JP2006281300A - 冷却制御方法、装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 冷却制御装置100は、仕上圧延後の鋼板1を搬送しながら、冷却通板中は冷却強度が略一定となるような冷却水量で冷却する冷却装置4を制御するものであって、目標冷却終了温度情報に応じて通板速度を算出して冷却装置4に反映させるとともに、冷却装置4による鋼板1の予定冷却履歴を取得する予定冷却履歴取得部101と、冷却装置4による冷却開始前及び冷却終了後での鋼板1の長手方向の所定の部位での実績温度情報を取得する実績温度情報取得部102と、予定冷却履歴取得部101により取得される予定冷却履歴と実績温度情報取得部102により取得される実績温度情報とに基づいて、冷却装置4に反映させた通板速度を修正する通板速度修正部103とを備える。
【選択図】 図3
Description
本発明の冷却制御装置は、仕上圧延後の鋼板を搬送しながら、冷却通板中は冷却強度が略一定となるような冷却水量で冷却する冷却装置を制御する冷却制御装置であって、前記冷却装置により冷却が終了した部分の鋼板の実績温度情報に基づいて、当該鋼板の通板速度を制御する点に特徴を有する。
本発明のコンピュータプログラムは、仕上圧延後の鋼板を搬送しながら、冷却通板中は冷却強度が略一定となるような冷却水量で冷却する冷却装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、前記冷却装置により冷却が終了した部分の鋼板の実績温度情報に基づいて、当該鋼板の通板速度を制御する処理をコンピュータに実行させる点に特徴を有する。
ΔT=33.8−3.63h(−0.0371+0.00528h)・TF・・・(1)
但し、ΔT:上表面と板温最高点との温度差、h:板厚
で与える。下表面温度TLは、下式(2)
TL=TF+K1ξ(ΔTScon+ΔTSclass)+K2・・・(2)
但し、ξ:学習により得た温度変換係数、ΔTS:学習により得た入側温度上下面温度差、K1,K2:調整要素
により決定する。以上の条件を満たす放射線状の温度分布を決定し、板厚方向の温度分布を決定する。その他にも、詳細な説明は省略するが、表面温度から板厚方向の温度分布を求める手法については特許文献2、3等にも開示されており、いずれの手法を用いてもかまわない。
Q(i)t+Δt
=Q(i)t+Δt・(λi+1−2λi+λi-1)/ρ・Δx2 (i=1〜11)
ΔQs
=4.88[{(Tg+273)/100}4−{(T(i)+273)/100}4] (i=1、11)
=0 (i=2〜10)・・・(3)
但し、Q(i)t:時刻tでの要素iの含熱量、T(i)t:同温表示、Δt:差分計算の刻み時間(=const,150msec)、ρ:密度、λ:要素iの熱伝導率、Tg:気温、ΔQs:境界条件、Δx:板厚分割厚
を解く。この場合に、板温度Tから含熱量Qへの変換を、
T>880であれば、Q=3.333+0.16T
T≦880であれば、Q=−149.05+0.481・T−1.68×10-4・T2
とし、含熱量Qから温度Tへの変換(含熱量:比熱を0℃からTまで積分した値)を、
Q>144.13であれば、T=−20.8+6.25×Q
0<Q≦144.13であれば、T=1431.5−√(1.162×106−5.95×103×Q)
とする。
Vci *=(TSi *−TE*)/tei *・・・(4)
として算出することができる。
TSR=Ave(TSi R:i=指定距離分のサンプリング個数分)・・・(5)
TFR=Ave(TFi R:i=指定距離分のサンプリング個数分)・・・(6)
により実績温度情報として算出する(ステップS203)。なお、指定距離をどの程度のセグメント分とするかは、通板速度の修正制御に有意効果のある長さを過去の実績等から定めればよい。
VcR=(TSR−TFR)/teR・・・(7)
により算出する(ステップS301)。なお、teRは鋼板1の指定長さ分の実績平均冷却時間である。
teei´=(TSR−TE*)/VcR・・・(8)
により算出する(ステップS302)。
teei´s=tei *−(tei *−teei´)・GvE・・・(9)
により算出する(ステップS303)。ここで、修正ゲインGvEは制御の応答性と収束性を調節するものであり、通常0.8〜1.0の値とするが、実際の温度誤差の大きさや変動に応じて適切に調整すればよい。
KvEj=tei */teei´s・・・(10)
但し、j:制御回数インデックス
により算出する(ステップS304)。
ΔVEj=KvEj/KvE(j-1)・・・(11)
により算出し、通板速度の修正設定出力を行う(ステップS305)。なお、ここでは現在の通板速度に対する修正係数ΔVEjを算出するようにしたが、初期設定速度に対する修正係数を算出するようにしてもかまわない。
図10に示すように、同一の冷却条件下で、本発明による冷却制御を適用した場合と適用しない場合との結果を比較した。冷却条件は、仕上圧延後の鋼板の板厚を20[mm]、板長を28[m]、冷却開始温度を750[℃]、目標冷却終了温度をTE*=465±25[℃]、初期通板速度を70[m/min]、修正ゲインをGvE=0.9としている。
