JP2001234083A - 制振性熱可塑性樹脂組成物および成形品 - Google Patents

制振性熱可塑性樹脂組成物および成形品

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JP2001234083A
JP2001234083A JP2000374031A JP2000374031A JP2001234083A JP 2001234083 A JP2001234083 A JP 2001234083A JP 2000374031 A JP2000374031 A JP 2000374031A JP 2000374031 A JP2000374031 A JP 2000374031A JP 2001234083 A JP2001234083 A JP 2001234083A
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thermoplastic resin
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JP2000374031A
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English (en)
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Satoshi Ogasawara
聡 小笠原
Noriyuki Arakawa
宣之 荒川
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Sony Corp
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な制振性を有し、その上寸法精度、剛
性、耐熱性に優れかつ軽量である熱可塑性樹脂組成物お
よび成形品を提供する。 【解決手段】 (a)損失正接(tanδ)の値が0.
01〜0.04であり、かつ荷重たわみ温度が120℃
以上である非晶性熱可塑性樹脂(A成分)50〜90重
量%および(b)メチルメタアクリレート樹脂(B成
分)50〜10重量%からなる熱可塑性樹脂組成物であ
って、この樹脂組成物から形成された成形品は、下記
(1)〜(4)の物性を与える制振性熱可塑性樹脂組成
物およびそれから形成された成形品。 (1)損失係数が0.04〜0.08であり、(2)吸
水率が0.30重量%以下であり、(3)比重が1.0
5〜1.3であり、かつ(4)荷重たわみ温度が110
〜170℃である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制振性熱可塑性樹
脂組成物および成形品に関する。さらに詳しくは熱可塑
性樹脂が特定の非晶性熱可塑性樹脂、およびメチルメタ
クリレート樹脂からなり、寸法精度、剛性、耐熱性に優
れ、かつ軽量であると共に、制振性に優れた熱可塑性樹
脂組成物および成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年OA機器の情報の入力および読み取
りの高速化に伴い、各種機構部品の剛性あるいは耐熱性
向上のみならず、駆動系より生ずる振動源に対しての制
振性をもたせるという要求も高くなっており、熱可塑性
樹脂組成物およびそれからの成形品においても制振性の
付与が要求されている。例えばCD−ROMの如き光学
ディスクにおいては、いわゆる30倍速以上の高速回転
が主流となりつつあり、この場合直接ディスクの回転に
作用するターンテーブルおよびそれらを支持するシャー
シ等に良好な制振性が要求されている。また光学式プリ
ンターにおいても高速回転するポリゴンミラー、および
それらを支持する光学ボックス等においても同様に良好
な制振性の要求があり、プリント速度の高速化に伴いか
かる要求も増加している。
【0003】しかしながら、通常、単独の熱可塑性樹脂
では制振性が極めて乏しいためこれらのOA機器の高速
化に対して制振性に不足するという問題がある。制振性
の高い材料としてはゴム類を挙げることができるが、こ
のような材料は剛性に欠けるため無機フィラー等を高充
填する必要があり、結果として高比重となるため要求を
満足しえない。高速回転のためには軽量であることも必
要であり、また固有振動数がより高くなるなどの効果も
ある。また使用環境や内部機構部品の発熱による高温環
境下に対応すべく、耐熱性も重要な要素である。このよ
うな高度の要求特性は、熱可塑性樹脂としてゴム類を使
用した場合到底達成することはできない。
【0004】一方、ゴム類以外の制振性の高い樹脂とし
ては全芳香族ポリエステル等の液晶ポリマーが知られて
いるが、かかる樹脂は結晶性樹脂であると共に極めて強
い異方性を示すため、成形品に反りが生じ易く高い寸法
精度の要求される分野には十分に対応できない欠点があ
る。さらに寸法精度に関しては経時的な要素も重要であ
り、吸水率も低いことが望まれている。特開平9−40
840号公報には、熱可塑性樹脂に制振性エラストマ
ー、および特定のウイスカーを配合した高剛性かつ制振
性に優れる樹脂組成物が提案されているが、かかる樹脂
組成物は、上記に挙げた現在要求される制振性、低比
重、成形品の低反り性等の全てを高いレベルで満足する
ものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な制振性を有し、その上、寸法精度、剛性、耐熱性に優
れ、かつ軽量である熱可塑性樹脂組成物および成形品を
提供することにある。本発明者はこれら目的を達成せん
として鋭意研究を重ねた結果、特定の損失正接(tan
δ)の値を有し、一定以上の荷重たわみ温度を有する非
晶性の熱可塑性樹脂および、メチルメタクリレート樹脂
を特定割合で混合した熱可塑性樹脂組成物が、上記目的
を達成できることを見出し、本発明に到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、(a)JIS K7198により40℃、18Hz
において測定した損失正接(tanδ)の値が0.01
〜0.04であり、かつASTM D648により1.
82MPa荷重下で測定した荷重たわみ温度が120℃
以上である非晶性熱可塑性樹脂(A成分)50〜90重
量%および(b)メチルメタアクリレート樹脂(B成
分)50〜10重量%からなる熱可塑性樹脂組成物であ
って、この樹脂組成物から形成された成形品は、下記
(1)〜(4)の物性を与える制振性熱可塑性樹脂組成
物が提供される。 (1)損失係数が0.04〜0.08であり、(2)A
STM D570により23℃かつ24時間水中浸漬の
条件で測定した吸水率が0.30重量%以下であり、
(3)JIS K7112により測定した比重が1.0
5〜1.3であり、かつ(4)ASTM D648によ
り1.82MPa荷重下で測定した荷重たわみ温度が1
10〜170℃である。
【0007】以下、本発明の熱可塑性樹脂組成物および
その成形品についてさらに詳細に説明する。本発明のA
成分として使用される熱可塑性樹脂は、非晶性の樹脂で
あり、かつJIS K7198により40℃、18Hz
で測定した損失正接(tanδ)の値が0.01〜0.
