JP2006273482A - クリール・ワーパー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 頻繁な運転停止原因となる不良糸パッケージを的確に探し出して表示することにある。
【解決手段】 クリール・ワーパー装置は、クリールに装着された複数の糸パッケージから糸を解いて巻取ビームに巻き取るワーパーと、巻取ビームの巻取長さを測定する測長装置と、各糸パッケージ毎に設けられ、糸パッケージから解かれる糸の異常を検出するセンサとを備え、センサ及び測長装置からの信号が入力され、糸パッケージ毎の異常検出回数と該異常検出回数に対応する期間における巻取長さとに基づいて糸パッケージの良否を判定する判定装置と、この判定装置からの不良判定信号に基づいて不良糸パッケージを表示する表示器とを含む。
【選択図】 図3

Description

本発明は、不良糸パッケージを表示するクリール・ワーパー装置に関する。
一般に、クリール・ワーパー装置は、クリールに装着された複数の糸パッケージから糸を解いて巻取ビームに巻き取るワーパーと、巻取ビームの巻取長さを測定する測長装置と、糸パッケージ毎に設けられかつ糸パッケージから解かれる糸の異常を検出するセンサとを備える(例えば、特許文献1)。
特開平8−277069号公報
クリール・ワーパー装置は、運転中、クリールに設けられた数百から千数百の糸パッケージのそれぞれから糸を引き出し、引き出した糸をシート状に並べた状態で巻取ビームに巻き取る。
引き出している糸が切断すると、切断した糸に対応するセンサは、作業者に切れた糸が巻かれている糸パッケージを表示すべく、異常検出信号を出力する。
クリール・ワーパー装置は、異常検出信号を検出することにより運転を停止し、クリール・ワーパー装置に備えられた糸接続装置又は作業者の手作業により、切れた糸を接続した後、運転を再開する。
クリール・ワーパー装置は、糸パッケージから引き出される糸が切断するたびに切断された糸が巻かれている糸パッケージを検出することはできるが、糸が切れる頻度を判定していないから、その糸パッケージが高い頻度で糸切れする糸が巻かれた不良の糸パッケージであるか否かについて判定することはできない。
糸が切れる頻度が高い不良の糸パッケージがクリール・ワーパー装置に取り付けられていると、クリール・ワーパー装置の巻取効率が悪化する。
本発明の目的は、頻繁な運転停止原因となる不良糸パッケージを的確に探し出して表示することにある。
本発明に係るクリール・ワーパー装置は、クリールに装着された複数の糸パッケージから糸を解いて巻取ビームに巻き取るワーパーと、前記巻取ビームによる糸の巻取長さを測定する測長装置と、糸パッケージ毎に設けられ、糸パッケージから解かれる糸の異常を検出するセンサとを含むと共に、さらに前記センサ及び前記測長装置からの信号が入力され、糸パッケージ毎の異常検出回数と該異常検出回数に対応する期間における巻取長さとに基づいて糸パッケージの良否を判定する判定装置と、該判定装置からの不良判定信号に基づいて不良糸パッケージを表示する表示器とを含む。
本発明によれば、クリール・ワーパー装置は、各糸パッケージの異常検出回数とこの異常検出回数に対応する期間における巻取長さとに基づいて糸パッケージの良否を判定するから、実質的に、糸が切断する頻度に基づいて糸パッケージの良否を判定することになる。その結果、頻繁な運転停止原因となる不良糸パッケージを的確に特定し、特定した糸パッケージを表示器によって表示することができる。そして、作業者は、不良糸パッケージについての、不良判定原因の調査と除去、又は別の糸パッケージへの交換をすることができるから、クリール・ワーパー装置の稼働効率を高めることができる。巻取長さは、測長装置からの入力信号に基づくので、運転速度と関係なく正確に求められる。したがって運転速度の変更(例えば、糸種によっては速度を上げれない、糸パッケージの外層部分と内層部分の一方が損傷している傾向にあり、解舒位置によって速度を変える等)に対応でき、適切に糸パッケージの良否が判定される。
前記判定装置は、前記異常検出信号が入力されたとき、前記異常検出信号の入力時点の巻取長さと、前記異常検出信号の入力時点から所定回数前の異常検出信号の入力時点までの巻取長さとに基づいて、糸パッケージの良否を判定してもよい。糸パッケージは異常検出が所定回数に達したら判定されるので、異常が頻繁に検出される糸パッケージは、早急に不良と判定され、稼働率が低下するのを避けることができる。また、判定装置は、異常が検出されたときに判定する、詳細には、異常が検出されクリール・ワーパー装置が停止状態のときに判定するので、不良判定表示に基づく糸パッケージの不良判定原因調査、交換等の運転中は困難な作業が、引き続き実行できる。
前記判定装置は、糸パッケージを良と判定した後、さらに、その後の異常検出信号の入力時点毎に継続して糸パッケージの良否を判定してもよく、それらの判定は、前記異常検出信号の入力時点の巻取長さと、前記異常検出信号の入力時点から前記所定回数前の異常検出信号の入力時点の巻取長さとに基づいて行われる。良と判定された糸パッケージでも、異常を検出して判定する一連の動作が継続されるので、内層部分が不良の糸パッケージに対応できる。また、糸パッケージは一旦良と判定された後も、異常検出時点毎に判定されるので、不良糸パッケージは迅速に抽出される。
前記判定装置は、糸パッケージを良と判定した後に、さらに、その糸パッケージにおいて、前記異常検出信号の入力時点の巻取長さの記憶を消去し、記憶消去時から前記所定回数を超える回数の前記異常検出信号が入力したとき、前記異常検出信号の入力時点の巻取長さと、前記異常検出信号の入力時点から前記所定回数前の異常検出信号の入力時点の巻取長さとに基づいて、糸パッケージの良否を判定してもよい。良と判定された糸パッケージでも、異常を検出して判定する一連の動作が継続されるので、内層部分が不良の糸パッケージに対応できる。
前記判定装置は、運転開始から所定の運転期間を経過した後に発生した異常検出信号に基づいて糸パッケージの良否を判定してもよい。運転開始からしばらくの間は、糸掛けミス、糸パッケージの表面の損傷等の原因のために、センサが異常を検出する場合がある。それら糸パッケージが不良でない原因による異常検出は、排除されるので、判定装置は正確に糸パッケージの良否を判定する。
[実施例1]
図1から図3を参照して実施例1のクリール・ワーパー装置10について説明する。
クリール・ワーパー装置10はクリール12とワーパー20とを含む。
クリール12は、それぞれが複数の糸パッケージ14を構成する複数のパッケージ群15と、糸パッケージ14に個々に対応された複数のセンサ22とを備えている。
ワーパー20は、複数の糸パッケージ14から解かれた複数の糸16を巻き取る巻取ビーム18と、巻取ビーム18が巻き取る糸の長さを測定する測長装置38とを有する。
図1に示すように、クリール12は、アングル材のような長尺部材で形成されたフレーム12aに複数のセンサ22と複数の表示器26とを取り付けている。
糸パッケージ14は、それぞれが複数の一パッケージ14を含む複数のパッケージ群15のいずれかに属している。各パッケージ群15は、図示の例では、縦1列に整列された複数の糸パッケージ14で構成されている。
それらの糸パッケージ14から引き出された糸16は、糸パッケージ14毎に備えられたセンサ22を経てシート状に並べられ、その状態で測長ロール24を経て巻取ビーム18に伸びている。巻取ビーム18は、駆動装置(図示せず)によって回転され、シート状に並べられた複数の糸16を巻き取る。
図2に示すように、クリール12のフレーム12aには、複数のペッグ28が取り付けられている。各糸パッケージ14は、ペッグ28に差し込まれて、ペッグ28に支持されている。
