JPH1088236A - 加熱炉の制御装置 - Google Patents

加熱炉の制御装置

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JPH1088236A
JPH1088236A JP24059496A JP24059496A JPH1088236A JP H1088236 A JPH1088236 A JP H1088236A JP 24059496 A JP24059496 A JP 24059496A JP 24059496 A JP24059496 A JP 24059496A JP H1088236 A JPH1088236 A JP H1088236A
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heating
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slab
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Hisashi Ezure
連 久 江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続鋳造設備の圧延生産量に基づく圧延計画
に対応し、かつ、省エネルギーのもとでスラブを圧延に
適した温度に精度良く加熱する加熱炉の制御装置を提供
する。 【解決手段】 ミルライン上の加熱炉の温度を制御する
一方、材料の加熱炉を含むライン上の主要設備を通過す
る時刻を予測し、その予測時刻に従って、テーブルロー
ルを制御するに当たり、材料が加熱炉に装入される時刻
と材料の抽出時刻と材料を搬送するテーブル速度とに基
づいて材料の加熱時間及ぴ均熱時間を演算する材料加熱
時間演算手段と、材料の加熱炉への装入温度を演算する
炉装入材料初期温度演算手段と、演算された材料の加熱
時間及び均熱時間、材料の加熱炉装入初期温度と材料の
抽出目標温度と抽出時の均熱条件とに基づいて加熱炉の
炉温設定値を演算する設定炉温演算手段と、演算された
炉温を記憶し、炉温制御手段に加える設定炉温記憶手段
と、記憶された設定炉温を炉温制御手段に加えるタイミ
ングを管理する炉温設定タイミング演算手段とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はホットストリップミ
ルライン上に設置された加熱炉の制御に係り、被加熱材
料(以下、単に材料と言う)を圧延に適した温度に加熱
する加熱炉の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のホットストリップミルラインのレ
イアウトの一例を図11に示す。同図において、上流部
にスラブを加熱するスラブ加熱炉31が設置されてい
る。その下流には、スラブ加熱炉31から抽出されたス
ラブ32を圧延する粗圧延機33及び仕上圧延機34が
順に配設され、最下流に圧延材を巻き取るコイラー35
が設置されている。スラブ加熱炉31はラインと直角の
方向に配置され、材料の装入側より、厚みが約230m
m、長さが10m前後のスラブ32を装入し、数時間を
かけてスラブ32を約1200℃に加熱し、抽出する。
この場合、スラブ加熱炉31は、一般に複数の炉を備
え、一つの炉に40〜50本のスラブを在炉させる。
【0003】この従来のホットストリップミルラインで
は、加熱炉から抽出されたスラブは複数の粗圧延機33
で複数のパスで約20〜60mmの厚みに圧延された
後、仕上圧延機34に送られる。従って、生産性の高い
ミルラインではあるが、消費エネルギーが大きく、さら
に、ラインの新設に大きな設備投資を必要とした。
【0004】最近、連続鋳造(以下、連続鋳造を連鋳と
略称する)技術の進歩により、薄いスラブ、例えば、厚
みが50mm前後のスラブを連鋳で生産できるようにな
った。このため、連鋳設備とホットストリップミルとを
つなぎ、従来形のスラブ加熱炉の代わりに構成がより簡
易な新しい加熱炉を設け、粗圧延機を省略あるいは少な
い粗圧延機台数でホットストリップミルを構成する、い
わゆる、ミニミルとかコンパクトミルと呼ばれる新しい
ミルラインが注目を浴びている。図12は、この新しい
ミルラインの設備のレイアウトの一例を示したもので、
本発明は、この新しいミルラインの新しい加熱炉を適用
対象としている。
【0005】新しいミルラインは、生産量は従来のミル
ラインと較べて少ないが、ホットストリップミルの建設
費用が安く、消費エネルギーも少ないと言う特徴を有し
ている。この新しいミルラインには、連鋳設備21で生
産された材料をシャー7によって生産計画で決まる長さ
に切断し、得られた短尺のスラブ6を後工程の圧延に適
した温度に加熱する加熱炉1が設置される。
【0006】ここで、スラブ6は加熱炉内にも連続して
設置されているテーブルローラ上を動きながら目標の抽
出温度に加熱される。従って、この加熱炉1は図11に
示す従来のホットストリップミルに設置されている加熱
