JP4810558B2 - リン酸化糖およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は、グルカンとリン酸がエステル結合している糖類(本発明においてリン酸化糖と略す)のグルコース残基の6位と3位に結合しているリン酸基のうち、6位のリン酸基を特異的に脱リン酸化するホスファターゼKU−8(以下本酵素と呼ぶ)、および本酵素を用いる、リン酸が結合している部位が構成グルコース分子の3位ばかりの少糖および多糖(以下、3位リン酸化糖と称する)の製法ならびにその3位リン酸化糖に関する。また、本発明はリン酸化糖のグルコース残基の6位と3位の結合リン酸基のうち、3位の結合リン酸基のみ脱リン酸化する処理、本処理を用いるリン酸が結合している部位が構成グルコース分子の6位ばかりの少糖および多糖(以下、6位リン酸化糖と称する)の製法ならびにその6位リン酸化糖に関する。さらに、本発明は3位あるいは6位リン酸化糖の還元末端が還元され糖アルコールとなったリン酸化糖アルコール(以下、3位あるいは6位リン酸化糖アルコールと称する)、3位あるいは6位リン酸化糖とタンパク質またはペプチドとの複合体であるリン酸化糖誘導体、もしくは3位あるいは6位リン酸化糖あるいはリン酸化糖誘導体とアルカリ土類金属あるいは鉄との結合体であるリン酸化糖誘導体に関する。
植物が貯蔵する澱粉の多くには、澱粉を構成するグルコースに一部リン酸がエステル結合している。澱粉中のリン酸含有量としては微量であるがゼロではなく、とりわけ芋類の澱粉には比較的多く、中でも馬鈴薯澱粉はリン酸基を多く含んでおり、リン酸含有量の非常に高い品種も存在している(非特許文献1)。馬鈴薯澱粉中ではこれを構成するグルコース残基にリン酸基が比較的多くエステル結合していることが知られており、その99%以上が6位あるいは3位に結合していることが知られている。(非特許文献2)。このような澱粉をアミラーゼなどの澱粉分解酵素を用いて分解する場合、澱粉構造中のリン酸基がエステル結合したグルコース残基の近傍には酵素は作用できず、この部分はリン酸化された少糖の形で未分解のまま残ることが知られている。釜阪らのリン酸化糖に関する技術(特許文献1)はこのような特性を生かし、糖質分解酵素を巧みに利用し効率的な製造法を確立したものであり、以下に要約したように食品およびその周辺用途への新しい利用技術を確立したものであった。
(項目1)α−1,4結合のみで構成され、重合度が2から10、望ましくは3から5で1個以上のグルコース残基の3位にリン酸基が結合しているリン酸化糖。
(項目2)リン酸基が非還元末端側から2個目のグルコース残基の3位に結合した、重合度が3ないし5である項目1のリン酸化糖。
(項目3)構成糖がグルコースでα−1,4結合およびα−1,6結合のみで構成され、重合度が2以上の少糖あるいは多糖で1個以上のグルコース残基の6位にリン酸基が結合しているリン酸化糖。
(項目4)重合度が2から10、望ましくは2から5である項目3のリン酸化糖。
(項目5)項目1から4に記載のいずれかのリン酸化糖の還元末端が還元され糖アルコールとなっていることを特徴とするリン酸化糖アルコール。
(項目6)項目1から4に記載のいずれかのリン酸化糖とタンパク質あるいはペプチドとが結合していることを特徴とする、リン酸化糖誘導体。
(項目7)項目1から4に記載のいずれかのリン酸化糖または項目5に記載のリン酸化糖アルコールあるいは項目6に記載のリン酸化糖誘導体がアルカリ土類金属または鉄と結合していることを特徴とする、リン酸化糖誘導体。
(項目8)構成糖がグルコースでα−1,4結合のみで構成され、重合度が2から10の糖でグルコース残基の6位と3位にリン酸基を有するリン酸化糖に対し、6位の結合リン酸基に選択的に作用するホスファターゼ。
(項目9)アスペルギルス ニガーあるいはその培養物から得られる、項目8に記載のホスファターゼ。
(項目10)アスペルギルス ニガーKU−8株(生工研寄託P−16248)あるいはその培養物から得られる、項目8記載のホスファターゼKU−8。
(項目11)ホスファターゼを用いることを特徴とする項目1または2のいずれかのリン酸化糖の製造法。