各センサ22は、クリール・ワーパー装置10の運転中に、対応する糸16が当該センサ22の検出領域に存在するか否かを検出する。糸16の切断や消費等により糸16がセンサ22の検出領域に存在しなくなると、そのセンサ22は糸16の異常を表す糸異常検出信号S1を発生する。この糸異常検出信号S1を受けた糸パッケージ判定装置30は、糸切れが発生したと判定する。
図3に示すように、クリール12は、いずれかの糸パッケージ14が不具合を有することを表示する表示器26をパッケージ群15毎に有している。
各表示器26は、これに対応するパッケージ群15に属する複数の糸パッケージ14のうち、交換すべき糸パッケージ14及び切断した糸16が巻かれている糸パッケージ14が存在することを、赤色灯又は黄色灯を点灯又は点滅することにより表示する。
本実施例では、赤色灯は交換すべき異常の糸パッケージ14があることを表示し、黄色灯は交換する必要がないが糸継のような修復をすべき異常の糸パッケージ14があることを示す。
ワーパー20は、後述するように、糸パッケージ判定装置30と、測長装置38と、判定基準長さ設定器44と、判定回数設定器46と、記憶装置32と、運転制御装置34と、監視開始回路36と、監視開始長さ設定器45とを含む。
糸パッケージ判定装置30は、判定基準長さ設定器44及び判定基準回数設定器46に、これらに設定された判定基準長さL及び判定基準回数Nを受けるように接続さていると共に、運転制御装置34及び運転開始指令回路36に、これらから出力される巻取長さZ及び監視開始指令信号S6を受けるように接続されている。
判定基準長さLは、糸パッケージ14の良否を判定する際の巻取ビーム18への糸16の巻取長さの判定の基準として用いられる。判定基準回数Nは、糸パッケージの良否を判定する際に糸16の異常検出回数の判定の基準として用いられる。巻取長さZは、糸パッケージ18に巻き取った糸16の長さを表す値であり、記憶装置32に記憶されている。監視開始指令信号S6は、糸パッケージ14の良否の監視を開始させる指令信号である。
監視開始長さ設定器45には、糸パッケージ判定装置30が糸パッケージ14の良否の判定に用いない巻取長さ、換言すれば、クリール・ワーパー装置10の運転開始から糸パッケージ判定装置30による糸パッケージ14の糸切れ情報を有効とするのを開始するまでの巻取長さが作業者によって設定される。設定された巻取長さは、監視開始長さLsとされる。
ワーパー20は、記憶装置32に記憶されている巻取長さをリセットするために、交換パッケージリセットスイッチSW1と、全パッケージリセットスイッチSW2と、巻取長さリセットスイッチSW3とを有している。
交換パッケージリセットスイッチSW1と、全パッケージリセットスイッチSW2とは、いずれも、糸パッケージ判定装置30に接続されている。巻取長さリセットスイッチSW3は運転制御装置34に接続されている。
運転制御装置34は、巻取長さリセットスイッチSW3からの巻取長さリセット信号S5と、測長装置38の測長カウンタ42からの計数値Cnとを受けるように、巻取長さリセットスイッチSW3と測長カウンタ42とに接続されている。
運転制御装置34は、また、巻取長さZを糸パッケージ判定装置30に、巻取長さをリセットさせるための巻取長さリセット信号S5を監視開始指令回路36に、それぞれ出力するように接続されている。
監視開始指令回路36は、さらに、監視開始長さ設定器45の監視開始長さLs及び巻取長さZを受けるように、監視開始長さ設定器45及び運転制御装置34に接続されている。
クリール・ワーパー装置10の各構成要素の作用について以下に説明する。
いずれかのセンサ22がそのセンサ22の検出領域に糸16が存在しないことを検出すると、そのセンサ22は糸異常検出信号S1をワーパー20の糸パッケージ判定装置30に出力する。
センサ22として、切断と消費とに起因する糸16の切れを検出する光学式の糸切れ検出器を用いることができる。この場合、糸異常検出信号S1は、糸切れに起因する糸16の異常を表す信号である。
しかし、そのようなセンサ22に加えて、ノットや大きな毛羽などによる、糸切れを伴わない糸16の異常を検出するタイプのセンサ用いることができるし、そのような機能にほかに糸切れを検出可能のセンサを用いることができる。そのようにすれば、糸切れに起因する異常状態と、糸切れを伴わない異常状態とを検出することができる。
糸切れを伴わない異常状態とは、糸にノットが形成されている状態や、糸に大きな毛羽が発生している状態等をいう。これらの状態のもとでは、ノットや毛羽等がセンサの検出領域を通過するときに、糸異常検出信号S1が発生される。
交換パッケージリセットスイッチSW1は、ペッグ28に支持されている糸パッケージ14を新たな糸パッケージ14に交換したときに、作業者により操作される。
交換パッケージリセットスイッチSW1が操作されると、交換パッケージリセットスイッチSW1は、糸パッケージ判定装置30は交換パッケージリセット信号S3を、糸パッケージ判定装置30を介して、記憶装置32に出力する。記憶装置32は、交換パッケージリセット信号S3により、交換した糸パッケージ14に対応する巻取長さZの記憶値を0にする。
全パッケージリセットスイッチSW2は、運転開始の前または運転開始と同時、もしくは運転終了と同時または運転終了後に、自動、または手動により操作される。実施例では、手動で操作され、運転開始前に作業者により操作される。
全パッケージリセットスイッチSW2が操作されると、全パッケージリセットスイッチSW2は、全パッケージリセット信号S4を、糸パッケージ判定装置30を介して、記憶装置32に出力する。記憶装置32は、全パッケージリセット信号S4を受信したことにより、前回の運転で記憶されていた糸パッケージ14の記憶を、全て消去する、即ち登録されていた糸パッケージ14の登録を、全てなくする。
巻取長さリセットスイッチSW3は、運転開始の前または運転開始と同時、もしくは運転終了と同時または運転終了後に、自動、または手動により操作される。実施例では、手動で操作され、運転開始前に作業者により操作される。巻取長さリセットスイッチSW3が操作されると、巻取長さリセットスイッチSW3は、運転制御装置34を介して、監視開始指令回路36の巻取長さをリセットさせるために、巻取長さリセット信号S5を出力する。
測長装置38は、測長ロール24と、測長ロール24が所定の角度回転するたびにパルス信号S7を発生するエンコーダ40と、エンコーダ40から出力されるパルス信号S7を計数する測長カウンタ42とを有する。測長カウンタ42は、その計数値Cnを運転制御装置34に出力する。
運転制御装置34は、測長装置38からの計数値Cnを基に巻取ビーム18に巻かれた糸16の長さを求め、求めた値を巻取ビーム18への糸16の巻取長さZとして、糸パッケージ判定装置30と監視開始指令回路36とに出力する。
監視開始指令回路36は、巻取ビーム18の巻取長さZと監視開始長さ設定器45からの監視開始長さLsとを基に、監視開始指令信号S6を糸パッケージ判定装置30に出力する。
運転制御装置34は、算出した巻取長さZを糸パッケージ判定装置30に出力する。
監視開始指令回路36は、運転制御装置34からの巻取長さZと、監視開始長さ設定器45に設定された監視開始長さLsとを基に、監視開始指令信号S6を糸パッケージ判定装置30に出力する。
糸パッケージ判定装置30は、糸パッケージ14に対応するセンサ22からの糸異常検出信号S1に基づき、糸16を検出しなくなった糸パッケージ14を特定する。
糸パッケージ判定装置30は、表示器26、48に表示信号S2を出力して糸切れを表示させると共に、後述するステップを実行し、糸切れした糸パッケージ14を不良と判定した場合、作業者に知らせるために、表示器26、48に異常、即ち不良を示す表示信号S22を出力する。
判定基準長さ設定器44は、作業者により予め設定された判定基準長さLを糸パッケージ判定装置30に出力する。判定基準回数設定器46は、作業者により予め設定された判定基準回数Nを糸パッケージ判定装置30に出力する。
