JP5072497B2 - 切削工具およびそれを用いた切削方法 - Google Patents

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Description

本発明は、正面フライス、エンドミル、ドリル等の切削工具に関する。
一般に、正面フライス、エンドミル、ドリル等の回転切削加工においては、切削部の冷却、潤滑、切屑除去等を目的として、切削部に切削油やエアー等の流体を供給している。
このような切削油やエアー等の流体の供給機構には、大きく分けて、外部機器に設けられた切削油供給装置のフレキシブルホースの先端を切削部位に向け、切削工具の外部から流体を供給するものと、外部機器の主軸から切削工具の内部を通して流体を供給するものが提案されている。
前者は、フレキシブルホースに何らかの外力が加わり、流体が噴出される方向がずれ、流体が必要な箇所に十分供給されない等の不具合があり、それに対して、切削工具の内部を通って流体が供給される後者は、このような不具合が軽減されるため、近年、多用されてきている。
後者の一例として、特許文献1には、フライスカッターやエンドミル等の回転工具において、刃具の回転速度・送り速度を変更し、切削油等の流体の噴出方向を変える必要が生じた場合、簡単な操作で短時間に切削油供給箇所を変更することができる工具が開示されている。具体的には、切削工具の内部に第一と第二の流体の通路が設けられ、そのうち切刃側に位置する第二の流体通路の切刃側出口部に第二の流体通路の流れの方向を変更できる部品を着脱可能に取り付けてなる切削工具が開示されている。このような構成により、前記部品をスパナや六角レンチを用いた簡単な操作で、短時間に流体を供給する狙いの箇所(流体の流れの方向)を変更することができるとされている。
特開2002−46014号公報
しかしながら、加工形態や刃具の回転速度・送り速度などの加工条件の違いによって、切削油等の流体を噴出すべき方向(位置)が変わるだけでなく、加工形態や加工条件によって切削部で発生する切削熱の大きさが異なる。また、近年の切削加工の高効率化に伴い多用されている切刃長の長い切削工具においては、切刃の各部分によって発生する切削熱の大きさが大きく異なる。そのため、切削油等の流体を噴出する方向を変えて狙いの箇所を変えるだけでは、切刃温度が局所的に上昇してしまうことを防ぐことができなかった。その結果、切刃が急速に摩耗したり、突発的に欠損したりするなどの問題があった。
特に、工具本体の軸線方向に沿って切刃としてが複数の小切刃が設けられた切削工具においては、各切刃の軸線方向における位置によって発生する切削熱の大きさが異なる。具体的には、軸線方向の先端側に位置する小切刃は、複数の小切刃のうち被削材と最初に接触する小切刃であるため、非常に大きな切削熱が発生する。そのため、軸線方向の先端側に位置する小切刃において、急速に摩耗したり、突発的に欠損したりするという不具合が顕著なものであった。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、外部機器の流体の噴出圧力を変更することなく、切刃の各部分において発生する切削熱に応じて、切刃各部分の近傍に供給される流体の噴出圧力を調整する構成を有することで、切刃近傍(切削部)の発熱によって生じる切刃の急速な摩耗や突発的な欠損を抑制して工具寿命が長い切削工具を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の一態様の切削工具は、工具本体部と、該工具本体部の先端側に位置するとともに少なくとも1つの切刃が形成された切刃部と、を有した切削工具であって、前記工具本体部は、軸心部分に貫通して設けられた第一の通路孔を有し、前記切刃部は、前記第一の通路孔と連通するとともに前記切刃部の外周に開口して設けられた第二の通路孔を複数有しており、前記切刃は、前記切刃部の軸線方向に沿って複数配置された複数の小切刃からなり、前記複数の第二の通路孔のうち前記切刃部の先端側に位置する第二の通路孔は、前記複数の小切刃のうち前記切刃部の先端側に位置する先端側小切刃と対をなすように配置され、かつ、前記複数の第二の通路孔のうち前記切刃部の後端側に位置する第二の通路孔は、前記軸線方向に沿って隣り合う前記小切刃の間に位置するように配置され、前記切刃部の先端側に位置する前記第二の通路孔の開口面積は、前記切刃部の後端側に位置する前記第二の通路孔の開口面積よりも小さいことを特徴とする。