04のものである。tanδは好ましくは0.012〜
0.035である。0.01未満では本発明の制振性熱
可塑性樹脂組成物の制振性が十分ではなく、0.04を
超えると寸法精度の面で好ましくない。また、A成分と
して使用される熱可塑性樹脂はASTM D648によ
り1.82MPa荷重下で測定された荷重たわみ温度が
120℃以上、好ましくは122℃以上である。これら
の条件を満たす代表的な樹脂としては、かかる条件を満
足する芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹
脂、非晶性ポリアリレート樹脂または環状ポリオレフィ
ン樹脂(例えばポリノルボルネン樹脂)から選択され
る。なかでも芳香族ポリカーボネート樹脂または環状ポ
リオレフィン樹脂が好ましく、芳香族ポリカーボネート
樹脂が特に好ましい。これらは単独でも2種以上の混合
物であってもよく、また同種の樹脂の場合であっても単
独でも2種以上の混合物であってもよい。
【0008】本発明者の研究によれば、A成分として下
記の特定の構造を有するビスフェノールを使用して得ら
れた芳香族ポリカーボネート樹脂は、前記損失正接(t
anδ)の値および荷重たわみ温度がいずれも好適範囲
に満足するばかりではなく、さらに寸法精度、耐熱性お
よび剛性が優れた樹脂組成物を得ることができ、特に好
適な樹脂であることが見出された。すなわち、A成分と
して好適な芳香族ポリカーボネート樹脂は、下記式
[1]で表される1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(以下ビ
スフェノールTMCと略称することがある)が芳香族ジ
ヒドロキシ成分全量100モル%当たり、少なくとも2
0モル%の割合で構成されたポリカーボネート樹脂を挙
げることができる。
【0009】
【化1】
【0010】すなわち、A成分として好ましい芳香族ポ
リカーボネート樹脂は、前記ビスフェノールTMCを芳
香族ジヒドロキシ成分全量100モル%当たり少なくと
も20モル%、好ましくは30〜80モル%使用するも
のである。このビスフェノールTMCの割合が20モル
%以上の場合には、損失正接(tanδ)の値が高く制
振性に優れると共に、吸水率も低くより高い寸法安定性
の達成が可能となる。尚、ビスフェノールTMCが80
モル%を超えた場合は吸水率が高くなる傾向があるの
で、ビスフェノールTMCの割合がこのように高い場合
には、後述するように特定の末端基改質剤で末端を変性
することが望ましい。
【0011】前記芳香族ポリカーボネート樹脂は、芳香
族ジヒドロキシ成分として前記ビスフェノールTMCを
一定割合使用することが好ましいものであるが、所望の
特性、殊に吸水率を0.2重量%以下、好ましくは0.
15重量%以下とするために、大別して2つの手段が採
用される。その1つは、前記ビスフェノールTMCに対
して特定のジヒドロキシ成分を組合わせて共重合ポリカ
ーボネート樹脂とすることであり、他の手段は末端基に
特定構造の末端改質剤を導入することである。これら2
つの手段はそれぞれ単独でもよく、また組合わせてもよ
い。
【0012】本発明者の研究によれば、前記ビスフェノ
ールTMCに対して、特定のジヒドロキシ成分を組合わ
せて得られた共重合ポリカーボネート樹脂は、制振性熱
可塑性樹脂組成物のA成分として特に適していることが
見出された。すなわち、共重合ポリカーボネート樹脂
は、(a)ビスフェノールTMC(成分a)および下記
式[2]に示される(b)4,4’−(m−フェニレン
ジイソプロピリデン)ジフェノール(以下ビスフェノー
ルMと略称することがある)および下記式[3]に示さ
れる2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(以下ビスフェノールCと略称することが
ある)から選択される少なくとも1種の芳香族ジヒドロ
キシ成分)(成分b)を芳香族ジヒドロキシ成分の全量
100モル%のうち少なくとも80モル%とし、かつ成
分aと成分bとの割合がモル比で、20:80〜80:
20である共重合ポリカーボネート樹脂が本発明のA成
分として特に好ましい。
【0013】
【化2】
【0014】前記共重合ポリカーボネート樹脂の好まし
い態様の1つは、成分aがビスフェノールTMCであ
り、かつ成分bがビスフェノールMである組合せであ
り、その場合ビスフェノールTMC:ビスフェノールM
の割合がモル比で、30:70〜80:20の範囲のも
のであり、特に40:60〜70:30の範囲であるも
のが一層好ましい。また好ましい他の態様は、成分aが
ビスフェノールTMCであり、かつ成分bがビスフェノ
ールCの組合せであり、その場合ビスフェノールTM
C:ビスフェノールCの割合がモル比で、30:70〜
80:20の範囲のものであり、特に40:60〜7
0:30の範囲であるものがより好ましい。
【0015】これら好ましい態様において、成分aと成
分bの合計は、芳香族ジヒドロキシ成分の全量100モ
ル%中、少なくとも80モル%、好ましくは少なくとも
90モル%であるのが有利であり、典型的には、成分a
および成分bによって実質的に形成された共重合ポリカ
ーボネート樹脂であるのが望ましい。一方、本発明にお
いてA成分として好ましく使用される芳香族ポリカーボ
ネート樹脂においては、上記成分aおよび成分bが芳香
族ジヒドロキシ成分の全量100モル%中少なくとも8
0モル%、好ましくは少なくとも90モル%を占めるこ
とが望ましいが、他のジヒドロキシ成分(成分c)を芳
香族ジヒドロキシ成分の全量100モル%中20モル%
以下、好ましくは10モル%以下含有していてもよい。
【0016】かかる成分cとしては、通常芳香族ポリカ
ーボネートのジヒドロキシ成分として使用されている、
上記成分aおよび成分b以外の成分であればよく、例え
ばハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ビフェ
ノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロ
ピリデン)ジフェノール、9,9−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサンが挙げ
られる。
【0017】また芳香族ポリカーボネート樹脂は、さら
に三官能以上の多官能性芳香族化合物を含むことによ
り、または重合時の異性化反応の結果として、分岐成分
を重合体中に含有するものであってもよい。三官能以上
の多官能性芳香族化合物としては、フロログルシン、フ
ロログルシド、または4,6−ジメチル−2,4,6−
トリス(4−ヒドロキジフェニル)ヘプテン−2、2,
4,6−トリメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリス(4
−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェノール、4−{4−[1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン}−
α,α−ジメチルベンジルフェノール等のトリスフェノ
ール、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス
(2,4−ジヒドロキシフェニル)ケトン、1,4−ビ
ス(4,4−ジヒドロキシトリフェニルメチル)ベンゼ
ン、またはトリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸およびこれらの酸クロライド等
