JP2015107544A - 流路形成部品、これを用いたマシニングセンタ及びツールのシャンク部の洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流路形成部品1は、ツールとしての回転工具5におけるテーパ形状のシャンク部51が装着される装着穴21よりも奥側に配置され、回転工具5内に設けられたツール側流路53へ流体Wを供給する。流路形成部品1は、流体Wを螺旋状に通過させる螺旋状流路24と、螺旋状流路24の下流側において、螺旋状流路24の螺旋の中心に流路の中心が位置する丸穴形状に形成された丸穴状流路32とを有している。
【選択図】図2
Description
ところで、ツール支持機構に装着するツールのシャンク部には、ツール交換を行うとき等に、切粉等の異物が付着することがある。そのため、ツール支持機構の装着穴に、装着前のツールのシャンク部を対向させ、ツール支持機構の供給流路から吐出される流体をシャンク部に当てて、シャンク部に付着する異物を除去している。
また、特許文献1の主軸装置は、エアによってツールホルダのシャンク部及びスピンドルのツールホルダ支持部を清掃するものである。そのため、この主軸装置によっては、ツールのシャンク部に付着した切粉等の異物を除去することが困難である。
上記流体を螺旋状に通過させる螺旋状流路と、該螺旋状流路の下流側において、該螺旋状流路の螺旋の中心に流路の中心が位置する丸穴形状に形成され、上記流体を円錐形状に広がるように吐出させるための丸穴状流路とを有することを特徴とする流路形成部品にある。
該マシニングセンタの回転主軸は、上記装着穴と、該装着穴よりも奥側に配置された上記流路形成部品とを有しており、
上記ツールは、上記回転主軸によって回転して、被加工対象に回転加工を行う回転工具であり、
上記流体は、上記回転工具の先端部から吐出されるクーラントであることを特徴とする流路形成部品を用いたマシニングセンタにある。
上記流路形成部品には、上記流体を螺旋状に通過させる螺旋状流路と、該螺旋状流路の下流側において、該螺旋状流路の螺旋の中心に流路の中心が位置する丸穴形状の丸穴状流路とが形成されており、
上記螺旋状流路及び上記丸穴状流路を通過させる流体を、該丸穴状流路の先端から円錐形状に広がるように吐出させ、上記装着穴に装着される前に該装着穴に対向して配置された上記ツールの上記シャンク部の全周に当てることを特徴とするツールのシャンク部の洗浄方法にある。
それ故、上記流路形成部品、これを用いたマシニングセンタ及びツールのシャンク部の洗浄方法によれば、シャンク部の全周を洗浄して、シャンク部に付着する異物を効果的に除去することができる。
上記流路形成部品においては、上記螺旋状流路は、上記流路形成部品に設けられた挿入穴の内周面と、該挿入穴内に挿入された軸部の外周に設けられた螺旋状溝とによって形成されていてもよい。
この場合には、螺旋状溝が設けられた軸部を挿入穴に挿入することにより、螺旋状流路を容易に形成することができる。
この場合には、テーパ部の形成により、螺旋状流路と丸穴状流路との間に、流体の流れを遮る段差部が形成されてしまうことを防止することができる。そして、テーパ部により、螺旋状流路から丸穴状流路への流体の流れを円滑にすることができ、丸穴状流路の先端から円錐形状に流体が吐出する状態を円滑に形成することができる。
この場合には、丸穴状流路の先端から吐出させる円錐形状の流体を、ツールのシャンク部の全周に確実に衝突させることができる。これにより、シャンク部の全周をより確実に洗浄することができる。
この場合には、円錐形状に吐出させる流体の傾斜角度を設定する手間を省くことができる。また、シャンク部の全周を洗浄すると同時に、装着穴の全周も洗浄することができる。
この場合には、シャンク部を引き込むための構造を、流路形成部品に形成することができる。
この場合には、マシニングセンタの回転主軸において、装着穴に、シャンク部に異物が付着されていない回転工具を装着することができる。そして、回転工具による被加工対象の加工精度を向上させることができる。
