JP2006273963A - 分画された高重合度環状グルカンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 高重合度環状グルカンの水溶液に分画用ゲスト分子を添加して包接化合物を形成させる工程、沈澱部と上清部を分離する工程、沈殿部及び/または上清部から、高重合度環状グルカンを回収する工程、を含む分画された高重合度環状グルカンの製造方法を提供することによって、本発明の課題が解決された。また、必要に応じて、グルカン転移酵素を添加して、重合度の再分配を行い、所望の重合度の高重合度環状グルカンを製造してもよい。さらに、出発物質として、グルカン転移酵素とアミロースを用いてもよい。
【選択図】 なし
Description
1.分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)少なくとも2つ以上の異なる重合度を有する高重合度環状グルカンの混合物を含む水溶液に分画用ゲスト分子を添加して、包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を分画して、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分を得る工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分から、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。
2.分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)少なくとも2つ以上の異なる重合度を有する高重合度環状グルカンの混合物を含む水溶液に分画用ゲスト分子を添加して、包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を沈殿部と上清部に分離する工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた沈殿部および/または上清部から、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。
3.分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)高重合度環状グルカンを含む水溶液にグルカン転移酵素を添加して、該高重合度環状グルカンに該グルカン転移酵素を反応させる工程;
(b)工程(a)の酵素反応溶液に分画用ゲスト分子を添加して、包接化合物を形成させる工程;
(c)工程(b)で形成された該包接化合物を含む溶液を分画して、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分を得る工程;および
(d)工程(c)の分画によって得られた、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分から、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。
4.分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)高重合度環状グルカンを含む水溶液にグルカン転移酵素を添加して、該高重合度環状グルカンに該グルカン転移酵素を反応させる工程;
(b)工程(a)の酵素反応溶液に分画用ゲスト分子を添加して、包接化合物を形成させる工程;
(c)工程(b)で形成された該包接化合物を含む溶液を沈殿部と上清部に分離する工程;および
(d)工程(c)の分画によって得られた沈殿部および/または上清部から、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。
5.分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)アミロースを含む水溶液にグルカン転移酵素を添加して、高重合度環状グルカンを形成する工程;
(b)工程(a)の酵素反応溶液に分画用ゲスト分子を添加して、該高重合度環状グルカンと分画用ゲスト分子との包接化合物を形成させる工程;
(c)工程(b)で形成された該包接化合物を含む溶液を分画して、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分を得る工程;および
(d)工程(c)の分画によって得られた、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分から、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。
6.分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)直鎖のグルカンを含む水溶液にグルカン転移酵素を添加して、高重合度環状グルカンを形成する工程;
(b)工程(a)の酵素反応溶液に分画用ゲスト分子を添加して、該高重合度環状グルカンと分画用ゲスト分子との包接化合物を形成させる工程;
(c)工程(b)で形成された該包接化合物を含む溶液を沈殿部と上清部に分離する工程;および
(d)工程(c)の分画によって得られた沈殿部および/または上清部から、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。
7.分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)高重合度環状グルカンを含む水溶液に分画用ゲスト分子およびグルカン転移酵素を添加して、該高重合度環状グルカンに該グルカン転移酵素を反応させて、包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を分画して、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分を得る工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分から、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。
8.分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)高重合度環状グルカンを含む水溶液に分画用ゲスト分子およびグルカン転移酵素を添加して、該高重合度環状グルカンに該グルカン転移酵素を反応させて、包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を沈殿部と上清部に分離する工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた沈殿部および/または上清部から、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。
