JP2003205437A - 工具へのミスト供給方法およびその装置 - Google Patents

工具へのミスト供給方法およびその装置

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JP2003205437A JP2002004959A JP2002004959A JP2003205437A JP 2003205437 A JP2003205437 A JP 2003205437A JP 2002004959 A JP2002004959 A JP 2002004959A JP 2002004959 A JP2002004959 A JP 2002004959A JP 2003205437 A JP2003205437 A JP 2003205437A
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繁 鈴木
Kazunori Sakai
一紀 坂井
Hiroyuki Yusa
裕幸 遊佐
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 本発明は、工作機械の主軸に装着される工具
ホルダの工具にミストを供給するための工具へのミスト
供給方法およびその装置に関し、主軸の回転数が増大し
た場合にも必要量のミストを工具に確実に供給すること
を目的とする。 【解決手段】 工作機械の主軸11の先端に装着される
工具ホルダ15に保持される工具19に、液体と気体と
を混合したミストを供給するための工具19へのミスト
供給方法において、前記工具ホルダ15の外周から前記
工具ホルダ15内に前記液体または気体を供給するとと
もに、前記工具ホルダ15の後端から前記工具ホルダ1
5内に前記気体または液体を供給し、前記工具ホルダ1
5内において前記液体と気体とを混合してミストを発生
させ前記工具19に噴出することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の主軸に
装着される工具ホルダの工具にミストを供給するための
工具へのミスト供給方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工作機械による加工では、被加
工物や工具の冷却および潤滑、または切り屑の除去等の
ために、加工部に切削液を多量に供給している。しかし
ながら、このように切削液を多量に供給する場合には、
環境汚染や人体の健康への悪影響、切削液の廃油処理に
伴う大きなコスト、被加工物の過冷却による工具寿命の
低下、あるいは、切削液の過多による工具の微細切り込
み加工時の滑り摩擦等の問題がある。
【0003】また、加工時に多量の切削液が切り屑に付
着するため、切り屑の処理や再利用の際に、付着した切
削液を分離するための処理に多大なコストが必要になる
という問題がある。そこで、近年、これ等の問題を解決
するため、極微量の切削液をミスト状にして、工具を通
して加工部へ供給することが行われている。
【0004】従来、このような工具へのミスト供給方法
として、例えば、工作機械の外部で液体と気体とを混合
して発生させたミストを、主軸後端のロータリジョイン
トを介して、主軸の中心に形成される貫通穴に供給し、
工具ホルダの中心に形成される貫通穴から工具に供給す
る方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の工具へのミスト供給方法では、主軸を高速で
回転させると、主軸の貫通穴を通過するミストの液体成
分が、遠心力の作用により貫通穴の内周に付着し、必要
量のミストを工具に供給することが困難になるという問
題があった。
【0006】すなわち、例えば、深穴ドリル加工やアル
ミニウム材の切削等では、実験的に、毎時50cc以上
の油を加工部に供給する必要があるが、主軸の回転数が
増大すると、急激にミストが薄くなり、必要な量の油を
工具の先端に供給することが困難になり、また、主軸の
回転を停止すると溜まっていた油が一度に排出され油が
無駄になる。
【0007】本発明は、かかる従来の問題を解決するた
めになされたもので、主軸の回転数が増大した場合にも
必要量のミストを工具に確実に供給することができる工
具へのミスト供給方法およびその装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の工具へのミス
ト供給方法は、工作機械の主軸の先端に装着される工具
ホルダに保持される工具に、液体と気体とを混合したミ
ストを供給するための工具へのミスト供給方法におい
て、前記工具ホルダの外周から前記工具ホルダ内に前記
液体または気体を供給するとともに、前記工具ホルダの
後端から前記工具ホルダ内に前記気体または液体を供給
し、前記工具ホルダ内において前記液体と気体とを混合
