JP2009220200A - 流体供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】供給する流体によってドリルに付く切り屑を除去することができる流体供給装置を提供する。
【解決手段】被加工物に穴開け加工を行なうドリル31の先端部31aへ向けて切削油を噴出するために、切削油を流す流路7を有しているノズル2を備えている。ノズル2には、ドリル31を挿通させる工具孔4が中央部に設けられ、前記流路7が円周状に設けられている。流路7は、工具孔4の周りに噴出口10を有し、噴出口10に向かって径方向内側へと傾斜している。流路7は、噴出口10へ向かう方向が長手方向となる溝6を周方向に複数有している。溝6の断面は円弧状である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、工作機械に設けられる流体供給装置に関する。
被加工物に穴開け加工を行なう切削工具(例えばドリルやリーマ)を有する切削加工機には、切削工具による被加工物の加工性を向上させるために、切削油(クーラント)等の流体を切削工具の先端部(加工点)へ供給する流体供給装置が設けられている(例えば特許文献1参照)。
このような流体供給装置は切削油を噴出するノズルを備えており、このノズルは、切削工具を取り付けている主軸頭の外周面に、ノズルホルダを介して固定されている。そして、このノズルから切削工具の先端部へ向けて切削油を噴出している。
特開平6−206139号公報(図1参照)
切削加工機によって穴開け加工を行なっていると、切削工具に切り屑(切り粉)が付き、切り屑等が付着したまま次の被加工物を加工すると穴寸法の精度が低下することがある。例えば製品の組み立てに際し、部品の位置決めのために切削加工機によって加工したリーマ穴にピンを圧入する場合、加工したリーマ穴の寸法が規定値よりも大きくなっていると、ピン圧入強度が不足し位置決め精度が低下する。
そこで、前記流体供給装置のノズルから切削油を噴出することで、切り屑等を切削工具から除去することが考えられる。しかし、従来の流体供給装置では、切削油を一方向から切削工具に当て冷却することを目的としているため、切り屑等を切削工具から除去することができない。
そのため、切削加工機によって穴開け加工を終える毎に、作業者がハケ等の処理工具を使って手作業で切り屑等を除去する必要があり、作業効率が悪く生産性が低下する。
また、前記のとおり、従来の流体供給装置では、ノズルから切削工具の先端部(加工点)へ向けて切削油(クーラント)を噴出しているが、切削工具(ドリル)の回転によって切削油は飛散するため、切削工具の刃先に切削油が満たされた状態となりにくく、切削工具の寿命を伸ばすのが難しく、また、加工点に切り屑等が残っていることにより、目標とする加工精度の達成が困難であった。
そこで本発明は、供給する流体によって切削工具に付く切り屑を除去することができる流体供給装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するための本発明の流体供給装置は、被加工物に穴開け加工を行なう切削工具の先端部へ向けて流体を噴出するために当該流体を流す流路を有しているノズルを備え、前記ノズルは、前記切削工具を挿通させるべく当該ノズルの中央部に設けられた工具孔と、当該工具孔の周りに噴出口を有しかつ当該噴出口に向かって径方向外側から内側へと傾斜するように設けられた円周状の前記流路とを有し、前記流路は、前記噴出口へ向かう方向が長手方向となる溝を周方向に複数有しており、当該溝の断面が弧状である。
この流体供給装置によれば、流体を流す流路が円周状に設けられ、この流路の噴出口が工具孔の周りにあり、また、流路は噴出口に向かって径方向内側へと傾斜しているため、流体を噴出することで、工具孔を挿通している切削工具に流体を全周から当てることができる。
また、流路は、複数の溝を周方向に有しており、噴出口へ向かう方向が溝の長手方向であることから、流体を噴出口へと向かわせるように整流することができ、流体を切削工具の先端部の切削加工点へ向けて噴出させることができる。さらに、溝の断面が弧状に形成されているため、この流路を通過する流体に異物が含まれていても、その異物が溝に滞留しにくい。つまり、溝に角部(隅部)があるとその角部に流体中に残留する微細な切削粉などの異物が堆積して溝を塞ぐおそれがあるが、本発明によればこれを防止することができる。