が挙げられ、中でも1,1,1−トリス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタンが好ましく、
特に1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タンが好ましい。
【0018】本発明のA成分として用いられる芳香族ポ
リカーボネート樹脂は、通常の芳香族ポリカーボネート
樹脂を製造するそれ自体公知の反応手段、例えば芳香族
ジヒドロキシ成分にホスゲンや炭酸ジエステル等のカー
ボネート前駆物質を反応させる方法により製造される。
次にこれらの製造方法について基本的な手段を簡単に説
明する。
【0019】溶液法による反応は、通常二価フェノール
とホスゲンとの反応であり、酸結合剤および有機溶媒の
存在下に反応させる。酸結合剤としては、例えば水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物
またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機溶
媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等の
ハロゲン化炭化水素が用いられる。また、反応促進のた
めに例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアン
モニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウム
ブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニウム化合
物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒を用いることも
できる。その際、反応温度は通常0〜40℃、反応時間
は10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つの
が好ましい。
【0020】また、かかる重合反応において、通常末端
停止剤が使用される。かかる末端停止剤として単官能フ
ェノール類を使用することができる。単官能フェノール
類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用
され、また得られたポリカーボネート樹脂は、末端が単
官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているの
で、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。か
かる単官能フェノール類としては、一般にはフェノール
または低級アルキル置換フェノールであって、下記一般
式[4]で表される単官能フェノール類を示すことがで
きる。
【0021】
【化3】
【0022】(式中、Aは水素原子または炭素数1〜9
の直鎖または分岐のアルキル基あるいはフェニル基置換
アルキル基であり、rは1〜5、好ましくは1〜3の整
数である。) 上記単官能フェノール類の具体例としては、例えばフェ
ノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミル
フェノールおよびイソオクチルフェノールが挙げられ
る。
【0023】また、他の単官能フェノール類としては、
長鎖のアルキル基あるいは脂肪族ポリエステル基を置換
基として有するフェノール類または安息香酸クロライド
類、もしくは長鎖のアルキルカルボン酸クロライド類も
示すことができる。これらのなかでは、下記一般式
[5]および[6]で表される長鎖のアルキル基を置換
基として有するフェノール類が好ましく使用される。
【0024】
【化4】
【0025】(式中、Xは−R−O−、−R−CO−O
−または−R−O−CO−である、ここでRは単結合ま
たは炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族
炭化水素基を示し、nは10〜50の整数を示す。) かかる一般式[5]の置換フェノール類としてはnが1
0〜30、特に10〜26のものが好ましく、その具体
例としては例えばデシルフェノール、ドデシルフェノー
ル、テトラデシルフェノール、ヘキサデシルフェノー
ル、オクタデシルフェノール、エイコシルフェノール、
ドコシルフェノールおよびトリアコンチルフェノール等
を挙げることができる。
【0026】また、一般式[6]の置換フェノール類と
してはXが−R−CO−O−であり、Rが単結合である
化合物が適当であり、nが10〜30、特に10〜26
のものが好適であって、その具体例としては例えばヒド
ロキシ安息香酸デシル、ヒドロキシ安息香酸ドデシル、
ヒドロキシ安息香酸テトラデシル、ヒドロキシ安息香酸
ヘキサデシル、ヒドロキシ安息香酸エイコシル、ヒドロ
キシ安息香酸ドコシルおよびヒドロキシ安息香酸トリア
コンチルが挙げられる。
【0027】末端停止剤は、得られたポリカーボネート
樹脂の全末端に対して少くとも5モル%、好ましくは少
くとも10モル%末端に導入されることが望ましい。よ
り好ましくは全末端に対して末端停止剤が80モル%以
上導入されること、すなわち2価フェノールに由来する
末端の水酸基(OH基)が20モル%以下であることが
より好ましく、特に好ましくは全末端に対して末端停止
剤が90モル%以上導入されること、すなわちOH基が
10モル%以下の場合である。また、末端停止剤は単独
でまたは2種以上混合して使用してもよい。
【0028】溶融法による反応は、通常二価フェノール
とカーボネートエステルとのエステル交換反応であり、
不活性ガスの存在下に二価フェノールとカーボネートエ
ステルとを加熱しながら混合して、生成するアルコール
またはフェノールを留出させる方法により行われる。反
応温度は生成するアルコールまたはフェノールの沸点等
により異なるが、通常120〜350℃の範囲である。
反応後期には系を1333〜13.3Pa程度に減圧し
て生成するアルコールまたはフェノールの留出を容易に
させる。反応時間は通常1〜4時間程度である。
【0029】カーボネートエステルとしては、置換され
ていてもよい炭素数6〜10のアリール基、アラルキル
基あるいは炭素数1〜4のアルキル基などのエステルが
挙げられる。具体的にはジフェニルカーボネート、ビス
(クロロフェニル)カーボネート、ジナフチルカーボネ
ート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカー
ボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネー
トなどが挙げられ、なかでもジフェニルカーボネートが
好ましい。
【0030】また、重合速度を速めるために重合触媒を
用いることができ、かかる重合触媒としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、二価フェノールのナ
トリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属化合物、水酸
化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等
のアルカリ土類金属化合物、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の含窒素塩
基性化合物、アルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコ
キシド類、アルカリ金属やアルカリ土類金属の有機酸塩
類、亜鉛化合物類、ホウ素化合物類、アルミニウム化合
物類、珪素化合物類、ゲルマニウム化合物類、有機スズ
