JP2006276655A - プラスティックミラー用成形材料 - Google Patents

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JP2006276655A JP2005097933A JP2005097933A JP2006276655A JP 2006276655 A JP2006276655 A JP 2006276655A JP 2005097933 A JP2005097933 A JP 2005097933A JP 2005097933 A JP2005097933 A JP 2005097933A JP 2006276655 A JP2006276655 A JP 2006276655A
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Abstract

【課題】曲げ弾性率、流動性、耐熱性に優れ、金型表面への精密転写性を有するポリカーボネート樹脂及びポリフェニレン樹脂からなるプラスティックミラー用成形材料の提供。
【解決手段】式[1]で表される繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂及び、式[4]で表される繰り返し単位を有するポリフェニレン樹脂よりなる熱可塑性樹脂組成物であるプラスティックミラー用成形材料。
Figure 2006276655

Figure 2006276655

【選択図】なし

Description

本発明は、プラスティックミラーに関する。更に詳しくは、曲げ弾性率、流動性、耐熱性に優れ、金型表面に対する精密転写性を有するポリカーボネート樹脂及びポリフェニレン樹脂からなるプラスティックミラー用成形材料に関する。
従来、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称;ビスフェノールA)にホスゲンやジフェニルカーボネートなどのカーボネート前駆物質を反応させて得られるポリカーボネート樹脂は透明性、耐熱性、耐衝撃性、機械的特性、寸法安定性が優れているがゆえにエンジニアリングプラスチックとして多くの分野に広く使用されている。更に近年、その透明性を生かして光ディスク、光ファイバー、レンズ、プラスティックミラー等の分野への光学材料としての利用が展開されている。とりわけ、プラスティック基体上に反射膜を形成したプラスティックミラーでは、部品の軽量薄肉化などを目的としてポリカーボネート樹脂の利用が盛んに行われている。
このような近年の軽薄短小化あるいは、回転式ミラーの高速回転化に対応すべく、溶融流動性や金型の精密転写性、さらには高剛性樹脂が望まれている。これに対して、従来、一般的に使用されているビスフェノールA型ポリカーボネートは、非晶性ポリマーの典型的な性質である剛性の低さのため、プラスティックミラー用材料としての適性がやや劣る樹脂であることは否めない。
一般に、ポリカーボネート樹脂の剛性を向上するためには、嵩高い動きにくい構造を有するビスフェノール類を共重合する方法があり、種々のポリカーボネート樹脂が提案されている。例えば、アダマンタン構造を有するビスフェノールを主として得られるポリカーボネート樹脂(例えば特許文献1参照)または、特定のジヒドロキシジフェニルシクロアルカンをベースとするポリカーボネート樹脂が考案されている。(例えば特許文献2参照)更に、特定のフルオレン構造を有するポリカーボネート樹脂が提案されている(例えば特許文献3,4参照)。しかしながら、これらの構造を有するポリカーボネート樹脂は分子が動きにくい構造のため耐熱性及び剛性には優れるものの、溶融流動性は必ずしもよくなく、射出成形性、押出成形性には問題があった。もう一つの手法として、ガラス繊維や充填材などの添加物を配合する手法が試みられている。しかし、上記添加物はポリカーボネート樹脂組成物の剛性を向上させるが、成形時の流動性を低下させる傾向にあり、成形品表面にこれらの添加物が浮き出ることが多く、外観不良の原因になるという問題があった。
特開平5−78467号公報 特開平2−88634号公報 特開平11−174424号公報 特開平8−134198号公報
本発明は上記課題を解決し、優れた剛性、溶融流動性及び耐熱性を有し、且つ金型の精密転写性を有するポリカーボネート樹脂とポリフェニレン樹脂からなるプラスティックミラー用成形材料を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成せんとして、鋭意研究を重ねた結果、該熱可塑性樹脂が、特定のガラス転移温度で、特定の曲げ弾性率と特定の溶融流動性を有する為に、それを使用することにより高剛性で、寸法安定性、成形時の金型に対する精密転写性に優れたプラスティックミラー用成形材料が得られることを見出し、本発明に到達した。
以下,本発明を詳細に説明する。本発明では、繰り返し単位として下記式[1]