以上より、切削工具に対して全周から流体を当てることができ、切削工具に付いている異物を除去することが可能となる。
また、前記溝は前記噴出口に向かって細くなっているのが好ましい。これによれば、噴出口における流速を速くすることができる。
また、前記ノズルは、中央部に前記工具孔が形成され先細りのテーパ形状の外周面を有している円錐突出部と、この円錐突出部の径方向外側に設けられ前記外周面との間に隙間を形成するテーパ形状の内周面を有している外側環状部材とを有し、前記隙間が前記流路として形成されており、前記溝は前記外周面及び/又は内周面に形成されているのが好ましい。これによれば、円錐突出部の径方向外側に外側環状部材を設けることで、前記流路を構成することができる。
また、前記流体供給装置は、前記切削工具を装着している切削加工機の主軸頭に対して、当該切削工具が前記工具孔を挿通するようにして前記ノズルを着脱自在にする取付部を備えているのが好ましい。
これによれば、流体供給装置が備えている取付部を、切削加工機の主軸頭に取り付けることで、切削工具が工具孔を挿通した状態でノズルを切削加工機に取り付けることができる。また、切削工具を交換する際にはノズルを脱着することで切削工具の交換が容易になる。
本発明の流体供給装置によれば、流体を流す流路が円周状に設けられ、この流路の噴出口が工具孔の周りにあり、また、流路は噴出口に向かって径方向内側へと傾斜しているため、流体を噴出することで、工具孔を挿通している切削工具に流体を全周から当てることができる。これにより、切削工具に付く切り屑を除去することが可能となり、従来のように手作業で切り屑を除去する手間が省かれ、生産性を向上させることができる。さらに、溝の断面が弧状に形成されているため、この流路を通過する流体に異物が含まれていてもその異物が溝に堆積しにくいことから、ノズルの保守管理が容易となる。また、工具の寿命を延ばすことができ、加工精度を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の流体供給装置を切削加工機(工作機械)に取り付けた状態を説明する説明図である。
切削加工機Mは、機械本体部30と、この機械本体部30の一部に設けられた主軸頭32と、この主軸頭32に着脱可能に取り付けられている切削工具とを備えている(詳細は省略)。切削工具は被加工物Wに穴開け加工を行なうものであり、以下において切削工具をドリル31として説明する。機械本体部30内に設けられた駆動部が回転駆動することによりドリル31が回転し、被加工物Wに穴開け加工が行なわれる。主軸頭32は、ドリル31を固定して回転する回転部32bと、回転部32bの外径側に設けられている回転しない本体部32aとを有している。図1においてドリル31及び被加工物Wを二点鎖線で示している。
流体供給装置1(以下、供給装置1とも言う)は、ドリル31の先端部31a(加工点)へ向けて切削油(クーラント)を噴出するためのものである。この供給装置1は、切削油を流す流路7が形成されたヘッド部3を有するノズル2と、切削油を溜めるタンク(図示せず)からノズル2へ切削油を供給する供給ホース8とを備えている。そして、ノズル2が前記主軸頭32の本体部32aに取り付けられ、供給ホース8からノズル2へと供給された切削油は、ヘッド部3に形成された流路7を通過して、ドリル31の先端部31a側へ向かって流路7の噴出口10から噴出される(矢印f)。
図2はノズル2の分解断面図であり、図3はノズル2のヘッド部3の拡大断面図である。ノズル2は第一部材21と第二部材22とを有しており、第一部材21に第二部材22が取り付けられることによって、ノズル2はヘッド部3を有する構成となる。さらに、後に詳しく説明するが、前記取り付けによって、ヘッド部3に前記流路7が形成される。そして、前記供給ホース8は、ノズル2のヘッド部3に接続される。
図2において、前記第一部材21は、円筒状の円筒部33と、この円筒部33の先端側にある円環状の基部23と、この基部23の中央部からドリル31の先端部31a側(図3参照)へ突出している円錐突出部5とを有している。円錐突出部5は、先細りのテーパ形状の外周面5aを有している円錐台形状であり、その径方向中央部にドリル31を挿通させる工具孔4が形成されている。工具孔4は円錐突出部5の中心線と同心状に形成されている。
