JP2022023371A - 糸巻取機及び巻取異常検出方法 - Google Patents

糸巻取機及び巻取異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】糸の巻取異常を精度良く検出できる糸巻取機及び巻取異常検出方法を提供する。【解決手段】自動ワインダ1は、給糸部18と、巻取装置30と、給糸部18から巻取装置30に向かって走行する糸5の走行速度を検出する糸監視装置17と、糸監視装置17によって検出された走行速度に基づいて、糸5の巻き取りに係る異常を検出するユニット制御部11と、を備え、巻取装置30は、パッケージ8の外周面と接触した状態で回転するドラム45を有し、ユニット制御部11は、糸監視装置17によって検出された走行速度の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、又は、糸監視装置17によって検出された走行速度をパッケージ8の周速度で除した速度比の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、異常を検出する。【選択図】図2

Description

本発明は、糸巻取機及び巻取異常検出方法に関する。
特許文献1には、糸を供給する給糸部と、給糸部から供給された糸をトラバース(綾振り)して巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、糸の走行速度を検出する検出手段と、当該走行速度に基づいて糸の巻取異常の有無を検出する異常検出部と、を備える糸巻取機が記載されている。
特開2014-24652号公報
特許文献1では、走行速度の周期的変化に着目して巻取異常(トラバース異常)の発生の有無を検出している。これは、巻取中のトラバース位置の変化に伴って走行速度の周期的変化が発生しているとの考えに基づく。
具体的には、特許文献1では、走行速度の周期的変化の回数が所定範囲内において所定回数以下のときに糸が巻取ドラムに巻き付くという巻取異常が発生したと判断している。また、走行速度の周期的変化が正常時よりも高速度側に偏るか又は低速度側に偏ったときに、ドライブポイント(巻取ドラムがパッケージに回転駆動力を伝達する駆動点)に偏りが生じて綾落ちが発生する可能性が高まっているという巻取異常が発生したと判断している。
しかしながら、特許文献1には、走行速度の周期的変化の具体的な検出方法は記載されていない。走行速度の経時変化には大小様々な極大値又は極小値が出現し、走行速度の周期的変化を正確に検出することが困難な場合があるという課題が本願発明者によって判明した。具体的には、大小様々な極大値又は極小値から周期的変化の回数を正確に算出することが困難な場合があることが判明した。糸巻取機では、糸の巻取異常を精度良く検出することが望まれている。
本発明の一側面は、糸の巻取異常を精度良く検出できる糸巻取機及び巻取異常検出方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る糸巻取機は、糸を供給可能な給糸部と、給糸部から供給された糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、給糸部から巻取部に向かって走行する糸の走行速度を取得する速度取得部と、速度取得部によって取得された走行速度に基づいて、糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出部と、を備え、異常検出部は、速度取得部によって取得された走行速度の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、又は、速度取得部によって取得された走行速度をパッケージの周速度で除した速度比の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、異常を検出する。
本発明の一側面に係る糸巻取機では、出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定することにより、大小様々な極大値又は極小値が出現する経時変化において、異常検出に必要な極大値又は極小値を特定することができる。そして、特定した起点の出現頻度に基づいて、糸の巻取異常を精度良く検出できる。
一実施形態においては、異常検出部は、走行速度とトラバースの速度とから算出される特定期間に出現する極大値又は極小値を起点となる極大値又は極小値として特定してもよい。この構成では、異常判定に不要な極大値又は極小値を除外し、異常判定に必要な極大値又は極小値のみに基づいて精度良く異常検出ができる。
一実施形態においては、異常検出部は、極小値から特定した起点の出現周期に基づいて、異常を検出してもよい。この構成では、段巻きの巻取異常を精度良く検出できる。
一実施形態においては、異常検出部は、出現周期が変化した場合に、異常であると判定してもよい。この構成では、段巻きの巻取異常を精度良く検出できる。