この場合には、円錐形状に吐出させる流体の傾斜角度を設定する手間を省くことができ、シャンク部の全周を洗浄すると同時に、装着穴の全周も洗浄することができる。また、シャンク部の全周及び装着穴の全周の洗浄を、短い時間で効果的に行うことができる。
本例の流路形成部品1は、図1に示すごとく、ツールとしての回転工具5におけるテーパ形状のシャンク部51が装着される装着穴21よりも奥側に配置され、回転工具5内に設けられたツール側流路53へ流体Wを供給するための部品である。流路形成部品1は、回転工具5を支持するためのツール支持機構100内に配置されており、ツール側流路53へ流体Wを供給する供給流路を形成する。
流路形成部品1を有するツール支持機構100は、図2に示すごとく、螺旋状流路24を通過して丸穴状流路32の先端321から、内部が空洞で外周部に流体が集中した円錐形状に吐出される流体W1を、装着穴21に装着される前に装着穴21に対向して配置された回転工具5のシャンク部51の外周面513の全周に当てるよう構成されている。
図1に示すごとく、本例のツールは、回転主軸10によって回転して、被加工対象に回転加工を行う回転工具5である。回転工具5は、シャンク部51と反対側に切削加工を行うための加工刃52を有している。ツール側流路53は、回転工具5の中心において、回転工具5のシャンク部51の先端から加工刃52まで形成されている。本例の流体Wは、回転工具5の加工刃52によって被加工対象に切削加工を行う際に、加工刃52と被加工対象との間に生じる摩擦を低減し、加工刃52を冷却して加工を円滑にするためのクーラント(切削油)である。
挿入穴31と丸穴状流路32との間には、挿入穴31から徐々に縮径して丸穴状流路32に繋がるテーパ部312が形成されている。テーパ部312の形成により、挿入穴31と丸穴状流路32との間に、流体Wの流れを遮る段差部が形成されてしまうことを防止し、螺旋状流路24から丸穴状流路32への流体Wの流れを円滑にすることができる。
ここで、図3〜図5は、筒状体3、軸部4及び止めねじ341をツール支持機構100の流体供給穴11から分解した状態を示す。また、図5は、筒状体3から軸部4及び止めねじ341を分解した状態を示す。
一方、図6に示すように、丸穴状流路32の先端321から吐出される流体Wを装着穴21に意図的に当てることによって円錐形状の流体W2を形成し、この円錐形状の流体W2をシャンク部51の全長の全周に当てることもできる。丸穴状流路32の先端321から吐出される流体Wは、螺旋状流路24の形成状態、流体Wの供給圧力、流量等を調整することによって、装着穴21に意図的に当てることができる。
図2に示すごとく、回転工具5のシャンク部51をツール支持機構100の装着穴21に装着する際には、回転工具5のシャンク部51を装着穴21に対向して一旦配置する。そして、この回転工具5が装着される前の状態において、ツール支持機構100の流体供給穴11に供給される流体Wを、連絡流路凹部35、螺旋状流路24及び丸穴状流路32を通過させて、丸穴状流路32の先端321から吐出させる。
具体的には、回転工具5のシャンク部51を装着穴21に対向して配置した後、丸穴状流路32の先端321から流体Wを吐出させる。このとき、流体Wは、装着穴21の内周面の全周に当たった後、シャンク部51の外周面513の全周に当たる。そして、丸穴状流路32の先端321からの流体Wの吐出状態を維持して、回転工具5を移動させて、シャンク部51を装着穴21へ接近させる。このとき、装着穴21に当たった後の流体Wを、より強くシャンク部51の外周面513に当てることができる。そして、シャンク部51が装着穴21に装着される直前に、丸穴状流路32の先端321からの流体Wの吐出を停止させる。なお、シャンク部51が装着穴21に装着されるまで、流体Wの吐出を継続することもできる。
10 回転主軸
100 ツール支持機構
21 装着穴
24 螺旋状流路
3 筒状体
31 挿入穴
311 内周面
312 テーパ部
32 丸穴状流路
4 軸部
41 螺旋状溝
5 回転工具(ツール)
51 シャンク部
53 ツール側流路
Claims (11)