前記第二部材22は、円錐突出部5の径方向外側に設けられる外側環状部材である。第二部材22は、当該第二部材22が第一部材21に取り付けられることで、円錐突出部5の前記外周面5aとの間に隙間を形成するテーパ形状の内周面22aを有している。そして、前記外周面5aと前記内周面22aとの間に形成される前記隙間が前記流路7となる。
図2において、第一部材21の前記基部23の外周部に円環状の鍔部23aが形成されており、この鍔部23aの内周面にはネジ23bが形成されている。一方、第二部材22の外周面にはネジ22bが形成されており、これらネジ22b,23bが螺合することによって、第二部材22を第一部材21に取り付けることができる。このため、第二部材22の取り換えが容易となり、後に説明するが流路7(溝6)の形状の変更が容易となる。
このように、第一部材21に第二部材22を取り付けることで、内部に流路7を有するヘッド部3が構成される(図3参照)。ヘッド部3は、基部23と、円錐突出部5と、第二部材(外側環状部材)22とによって構成されており、また、ヘッド部3の中央部(径方向内側)に、前記工具孔4が形成された構造となる。
工具孔4はヘッド部3を直線的に貫通している断面円形の孔であり、その孔径はドリル31の直径よりも大きい。そして、図3に示しているように、この工具孔4の径方向外側に、流路7が当該工具孔4を中心として円周状に設けられている。
図1において、供給装置1は、ノズル2を、ドリル31を装着している切削加工機Mの主軸頭32(装着部)に対して着脱自在に取り付ける取付部材9aを備えている。図1と図2とにおいて、ノズル2は、前記円環状の基部23から中心線方向に伸びている円筒部33を有しており、この円筒部33の一部が取付部材9aへの取付部9となっている。取付部9は、径方向外方へ突出している鍔部34と、円筒部33の端部を構成している筒部35とを有している。
そして、ドリル31と主軸頭32(本体部32a)とは同心状に配置されており、さらに、工具孔4と円筒部33(筒部35)とは同心状となっていることから、主軸頭32の本体部32aに円筒部33(筒部35)を同心状に取り付けることによって、ドリル31が工具孔4を挿通した状態となってヘッド部3(ノズル2)が切削加工機Mに取り付けられる。なお、円筒部33と取付部材9aとは、例えばボルト(セットビス)37によって主軸頭32に対して抜け止め固定される。
前記流路7について説明する。図3において、流路7は円周状に設けられており、工具孔4を中心として環状に開口している噴出口10を有している。噴出口10はドリル31の先端部31a側へと向かって開口するように、ヘッド部3の先端面3aに形成されている。また、流路7は、噴出口10に向かって径方向外側から内側へと傾斜している。つまり、流路7は、先端側に向かって縮径形状となっており、ドリル31の中心線C(ノズル2の中心線)に対して傾斜している。さらに、流路7の外周面は、流路7の内周面よりも、ドリル31の中心線Cに対する傾斜角度が大きくなっており、流路7の径方向の寸法は先端側に向かって小さくなっている。また、工具孔4の先端側開口部4aと噴出口10とは近接した配置となっている。
図4はノズル2を先端部側から見た断面図(図3のA矢視の断面図)である。図3と図4とにおいて、流路7の外周面には、噴出口10へ向かう方向が長手方向となる溝6が形成されており、溝6は周方向に複数(図4では18条)形成されている。すなわち、これら溝6は、第二部材(外側環状部材)22の内周面22aに形成されている。なお、この内周面22aに対向している円錐突出部5の外周面5aは滑らかなテーパ面となっている。
図5は前記複数の溝6の説明図である。溝6は周方向に並んで複数条形成されており、全周にわたって形成されている。溝6の長手方向は、ドリル31の中心線Cに対して先端側へ傾斜した直線方向となっている(図3参照)。そして、溝6の断面は滑らかな曲線からなる弧状(アール形状)である。また、溝6の断面は溝全長にわたって弧状に形成されている。