化合物類、鉛化合物類、オスミウム化合物類、アンチモ
ン化合物類マンガン化合物類、チタン化合物類、ジルコ
ニウム化合物類などの通常エステル化反応、エステル交
換反応に使用される触媒を用いることができる。触媒は
単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用
してもよい。これらの重合触媒の使用量は、原料の二価
フェノール1モルに対し、好ましくは1×10-8〜1×
10-3当量、より好ましくは1×10-7〜5×10-4
量の範囲で選ばれる。
【0031】また、かかる重合反応において、フェノー
ル性の末端基を減少するために、重縮反応の後期あるい
は終了後に、例えばビス(クロロフェニル)カーボネー
ト、ビス(ブロモフェニル)カーボネート、ビス(ニト
ロフェニル)カーボネート、ビス(フェニルフェニル)
カーボネート、クロロフェニルフェニルカーボネート、
ブロモフェニルフェニルカーボネート、ニトロフェニル
フェニルカーボネート、フェニルフェニルカーボネー
ト、メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネート
およびエトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネー
ト等の化合物を加えることが好ましい。なかでも2−ク
ロロフェニルフェニルカーボネート、2−メトキシカル
ボニルフェニルフェニルカーボネートおよび2−エトキ
シカルボニルフェニルフェニルカーボネートが好まし
く、特に2−メトキシカルボニルフェニルフェニルカー
ボネートが好ましく使用される。
【0032】ポリカーボネート樹脂の分子量は、本発明
の制振性熱可塑性樹脂組成物中におけるメチルメタクリ
レート樹脂(B成分)の相分離構造または層構造の観点
から、粘度平均分子量(M)で10,000〜50,0
00であり、13,000〜30,000が好ましく、
特に好ましくは13,500〜25,000である。こ
こでいう粘度平均分子量は塩化メチレン100mLにポ
リカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液か
ら求めた比粘度(ηSP)を次式に挿入して求めたもので
ある。 ηSP/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]
は極限粘度) [η]=1.23×10-40.83 c=0.7 粘度平均分子量が10,000未満の場合には強度が不
十分となり、50,000を超える場合には、メチルメ
タクリレート樹脂(B成分)の分散が不十分となり、制
振性に有効な層構造が十分に形成されない。
【0033】原料ポリカーボネート樹脂は、従来公知の
常法(溶液重合法、溶融重合法など)により製造した
後、溶液状態において精密濾過処理をしたり、造粒(脱
溶媒)後の粒状原料を例えば加熱条件下でアセトンなど
の貧溶媒で洗浄したりして低分子量成分や未反応成分等
の不純物や異物を除去することが好ましい。ペレット状
ポリカーボネート樹脂を得る押出工程(ペレット化工
程)では溶融状態の時に濾過精度10μmの焼結金属フ
ィルターを通すなどして異物を除去したりすることが好
ましい。必要により、例えばリン系等の酸化防止剤など
の添加剤を加えることも好ましい。いずれにしても耐湿
熱性を良好にするために原料樹脂は、異物、不純物、溶
媒などの含有量を極力低くしておくことが必要である。
【0034】本発明の樹脂組成物においてB成分として
使用されるメチルメタクリレート樹脂とは、メチルメタ
クリレートを主成分とするモノマーから得られたもので
あり、メチルメタクリレート単独の重合体、もしくはそ
の共重合体である。かかる共重合体の共重合成分として
はメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピル
アクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアク
リレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレー
ト、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリ
レート、オクタデシルアクリレート、フェニルアクリレ
ート、ベンジルアクリレート等のアクリル酸アルキルエ
ステル、またはエチルメタクリレート、プロピルメタク
リレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタク
リレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレ
ート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシ
ルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェ
ニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等のメタ
クリル酸アルキルエステルおよびそれらの共重合体が挙
げられ、1種または2種以上用いてもよい。
【0035】かかるメチルメタクリレート樹脂(B成
分)におけるメチルメタクリレート成分の割合として
は、メチルメタクリレート樹脂100重量%中、80重
量%以上の割合が好ましく、より好ましくは90重量%
以上の割合含有するものである。さらに共重合成分とし
てはメチルアクリレート成分がより好ましく使用でき
る。さらにかかるメチルメタクリレート樹脂は、好まし
くはASTM D648により1.82MPa荷重下で
測定した荷重たわみ温度が80℃以上であることが好ま
しい。かかる荷重たわみ温度を満足する場合には、制振
性と耐熱性のバランスがより良好な制振性熱可塑性樹脂
組成物の達成が可能となる。
【0036】本発明のB成分としては、さらにアクリル
弾性体を含有したメチルメタクリレート系樹脂組成物を
使用することもできる。この場合、組成物中のアクリル
弾性体の含有率は、50重量%以下、好ましくは40重
量%以下であることが望ましい。ここでアクリル弾性体
とは、アクリレートゴム成分を必須成分とし、かかるゴ
ム成分と共に、メチルメタクリレート、アルキル基の炭
素数が1〜8であるアルキルアクリレート、スチレンお
よびさらに必要に応じてそれらと共重合可能なビニル単
量体を共重合成分として含有するものである。かかるア
クリル弾性体におけるメチルメタクリレートの量は、該
弾性体100重量%中15〜65重量%である。スチレ
ンにおいては、メチルメタクリレート系樹脂の制振性を
より高める点で構成成分に含まれることが好ましい。
【0037】本発明でいうアクリレートゴムとは炭素数
が2〜10のアルキルアクリレートを含有するものであ
り、さらに必要に応じてその他の共重合可能な成分とし
て、スチレン、メチルメタクリレート、ブタジエンを含
有するものである。炭素数が2〜10のアルキルアクリ
レートとして好ましくは2−エチルヘキシルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレートが挙げられ、かかるアルキ
ルアクリレートはアクリレートゴム100重量%中50
重量%以上含まれるものが好ましい。さらにかかるアク
リレートゴムは少なくとも部分的に架橋されており、か
かる架橋剤としては、エチレングリコールジアクリレー
ト、ブチレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、アリルメタクリレート、ポリ