Figure 2006276655
(式中、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10のアリールオキシ基及び炭素数7〜20のアラルキルオキシ基からなる群より選ばれる基を表し、R及びRが複数ある場合はそれぞれ同一若しくは異なっていてもよく、m及びnは夫々1〜4の整数であり、Wは炭素数5〜12の脂環式炭化水素基もしくは下記式[2]で表される構造単位
Figure 2006276655
であり、式[2]においてR、Rはそれぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を表し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R及びRが複数ある場合はそれぞれ同一若しくは異なっていてもよく、pは4〜7の整数、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
で表される繰り返し単位を少なくとも1種類有するポリカーボネート樹脂及び、下記式[3]
Figure 2006276655
(式中、フェニレン単位の結合はオルト、メタ又はパラ位を示す。また、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10のアリールオキシ基及び炭素数7〜20のアラルキルオキシ基からなる群より選ばれる基を表し、Rが複数ある場合はそれぞれ同一若しくは異なっていてもよく、qは1〜4の整数である。)
で表される繰返し単位(A)と下記式[4]
Figure 2006276655
(式中、R10及びR11はそれぞれ独立してそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10のアリールオキシ基及び炭素数7〜20のアラルキルオキシ基からなる群より選ばれる基を表し、R10及びR11が複数ある場合はそれぞれ同一若しくは異なっていてもよく、Zは−O−,−S−,−O(CO)−,−CO−,−SO−,−SO−,−CH−,−CF−,−(CO)NH(CO)−を示し、r及びsはそれぞれ1〜4の整数である。)
で表される繰返し単位(B)よりなり、全結合繰返し単位における単位(A)と単位(B)との割合がモル比で(A):(B)=1:99〜99:1の範囲にあるポリフェニレン樹脂よりなり、組成物全重量100重量部に対し、該ポリフェニレン樹脂を1〜99重量部含むことを特徴とするプラスティックミラー用成形材料が提供される。また、(A)ガラス転移温度が120℃〜180℃であり、及び(B)曲げ弾性率が2,700MPa〜8,000MPaであることを満足するプラスティックミラー用成形材料が提供される。
さらに本発明によれば、上記式[3]、[4]より表される繰返し単位(A)、(B)の全結合繰返し単位における割合は(A):(B)=1:99〜99:1が好ましく、(A):(B)=5:95〜95:5がより好ましく、(A):(B)=10:90〜90:10が最も好ましい。その場合、ポリカーボネート樹脂との相溶性に優れ、且つ剛性及び耐熱性に優れたプラスティックミラー用成形材料が提供される。
また、本発明によれば、組成物全重量100重量部に対する上記式[3]、[4]で表される繰返し単位(A)、(B)を有するポリフェニレン樹脂の含有量は1〜99重量部が好ましく、10〜90重量部がより好ましく、20〜80重量部がさらに好ましく、30〜70重量部が最も好ましい。その場合、剛性及び溶融流動性が良好で金型に対する精密転写性に優れたプラスティックミラー用成形材料が提供される。ポリフェニレン樹脂の割合が1重量部より小さい場合、曲げ弾性率が不十分であり、99重量部より大きい場合は溶融流動性が悪く、金型に対する精密転写性が劣る。
本発明のプラスティックミラー用成形材料に含まれるポリカーボネート樹脂は、前記一般式[1]におけるWが下記一般式[5]、
Figure 2006276655
(R及びRはそれぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を表し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R及びRが複数ある場合はそれぞれ同一若しくは異なっていてもよく、pは4〜7の整数、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
