JP2005186254A - 工具ホルダ、及び、工具へのミスト供給方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ミストの吐出不良や供給遅れを防止することが可能な工具ホルダを提供する。
【解決手段】工具ホルダ10は、工具20を拘束するコレット16及びコレット固定手段17と、液体と気体とを混合したミストを流通させるためのミスト用流路14と、を備え、コレット16及びコレット固定手段17により工具20を拘束した状態で工作機械30の主軸31の先端に装着され、主軸31から供給されるミストを、ミスト用流路14を介して、工具20に供給可能であり、ミストとは独立して主軸31から供給されるエアを、ミスト用流路14の外周で流通させた後に、ミスト用流路14に導くエア用流路15をさらに備えており、ミスト用流路14とエア用流路15との間には、複数の連通孔13aが形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】工具ホルダ10は、工具20を拘束するコレット16及びコレット固定手段17と、液体と気体とを混合したミストを流通させるためのミスト用流路14と、を備え、コレット16及びコレット固定手段17により工具20を拘束した状態で工作機械30の主軸31の先端に装着され、主軸31から供給されるミストを、ミスト用流路14を介して、工具20に供給可能であり、ミストとは独立して主軸31から供給されるエアを、ミスト用流路14の外周で流通させた後に、ミスト用流路14に導くエア用流路15をさらに備えており、ミスト用流路14とエア用流路15との間には、複数の連通孔13aが形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、工具を拘束した状態で工作機械の主軸の先端に装着される工具ホルダ、及び、当該工具ホルダに保持された工具へのミストの供給方法に関する。
工作機械の分野では、自動工具交換装置(ATC:Automatic Tool Changer)を備えたマシニングセンタ等の自動工作機械が一般的に広く利用されている。このような自動工作機械では、所定の切削プロセスに適合された複数の工具が工具ホルダにそれぞれ装着された状態でATC内に格納されており、当該ATCによる自動交換動作が開始すると、所望の工具が選択され、それぞれ工具ホルダが装着された状態で、既に主軸の先端に装着されている工具と交換される。
このような工具ホルダとして、コレット等から成る拘束手段と、切削油剤等を流通させるためのホルダ内流路とを備え、拘束手段により工具を拘束した状態で工作機械の主軸の先端に装着され、当該工作機械の主軸に設けられ主軸内配管から供給される切削油剤を、前記ホルダ内流路を介して、工具に供給する構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
近時、切削油剤の使用を極力抑えるために切削油剤をミスト噴霧するMQL(Minimum Quantity Lubrication)化が望まれているが、上記の工具ホルダは、工作機械の主軸により高速で回転されるため、MQL化に対応するために前記ホルダ内流路を介してミストを供給すると、その高速回転に伴う遠心力の作用により、ミスト粒子(平均10μm程度の切削油剤の粒子)がホルダ内流路の内壁面に付着し易い構造となっている。また、上記の工具ホルダでは、その内部に確保可能なホルダ内流路の内径が必然的に小径に制限されているため、内壁面に付着したミスト粒子がホルダ内流路を占有する割合が相対的に大きくなる。そのため、ミスト供給に際して、この付着したミスト粒子が供給の障害となって、ミストの吐出不良を引き起こし、工具の摩耗増加や加工精度低下等の問題が発生する。
また、上記の工具ホルダに工具を装着してATCにより自動工具交換が行われると、その交換の度に主軸内配管とホルダ内流路とが分断され、ホルダ内流路のミストの流れが途絶え、ホルダ内流路の内壁面にミスト粒子が付着して滞留することとなる。この状態で、次の工具交換時に主軸配管を介してホルダ内経路にミストが再び供給されると、内壁面に付着して滞留しているミスト粒子が障害となって、ミストの供給遅れや吐出不良が生じ、工具の摩耗増加や加工精度低下等の不具合が発生する。
特開2001−287135号公報