(項目12)構成糖がグルコースでα−1,4結合のみで構成され、重合度が2以上の少糖に項目8記載のホスファターゼのみ、あるいは糖化型α−アミラーゼあるいはネオプルラナーゼ、グルコアミラーゼを組み合わせて作用させることによって得られることを特徴とする、項目1、2のいずれかに記載のリン酸化糖の製造法。
(項目13)0.7規定以下の酢酸あるいは0.5M濃度以下の乳酸あるいはクエン酸を作用させ加熱することによって得られることを特徴とする、項目3あるいは4のいずれかに記載のリン酸化糖の製造法。
(項目14)0.7規定以下の酢酸あるいは0.5M濃度以下の乳酸あるいはクエン酸を作用させ、加熱すること、あるいはこれに糖化型α−アミラーゼあるいはネオプルラナーゼまたはグルコアミラーゼを組み合わせて作用させることを特徴とする、項目4に記載のリン酸化糖の製造法。
(項目15)項目11から14に記載のいずれかのリン酸化糖の製造法に還元末端の還元工程を併用することを特徴とするリン酸化糖アルコールの製造法。
(項目16)項目1から4のいずれかに記載のリン酸化糖に糖転移酵素を作用させることを特徴とする、リン酸化糖の製造法。
(項目17)前記糖転移酵素がシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼである、項目16に記載のリン酸化糖の製造法。
(項目18)項目1から4のいずれかに記載のリン酸化糖、または項目5に記載のリン酸化糖アルコール、あるいは項目6あるいは7に記載のリン酸化糖誘導体を含有することを特徴とする食品、飲料、味質改善剤、飼料、口腔衛生用組成物、洗浄用組成物、化粧品、整髪料、育毛剤および洗髪用組成物。
(項目19)項目11から14に記載のいずれかのリン酸化糖の製造法を単独で、あるいは2つ以上組み合せて用いることを特徴とする、リン酸化糖の結合リン酸含量の定量法。
(項目20)項目11から14に記載のいずれか1種、または2つ以上を組み合わせたリン酸化糖の製造法とアルカリホスファターゼ処理あるいは灰化分析法をそれぞれ組み合わせることを特徴とする、リン酸化糖の結合リン酸含量の定量法。
Aspergillus niger KU−8を培地に培養する。培地の栄養源は、本菌株が良好に生育して目的の酵素を順調に生産するならば特に限定するものではない。炭素源としてはグルコース、シュークロース、マルトース、コーンスターチ、デキストリンなどを挙げることができ、また、窒素源としてはポリペプトン、カゼイン、酵母エキスなどを挙げることができる。また、カルシウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオンなどの無機塩類や各種ビタミン類を使用することが出来る。
種々のリン酸エステルやピロリン酸およびポリリン酸を加水分解することにより脱リン酸化する。3位リン酸化糖と6位リン酸化糖が混在していれば6位リン酸化糖の6位結合リン酸基を特異的に脱リン酸化する。リン酸化少糖のみならず、グルコースの結合が一部α−1,6結合であるリン酸化多糖に対しても、6位結合リン酸基を特異的に脱リン酸化する性質を有すると見られる。
(1)作用至適pH
本酵素の作用至適pHは図1に示すようにpH1.5〜3.0である。
(2)pH安定性
本酵素を各pHで37℃、1時間処理したのちにおいても図2に示すようにpH2〜10の範囲で安定であった。
(3)作用至適温度
本酵素の作用至適温度は図3に示すように60℃である。
(4)温度安定性
図4に示す各温度での30分間処理後の残存活性より50℃まで安定であるといえる。
(5)分子量
モノマーとして約66,000ダルトンである(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動による)。ゲルろ過法による分子量は約260,000ダルトンのテトラマーである。
(6)酵素活性測定法
膨潤させた馬鈴薯澱粉にα−アミラーゼ(E.C.3.2.1.1)、グルコアミラーゼ(E.C.3.2.1.3)、プルラナーゼ(E.C.3.2.1.41)を十分に作用させた後、生じた中性糖を除去して調整したリン酸化糖溶液(以下、馬鈴薯リン酸化糖溶液と称す)に、本酵素を適当量添加して37℃で十分に反応させる。この反応によってリン酸化糖の6位結合リン酸基は脱リン酸化される。デキストリンの分子量により膜透析、あるいは電気透析で3位リン酸化糖を精製することができる。なお、これら3位リン酸化糖を製造するために用いる本酵素は必ずしも単一に精製したものである必要はなく、培養抽出液を粗酵素液として用いることも可能である。