判定基準回数Nは、異常が検出された糸パッケージの良否の判定をするか否かを判定するときに参照する1つの数値である。具体的には、異常が検出された糸パッケージの異常の検出回数を表す異常検出回数Yがその判定基準となる判定基準回数N以上になったとき、その糸パッケージの良否を判定する、のように用いられる。
異常検出回数Yは、糸パッケージ14からの糸16の異常が検出されるたびに、糸異常信号が糸パッケージ判定装置30を介して記憶装置32に糸パッケージ14毎に供給されて、糸パッケージ14毎に計数されることにより、糸パッケージ14毎に得られる。最初の異常検出信号は、記憶装置32に、糸パッケージ14の糸パッケージ番号Xを登録するために用いられる。
全パッケージ用表示器48は、ワーパーの運転操作盤等に配設されて、糸パッケージ判定装置30に接続されており、クリール12に取り付けられた全ての糸パッケージ14と対応でき、糸切れした糸パッケージ14の糸パッケージ番号Xが特定できるように表示すると共に、糸パッケージ14が不良と判定された場合は、赤色灯を点灯又は点滅する。
記憶装置32は、糸パッケージ判定装置30に接続されており、糸パッケージ番号Xの糸パッケージ14における糸切れ時毎の巻取長さZ、及び異常検出回数Yを、糸パッケージ判定装置30から出力される糸異常検出信号S1に基づいて糸パッケージ14毎に記憶する。
記憶装置32は、また、交換パッケージリセットスイッチSW1から糸パッケージ判定装置30を介して出力される交換パッケージリセット信号S3により、前述のように、交換した糸パッケージ14に対応する糸パッケージ番号Xの登録が消去(リセット)される。
記憶装置32は、さらに、全パッケージリセットスイッチSW2から糸パッケージ判定装置30を介して出力される全パッケージリセット信号S4により、前述のように、全ての糸パッケージ14の糸パッケージ番号Xの登録が消去(リセット)される。
クリール・ワーパー装置10においては、クリール・ワーパー装置10の運転速度、巻取ビーム18に巻かれた糸16の巻径の変化又は巻取ビーム18の回転速度の変化により、シート状の糸16を送る速度が変化しても、測長装置38は、測長ローラ24の回転を測定するエンコーダ40からの信号に基づいて巻取長さを求めるので、正確な巻取長さを求めることができる。
図4ないし図6に示すように、クリール・ワーパー装置10は動作する。以下の説明では、1つの糸パッケージ14についての動作を代表して説明するが、実際にはクリール・ワーパー装置10の動作は糸パッケージ14毎に行われる。
図4は、クリール12に取り付けられた複数の糸パッケージ14(糸パッケージ番号X1〜Xm〜)のうちXmの糸パッケージ14の状態を表すタイミングチャートを示す。図5及び図6はクリール・ワーパー装置10の動作を説明するためのフロチャートを示す。
[運転開始前の作業]
先ず、作業者は、運転開始に先だって、全パッケージリセットスイッチSW2及び巻取長さリセットスイッチSW3を押下する。
これにより、糸パッケージ判定装置30は、全パッケージリセット信号S4を受信したことにより、記憶装置32に記憶している全ての糸パッケージ14の糸パッケージ番号Xの登録を抹消する。
[通常の運転の状態]
次に、作業者は、クリール・ワーパー装置10の運転を開始すべく運転開始スイッチ(図示せず)を操作し、巻取ビーム18を回転させる。
巻取ビーム18は、糸パッケージ14から糸16を引き出し、引き出した糸16を巻き取る。このとき、図4の「糸パッケージ番号Xm」の欄に示すように、Aの糸パッケージ14が糸パッケージ番号Xmとしてクリール12に取り付けられている。
測長装置38の測長カウンタ42は、測長ロール24の回転に伴ってエンコーダ40から出力されるパルス信号S7を計数し、計数したパルス信号の数を表す計数値Cnを運転制御装置34に出力する。
監視開始指令回路36は、運転制御装置34からの巻取長さZが、監視開始長さ設定器45に設定された監視開始長さLsよりも大きいか否かを判定し、両者が一致したとき、監視開始指令信号S6を糸パッケージ判定装置30に出力する。
クリール・ワーパー装置10が糸16を巻取ビーム18に巻き取っている間に、糸異常検出信号S1がセンサ22から糸パッケージ判定装置30に入力すると、糸パッケージ判定装置30は、糸16の切断等によりその糸異常検出信号S1に対応する表示器26に表示信号S2を出力すると共に、クリール・ワーパー装置10の運転を一旦停止させる。
糸パッケージ判定装置30は、異常を検出した糸パッケージの位置を作業者に知らせるべく、糸パッケージ番号Xmが属する糸パッケージ群に対応する表示器26の黄色灯を点灯させる。
糸パッケージ判定装置30は、糸異常検出信号S1が検出されるたびに、図5及び図6に示すステップを実行する。以下では、図4の「糸異常検出信号S1」の欄に示すタイミングで、糸異常検出信号S1が検出されるものとした場合の糸パッケージ判定装置30の動作を説明する。
[1回目の糸異常検出信号S1があった場合]
この場合、図4に示す例では、最初の糸異常検出信号S1は、運転開始後でかつ良否の監視開始前に発生される。このため、以下に説明するように、糸パッケージ判定装置30は、図5に示すST001−ST002−ST003−ST007のステップを実行する。
先ず、糸パッケージ判定装置30は、糸パッケージ番号Xmに対応するセンサ22の糸異常検出信号S1を検出する(ST001)。この検出により、糸パッケージ判定装置30は、運転停止指令信号S8を運転制御装置34に出力し、巻取ビーム18の回転をブレーキ力で急停止させて、糸16の巻取を一旦停止させる。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、監視開始指令信号S6を受信しているか否かを判定する(ST002)。
上記の時点においては、図4に示すように、係数値Cnから換算した巻取長さZmが監視開始長さLsに達していないから、監視開始指令回路36は監視開始指令信号S6を出力しない。したがって、糸パッケージ判定装置30は、監視開始指令信号S6を受信していないと判定し、ステップST003を実行する。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、受けた糸異常検出信号S1を無効とする(ST003)。
そして、糸パッケージ判定装置30は、糸異常検出信号S1に対応するパッケージ群に属するいずれかの糸パッケージ14が異常であることを示す黄色に点灯させる表示信号S2を、対応する表示器26に出力して、作業者が運転開始スイッチを操作するまで、待機する(ST007)。
作業者は、クリール・ワーパー装置10が停止している間に、表示器26が黄色に点灯されていることに基づいて、糸異常検出信号S1に対応する糸パッケージ14及びその異常原因(例えば、糸掛けミス)を特定する。
作業者は、異常原因を取り除いた後、巻取ビーム18に糸16を巻き取る作業を再開させるべく、運転開始スイッチを操作してクリール・ワーパー装置10の運転を再開させる。
上記のように、糸パッケージ判定装置30は、運転開始から所定の運転期間を経過しない場合には、糸異常検出信号S1を、無効として、糸パッケージの良否の判定(後述するステップST012)に用いない。
つまり、糸パッケージ判定装置30は、運転開始から所定の運転期間においては、異常を検出した糸パッケージ14を作業者に表示器26、48により知らせるが、糸掛けミス、糸パッケージの表面の損傷等の初期的異常原因に伴って出力される糸異常検出信号S1を用いての糸パッケージ14の良否の判定を行わない。
[2回目の糸異常検出信号S1があった場合]
この場合、図4に示すように、糸パッケージ判定装置30は、運転開始から数えて2回目の糸異常検出信号S1を監視開始後に検出する。したがって、糸パッケージ判定装置30は、2回目の糸異常検出信号S1を監視開始後に最初の異常検出信号として検出する(ST001)。