炉31とは、大きく異なる設備であり、例えば、加熱さ
れる材料の厚みが異なり、加熱時間が大きく異なること
に対応できる構成になっている。従来の加熱炉は約3時
間もかけてスラブを加熱していたが、新しいミルライン
の新しい加熱炉1は、数分で焼き上げる必要がある。ま
た、新しい加熱炉1は連鋳設備21と直結しているた
め、下流の圧延機群9Aが何らかの理由で操業できなく
なった場合、連鋳設備は生産をストップすることができ
ないため、この新しい加熱炉は材料を蓄積しておくバッ
ファーの役目をも果たさなければならない。従って、加
熱炉1の長さは従来のそれに較べて数倍の長さとなる。
さらに、新しい加熱炉1は材料をテーブルローラで搬送
する構造になっている。以上のように新しい加熱炉は新
しい概念に基づく炉であり、新しい制御方法が必要であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図12に示した新しい
ミルラインでは、連鋳設備21で生産された材料はシャ
ー7によって圧延計画に基づく長さに切断される。得ら
れたスラブ6は従来のホットストリップミルでも必須の
周知の技術であるトラッキング技術により、ライン上で
のスラブの先端及び尾端の位置および各設備の通過時刻
の予測と管理が行われる。また、切断されたスラブは図
12では省略したテーブル制御装置によって制御される
テーブルローラ8により搬送され、加熱炉1に装入され
る。加熱炉1に装入されたスラブ6は搬送されながら抽
出目標温度に焼き上げられる。この場合、スラブ6が加
熱炉1に在炉している間は、加熱帯毎に設けられる図1
2では省略した炉温制御装置により加熱炉の各加熱帯の
炉温が制御される。スラブ6の抽出時刻になるとスラブ
6は抽出され、後行程の圧延機で圧延される。
【0008】このミルラインでは、連鋳速度は一定であ
るので、ミルの生産量は連鋳の速度に基づく生産量で決
まる。従って、圧延機側で早い抽出ピッチを要求して
も、連鋳が追いつかないことになる。例えば、必要なス
ラブの長さが16mで、連鋳速度が4m/分の場合、圧
延ピッチを4分以下に短縮することを要求しても連鋳が
追いつけない状態になる。若し、圧延ピッチが4分の場
合には、4分でスラブを目標の抽出温度に焼き上げて圧
延機に送らなければならない。
【0009】このように、新しいミルラインでの新しい
加熱炉(以後、単に加熱炉と呼ぶ場合は新しい加熱炉を
対象としている)では、省エネルギーを図りながら圧延
に適した温度になるように短時間で加熱しなければなら
ない点と、圧延計画に基づく圧延ピッチに応じた時間に
スラブを圧延機に送らなければならない点とが課題とな
る。
【0010】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、圧延生産量に基づく圧延計画に対応し、か
つ、省エネルギーのもとでスラブを圧延に適した温度に
精度良く加熱する加熱炉の制御装置を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の加熱炉
の制御装置は、ホットストリップミルライン上に設置さ
れた加熱炉の各加熱帯の温度を制御する一方、材料の先
端及び尾端が加熱炉の各加熱帯を含むライン上の主要設
備を通過する時刻を予測し、その予測時刻に従って、加
熱炉を含むライン上のテーブルロールを分割して制御す
る場合、加熱炉で加熱する材料の尾端が加熱炉に装入さ
れる時刻と材料の抽出時刻と材料を搬送するテーブル速
度とに基づいて材料の加熱時間及ぴ均熱時間を演算する
材料加熱時間演算手段と、材料の加熱炉への装入温度を
材料の温度計算モデルを用いて演算する炉装入材料初期
温度演算手段と、演算された材料の加熱時間及び均熱時
間、材料の加熱炉装入初期温度と材料の抽出目標温度と
抽出時の均熱条件とに基づいて最適化手法を用いて加熱
炉の炉温設定値を演算する設定炉温演算手段と、設定炉
温演算手段で演算された炉温を記憶し、炉温制御手段に
加える設定炉温記憶手段と、記憶された設定炉温を加熱
炉の各加熱帯の温度を制御する炉温制御手段に加えるタ
イミングを管理する炉温設定タイミング演算手段とを備
えたものである。
【0012】請求項2に記載の加熱炉の制御装置は、加
熱炉の一つの加熱帯に複数の材料が在炉する場合、当該
加熱帯の炉温を各材料に対する設定炉温の中で最も高い
設定炉温に設定する機能を設定炉温記憶手段に付加した
ものである。
【0013】請求項3に記載の加熱炉の制御装置は、加
熱炉の材料装入側に材料温度を測定する温度計を設置
し、その測定値を使い、炉装入材料初期温度演算手段で
予測計算した材料温度を内部補正する機能を炉装入材料
初期温度演算手段に付加したものである。
【0014】請求項4に記載の加熱炉の制御装置は、加
熱炉の材料抽出側にて材料温度を測定する温度計と、該
温度計の測定値と材料の抽出目標温度との差に応じた値
によって炉温制御手段に加えられる設定炉温を補正する
フィードバック手段とを、さらに備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す好適な