さらに、図5の溝6(溝幅)は噴出口10に向かって細く(狭く)なっている。つまり、溝6の断面に表れる円弧の半径は噴出口10に向かって連続的に小さくなるように形成されている。このため、流路7の断面積は噴出口10に向かって小さくなり、流路7を通過する切削油の流速を噴出口10で速めることができる。
そして、溝6の下流端が噴出口10であり、噴出口10の外周側形状も溝6と同様の弧状となる。また、隣り合う溝6は噴出口10において隣接して設けられており、また、図5の場合、隣り合う溝6は全長にわたって隣接している。
弧状の溝6の具体例としては、例えばφ4ミリのドリル31の場合、溝6を18条設け、各溝6は、下流端(噴出口10)における半径を0.4ミリとした円弧状とすることができる。
図4に示しているように、溝6の内径側の縁6aと、流路7の内周面(円錐突出部5の外周面5a)との間には、微小隙間が設けられている。これにより、流路7は周方向に連続したものとなり、その流路7の外周面に凹凸形状を有した構成となっている。なお、図示しないが、溝6の内径側の縁6aと、流路7の内周面とが接触していてもよい。この場合、周方向に複数区画された円周状の流路7が形成され、その流路7の外周面に凹溝6が形成された構成となる。
図3において、ヘッド部3は、流路7の上流端が繋がっている環状の空間(環状空間)11を有している。この環状空間11は、図2において、第一部材21の基部23と、円錐突出部5と、円環状の鍔部23aと、第二部材22とによって囲まれた部分として形成される。そして、環状空間11の内周部に流路7が繋がっている。また、鍔部23aには、供給ホース8の接続部から環状空間11へと貫通した貫通孔が形成されており、この貫通孔が中間流路12となる。そして、供給ホース8からヘッド部3に送られた切削油は、中間流路12を介して環状空間11へ供給される。
以上のように構成されたノズル2を有する流体供給装置1によってドリル31の先端部31aへ供給する切削油の流れを説明する。
図3において、供給ホース8から供給された切削油は、環状空間11に供給され、環状空間11に供給された切削油が、全ての溝6へと分かれて噴出口10へと流れる。なお、環状空間11の円環断面積(中心線Cに垂直な断面の断面積)は、流路7の上流端における全断面積よりも大きくなっており、また、環状空間11の中心線C方向の高さ(厚さ)は、流路7の上流端における厚さ(径方向の高さ)よりも大きくなっている。つまり、流路7の上流端に比べて環状空間11は広くなっている。このため、環状空間11に供給された切削油は、当該環状空間11に充填された状態となってから(つまり環状空間11で内圧が維持されてから)、流路7を流れることができる。このように、切削油は環状空間11に溜められた状態となってから流路7を流れることから、流路7の全周にわたって切削油を流すことができ、環状の噴出口10の全周から切削油を噴出させることができる。
また、前記中間流路12は、切削油を送る方向を環状空間11の接線方向に平行な方向とし、環状空間11の外周部に送ることができるように形成されている。これにより、環状空間11の全周にわたって切削油を供給することができ、流路7を流れる切削油の流量を周方向で均一にするのに貢献している。
そして、前記流路7の形状によれば、工具孔4を挿通したドリル31に対して、当該ドリル31を周方向において包むようにして、切削油を噴出させることができる。さらに、流路7は噴出口10に向かって径方向内側へと傾斜しているため、ドリル31に切削油を全周にわたって確実に当てることができる。また、ドリル31の中心線Cに対する流路7(溝6)の傾斜角度は30°以下(例えば10°以上であって20°以下、又は、5°以上であって10°以下)であり、このように傾斜角度を小さくすることで、噴出した切削油はドリル31の基部側から先端部31a側へと沿うようにして流れることができる。なお、この傾斜角度は加工点(ドリル31の先端部31)の位置にあわせて変更される。
また、流路7の外周面に複数の溝6が周方向に形成されており、噴出口10へ向かう方向が溝長手方向であることから、溝6によって切削油を噴出口10へと向かわせるように整流し、切削油をドリル31の先端部31aへ向けて噴出することができる。また、溝6は、噴出口10に向かって細くなっているため、噴出口10における切削油の流速を速くすることができる。