このため、糸パッケージ判定装置30は、監視開始後に最初の糸異常検出信号S1を検出したことにより、図5を参照して以下に説明するように、ST001−ST002−ST004−ST005−ST006−ST007のステップを実行する。
糸パッケージ判定装置30は、ステップST001を実行した後、ステップST002を実行する。この時点においては、図4に示すように、2回目の糸異常検出信号S1が発生したときの巻取長さZが監視開始長さLsを超えているから、監視開始指令回路36は、監視開始指令信号S6を糸パッケージ判定装置30に出力している。
このため、糸パッケージ判定装置30は、ステップST002において、監視開始指令信号S6は出力済みである、と判定して、糸異常検出信号S1に基づく糸パッケージ14の良否を判定するステップST004以降の処理を行う。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、記憶装置32に記憶されている、糸パッケージ番号Xmの糸異常検出信号S1があったことついての登録がすでにされているか否かを判定する(ST004)。
上記したように、作業者による運転開始前の作業により、記憶装置32に記憶されている糸パッケージ番号Xmの登録が抹消されているから、糸パッケージ判定装置30は、ST004において、糸パッケージ番号Xmの糸異常検出信号S1があったことついての登録がされていないと判定する。換言すると、Aの糸パッケージ14における最初の糸異常検出信号S1の検出があったと判定する。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、図4の「Xmの登録」の欄に示すように、糸パッケージ番号Xmに異常検出があったことを記憶装置32に記録すなわち登録し、図4の「異常検出回数Ym」の欄に示すように、異常検出回数Ymを「0」に設定する(ST005)。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、運転制御装置34から出力される巻取長さZを、異常検出回数Ymが0のときの糸パッケージ番号Xmの巻取長さZm0として記憶装置32に記憶する(ST006)。
そして、糸パッケージ判定装置30は、上述のステップST007を実行する。作業者は、異常が検出された糸16の原因を調査し、異常が検出された糸16の異常原因を取り除いてクリール・ワーパー装置10の運転を再開させる。
[3回目〜5回目の糸異常検出信号S1があった場合]
この場合、図4に示すように、運転開始から数えて3回目〜5回目の糸異常検出信号S1を検出したときの異常検出回数Ymは1〜3であるから、異常検出回数Ymは判定基準回数N(本実施例では4)未満である。したがって、糸パッケージ判定装置30は、図5及び図6を参照して以下に説明するST001−ST002−ST004−ST008−ST009−ST010−ST007のステップを実行する。
先ず、3回目〜5回目の糸異常検出信号S1の発生時点においては、糸パッケージ番号Xmが既に登録されている。このため、パッケージ判定装置30は、図5におけるステップST004において、糸パッケージ番号Xmの登録がある、と判定して、図6におけるステップST008に移行する。
ステップST008において、糸パッケージ判定装置30は、糸パッケージXmに対する異常検出回数Ymの値に1を加算し、加算した異常検出回数Ymを記憶装置32に記憶する(ST008)。このようにして、糸パッケージ判定装置30は、Aの糸パッケージについて、監視開始後でかつ糸パッケージ番号Xmの登録後の糸異常検出信号S1が検出された回数を記憶装置32に記録する。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、運転制御装置34から出力される巻取長さZを、異常検出回数Ymにおける巻取長さZmnとして記憶装置32に記憶する(ST009)。ここで、ZmnのnはYmの値である。このステップST009により、糸異常検出信号S1が検出されたときの巻取長さZの値が記憶装置32に記憶される。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、異常が検出された糸パッケージ番号Xmの異常検出回数Ymが判定基準回数設定器46に設定された判定基準回数N異常であるか否かを判定するST010)。
ステップST009の実行時点においては、異常検出回数Ymの値が1〜3であるから、糸パッケージ判定装置30は、異常検出回数Ymが判定基準回数Nに達していないと判定して、図5におけるステップST007を実行する。
このように、糸パッケージ判定装置30は、異常検出回数Ymの値が0〜3のとき、換言すれば、異常検出回数Ymが判定基準回数Nに達していないとき、糸異常検出信号S1が検出されても、糸パッケージ14の不良か否かの判定(ST012)を行わない(図4の「判定実行」の欄が空になっている)。
[6回目〜8回目の糸異常検出信号S1があった場合]
この場合、図4に示すように、糸パッケージ判定装置30が6回目〜8回目の糸異常検出信号S1を検出したときの異常検出回数Ymは4〜6であり、この異常検出回数Ymの値は判定基準回数N以上である。また、後述する式Zmn−Zm(n−N)の値(以下、「判定対象巻取長さ」という)が判定基準長さLを超える。
したがって、糸パッケージ判定装置30は、図5及び図6に示すST001−ST002−ST004−ST008−ST009−ST010−ST011−ST012−ST007のステップを実行する。
先ず、糸パッケージ判定装置30は、ステップST010において、YmがN以上である、と判定して、ステップST0011に移行する。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、異常検出回数Ymがnのときの糸16の巻取長さZmnと、異常検出回数Ymが(n−N)のときの糸16の巻取長さZm(n−N)との差すなわち判定対象巻取長さを次式(1)により算出する(ST011)。
判定対象巻取長さ=式Zmn−Zm(n−N)・・・(1)
次いで、糸パッケージ判定装置30は、式(1)により算出した判定対象巻取長さが判定基準長さLを超えるか否かを判定する(ST012)。
図4に示すように、6回目〜8回目の糸異常検出信号S1があった時点における式(1)により算出した判定対象巻取長さは、いずれも、判定基準長さLを超えている。
このため、糸パッケージ判定装置30は、ステップST012において、Aの糸パッケージ14は良と、判定して(図6の「判定結果」の欄参照)、不良の表示信号S22を出力しない。
そして、糸パッケージ判定装置30は作業者の運転再開の操作があるまで待機する(ST007)。
上記のように、糸パッケージ判定装置30は、図4において異常検出回数Ymが4〜6の場合、判定基準長さL当たりの糸パッケージXmの異常の検出頻度が低いと判定する。このため、糸パッケージ判定装置30は、異常が検出された糸パッケージ番号XmすなわちAの糸パッケージ14は良と判定するが、表示器26に、糸パッケージ14の不良を示す赤色灯は点灯させないで、異常を示す黄色灯のみを点灯させる。
より具体的に説明すれば、図4に示すように、糸異常検出信号S1の異常検出回数Ymが4の場合、糸パッケージ判定装置30は1回目の判定を行う(ST012)。このときの判定対象巻取長さは、異常検出回数Ymが4のときに検出した巻取長さZm4と、現在の異常検出回数Ymから判定基準検出回数Nを減算したときに検出した巻取長さZm(4−N)との差である。また、巻取長さZm(4−N)は異常検出回数Ymが0のときに検出した巻取長さZm0と同じである。このため、糸パッケージ判定装置30は、判定対象巻取長さが判定基準長さLを超えていると判定し、Aの糸パッケージ14を良と判定する(図4の「判定結果」の欄参照)。