実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の第
1の実施形態の構成を示すブロック図である。同図にお
いて、1は制御対象の加熱炉であり、この加熱炉1は材
料の搬送方向に複数の加熱帯(以下、加熱帯を単に帯と
も言う)2を有し、加熱帯2毎にバーナー3、炉温制御
装置4及び炉温計5が設けられ、炉温制御装置4は炉温
計5の検出値を設定炉温に追従させるようにバーナー3
の燃料供給量を制御するようになっている。
【0016】また、加熱炉1の材料装入側にシャー7が
設けられ、連鋳設備で生産された材料を所定の長さのス
ラブ6に切断する。切断されたスラブ6はテーブルロー
ラ8で搬送されながら目標の温度に加熱され、加熱炉1
から抽出され、後工程の圧延機9で圧延される。テーブ
ルローラ8は所定数が一組みとなるように分割され、組
み毎にテーブル制御装置10によって速度制御される。
この場合、テーブル制御装置10は図示省略の搬送制御
装置の搬送指令と、トラッキング装置11の指令に従っ
てテーブルローラ8を制御する。トラッキング装置11
は材料の先端及び尾端が加熱炉の各加熱帯を含むライン
上の主要設備を通過する時刻を予測すると同時に時間を
も管理し、テーブル制御装置10の起動も指令する装置
である。
【0017】一方、材料加熱時間演算装置12は、スラ
ブ6が加熱炉1に装入される前に、スラブ6の在炉時間
からスラブを目標温度に加熱する時間を演算し、演算結
果を設定炉温演算装置14に送ると同時に、スラブ焼き
上げ時刻信号をトラッキング装置11に与えるものであ
る。炉装入材料初期温度演算装置13は、スラブ6が加
熱炉1に装入される前に、詳細を後述する加熱炉装入ス
ラブ初期温度を演算して設定炉温演算装置14に加える
ものである。
【0018】設定炉温演算装置14は、材料加熱時間演
算装置12で演算されたスラブ6の加熱時間と、炉装入
材料初期温度演算装置13で演算された加熱炉装入スラ
ブ初期温度と、圧延スケジュールから決められる抽出目
標温度とに基づいて、加熱炉1の各加熱帯2の最適設定
炉温を演算するもので、その演算結果が設定炉温記憶装
置15に送り込まれて、ここで記憶される。炉温設定タ
イミング演算装置16は、トラッキング装置11の追跡
結果に基づき、スラブ6が加熱炉1に装入される時刻よ
り前に、加熱炉1の温度制御の応答を考慮し、設定炉温
記憶装置15に記憶された炉温設定値を炉温制御装置4
に加えるタイミングを決定し、その出力指令を与えるも
のである。
【0019】上記の如く構成された第1の実施形態につ
いて、主要な構成要素に対する原理及び動作を説明した
後で、全体的な動作を説明する。加熱炉でスラブを加熱
すると、周知のように表面から加熱されるため表面温度
が高くなり、表面温度と中心温度との間に温度差(均熱
度と呼ぶ)を生じる。この温度差が大きいと、圧延上好
ましくないため、この温度差を少なくする必要がある。
そこで、材料の温度解折を行い、抽出時のスラブの温度
差を少なくするため、スラブの平均温度を抽出目標温度
に加熱する加熱時間T1 と均熱度を指定した温度以内に
するための均熱時間T2 に分けることに着目する。
【0020】図2は温度解析の一例で、連鋳の溶鋼温度
から、スラブが加熱炉から抽出されるまでの材料温度の
概略の変化を横軸に時間で示した図である。この図2で
は材料の厚み方向の中心温度、表面温度及び平均温度
と、加熱時間T1 での炉温θG. 1 、均熱時間T2 での炉
温θG.2 を示している。図2で材料の在炉時間TF は圧
延計画で決まるが、この圧延計画で決まる時間TF から
加熱時間T1 と均熱時間T2 を演算するのが材料加熱時
間演算装置12である。
【0021】図3を使って、加熱時間T1 及び均熱時間
2 の決め方を説明する。先ず、スラブの在炉時間TF
を定義しておく。本実施形態ではスラブの尾端が加熱炉
に装入された時刻からスラブの先端が加熱炉から抽出さ
れるまでの時間を在炉時間としている。圧延計画でスラ
ブの長さは決まっており、シャー7で切断されてからス
ラブが加熱炉に装入される時刻tinは圧延計画に基づい
てトラッキング装置11で把握されている。また、後行
程の圧延のためにスラブが抽出されるべき時刻t0UT
決まっている。すなわち、スラブを加熱炉に在炉させる
時間TF は決まっている。従って、この時間TF でスラ
ブを加熱し、目標の均熱度と抽出温度を確保すれば良
い。この材料加熱時間演算装置12は上で述べたように
F から加熱時間T1 と均熱時間T2 を決めるものであ
る。
【0022】この場合、加熱時間T1 と均熱時間T2
加えた時間が在炉時間TF でなければならないので次の
(1)式が成立する。 T1 +T2 =TF …(1) 均熱時間T2 は、スラブの平均温度が抽出目標温度に焼
き上がった時刻tH にて即座にテーブルローラでスラブ
を搬送し、加熱炉から抽出させれば最も効率の良い操業
であることがわかる。すなわち、T2 は次の(2)式で
決定すれば良い。
【0023】