馬鈴薯リン酸化糖溶液に、本酵素を適当量添加して37℃で十分に反応させる。この反応によってリン酸化糖の6位結合リン酸基は脱リン酸化される。マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオースといった中性オリゴ糖のほかに非還元末端より2個めのグルコース残基の3位にリン酸基が1個結合したリン酸化マルトテトラオース、リン酸化マルトペンタオースといった3位リン酸化糖が生成する。この生成した中性オリゴ糖と3位リン酸化糖を、各種のイオン交換クロマトグラフィー、例えばキトパール(富士紡績株式会社製)などの陰イオン交換樹脂を用いて、あるいは電気透析により分画することにより、上記3位リン酸化糖を製造することができる。なお、これら3位リン酸化糖を製造するために用いる本酵素は必ずしも単一に精製したものである必要はなく、培養抽出液を粗酵素液として用いることも可能である。
馬鈴薯リン酸化糖溶液に、本酵素および糖化型α−アミラーゼ(E.C.3.2.1.1)を適当量添加して37℃で十分に反応させる。この反応によって、グルコースとマルトースを主体とする中性糖と、マルトトリオースの中央のグルコース残基の3位にリン酸基が1個結合したリン酸化マルトトリオースとが生成される。この生成した中性糖とリン酸化マルトトリオースを、各種のイオン交換クロマトグラフィー、あるいは電気透析を用いて分画することにより中央のグルコース残基の3位がリン酸化されたリン酸化マルトトリオースを製造することができる。なお本酵素と糖化型α−アミラーゼを作用させる順序は問わない。また、上記のリン酸化マルトテトラオースを製造するために用いる本酵素は必ずしも単一に精製したものである必要はなく、培養抽出液を粗酵素液として用いることも可能である。
馬鈴薯リン酸化糖溶液に、本酵素とネオプルラナーゼ(E.C.3.2.1.135)を適当量添加して37℃で十分に反応させる。この反応によって、グルコースとマルトースを主体とする中性糖と、マルトテトラオースの非還元末端側から2個目のグルコース残基の3位にリン酸基が1個結合したリン酸化マルトテトラオースとが生成する。この生成した中性糖とリン酸化マルトテトラオースを、各種のイオン交換クロマトグラフィー、あるいは電気透析を用いて分画することにより上記のリン酸化マルトテトラオースを製造することができる。なお本酵素とネオプルラナーゼを作用させる順序は問わない。また、リン酸化マルトテトラオースを製造するために用いる本酵素は必ずしも単一に精製したものである必要はなく、培養抽出液を粗酵素液として用いることも可能である。
市販デキストリン溶液に、弱酸の溶液、望ましくは希酢酸を添加して加熱処理する。希酸の種類は酢酸には限らず、乳酸、クエン酸も好適に用いられる。ただ酸の作用が強すぎるとグルコース同士の結合も切断されてしまうので、リン酸化糖の3位結合リン酸、6位結合リン酸、グルコースのα−1,4結合およびα−1,6結合のうち、3位結合リン酸のみを切断するような弱酸の種類と濃度と反応温度と反応時間を設定するべきである。例えば0.05−0.7規定の酢酸で30分以上煮沸もしくは80−100℃で加熱することによって6位リン酸化多糖を製造することができる。乳酸、クエン酸を用いる時も、0.05Mから0.5M程度の濃度で同じく加熱処理することで、6位リン酸化多糖を製造することができる。デキストリンの分子量により膜透析、あるいは電気透析で6位リン酸化糖を精製することができる。