本発明は、ミストの吐出不良や供給遅れを防止することが可能な工具ホルダ、及び、当該工具ホルダに保持された工具へのミスト供給方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、工具を拘束する拘束手段と、液体と気体とを混合したミストを流通させるためのミスト用流路と、を少なくとも備え、前記拘束手段により前記工具を拘束した状態で工作機械の主軸の先端に装着され、前記主軸から供給される前記ミストを、前記ミスト用流路を介して、前記工具に供給可能な工具ホルダであって、前記ミストとは独立して前記主軸から供給される気体を、前記ミスト用流路の外周で流通させた後に、前記ミスト用流路に導く気体用流路をさらに備えており、前記ミスト用流路と前記気体用流路との間には、複数の連通孔が形成されている工具ホルダが提供される。
上記目的を達成するために、本発明によれば、工具を拘束する拘束手段と、液体と気体とを混合したミストを流通させるためのミスト用流路と、を少なくとも備え、前記拘束手段により前記工具を拘束した状態で工作機械の主軸の先端に装着され、前記主軸から供給される前記ミストを、前記ミスト用流路を介して、前記工具に供給可能な工具ホルダであって、前記ミストとは独立して前記主軸から供給される気体を、前記ミスト用流路の外周で流通させた後に、前記ミスト用流路に導く気体用流路をさらに備えており、前記ミスト用流路と前記気体用流路との間には、複数の連通孔が形成されている工具ホルダが提供される。
本発明では、ミスト用流路が形成された工具ホルダにおいて、ミストとは独立して主軸から供給される気体を、ミスト用流路の外周を流通させた後に、ミスト用流路に導く気体用流路を設け、さらに、この気体用流路とミスト用流路との間に複数の連通孔を形成し、主軸からミスト用流路にミストを供給しながら、当該ミストとは別個に気体用流路に気体を供給する。
これにより、ミスト用流路の内壁面に付着していたミスト粒子が、主軸の回転に伴う遠心力により、連通孔を介して気体用流路に移動し、当該移動したミスト粒子が、気体用流路を流通する気体により再度霧状化されて工具に供給されるので、ミスト用流路の内壁面へのミスト粒子の付着が抑制され、ミストの吐出不良が防止される。
また、ATCによる工具交換直後において、主軸を回転させると共に当該主軸からミスト用流路にミストを供給し、さらに、当該ミストとは独立して気体用流路に気体を供給することにより、先の工具交換から今回の工具交換迄の間にミスト用流路の内壁面に付着して滞留していたミスト粒子が排除されるので、工具交換直後におけるミストの供給遅れや吐出不良が防止される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る工具ホルダが装着された工作機械の主軸の先端部の断面図、図2は本発明の実施形態に係る工具ホルダの断面図、図3は図2のIII部の拡大図、図4は本発明の実施形態における主軸回転数とミスト吐出量との関係を示すグラフである。
先ず、本実施形態に係る工具ホルダが装着される工作機械の主軸について説明すると、図1に示すように、工作機械30の主軸31は、当該主軸31の周方向に沿って配置された複数の軸受34によりハウジング35内部に回転自在に支持されており、特に図示しないが、当該主軸31の後端部で主軸用モータ(不図示)に接続されている。
この主軸31の内部には、回転軸心OLに沿って貫通した貫通孔32が形成されている。この貫通孔32は、その先端部分(図1にて左側)に、工具ホルダ10のテーパシャンク部11cと相補形状のテーパ孔32aが形成されており、このテーパ孔32aの後方部分(図1にて右側)には、ミスト供給用配管36、及び、クランプ機構40が配設されている。
ミスト供給用配管36は、その内部にミストを流通させることが可能となっており、当該配管36の後端は、ミスト供給装置50に連結されている。ミスト供給装置50では、切削油剤をエアにより引きちぎって噴霧化することによりミストが生成される。なお、ミストの生成は、可能な限り加工点の近くで行うことが好ましく、例えば主軸31の内部でミスト生成を行うことが好ましい。
クランプ機構40は、工具ホルダ10のプルスタッド18をクランプ/アンクランプする機構であり、図1に示すように、キャニスタ41、鋼球42、クランプロッド43、受け部材44、及び、皿バネ47から構成されている。
キャニスタ41は、工具ホルダ10のプルスタッド18を挿入可能な内径を持ち、且つ、先端に鍔部を持つ略円筒形状を有しており、当該鍔部の後方の壁面に円孔41aが形成されている。このキャニスタ41は、主軸31の貫通孔32に挿入されて、テーパ孔32aの後方部分に形成された段差に鍔部が当接して固定されている。そして、円孔41aにより、鋼球42が、キャニスタ41の内側に脱落せずに主軸31の径方向に移動可能に支持されている。