で表わされる構成単位を少なくとも1種類有するポリカーボネート樹脂であることが好ましく、前記一般式[1]が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−(m−フェニレンジイソピリデン)ジフェノール及び9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンから選ばれる少なくとも一種から誘導された構成単位であるポリカーボネート樹脂であることがより好ましく、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンより誘導された構成単位であるポリカーボネート樹脂であることが最も好ましい。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物に含まれるポリフェニレン樹脂は、該熱可塑性樹脂の剛性がさらに向上するため、繰り返し単位(A)におけるRが水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数6〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜8のシクロアルコキシ基、炭素数6〜8のアリール基、炭素数7〜9のアラルキル基、炭素数6〜8のアリールオキシ基及び炭素数7〜9のアラルキルオキシ基からなる群より選ばれる基であることが好ましく、また繰り返し単位(B)におけるR10及びR11がそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数6〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜8のシクロアルコキシ基、炭素数6〜8のアリール基、炭素数7〜9のアラルキル基、炭素数6〜8のアリールオキシ基及び炭素数7〜9のアラルキルオキシ基からなる群より選ばれる基であることが好ましい。さらに、本発明のプラスティックミラー用成形材料に含まれるポリフェニレン樹脂は、繰り返し単位が1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレンからなる群より選ばれる少なくとも一種である構成単位及び、1,4−(ベンゾイルフェニレン)、1,4−(4’−フェノキシベンゾイルフェニレン)からなる群より選ばれる少なくとも一種である構成単位であるポリフェニレン樹脂が好ましく、より好ましくは繰り返し単位が1,3−フェニレン及び1,4−(ベンゾイルフェニレン)である構成単位で構成されたポリフェニレン樹脂であることが好ましい。
本発明のプラスティックミラー用成形材料は、そのガラス転移温度が120℃〜180℃、好ましくは125℃〜165℃、より好ましくは130℃〜160℃である。ガラス転移温度が120℃よりも低くなると、プラスティックミラー用基体としての耐熱性が不足し好ましくなく、180℃より高くなると、溶融流動性が悪く成形不良を生じ、金型表面を精密に転写した表面平滑性の優れたプラスティックミラー用基体が得られなくなり好ましくない。
また、本発明のプラスティックミラー用成形材料の流動性は、300℃、1.2kgfの測定条件でのMVRの値で5cm/10分以上が好ましく、20cm/10分以上がより好ましく、30cm/10分以上がさらに好ましい。
本発明のプラスティックミラー用成形材料は、ISO178に準拠して測定した曲げ弾性率が、2,700MPa以上、好ましくは2,900MPa、さらに好ましくは3,100MPa以上である。曲げ弾性率が2,700MPaより小さいと、剛性不足により成形体厚みを薄くすることが困難であるため好ましくない。
また、ガラス繊維など無機添加物を使用することによる剛性強化については、金型に対する精密転写性において表面平滑性が損なわれる可能性があるので好ましくない。
本発明のプラスティックミラー用成形材料を調製する時には、任意の方法が採用される。例えば溶液状態のポリカーボネート樹脂に、ポリフェニレン樹脂を混合した後、溶媒を留去、次いでベント式押出機等で溶融ペレット化する方法または、ポリカーボネート樹脂とポリフェニレン樹脂をスーパーミキサー、タンブラー、ナウターミキサー等で混合し、二軸ルーダー等でペレット化する方法等が用いられる。また、必要に応じて安定剤、酸化防止剤、光安定剤、着色材、滑り材、離型剤等の添加剤を加える事もできる。さらに射出成形、圧縮成形、射出圧縮成形に供するためのペレット状ポリカーボネート樹脂を得る押出工程(ペレット化工程)では溶融状態の時に濾過精度10μmの焼結金属フィルターを通すなどして異物を除去することが好ましい。いずれにしても射出成形前の原料樹脂は異物、不純物、溶媒などの含有量を極力低くしておくことが必要である。
本発明のプラスティックミラー用成形材料には、必要に応じて、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、亜ホスホン酸およびこれらのエステルよりなる群から選択された少なくとも1種のリン化合物を配合することができる。かかるリン化合物の配合量は、該芳香族ポリカーボネート共重合体に対して0.0001〜0.05重量%が好ましく、0.0005〜0.02重量%がより好ましく、0.001〜0.01重量%が特に好ましい。このリン化合物を配合することにより、かかるプラスティックミラー用成形材料の熱安定性が向上し、成形時における分子量の低下が防止される。