このような構成により、被削材に先に接触することで大きな切削熱が発生する切刃部の先端側に位置する第二の通路孔からの噴出圧力をより大きくして切刃部の先端側における冷却効率を高めて、切刃の摩耗や突発的な欠損を抑制させることができる。
さらに、前記切刃は、複数の小切刃からなり、前記複数の第二の通路孔のうち前記切刃部の先端側に位置する第二の通路孔は、前記複数の小切刃のうち前記切刃部の先端側に位置する先端側小切刃対をなすよう配置されていることが、先端側小切刃の切刃温度の上昇を好適に抑制することができる。
また、前記複数の第二の通路孔のうち前記切刃部の後端側に位置する第二の通路孔は、
前記軸線方向に沿って隣り合う前記小切刃の間に位置するように配置されていることから、加工コストの低減を図りつつ、切削工具全体における冷却効率および切屑排出性の両性能を向上させることができる。
また、前記先端側小切刃対をなすよう配置された前記第二の通路孔は、前記先端側小切刃の先端側に位置していることが、先端側小切刃のうち最も切刃温度が上昇しやすい先端側を好適に冷却して切刃の摩耗や欠損を抑制することができるため望ましい。
本発明の別の態様の切削工具は、工具本体部と、該工具本体部の先端側に位置するとともに少なくとも1つの切刃が形成された切刃部と、を有した切削工具であって、前記工具本体部は、軸心部分に貫通して設けられた第一の通路孔を有し、前記切刃部は、前記第一の通路孔と連通するとともに前記切刃部の外周に開口して設けられた第二の通路孔を複数有しており、前記切刃部の先端側に位置する前記第二の通路孔の開口面積は、前記切刃部の後端側に位置する前記第二の通路孔の開口面積よりも小さく、前記切刃は、複数の小切刃からなるとともに、該複数の小切刃のうち前記切刃部の先端側に位置する先端側小切刃に対して前記第二の通路孔が複数配置され、前記先端側小切刃に対して複数配置された前記第二の通路孔は、前記先端側小切刃に沿うよう前記切刃部の外周に各々開口していることを特徴とする
また、前記小切刃は、前記切刃部に着脱可能に取り付けられる切削インサートに形成されていることが、切刃の摩耗や欠損が生じた小切刃のみを交換することで切削性能を回復することができるため望ましい。
前記課題を解決するため、本発明の被削材の切削方法は、上記切削工具を用いて被削材を切削する方法であって、前記被削材に前記切削工具を相対的に近づける近接工程と、前記被削材又は前記切削工具を回転させ、該切削工具を前記被削材の表面に接触させて前記被削材を切削する切削工程と、前記被削材と前記切削工具とを相対的に遠ざける離間工程と、を備えることを特徴とする。
このような構成により、冷却効率に優れた切削工具を用いて被削材を加工するため、被削材の加工表面の温度の上昇を抑制でき、仕上げ面精度の高い切削加工が実現できる。
本発明の切削工具によれば、切刃の各部分で発生する切削熱の大きさに応じて噴出圧力を異ならせて切刃の近傍に流体を供給することができ、冷却効率が高まり、切刃の摩耗や突発的な欠損を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面により説明する。
図1乃至図4は、本発明の一実施形態を示すものである。図1は、本発明の第一の実施形態による切削工具1の全体斜視図であり、図2は、図1の切削工具1の(a)平面図、(b)側面図である。そして、図3は、図1の要部拡大図である。また、図4は、本発明の第二の実施形態による切削工具11における要部拡大図である。
図1乃至図3を用いて、本発明の第一の実施形態による切削工具1について、詳細に説明する。
図1乃至図3に示す本発明の第1の実施形態による切削工具1は、外部機器に把持される工具本体部2と、該工具本体部の先端側に位置するとともに少なくとも1つの切刃4が形成された切刃部3と、を有している。そして、工具本体部2は、切刃4の近傍に流体が供給されるよう軸心部分に貫通して設けられた第一の通路孔5を有している。そして、切刃部3は、切刃4の近傍に流体が供給されるよう第一の通路孔5と連通するとともに切刃部3の外周に開口して設けられた第二の通路孔6を複数有している。