クランプロッド43も、略円筒形状を有しており、回転軸心OL方向に移動可能に、主軸31の貫通孔32内であってキャニスタ41の外周囲に配設されている。このクランプロッド43の先端には、キャニスタ41に支持された鋼球42を主軸31の径方向に押し込むためのテーパ状の突出部43aが形成されており、クランプロッド43内には、リング形状の受け部材44がキャニスタ41の後端部に支持された状態で挿入されている。クランプロッド43と受け部材44との間のキャニスタ41には、リング形状の仮止部材45及びコイルスプリング46が外挿されている。
キャニスタ41及び受け部材44の内孔内には、ミスト供給用配管36が配設してあり、当該配管36は受け部材44に固定されている。さらに当該配管36における受け部材44の後側には、皿バネ47が多層状に外挿されており、クランプロッド43を後方(図1にて矢印A方向)に押圧するようになっている。
従って、このクランプ装置40により工具ホルダ10をクランプする場合には、図1に示すように、クランプロッド43が皿バネ47の弾性力により矢印A方向に移動して、クランプロッド43の突出部43aが鋼球42を内方に押し込んでプルスタッド18を固定する。
これに対し、このクランプ装置40により工具ホルダ10をアンクランプする場合には、特に図示しないが、クランプロッド43をドローバー(不図示)により矢印B方向に移動させて、クランプロッド43の突出部43aがずれて鋼球42への押圧を緩めることにより、プルスタッド18を取り外すことが可能となる。この際、コイルスプリング46の弾性力により仮止部材45が緩んだ鋼球42を仮止めしており、工具交換時の工具ホルダ10からの工具20の脱落を防止している。
さらに、本実施形態に係る工作機械30の主軸31には、ミスト供給用配管36とは別個に、エアを流通可能なエア供給用配管33が配設されている。このエア供給用配管33の先端は、テーパ孔32aの内周面に到達しており、その後端は、エア供給装置60に連結されている。エア供給装置60は、圧縮エア等の圧縮された気体を供給する。なお、本実施形態では、エア供給用配管33とミスト供給用配管36とを非同軸状に配設したが、本発明では特にこれに限定されず、このエア供給用配管33とミスト供給用配管36とを同軸上に配設しても良い。
次に、本実施形態に係る工具ホルダ10について説明する。
本実施形態に係る工具ホルダ10は、図2に示すように、ホルダ本体11と、コレット16、コレット固定機構17、プルスタッド18、及び、工具ストッパ19から構成されており、コレット16及びコレット固定機構17により工具20を先端に装着した状態で、主軸31のテーパ孔32aに挿入され、プルスタッド18がクランプ機構40によりクランプされて工作機械30の主軸31に装着される工具保持具である。なお、この工具ホルダ10に拘束される工具20は、その内部に軸方向に沿って貫通した貫通孔21が形成されており、当該貫通孔21内を流通させて先端からミストを噴出させるタイプの刃具である。
この工具ホルダ10のホルダ本体11は、図2に示すように、先端に直丸軸部11a、略中央部にフランジ部11b、及び、後端にテーパシャンク部11cが形成されており、その内部には、貫通孔12が回転軸心OLに沿って貫通して形成されている。
この貫通孔12は、その先端部分(同図にて左端部分)及び後端部分(同図にて右端部分)に、テーパ形状のテーパ部12a、12cがそれぞれ形成されていると共に、略中央部分及び後端部分に雌ネジ部12b、12dが形成されている。
ホルダ本体11の貫通孔12の略中央部分の雌ネジ部12bには、工具ストッパ19が螺着されており、この工具ストッパ19の内孔に、コレット16の内孔を貫通した工具20の後端部が挿入されている。この工具20が挿入されたコレット16は、貫通孔12の先端側のテーパ部12aに内挿されており、ホルダ本体11の直丸軸部11aの先端外周部分に形成された雄ネジ部111aに螺着されたナット体17a、リング棒部材17b、及び、結合部材17cから成るコレット固定機構17によりホルダ本体11に対して固定されている。また、貫通孔12の後端部分に形成された雌ネジ部12dには、プルスタッド18が螺着されている。
そして、工具ストッパ19及びプルスタッド18には何れも軸方向に沿って貫通した内孔が形成されており、工具ホルダ10の内部には、プルスタッド18の内孔、ホルダ本体11の貫通孔12、及び、工具ストッパ19の内孔を経て、工具20の貫通孔21に至るミスト用流路14が形成されており、このミスト用流路14が、工作機械30の主軸31のミスト供給用配管36に連通することにより、工具20にミストを供給することが可能となっている。