かかるリン化合物としては、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸、亜ホスホン酸およびこれらのエステルよりなる群から選択される少なくとも1種のリン化合物であり、好ましくは下記一般式
Figure 2006276655
Figure 2006276655
Figure 2006276655
Figure 2006276655
Figure 2006276655
[式中、R〜R17は、それぞれ独立して、水素原子、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどの炭素原子数1〜20のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチルなどの炭素原子数6〜15のアリール基またはベンジル、フェネチルなどの炭素原子数7〜18のアラルキル基を表し、また1つの化合物中に2つのアルキル基が存在する場合は、その2つのアルキル基は互いに結合して環を形成していてもよい。]
よりなる群から選択された少なくとも1種のリン化合物である。
上記式[6]で示されるリン化合物としては、例えばトリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、などが挙げられる。
上記式[7]で示されるリン化合物としては、例えばトリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェートなどが挙げられ、上記式[8]で示されるリン化合物としては、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホナイトなどが挙げられ、また上記式[9]で示される化合物としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、ベンゼンホスホン酸ジプロピルなどが挙げられる。
上記式[10]で示される化合物としてはビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
これらのリン化合物のなかで、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4−ジフェニレンホスホナイトが好ましく使用される。
さらに本発明のプラスティックミラー用成形材料には、必要に応じて一価または多価アルコールの高級脂肪酸エステルを加えることもできる。
かかる高級脂肪酸エステルとしては、炭素原子数1〜20の一価または多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルであるのが好ましい。また、かかる一価または多価アルコールと飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルとしては、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート、2−エチルヘキシルステアレートなどが挙げられる。なかでもステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレートが好ましく用いられる。かかるアルコールと高級脂肪酸とのエステルの配合量は、該プラスティックミラー用成形材料に対して0.01〜2重量%が好ましく、0.015〜0.5重量%がより好ましく、0.02〜0.2重量%がさらに好ましい。配合量がこの範囲内であれば離型性に優れ、また離型剤がマイグレートし金属表面に付着することもなく好ましい。
発明の熱可塑性樹脂組成物には、酸化防止の目的で通常知られた酸化防止剤を添加することができる。その例としてはフェノール系酸化防止剤を示すことができ、具体的には例えばトリエチレングリコール−ビス(3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等が挙げられる。これら酸化防止剤の好ましい添加量の範囲は熱可塑性樹脂組成物に対して、0.0001〜0.05重量%である。
本発明のミラーは、前記のポリカーボネート樹脂及びポリフェニレン樹脂からなるプラスティックミラー成形材料を用いて成形した基体表面の少なくとも一面に、金属又は金属酸化物層からなる反射層を形成したものである。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物からミラー用の基体を得る方法としては、射出成形,圧縮成形,射出圧縮成形,押し出し成形、ブロー成形等が用いられる。その中で成形の容易性やコストの面から特には射出成形法あるいは射出圧縮成形法により成形されることが好ましい。その場合、金型温度はポリカーボネート樹脂及びポリフェニレン樹脂からなるプラスティックミラー成形材料のガラス転移温度(Tg)に対し、Tg−25(℃)〜Tg(℃)の範囲である事が好ましく、Tg−20(℃)〜Tg−5(℃)の範囲である事がより好ましい。金型温度をこの範囲にする事により、より精密な転写により平滑な表面が形成され、精密部品におけるミラーに使用可能な特性を得る事ができる。