第一の通路孔5は、流体が供給される外部機器のノズルと接続されるものであって、少なくとも工具本体部2を貫通するよう形成される。本実施形態においては、図1に示すように、切刃部3の後端側にも一部渡って形成されている。本実施形態においては、第二の通路孔6の断面積は、第一の通路孔5の断面積よりも小さくなるよう形成されている。
切刃4の近傍に供給される流体としては、冷却媒体として用いられるものであり、気体であっても液体であってもよい。例えば、空気、窒素などの気体や、水、油などの液体が挙げられる。特に、圧縮空気を用いることが望ましい
そして、切削工具1は、図3に示すように、複数の第二の通路孔6のうち切刃部3の先端側に位置する第二の通路孔6Aの開口面積S6Aは、切刃部3の後端側に位置する第二の通路孔6Bの開口面積S6Bよりも小さくなるよう構成されている。
このような構成により、被削材に対して最初に食いつく部分であって、切削時に発生する切削熱が大きい切刃部3の先端側に位置する切刃4(4A)に、より大きな噴出圧力で流体が供給されるため、切刃部3の先端側に位置する切刃4Aの切刃温度の上昇を低減できる。すなわち、切削工具1に複数の第二の通路孔6を設けて、切削時に切刃4の各部分で発生する切削熱に応じて、噴出圧力を異ならせて当該各々の切刃4部分に流体を供給することができ、切削工具1における冷却効率が高まる。そのため、従来は、切刃温度が上昇しやすい切刃部3の先端側に位置する切刃4の突発的な欠損や摩耗を、好適に抑制することができる。その結果、工具寿命が向上する。
特に、開口面積Sを異ならせるといった切削工具1の容易な加工によって、外部機器から供給される噴出圧力を調整することなく、切削工具1の切刃4の各部分で生じる切削熱に応じた噴出圧力で、切刃4の各部分を冷却することができる。すなわち、異なる径のドリルを用いて第二の通路孔6を加工することで上記構成にすることができるため、加工コストが低く抑えられる。そのため、低コストで冷却機能に優れた切削工具1を提供することができる。
なお、ここでいう第二の通路孔6の開口面積Sとは、第二の通路孔6が開口する面を上面視した際の、具体的には、第二の通路孔6が開口する面に対して略垂直な方向から見た際の、第二切の通路孔6が開口する面と第二の通路孔6の内壁面との交差稜線で囲まれた部分の面積をいう。SEM等を用いて測定することができる。簡易的な測定方法としては、CCDカメラ等によって第二の通路孔6の開口部分を撮影し、画像解析することで測定することができる。
本実施形態の切削工具1においては、第二の通路孔6の開口形状として、円形状をなすものを例示したが、これに限らず、楕円形状や多角形状など、加工条件および切刃形状に応じて、適宜選択することができる。
さらに、切刃4は、複数の小切刃41からなる。具体的には、図1および図2に示すように、切刃部3に複数の小切刃41が軸線方向に沿って、螺旋状に配置されている。これによって、切削時の切削抵抗を低減して、加工効率の向上が図れる構成となっている。
そして、本実施形態の切削工具1は、この複数の小切は41のうち切刃部3の先端側に位置する先端側小切刃41Aには、第二の通路孔が対をなすよう配置されている。切刃部3の最も先端側に位置する先端側小切刃41Aは、図1および図2に示すように、切削工具1に形成される切刃4の切刃長さが長い工具において、切削時に最も大きな負荷がかかる切刃部分であって、切削時に発生する切削熱も最も大きなものとなる。本実施形態の切削工具1では、このような先端側小切刃41Aと対をなすよう第二の通路孔6が配置されているため、先端側小切刃41Aの切刃温度の上昇を好適に抑制することができる。その結果、仕上げ面精度に大きな影響を及ぼす先端側小切刃41Aの突発的な欠損や摩耗を抑制でき、仕上げ面精度の高い切削加工を行うことができる。