一実施形態においては、異常検出部は、過去の出現周期に基づいて、起点の正常周期範囲を設定し、特定した起点が正常周期範囲内に存在しない回数が所定の正常条件を満たさない場合、異常であると判定してもよい。この構成では、ドライブポイント変動による周期変化に対応でき、段巻きの巻取異常をより一層精度良く検出できる。
一実施形態においては、異常検出部は、正常周期範囲内に起点が存在しない場合、正常周期範囲内において推定起点を設定し、推定起点を設定した回数が所定の正常条件を満たさない場合、異常であると判定してもよい。糸の巻取異常以外の原因(信号処理の不具合等)により、一時的に正常周期範囲内に起点が存在しないことが発生する場合がある。そのような場合には、糸の巻取異常は発生しておらず、起点が存在しない不具合も一時的なものであるため、糸の巻取処理を異常停止する必要はない。この構成では、一時的に正常周期範囲内に起点が存在しない場合でも、推定起点を設定することにより、糸の巻取処理が異常停止してしまうことを防止できる。したがって、パッケージ品質に影響しない場合に発生する無駄な異常停止を防止できる。
一実施形態においては、糸に含まれる異常部分を除去する除去部を備え、異常検出部は、推定起点に基づいて異常部分の長さを算出し、除去部は、異常検出部によって算出された長さだけ異常部分を除去してもよい。この構成では、異常が発生した後にパッケージに巻かれた糸を適切に除去することができる。したがって、糸巻取機では、異常の発生後、糸の巻取りを再開させることができる。
本発明の一側面に係る糸巻取機は、糸を供給可能な給糸部と、給糸部から供給された糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、給糸部から巻取部に向かって走行する糸の走行速度を取得する速度取得部と、速度取得部によって取得された糸の走行速度に基づいて、糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出部と、を備え、異常検出部は、速度取得部によって取得された走行速度の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、又は、速度取得部によって取得された走行速度をパッケージの周速度で除した速度比の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、異常を検出する。
本願発明者は、パッケージにおいて「棒巻き」と呼ばれる巻取異常が発生した場合、巻取中の糸の速度に変化が生じないという知見を得た。このような知見に基づき、本願発明者は、糸の走行速度又は速度比の経時変化において周期的に出現する極大値と当該極大値に直近の極小値との差と、糸の巻取異常(棒巻き)の発生と、に関連があることを見出した。そこで、本発明の一側面に係る糸巻取機では、異常検出部は、走行速度又は速度比の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、異常を検出する。これにより、糸巻取機では、棒巻きの巻取異常を検出できる。したがって、糸巻取機では、糸の巻取異常を精度良く検出できる。
一実施形態においては、異常検出部は、走行速度とトラバースの速度とから算出される特定期間に出現する極大値及び極小値を特定してもよい。この構成では、異常判定に不要な極大値又は極小値を除外し、異常判定に必要な極大値及び極小値のみに基づいて精度良く異常検出ができる。
一実施形態においては、異常検出部は、極大値と当該極大値に直近の極小値との差が閾値以下である場合、異常であると判定してもよい。この構成では、棒巻きの巻取異常を精度良く検出できる。
一実施形態においては、異常検出部は、極大値及び極小値を特定できない場合、異常であると判定してもよい。この構成では、棒巻きの巻取異常を精度良く検出できる。
一実施形態においては、巻取部は、パッケージの外周面と接触した状態で回転する回転体と、回転体を回転駆動するモータと、を備え、パッケージは、回転体に接触して回転体の回転駆動力が伝達されることで回転してもよい。
一実施形態においては、回転体は、外周面にトラバース溝が形成されていてもよい。回転体にトラバース溝が形成されている構成では、トラバース溝に糸が入らないことによって棒巻きが発生し得る。そのため、回転体にトラバース溝が形成されている構成では、棒巻きの巻取異常を精度良く検出できる上記糸巻取機の構成が特に有効である。
一実施形態においては、給糸部と巻取部との間で糸が分断状態となった場合に、糸を連続状態にするための糸継動作を実施する糸継装置と、糸に含まれる異常部分を除去する除去部と、を備え、異常検出部は、異常を検出した場合、糸継装置において糸継動作を実施した後から異常を検出するまでの糸の走行距離を算出し、除去部は、走行距離を異常部分の長さとして除去してもよい。この構成では、異常が発生した後にパッケージに巻かれた糸を適切に除去することができる。したがって、糸巻取機では、異常の発生後、糸の巻取りを再開させることができる。
一実施形態においては、糸巻取機は、異常検出部によって異常が検出された場合、異常の発生を報知する報知部を備えていてもよい。この構成では、異常が発生していることを作業者等に知らしめることができる。
一実施形態においては、速度取得部は、走行する糸の速度を検出し、糸の走行速度を取得してもよい。