[9回目の糸異常検出信号S1があった場合]
この場合、図4に示すように、糸パッケージ判定装置30が運転開始から数えて9回目の糸異常検出信号S1を検出したときの異常検出回数Ymは7であり、この異常検出回数Ymの値は判定基準回数N以上である。また、後述する式Zmn−Zm(n−N)の値すなわち判定対象巻取長さが判定基準長さL以下である。
このため、糸パッケージ判定装置30は、図5及び図6に示すST001−ST002−ST004−ST008−ST009−ST010−ST011−ST012−ST013−ST014−ST015−ST016−ST007のステップを実行する。
先ず、糸パッケージ判定装置30は、ステップST012において、式(1)により算出した結果が判定基準長さL以下であると判定する(図4の「判定結果」の欄参照)から、糸パッケージ番号XmすなわちAの糸パッケージ14を不良糸パッケージと判定する。
具体的に説明すれば、図4に示すように、糸パッケージ14の異常の異常検出回数Ymが7の場合、糸パッケージ判定装置30は4回目の判定(ST012)を行う。
このときの判定対象巻取長さは、異常検出回数Ymが7のときに検出したときの巻取長さZm7と、異常検出回数Ymが現在の異常検出回数Ymから判定基準検出回数Nを減算したときに検出した巻取長さZm(7−N)との差で求めた値である(図4の「判定対象巻取長さ」の欄参照)。また、巻取長さZm(7−N)は異常検出回数Ymが3のときに検出した巻取長さZm3と同じである。
上記の結果、糸パッケージ判定装置30は、ステップST012においては、判定対象巻取長さが判定基準長さL以下であると判定し、ステップST013においてAの糸パッケージ14を不良と判定する(図4の「判定結果」の欄参照)。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、不良糸パッケージと判定した糸パッケージ番号Xmを作業者に知らせるべく、クリール12の表示器26に不良を示す表示信号S22を出力する。
糸パッケージ番号Xmに対応する表示器26は、表示信号S22に基づいて不良を示す赤色灯を点灯させる(ST013)。作業者は、表示器26の赤色灯が点灯しているから、不良と判定された糸パッケージ番号XmすなわちAの糸パッケージ14を容易に特定することができる。
次いで、作業者は、図4の「パッケージ番号Xm」の欄に示すように、不良と判定されたAの糸パッケージ14を取り外し、Bの糸パッケージをペッグ28に支持させる、糸パッケージ14の交換を行う(ST014)。
次いで、作業者は、糸パッケージ14の交換が完了した後、交換パッケージリセットスイッチSW1を操作する(ST015)。これにより、交換パッケージリセットスイッチSW1から出力される交換パッケージリセット信号S3が糸パッケージ判定装置30に入力される。
糸パッケージ判定装置30は、記憶装置32に記憶されている糸パッケージ番号Xmの登録を消去する(図4の「異常検出回数Ym」及び「Xm登録」の欄参照)。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、表示器26の不良を示す赤色灯を消灯させるべく、表示器26に出力されている表示信号S22の出力を止める(ST016)。
糸パッケージ判定装置30は、作業者の運転再開の操作があるまで待機する(ST007)。
[10回目の糸異常検出信号S1があった場合]
この場合、図4に示すように、糸パッケージ判定装置30が運転開始から数えて10回目に検出した糸異常検出信号S1は、糸パッケージ14を交換後に最初に検出される。
上記のように、記憶装置32に記憶されている糸パッケージ番号Xmの登録は糸パッケージ14の交換の際のステップST015において抹消されている。したがって、糸パッケージ判定装置30は、ステップST004において、糸パッケージ番号Xmの登録がされていないと判定する。
糸パッケージ判定装置30は、図5を参照して以下に説明するようにST001−ST002−ST004−ST005−ST006−ST007のステップを実行する。
[11回目〜13回目の糸異常検出信号S1があった場合]
糸パッケージ判定装置30は、上述の3回目〜5回目の糸異常検出信号S1を検出したときで説明したステップST001−ST002−ST004−ST008−ST009−ST010−ST007を実行する。
[14回目及び15回目の糸異常検出信号S1があった場合]
糸パッケージ判定装置30は、上述の6回目〜8回目の糸異常検出信号S1を検出したときに説明したステップST001−ST002−ST004−ST008−ST009−ST010−ST011−ST012−ST007を実行する。
上記のように、糸パッケージ14は、異常検出回数Ymが所定の判定基準回数Nに達したら良否が判定されるので、異常が頻繁に検出される糸パッケージ14は、早急に不良と判定され、稼働率が低下するのを避けることができる。また、糸パッケージ判定装置30は、異常が検出されたときに判定する、詳細には、異常が検出されクリール・ワーパー装置10が停止状態のときに判定するので、不良判定表示に基づく糸パッケージ14の不良判定原因調査、交換等の運転中は困難な作業が、引き続き実行できる。
また、良と判定された糸パッケージ14でも、異常を検出して判定する一連の動作が継続されるので、内層部分が不良の糸パッケージ14に対応できる。また、糸パッケージ14は一旦良と判定された後も、異常検出時点毎に判定されるので、不良糸パッケージ14は迅速に交換され、稼働率の低下が抑えられる。
糸パッケージ判定装置30は、運転開始から所定の運転期間を経過した後に発生した糸異常検出信号S1に基づいて糸パッケージ14の良否を判定しており、本実施例では、運転開始からの所定の運転期間として、運転開始から監視開始長さLsを巻き取るまでが、監視開始長さ設定器45によって設定されている。しかし、運転開始からの所定の運転期間を、タイマーを用いて直接的に設定してもよい。即ち、タイマーを、例えば60秒に設定し、運転開始から60秒間に出力された糸異常検出信号S1は、無効とする。また、低速運転や細い糸の場合は、タイマーの設定時間を60秒よりも長くすることにより、糸パッケージ14の表面の糸16が確実に解舒された後の糸異常検出信号S1を、有効とし、良否判定に用いる。
本実施例では、糸パッケージ番号Xの記憶装置への登録は、糸切れが生じた糸パッケージ14の糸パッケージ番号Xのみが登録され、糸切れが生じない限り、糸パッケージ番号Xは登録されない。したがって、記憶装置は、余分な記憶容量を必要としなく、また登録数が少ないので、糸パッケージ判定装置30は、対応する糸パッケージ番号Xの情報を、迅速に読み出すことが可能である。
本実施例では、初回の糸異常信号S1出力時は、糸パッケージ番号Xの登録が行われて、異常発生の書き込みは行われなかったが、記憶装置32に、糸パッケージ番号Xの登録と共に、異常発生の書き込みを行っても良い。その場合、異常検出回数Ymは、初回の糸異常信号S1において1として扱われ、2回目以降の糸異常信号S1において2、3、……として扱われる。判定基準回数Nを4ではなく5に設定すれば、本実施例と同一レベルでの糸パッケージ14の良否判定となる。
本実施例では、センサ22は糸切れ検出器であるが、前工程での糸繋ぎ不良による大きなノットや大きな毛羽などの糸16の欠点を検出可能なセンサを、併用してもよい。糸16の欠点のために、糸パッケージ14において解舒不良が生じて糸切れが発生しなくても、そのようなノットや毛羽等がセンサの検出領域を通過すると、機械的または光学的に検出し、糸異常検出信号S1を出力すると共に、センサによっては切断装置が設けられて糸16を切断する。運転が停止されてそのようなノットや毛羽等が取り除かれ、織機での開口不良や織布の織り欠点等が防止される。