さらに、先端側小切刃41Aに対をなすよう配置された第二の通路孔6は、先端側小切刃41Aの先端側に位置している。これにより、先端側小切刃41の中でも切削時に最も大きな切削負荷がかかる先端側に的確に流体が噴出される。そのため、冷却効率が高まるので、先端側小切刃41Aの突発的な欠損および摩耗を抑制する効果をより一層高めることができる。
なお、本実施形態の切削工具1の第二の通路孔6は、図3に示すように、小切刃41に対して切刃部3の内周側に配置されているが、これに限らず、小切刃41に流体が供給されるように配置すればよい。例えば、小切刃41が後述するようにインサート7に形成された切刃である場合、インサート7内部に孔を設けて各々の切刃位置に応じた大きさの開口面積を備えるよう形成されたものであってもよい。
また、小切刃41は、切刃部3の軸線方向に沿って複数配置されている。そして、複数の第二の通路孔のうちの1つ(図3に第二の通路孔6Cで示す)が、軸線方向に沿って配置された複数の小切刃41のうち隣り合う2つの小切刃41に対応するよう切刃部3の外周に開口している。ここで、軸線方向に沿う複数の小切刃41を、先端側から順に1段目小切刃(先端側小切刃41)、2段目小切刃、3段目小切刃…とする。このとき、図3に示すように、隣り合う先端側小切刃41Aと2段目小切刃や、隣り合う2段目小切刃と3段目小切刃に、各々対応するよう第二の通路孔6Cが開口するよう配置されている。このような構成により、切削熱の冷却効果に加えて、生成された切屑をスムーズに排出させることができる。特に、多数の小切刃が設けられた切削工具1のように切削加工中に多量の切屑が生成されるような場合には、切削工具1の後端側に位置する2段目以降の小切刃部分に切屑が詰まりやすい傾向にあるが、上記第二の通路孔6Cを形成することで、多量の切屑をスムーズに排出させることができる。その結果、切屑が切削工具1に絡むことも抑制できるため、更なる加工精度の向上が図れる。
そして、流体を供給することにより、冷却効果、切屑排出性を向上させる効果の両方を兼ね備える点で、小切刃41ごとに第二の通路孔6が形成されているのが望ましい。なお、切削工具1の加工が容易でタクトタイムの短縮を図り加工コストの低減を図る点で、発生する切削熱がより小さな切刃部3の後端側に位置する小切刃41については、第二の通路孔6は、各小切刃41毎に形成するのではなく、軸線方向に沿って隣り合う小切刃の間に位置するよう形成されることが望ましい。
したがって、切削工具1全体における冷却効率および切屑排出性の両性能を向上させる点では、先端側切刃41Aには対になるよう第二の通路孔6が形成されるとともに、先端側小切刃41Aよりも切刃部3の後端側に位置する小切刃41については、隣り合う小切刃間に位置するよう形成されるものがより望ましい。
なお、ここでいう「第二の通路孔6が、複数の小切刃41のうち隣り合う2つの小切刃41に対応するよう切刃部3の外周に開口している。」とは、軸線方向において隣り合う2つの小切刃41のいずれにも流体が供給されるように第二の通路孔6が配置されていることをいう。
さらに、本実施形態の切削工具1は、小切刃41が、切刃部3に着脱可能に取り付けられる切削インサート(以下、インサート7と略す。)7に形成されている。このような構成により、複数の小切刃41のうち、突発的な欠損や摩耗により切削性能が低下した小切刃41のみの簡単な交換で、切削工具1の切削性能の回復が図れる。
なお、本実施形態においては、図1乃至図3に示すように、インサート7が、切刃部3に形成されたインサート装着部にねじ止めされて装着される。しかし、インサート7の切刃部3への装着方法としては、これに限らず、他のクランプ方式を用いたものであっても構わない。また、本実施形態においては、インサート7を直接切刃部3に形成されたインサート装着部に装着したものを例示したが、シート部材などを介してインサート装着部に装着するものであっても構わない。
また、図1乃至図3に示すように、インサート7が装着されるインサート装着部に沿った凹状のポケット8を形成してもよい。このような構成により切屑排出性を更に向上させることができる。なお、ポケット8を形成した場合には、切刃部の3の外周のうちポケットの壁面に第二の通路孔6が開口するよう形成することが、切屑排出性を向上させる点、および、冷却効果を向上させる点でより好ましい。