さらに、本実施形態に係る工具ホルダ10は、貫通孔12の後端側のテーパ部12cに、スリーブ13が内挿されており、このスリーブ13の後端部がプルスタッド18の先端部に固定されている。そして、このスリーブ13の内周には、プルスタッド18がクランプ装置40にクランプされた際に主軸31のミスト供給用配管36と連通してミストが供給されるミスト用流路14が形成されている。これに対し、このスリーブ13の外周側には、プルスタッド18がクランプされた際に、主軸31のエア供給用配管33に連通してエアが供給されるエア用流路15が形成されている。
このスリーブ13は、図3に示すように、ミスト用流路14が先端に向かって先細となるようなテーパ形状を有しており、その壁面に内周側と外周側とを連通する複数の連通孔13aが形成されている。また、このスリーブ13の内壁面には、主軸31の回転方向に対して逆方向の螺旋状の段差部13bが形成されている。さらに、このスリーブ13の内壁面には、ミストの付着を抑制するために、例えば、フッ素系のコーティング等の撥油性のコーティング処理が施されている。
このように、ミスト用流路14に、複数の連通孔13aが形成されたスリーブ13を設けて、ミスト用流路14の外周にエアを流通させるエア用流路15を設けると共に、連通孔13aによりエア用流路15とミスト用流路14とを連通させることにより、ミスト用流路14の内壁面に付着しているミスト粒子を、主軸31の回転に伴う遠心力により、連通孔13aを介してエア用流路15に移動させて、当該移動したミスト粒子をエア用流路15を流通するエアにより再度霧状化することが可能となり、ミスト用流路14の内壁面へのミスト粒子の付着を抑制することが可能となる。
また、ミスト用流路14の内周面に螺旋状の段差部13bを形成すると共に、ミスト用流路14の内径を先端に向かって先細とすることにより、主軸31の回転を利用して、ミスト用流路14におけるミストの流れをスムーズにすることが出来る。
特に、工作機械用の工具ホルダでは、高速で回転されるため、工作機械の主軸の回転数が高くなるに伴って、遠心力の作用が大きくなるので、ミストの吐出量が減少する傾向にあるが、本実施形態に係る工具ホルダでは、図4に示すように、エア用流路を設けない従来構造のものと比較して、この高回転化に伴う吐出量の減少を抑制することが出来る。
なお、各連通孔13aは、スリーブ13の内壁面に付着したミスト粒子のみをエア用流路15に効率的に移動させるために、その内径dが2mm以下であることが好ましい。
以下に作用について説明する。
工作機械30のATC(不図示)が工具交換動作を開始すると、先ず、当該ATC内に格納されている複数の工具から所望の工具20が選択される。この選択された工具20は工具ホルダ10に予め装着されており、ATCのグリッパ(不図示)により、当該工具ホルダ10のフランジ部11bの把持溝にて把持される。次に、ATCは、グリッパに把持した工具ホルダ10を主軸31の直下に移動させ、工具ホルダ10をプルスタッド18側から主軸31のテーパ孔32aに挿入する。なお、この挿入の際、ドローバー(不図示)によりクランプロッド43は矢印B方向(図1参照)に移動されている。
この挿入の後、ドローバーを戻して皿バネ47の弾性力でクランプロッド43を矢印A方向に移動させる。これにより、クランプロッド43の突出部43aが鋼球42を内方に押し込んで、図1のように工具ホルダ10のプルスタッド18がクランプ装置40にクランプされ、工具ホルダ10のテーパシャンク部11cが工作機械30の主軸31のテーパ孔32aに圧接される。
この状態において、工作機械30の主軸31内に配設されたミスト供給用配管36は、工具ホルダ10のプルスタッド18の内孔に連通し、ミスト供給装置50から、ミスト供給用配管36及びミスト用流路14を介して、工具20の貫通孔21に至るミストを供給するための一連の流路が形成される。
また、工作機械30の主軸31内に配設されたエア供給用配管33は、工具ホルダ10のテーパシャンク部11cでエア用流路15に連通し、エア供給装置60から、エア供給用配管33及びエア用流路15を介して、スリーブ13の先でミスト用流路14に合流するエアを供給するための一連の流路が形成される。
ATCによる工具交換が終了したら、主軸用モータ(不図示)を駆動させて主軸31を回転させると共に、ミスト供給装置50からミスト供給用配管36を介して工具ホルダ10のミスト用流路14にミストを供給し、さらに、当該ミストとは独立して、エア供給装置60からエア供給用配管33を介して工具ホルダ10のエア用流路15にエアを供給する。