[実施例2]
図7及び図8は、図3に示すクリール・ワーパー装置10の変形例を示す。図7は、図3に示す判定基準長さ設定器44の代りに、許容異常検出割合設定器50を設けたクリール・ワーパー装置52を示す。図8は、図6の糸パッケージ判定装置30の動作のうち、ステップST011及びST012がステップST011’及びST012’に置き換わっている。
許容異常検出割合設定器50は、予め設定された許容異常検出割合値Aを糸パッケージ判定装置30に出力する。許容異常検出割合設定器50には、判定基準回数Nを判定基準長さLで割った値である許容異常検出割合値Aが設定されている。許容異常検出割合値Aは、単位長さ当たりの糸異常検出信号S1の検出回数を意味する。
先ず、糸パッケージ判定装置30は、実施例1で説明したステップST010で、判定回数Ymが判定基準回数N以上と判定したとき、異常の発生頻度を巻取長さ当たりの異常検出の割合いで表す異常検出割合値を次式(2)により算出する(ST011’)。
異常検出割合値=N/{Zmn−Zm(n−N)}・・・(2)
次いで、糸パッケージ判定装置30は、式(2)により算出した異常検出割合値が許容異常検出割合値Aよりも大きいか否かを判定する(ST012’)。糸パッケージ判定装置30は、異常検出割合値が許容異常検出割合値Aよりも大きいと判定したときは実施例1で説明したステップST013を実行し、そうでないと判定したときは実施例1で説明したステップST007を実行する。
[実施例3]
図9及び図10を参照して実施例3のクリール・ワーパー装置10の説明をする。実施例3のクリール・ワーパー装置10は図3に示す構成と同じである。図9及び図10は、それぞれ、巻取ビーム18への糸16の巻取の運転開始から所定の運転期間を経過した後に発生する糸異常検出信号S1に基づいて糸パッケージ14の良否を判定するタイミングチャート及びフロチャートを示す。
図10は、図6の糸パッケージ判定装置30の動作のうち、ステップST009を省略し、ステップST010、ST011及びST012が、ステップST010’、ST011’’及びST012’’に置き換わっている。
[1回目及び2回目の糸異常検出信号S1があった場合]
糸パッケージ判定装置30は、運転開始から数えて1回目の糸異常検出信号S1を検出すると、図5を参照して説明したST001−ST002−ST003−ST007のステップを実行する。糸パッケージ判定装置30は、運転開始から数えて2回目の糸異常検出信号S1を検出すると、図5を参照して説明したST001−ST002−ST004−ST005−ST006−ST007のステップを実行する。
[3回目〜5回目の糸異常検出信号S1があった場合]
図9に示すように、糸パッケージ判定装置30が運転開始から数えて3回目〜5回目の糸異常検出信号S1を検出した時点の異常検出回数Ymは1〜3である。つまり、異常検出回数Ymは判定基準回数N(本実施例では4)ではない。したがって、糸パッケージ判定装置30は、図5及び図10を参照して以下に説明するST001−ST002−ST004−ST008−ST010’−ST007のステップを実行する。
先ず、糸パッケージ判定装置30は、糸異常検出信号S1を受信したとき、ステップST001−ST002−ST004を実行した後、図9の「異常検出回数Ym」の欄に示すように、異常検出回数Ymに1を加算する(ST008)。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、糸異常検出信号S1の異常検出回数Ymと判定基準回数Nとが同じ値になっているかを判定する(ST010’)。図9の例では、異常検出回数Ymは、1〜3であり、判定基準回数Nと異なるから、糸パッケージ判定装置30は、条件を満たしていないと判定し、ステップST007を実行する。
[6回目の糸異常検出信号S1があった場合]
図9に示すように、糸パッケージ判定装置30が運転開始から数えて6回目の糸異常検出信号S1を検出したときの異常検出回数Ymは4である。つまり、異常検出回数Ymは判定基準回数Nと同じである。また、後述する式(3)により得られる値すなわち判定対象巻取長さが判定基準長さLを超える。
判定対象巻取長さ=Zmn−Zm0・・・(3)
このため、糸パッケージ判定装置30は、図5及び図10を参照して以下に説明するST001−ST002−ST004−ST008−ST010’−ST011’’−ST0012’’−ST016−ST007のステップを実行する。
先ず、ステップ008を実行した糸パッケージ判定装置30は、糸異常検出信号S1の異常検出回数Ymと判定基準回数Nとが同じ値になっているかを判定する(ST010’)。図9の例では、異常検出回数Ymは4であり、判定基準回数Nと同じであるから、糸パッケージ判定装置30は、条件を満たしていると判定し、ステップST011’’を実行する。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、糸パッケージ番号Xmの最初の異常を検出したときの巻取長さZm0から現在の巻取長さZmnまでの差すなわち判定対象巻取長さを式(3)(Zmn−Zm0)により算出する(ST011’’)。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、式(3)より算出された判定対象巻取長さが判定基準長さL以下か否かを判定する(ST012’’)。
この時点においては、図9に示すように、6回目の糸異常検出信号S1があったときの式(2)により算出した判定対象巻取長さは判定基準長さLを超えている。したがって、糸パッケージ判定装置30は、Aの糸パッケージは良と判定し(図9の「判定結果」の欄参照)、不良の表示信号S22は出力しない。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、図9の「Xm登録」の欄に示すように、記憶装置32に記憶されている糸パッケージ番号Xmの登録を消去する(ST016)。
なお、表示器26による糸切れ表示は、糸16の糸繋ぎが行われて修復されると、センサ22からの糸異常検出信号S1が停止して、表示は解消される。
次いで、糸パッケージ判定装置30は、作業者の運転再開の操作があるまで待機する(ST007)。
[7回目の糸異常検出信号S1があった場合]
図9に示すように、糸パッケージ判定装置30が運転開始から数えて7回目に検出した糸異常検出信号S1は、糸パッケージ番号Xmの登録を抹消した後に最初に検出される。したがって、糸パッケージ判定装置30は、図5を参照して説明したST001−ST002−ST004−ST005−ST006−ST007のステップを実行する。
[8回目〜10回目の糸異常検出信号S1があった場合]
図9に示すように、糸パッケージ判定装置30が運転開始から数えて8回目〜10回目の糸異常検出信号S1を検出したときの異常検出回数Ymは1〜3である。つまり、異常検出回数Ymは判定基準回数Nと異なる。したがって、糸パッケージ判定装置30は、図5及び図10を参照して説明したST001−ST002−ST004−ST008−ST010’−ST007のステップを実行する。
[11回目の糸異常検出信号S1があった場合]
図9に示すように、糸パッケージ判定装置30が運転開始から数えて11回目の糸異常検出信号S1を検出したときの異常検出回数Ymは4であり、判定基準回数Nと同じである。また、図9の「判定対象巻取長さ」の欄の「2回目判定」に示すように、式Zmn−Zm0の値すなわち判定対象巻取長さが判定基準長さL以下である。
したがって、糸パッケージ判定装置30は、図5及び図10を参照して説明したST001−ST002−ST004−ST008−ST010’−ST011’’−ST012’’−ST013−ST014−ST015−ST016−ST007のステップを実行する。これにより、作業者は、不良と判定されたAの糸パッケージ14を新しいBの糸パッケージ14に交換した後、交換パッケージリセットスイッチSW1を操作する(ST015)。
