JP2006280432A - 座席 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の着座区画に画定されるシートクッション10をクッションフレームFF,RF,SFに張設したSバネSC,SR,SLにより弾性的に支持して成る座席。前記SバネSC,SR,SLは、前記着座区画(シートクッション10により画定される区画)内で規定される座骨結節点に相当する部位Bの直下を避けて張設されている。
【選択図】 図1
Description
本発明の座席は、例えば、電車や自動車等の車両に搭載され得る。
Sバネを座席に用いることについては、例えば、非特許文献1〜3に示されている。
http://www.idc-otsuka.co.jp/school/school0102.html http://www.rakuten.co.jp/wasabishop/588624/ http://www.okay-japan.com/sofako.html
また、本発明は、Sバネが張設されるクッションフレームの前枠体から大腿部への荷重の集中を緩和することを目的とする。
[1]構成1:
所定の着座区画に画定されるシートクッション10をクッションフレームFF,RF,SFに張設したSバネSC,SR,SLにより弾性的に支持して成る座席であって、
前記SバネSC,SR,SLは前記着座区画(シートクッション10により画定される区画)内で規定される座骨結節点に相当する部位Bの直下を避けて張設されていることを特徴とする座席。
Sバネとしては、鋼線をS字形の繰り返しに曲げて成るSバネ(図1(a)参照)に限定されず、鋼線を矩形の繰り返しに曲げて成るSバネ(図1(b)参照,フォームドワイヤと呼ばれることもある)SSC,SSR,SSLであってもよい。
Sバネを張設する方向は、着座者を基準として、前後方向でも左右方向でもよい。
[2]構成2:
構成1に於いて、
前記着座区画には、その中央に1本のSバネSCが前後方向に張設され、その両側に前記座骨結節点に相当する部位Bの間隔を空けて各1本づつのSバネSR,SLが平行に張設されている、
ことを特徴とする座席。
前後方向とは、着座者を基準として定義した方向である。
所定の着座区画に画定されるシートクッション10をクッションフレームFF,RF,SFに張設したSバネSC,SR,SLにより弾性的に支持して成る座席であって、
前記SバネSC,SR,SLは前記着座区画(シートクッション10により画定される区画)内で規定される座骨結節点に相当する部位Bの弾力が他の部位より相対的に小さくなるように張設されていることを特徴とする座席。
弾力が相対的に小さくなるように張設する手法としては、(a)座骨結節点に相当する部位Bの直下を避けてSバネを張設する前記構成1の手法の他に、例えば、
(b)座骨結節点に相当する部位Bの直下又はその近傍に張設されるSバネを他より弛ませて張設する手法;
(c)座骨結節点に相当する部位Bの直下又はその近傍に張設されるSバネとしてその線径が他より小さいSバネを用いる手法(但し同材質とする,図6(c)参照);
(d)座骨結節点に相当する部位Bの直下又はその近傍に張設されるSバネの両端の支持間隔を他のSバネより長く設定する手法;
(e)座骨結節点に相当する部位Bの直下の方向に向けて下がる傾斜となるように、且つ、好ましくは座骨結節点に相当する部位Bの直下を避けて、Sバネを張設する手法(図1に示すSバネは全て水平に張設されている(側面視では1本の水平な線となる)が、これを、図6(b)のように座骨結節点に向けて傾斜させる手法);
(f)座骨結節点に相当する部位Bの直下又はその近傍のSバネを他の位置のSバネより下方位置に張設する手法(図6(a)参照);
を挙げることができる。
構成1〜構成3の何れかに於いて、
前記クッションフレームFF,RF,SFの前部を画定する前枠体FFは断面円形のパイプの上面部を平坦化して成る異形パイプである、
ことを特徴とする座席。
所要のねじれ強度を確保するという要請から基本形は丸パイプであるが、ねじり強度を確保しつつ大腿部への荷重集中を緩和するために採用した形状である。図8(b)に、断面円形のパイプの上面部を平坦化した様子を、該パイプ内に斜線で示す。
構成4の座席は、構成1〜構成3の何れかに於いて、前記クッションフレームFF,RF,SFの前部を画定する前枠体FFは断面円形のパイプの上面部を平坦化して成る異形パイプであることを特徴とするため、Sバネが張設されるクッションフレームの前枠体から大腿部への荷重の集中を緩和することができる。