そして、主軸31の回転に伴う遠心力により、先の工具交換から今回の工具交換迄の間に工具ホルダ10のミスト用流路14に付着して滞留していたミスト粒子が、連通孔13aを介して、エア用流路15に移動し、当該エア用流路15に移動したミスト粒子が、エア用流路15に供給されたエアにより再度引きちぎられて霧状化され、スリーブ13の先でミスト用流路14に合流され、工具20に供給される。
特に本実施形態では、ミスト供給装置50から工具ホルダ10のミスト用流路14への供給圧力P1と、エア供給装置60から工具ホルダ10のエア用流路15への供給圧力P2との関係が、P1>1/2×P2となるように、ミスト及びエアが供給されている。
このように、エアの供給圧力(P2)を、ミストの供給圧力(P1)の倍未満とすることにより、連通孔13aを介してエア用流路15に移動したミスト粒子を適切に霧状化することが出来る。
工具交換以降の切削プロセスにおいても、ミスト用流路14に付着したミスト粒子が、主軸31の回転に伴う遠心力により連通孔13aを介してエア用流路15に移動し、絶えずエア用流路15に供給されているエアにより再度霧状化されるので、ミスト粒子の付着が抑制され、ミストの吐出不良が防止される。
以上のように、本実施形態に係る工具ホルダでは、ミストとは独立して主軸から供給されるエアを、ミスト用流路の外周を流通させた後に、ミスト用流路に導くエア用流路を設け、さらに、このエア用流路とミスト用流路との間に複数の連通孔を形成し、主軸からミスト用流路にミストを供給しながら、当該ミストとは別個にエア用流路にエアを供給する。
これにより、ミスト用流路の内壁面に付着していたミスト粒子が、主軸の回転に伴う遠心力により、連通孔を介してエア用流路に移動し、当該移動したミスト粒子が、エア用流路を流通するエアにより再度霧状化されて工具に供給されるので、ミスト用流路の内壁面へのミスト粒子の付着が抑制され、ミストの吐出不良が防止される。
また、ATCによる工具交換後において、主軸を回転させると共に当該主軸からミスト用流路にミストを供給し、さらに、当該ミストとは独立してエア用流路にエアを供給することにより、先の工具交換から今回の工具交換迄の間にミスト用流路の内壁面に付着して滞留していたミスト粒子が排除されるので、工具交換直後におけるミストの供給遅れや吐出不良が防止される。
また、本実施形態に係る工具ホルダでは、ミスト用流路の内周面に螺旋状の段差部を形成すると共に、ミスト用流路の内径を先端に向かって先細とすることにより、主軸の回転を利用して、ミスト用流路におけるミストの流れをスムーズにすることが可能となる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、上述の実施形態では工具ホルダとして7/24テーパタイプのものを説明したが、本発明では特にこれに限定されず、例えば、いわゆる2面拘束タイプのものであっても良い。また、本発明では、工作機械の主軸におけるクランプ機構の方式は、上述のものに限定されず、押し込みタイプや引き込みタイプであっても良い。
10…工具ホルダ
11…ホルダ本体
11a…直丸軸部
111a…雄ネジ部
11b…フランジ部
11c…テーパシャンク部
12…貫通孔
12a、12c…テーパ部
12b、12d…雌ネジ部
13…スリーブ
13a…連通孔
13b…螺旋状の段差部
14…ミスト用流路
15…エア用流路
16…コレット
17…コレット固定機構
17a…ナット体
17b…リング棒部材
17c…結合部材
18…プルスタッド
19…工具ストッパ
20…工具
21…貫通孔
30…工作機械
31…主軸
32…貫通孔
32a…テーパ孔
33…エア供給用配管
34…軸受
35…ハウジング
36…ミスト供給用配管
40…クランプ機構
41…キャニスタ
41a…円孔
42…鋼球
43…クランプロッド
43a…突出部
44…受け部材
45…仮止部材
46…コイルスプリング
47…皿バネ
50…ミスト供給装置
60…エア供給装置
d…連通孔の内径
OL…回転軸心
P1…ミスト供給圧力
P2…エア供給圧力
11…ホルダ本体
11a…直丸軸部
111a…雄ネジ部
11b…フランジ部
11c…テーパシャンク部
12…貫通孔
12a、12c…テーパ部
12b、12d…雌ネジ部
13…スリーブ
13a…連通孔
13b…螺旋状の段差部
14…ミスト用流路
15…エア用流路
16…コレット
17…コレット固定機構
17a…ナット体
17b…リング棒部材
17c…結合部材
18…プルスタッド
19…工具ストッパ
20…工具
21…貫通孔
30…工作機械
31…主軸
32…貫通孔
32a…テーパ孔
33…エア供給用配管
34…軸受
35…ハウジング
36…ミスト供給用配管