上記のミラー用基体の表面粗さ(Ra)は500nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、100nm以下が最も好ましい。
基体の形状は、各種射出成形法等により製造されたプレート状基体が適している。プレート状基体の平面形状は、円形、楕円形、三角形、四角形、それ以上の多角形等、ミラーの用途に応じて適宜選択される。またミラーの反射面は、プレート状基体の平面部分および側面部分のいずれであってもよい。また反射面は当然のことながら単なる平坦面のみでなく、集光作用等を有する曲面でもよい。
なお、フィルム状ミラー用の基体としてのフィルムやシートを製造する方法としては、例えば溶剤キャスト法、溶融押出し法、カレンダー法等が挙げられるが、効率的な方法としては溶融押出し法が好ましく用いられる。
基体の表面に金属層又は金属酸化物層を積層する手段や方法は限定されないが、例えば蒸着法、溶射法及びメッキ法が採用される。蒸着法としては物理蒸着法及び化学蒸着法のいずれも可能である。例えば、物理蒸着法としては真空蒸着法、スパッタリング及びイオンプレーティング等が採用される。化学蒸着(CVD)法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等が、溶射法としては大気圧プラズマ溶射法及び減圧プラズマ溶射法等が例示される。メッキ法としては、無電解メッキ(化学メッキ)法、溶融メッキ及び電気メッキ法等が挙げられ、電気メッキ法においてはレーザーメッキ法を使用することができる。本発明のミラーにおいては、これらのうちでも蒸着法及びメッキ法が金属層を形成する上で好ましく、蒸着法が金属酸化物層を形成する上で好ましい。蒸着法及びメッキ法は組合せて使用してもよく、例えば蒸着法で形成された金属層を利用し電気メッキを行う方法等が例示される。また、スパッタ法により酸化ケイ素の薄層と酸化チタンの薄層を交互に多数積層した薄膜層を形成してもよい。
本発明のミラーは、金属層と金属酸化物層とを組合せて積層した反射層を有するものを含む。金属層及び/又は金属酸化物層の樹脂基体表面への形成は、本発明の効果を発揮する範囲内において金属層と同様に導電性を有するカーボン層や導電性ポリマー層等を含むことができる。
金属層及び/又は金属酸化物層からなる反射層の厚みは、複数の層を有する場合にはその合計において、50μm以下であることが本発明の効果が発揮され好ましい。さらにかかる厚みは20μm以下がより好ましく、5μm以下がさらに好ましく、2μm以下がさらに好ましい。下限値としては0.001μm以上が適切である。
本発明の金属層及び/又は金属酸化物層からなる反射層が形成されたミラーは、各種分野において好適に用いられ、主としてOA機器などで用いられる通常の球面、非球面、中空、平面ミラーやポリゴンミラー、さらにはフィルム状ミラーを対象とするが、これらに限定されるものではない。
特にランプリフレクター、ポリゴンミラー、回折格子、光スイッチング回路部品及び反射鏡(特にレーザー光用)等の精密光反射部品として好適であり、良好な剛性及び軽量との特徴を活かし、高速回転又は高速に可動する部材においてさらに好適である。例えばポリゴンミラーに用いられる。
本発明のプラスティックミラー用成形材料は、曲げ弾性率に代表される剛性、溶融流動性及び耐熱性、さらには金型に対する精密転写性に優れることから、プラスティックミラー用基体材料として好適に用いられ、その奏する工業的効果は格別である。
以下、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、何らこれに限定されるものではない。実施例及び比較例において「部」は重量部である。なお評価は下記の方法に従った。
(1)ガラス転移温度
TAインスツルメント社製の熱分析システムDSC−2910を使用して、窒素雰囲気下(窒素流量:40ml/min)、昇温速度:20℃/minの条件下で測定した。
(2)流動性(MVR)
ペレットを用いて、ISO1133に従って、東洋精機製セミオートメルトエンデクサーにより温度300℃、荷重1.2kgfで10分間に流出したポリマー量(cm)を測定した。
(3)曲げ弾性率
ペレットを120℃で5時間乾燥後、射出成形機[JSW(株)製J75EIII]により、シリンダ温度280℃で射出成形した試験片を用い、ISO178に従って測定した。(試験片形状;長さ127mm×幅12.7mm×厚み6.4mm)
(4)耐熱性