してミストを発生させ前記工具に噴出することを特徴と
する。
【0009】請求項2の工具へのミスト供給方法は、請
求項1記載の工具へのミスト供給方法において、前記工
具ホルダの交換直後に、前記工具ホルダに供給する前記
液体の量を通常加工時より増大することを特徴とする。
請求項3の工具へのミスト供給装置は、工作機械の主軸
の先端に装着される工具ホルダに保持される工具に、液
体と気体とを混合したミストを供給するための工具への
ミスト供給装置において、前記工具ホルダの内部に配置
され、供給された前記液体と気体とを混合して前記工具
に噴出するミスト発生手段と、前記工具ホルダの外周に
前記工具ホルダの回転により回転しないように装着さ
れ、前記液体または気体を前記ミスト発生手段に供給す
るための外部案内手段と、前記主軸および工具ホルダに
形成され前記気体または液体を前記ミスト発生手段に供
給するための内部案内手段とを有することを特徴とす
る。
【0010】請求項4の工具へのミスト供給装置は、請
求項3記載の工具へのミスト供給装置において、前記主
軸が配置される主軸頭に、前記外部案内手段が着脱可能
に連結され、前記外部案内手段に前記液体または気体を
供給するための連結手段を配置してなることを特徴とす
る。請求項5の工具へのミスト供給装置は、請求項3ま
たは請求項4記載の工具へのミスト供給装置において、
前記ミスト発生手段が、前記工具ホルダに着脱自在に配
置されていることを特徴とする。
【0011】(作用)請求項1の工具へのミスト供給方
法では、工作機械の主軸の先端に装着される工具ホルダ
の外周から工具ホルダ内に液体または気体が供給され、
工具ホルダの後端から工具ホルダ内に気体または液体が
供給される。そして、工具ホルダ内において液体と気体
とが混合されミストが発生され、発生したミストが工具
に噴出される。
【0012】請求項2の工具へのミスト供給方法では、
工具ホルダに供給される液体の量が、工具ホルダの交換
直後において、通常加工時より増大される。請求項3の
工具へのミスト供給装置では、外部案内手段を介して工
作機械の主軸の先端に装着される工具ホルダの外周から
工具ホルダ内に液体または気体が供給され、また、内部
案内手段を介して工具ホルダの後端から工具ホルダ内に
気体または液体が供給される。
【0013】そして、工具ホルダ内に配置されるミスト
発生手段により、工具ホルダ内において液体と気体とが
混合されミストが発生され、発生したミストが工具に噴
出される。
【0014】請求項4の工具へのミスト供給装置では、
主軸が配置される主軸頭に、工具ホルダの外部案内手段
に液体または気体を供給するための連結手段が配置され
る。そして、主軸に工具ホルダが装着されると、工具ホ
ルダの外部案内手段が連結手段に連結され、連結手段か
ら外部案内手段に液体または気体が供給される。請求項
5の工具へのミスト供給装置では、ミスト発生手段が、
工具ホルダに着脱自在に配置され、交換可能とされる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施形態について説明する。図1は、本発明の工具への
ミスト供給装置の一実施形態を示している。図において
符号11は、マシニングセンタ等の工作機械の主軸を示
している。この主軸11は、工作機械の主軸頭13に回
転自在に配置されている。
【0016】主軸11の先端には、テーパ穴11aが形
成され、このテーパ穴11aに工具ホルダ15のテーパ
シャンク部15aが装着されている。この工具ホルダ1
5は、ATC(自動工具交換装置)により交換可能とさ
れ、主軸11側の外周にATC用の把持部15bが形成
されている。工具ホルダ15の先端には、テーパ穴15
cが形成され、このテーパ穴15cには、テーパコレッ
ト17が装着されている。
【0017】テーパコレット17には、例えば、ドリル
からなる工具19の後端が挿入されている。工具19
は、工具ホルダ15の先端に螺合される締付ナット21
により、テーパコレット17を介して工具ホルダ15に
固定されている。工具ホルダ15のテーパ穴15cの内
側には、油,切削液等の液体と、空気等の気体とを混合
して工具19に噴出するミスト発生手段23が配置され
ている。
【0018】このミスト発生手段23は、円柱状のノズ
ル部材25を有している。ノズル部材25は、工具ホル
ダ15の中心軸上にテーパ穴15cに連続して形成され
る穴部15dに収容されている。この穴部15dは、工
具ホルダ15の把持部15bの前側に形成される小径部
15e内に形成されている。
【0019】この穴部15dは、工具ホルダ15の中心
軸上に形成される連通穴15fおよび連通穴15hを介
して工具ホルダ15の後端に開口されている。そして、
主軸11のテーパ穴11aの底面に開口される連通穴1
1bに、図示しない穴付プルボルトを介して連通されて