9.分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)アミロースを含む水溶液に分画用ゲスト分子およびグルカン転移酵素を添加して、該アミロースに該グルカン転移酵素を反応させて高重合度環状グルカンを形成させて、該高重合度環状グルカンと該分画用ゲスト分子との包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を分画して、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分を得る工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分から、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。
10.分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)アミロースを含む水溶液に分画用ゲスト分子およびグルカン転移酵素を添加して、該アミロースに該グルカン転移酵素を反応させて高重合度環状グルカンを形成させて、該高重合度環状グルカンと該分画用ゲスト分子との包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を沈殿部と上清部に分離する工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた沈殿部および/または上清部から、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。
11.項目1〜10のいずれか1項に記載の方法であって、ここで、前記所望の重合度を有する高重合度環状グルカンの重合度が26、34、35、38、42、50、62、74からなる群から選択される、方法。
12.項目1〜10のいずれか1項に記載の方法であって、前記分画用ゲスト分子が、重合度17〜5000の高重合度環状グルカンを含む0.1〜50%(w/v)水溶液に対して15%以下の濃度で添加された場合、結晶性の沈殿を生じる、方法。
13.項目1〜10のいずれか1項に記載の方法であって、前記分画用ゲスト分子が、SB3−10、SB3−12、SB3−14、SB3−16、SDS、CTAB、n−ブタノール、D−リモネン、1−ナフトール、Tween40,Tween60、Tween80からなる群から選択される、方法。
14.項目3〜10のいずれか1項に記載の方法であって、前記グルカン転移酵素が、
(a)アミロースの環状化反応を触媒する活性、および
(b)環状α−1,4グルカンを生成する活性、を有し、かつ
(c)重合度8以下の環状α−1,4グルカンを生成する活性を有さない、
酵素である、方法。
15.項目3〜10のいずれか1項に記載の方法であって、前記グルカン転移酵素が、D−酵素、アミロマルターゼ、グリコーゲンデブランチングエンザイム、4−α−グルカン転移酵素からなる群から選択される、方法。
16.項目1〜4、7、および8のいずれか1項に記載の方法であって、前記分画される高重合度環状グルカンが誘導体化された高重合度環状グルカンである、方法。
17.項目1〜16のいずれか1項に記載の方法に使用するためのキットであって、分画用ゲスト分子を含むキット。
高重合度環状グルカンの水溶液に分画用ゲスト分子を添加して包接化合物を形成させる工程、沈澱部と上清部を分離する工程、沈殿部及び/または上清部から、高重合度環状グルカンを回収する工程、からなる分画された高重合度環状グルカンの製造方法。
用いる高重合度環状グルカンの濃度としては、例えば、0.1%〜10%、好ましくは、0.5%〜10%が挙げられるが、これらに限定されない。添加する分画用ゲスト分子の濃度としては、例えば、0.01mM〜100mM、好ましくは、0.1〜50mMが挙げられるが、これらに限定されない。反応pHとしては、5〜10が挙げられるが、これらに限定されない。
高重合度環状グルカン水溶液(5重量%)0.5 mLをガラス試験管中に入れ、沸騰水で加熱した。この溶液に、終濃度でそれぞれ0.9、1.8、2.8、4.6、9.2、23mMとなるように、界面活性剤SB3−14(シグマ社製)を加えて混合した後、室温にて放冷した。沈澱を遠心分離により回収し、加えた界面活性剤と同じ濃度の界面活性剤溶液で2回洗浄した。この沈澱に水を加え加熱溶解し、10倍容量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。高重合度環状グルカンの重合度分布はDIONEX社の糖分析システム(送液システム:DX300、検出器:PAD−2、カラム:CarboPacPA100)により分析した。溶出は流速:1ml/min,NaOH濃度:150mM、硝酸ナトリウム濃度:0分〜8mM、2分〜8mM、22分〜16mM、38分〜18mM、49分〜36mM、69分〜56mM、89分〜70mM、115分〜90mM、155分〜126mM(Gradient curve No.5)の条件で行った。
高重合度環状グルカン水溶液(5重量%)2mLをガラス試験管中に入れ、沸騰水で加熱した。この溶液に終濃度で1.8mMになるようにSB3−14を加え、室温にて放冷した。沈澱を遠心分離により回収し、その上清部分に2.8mMになるようにSB3−14を加えるといった操作を5回繰り返した。それぞれの沈殿は水を加え加熱溶解し、10倍量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。
高重合度環状グルカン水溶液(5重量%)1mLをガラス試験管中に入れ、沸騰水で加熱した。この溶液に、終濃度でそれぞれ0.5、1.0、3.0、10mMとなるように、界面活性剤SB3−16(シグマ社製)を加えて混合した後、室温にて放冷した。沈澱を遠心分離により回収し、加えた界面活性剤と同じ濃度の界面活性剤溶液で2回洗浄した。この沈澱に水を加え加熱溶解し、10倍容量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。DIONEX社の糖分析システム(装置及び溶出条件は前記に同じ)で分析した。
高重合度環状グルカン水溶液(10重量%)をガラス試験管中に入れ、沸騰水で加熱した。この溶液に、終濃度でそれぞれ1.8、9.2、46mMとなるように、界面活性剤CTAB(シグマ社製)を加えて混合した後、室温にて放冷した。沈澱を遠心分離により回収し、加えた界面活性剤と同じ濃度の界面活性剤溶液で2回洗浄した。この沈澱に水を加え加熱溶解し、10倍容量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。
高重合度環状グルカン水溶液(5重量%)と界面活性剤SB3−14(9.2mM)を含む水溶液0.5mLに、終濃度2.2U/mLのアミロマルターゼ(Thermus aquaticus由来)を40℃で作用させた。反応開始1日後に100℃、10分間の加熱により反応を停止した。反応は2連で行い、一方の反応液は、終濃度1N NaOHを加えて沈殿を溶解した後、10倍量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。もう一方の反応液は、遠心により上清と沈澱に分け、沈澱は加えた界面活性剤と同じ濃度の界面活性剤溶液で2回洗浄後、終濃度1N NaOHに溶解した。この溶液に10倍量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。
