノズルを備える工作機械の工具主軸台。
工具着座面は、工具主軸の前面から突出する凸部に形成される請求項１記載の工作機械の工具主軸台。
前面板は、先端部が外周方向へ突出するフランジ部と、フランジ部の後方に形成される溝部を備える請求項１記載の工作機械の工具主軸台。
クーラントの供給パイプは、工具主軸の先端部に対向するノズルと前面板の溝部に対向するノズルを備える請求項１又は３記載の工作機械の工具主軸台。