次に、図4を用いて、本発明の第二の実施形態による切削工具11について、詳細に説明する。なお、図4において、図1〜図3と同様の構成部分については、同様の符号を付して、説明を省略する。
図4に示すように、第二の実施形態による切削工具11は、第一の実施形態による切削工具1と同様、切刃4が、複数の小切刃41からなる。そして、この小切刃41は、切刃部3に着脱可能に取り付けられる切削インサート7に形成されている。
しかし、図4に示すように、第二の実施形態による切削工具11は、第一の実施形態による切削工具1と異なり、複数の小切刃41のうち切刃部3の先端側に位置する先端側小切刃41に対して、第二の通路孔6が複数配置されている。具体的には、本実施形態においては、先端側小切刃41Aに対して4個の第二の通路孔6A’が配置されている。これにより、小切刃41の近傍に供給される流体が小切刃41に好適に噴出されるため、冷却効率の向上が図れる。
さらに、この先端側小切刃41に対して配置された複数の第二の通路孔6Aは、図4に示すように、先端側小切刃41Aに沿うよう前記切刃部の外周に各々開口している。すなわち、インサートの各部分の中で、切削時に最も大きな切削熱が発生する小切刃4に供給される流体が噴出される第二の通路孔6Aが配置されている。このような構成により、先端側小切刃41Aの切刃温度の上昇を好適に抑制することができる。
特に、先端側小切刃41Aに対して複数の第二の通路孔6の開口部分が略平行に並んで配置されていることが、上記効果を奏す点でより好ましい。
最後に、本発明の一実施形態による被削材の切削方法について、上記切削工具1を用いた場合を例示して説明する。
本実施形態による被削材の切削方法は、被削材に切削工具1を相対的に近づける近接工程と、被削材又は切削工具1を回転させ、該切削工具1を被削材の表面に接触させて被削材を切削する切削工程と、被削材と前記切削工具1とを相対的に遠ざける離間工程と、を備える切削工具1を回転させ、被削材と切削工具1とを近接させる工程と、切削工具1の切刃4を被削材の表面に接触させ、被削材を切削する工程と、被削材から切削工具1を離間させる工程と、を備えてなる。
このような構成により、冷却効率の高い切削工具1を用いて被削材を切削加工するため、加工面の温度上昇を抑制することができる。その結果、仕上げ面精度の高い切削加工を実現することができる。
なお、上述した実施形態においては、切刃4が複数の小切刃41からなる一実施形態として、軸線方向に沿って、6段、径方向に沿って、4個の小切刃41が配置されたものを例示したが、これに限らず、径方向には、1個の小切刃41が配置されたものであってもよい。すなわち、軸線方向に沿って、少なくとも複数の小切刃41が配置されていればよい。つまり、先端面からの位置が異なる小切刃41を少なくとも2つ以上配置されていればよい。
さらに、上述した実施形態においては、エンドミルを例示したが、これに限らず、正面フライス等の他の転削工具にも好適に用いることができる。
また、上述した実施形態においては、第一の通路孔5および第二の通路孔6のいずれも、孔の軸線に沿って径が異ならない円柱状をなすものを例示したが、切刃部の先端側に向かうにつれて径が小さくなるようなテーパー形状をなすものであってもよい。特に、上記第二の通路孔6をテーパー形状とすることで、第二の通路孔5の断面積よりも大きな第一の通路孔5との接続部分にかかる負荷を低減することができる。そのため、第一の通路孔と第二の通路孔6との接続部分において、流体と通路孔の内壁との間で生じる抵抗が低減され工具寿命が高まる。なお、上記通路孔5および6を円柱状とすることでは、各通路孔の加工が容易となり加工コストの低減が図れるという効果が得られる。
さらに、上述した実施形態においては、切刃が着脱可能な切削インサートに形成された構成を例示したが、切削工具の切刃部にロウ付けされた切刃を有する構成をなすものであってもよい。
以上、本発明の実施形態を例示したが、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、発明の目的を逸脱しない限り任意のものとすることができることはいうまでもない。