2 仕上圧延機
3 矯正機
4 冷却装置
5 仕上前面温度計
6 仕上後面温度計
7 冷却前面温度計
8 冷却後面温度計
100 冷却制御装置
101 予定冷却履歴取得部
102 実績温度情報取得部
103 通板速度修正部
Claims (10)
- 仕上圧延後の鋼板を搬送しながら、冷却通板中は冷却強度が略一定となるような冷却水量で冷却する冷却装置を制御する冷却制御方法であって、
前記冷却装置により冷却が終了した部分の鋼板の実績温度情報に基づいて、当該鋼板の通板速度を制御することを特徴とする冷却制御方法。 - 目標冷却終了温度情報に応じて通板速度を算出して前記冷却装置に反映させるとともに、前記冷却装置による前記鋼板の予定冷却履歴を取得する予定冷却履歴取得手順と、
前記冷却装置による冷却開始前及び冷却終了後での前記鋼板の長手方向の所定の部位での実績温度情報を取得する実績温度情報取得手順と、
前記予定冷却履歴取得手順により取得される予定冷却履歴と前記実績温度情報取得手順により取得される実績温度情報とに基づいて、前記冷却装置に反映させた通板速度を修正する通板速度修正手順とを有することを特徴とする請求項1に記載の冷却制御方法。 - 前記予定冷却履歴取得手順では、前記鋼板の長手方向の各部での冷却開始温度情報を取得する手順と、前記鋼板の長手方向の各部が冷却開始位置から冷却終了位置に達するまでの予定全冷却時間を算出する手順と、前記目標冷却終了温度情報、前記冷却開始温度情報、及び前記予定全冷却時間に基づいて、前記鋼板の長手方向の各部が冷却開始位置から冷却終了位置に達するまでの期間での予定冷却強度を求める手順とを含むことを特徴とする請求項2に記載の冷却制御方法。
- 前記通板速度修正手順では、前記予定冷却履歴取得手順により求められる予定冷却強度と、前記実績温度情報取得手順により取得される実績温度情報とに基づいて、前記鋼板の所定の部位の温度が前記目標冷却終了温度情報を満たすための必要全冷却時間を算出し、その必要全冷却時間に基づいて前記通板速度を修正することを特徴とする請求項3に記載の冷却制御方法。
- 前記目標冷却終了温度情報は、前記鋼板の板厚方向平均温度で与えられることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の冷却制御方法。
- 前記実績温度情報取得手順では、前記冷却装置の前面位置及び後面位置にそれぞれ配置された温度計により計測される前記鋼板の表面温度から板厚方向平均温度を算出し、前記所定の部位での各板厚方向平均温度の平均値を前記実績温度情報として求めることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の冷却制御方法。
- 仕上圧延後の鋼板を搬送しながら、冷却通板中は冷却強度が略一定となるような冷却水量で冷却する冷却装置を制御する冷却制御装置であって、
前記冷却装置により冷却が終了した部分の鋼板の実績温度情報に基づいて、当該鋼板の通板速度を制御することを特徴とする冷却制御装置。 - 目標冷却終了温度情報に応じて通板速度を算出して前記冷却装置に反映させるとともに、前記冷却装置による前記鋼板の予定冷却履歴を取得する予定冷却履歴取得手段と、
前記冷却装置による冷却開始前及び冷却終了後での前記鋼板の長手方向の所定の部位での実績温度情報を取得する実績温度情報取得手段と、
前記予定冷却履歴取得手段により取得される予定冷却履歴と前記実績温度情報取得手順により取得される実績温度情報とに基づいて、前記冷却装置に反映させた通板速度を修正する通板速度修正手段とを備えたことを特徴とする請求項7に記載の冷却制御装置。 - 仕上圧延後の鋼板を搬送しながら、冷却通板中は冷却強度が略一定となるような冷却水量で冷却する冷却装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
前記冷却装置により冷却が終了した部分の鋼板の実績温度情報に基づいて、当該鋼板の通板速度を制御する処理をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。 - 目標冷却終了温度情報に応じて通板速度を算出して前記冷却装置に反映させるとともに、前記冷却装置による前記鋼板の予定冷却履歴を取得する予定冷却履歴取得処理と、
前記冷却装置による冷却開始前及び冷却終了後での前記鋼板の長手方向の所定の部位での実績温度情報を取得する実績温度情報取得処理と、
前記予定冷却履歴取得手段により取得される予定冷却履歴と前記実績温度情報取得手順により取得される実績温度情報とに基づいて、前記冷却装置に反映させた通板速度を修正する通板速度修正処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする請求項9に記載のコンピュータプログラム。
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