一実施形態においては、給糸部から巻取部に向かって走行する糸のテンションを検出するテンション検出部を備え、速度取得部は、テンション検出部によって検出された糸のテンションに基づいて、糸の走行速度を取得してもよい。
本発明の一側面に係る糸巻取機は、糸を供給可能な給糸部と、給糸部から供給された糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、給糸部から巻取部に向かって走行する糸のテンションを検出するテンション検出部と、テンション検出部によって検出された糸のテンションに基づいて、糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出部と、を備え、異常検出部は、テンション検出部によって検出されたテンションの経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、異常を検出する。
本発明の一側面に係る糸巻取機では、出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定することにより、大小様々な極大値又は極小値が出現する経時変化において、異常検出に必要な極大値又は極小値を特定することができる。そして、特定した起点の出現頻度に基づいて、糸の巻取異常を精度良く検出できる。
本発明の一側面に係る糸巻取機は、糸を供給可能な給糸部と、給糸部から供給された糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、給糸部から巻取部に向かって走行する糸のテンションを検出するテンション検出部と、テンション検出部によって検出された糸のテンションに基づいて、糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出部と、を備え、異常検出部は、テンション検出部によって検出されたテンションの経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、異常を検出する。
本願発明者は、パッケージにおいて「棒巻き」と呼ばれる巻取異常が発生した場合、巻取中の糸のテンションに変化が生じないという知見を得た。このような知見に基づき、本願発明者は、糸のテンションの経時変化において周期的に出現する極大値と当該極大値に直近の極小値との差と、糸の巻取異常(棒巻き)の発生と、に関連があることを見出した。そこで、本発明の一側面に係る糸巻取機では、異常検出部は、糸のテンションの経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、異常を検出する。これにより、糸巻取機では、棒巻きの巻取異常を検出できる。したがって、糸巻取機では、糸の巻取異常を精度良く検出できる。
本発明の一側面に係る巻取異常検出方法は、糸を供給可能な給糸部と、給糸部から供給された糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、を備える糸巻取機において実行される巻取異常検出方法であって、給糸部から巻取部に向かって走行する糸の走行速度を取得する速度取得ステップと、速度取得ステップにおいて取得された走行速度に基づいて、糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出ステップと、を含み、異常検出ステップでは、速度取得ステップにおいて取得された走行速度の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、又は、速度取得ステップにおいて取得された走行速度をパッケージの周速度で除した速度比の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、異常を検出する。
本発明の一側面に係る巻取異常検出方法では、出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定することにより、大小様々な極大値又は極小値が出現する経時変化において、異常検出に必要な極大値又は極小値を特定することができる。そして、特定した起点の出現頻度に基づいて、糸の巻取異常を精度良く検出できる。
一実施形態においては、異常検出ステップでは、走行速度とトラバースの速度とから算出される特定期間に出現する極大値又は極小値を起点となる極小値又は極小値として特定してもよい。この方法では、異常判定に不要な極大値又は極小値を除外し、異常判定に必要な極大値又は極小値のみに基づいて精度良く異常検出ができる。
本発明の一側面に係る巻取異常検出方法は、糸を供給可能な給糸部と、給糸部から供給された糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、を備える糸巻取機において実行される巻取異常検出方法であって、給糸部から巻取部に向かって走行する糸の走行速度を取得する速度取得ステップと、速度取得ステップにおいて取得された糸の走行速度に基づいて、糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出ステップと、を含み、異常検出ステップでは、速度取得ステップにおいて取得された走行速度の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、又は、速度取得ステップにおいて取得された走行速度をパッケージの周速度で除した速度比の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、異常を検出する。