高重合度環状グルカン水溶液(5重量%)と界面活性剤SB3−14(27.5mM)を含む水溶液0.5mLに、終濃度0.22U/mLのアミロマルターゼを40℃で作用させた。反応開始1日後に100℃、10分間の加熱により反応を停止した。反応は2連で行い、一方の反応液は、加熱して沈殿を溶解した後、10倍量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。もう一方の反応液は、遠心により上清と沈澱に分けた。この上清に10倍量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。
高重合度環状グルカン水溶液(5重量%)と界面活性剤SB3−16(0.25mM)を含む水溶液4mLに、終濃度0.055U/mLのアミロマルターゼを40℃で作用させた。反応開始1日後に遠心により沈殿を回収した。沈殿を脱イオン水で3回洗浄後、180μLの脱イオン水を加え、100℃、30分間加熱することにより沈殿を溶解後、10倍量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。
高重合度環状グルカン水溶液(5重量%)と界面活性剤CTAB(4.6mM)を含む水溶液0.5mLに、終濃度2.2U/mLのアミロマルターゼを40℃で作用させた。反応開始1日後に100℃、10分間の加熱により反応を停止した。反応は2連で行い、一方の反応液は、終濃度1N NaOHを加えて沈殿を溶解した後、10倍量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。もう一方の反応液は、遠心により上清と沈澱に分け、沈澱を加えた界面活性剤と同じ濃度の界面活性剤溶液で2回洗浄後、終濃度1N NaOHに溶解した。この溶液に10倍量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを回収した。
(実施例9:アミロース溶液に界面活性剤SB3−14とグルカン転移酵素(アミロマルターゼ)を添加することによる高重合度環状グルカンの製造)
重合度7および平均重合度18の各アミロース水溶液(0.5重量%)と界面活性剤SB3−14(4.95mM)を含む水溶液1mLに、終濃度0.055U/mLのアミロマルターゼ(Thermus aquaticus由来)を40℃で作用させた。反応開始1日後に100℃、30分間の加熱により反応を停止した(反応液A)。反応液A0.5mLに10倍量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを沈殿として回収した。この沈殿を0.1mM酢酸バッファー(pH5.5)200μLに溶解し、3.6Uのグルコアミラーゼ(TOYOBOGLA-111)を加え、40℃、一晩反応させることにより、直鎖のグルカンをグルコースにまで分解後、100℃、5分加熱することにより反応を停止した。この反応液100μLに10倍量のエタノールを加えて高重合度環状グルカンを沈殿として回収した。
本実験では、高重合度環状グルカンに界面活性剤(SB3−14:3−(N,N−Dimethylmyristylammonio)propanesulfonate CTAB:Hexadecyltrimethylammonium bromide)を包接させて高重合度環状グルカンと界面活性剤の関係を明らかにすること、またSB3−14と複合体を形成しやすい高重合度環状グルカンを用いることによるタンパク質のリフォールディング法の改良を目的とした。
Claims (17)
- 分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)少なくとも2つ以上の異なる重合度を有する高重合度環状グルカンの混合物を含む水溶液に分画用ゲスト分子を添加して、包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を分画して、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分を得る工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分から、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。 - 分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)少なくとも2つ以上の異なる重合度を有する高重合度環状グルカンの混合物を含む水溶液に分画用ゲスト分子を添加して、包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を沈殿部と上清部に分離する工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた沈殿部および/または上清部から、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。 - 分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)高重合度環状グルカンを含む水溶液にグルカン転移酵素を添加して、該高重合度環状グルカンに該グルカン転移酵素を反応させる工程;
(b)工程(a)の酵素反応溶液に分画用ゲスト分子を添加して、包接化合物を形成させる工程;
(c)工程(b)で形成された該包接化合物を含む溶液を分画して、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分を得る工程;および
(d)工程(c)の分画によって得られた、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分から、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。 - 分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)高重合度環状グルカンを含む水溶液にグルカン転移酵素を添加して、該高重合度環状グルカンに該グルカン転移酵素を反応させる工程;
(b)工程(a)の酵素反応溶液に分画用ゲスト分子を添加して、包接化合物を形成させる工程;
(c)工程(b)で形成された該包接化合物を含む溶液を沈殿部と上清部に分離する工程;および
(d)工程(c)の分画によって得られた沈殿部および/または上清部から、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。 - 分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)アミロースを含む水溶液にグルカン転移酵素を添加して、高重合度環状グルカンを形成する工程;
(b)工程(a)の酵素反応溶液に分画用ゲスト分子を添加して、該高重合度環状グルカンと分画用ゲスト分子との包接化合物を形成させる工程;
(c)工程(b)で形成された該包接化合物を含む溶液を分画して、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分を得る工程;および