以上より、ドリル31に対して全周から切削油を速い流速で(勢いよく)当てることができ、切削油の噴出力によってドリル31に巻き付く切り屑や付着している切り粉を、除去することができる。ドリル31による穴開け加工を行いながら切り屑等を除去することができ、また、ドリル31を正回転させ穴開け加工を終えた後、当該ドリル31を逆回転させながら原点に復帰させる間についても切削油を噴出することで、切り屑等を除去している。
このため、従来のように手作業で切り屑等をドリルから除去する手間が省かれ、本発明によれば生産性を向上させることができる。さらに、穴開け加工毎にドリル31から切り屑等が除去されることにより、各回の穴開け加工で高い仕上がり寸法精度を確保することができる。また、このように切削油をドリル31の先端部31aに供給することでドリル31の寿命を延ばすこともできる。
また、ノズル2からドリル31に吹き付けた切削油は、図示しないが、オイルパンによって受けられ前記タンクに戻される。タンク側にはフィルタが設けられており、フィルタによって切削油から切り屑等が取り除かれる。フィルタで除くことができなかった微細な切り粉は切削油に含まれたままとなり、この切削油が再び前記ノズル2へ供給される。この場合であっても、前記のとおり、ノズル2内の流路7の溝6の断面は、弧状に形成されているため、流路7を通過する切削油に微細な切り粉等の異物が含まれていても、その切り粉等の異物が溝6に堆積しにくい。つまり、溝6に鋭角な角部(隅部)があるとその角部に切り粉が堆積するおそれがあるが、本発明によればこれを防止することができる。また、流路7における切削油の流速を速くすることにより、さらに、微細な切り粉等の異物を溜まり難くすることができる。このため、ノズル2は長期にわたって安定した性能を発揮することができ、ノズル2のメンテナンス期間を長くすることができ、保守管理が容易となる。
また、図2で説明したように、第一部材21の円錐突出部5の径方向外側に第二部材22を設けるだけで流路7を構成することができ、流路7の形成が容易となる。また、第二部材22を、別の形態の溝を有しているものに交換することによって、流路7の断面形状を容易に変更することができる。
図6は本発明の流体供給装置の他の実施形態の説明図であり、ノズル2の要部断面図である。この実施形態は、前記実施形態(図3)と比べると第二部材22が異なっており、その他は同じである。すなわち、図3の溝6と異なる形態の溝66を有している第二部材22に交換することで、この実施形態の供給装置を構成することができる。
この供給装置のノズル2は、前記実施形態と同様に、ドリル31を挿通させる工具孔4が中央部に形成されていると共に、流路7が円周状に形成されたヘッド部3を有している。流路7は、工具孔4の周りに噴出口10を有しており、噴出口10に向かって径方向外側から内側へと傾斜している。そして、流路7は、噴出口10へ向かう方向が長手方向となる溝66を周方向に複数有しており、各溝66の断面は弧状である。
図7は図6の実施形態における溝66の説明図である。溝66の断面形状は全長にわたって弧状に形成されているが、図7の溝66の断面形状は、その全長にわたって同じ形状となっている。そして、隣り合う溝66は、上流端からから噴出口10側に向かって接近するように形成されており、噴出口10において隣り合う溝66は隣接している。この実施の形態においても、前記実施形態と同等の機能を有しており、切削油の噴出力によってドリル31に巻き付いている切り屑や付着している切り粉を除去することができる。また、溝66の断面は、弧状に形成されているため、流路7を通過する切削油に微細な切り粉等の異物が含まれていても、その切り粉等の異物が溝6に堆積しにくい。
図8は、本発明の流体供給装置の他の形態の説明図であり、ノズルの溝の説明図である。この実施形態は、前記実施形態(図5)と比べると、溝6が異なっており、その他は同じである。すなわち、図5の溝6と異なる形態の溝を有している第二部材に交換することで、図8の実施形態の供給装置を構成することができる。図3の実施形態では、ドリル31の中心線C(図3参照)を含む平面上に溝6の長手方向(中心線)を配置させているが、図8では、ドリルの中心線と溝6の長手方向(中心線)とが、ねじれの配置となるようにして、各溝6が形成されている。つまり、図8に示しているように、ドリルの中心線の方向から見て、溝6の中心線は、ドリルの中心線に直交する仮想線に対して傾斜している。なお、ねじれ角θは10°〜30°に設定することができ、例えば20°とすることができる。