【数1】 ただし、 L2 :スラブが焼き上がる時刻tH のスラブの先端から
加熱炉抽出口までの距離。 V2 :スラブを搬送する時のテーブル速度 である。L2 には図3から分かるように以下の関係があ
る。 L2 =LF −LS −L1 =LF −LS −T1 ・V1 …(3) ただし LF :加熱炉長、 LS :スラブ長、 L1 :スラブの尾端が炉に装入された後、加熱時間T1
にスラブが進んだ距離 V1 :加熱時間T1 でのテーブル速度 である。(1)〜(3)式から、加熱時間T1 及び均熱
時間T2 は以下のように計算できる。
【0024】
【数2】 材料加熱時間演算装置12は以上の(4),(5)式を
用いて加熱時間T1 と均熱時間T2 とを求める。なお、
上式の導入の過程においては、テーブルの加減速時間を
考慮しないかたちになっているが、考慮すれば、より厳
密な値が求まるけれどもその影響は少なく、上式で十分
である。
【0025】次に、設定炉温演算装置14は、スラブが
目標の抽出温度になるように加熱炉の最適な設定炉温を
演算する装置である。設定炉温を決めるには、スラブの
温度予測演算が必要である。そこで、設定炉温演算装置
14は、スラブ温度演算モデル式と最適な設定炉温を演
算する最適炉温演算モデル式を使って設定炉温を演算す
る。そこで、スラブ温度演算モデル式から説明する。加
熱炉内のスラブの温度は(6)式のフーリェの熱伝導微
分方程式で演算できる。
【0026】
【数3】 ただし、 θ:スラブ温度 c:スラブの比熱 ρ:スラブの密度 X:X軸方向(スラブ厚み方向)の深さ k:スラブの熱伝導率 t:時間 である。
【0027】上式を解くのに、図4に示すように、スラ
ブを厚み方向に等分に分割し、各分割境界点の温度を差
分方程式で解くことができる。図4はスラブの厚み方向
を6分割した例で、温度の計算位置を7点とした場合
で、通常、4から8分割すれば十分である。このように
スラブを分割した場合、スラブ内部の任意の分割境界点
iの温度θi (i=2〜6)は、下式で計算できる。
【0028】
【数4】 上記(7)式は、時刻tのスラブ分割境界温度θ
i (t)から時間刻み△t後のスラブの分割境界点iの
温度θi (t+Δt)を計算する式である。なお、△X
はスラブを厚み方向に分割した距離である。一方、スラ
ブの表面点温度θi (i=1=7)は下式で演算でき
る。
【0029】
【数5】 上記(8)式でQはスラブ表面から入る熱流束で、下式
のステファンボルツマンの熱輻射の式が適応できる。 Q=σ・ΦG ・{(θG +273)4 −(θi +273)4 } …(9) ただし、 σ:ステファンボルツマン定数 ΦG :加熱炉内の総括熱吸収率 θG :炉温で、加熱時間では加熱期間での炉温θG.1
均熱時間では均熱期間での炉温θG.2 である。
【0030】以上の(7)式から(9)式を使い、炉温
θG とスラブが加熱炉に装入される時の初期温度(この
初期温度に関しては、次の炉装入材料初期温度演算装置
13で述べる)とを与えれば、スラブが加熱炉に装入さ
れてから抽出されるまでの時間すなわち材料加熱時間演
算装置12で演算された加熱時間T1 と均熱時間T2
にわたってスラブの温度を予測計算できる。
【0031】この設定炉温演算装置14では(9)式の
炉温θG を求めるのが目的である。(9)式に試行錯誤
的に炉温を与え、スラブ温度の計算を(7)〜(9)式
の演算を実施し、スラブが目標温度になるように繰り返
し演算すれば良いが、繰り返しが膨大となり、実際のプ
ラントのオンライン制御では無理がある。しかも、操業
上、エネルギー消費最小のもとで、スラブを目標の抽出
温度以上に焼き上げ、しかも均熱度をある値以下にしな
ければならない等の条件がある。そこで、効率良く、省
エネギーを考慮し、最適な炉温を求めるのに、最適炉温
演算モデル式として最適化手法である線形計画法によ
り、最適な炉温を演算する。
【0032】炉温を決定する上での条件は、先ず、抽出
温度を目標の値以上に加熱しなければならない。抽出温
度よりあまり高いと加熱炉の燃料消費が大きくなり、好
ましくないので、燃料消費は最低にした上で抽出温度を
確保しなければならない。また、前述したように、抽出
時のスラブ内の温度差を指定した温度内におさめなけれ
ばならない。この条件で、加熱時間での最適な設定炉温
θG.1 と均熱時間での最適な設定炉温θG.2 を決定する
のが、設定炉温演算装置14の最適化炉温演算モデル式
である。以下、具体的に最適炉温の求め方を示す。
【0033】線形計画法では、システムの評価関数Jと
制約条件とを定義することにより、周知の解法手法で計
算され、最適な解が得られる。そこで、先ず、評価関数
Jとして、消費エネルギー最小を選ぶ。消費エネルギー
最小は消費燃料を最小にすれば良いが、燃料と炉温は密
接に関係し、炉温を高くすれば燃料を多く消費し、炉温
を低くすれば燃料が少なくなる関係にある。そこで、評
価関数は燃料最小を炉温最小として良いことになり、そ
の評価関数を(10)式に示す。 J=α・θG.1 +β・θG.2 …(10) ただし α,β:重み係数 である。