いる。連通穴11bは、主軸11の中心軸に沿って形成
されており、主軸11の後端に連結される図示しないロ
ータリジョイントを介して、周知の方法により圧縮空気
が連通穴11bに供給される。
【0020】工具ホルダ15の連通穴15fの穴部15
d側には、雌螺子部15iが形成され、この雌螺子部1
5iには、ノズル部材25の後端に形成される雄螺子部
25aが着脱自在に螺合されている。ノズル部材25の
中心軸に沿って断面円形状の軸長方向穴25bが貫通形
成されている。
【0021】また、ノズル部材25の外周には、径方向
穴25cが貫通形成され、軸長方向穴25bに連通され
ている。ノズル部材25の外周には、径方向穴25cの
両側となる位置にOリング27が配置されている。工具
ホルダ15の小径部15eには、ノズル部材25の径方
向穴25cに重なる位置に径方向穴15jが形成されて
いる。
【0022】そして、工具ホルダ15の外周には、液体
をミスト発生手段23に供給するための外部案内手段2
9が配置されている。この外部案内手段29は、工具ホ
ルダ15の回転により回転しないように、工具ホルダ1
5に装着される円筒状の筒状部材31を有している。
【0023】この筒状部材31は、工具ホルダ15の小
径部15eの外周に、ベアリング33を介して装着され
ている。このベアリング33は、筒状部材31の両側に
配置されており、ベアリング33の間には、ベアリング
抑え35、および、バネ37を用いた圧力バランス型の
メカニカルシール39が配置されている。
【0024】筒状部材31の外側には、連結部材41を
介してハウジング43が連結されている。連結部材41
には、小径部15eの径方向穴15jに重なる位置に径
方向穴41aが形成されている。連結部材41は、図2
に示すように、ボルト45により筒状部材31に連結さ
れている。
【0025】ハウジング43内には、位置決めピン47
が収容されている。この位置決めピン47は、工具ホル
ダ15の軸長方向と平行に配置されている。位置決めピ
ン47には、回り止め部材49が配置されている。この
回り止め部材49は、バネ部材51により工具ホルダ1
5の把持部15b側に付勢され、主軸11に工具ホルダ
15が装着されない状態では、把持部15b側に形成さ
れる溝部15kに嵌合され、位置決めピン47が所定の
角度位置に位置決めされている。
【0026】位置決めピン47の先端には、小径穴47
aが形成され、この小径穴47aは、位置決めピン47
に形成される軸長方向穴47bおよび径方向穴47cを
介して、連結部材41の径方向穴41aに連通されてい
る。位置決めピン47の小径穴47aの先端には、ボー
ル53とバネ55とからなるチェックバルブ57が配置
されている。
【0027】位置決めピン47の軸長方向穴47b内に
は、ボール53の位置を規制するボール規制ロッド58
が配置され、その先端の小径部58aが、小径穴47a
に挿入されている。そして、主軸11が配置される主軸
頭13には、外部案内手段29に液体を供給するための
連結手段59が配置されている。
【0028】この連結手段59は、位置決めブロック6
1を有している。この位置決めブロック61は、主軸頭
13の端面に固定されている。この位置決めブロック6
1には、凹部61aが形成されており、この凹部61a
に位置決めピン47の先端が嵌合可能とされている。そ
して、凹部61aの底面には、位置決めピン47のチェ
ックバルブ57に対応する位置にチェックバルブ63が
配置されている。
【0029】すなわち、位置決めブロック61には、図
3に示すように、凹部61aの底面61bに垂直に開口
する小径穴61cが形成され、この小径穴61cの先端
にボール65とバネ67とからなるチェックバルブ63
が配置されている。そして、位置決めブロック61への
位置決めピン47の嵌合により、位置決めピン47側の
チェックバルブ57のボール53と位置決めブロック6
1側のチェックバルブ63のボール65が相互に押圧さ
れ、これにより位置決めピン47側および位置決めブロ
ック61側のチェックバルブ57,63が同時に開とさ
れる。
【0030】位置決めブロック61の小径穴61c内に
は、ボール65の位置を規制するボール規制ロッド68
が配置され、その先端部が、小径穴61cに挿入されて
いる。位置決めブロック61には、凹部61aの底面に
平行に連通穴61dが形成されている。この連通穴61
dの先端は小径穴61cに連通され、開口端には、パイ
プ接続用の雌螺子部61eが形成されている。
【0031】この雌螺子部61eには、液体を供給する
ための液体供給装置のパイプが接続される。図4は、液
体供給装置の一例を示すもので、この液体供給装置で
は、タンク69内に収容される液体Eが、プランジャポ
ンプ71により、パイプ73を介して位置決めブロック
61に供給される。