馬鈴薯リン酸化糖溶液に、弱酸の溶液、好ましくは希酢酸を添加して加熱処理する。希酸の種類は酢酸には限らず、乳酸、クエン酸も好適に用いられる。ただ酸の作用が強すぎるとグルコース同士の結合も切断されてしまうので、リン酸化糖の3位結合リン酸、6位結合リン酸、グルコースのα−1,4結合およびα−1,6結合のうち、3位結合リン酸のみを切断するような弱酸の種類と濃度と反応温度と反応時間を設定するべきである。例えば0.1−0.7規定の酢酸で30分以上煮沸もしくは80−100℃で加熱することによってリン酸化糖の3位結合リン酸基は脱リン酸化される。乳酸、クエン酸を用いる時も、0.05Mから0.5M程度の濃度で同じく加熱処理することで、6位リン酸化糖を製造することができる。マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオースといった中性オリゴ糖のほかにグルコース残基の6位にリン酸基が結合したリン酸化マルトトリオース、リン酸化マルトテトラオース、リン酸化マルトペンタオースといった6位リン酸化糖が生成する。この生成した中性オリゴ糖と6位リン酸化糖を、各種のイオン交換クロマトグラフィー、例えばキトパール(富士紡績株式会社製)などの陰イオン交換樹脂を用いて、あるいは電気透析により分画することにより、上記6位リン酸化糖を製造することができる。またグルコアミラーゼを併用することで、中性糖は全てグルコースに変化し、エタノール沈殿法や活性炭カラム等の簡便な方法でも6位リン酸化糖のみを容易に得ることができる。
馬鈴薯リン酸化糖溶液に、希酸加熱処理を行う前後に糖化型α−アミラーゼ、あるいはネオプルラナーゼを適当量添加して37℃で反応させる。この反応によって、グルコースを主体とする中性糖のほかに前者では、マルトトリオースまたはマルトテトラオースのひとつのグルコース残基の6位にリン酸基が1個結合したリン酸化マルトトリオースおよびリン酸化マルトテトラオースが、後者ではリン酸化マルトトリオースのみが生成する。この生成した中性糖とリン酸化マルトトリオースおよびリン酸化マルトテトラオースを、各種のイオン交換クロマトグラフィー、あるいは電気透析を用いて分画することによりグルコース残基の6位がリン酸化されたリン酸化マルトトリオースおよびリン酸化マルトテトラオースを製造することができる。なお酸加熱処理と糖化型α−アミラーゼ処理あるいはネオプルラナーゼ処理の順序は問わない。しかし、糖化型α−アミラーゼあるいはネオプルラナーゼを作用させる際には、pH等を本酵素の好適な条件に設定することが望ましい。
馬鈴薯リン酸化糖溶液に、希酸加熱処理を行う前後に糖化型α−アミラーゼとグルコアミラーゼ、あるいはネオプルラナーゼとグルコアミラーゼを適当量添加して37℃で十分に反応させる。この反応によって、グルコースとマルトースを主体とする中性糖のほかに、前者ではマルトトリオースあるいはマルトースのひとつのグルコース残基の6位にリン酸基が1個結合したリン酸化マルトトリオースおよびリン酸化マルトースが生成する。後者ではリン酸化マルトースのみが生成する。この生成した中性糖とリン酸化マルトトリオースおよびリン酸化マルトースを、各種のイオン交換クロマトグラフィー、あるいは電気透析を用いて分画することによりグルコース残基の6位がリン酸化されたリン酸化マルトトリオースおよびリン酸化マルトースを製造することができる。なお酸加熱処理と糖化型α−アミラーゼとグルコアミラーゼ、あるいはネオプルラナーゼとグルコアミラーゼを作用させる順序は問わない。しかし、糖化型α−アミラーゼとグルコアミラーゼ、あるいはネオプルラナーゼとグルコアミラーゼを作用させる際には、本酵素の好適な条件に設定することが望ましい。
0.1%ポリリン酸、0.5%グルコース、0.1%イーストエキス、0.5%ポリペプトン、0.1%塩化ナトリウム、0.1%塩化カリウム、0.02%硫酸マグネシウム、0.002%硫酸第一鉄を含有する培地(pH6.5に調製する)500mlを、2000ml容の坂口フラスコにいれ、KU−8菌株を接種し、37℃で4日間振とう培養した。菌体をろ紙(アドバンテック NO.2)ろ過によって回収・集菌し、10mM酢酸緩衝液(pH4.5に調製、以下本実施例においてA緩衝液と称する)を約10倍容加えて懸濁し、超音波による破砕を行って破砕液を遠心分離(8,000rpm、30分間)にかけて培養抽出液を得た。この抽出液に対して80%飽和になるように硫酸アンモニウム(硫安)を添加し、一晩冷蔵放置した。これを遠心分離(18,000rpm、30分間)にかけて得られた上清を、80%飽和硫安を含む10mM酢酸緩衝液(pH4.5に調製、以下本実施例においてB緩衝液と称する)で平衡化したフェニルセファロースカラム(26×100mm、ファルマシア社製)による疎水クロマトグラフィーにかけて酵素を吸着させた。