【0034】一般に加熱時間の方が均熱時間より長く、
しかも加熱時間での炉温は均熱時間での炉温より高いの
で、重みαの値はβより大きい値の一定値である。制約
条件としては、次の(11)〜(13)式とする。
【0035】
【数6】 (11)式は加熱炉抽出時のスラブの平均温度θout
目標の抽出平均温度θout.r に焼き上げるという条件で
ある。
【0036】スラブの平均温度は図4の例の場合、次式
で計算できる。
【0037】
【数7】 ただし、 θi :抽出時の各分割部分のスラブ温度 N :スラブの厚み方向の分割数 である。
【0038】(12)式は抽出時のスラブの均熱度θmm
を指定した均熱度θmm.u以下にするという条件である。
スラブの均熱度θmmはスラブの厚み方向に対して、最も
高い分割境界点温度と最も低い分割境界点温度との差で
あるので、スラブ表面温度と中心温度との差で計算でき
る。
【0039】(13)式は、求める炉温は設備上のある
いは操業上の上限値θG.1.u 、θG. 2.u を越えてはなら
ないという条件であり、このθG.1.u 、θG.2.u の値は
テーブル値として持っている。
【0040】しかして、上記(10)式から(13)式
までの評価関数と制約条件、及び(7)〜(9)式のス
ラブ温度モデルを用いて公知の最適化手法により最適な
炉温θG.1 ,θG.2 が演算できる。
【0041】次に炉装入材料初期温度演算装置13につ
いて説明する。図2の材料の温度履歴に示すように、加
熱炉に装入される時の材料の初期温度は加熱炉での加熱
時間が短いので、重要である。図11に示す従来のホッ
トストリップミルの加熱炉は在炉時間が数時間あるの
で、加熱炉装入時のスラブ内部温度の分布の誤差は抽出
温度にほとんど影響を与えない。一方、新しい加熱炉は
在炉時間が短いので、加熱炉装入時のスラブの温度分布
は抽出温度に影響する。抽出温度に影響することは、上
記の最適な炉温を演算する結果に影響する。そこで、加
熱炉に装入される材料の装入初期温度をこの炉装入材料
初期温度演算装置13によって計算する。
【0042】初期温度を計算するのに、本実施形態で
は、連鋳設備から、すなわち、溶鋼からモデルにより加
熱炉に装入されるスラブの初期温度を計算する。以下そ
の計算方法を説明する。このスラブの温度も、基本的に
加熱炉内のスラブ温度計算モデル式がそのまま使用でき
る。すなわち図4に示すようにスラブをその厚み方向を
分割し、(7),(8)式で計算できる。
【0043】(9)式は加熱炉から輻射でスラブが加熱
される式であるのでそのまま使用できない。連鋳設備か
ら加熱炉に装入されるまでに、図2に示すように、表面
が冷却される期間とその後の空冷期間があるので、
(9)式の代わりに水冷の熱伝達式と空冷の熱伝達式を
適用すれば良い。水冷による熱伝達式は次の(15)式
となる。 Q=−K・(θi−θw ) …(15) ただし、 Q:スラブの表面から奪われる熱量(マイナスの符号が
つく) θw :冷却水の温度 θi :スラブのラブの表面温度 K:平均熱伝達係数 である。
【0044】空冷期間では、スラブは輻射により自然冷
却となり、輻射の式は(9)式のステファンボルツマン
の熱輻射の式が適応できる。すなわち、(9)式の炉温
θGの代わりに外気温度θa を用いた次式を適用すれば
良い。 Q=−σ・Φ・{(θi +273)4 −(θa +273)4 }…(16) ただし、 Q:スラブ表面から奪われる熱量(マイナスの符号がつ
く) σ:ステファンボルツマン定数、 Φ:総括熱吸収率 θa :外気温度、 θi :スラブ表面温度 である。
【0045】すなわち、(8),(9),(15),
(16)式を使い、連鋳速度で決まる時間すなわち溶鋼
からスラブが加熱炉に入る時間までスラブの温度が計算
でき、加熱炉装入スラブ初期温度が演算できることにな
る。このように、連鋳設備から加熱炉まで連続したモデ
ルでスラブの分割数も同じとすれば、正確な温度計算が
できることになる。本実施形態の炉装入材料初期温度演
算装置13による温度計算は鋼種、連鋳速度、厚みなど
が同じ条件であれば、1回計算しておけば良く、同じ条
件のスラブの初期温度に適用できる。
【0046】次に、設定炉温記憶装置15と炉温設定タ
イミング演算装置16について説明する。設定炉温演算
装置14で演算される炉温は、あらかじめスラブが加熱
炉に入る前に計算できるものである。通常、連鋳速度、
スラブの厚みなどは一定であり、シャーで切断されるス
ラブの長さなどはあらかじめ圧延計画でわかるので、ス
ラブが加熱炉に入る前に計算できる。
【0047】設定炉温記憶装置15は設定炉温演算装置
14で計算された炉温を記憶し、出力する装置である。
記憶された炉温は次に述べる炉温設定タイミング演算装
置16により起動がかけられ実際の炉温制御装置4に設
定される。
【0048】一方、炉温設定タイミング演算装置16
は、加熱炉の応答時間を考慮するために設けた装置であ
り、図5を使ってこの装置を説明する。加熱炉は炉温設