本発明の第一の実施形態による切削工具1の全体斜視図である。 図1の切削工具1の(a)平面図、(b)側面図である。 図1の切削工具1の要部拡大図である。 本発明の第二の実施形態による切削工具11の要部拡大図である。
符号の説明
1 第一の実施形態による切削工具
2 工具本体部
3 切刃部
4 切刃
41 小切刃
41A 先端側小切刃
5 第一の通路孔
6 第二の通路孔
6A 先端側に位置する第二の通路孔
6B 後端側に位置する第二の通路孔
7 切削インサート
8 ポケット
11 第二の実施形態による切削工具

Claims (8)

  1. 工具本体部と、該工具本体部の先端側に位置するとともに少なくとも1つの切刃が形成された切刃部と、を有した切削工具であって、
    前記工具本体部は、軸心部分に貫通して設けられた第一の通路孔を有し、
    前記切刃部は、前記第一の通路孔と連通するとともに前記切刃部の外周に開口して設けられた第二の通路孔を複数有しており、
    前記切刃は、前記切刃部の軸線方向に沿って複数配置された複数の小切刃からなり、
    前記複数の第二の通路孔のうち前記切刃部の先端側に位置する第二の通路孔は、前記複数の小切刃のうち前記切刃部の先端側に位置する先端側小切刃と対をなすように配置され、かつ、前記複数の第二の通路孔のうち前記切刃部の後端側に位置する第二の通路孔は、前記軸線方向に沿って隣り合う前記小切刃の間に位置するように配置され、
    前記切刃部の先端側に位置する前記第二の通路孔の開口面積は、前記切刃部の後端側に位置する前記第二の通路孔の開口面積よりも小さいことを特徴とする切削工具。
  2. 前記先端側小切刃対をなすよう配置された前記第二の通路孔は、前記先端側小切刃の先端側に位置していることを特徴とする請求項記載の切削工具。
  3. 前記複数の第二の通路孔のうち前記切刃部の後端側に位置する第二の通路孔は、当該第二の通路孔から噴出されて前記切刃を冷却するための流体が、前記軸線方向に沿って隣り合う前記小切刃のいずれにも供給されるように配置されていることを特徴とする請求項1記載の切削工具。
  4. 工具本体部と、該工具本体部の先端側に位置するとともに少なくとも1つの切刃が形成された切刃部と、を有した切削工具であって、
    前記工具本体部は、軸心部分に貫通して設けられた第一の通路孔を有し、
    前記切刃部は、前記第一の通路孔と連通するとともに前記切刃部の外周に開口して設けられた第二の通路孔を複数有しており、
    前記切刃部の先端側に位置する前記第二の通路孔の開口面積は、前記切刃部の後端側に位置する前記第二の通路孔の開口面積よりも小さく、
    前記切刃は、複数の小切刃からなるとともに、該複数の小切刃のうち前記切刃部の先端側に位置する先端側小切刃に対して前記第二の通路孔が複数配置され、
    前記先端側小切刃に対して複数配置された前記第二の通路孔は、前記先端側小切刃に沿うよう前記切刃部の外周に各々開口していることを特徴とする切削工具。
  5. 前記小切刃は、前記切刃部の軸線方向に沿って複数配置されているとともに、
    前記複数の第二の通路孔のうち一の第二の通路孔は、前記切刃部の軸線方向に沿って複数配置された小切刃のうち隣り合う2つの小切刃に対応するよう前記切刃部の外周に開口していることを特徴とする請求項記載の切削工具。
  6. 前記複数の第二の通路孔の開口部分は、前記先端側小切刃に対して略平行に並んで配置されていることを特徴とする請求項1乃至5記載の切削工具。
  7. 前記小切刃は、前記切刃部に着脱可能に取り付けられる切削インサートに形成されていることを特徴とする請求項乃至6いずれか記載の切削工具。
  8. 請求項1乃至7いずれか記載の切削工具を用いて被削材を切削する方法であって、
    前記被削材に前記切削工具を相対的に近づける近接工程と、
    前記被削材又は前記切削工具を回転させ、該切削工具を前記被削材の表面に接触させて前記被削材を切削する切削工程と、
    前記被削材と前記切削工具とを相対的に遠ざける離間工程と、を備えることを特徴とする被削材の切削方法。
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