以上の各実施形態の供給装置によれば、切削油を加工点(ドリルの刃先)に対して全周にわたって確実に当てることにより、ドリルの刃先を効率よく冷却することができ、かつ、切り屑等をドリルから洗い流すことができる。このため、刃先の摩耗を減少させることができ、工具寿命を延ばすことが可能となる。さらに、ドリルの刃先を冷却することで、構成刃先の溶着を防止することができ、被加工物の加工精度を安定させることができる。
また、本発明の流体供給装置は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。前記実施形態では、流路7の外周面側に溝を形成した場合を説明したが、流路7の内周面側に溝を形成したものであってもよい。また、外周面側と内周面側との両方に溝を形成したものであってもよい。
また、溝6の断面形状は、曲線を有して滑らかに構成された弧状であればよく、図示したように円弧形状以外に、放物線による弧形状、扁平円による弧形状、又は、中間部(溝の底部)に直線部分を有している弧形状であってもよい。
また、溝6の数を変更することができ、例えばドリル31の直径が大きくなると、溝6の数も多くなる。
さらに、切削工具はドリル以外にリーマであってもよく、また、流体供給装置から供給する流体は切削油以外であってもよい。また、前記実施形態では、切削工具を回転駆動させる切削加工機に流体供給装置を設けた場合を説明したが、これ以外に、被加工物を切削工具の中心線回りに回転させる切削加工機にも適用することができる。この場合は、切削工具に直接、流体供給装置を取り付けるようにしてもよい。
本発明の流体供給装置を切削加工機に取り付けた状態を説明する説明図である。 ノズルの分解断面図である。 ノズルの要部の拡大断面図である。 ノズルを先端側から見た断面図(図3のA矢視の断面図)である。 複数の溝の説明図である。 本発明の流体供給装置の他の形態の説明図であり、ノズルの要部断面図である。 図6の実施形態の溝の説明図である 本発明の流体供給装置の他の形態の説明図であり、ノズルの溝の説明図である。
符号の説明
1 流体供給装置
2 ノズル
3 ヘッド部
4 工具孔
5 円錐突出部
5a 外周面
6、66 溝
7 流路
9 取付部
10 噴出口
22a 内周面
31 切削工具(ドリル)
31a 先端部
32 主軸頭
M 切削加工機(工作機械)
W 被加工物

Claims (4)

  1. 被加工物に穴開け加工を行なう切削工具の先端部へ向けて流体を噴出するために当該流体を流す流路を有しているノズルを備え、
    前記ノズルは、前記切削工具を挿通させるべく当該ノズルの中央部に設けられた工具孔と、当該工具孔の周りに噴出口を有しかつ当該噴出口に向かって径方向外側から内側へと傾斜するように設けられた円周状の前記流路と、を有し、
    前記流路は、前記噴出口へ向かう方向が長手方向となる溝を周方向に複数有しており、当該溝の断面が弧状であることを特徴とする流体供給装置。
  2. 前記溝は前記噴出口に向かって細くなっている請求項1に記載の流体供給装置。
  3. 前記ノズルは、中央部に前記工具孔が形成され先細りのテーパ形状の外周面を有している円錐突出部と、この円錐突出部の径方向外側に設けられ前記外周面との間に隙間を形成するテーパ形状の内周面を有している外側環状部材とを有し、前記隙間が前記流路として形成されており、前記溝は前記外周面及び/又は内周面に形成されている請求項1又は2に記載の流体供給装置。
  4. 前記切削工具を装着している切削加工機の主軸頭に対して、当該切削工具が前記工具孔を挿通するようにして前記ノズルを着脱自在にする取付部を備えている請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体供給装置。
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