定値を変化させた場合、瞬時に炉温は変わらず、ある応
答時間を持って応答する。そこで、スラブの尾端が加熱
炉に装入されるタイミングの場合を例にとると、図5に
示すように、スラブの尾端が加熱炉に装入されるタイミ
ングで、設定炉温演算装置14で演算された炉温に加熱
炉の温度が達成されているようなタイミングを計算する
装置である。スラブの尾端が加熱炉に装入される時刻は
あらかじめトラッキング装置11からもらい、加熱炉の
応答時間を考慮し、応答時間TRFだけ早く炉温の設定値
を変更すれば良いことになる。加熱炉の応答は別途測定
した値をテーブル値として持っておけば良い。図5では
スラブが加熱炉に装入される例で示したが、均熱時間で
の均熱炉温を設定する場合も同様に加熱炉の応答を考慮
して設定する。このように、設定炉温演算装置14で求
めた最適な設定炉温は、一度、設定炉温記憶装置15に
記憶され、炉温設定タイミング演算装置16により起動
がかけられ、各加熱帯の炉温制御装置4に送られ、各加
熱帯の温度が制御され、スラブが目標温度に加熱され
る。
【0049】以上、材料加熱時間演算装置12、炉装入
材料初期温度演算装置13、設定炉温演算装置14、設
定炉温記憶装置15及び炉温設定タイミング演算装置1
6の詳細な動作を、その原理と併せて説明したが、図1
に示した全体的な動作を以下に説明する。
【0050】連鋳設備で生産された材料は、シャー7に
よって所定の長さに切断されて、スラブ6となる。この
スラブ6はテーブルローラ8によって加熱炉1に装入さ
れる。そして、スラブ6は加熱炉1にてテーブルローラ
8で搬送されながら、目標の温度に加熱されて抽出さ
れ、後工程の圧延機9にて圧延される。テーブルローラ
8はテーブル制御装置10によって制御される。
【0051】材料加熱時間演算装置12は、スラブ6が
加熱炉1に装入される前に、スラブ6の在炉時間からス
ラブ6を目標の平均温度に加熱する時間T1 と均熱時間
2とを(4)式と(5)式とから演算する。材料加熱
時間演算装置12はこの計算した時間を設定炉温演算装
置14に送ると同時に、トラッキング装置11に図3で
示したスラブを焼き上げる時刻信号tH を送る。トラッ
キング装置11はライン上のスラブ6のトラッキングを
すると同時に時間をも管理し、テーブル制御装置10の
起動制御をも行う。炉装入材料初期温度演算装置13は
(8),(9),(15),(16)式を使用し、スラ
ブ6が加熱炉1に装入される前に加熱炉装入材料初期温
度を演算する。演算された加熱炉装入材料初期温度は設
定炉温演算装置14に送られる。
【0052】設定炉温演算装置14はこのスラブ初期温
度と、材料加熱時間演算装置12で演算された加熱時間
1 と均熱時間T2 と、スラブの抽出目標温度と、均熱
条件とから、(7)〜(9)式を使ったスラブ温度演算
モデル式と、線形計画法の基本式(10)〜(13)式
を使った最適炉温演算モデル式とから省エネルギーを図
った加熱炉の最適設定温度(加熱時間では加熱期間での
最適炉音θG.1 、均熱時間では均熱期間の最適炉温θ
G.2 )を演算する。演算した結果は設定炉温記憶装置1
5に送られ記憶される。
【0053】炉温設定タイミング演算装置16はスラブ
6が加熱炉1に装入される時刻tinより前に加熱炉1の
応答を考慮し、炉温設定値を炉温制御装置4に送るタイ
ミングを設定炉温記憶装置15に指令する。その結果、
スラブ6の尾端が加熱炉1に装入されるタイミングで、
材料加熱時間演算装置12にて演算された炉温(加熱期
間での最適炉温θG.1 )が達成され、スラブ6は加熱炉
内をテーブルローラ8により移動せしめられながら目標
の平均温度に加熱される。
【0054】スラブ6が焼き上がる時刻tH になると、
トラッキング装置11はテーブル制御装置10を起動
し、スラブ6を加熱炉1の下流の加熱帯を通過させ、ス
ラブ6は指定された均熱度で抽出され、圧延機9に送ら
れる。このスラブ6が焼き上がる時刻tH から抽出され
るまでの均熱時間では設定炉温記憶装置15にて記憶さ
れた均熱期間での最適炉温θG.2 がスラブ6の炉内位置
に応じた加熱帯に設定され、スラブ6が均熱されること
になる。この均熱期間での最適炉温θG.2 の炉温の設定
においても、加熱炉の応答を考慮し、スラブ6が焼き上
がる時刻tH より早めに炉温制御装置4に送られる。こ
のタイミングも前述したと同様に炉温設定タイミング演
算装置16で管理される。このようにして、スラブ6は
指定された時刻に、均熱条件を満足した抽出目標温度で
抽出される。
【0055】なお、この実施形態では、スラブ長が長
く、スラブ6が第1の加熱帯と第2の加熱帯に跨がる場
合は、言うまでもなく第1の加熱帯及び第2の加熱帯の
各炉温を同じ炉温θG.1 に設定する。
【0056】かくして、第1の実施形態によれば、圧延
生産量に基づく圧延計画に対応し、省エネルギーのもと
で、スラブを圧延に適した温度に精度良く加熱すること
ができる。
【0057】図6は本発明の第2の実施形態の構成を示
すブロック図である。図中、図1と同一の要素には同一