ついで100%B緩衝液、50%B緩衝液、0%B緩衝液(=100%A緩衝液)の順でステップワイズ溶出を行った。本酵素活性を示す画分(0%B緩衝液のところに相当する)を回収し、A緩衝液を用いて一晩透析した。得られた透析内液を、A緩衝液で平衡化したQ−セファロースあるいはソース−Qカラム(ともに10×80mm、ファルマシア社製)によるイオン交換クロマトグラフィーにかけて酵素を吸着させた。ついでA緩衝液中の塩化ナトリウム濃度を0〜300mMに直線的に増加させることによりグラジエント溶出を行った。本酵素活性を示す画分(塩化ナトリウム濃度が50〜200mMのところに相当する)をA緩衝液に対して一晩透析を行った。得られた透析内液を、A緩衝液で平衡化したTSKゲルスーパーQ−5PWカラム(8×75mm、東ソー社製)によるイオン交換クロマトグラフィーにかけて酵素を吸着させた。ついでA緩衝液中の塩化ナトリウム濃度を0〜300mMに直線的に増加させることによりグラジエント溶出を行い、本酵素の活性画分(塩化ナトリウム濃度が50〜200mMのところに相当する)を得た。この活性画分を、100mMの塩化ナトリウムを含むA緩衝液で平衡化したスーパーデックスG−200カラム(16×200mm、ファルマシア社製)によるゲルろ過クロマトグラフィーにかけて、本酵素の精製画分(180U/mg蛋白)を得た。この実施例によって精製したホスファターゼKU−8を「本酵素」と記載し、実施例2から4に用いる。この精製画分はポリアクリルアミドゲル電気泳動およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行うと単一のバンドを示し、電気泳動的に単一の物質であることが示された。
1%馬鈴薯澱粉溶液に35Uのα−アミラーゼ(上田化学、Bacillus subtilis由来)を50℃で30分間作用させたのち、2Uのプルラナーゼ(林原生物化学研究所、Aerobacter aerogenes由来)と6Uのグルコアミラーゼ(東洋紡、Rhizopus sp.由来)を同時に40℃で20時間作用させた。なお以下の実施例において、各種アミラーゼ酵素の活性は1分間に1μmolのグルコシル結合を切断する活性を1Uと定義する。5分間煮沸することによって酵素反応を停止し、この溶液から陰イオン交換樹脂(キトパールBCW2501)により中性糖を除去した後、脱塩、凍結乾燥することにより重合度3〜5のリン酸化少糖の混合粉末物を得た。次いで、200mMグリシン−塩酸緩衝溶液(pH2.0)200μl、重合度3〜5のリン酸化糖混合物の3%溶液(200mMグリシン−塩酸緩衝溶液(pH2.0)で調製)200μlに、実施例1に記載の本酵素溶液200μlを添加して37℃で16時間反応させた。反応終了後、反応液をHPAECで分析した。その結果を図5に示す。HPAECによる分析は100mMの水酸化ナトリウムを基本溶液として1M酢酸ナトリウム濃度を上昇させることによって行われ得る。検出はパルスドアンペロメトリー(ダイオネックス社製)を用いて行われ得る。本酵素によりリン酸化糖の6位結合リン酸が脱リン酸される。脱リン酸により生じた反応液中のマルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオースといった中性糖をキトパールを用いた陰イオン交換クロマトグラフィーにより除去したのち、脱塩、凍結乾燥することにより1個のグルコース残基の3位がリン酸化されたリン酸化マルトテトラオースとリン酸化マルトペンタオースの混合粉末物を得た。
200mM酢酸緩衝液(pH4.5)200μl、実施例2に記載のリン酸化少糖の3%溶液(10mM酢酸緩衝液(pH4.5)で調製)200μlに、本酵素溶液100μlと30U/mlの糖化型α−アミラーゼ(ナガセ生化学、Bacillus subtilis由来)溶液100μlを添加して37℃で16時間反応させた。反応終了後、反応液を実施例1と同様にHPAECで分析した。その結果を図6に示す。本酵素によりリン酸化糖の6位結合リン酸が脱リン酸される。脱リン酸により生じた反応液中の中性糖をキトパールを用いた陰イオン交換クロマトグラフィーにより除去したのち、脱塩、凍結乾燥することにより1個のグルコース残基の3位がリン酸化されたリン酸化マルトトリオースの粉末物を得た。