40…クランプ機構
41…キャニスタ
41a…円孔
42…鋼球
43…クランプロッド
43a…突出部
44…受け部材
45…仮止部材
46…コイルスプリング
47…皿バネ
50…ミスト供給装置
60…エア供給装置
d…連通孔の内径
OL…回転軸心
P1…ミスト供給圧力
P2…エア供給圧力
Claims (5)
- 工具を拘束する拘束手段と、
液体と気体とを混合したミストを流通させるためのミスト用流路と、を少なくとも備え、
前記拘束手段により前記工具を拘束した状態で工作機械の主軸の先端に装着され、前記主軸から供給される前記ミストを、前記ミスト用流路を介して、前記工具に供給可能な工具ホルダであって、
前記ミストとは独立して前記主軸から供給される気体を、前記ミスト用流路の外周で流通させた後に、前記ミスト用流路に導く気体用流路をさらに備えており、
前記ミスト用流路と前記気体用流路との間には、複数の連通孔が形成されている工具ホルダ。 - 前記ミスト用流路の内周面に、螺旋状の段差部が形成されている請求項1記載の工具ホルダ。
- 前記ミスト用流路は、その内径が先端に向かって先細となっている請求項1又は2記載の工具ホルダ。
- 前記ミスト用流路の内周面は、撥油性を持つコーティングを有する請求項1〜3の何れかに記載の工具ホルダ。
- 請求項1〜4の何れかに記載の工具ホルダに保持された前記工具に前記ミストを供給するための工具へのミスト供給方法であって、
前記ミストの供給圧力(P1)と前記気体の供給圧力(P2)との関係が、P1>1/2×P2となるように、前記気体用流路を介して前記気体を供給圧力(P2)で供給しながら、前記ミスト用流路を介して前記工具に前記ミストを供給圧力(P1)で供給する工具へのミスト供給方法。
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---|---|---|---|
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JP2005186254A true JP2005186254A (ja) | 2005-07-14 |
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Family Applications (1)
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JP2003434582A Pending JP2005186254A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | 工具ホルダ、及び、工具へのミスト供給方法 |
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JP (1) | JP2005186254A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008207291A (ja) * | 2007-02-27 | 2008-09-11 | Nt Tool Corp | 工具保持具 |
JP2012519086A (ja) * | 2009-03-05 | 2012-08-23 | ビエロマティク ロイゼ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト | ランス・ユニット及びランス・ユニットを具備するスピンドル |
JP2015107544A (ja) * | 2013-10-24 | 2015-06-11 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 流路形成部品、これを用いたマシニングセンタ及びツールのシャンク部の洗浄方法 |
CN105834769A (zh) * | 2015-01-16 | 2016-08-10 | 鼎朋企业股份有限公司 | 导引式筒夹 |
JP2018519170A (ja) * | 2015-05-08 | 2018-07-19 | サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ | 切削工具のプルアウトを決定する方法、および、切削工具のための回転可能な工具ホルダー |
-
2003
- 2003-12-26 JP JP2003434582A patent/JP2005186254A/ja active Pending
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