の符号を付してその説明を省略する。この第2の実施形
態は加熱炉1の一つの加熱帯に複数のスラブ6が在炉す
る場合の構成例で、設定炉温記憶装置15Aが、図1に
示した設定炉温記憶装置15の機能の他に、一つの加熱
帯に材炉する複数のスラブ6に対して、最も高い設定炉
温を炉温制御装置4に与える機能を備えた点が図1と構
成を異にしている。これは図7に示すように、スラブ6
の長さが短いケースで、第1の加熱帯にスラブAとスラ
ブBとが在炉する場合、設定炉温記憶装置15Aには、
材料加熱時間演算装置12で演算されたスラブAと、ス
ラブBの両方の設定炉温が記憶されている。設定炉温記
憶装置15Aでは記憶されている設定炉温の高い炉温設
定値を選択し、第1の加熱帯の炉温制御装置4に送り、
そこに在炉するスラブを加熱する。スラブは圧延に適し
た温度まで焼き上げるのが基本であるので、高い圧延温
度を要求するスラブを焼き上げ、他のスラブは目標温度
よりも高くなるがこれは仕方のないことである。このよ
うに、設定炉温記憶装置15Aに設定炉温の大小の判別
機能を持たせ、全てのスラブ6を目標温度以上に焼き上
げることができる。
【0058】かくして、第2の実施形態によれば、一つ
の加熱帯に複数のスラブ6が在炉する場合でも、圧延生
産量に基づく圧延計画に対応し、省エネルギーのもと
で、スラブを圧延に適した温度に精度良く加熱すること
ができる。
【0059】図8は本発明の第3の実施形態の構成を示
すブロック図である。図中、図1と同一の要素には同一
の符合を付してその説明を省略する。この実施形態は加
熱炉1の材料の入側に炉入側材料温度計17を設け、炉
装入材料初期温度演算装置13Aに対して、図1中の炉
装入材料初期温度演算装置13の機能の他に、炉装入初
期温度の補正機能を持たせた点が図1と構成を異にして
いる。以下、この実施形態の動作について、図1と構成
を異にする部分について、図9をも参照して説明する。
【0060】この実施形態は前述したようにスラブの温
度をモデルで計算する際、このモデルによる誤差を解消
することを目的としており、図9にて黒丸●で示したの
がモデルによるスラブの温度分布であり、モデルによる
表面温度計算値をθ1 とする。炉入側材料温度計17に
よる検出値をθ1.D とする。これらの表面温度の差Δθ
1 =θ1.D −θ1 を使い、モデルで計算した各分割境界
点温度を一律にΔθ1だけ白丸○に示したように補正す
る。これは、スラブの厚み方向の温度分布は二次曲線で
表せるという解析結果に基づくものである。これによっ
て、スラブの加熱炉装入初期温度の高精度化が可能とな
り、設定炉温演算装置14で計算するスラブ温度計算の
高精度化が図られる。
【0061】かくして、第3の実施形態によれば、スラ
ブを圧延に適した温度に加熱する精度を第2の実施形態
よりも高めることができる。
【0062】なお、炉装入材料初期温度演算装置13の
代わりに炉装入材料初期温度演算装置13Aを用いるこ
とは、図1に示した第1の実施形態に適用するだけでな
く、図2に示した第2の実施形態にも適用可能である。
【0063】図10は本発明の第4の実施形態の構成を
示すブロック図である。図中、図3と同一の要素には同
一の符合を付してその説明を省略する。この実施形態は
加熱炉1の出側に材料温度計18が設けられ、フィード
バック装置19が材料温度計18による実測値と抽出目
標温度との差を演算すると共に、この差を零にする温度
補正値を演算し、加算器20を介して、設定炉温記憶装
置15から出力される設定値を補正して、炉温制御装置
4に加えるようにした点が図8と構成を異にしている。
【0064】以下、図8と構成が異なる部分の動作を以
下に説明する。第1乃至第3の実施形態は温度予測に基
づくフィードフォワード制御である。このフィードフォ
ワード制御の場合、予測計算したスラブの抽出温度が必
ずしも、目標の抽出温度にならない場合がある。そこ
で、加熱炉1の出側に材料温度計18を設置し、その検
出値を使用して設定炉温を補正し、スラブの抽出温度の
高精度化を図るものである。
【0065】いま、炉出側材料温度計18によるスラブ
の温度の検出値をθout.D とし、スラブの抽出目標温度
をθout.r とすると、その差Δθout =θout.r −θ
out.Dに応じた量、すなわち、次式によって得られる量
を設定炉温にフィードバックする。 ΔθSET =C・Δθout …(17) ここで、Cは係数である。このように、実績温度と目標
値との差に応じた値をフィードバックすることにより、
同じロットの後行材のスラブの抽出温度の高精度化が図
られる。
【0066】かくして、第4の実施形態によれば、スラ
ブを圧延に適した温度に加熱する精度を第3の実施形態
よりも高めることができる。
【0067】なお、スラブの温度検出値と抽出目標温度
と差に応じた量量を設定炉温にフィードバックする機能
は、第3の実施形態に限らず、第1及び第2の実施形態
にも適用することができる。
【0068】一方、第1乃至第4の各実施形態では、そ
れぞれ独立した装置によって、加熱炉1の制御装置を構