試験片を上記(3)と同条件で成形し、成形された試験片に対し、ISO178に準拠して荷重たわみ温度を測定した。(試験片形状;長さ127mm×幅12.7mm×厚み6.4mm)
(5)成形品表面の算術平均粗さ(Ra)
該ペレットを120℃で5時間乾燥後、射出成形機[名機製作所(株)製M35B−D−DM]及び表面粗さ100nmの金型を用いて、直径120mmφ、厚さ1.2mmの円盤状ミラー用基体を成形した。得られたミラー用基体表面の算術平均粗さ(Ra)を、JIS B0601−1994に準拠して、表面粗さ形状測定機(小坂研究所製サーフコーダーSE1100)を使用して、円盤状ミラー用基体中央から外周へ40mm離れたところで測定した。
(6)ポリゴンミラー成形及び高速回転時の変形性評価
該ペレットを120℃で5時間乾燥後、射出成形機(住友重機械工業(株)製SG150U型)を使用して、シリンダー温度340℃、金型温度120℃の条件で、中心から各ミラー面への距離25mm、各ミラー部最小板厚5mm、ミラー部の高さ15mm六面鏡タイプのポリゴンミラー基体を成形した。次に、この基体に厚さ80nmとなるようにAl膜を蒸着し、ポリゴンミラーを作成した。このポリゴンミラーを30,000rpmで高速回転させ、レーザーを照射し、ミラーで走査された結像面上のビームスポット径をビームプロファイラー(エーエルーティ(株)製、走査ビーム径計測システムALT−8180)で測定した。本測定で用いた光学系の緒元値は走査幅30mm、スポット径60μmである。本評価では、ポリゴンミラーの高速回転時の遠心力による変形に伴うビーム径の変形が小さいものを○とし、ビーム径の変形が大きいものを×とした。
[実施例1]
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンより得られたポリカーボネート樹脂(帝人化成製、パンライトL1225−L)800.0gに、フェニレン及びベンゾイルフェニレンを構成単位とするポリフェニレン樹脂(ミシシッピーポリマーテクロノジー社製Parmax−1201 Krum)を200.0g添加し、均一に混合した。続いてかかる組成物をベント式二軸押出機[神戸製鋼(株)製KTX−46]によりシリンダー温度280℃で脱気しながら溶融混錬し、熱可塑性樹脂組成物ペレットを得た。該ペレットのガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度を表1に記載した。該ペレットを120℃で5時間乾燥後、射出成形機[名機製作所(株)製M35B−D−DM]により、表面粗さ0.01μmの金型を用い直径120mm、厚さ1.2mmの円盤状ミラー基体を射出成形した。得られた基体表面の算術平均粗さ(Ra)を小坂研究所製サーフコーダーSE1100を使用して測定した。次に、該ペレットを120℃で5時間乾燥後、射出成形機(住友重機械工業(株)製SG150U型)を使用して、シリンダー温度340℃、金型温度120℃の条件で、中心から各ミラー面への距離25mm、各ミラー部最小板厚5mm、ミラー部の高さ15mm六面鏡タイプのポリゴンミラー基体を成形した。次に、この基体に厚さ80nmとなるようにAl膜を蒸着し、ポリゴンミラーを作成した。このポリゴンミラーを30,000rpmで高速回転させ、レーザーを照射し、ミラーで走査された結像面上のビームスポット径を上記ビームプロファイラーで測定した。結果を表1に併記した。
[実施例2]
ポリカーボネート樹脂(パンライトL1225−L)600.0gに、ポリフェニレン樹脂(Parmax−1201 Krum)を400.0g添加した以外は実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂組成物ペレットを得、該ペレットのガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度を測定した。さらに、実施例1と同様の方法で基体を作成し、基体表面の算術平均粗さ(Ra)及び高速回転時のポリゴンミラーの変形性を測定した。測定したガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度、算術平均粗さ(Ra)及び高速回転時のポリゴンミラーの変形性を表1に記載した。
[実施例3]
ポリカーボネート樹脂(パンライトL1225−L)400.0gに、ポリフェニレン樹脂(Parmax−1201 Krum)を600.0g添加した以外は実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂組成物ペレットを得、該ペレットのガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度を測定した。さらに、実施例1と同様の方法で基体を作成し、基体表面の算術平均粗さ(Ra)及び高速回転時のポリゴンミラーの変形性を測定した。測定したガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度、算術平均粗さ(Ra)及び高速回転時のポリゴンミラーの変形性を表1に記載した。