プロピレングリコールジアクリレート等を挙げることが
でき、かかる架橋剤はアクリレートゴムに対して0.0
1〜3重量%使用されることが好ましい。
【0038】アクリル弾性体は通常好ましい形態とし
て、アクリレートゴム成分、メチルメタクリレート、ア
ルキル基の炭素数が1〜8であるアルキルアクリレー
ト、スチレンおよびさらに必要に応じてそれらと共重合
可能なビニル単量体を多段重合したコア・シェル構造体
および多層構造体であるものが挙げられる。さらにかか
るアクリル弾性体は塊状重合、懸濁重合、塊状−懸濁重
合、溶液重合または乳化重合のような任意の既知の方法
によって作成することができ、また多段重合に際してグ
ラフトベース上にグラフトされない生成物を含んでいて
もよい。かかるアクリル弾性体としては、メチルメタク
リレート樹脂にかかるアクリル弾性体を10重量%配合
した樹脂組成物から形成された厚み2mmの板状成形品
における23℃、相対湿度50%雰囲気中での全光線透
過率が85%以上となるアクリル弾性体を好ましく使用
することができる、さらに好ましくは全光線透過率が8
5%以上かつ同条件下で測定されるヘーズ値が7%以下
であるアクリル弾性体である。
【0039】かかるアクリル弾性体を含有するメチルメ
タクリレート樹脂として好ましいものとしては、旭化成
工業(株)よりのデルペットSRシリーズ、三菱レイヨ
ン(株)よりのアクリペットIRシリーズ、住友化学工
業(株)よりのスミペックスB−HTシリーズ等の市販
品が具体例として挙げられる。本発明の制振性熱可塑性
樹脂組成物において前記A成分とB成分の割合は、次の
とおりである。該樹脂組成物中、A成分とB成分の合計
を100重量%としたとき、A成分が50〜90重量%
かつB成分が50〜10重量%であり、好ましくはA成
分が60〜85重量%かつB成分が40〜15重量%で
ある。より好ましくは65〜80重量%かつB成分が3
5〜20重量%である。B成分の割合が10重量%より
少なくなると、制振性が不十分となり、一方50重量%
を超えると、耐熱性が低下するようになる。
【0040】さらに本発明の熱可塑性樹脂組成物は上記
A成分およびB成分からなるものを主体とするものであ
るが、この樹脂組成物から形成された成形品はさらに以
下の各種特性を満足するものである。本発明の制振性熱
可塑性樹脂組成物はそれからの成形品が、JIS K7
198によって測定した40℃、18Hz測定時の損失
正接(tanδ)の値が0.04〜0.08であり、好
ましくは0.05〜0.07であることが必要である。
0.04未満では制振性が不十分であり0.08を超え
るものは寸法精度が不十分となりやすい。
【0041】本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物はそれ
からの成形品が、ASTM D570により23℃、2
4時間水中浸漬の条件で測定した吸水率が0.30重量
%以下、好ましくは0.20重量%以下であることが必
要である。吸水率が0.30重量%を超える場合には良
好な寸法精度が達成されない。尚、本発明のA成分が芳
香族ポリカーボネート樹脂の場合、かかる下限値の目安
として0.08重量%の値を挙げることができる。本発
明の制振性熱可塑性樹脂組成物はそれからの成形品が、
JIS K7112によって測定した比重が1.05〜
1.3、好ましくは1.05〜1.25、より好ましく
は1.10〜1.20であることが必要である。比重が
1.25を超える場合には要求される軽量性を満足しな
い。
【0042】さらに本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物
はそれからの成形品が、ASTMD648により1.8
2MPa荷重下で測定された荷重たわみ温度が110〜
170℃、好ましくは120〜160℃であることが必
要とされる。110℃未満の場合には耐熱性が十分でな
く、170℃を超える場合には成形加工時に高温が必要
となり本発明のB成分の熱劣化を生じ易くなるため好ま
しくない。本発明においては、剛性および制振性向上を
目的としてさらに板状充填材(C成分)を添加すること
が可能である。C成分としての板状充填材としては、ガ
ラスフレーク、マイカ、タルク、金属フレーク、グラフ
ァイト系充填材などを挙げることができる。かかる板状
充填材の平均粒子径は10〜700μmが好ましく、よ
り好ましくは10〜600μm、さらに10〜400μ
mのものがより好ましい。かかる平均粒子径は、標準ふ
るい法により、標準網ふるいを使用して求められる粒度
の重量分布のメジアン径として算出されるものである。
平均粒子径がかかる範囲の場合には、より良好な制振
性、剛性、成形品表面外観を得ることが可能となる。
【0043】かかる本発明のC成分の中でも、低比重性
および制振性の観点からグラファィト充填材をより好ま
しく使用することができる。グラファイト充填材は、天
然に産する土状黒鉛や鱗片状黒鉛が使用されるほか、石
炭、石油、コークス等から得られる非結晶質炭素を加熱
により結晶化した人造黒鉛も使用される。本グラファイ
トの平均粒径に関しては10〜600μmが好ましく、
10〜400μmがより好ましい。C成分の添加量はA
成分およびB成分の合計100重量部に対し5〜20重
量部が適当である。かかる範囲においては、より良好な
制振性、剛性、および低比重をより高いレベルで達成す
ることが可能なる。本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物
には、帯電防止性能を付与するためにカーボンブラック
をさらに配合することができる。好ましいカーボンブラ
ックは導電性のカーボンブラックである。カーボンブラ
ックは、A成分およびB成分の合計100重量部当り1
〜15重量部、好ましくは2〜13重量部配合すること
ができる。
【0044】本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物には、
必要に応じてリン含有熱安定剤を加えることができ
る。。リン含有熱安定剤としては、亜リン酸、リン酸、
亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステル等が
挙げられ、具体的には、トリフェニルホスファイト、ト
リスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ
−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシ
ルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオク
タデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファ
イト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプ
ロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニ
ルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、
モノオクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエ
リスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス
(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホ
スファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等
