JP2009165713A - 座席 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 それぞれの一端部をクッションフレームの前枠体FFに係止し且つ他端部を後枠体RFに係止することにより複数本のSバネSC,SR,SLを並べて張設し、所定の着座区画に画定されるシートクッション10を弾性的に支持して成る座席。並べて張設した複数本のSバネSC,SR,SLの中で中央部に位置するSバネSCの高さを、その両外側に位置するSバネSR,SLの高さより高く設定して成る。
【選択図】 図1
Description
本発明の座席は、例えば、電車や自動車等の車両に搭載され得る。
Sバネを用いることによりシートクッションの厚みを薄くできるため、例えば、電車の座席等のように、軽量化が要請される用途に多く用いられている。
なお、Sバネを座席に用いることについては、特許文献1に示されている。
それぞれの一端部をクッションフレームの前枠体FFに係止し且つそれぞれの他端部をクッションフレームの後枠体RFに係止することにより複数本のSバネSC,SR,SLを並べて張設し、所定の着座区画に画定されるシートクッション10を前記複数本のSバネSC,SR,SLにより弾性的に支持して成る座席であって、
前記並べて張設した複数本のSバネSC,SR,SLの中で中央部に位置するSバネSCの高さを、その両外側に位置するSバネSR,SLの高さより高く設定して成ることを特徴とする座席。
ここで、「高い」とは相対的な関係である。したがって、
「前記並べて張設した複数本のSバネSC,SR,SLの中で中央部の両外側に位置するSバネSR,SLの高さを、中央部に位置するSバネSCの高さより低く設定して成る」
と言い換えてもよい。
また、Sバネとしては、鋼線をS字の繰り返し形状に曲げて成るSバネSC,SR,SL(図1(a)参照)に限定されず、鋼線を矩形の繰り返し形状に曲げて成るSバネSSC,SSR,SSL(図1(b)参照,フォームドワイヤと呼ばれることもある)であってもよい。
Sバネを張設する方向は、一端部を前枠体FFに係止し且つ他端部を後枠体RFに係止するため、着座者を基準として見た場合での前後方向となる。
それぞれの一端部をクッションフレームの前枠体FFに係止し且つそれぞれの他端部をクッションフレームの後枠体RFに係止することにより複数本のSバネSC,SR,SLを並べて張設し、所定の着座区画に画定されるシートクッション10を前記複数本のSバネSC,SR,SLにより弾性的に支持して成る座席であって、
前記並べて張設した複数本のSバネSC,SR,SLの中で中央部に位置するSバネSCの前記後枠体RF側に於ける係止高さを、その両外側に位置するSバネSR,SLの係止高さより高く設定して成ることを特徴とする座席。
ここで、「高い」とは相対的な関係である。したがって、
「前記並べて張設した複数本のSバネSC,SR,SLの中で中央部の両外側に位置するSバネSR,SLの前記後枠体RF側に於ける係止高さを、中央部に位置するSバネSCの係止高さより低く設定して成る」
と言い換えてもよい。
それぞれの一端部をクッションフレームの前枠体FFに係止し且つそれぞれの他端部をクッションフレームの後枠体RFに係止することにより5本以上のSバネSC,SR,SL,SR1,SL1を並べて張設し、所定の着座区画に画定されるシートクッション10を前記5本以上のSバネSC,SR,SL,SR1,SL1により弾性的に支持して成る座席であって、
前記並べて張設した5本以上のSバネSC,SR,SL,SR1,SL1の中で中央部に位置するSバネSCの高さを最も高く設定し、その両外側に位置するSバネSR・SL,SR1・SL1の高さを、外側へいくにつれて順に低く設定して成ることを特徴とする座席。
ここで、「高い」とは相対的な関係である。したがって、
「前記並べて張設した5本以上のSバネSC,SR,SL,SR1,SL1の中で最も外側に位置するSバネSR1・SL1の前記後枠体RF側に於ける係止高さを最も低く設定し、その内側に位置するSバネSR・SL,SCの係止高さを、内側へいくにつれて順に高く設定して成る」
と言い換えてもよい。
(a)中央部に位置するSバネの高さをその両側に位置するSバネより高く設定する前記構成1の手法の他に、例えば、
(b)中央部に位置するSバネの後枠体側に於ける係止高さを、その両外側に位置するSバネの後枠体側に於ける係止高さより高く設定する前記構成2手法;
(c)中央部に位置するSバネの高さを最も高く設定し、その両外側に位置するSバネの高さを、外側へいくにつれて順に低く設定する前記構成3の手法;
を挙げることができる。
図1は実施の形態の座席を上方から見た模式図であり、(a)は通常のSバネを用いた場合、(b)はコーナー部を角張らせたSバネを用いた場合を示す。図2(a)は図1内に矢視Bで示す方向から見た側面図、(b)は実施の形態のシートクッション10の裏面側を示す斜視図である。図3(a)は実施の形態のシートクッション10の正面図、(b)は(a)内A−A視断面図である。図4は実施の形態の座席の体圧分布の測定結果であり、(a)は着座開始時、(b)は着座完了時を示す。図5は従来の座席の体圧分布の測定結果であり、(a)は着座開始時、(b)は着座完了時を示す。図6(a)は実施の形態の車両用座席(7席を一連とした例)の外観を示す斜視図であり、(b)は従来の座席の分解状態の側面図である。図7は後枠体RFに各Sバネを取り付ける高さを例示する説明図である。