200mM酢酸緩衝液(pH4.5)200μl、実施例2に記載のリン酸化少糖の3%溶液(10mM酢酸緩衝液(pH4.5)で調製)200μlに、本酵素溶液100μlと30U/mlのネオプルラナーゼ(Bacillus stearothermophilus由来、Kurikiら,J.Bacteriol.173,6147−6152(1991))溶液100μlを添加して37℃で16時間反応させた。反応終了後、反応液を実施例1と同様にHPAECで分析した。その結果を図7に示す。本酵素によりリン酸化糖の6位結合リン酸が脱リン酸される。脱リン酸により生じた反応液中の中性糖をキトパールを用いた陰イオン交換クロマトグラフィーにより除去したのち、脱塩、凍結乾燥することにより1個のグルコース残基の3位がリン酸化されたリン酸化マルトテトラオースの粉末物を得た。
0.35規定酢酸溶液に実施例2に記載のリン酸化少糖を添加して1%溶液1mlを作成し、100℃で8時間反応させる。反応終了後、反応液を実施例1と同様にHPAECで分析した。その結果を図8に示す。この反応によりリン酸化糖の3位結合リン酸が脱リン酸される。脱リン酸により生じた反応液中の中性糖をキトパールを用いた陰イオン交換クロマトグラフィーにより除去したのち、脱塩、凍結乾燥することにより1個のグルコース残基の6位がリン酸化されたリン酸化マルトトリオース、リン酸化マルトテトラオースおよびリン酸化マルトペンタオースの混合粉末物を得た。
0.35規定酢酸溶液に実施例2に示したリン酸化少糖を添加して1%溶液1mlを作成し、100℃で8時間反応させる。反応終了後、1規定の水酸化ナトリウム溶液で中和し、糖化型α−アミラーゼ溶液およびグルコアミラーゼ溶液各10μlを添加して37℃で16時間反応させる。その後、反応液を実施例1と同様にHPAECで分析した。その結果を図9に示す。この反応によりリン酸化糖の3位結合リン酸が脱リン酸される。脱リン酸により生じた反応液中の中性糖をキトパールを用いた陰イオン交換クロマトグラフィーにより除去したのち、脱塩、凍結乾燥することにより1個のグルコース残基の6位がリン酸化されたリン酸化マルトトリオースとリン酸化マルトースの混合粉末物を得た。
5%のショ糖溶液を対照とし、これに0.5%のリン酸化糖を添加した試料溶液1)について甘味の変化を官能検査により調べた。評価は対照を0として、試料溶液がさわやかに感じる度合いを「さわやかでない」を−2、「さわやかである」を2として−2から2までの5段階で実施した。その結果、表1の1)に示すように0.5%リン酸化糖を添加した試料溶液では12人中10人がプラスの評価を出し、ショ糖の甘味をより好適に改善する効果が認められた。
5%の食塩溶液を対照とし、これに0.5%のリン酸化糖を添加した試料溶液2)について塩味の変化を官能検査により調べた。評価は対照を0として、試料溶液の塩味の強弱を「弱い」を−2、「強い」を2とする5段階で実施した。その結果、表1の2)に示すように0.5%リン酸化糖を添加した試料溶液では12人中8人がプラスの評価を出し、塩味を増強する効果が認められた。
200mMグリシン−塩酸緩衝溶液(pH2.0)2ml、重合度3〜5のリン酸化糖混合物の3%溶液(200mMグリシン−塩酸緩衝溶液(pH2.0)で調製)2mlに、実施例1に記載の本酵素溶液2mlを添加して37℃で16時間反応させた。反応終了後、反応液のうち1mlを用いて、本酵素の作用により6位リン酸化糖から生じた無機リン酸酸量をバナド・モリブデン酸法により測定し、残り5mlを100℃で8時間処理したのち、生じた6位リン酸化糖由来の無機リン酸量を同様に定量した。その結果を表2に示す。このようにリン酸化糖のリン酸基の3位および6位の結合割合を簡便に推測できた。
実施例2から6で得たリン酸化糖1%溶液1mlに対して、20Uのシクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(天野製薬製、Bacillus macerans由来)を添加し、50℃で48時間反応させた。反応溶液は50mMの酢酸緩衝液(pH5.5)で行った。そして、沸騰湯浴中で5分間処理することで反応停止した。各反応液2μlを用いて薄層クロマトグラフィー(Merck製、シリカゲルプレート)で分析した。展開溶媒は、エタノール:酢酸:脱塩水=70:2:30を用いて、室温で1回展開した。展開後、プレートを乾燥し、硫酸:メタノール=1:1溶液を噴霧し、130℃のオーブンで3分間焼成した。その結果、図10に示したようにリン酸化マルトペンタオースの基質において明らかに転移反応が確認され、分子内に複数個のリン酸基を有する3位リン酸化糖あるいは6位リン酸化糖が生成していた。