の亜リン酸エステル化合物、トリブチルホスフェート、
トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、
トリフェニルホスフェート、トリクロルフェニルホスフ
ェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジル
ホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェ
ート、トリブトキシエチルホスフェート、ジブチルホス
フェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホ
スフェート等のリン酸エステル化合物、さらにその他の
リン含有熱安定剤として、テトラキス(2,4−ジ−t
ert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジ
ホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイ
ト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−ビフ
ェニレンホスホナイト等の亜ホスホン酸エステル化合物
等を挙げることができる。これらのうち、トリスノニル
フェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリト
ールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホス
ファイト、トリフェニルホスフェート、トリメチルホス
フェート、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチル
フェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、
ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−
ビフェニレンホスホナイトが好ましい。これらの熱安定
剤は、単独でもしくは2種以上混合して用いてもよい。
かかる熱安定剤の配合量は、A成分およびB成分の合計
100重量部に対して0.0001〜0.5重量部が好
ましく、0.0005〜0.2重量部がより好ましく、
0.002〜0.2重量部がさらに好ましい。
【0045】本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物には、
酸化防止の目的で通常知られた酸化防止剤を添加するこ
とができる。その例としてはフェノール系酸化防止剤を
示すことができ、具体的には例えばペンタエリスリトー
ルテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペン
タエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピ
オネート)、グリセロール−3−ステアリルチオプロピ
オネート、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−
t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラ
キス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマ
イド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベ
ンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシ
アヌレート、4,4’−ビフェニレンジホスホスフィン
酸テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)、
3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−t
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ(5,5)ウンデカン等が挙げられる。こ
れら酸化防止剤の配合量は、A成分およびB成分の合計
100重量部に対して0.0001〜0.5重量部が好
ましい。
【0046】さらに本発明の樹脂組成物には紫外線吸収
剤を添加することができる。その紫外線吸収剤として
は、例えば2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノンに代表されるベンゾフェノン系紫外線吸収
剤、および例えば2−(3−tert−ブチル−5−メ
チル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2
−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−
テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾー
ル−2−イル)フェノール]、2−[2−ヒドロキシ−
3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]
−2H−ベンゾトリアゾールおよび2−(3,5−ジ−
tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾールに代表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤が例示される。さらにビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート等に代表されるヒンダードアミン系の光安定剤も
使用することが可能である。かかる紫外線吸収剤および
光安定剤の配合量は、それぞれA成分およびB成分の合
計100重量部に対して0.01〜5重量部が好まし
い。
【0047】さらに本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物
には、必要に応じて多価アルコールの高級脂肪酸エステ
ルを加えることもできる。この高級脂肪酸エステルを加
えることによって、熱可塑性樹脂の熱安定性が向上し、
成形時の樹脂の流動性が良くなり、さらに成形後の金型
からの基板の離型性が改良される。かかる高級脂肪酸エ
ステルとしては、炭素数2〜5の多価アルコールと炭素
数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステル、または全
エステルであるのが好ましい。この多価アルコールとし
ては、グリコール類、グリセロールまたはペンタエリス
リトールが挙げられる。前記高級脂肪族酸エステルは、
本発明のA成分およびB成分の合計100重量部に対し
て、0.005〜2重量部の範囲、好ましくは0.02
〜0.1重量部の範囲で添加されるのが適当である。
0.005〜2重量部の範囲とすることにより金型汚れ
を生ずることなく上記に挙げた効果を得ることが可能と
なる。
【0048】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、さらに
ガラス繊維、炭素繊維、ミルドファイバー、ワラストナ
イト、ウイスカー、カーボンブラック、シリカ粒子、酸
化チタン粒子およびアルミナ粒子等の無機充填材;アラ
ミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリベンズチアゾール
繊維およびアラミドパウダー等の耐熱有機系充填剤;ハ
ロゲン含有難燃剤;リン酸エステル化合物、リン酸エス