[12回目〜16回目の糸異常検出信号S1があった場合]
糸パッケージ判定装置30は、上述の2回目〜6回目の糸異常検出信号S1があった場合に示したステップを実行する。
このように、糸パッケージ判定装置30が、一旦、良と判定した糸パッケージ14であっても、異常を検出して判定する一連の判定動作が糸パッケージ判定装置30によって継続されるから、糸パッケージ判定装置30は、糸パッケージ14の内層部分が不良の糸パッケージ14にも対応でき、抽出することにより稼働率の低下を避ける。
[実施例4]
図11から図12を参照して実施例4のクリール・ワーパー装置10の説明をする。実施例4のクリール・ワーパー装置10は、図3と同じ構成を有する。
図11は、クリール・ワーパー装置10のタイミングチャートである。図12は、糸パッケージ14の良否判定のフロチャート図である。
本実施例では、糸パッケージ番号Xmの糸パッケージ14は、運転中に良否が判定され、不良と判定の場合、不良表示がなされる。クリール・ワーパー装置10の運転が停止したときに、不良表示に基づき、新しい別の糸パッケージ14に交換される。
具体的には、糸異常検出信号S1が出力されて運転が停止され、作業者が、糸パッケージ番号Xmの糸パッケージ14の糸16を修復して、運転再開後、その運転再開から巻取ビーム18が所定の判定基準長さLを巻き取った時に、糸パッケージ判定装置30は、判定動作をおこなう。糸パッケージ判定装置30は、判定基準長さLを巻き取る間に、糸異常検出信号S1の異常検出回数Ymが、判定基準回数N以上であれば、糸パッケージ番号Xmの糸パッケージ14を不良と判定し、他の糸パッケージ番号Xの糸パッケージ14の糸切れ、希には、この不良と判定された糸パッケージ番号Xmの糸パッケージ14の糸切れ等によって停止したときに、交換される。
前述のように、巻取長さZが監視開始長さLsに達していない期間に生じた1回目の糸異常は、無効とされ、記憶装置32に何ら記憶されない。運転開始から2回目の糸異常の検出により、糸パッケージ番号Xmは登録され(ST106)、巻取ビーム18の巻取長さZが、運転制御装置34から糸パッケージ判定装置30に入力されて巻取長さZm0として読み出される(ST107)。糸パッケージ判定装置30は、巻取長さZm0に判定基準長さLを加算したZm0+Lを演算して、記憶装置32に記憶させる(ST108)。次に、糸16が修復された後、運転が再開される(ST104)。なお、他の実施例と同様、糸パッケージ番号Xmを登録する場合、糸異常の発生は記憶装置32に書き込まれないので、糸異常検出回数Ymは0である。
運転開始から3回目の糸異常の検出により、ステップは、ST102からST109に移行し、糸異常検出回数Ymは1加算されてYm=1となり(ST109)、巻取ビーム18の巻取長さZが、運転制御装置34から糸パッケージ判定装置30に入力されて巻取長さZm1として読み出され(ST110)、判定基準長さLを加算したZm1+Lが演算されて、記憶装置32に記憶される(ST111)。次に、糸16が修復された後、運転が再開される(ST112)。
糸パッケージ判定装置30は、糸パッケージ番号Xmの糸パッケージ14において、糸異常検出のほか、運転制御装置34から入力される巻取長さZと、記憶装置32に記憶されているZmc+Lとを、定期的に比較している。ステップST112での運転再開後、ステップST113に移行して、この比較時までに糸異常検出が生じた場合は、ステップST113からステップ101に移行し、糸異常検出が生じない場合は、ステップST113からステップST114に移行する。ステップST114で、糸パッケージ判定装置30は、運転制御装置34から入力される巻取長さZと、記憶装置32に記憶されているZmc+Lとを比較し、巻取長さZがZmc+Lに達していないときは、ステップST113に戻り、巻取長さZがZmc+Lに達しているときは、ステップST115に移行する。なお、Zmcの付与数Cは、0、1、2、3、4、……である。Zmcは、Zmnにおけるn=0のときのZm0を、n=1のときのZm1を、n=2のときのZm2を、n=3のときのZm3を、n=4のときのZm4を、……をそれぞれ意味し、即ち、糸パッケージ番号Xmの糸パッケージ14において、糸異常検出回数Ymがそれぞれ0、1、2、3、4、……のときの巻取ビーム18の巻取長さZである。
図11に示すように、巻取ビーム18の巻取長さZが、Zm0+Lに達する前に、次の糸切れ、即ち運転開始から4回目の糸異常が発生したので、ステップST113からステップST101に移行する。
運転開始から4回目の糸異常の発生では、ステップST112での運転再開後、次の糸切れが発生する前に、即ち運転開始から5回目の糸異常が発生する前に、巻取ビーム18の巻取長さZが、Zm0+Lに達している。したがって、ステップST113で、前述の定期的な比較時までに糸異常検出が生ぜず、ステップST113からステップST114に移行したステップは、次に、ステップST115に移行する。
ステップST115でYm−Cを演算する。Ym=2、C=0であるので、Ym−C=2−0=2となる。次に、ステップST116において、Ym−Cと判定基準回数N(実施例ではN=4)が比較され、Ym−C=2が判定基準回数Nよりも小さいので、糸パッケージ番号Xmの糸パッケージ14は良と判定され、次にステップST120に移行する。
ステップST120で、付与数Cは、1が加算されて0から1となり、次に、ステップST113に戻る。
ステップST113では、糸パッケージ判定装置30は、運転制御装置34からの巻取長さZと、記憶装置32に記憶されているZm1+Lとを、定期的に比較している。図11に示すように、巻取長さZがZm1+Lに達する前に、運転開始から5回目の糸異常が発生しているので、次にステップST101に移行する。
運転開始から5回目の糸異常の発生により、ステップは、ST101−ST102−ST105−ST109−ST110−ST111−ST112と移行し、ステップST112で運転が再開され、次にステップST113に移行する。図11に示すように、運転開始から6回目の糸異常が発生する前に、巻取長さZがZm1+Lに達している。したがって、ステップST113で、前述の定期的な比較時までに糸異常検出が生ぜず、ステップST113からステップST114に移行したステップは、次に、ステップST115に移行する。
ステップST115でYm−Cが演算され、Ym=3、C=1であるので、Ym−C=3−1=2となる。次に、ステップST116において、Ym−Cと判定基準回数Nが比較され、Ym−C=2が判定基準回数N(=4)よりも小さいので、糸パッケージ番号Xmの糸パッケージ14は良と判定され、次にステップST120に移行する。
ステップST120で、付与数Cは、1が加算されて2となり、次に、ステップST113に戻る。
ステップST113では、糸パッケージ判定装置30は、運転制御装置34からの巻取長さZと、記憶装置32に記憶されているZm2+Lとを、定期的に比較している。図11に示すように、巻取長さZがZm2+Lに達する前に、運転開始から7回目の糸異常が発生しているので、次にステップST101に移行する。
運転開始から7回目の糸異常の発生により、ステップは、ST101−ST102−ST105−ST109−ST110−ST111−ST112と移行し、ステップST112で運転が再開され、次にステップST113に移行する。ステップST113では、糸パッケージ判定装置30は、運転制御装置34からの巻取長さZと、記憶装置32に記憶されているZm2+Lとを、定期的に比較している。図11に示すように、運転開始から8回目の糸異常が発生する前に、巻取長さZがZm2+Lに達している。したがって、ステップST113で、前述の定期的な比較時までに糸異常検出が生ぜず、ステップST113からステップST114に移行したステップは、次に、ステップST115に移行する。