実施例3と6のリン酸化マルトトライオースの2mM溶液60μlに対して、0.01N水酸化ナトリウム溶液中に溶解させた3%の水素化ホウ素ナトリウム溶液5μlを添加した。本溶液を40℃で1時間処理した。本処理後、0.7N塩酸溶液中で100℃、4時間処理した。本酸加水分解処理溶液中の生じたソルビトール、グルコース、グルコース−6−リン酸をそれぞれ分析定量した。ソルビトール、グルコース、グルコース−6−リン酸は、それぞれMannersらの方法(Carbohydr.Res.、17巻、109−114頁、1971年)、Miwaらの方法(Clin.Chim.Acta,、37巻、538−540頁、1972年)、Hizukuriらの方法(Starch,22巻、338−343頁、1970年)で定量した。その結果、表3に示したように、分子内にもとのリン酸化マルトトライオースと等モルのソルビトールが検出され、リン酸化糖アルコールの生成が確認された。つまり、3位リン酸化マルトトライトールと6位リン酸化マルトトライトールが生成していた。
B.グルコース残基の6位がリン酸化されたリン酸化マルトトライオース
表の数値は1モルのリン酸化マルトトライオースから生成したモル数
カルシウム、鉄、マグネシウムとの複合体形成能力については、ゲルろ過クロマトグラフィーを用いる釜阪らのリン酸化糖に関する特許願(特開平8−104696)に記載の方法に基づいて実施した。結果、実施例2から6あるいは実施例10、11で得られたリン酸化糖が、中性pH以上において、カルシウム、鉄、マグネシウムと結合することで、リン酸化糖単独時よりも高分子側に溶出され、複合体を形成していることが確認できた。
カルシウム、マグネシウムおよび鉄等の金属の可溶化効果については、カルシウムリン酸沈殿阻害効果測定方法として、釜阪らのリン酸化糖に関する特許願(特開平8−104696)に記載の方法に基づいて実施した。結果、実施例2から6あるいは実施例10,11で得られたリン酸化糖についてカルシウム、マグネシウムおよび鉄等の金属の可溶化効果があるとの結果が得られた。
Claims (3)
- 構成糖がグルコースでα−1,4結合のみで構成され、重合度が3〜5の6位結合リン酸化糖の6位結合リン酸基を特異的に脱リン酸化するホスファターゼであって、アスペルギルス ニガーKU−8株(生工研寄託P−16248)あるいはその培養物から得られ、以下の酵素化学的性質:
(1)作用至適pH:pH1.5〜3.0;
(2)pH安定性;pH2〜10の範囲で安定;
(3)作用至適温度;60℃;
(4)温度安定性:50℃まで安定;および
(5)分子量:モノマーとして約66,000ダルトン(SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動による)
を有する、ホスファターゼ。 - 3位結合リン酸化糖アルコールの製造法であって、3位結合リン酸化糖および6位結合リン酸化糖を含有するリン酸化糖溶液に請求項1に記載のホスファターゼを添加して反応させて、該6位結合リン酸化糖の6位結合リン酸基を選択的に脱リン酸化すること、ならびに得られた3位結合リン酸化糖の還元末端を還元して3位結合リン酸化糖アルコールを得ることを特徴とする、製造法。
- 3位結合リン酸化糖アルコールの製造法であって、3位結合リン酸化糖および6位結合リン酸化糖を含有するリン酸化糖溶液に請求項1に記載のホスファターゼと、糖化型α−アミラーゼ、ネオプルラナーゼおよびグルコアミラーゼからなる群より選択される酵素とを組み合わせて作用させて、該6位結合リン酸化糖の6位結合リン酸基を選択的に脱リン酸化すること、ならびに得られた3位結合リン酸化糖の還元末端を還元して3位結合リン酸化糖アルコールを得ることを特徴とする、製造法。
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