図1は本発明の概念を示し、(a)はSバネを用いた座席の上面図、(b)はコーナー部を角張らせたSバネを用いた座席の上面図、(c)は前枠体FFの断面図(C−C線断面図)である。また、図2は本発明の実施の形態の車両用座席(7席の例)の外観を示す斜視図、図3は図2の側面図(シートバック20を除く)、図4は席数が3席である他は図2と同じ車両用座席の上面図である。
図1に示す車両用座席は、各々が前記図2と同様の座席3個を横一列に連ねたものである。各座席は、図内にR四角形(2点鎖線)で示される所定の着座区画によって画定されている。この着座区画は、例えば、シートクッション10内の各座席分の境界に若干の段差を設けたり、色分けしたり、等することによって区分することができる。
また、上記では、(a)座骨結節点に相当する部位Bの直下を避けてSバネを張設することで上記の作用効果を得ているが、これに代えて、
(b)座骨結節点に相当する部位Bの直下又はその近傍のSバネを他の位置のSバネより張力が小さくなるように弛ませて張設したり、
(c)座骨結節点に相当する部位Bの直下又はその近傍に張設するSバネとして他の位置に張設するSバネS4より線径が小さいSバネ(弾力が弱いSバネ)S5を用いたり(図6(c)参照)、
(d)座骨結節点に相当する部位Bの直下又はその近傍に張設するSバネとして他の位置に張設するSバネより長いSバネを用いて両端の支持間隔を長く設定したり、
(e)座骨結節点に相当する部位Bの直下の方向に向けて下がる傾斜となるように、更に、望ましくは座骨結節点に相当する部位Bの直下を避けてSバネを張設したり(図6(b)のS2とS3の組を参照)、
(f)座骨結節点に相当する部位Bの直下又はその近傍のSバネS0を他の位置のSバネS1より下方位置に張設したり(図6(a)参照)して、
同様の作用効果を達成してもよい。
図5から明らかなように、座骨結節点に相当する部位Bの直下を避けるようにSバネを張設した実施の形態(図3)の座席の方が、従来の座席よりも、座骨結節点付近への荷重の集中が緩和されている。
図3の例では、前枠体FFは、断面が円形のパイプであるが、これを、図1(c)及び図8(b)に示すように断面円形のパイプの上面部を平坦化した異形パイプを用いてもよい。図8(b)内の前側のパイプ内の斜線部分が平坦化した部分(実際には無い部分)を示す。このように異形パイプを用いると、断面が略円形であるためねじり強度を確保できるとともに、上面部が平坦であるため大腿部への荷重の集中を緩和できる。図7に、断面円形のパイプを用いた場合(a)と、断面が略円形で上面部が平坦な異形パイプを用いた場合(b)の、体圧分布の測定結果を示す。図7から分かるように、クッションフレームの前部を画定する前枠体として上面部が平坦な異形パイプを用いた場合(b)には、断面円形のパイプを用いた場合(a)より、大腿部への圧力が緩和されている。このため、長時間続けて着座していても、不快感を覚え難くなる。
20 シートバック
30 側部支持体
31 側部支持壁
B 座骨結節点に相当する領域
SC Sバネ(中央部)
SR Sバネ(右側部)
SL Sバネ(左側部)
SP Sバネ(座席境界部)
SSC Sバネ(中央部)
SSR Sバネ(右側部)
SSL Sバネ(左側部)
S0〜S5 Sバネ
S4 通常の線径のSバネ
S5 S4より線径の小さいSバネ
FF 前枠体
FF1 前枠体のバネ係止部材
RF 後枠体
RF1 後枠体のバネ係止部材
SF 横枠体
Claims (4)
- 所定の着座区画に画定されるシートクッションをクッションフレームに張設したSバネにより弾性的に支持して成る座席であって、
前記Sバネは前記着座区画内で規定される座骨結節点に相当する部位の直下を避けて張設されていることを特徴とする座席。 - 請求項1に於いて、
前記着座区画には、その中央に1本のSバネが前後方向に張設され、その両側に前記座骨結節点に相当する部位の間隔を空けて各1本づつのSバネが平行に張設されている、
ことを特徴とする座席。 - 所定の着座区画に画定されるシートクッションをクッションフレームに張設したSバネにより弾性的に支持して成る座席であって、
前記Sバネは前記着座区画内で規定される座骨結節点に相当する部位の弾力が他の部位より相対的に小さくなるように張設されていることを特徴とする座席。 - 請求項1〜請求項3の何れかに於いて、
前記クッションフレームの前部を画定する前枠体は断面円形のパイプの上面部を平坦化して成る異形パイプである、
ことを特徴とする座席。
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