成したが、これらの要素がもつ機能のいくつか、又は、
その殆どを計算機にもたせることも可能である。
【0069】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、本
発明によれば、圧延計画に基づき、省エネルギーを図り
つつ、材料を目標温度に精度良く焼き上げることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック
図。
【図2】図1に示した実施形態の動作を説明するため
に、連続鋳造設備から加熱炉の出側までの材料の温度と
時間との関係を示した線図。
【図3】図1に示した実施形態の動作を説明するため
に、加熱炉での加熱時間及び均熱時間と加熱炉の長さと
の関係を示す線図。
【図4】図1に示した実施形態の動作を説明するため
に、スラブ温度モデルにおけるスラブの厚み方向の分割
例を示した図。
【図5】図1に示した実施形態の動作を説明するため
に、炉温を設定する場合のタイミングを示した図。
【図6】本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック
図。
【図7】図6に示した実施形態の動作を説明するため
に、加熱炉の一つの加熱帯に二つのスラブが在炉する例
を示した図。
【図8】本発明の第3の実施形態の構成を示すブロック
図。
【図9】図8に示した実施形態の動作を説明するため
に、スラブ温度計の検出値による温度計算結果の修正方
法の説明図。
【図10】本発明の第4の実施形態の構成を示すブロッ
ク図。
【図11】従来のホットストリップミルラインのレイア
ウト図。
【図12】本発明の適用対象のホットストリップミルラ
インのレイアウト図。
【符号の説明】
1 加熱炉 2 加熱帯 3 バーナー 4 炉温制御装置 5 炉温計 6 スラブ 7 シャー 8 テーブルローラ 9 圧延機 10 テーブル制御装置 11 トラッキング装置 12 材料加熱時間演算装置 13,13A 炉装入材料初期温度演算装置 14 設定炉温演算装置 15,15A 設定炉温記憶装置 16 炉温設定タイミング演算装置 17 炉入側材料温度計 18 炉出側材料温度計 19 フィードバック装置 20 加算器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホットストリップミルライン上に設置され
    た複数の加熱帯をもつ加熱炉の各加熱帯の温度を制御す
    る炉温制御手段と、 材料の先端及び尾端が加熱炉の各加熱帯を含むライン上
    の主要設備を通過する時刻を予測するトラッキング手段
    と、 前記トラッキング手段によって予測された材料の先端及
    び尾端の通過予測時刻に従って、加熱炉を含むライン上
    のテーブルロールを分割して制御するテーブル制御手段
    と、 加熱炉で加熱する材料の尾端が加熱炉に装入される時刻
    と材料の抽出時刻と材料を搬送するテーブル速度とに基
    づいて材料の加熱時間及び均熱時間を演算する材料加熱
    時間演算手段と、 材料の加熱炉への装入温度を材料の温度計算モデルを用
    いて演算する炉装入材料初期温度演算手段と、 前記材料加熱時間演算手段で演算された材料の加熱時間
    及び均熱時間と前記炉装入材料初期温度演算手段で演算
    された材料の加熱炉装入初期温度と材料の抽出目標温度
    と抽出時の均熱条件とに基づいて材料の温度計算モデル
    と線形計画方法などの最適化手法を用いて加熱炉の炉温
    設定値を演算する設定炉温演算手段と、 前記設定炉温演算手段で演算された炉温を記憶し、前記
    炉温制御手段に加える設定炉温記憶手段と、 前記設定炉温記憶手段に記憶された設定炉温を前記加熱
    炉の各加熱帯の温度を制御する前記炉温制御手段に加え
    るタイミングを管理する炉温設定タイミング演算手段
    と、 を備えた加熱炉の制御装置。
  2. 【請求項2】加熱炉の一つの加熱帯に複数の材料が在炉
    する場合、当該加熱帯の炉温を各材料に対する設定炉温
    の中で最も高い設定炉温に設定する機能を前記設定炉温
    記憶手段に付加した請求項1に記載の加熱炉の制御装
    置。
  3. 【請求項3】加熱炉の材料装入側に材料温度を測定する
    温度計を設置し、前記温度計の測定値を使い、前記炉装
    入材料初期温度演算手段で予測計算した材料温度を内部
    補正する機能を前記炉装入材料初期温度演算手段に付加
    した講求項1又は請求項2に記載の加熱炉の制御装置。
  4. 【請求項4】加熱炉の材料抽出側にて材料温度を測定す
    る温度計と、該温度計の測定値と材料の抽出目標温度と
    の差に応じた値によって前記炉温制御手段に加えられる
    設定炉温を補正するフィードバック手段とを、さらに備
    えた請求項1乃至3のいずれかに記載の加熱炉の制御装
    置。
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