[実施例4]
ポリカーボネート樹脂(パンライトL1225−L)200.0gに、ポリフェニレン樹脂(Parmax−1201 Krum)を800.0g添加した以外は実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂組成物ペレットを得、該ペレットのガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度を測定した。さらに、実施例1と同様の方法で基体を作成し、基体表面の算術平均粗さ(Ra)及び高速回転時のポリゴンミラーの変形性を測定した。測定したガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度、算術平均粗さ(Ra)及び高速回転時のポリゴンミラーの変形性を表1に記載した。
[比較例1]
ポリカーボネート樹脂(パンライトL1225−L)を使用した以外は実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂組成物ペレットを得、該ペレットのガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度を測定した。さらに、実施例1と同様の方法で基体を作成し、基体表面の算術平均粗さ(Ra)及び高速回転時のポリゴンミラーの変形性を測定した。測定したガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度、算術平均粗さ(Ra)及び高速回転時のポリゴンミラーの変形性を表1に記載した。
[比較例2]
ポリフェニレン樹脂(Parmax−1201 Krum)を使用した以外は実施例1と同様にして、熱可塑性樹脂組成物ペレットを得、該ペレットのガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度を測定した。さらに、実施例1と同様の方法で基体の作成を試みたが、流動性が悪いため良好な基体を得ることができなかった。測定したガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率及び荷重たわみ温度を表1に記載した。
[比較例3]
ポリカーボネート樹脂(パンライトL1225−L)1000.0gに、繊維径13ミクロンのガラス繊維(日本電気硝子(株)製)を250.0g添加した以外は実施例1と同様にして熱可塑性樹脂組成物ペレットを得、該ペレットのガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度を測定した。さらに、実施例1と同様の方法で基体を作成し、基体表面の算術平均粗さ(Ra)を測定した。測定したガラス転移温度、MVR、曲げ弾性率、荷重たわみ温度及び算術平均粗さ(Ra)を表1に記載した。なお、この基体はガラス繊維が一部基体表面浮き出ており、ミラーとしては使用不可なものであった。
Figure 2006276655
高速回転時のポリゴンミラーの変形性評価方法の概略図である。
符号の説明
1.ポリゴンミラー
2.レーザー光
3.f4レンズ(走査レンズ)
4.結像面

Claims (13)

  1. 繰り返し単位として下記式[1]で表される繰り返し単位を少なくとも1種類有するポリカーボネート樹脂及び、下記式[3]で表される繰返し単位(A)と下記式[4]で表される繰返し単位(B)よりなり、全結合繰返し単位における単位(A)と単位(B)との割合がモル比で(A):(B)=1:99〜99:1の範囲にあるポリフェニレン樹脂よりなる熱可塑性樹脂組成物であって、組成物全重量100重量部に対し該ポリフェニレン樹脂を1〜99重量部含むことを特徴とするプラスティックミラー用成形材料。
    Figure 2006276655
    [式中、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10のアリールオキシ基及び炭素数7〜20のアラルキルオキシ基からなる群より選ばれる基を表し、R及びRが複数ある場合はそれぞれ同一若しくは異なっていてもよく、m及びnは夫々1〜4の整数であり、Wは炭素数5〜12の脂環式炭化水素基もしくは下記式[2]で表される構造単位である。
    Figure 2006276655
    (R、Rはそれぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を表し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R及びRが複数ある場合はそれぞれ同一若しくは異なっていてもよく、pは4〜7の整数、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)]