本願発明者は、パッケージにおいて「棒巻き」と呼ばれる巻取異常が発生した場合、巻取中の糸の速度に変化が生じないという知見を得た。このような知見に基づき、本願発明者は、糸の走行速度又は速度比の経時変化において周期的に出現する極大値と当該極大値に直近の極小値との差と、糸の巻取異常(棒巻き)の発生と、に関連があることを見出した。そこで、本発明の一側面に係る巻取異常検出方法では、異常検出部ステップにおいて、走行速度又は速度比の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、異常を検出する。これにより、巻取異常検出方法では、棒巻きの巻取異常を検出できる。したがって、巻取異常検出方法では、糸の巻取異常を精度良く検出できる。
一実施形態においては、異常検出ステップでは、走行速度とトラバースの速度とから算出される特定期間に出現する極大値及び極小値を特定してもよい。この方法では、異常判定に不要な極大値又は極小値を除外し、異常判定に必要な極大値及び極小値のみに基づいて精度良く異常検出ができる。
本発明の一側面に係る巻取異常検出方法は、糸を供給可能な給糸部と、給糸部から供給された糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、を備える糸巻取機において実行される巻取異常検出方法であって、給糸部から巻取部に向かって走行する糸のテンションを検出するテンション検出ステップと、テンション検出ステップにおいて検出されたテンションに基づいて、糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出ステップと、を含み、異常検出ステップでは、テンション検出ステップにおいて検出されたテンションの経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、異常を検出する。
本発明の一側面に係る巻取異常検出方法では、出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定することにより、大小様々な極大値又は極小値が出現する経時変化において、異常検出に必要な極大値又は極小値を特定することができる。そして、特定した起点の出現頻度に基づいて、糸の巻取異常を精度良く検出できる。
本発明の一側面に係る巻取異常検出方法は、糸を供給可能な給糸部と、給糸部から供給された糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、を備える糸巻取機において実行される巻取異常検出方法であって、給糸部から巻取部に向かって走行する糸のテンションを検出するテンション検出ステップと、テンション検出ステップにおいて検出されたテンションに基づいて、糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出ステップと、を含み、異常検出ステップでは、テンション検出ステップにおいて検出されたテンションの経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、異常を検出する。
本願発明者は、パッケージにおいて「棒巻き」と呼ばれる巻取異常が発生した場合、巻取中の糸のテンションに変化が生じないという知見を得た。このような知見に基づき、本願発明者は、糸のテンションの経時変化において周期的に出現する極大値と当該極大値に直近の極小値との差と、糸の巻取異常(棒巻き)の発生と、に関連があることを見出した。そこで、本発明の一側面に係る巻取異常検出方法では、異常検出部ステップにおいて、糸のテンションの経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、異常を検出する。これにより、巻取異常検出方法では、棒巻きの巻取異常を検出できる。したがって、巻取異常検出方法では、糸の巻取異常を精度良く検出できる。
本発明の一側面によれば、糸の巻取異常を精度良く検出できる。
図1は、一実施形態に係る自動ワインダの正面図である。 図2は、図1に示す紡績機に含まれる巻取ユニットの正面図である。 図3(a)は、糸の走行速度を時間に対して示すグラフであり、図3(b)は、速度比を時間に対して示すグラフである。 図4は、速度比を時間に対して示すグラフである。 図5は、推定極値の設定方法を示す図である。 図6は、起点判定結果とトラバース異常率とを示す図である。 図7(a)は、正常状態における速度比と時間との関係を示すグラフであり、図7(b)は、棒巻き異常が発生している状態における速度比と時間との関係を示す図である。 図8(a)は、パッケージにおいて棒巻きが発生している状態を示す図であり、図8(b)は、パッケージにおいて段巻きが発生している状態を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、自動ワインダ(糸巻取機)1は、機台制御装置2と、複数の巻取ユニット10と、玉揚装置40と、を備えている。