図1に例示する車両用座席は、各々が前述の図6(a)と同様の座席3個を、横一列に連ねたものである。各座席は、図内にR四角形(2点鎖線)で示した所定の着座区画によって画定されている。この着座区画は、例えば、シートクッション10内の各座席分の境界に若干の段差を設けたり、色分けしたり、等することにより区分することができる。例えば、図3(a)に示す例では、10aで示す区分溝を設けている。
このようにSバネSC,SR,SLを張設したクッションフレーム上に、図2(a)の如くシートクッション10を載置する。これにより、シートクッション10は、下面側から弾力的に支持される。
例えば、図2(a)や図7(a)に示す例では、SバネSC,SR,SLの前側の端部についてはそれぞれ前枠体FFの同一高さに設けた係止部材51,51,51に係止して高さを揃えているが、後側の端部については、中央部のSバネSCは後枠体RFの相対的に高い位置に設けた係止部材55に係止し、外側のSバネSR,SLは後枠体RFの相対的に低い位置に設けた係止部材56,56に係止しており、これにより、中央部のSバネSCの後部寄りを相対的に高く設定するとともに、外側のSバネSR,SLの後部寄りを相対的に低く設定している。
図4と図5はそれぞれ実施の形態と従来の座席の体圧分布の測定結果であり、(a)は着座開始時、(b)は着座完了時を示す。なお、従来の座席とは、図6(b)に示すように、中央部のSバネSCの高さと外側のSバネSR,SLの高さを揃えたこと以外は、図2(a)等に示す実施の形態の座席と同じ構成を備えた座席である。
これに対して、従来の座席では、図5(a)に示すように、着座開始時の体圧分布が全体的に集まっており、狭い面積で圧力を受けている。このため、臀部の一部のみに圧力が集中し易くなっている。また、座席後部寄りでは左右の体圧分布がほとんど分断されており、臀部の左右に圧力が集中していることが分かる。
これに対して、従来の座席では、図5(b)に示すように、着座完了時の体圧分布が着座開始時よりも更に全体的に集まっており、狭い面積で圧力を受けている。このため、臀部の一部のみに圧力が更に集中し易くなっている。
(イ)中央部に位置するSバネの後枠体側に於ける係止高さを、その両外側に位置するSバネの後枠体側に於ける係止高さより高く設定する手法;
によって前述の作用効果を得ているが、本発明は、後枠体側に於ける係止高さを調整する手法に限定されない。要は、中央部に位置するSバネの高さを、その両側に位置するSバネより高く設定できればよい。
図7(b)〜(d)に、本発明の他の例を示す。
図7(b)は6本のSバネを2本づつ組にして用いた例、(c)は6本のSバネを2本づつ組にして用いるとともに、Sバネの高さを外側へいくにつれて順に低くなるように3段階に設定した例、(d)は7本のSバネを用い、Sバネの高さを外側へいくにつれて順に低くなるように4段階に設定した例である。
なお、これらは例示であり、本発明は、このような例に限定されない。
100 従来の座席のシートクッション
10a 区分溝
10b 底面
10c 凹溝
20 シートバック
30 側部支持体
51 前枠体FFの係止部材
55 後枠体RFの高い位置の係止部材
56 後枠体RFの低い位置の係止部材
SC Sバネ(中央部)
SR,SR1,SR2 Sバネ(右側部)
SL,SL1,SL2 Sバネ(左側部)
SP Sバネ(座席境界部)
SSC Sバネ(中央部)
SSR Sバネ(右側部)
SSL Sバネ(左側部)
P 中央部のSバネの係止位置
FF 前枠体
RF 後枠体
SF 横枠体
Claims (3)
- それぞれの一端部をクッションフレームの前枠体に係止し且つそれぞれの他端部をクッションフレームの後枠体に係止することにより複数本のSバネを並べて張設し、所定の着座区画に画定されるシートクッションを前記複数本のSバネにより弾性的に支持して成る座席であって、
前記並べて張設した複数本のSバネの中で中央部に位置するSバネの高さを、その両外側に位置するSバネの高さより高く設定して成ることを特徴とする座席。 - それぞれの一端部をクッションフレームの前枠体に係止し且つそれぞれの他端部をクッションフレームの後枠体に係止することにより複数本のSバネを並べて張設し、所定の着座区画に画定されるシートクッションを前記複数本のSバネにより弾性的に支持して成る座席であって、
前記並べて張設した複数本のSバネの中で中央部に位置するSバネの前記後枠体側に於ける係止高さを、その両外側に位置するSバネの係止高さより高く設定して成ることを特徴とする座席。 - それぞれの一端部をクッションフレームの前枠体に係止し且つそれぞれの他端部をクッションフレームの後枠体に係止することにより5本以上のSバネを並べて張設し、所定の着座区画に画定されるシートクッションを前記5本以上のSバネにより弾性的に支持して成る座席であって、
前記並べて張設した5本以上のSバネの中で中央部に位置するSバネの高さを最も高く設定し、その両外側に位置するSバネの高さを、外側へいくにつれて順に低く設定して成ることを特徴とする座席。
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