【0032】また、プランジャポンプ71は、圧力源7
4からの圧縮空気を電磁弁75により制御することによ
り作動される。上述した工具へのミスト供給装置では、
工具19へのミストの供給が以下述べるようにして行わ
れる。先ず、ATCにより工具ホルダ15の交換が行わ
れ、主軸11のテーパ穴11aに工具ホルダ15のテー
パシャンク部15aが挿入されると、位置決めブロック
61の凹部61aに位置決めピン47の先端が嵌合さ
れ、これにより、位置決めピン47側のチェックバルブ
57および位置決めブロック61側のチェックバルブ6
3が開とされる。
【0033】同時に、位置決めピン47は、主軸軸線の
先端方向にスライドし、回り止め部材49が溝部15k
から外れ、工具ホルダ15は回転可能となる。次に、プ
ランジャポンプ71が作動され、タンク69内の液体
が、パイプ73,位置決めブロック61,位置決めピン
47,連結部材41,筒状部材31を通り、工具ホルダ
15の小径部15eに形成される径方向穴15jおよび
ノズル部材25に形成される径方向穴25cを通り、ノ
ズル部材25の軸長方向穴25bに供給される。
【0034】そして、工具ホルダ15の交換直後には、
工具ホルダ15を交換した時に生ずるミストの一時的な
濃度低下を防止するため、工具ホルダ15に供給する液
体の量が通常加工時より増大するようにプランジャポン
プ71の作動回数が増大される。一方、同時に、主軸1
1の後端に配置される図示しないロータリジョイントに
圧縮空気からなる気体が供給され、気体は、主軸11の
連通穴11bを通った後、図示しない穴付プルボルトの
中心穴を経由して、工具ホルダ15の連通穴15hおよ
び連通穴15fを通り、ノズル部材25の軸長方向穴2
5bに供給される。
【0035】この連通穴部分で内部案内手段を構成して
いる。この軸長方向穴25bに供給された気体は、ノズ
ル部材25の径方向穴25cから供給される液体をミス
ト化し、工具19の後端に向けて噴出する。噴出したミ
ストは、工具19に形成されるミスト穴19aを通り、
加工部位に直接供給される。
【0036】上述した工具へのミスト供給方法では、工
具ホルダ15の外周から工具ホルダ15内に液体を供給
し、工具ホルダ15の後端から工具ホルダ15内に気体
を供給して、工具ホルダ15内において液体と気体とを
混合してミストを発生させ工具19に噴出するようにし
たので、発生したミストが、主軸11の回転にともなう
遠心力の影響を大きく受ける前に工具19に供給される
ことになり、主軸11の回転数が増大した場合にも必要
量のミストを工具19に確実に供給することができる。
【0037】そして、工具ホルダ15内においてミスト
を発生させるため、発生したミストを工具19に迅速に
供給することが可能になり、応答性を向上することがで
きる。また、上述した工具へのミスト供給方法では、工
具ホルダ15の交換直後に、工具ホルダ15に供給する
液体の量を通常加工時より増大するようにしたので、工
具ホルダ15を交換した時に生ずるミストの一時的な濃
度低下を容易,確実に防止することができる。
【0038】そして、工具ホルダ15をATCで交換し
た直後は、ミストの応答性を上げるために、液体が一定
時間、大量に供給され、ミストの濃度が保たれた後に
は、液体の供給量が減少されるため、必要以上の液体の
供給を制限することができる。なお、この場合、液体の
供給量は、プランジャポンプ71の場合には、作動回数
で制御され、回転型ポンプの場合には、回転速度で制御
される。
【0039】そして、上述した工具へのミスト供給装置
では、外部案内手段29を介して工具ホルダ15の外周
から工具ホルダ15内に液体を供給し、内部案内手段を
介して工具ホルダ15の後端から工具ホルダ15内に気
体を供給し、工具ホルダ15内に配置されるミスト発生
手段23により、工具ホルダ15内において液体と気体
とを混合してミストを発生させ工具19に噴出するよう
にしたので、発生したミストが、主軸11の回転にとも
なう遠心力の影響を大きく受ける前に工具19に供給さ
れることになり、主軸11の回転数が増大した場合にも
必要量のミストを工具19に確実に供給することができ
る。
【0040】そして、工具ホルダ15内においてミスト
を発生させるため、発生したミストを工具19に迅速に
供給することが可能になり、応答性を向上することがで
きる。また、上述した工具へのミスト供給装置では、主
軸11が配置される主軸頭13に、外部案内手段29が
着脱可能に連結される連結手段59を配置したので、交
換された工具ホルダ15の外部案内手段29に、液体を
容易,確実に供給することができる。
【0041】さらに、上述した工具へのミスト供給装置
では、ミスト発生手段23を、工具ホルダ15に着脱自
在に配置したので、工具ホルダ15に装着される工具1
9に対応してミスト発生手段23を最適なものに交換す