テルオリゴマーおよび赤リン等のリン含有難燃剤;シリ
コーン含有難燃剤;フィブリル化フッ素樹脂等のドリッ
プ防止剤;シリコーン化合物、フッ素化合物およびポリ
オレフィンワックス等の摺動剤;さらに着色剤、帯電防
止剤、流動改質剤等の他の添加剤を本発明の特性を損な
わない範囲で加えることができる。また、他の熱可塑性
樹脂を本発明の目的を損なわない範囲で少割合添加する
こともできる。
【0049】本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物は、上
記A成分、B成分および任意に各成分をタンブラー、V
型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサ
ー、混練ロール、押出機等の混練機により混合して製造
することができ、より好ましくは押出機、特に2軸押出
機により溶融混練して組成物を製造する場合である。か
くして得られた制振性熱可塑性樹脂組成物は、押出成
形、射出成形、圧縮成形、ブロー成形、真空成形等に適
用して、寸法精度、剛性、耐熱性に優れ、かつ軽量であ
ると共に、制振性に優れたOA機器等の部材を得ること
が可能である。
【0050】この場合特に射出成形による製造が好まし
く、かかる場合通常のコールドランナー方式の成形法だ
けでなく、ランナーレスを可能とするホットランナーに
よって製造することも可能である。また射出成形におい
ても、通常の成形方法だけでなくガスアシスト射出成
形、射出圧縮成形、超高速射出成形、二色成形、インサ
ート成形、インモールドコーティング成形、サンドイッ
チ成形等の各種成形法を使用することができる。また各
種複合成形法により積層構造を有する成形体の内層また
外層として使用することにより、かかる制振性をより効
果的に発揮することも可能である。
【0051】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。なお実施例中の部は重量部であり、%は重量%であ
る。
【0052】実施例1〜15および比較例1〜8 表1、表2および表3に記載の各成分をV型ブレンダー
にて均一に混合後、30mmφベント式二軸押出機
[(株)神戸製鋼所製HYPER KTX−30XS
T]にて真空ポンプを使用し1333Paの真空下にお
いて、シリンダー温度260℃で溶融押出してペレット
化した。得られたペレットを110℃で5時間、熱風循
環式乾燥機にて乾燥し、射出成形機[住友重機械工業
(株)製SG150U型]によりシリンダー温度270
℃、金型温度80℃で下記評価用の試験片を成形し、以
下の評価方法で評価を行った。
【0053】(I)制振性熱可塑性樹脂組成物からの成
形品の物理的特性 吸水率:ASTM D570に従い、23℃、24
時間水中浸漬の条件下で測定した。 比重:JIS K7112に従って測定した。 曲げ弾性率:ASTM D790に従って23℃に
おいて測定した。 荷重たわみ温度:ASTM D648に従って、荷
重1.82MPaにて測定した。 成形収縮率:縦100mm×横50mm×厚さ4m
mの角板成形用の金型を用い、かかる成形後の角板成形
品を、荷重を掛けない自然状態において23℃、50%
RHで24時間放置した後、かかる角板成形品の流れ方
向とそれと直角方向の寸法を3次元測定器(ミツトヨ
製)で測定し、さらに対応する箇所の金型寸法の測定結
果から成形収縮率を求めた。
【0054】(II)制振性熱可塑性樹脂組成物成形品
の損失正接(tanδ)および損失係数 損失正接(tanδ):JIS K7198に従っ
て、40℃、18Hzの条件下におけるtanδを測定
した。測定はレオメトリック社製RSA−II粘弾性測
定機を使用し、厚み0.8mm、幅2mm、試験片約3
5mm(チャック間距離)の試験片条件で行った。A成
分の損失正接(tanδ)の測定も同様の条件で行っ
た。 損失係数(η):長さ80mm、幅13mm、厚み
1.2mmの短冊状試験片を上記機械特性用試験片と同
条件にて射出成形したものを、複素弾性係数測定装置
(ブリュエル&ケア社製3560型マルチアナライザー
システム使用、松下インターテクノ社製)にて40℃で
の損失係数を片持ち梁法にて測定した。尚、本発明の実
施例における各共振周波数のおよその周波数は、2次共
振周波数が約200〜400Hzの範囲であり、3次が
700〜1000Hz、および4次が1400〜220
0Hzの範囲である。
【0055】表1、表2および表3における樹脂成分お
よび無機充填材の記号は下記のものを意味する。PC1 :全芳香族ジヒドロキシ成分のうち、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン[ビスフェノールTMC]が45モル
%、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)
ジフェノール[ビスフェノールM]が55モル%であ
り、p−tert−ブチルフェノールを末端停止剤とし
て使用し、ホスゲン法により得られた粘度平均分子量1
5,000の芳香族ポリカーボネート共重合体PC2 :芳香族ジヒドロキシ成分がすべて2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノール
A]であり、末端停止剤としてp−tert−ブチルフ
ェノールを末端停止剤として使用し、ホスゲン法により
得られた粘度平均分子量15,200の芳香族ポリカー
ボネート樹脂PO :環状ポリオレフィン樹脂[日本ゼオン(株)製
「ゼオネックス E48R」]PAR :非晶性ポリアリレート樹脂[ユニチカ(株)製
「Uポリマー U−8000」]ACRY1 :メタクリル酸メチル・アクリル酸メチル共
重合体(メタクリル酸メチル成分を90重量%以上含有
する) [旭化成工業(株)製デルペット80N、JIS K7
210(条件:280℃、21.18N)により測定さ
れるMFR値=22.3g/10分]ACRY2 :メタクリル酸メチル・アクリル酸メチル共
重合体とメタクリル酸メチル・アクリル酸ブチル・スチ
レン共重合体の混合物[旭化成工業(株)製デルペット
SR−8500] (C成分) グラファイト1:天然黒鉛(日本板硝子(株)製「鱗状
黒鉛(5098)」、平均粒径350μm) グラファイト2:天然黒鉛(日本板硝子(株)製「鱗状
黒鉛(20085)」、平均粒径35μm)(D成分) カーボンブラック:アセチレンブラック[電気化学工業
(株)製「デンカブラック」] (その他の成分) 安定剤:トリメチルホスフェート[大八化学(株)製T
MP]
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】これらの表1〜3から芳香族ポリカーボネ
ート樹脂単独での比較(比較例1、2)をみると、実施
例として使用されている本発明のA成分であるビスフェ
ノールTMCおよびビスフェノールMの共重合体からな
る芳香族ポリカーボネート樹脂がビスフェノールA単独
からなる芳香族ポリカーボネート樹脂と比較して制振性
が高い上に、低比重、低吸水率、高い曲げ弾性率を示
す。このことからも分かるように、実施例1および比較
例7の比較をみると、ビスフェノールTMCおよびビス
フェノールMの共重合体からなる芳香族ポリカーボネー
トを用い、メチルメタクリレート系樹脂(B成分)、さ
らに板状充填材(C成分)を添加することにより損失正
接(tanδ)や損失係数が高くなっていることが分か
る。また、これらの添加量が多くなるにつれ、より制振
性が高くなることが分かる。また、実施例7、8のよう
にA成分として芳香族ポリカーボネート樹脂に環状ポリ
オレフィンまたはポリアリレートを組合せて使用しても