    Figure 2006276655
    (式中、フェニレン単位の結合はオルト、メタ又はパラ位を示す。また、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10のアリールオキシ基及び炭素数7〜20のアラルキルオキシ基からなる群より選ばれる基を表し、Rが複数ある場合はそれぞれ同一若しくは異なっていてもよく、qは1〜4の整数である。)
    Figure 2006276655
    (式中、R10及びR11はそれぞれ独立してそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10のアリールオキシ基及び炭素数7〜20のアラルキルオキシ基からなる群より選ばれる基を表し、R10及びR11が複数ある場合はそれぞれ同一若しくは異なっていてもよく、Zは−O−,−S−,−O(CO)−,−CO−,−SO−,−SO−,−CH−,−CF−,−(CO)NH(CO)−を示し、r及びsはそれぞれ1〜4の整数である。)
  2. 前記一般式[1]におけるWが下記一般式[5]
    Figure 2006276655
    (R及びRはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を表し、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R及びRが複数ある場合はそれぞれ同一若しくは異なっていてもよく、pは4〜7の整数、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。)
    で表わされる構成単位を少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1記載のプラスティックミラー用成形材料。
  3. 前記一般式[1]が2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−(m−フェニレンジイソピリデン)ジフェノール及び9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンから選ばれる少なくとも一種から誘導された構成単位である請求項1〜2のいずれかに記載のプラスティックミラー用成形材料。
  4. 前記一般式[3]が1,4−フェニレン、1,3−フェニレン及び1,2−フェニレンからなる群より選ばれる少なくとも一種の構成単位であり、及び/又は前記一般式[4]が1,4−(ベンゾイルフェニレン)及び1,4−(4’−フェノキシベンゾイルフェニレン)からなる群より選ばれる少なくとも一種の構成単位である請求項1〜3のいずれかに記載のプラスティックミラー用成形材料。
  5. ポリフェニレン樹脂が前記一般式[3]で表される繰返し単位(A)と前記一般式[4]で表される繰返し単位(B)よりなり、全結合繰返し単位における単位(A)と単位(B)との割合がモル比で(A):(B)=10:90〜90:10の範囲にある請求項1〜4のいずれかに記載のプラスティックミラー用成形材料。
  6. 組成物全重量100重量部に対し該ポリフェニレン樹脂を10〜90重量部含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラスティックミラー用成形材料。
  7. (A)ガラス転移温度が120℃〜180℃であり、かつ(B)曲げ弾性率が2,700MPa〜8,000MPaであることを満足することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプラスティックミラー用成形材料。
  8. MVR測定において、300℃、1.2kgfで、10分間に流出したポリマー量が5cm以上である請求項1〜7のいずれかに記載のプラスティックミラー用成形材料。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のプラスティックミラー用成形材料より形成されたプラスティックミラー用基体。
  10. 反射層が設けられる基体表面の表面粗さ(Ra)が500nm以下であることを特徴とする請求項9記載のプラスティックミラー用基体。
  11. 請求項9又は10記載の基体の少なくとも一面に、反射層を設けたことを特徴とするプラスティックミラー。
  12. 反射層が、金属又は金属酸化物からなることを特徴とする請求項11記載のプラスティックミラー。
  13. 反射層の厚みが50μm以下であることを特徴とする請求項11又は12記載のプラスティックミラー。
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