ステップST115でYm−Cが演算され、Ym=4、C=2であるので、Ym−C=4−2=2となる。ステップST116において、Ym−Cが判定基準回数N(=4)よりも小さいので、糸パッケージ14は良と判定され、次にステップST120に移行する。
ステップST120で、付与数Cは、1が加算されて2から3となり、次に、ステップST113に戻る。
ステップST113では、糸パッケージ判定装置30は、運転制御装置34からの巻取長さZと、記憶装置32に記憶されているZm3+Lとを、定期的に比較している。図11に示すように、巻取長さZがZm3+Lに達する前に、運転開始から8回目の糸異常が発生しているので、次にステップST101に移行する。
運転開始から8回目の糸異常の発生により、ステップは、ST101−ST102−ST105−ST109−ST110−ST111−ST112と移行し、ステップST112で運転が再開され、次にステップST113に移行する。ステップST113では、図11に示すように、巻取長さZがZm3+Lに達する前に、運転開始から9回目の糸異常が発生しているので、次にステップST114に移行する。
運転開始から9回目の糸異常の発生により、ステップは、ST101−ST102−ST105−ST109−ST110−ST111−ST112と移行し、ステップST112で運転が再開され、次にステップST113に移行する。ステップST113では、糸パッケージ判定装置30は、運転制御装置34からの巻取長さZと、記憶装置32に記憶されているZm3+Lとを、定期的に比較している。図11に示すように、次の糸異常が発生する前に、巻取長さZがZm3+Lに達している。したがって、ステップST113で、前述の定期的な比較時までに糸異常検出が生ぜず、ステップST113からステップST114に移行したステップは、次に、ステップST115に移行する。
ステップST115でYm−Cが演算され、Ym=7、C=3であるので、Ym−C=7−3=4となる。次に、ステップST116において、Ym−Cと判定基準回数N(=4)が比較され、Ym−C=2が判定基準回数Nと同じなので、糸パッケージ番号Xmの糸パッケージ14は、不良と判定され、次にステップST117に移行する。ステップST117で、糸パッケージ判定装置30は、表示信号S22を出力し、表示器22、48に不良表示をさせる。
作業者は、他の糸パッケージ番号Xの糸パッケージ14の糸切れ等による運転停止時に、Aの糸パッケージ14を取り外し、別のBの糸パッケージ14を装着する(ST118)。
次に作業者は、交換パッケージリセットスイッチSW1を操作し、糸パッケージ番号Xmの登録を消去すると共に、表示器22、48による不良表示を解消する(ST119)。
なお、上記いずれの本実施例においても、糸異常検出が1回のみの糸パッケージ番号Xの糸パッケージ14は、良否の判定が実行されないので、不良と判定されることなく良品のまま、運転終了まで維持される。
上記のいずれの実施例においても、糸異常検出とそれに基づく糸パッケージ14の一連の良否判定動作は、運転終了まで継続される。しかし、運転開始からの巻取長さが所定の長さ以上になると、糸パッケージ14の一連の良否判定動作を実行しないようにしてもよく、また、タイマーを用いて、運転開始から所定の運転時間経過後は、糸パッケージ14の一連の良否判定動作を実行しないようにしてもよい。 不良の糸パッケージ14は、運転開始からの巻取長さが所定の長さとなるまでに、または運転開始から所定の運転時間が経過するまでに、大部分が交換されて個数が少なくなると共に、糸量が少なくなった不良の糸パッケージ14は、糸異常検出があっても回数が少ないので、交換しなくても、稼働率を大きく下げないからである。
本発明は、上記実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない限り、種々に変更することができる。
本発明に係るクリール・ワーパー装置の第1の実施例を示す概略側面図。 図1において右側から視たクリールの一部拡大図。 図1に示すクリール・ワーパー装置のブロック線図。 図1に示すクリール・ワーパー装置のタイミングチャート図。 図1に示すクリール・ワーパー装置の動作を示すフロチャート図。 図5に続くクリール・ワーパー装置の動作を示すフロチャート図。 図3に示すクリール・ワーパー装置の第1の実施例の変形例を示すブロック線図。 図7に示すクリール・ワーパー装置の動作の一部を示すフロチャート図。 本発明に係るクリール・ワーパー装置の第2の実施例を示すタイミングチャート図。 図9に示すクリール・ワーパー装置のフロチャート図。 本発明に係るクリール・ワーパー装置の第3の実施例を示すタイミングチャート図。 図11に示すクリール・ワーパー装置のフロチャート図。
符号の説明
S1 糸異常検出信号
S2 表示信号
S22 表示信号
S3 交換パッケージリセット信号
S4 全パッケージリセット信号
S5 リセット信号
S6 監視開始指令信号
S7 パルス信号
S8 運転停止指令信号
10、52 クリール・ワーパー装置
12 クリール
14 糸パッケージ
15 糸パッケージ群
16 糸
18 巻取ビーム
20 ワーパー
22 センサ
24 測長ロール
26 表示器
30 糸パッケージ判定装置
32 記憶装置
34 運転制御装置
36 監視開始指令回路
38 測長装置
40 エンコーダ
42 測長カウンタ
44 判定基準長さ設定器
45 監視開始長さ設定器
46 判定基準回数設定器
50 許容異常検出割合設定器

Claims (5)

  1. クリールに装着された複数の糸パッケージから糸を解いて巻取ビームに巻き取るワーパーと、前記巻取ビームによる糸の巻取長さを測定する測長装置と、糸パッケージ毎に設けられ、糸パッケージから解かれる糸の異常を検出するセンサとを含むクリール・ワーパー装置において、
    前記センサ及び前記測長装置からの信号が入力され、糸パッケージ毎の異常検出回数と該異常検出回数に対応する期間における巻取長さとに基づいて糸パッケージの良否を判定する判定装置と、該判定装置からの不良判定信号に基づいて不良糸パッケージを表示する表示器とを含むことを特徴とする、クリール・ワーパー装置。
  2. 前記判定装置は、前記異常検出信号が入力したとき、前記異常検出信号の入力時点の巻取長さと、前記異常検出信号の入力時点から所定回数前の異常検出信号の入力時点までの巻取長さとに基づいて、糸パッケージの良否を判定する、請求項1に記載のクリール・ワーパー装置。
  3. 前記判定装置は、糸パッケージを良と判定した後、さらに、その後の異常検出信号の入力時点毎に継続して糸パッケージの良否を判定し、それらの判定は、前記異常検出信号の入力時点の巻取長さと、前記異常検出信号の入力時点から前記所定回数前の異常検出信号の入力時点の巻取長さとに基づいて行われる、請求項2に記載のクリール・ワーパー装置。
  4. 前記判定装置は、糸パッケージを良と判定した後に、さらに、その糸パッケージにおいて、前記異常検出信号の入力時点の巻取長さの記憶を消去し、記憶消去時から前記所定回数を超える回数の前記異常検出信号が入力したとき、前記異常検出信号の入力時点の巻取長さと、前記異常検出信号の入力時点から前記所定回数前の異常検出信号の入力時点の巻取長さとに基づいて、糸パッケージの良否を判定する、請求項2に記載のクリール・ワーパー装置。
  5. 前記判定装置は、運転開始から所定の運転期間を経過した後に発生した異常検出信号に基づいて糸パッケージの良否を判定する、請求項1から4のいずれか1項に記載のクリール・ワーパー装置。
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