高い制振性をもつことがわかる。
【0060】さらに実施例13〜15から、A成分とし
て環状ポリオレフィン樹脂を使用した場合にも制振性の
優れた成形品が得られることがわかる。
【0061】
【発明の効果】本発明の制振性熱可塑性樹脂組成物から
形成された成形品は、寸法精度、剛性、耐熱性に優れ、
かつ軽量であると共に、制振性に優れており、電子・電
機・情報機器分野、自動車分野、機械部品分野等の各種
分野において有用であり、特にこれらの特性が高いレベ
ルで要求される高速回転物(例えば各種光ディスクのタ
ーンテーブル、光学プリンターにおけるポリゴンミラー
およびその支持ボックスなど)の他に、光ディスクのタ
ーンテーブルおよびそれを含んだ精密機械部品として使
用される。またOA機器等の電子・電機・情報機器分野
において有用であり、その奏する工業的効果は極めて大
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/12 C08L 33/12 45/00 45/00 69/00 69/00 C09K 3/00 C09K 3/00 P F16F 15/02 F16F 15/02 Q

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)JIS K7198により40
    ℃、18Hzにおいて測定した損失正接(tanδ)の
    値が0.01〜0.04であり、かつASTMD648
    により1.82MPa荷重下で測定した荷重たわみ温度
    が120℃以上である非晶性熱可塑性樹脂(A成分)5
    0〜90重量%および(b)メチルメタアクリレート樹
    脂(B成分)50〜10重量%からなる熱可塑性樹脂組
    成物であって、この樹脂組成物から形成された成形品
    は、下記(1)〜(4)の物性を与える制振性熱可塑性
    樹脂組成物。 (1)損失係数(η)が0.04〜0.08であり、
    (2)ASTM D570により23℃かつ24時間水
    中浸漬の条件で測定した吸水率が0.30重量%以下で
    あり、(3)JIS K7112により測定した比重が
    1.05〜1.3であり、かつ(4)ASTM D64
    8により1.82MPa荷重下で測定した荷重たわみ温
    度が110〜170℃である。
  2. 【請求項2】 さらに板状充填材(C成分)が、A成分
    およびB成分の合計100重量部当り、5〜20重量部
    含有されている請求項1記載の制振性熱可塑性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 C成分がグラファイト充填材である請求
    項2記載の制振性熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 さらにカーボンブラック(D成分)が、
    A成分およびB成分の合計100重量部当り、1〜15
    重量部含有されている請求項1または2記載の制振性熱
    可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 A成分およびB成分の割合は、両者の合
    計を100重量%としたとき、A成分60〜85重量%
    およびB成分40〜15重量%である請求項1記載の制
    振性熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 A成分は損失正接(tanδ)の値が
    0.012〜0.035である請求項1記載の制振性熱
    可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 A成分は荷重たわみ温度が122℃以上
    である請求項1記載の制振性熱可塑性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 A成分が芳香族ポリカーボネート樹脂ま
    たは環状ポリオレフィン樹脂である請求項1記載の制振
    性熱可塑性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 A成分が芳香族ポリカーボネート樹脂で
    ある請求項1記載の制振性熱可塑性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 A成分が(a)1,1−ビス(4−ヒ
    ドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘ
    キサン(成分a)、および(b)4,4’−(m−フェ
    ニレンジイソプロピリデン)ジフェノールおよび2,2
    −ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
    ンから選択される少なくとも1種の芳香族ジヒドロキシ
    成分(成分b)を芳香族ジヒドロキシ成分の全量100
    モル%のうち少なくとも80モル%とし、かつ成分aと
    成分bの割合がモル比で20:80〜80:20の芳香
    族ポリカーボネート樹脂である請求項1記載の制振性熱
    可塑性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 成分bが4,4’−(m−フェニレン
    ジイソプロピリデン)ジフェノールである請求項10記
    載の制振性熱可塑性樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 B成分は荷重たわみ温度が80℃以上
    である請求項1記載の制振性熱可塑性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 B成分はメチルメタアクリレート単位
    成分の含有割合が80重量%以上である請求項1記載の
    制振性熱可塑性樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 C成分は平均粒径が10〜700μm
    の板状充填材である請求項2記載の制振性熱可塑性樹脂
    組成物。
  15. 【請求項15】 成形品として、損失係数(η)が0.
    05〜0.07の物性を与える請求項1記載の制振性熱
    可塑性樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 成形品として、吸水率が0.20重量
    %以下の物性を与える請求項1記載の制振性熱可塑性樹
    脂組成物。
  17. 【請求項17】 成形品として、比重が1.05〜1.
    25の物性を与える請求項1記載の制振性熱可塑性樹脂
    組成物。
  18. 【請求項18】 成形品として、荷重たわみ温度が12
    0〜160℃の物性を与える請求項1記載の制振性熱可
    塑性樹脂組成物。
  19. 【請求項19】 請求項1記載の樹脂組成物より形成さ
    れた制振性成形品。
  20. 【請求項20】 請求項1記載の樹脂組成物より形成さ
    れた制振性を有する高速回転体成形部材またはその支持
    部材。
  21. 【請求項21】 請求項1記載の樹脂組成物の、制振性
    を有する高速回転体成形部材またはその支持部材への使
    用。
  22. 【請求項22】 請求項1記載の樹脂組成物を、溶融成
    形し、制振性を有する高速回転体成形部材またはその支
    持部材を製造する方法。
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