- ツールにおけるテーパ形状のシャンク部が装着される装着穴よりも奥側に配置され、上記ツール内に設けられたツール側流路へ流体を供給するための流路形成部品であって、
上記流体を螺旋状に通過させる螺旋状流路と、該螺旋状流路の下流側において、該螺旋状流路の螺旋の中心に流路の中心が位置する丸穴形状に形成され、上記流体を円錐形状に広がるように吐出させるための丸穴状流路とを有することを特徴とする流路形成部品。 - 上記螺旋状流路は、上記流路形成部品に設けられた挿入穴の内周面と、該挿入穴内に挿入された軸部の外周に設けられた螺旋状溝とによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流路形成部品。
- 上記丸穴状流路は、上記軸部の先端面を受け止めるよう上記挿入穴よりも小径に形成されており、
上記挿入穴と上記丸穴状流路との間には、テーパ部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の流路形成部品。 - 上記円錐形状に広がるように吐出させる流体を、上記装着穴に装着される前に該装着穴に対向して配置された上記ツールの上記シャンク部の全周に当てるよう構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の流路形成部品。
- 上記円錐形状に広がるように吐出させる流体の内周位置における、中心線に対する傾斜角度が、上記シャンク部の、中心線に対する傾斜角度以下になるよう構成されていることを特徴とする請求項4に記載の流路形成部品。
- 上記丸穴状流路から吐出させる流体を、上記装着穴に当てた後、上記シャンク部の全周に当てるよう構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の流路形成部品。
- 上記流路形成部品には、上記シャンク部に設けられた突起部を掛止して、該シャンク部を引き込むための掛止引込み部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の流路形成部品。
- 上記流路形成部品は、マシニングセンタの回転主軸に設けられており、
上記ツールは、上記回転主軸によって回転して、被加工対象に回転加工を行う回転工具であり、
上記流体は、上記回転工具の先端部から吐出されるクーラントであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の流路形成部品。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の流路形成部品を用いて構成されたマシニングセンタであって、
該マシニングセンタの回転主軸は、上記装着穴と、該装着穴よりも奥側に配置された上記流路形成部品とを有しており、
上記ツールは、上記回転主軸によって回転して、被加工対象に回転加工を行う回転工具であり、
上記流体は、上記回転工具の先端部から吐出されるクーラントであることを特徴とする流路形成部品を用いたマシニングセンタ。 - ツールにおけるテーパ形状のシャンク部が装着される装着穴よりも奥側に配置され、上記ツール内に設けられたツール側流路へ流体を供給するための流路形成部品を用いて、上記ツールの上記シャンク部を洗浄する方法であって、
上記流路形成部品には、上記流体を螺旋状に通過させる螺旋状流路と、該螺旋状流路の下流側において、該螺旋状流路の螺旋の中心に流路の中心が位置する丸穴形状の丸穴状流路とが形成されており、
上記螺旋状流路及び上記丸穴状流路を通過させる流体を、該丸穴状流路の先端から円錐形状に広がるように吐出させ、上記装着穴に装着される前に該装着穴に対向して配置された上記ツールの上記シャンク部の全周に当てることを特徴とするツールのシャンク部の洗浄方法。 - 上記丸穴状流路から吐出させる流体を、上記装着穴に当てた後、上記シャンク部の全周に当てるとともに、上記丸穴状流路からの流体の吐出状態を維持して、上記シャンク部を上記装着穴へ接近させることを特徴とする請求項10に記載のツールのシャンク部の洗浄方法。
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