(d)工程(c)の分画によって得られた、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分から、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。 - 分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)直鎖のグルカンを含む水溶液にグルカン転移酵素を添加して、高重合度環状グルカンを形成する工程;
(b)工程(a)の酵素反応溶液に分画用ゲスト分子を添加して、該高重合度環状グルカンと分画用ゲスト分子との包接化合物を形成させる工程;
(c)工程(b)で形成された該包接化合物を含む溶液を沈殿部と上清部に分離する工程;および
(d)工程(c)の分画によって得られた沈殿部および/または上清部から、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。 - 分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)高重合度環状グルカンを含む水溶液に分画用ゲスト分子およびグルカン転移酵素を添加して、該高重合度環状グルカンに該グルカン転移酵素を反応させて、包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を分画して、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分を得る工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分から、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。 - 分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)高重合度環状グルカンを含む水溶液に分画用ゲスト分子およびグルカン転移酵素を添加して、該高重合度環状グルカンに該グルカン転移酵素を反応させて、包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を沈殿部と上清部に分離する工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた沈殿部および/または上清部から、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。 - 分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)アミロースを含む水溶液に分画用ゲスト分子およびグルカン転移酵素を添加して、該アミロースに該グルカン転移酵素を反応させて高重合度環状グルカンを形成させて、該高重合度環状グルカンと該分画用ゲスト分子との包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を分画して、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分を得る工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを含む画分から、該所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。 - 分画された高重合度環状グルカンの製造方法であって、以下の工程:
(a)アミロースを含む水溶液に分画用ゲスト分子およびグルカン転移酵素を添加して、該アミロースに該グルカン転移酵素を反応させて高重合度環状グルカンを形成させて、該高重合度環状グルカンと該分画用ゲスト分子との包接化合物を形成させる工程;
(b)工程(a)で形成された該包接化合物を含む溶液を沈殿部と上清部に分離する工程;および
(c)工程(b)の分画によって得られた沈殿部および/または上清部から、所望の重合度を有する高重合度環状グルカンを回収する工程、
を包含する、方法。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法であって、ここで、前記所望の重合度を有する高重合度環状グルカンの重合度が26、34、35、38、42、50、62、74からなる群から選択される、方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法であって、前記分画用ゲスト分子が、重合度17〜5000の高重合度環状グルカンを含む0.1〜50%(w/v)水溶液に対して15%以下の濃度で添加された場合、結晶性の沈殿を生じる、方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法であって、前記分画用ゲスト分子が、SB3−10、SB3−12、SB3−14、SB3−16、SDS、CTAB、n−ブタノール、D−リモネン、1−ナフトール、Tween40,Tween60、Tween80からなる群から選択される、方法。
- 請求項3〜10のいずれか1項に記載の方法であって、前記グルカン転移酵素が、
(a)アミロースの環状化反応を触媒する活性、および
(b)環状α−1,4グルカンを生成する活性、を有し、かつ
(c)重合度8以下の環状α−1,4グルカンを生成する活性を有さない、
酵素である、方法。 - 請求項3〜10のいずれか1項に記載の方法であって、前記グルカン転移酵素が、D−酵素、アミロマルターゼ、グリコーゲンデブランチングエンザイム、および4−α−グルカン転移酵素からなる群から選択される、方法。
- 請求項1〜4、7、および8のいずれか1項に記載の方法であって、前記分画される高重合度環状グルカンが誘導体化された高重合度環状グルカンである、方法。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法に使用するためのキットであって、分画用ゲスト分子を含むキット。
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JP2005093240A Active JP5192123B2 (ja) | 2005-03-28 | 2005-03-28 | 分画された高重合度環状グルカンの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010035553A (ja) * | 2008-07-10 | 2010-02-18 | National Agriculture & Food Research Organization | 植物細胞壁成分から変換されたα−グルカンを保持する菌体の製造方法 |
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2005
- 2005-03-28 JP JP2005093240A patent/JP5192123B2/ja active Active
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