ることができる。すなわち、工具19に形成されるミス
ト穴19aの大きさに対応して、最適な絞り径を有する
ノズル部材25を装着することにより最適なミスト流量
を得ることができる。
【0042】また、工具ホルダ15からノズル部材25
を取り外すことによりノズル部材25の修理を容易に行
うことができる。そして、工具ホルダ15を取り外すこ
とによりノズル部材25の修理が可能になるため、他の
工具ホルダ15を主軸11に装着し、機械を稼働した状
態で修理が可能になる。
【0043】また、上述した工具へのミスト供給装置で
は、位置決めピン47側および位置決めブロック61側
のチェックバルブ57,63を同時に開とするようにし
たので、工具ホルダ15をATC用にした場合に、液体
の通路に気泡が混入することを有効に防止することがで
きる。さらに、上述した工具へのミスト供給装置では、
工具ホルダ15と筒状部材31とのシールに、圧力バラ
ンス型のメカニカルシール39を使用したので、従来の
リップ型のシールに比較して発熱を低減することができ
る。
【0044】なお、上述した工具へのミスト供給装置に
おいて、ノズル部材25の軸長方向穴25bの径を、工
具19との接続部まで出来るだけ細く、かつ、一定に保
つことにより、ミストが通り易くなり、また、遠心力の
影響による溜まりがなくなるため、応答性をより向上す
ることができる。また、上述した工具へのミスト供給装
置において、ノズル部材25の軸長方向穴25bの工具
19側に、ミストの圧力により開となるチェックバルブ
を配置することにより、ATCによる工具ホルダ15の
交換時に工具ホルダ15の内部の液体が流出することを
有効に防止することができる。
【0045】さらに、上述した工具へのミスト供給装置
において、ノズル部材25の先端とテーパコレット17
の後端との間に、シール部材として、例えば、ゴム製の
リング部材を配置することにより、ノズル部材25で発
生したミストを工具19の後端に確実に導くことができ
る。なお、上述した実施形態では、本発明をマシニング
センタに適用した例について説明したが、本発明はかか
る実施形態に限定されるものではなく、各種の工作機械
に広く適用することができる。
【0046】それと共に、工具ホルダ15のシャンク形
状と穴の構成は、プルボルトによる連結手段について
も、これに限定されず、例えば、HSKシャンクと呼ば
れているショートテーパシャンクとクランプロッドとの
組み合わせによる構成など、従来公知の手段を適宜置き
換えて採用することができる。
【0047】また、上述した実施形態では、工具ホルダ
15の外周から液体を供給し、工具ホルダ15の後端か
ら気体を供給した例について説明したが、本発明はかか
る実施形態に限定されるものではなく、工具ホルダ15
の外周から気体を供給し、工具ホルダ15の後端から液
体を供給するようにしても良い。そして、この場合に
は、工具ホルダ15と主軸11との液体経路の接点にチ
ェックバルブを設け液体の流出を防止するのが望まし
い。
【0048】さらに、上述した実施形態では、主軸頭1
3に固定される連結手段59を介して外部案内手段29
に液体を供給した例について説明したが、本発明はかか
る実施形態に限定されるものではなく、工具ホルダ15
の交換を殆ど行わないような工作機械では、外部案内手
段29に直接パイプ等を接続して液体を供給するように
しても良い。
【0049】また、上述した実施形態では、プランジャ
ポンプ71の作動回数を制御することにより工具ホルダ
15の交換直後に液体の量を増大した例について説明し
たが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではな
く、別途、一定容積のプランジャポンプを設け、工具ホ
ルダ15の交換直後にこのプランジャポンプを1回だけ
作動するようにしても良い。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の工具への
ミスト供給方法では、工具ホルダの外周から工具ホルダ
内に液体または気体を供給し、工具ホルダの後端から工
具ホルダ内に気体または液体を供給して、工具ホルダ内
において液体と気体とを混合してミストを発生させ工具
に噴出するようにしたので、発生したミストが、主軸の
回転にともなう遠心力の影響を大きく受ける前に工具に
供給されることになり、主軸の回転数が増大した場合に
も必要量のミストを工具に確実に供給することができ
る。
【0051】請求項2の工具へのミスト供給方法では、
工具ホルダの交換直後に、工具ホルダに供給する液体の
量を通常加工時より増大するようにしたので、工具ホル
ダを交換した時に生ずるミストの一時的な濃度低下を容
易,確実に防止することができる。請求項3の工具への
ミスト供給装置では、外部案内手段を介して工具ホルダ
の外周から工具ホルダ内に液体または気体を供給し、内
部案内手段を介して工具ホルダの後端から工具ホルダ内
に気体または液体を供給し、工具ホルダ内に配置される
ミスト発生手段により、工具ホルダ内において液体と気
体とを混合してミストを発生させ工具に噴出するように
したので、発生したミストが、主軸の回転にともなう遠
心力の影響を大きく受ける前に工具に供給されることに
なり、主軸の回転数が増大した場合にも必要量のミスト
を工具に確実に供給することができる。
【0052】請求項4の工具へのミスト供給装置では、
主軸が配置される主軸頭に、外部案内手段が着脱可能に
連結される連結手段を配置したので、交換された工具ホ
ルダの外部案内手段に、液体または気体を容易,確実に
供給することができる。請求項5の工具へのミスト供給
装置では、ミスト発生手段を、工具ホルダに着脱自在に
配置したので、工具ホルダに装着される工具に対応して
ミスト発生手段を最適なものに交換することができる。
また、工具ホルダからミスト発生手段を取り外すことに
よりミスト発生手段の修理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工具へのミスト供給装置の一実施形態
の要部を示す縦断面図である。
【図2】図1の外部案内手段を示す側面図である。
【図3】図1の位置決めブロックを示す断面図である。
【図4】図1の位置決めブロックに液体を供給する液体
供給装置を示す回路図である。
【符号の説明】
11 主軸 13 主軸頭 15 工具ホルダ 19 工具 23 ミスト発生手段 25 ノズル部材 29 外部案内手段 31 筒状部材 59 連結手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 繁 千葉県富津市千種新田132 黒田精工株式 会社富津工場内 (72)発明者 坂井 一紀 東京都港区浜松町2丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内 (72)発明者 遊佐 裕幸 東京都港区浜松町2丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内 Fターム(参考) 3C011 EE06 EE09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械の主軸の先端に装着される工具
    ホルダに保持される工具に、液体と気体とを混合したミ
    ストを供給するための工具へのミスト供給方法におい
    て、 前記工具ホルダの外周から前記工具ホルダ内に前記液体
    または気体を供給するとともに、前記工具ホルダの後端
    から前記工具ホルダ内に前記気体または液体を供給し、
    前記工具ホルダ内において前記液体と気体とを混合して
    ミストを発生させ前記工具に噴出することを特徴とする
    工具へのミスト供給方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の工具へのミスト供給方法
    において、 前記工具ホルダの交換直後に、前記工具ホルダに供給す
    る前記液体の量を通常加工時より増大することを特徴と
    する工具へのミスト供給方法。
  3. 【請求項3】 工作機械の主軸の先端に装着される工具
    ホルダに保持される工具に、液体と気体とを混合したミ
    ストを供給するための工具へのミスト供給装置におい
    て、 前記工具ホルダの内部に配置され、供給された前記液体
    と気体とを混合して前記工具に噴出するミスト発生手段
    と、 前記工具ホルダの外周に前記工具ホルダの回転により回
    転しないように装着され、前記液体または気体を前記ミ
    スト発生手段に供給するための外部案内手段と、 前記主軸および工具ホルダに形成され前記気体または液
    体を前記ミスト発生手段に供給するための内部案内手段
    と、 を有することを特徴とする工具へのミスト供給装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の工具へのミスト供給装置
    において、 前記主軸が配置される主軸頭に、前記外部案内手段が着
    脱可能に連結され、前記外部案内手段に前記液体または
    気体を供給するための連結手段を配置してなることを特
    徴とする工具へのミスト供給装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4記載の工具への
    ミスト供給装置において、 前記ミスト発生手段が、前記工具ホルダに着脱自在に配
    置されていることを特徴とする工具へのミスト供給装
    置。
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