機台制御装置2は、設定部3と、表示部(報知部)4と、を有している。オペレータは、設定部3を用いて適宜の操作を行なうことにより、巻取ユニット10の設定作業を行うことができる。表示部4は、巻取ユニット10の設定内容及び/又は状態に関する情報等を表示することができる。
複数の巻取ユニット10は、例えば一列に並んで配置されている。各巻取ユニット10は、給糸ボビン6から解舒された糸5をトラバースしつつ巻取ボビン7(図2参照)に巻き取ることにより、パッケージ8を形成する。巻取ボビン7及びパッケージ8としては、種々のサイズ及び形状のものが適用可能である。例えば、巻取ボビン7及びパッケージ8の形状は、円錐台形状(コーン状)であってもよいし、円柱形状であってもよい。本実施形態では、機台高さ方向において、巻取ボビン7及びパッケージ8は、給糸ボビン6に対して鉛直方向上側に配置されており、糸5は、下側から上側に向かって走行させられる。
図3に示されるように、巻取ユニット10は、ユニット制御部(異常検出部)11と、ユニット本体12と、を備えている。ユニット制御部11は、例えば、CPUと、RAMと、ROMと、I/Oポートと、通信ポートと、を有している。ROMには、ユニット本体12の各構成を制御するためのプログラムが記録されている。I/Oポート及び通信ポートには、ユニット本体12の各装置及び機台制御装置2が接続されている。これにより、ユニット制御部11は、機台制御装置2と通信しつつ、ユニット本体12の各装置の動作を制御することができる。
ユニット本体12は、給糸ボビン6から巻取ボビン7及びパッケージ8に至る糸5の走行経路中に、給糸ボビン6側から順に、糸解舒補助装置13と、テンション付与装置14と、テンション検出装置(テンション検出部)15と、糸継装置16と、糸監視装置(速度取得部)17と、を有している。ユニット本体12の下部には、給糸部18が設けられている。給糸部18は、ボビン搬送システム(図示せず)により搬送されてきた給糸ボビン6を所定の位置において保持する。なお、給糸部18は、オペレータの手作業で供給された給糸ボビン6を所定の位置において保持する構成であってもよい。
糸解舒補助装置13は、給糸ボビン6から解舒された糸5によって形成されたバルーンを適切な大きさに制御することにより、糸5の円滑な解舒を補助する。テンション付与装置14は、走行する糸5に所定のテンションを付与する。テンション付与装置14としては、ゲート式又はディスク式の装置等を用いることができる。テンション検出装置15は、給糸部18と巻取装置30との間において、走行する糸5のテンションを検出(測定)する(テンション検出ステップ)。テンション検出装置15は、糸5のテンションの測定値を示すテンション測定信号をユニット制御部11に出力する。糸継装置16は、糸監視装置17が糸欠陥を検出して行なう糸切断時、又は給糸ボビン6からの解舒中の糸切れ時等に、給糸ボビン6からの下糸と、パッケージ8からの上糸とを糸継ぎする。糸継装置16としては、機械式のノッター、又は、圧縮空気等の流体を用いるスプライサ等を用いることができる。
糸監視装置17は、パッケージ8に巻き取られる糸5の状態を検出する。糸監視装置17は、例えば、糸5の太さを検出することにより、スラブ等の糸欠陥を検出する。糸監視装置17は、糸5の太さ異常だけでなく、糸5に含まれる異物の有無を糸欠陥として検出してもよい。糸監視装置17には、糸欠陥を検出した場合に糸5を切断するためのカッタが設けられていてもよい。糸監視装置17は、走行する糸5の速度を検出する(速度取得ステップ)。糸監視装置17は、給糸ボビン6から巻取装置30に向かって走行する糸5の走行速度を検出して取得する。糸監視装置17は、糸5の走行速度に係る速度データを、ユニット制御部11に出力する。速度データは、例えば、糸5の走行速度に対応する周期で変化するパルス信号である。また、糸監視装置17は、糸5の巻取長さを計測することもできる。
糸継装置16の下側には、下糸の糸端を捕捉して糸継装置16に案内する下糸捕捉部材19が設けられている。下糸捕捉部材19は、軸19aを中心として上下に回動するパイプアーム20bと、パイプアーム20bの先端に設けられた下糸吸引口19cと、を有している。パイプアーム20bには、負圧源(図示せず)が接続されており、下糸吸引口19cには、下糸を捕捉するための吸引流が発生させられる。
糸継装置16の上側には、上糸を捕捉して糸継装置16に案内する上糸捕捉部材20が設けられている。上糸捕捉部材20は、軸20aを中心として上下に回動するパイプアーム20bと、パイプアーム20bの先端に設けられた上糸吸引口20cと、を有している。パイプアーム20bには、負圧源(図示せず)が接続されており、上糸吸引口20cには、上糸を捕捉するための吸引流が発生させられる。上糸捕捉部材20は、パッケージ8における糸5の端部から所定長さの糸5を除去する除去部としての機能も有している。
ユニット本体12は、糸5をトラバースしながらパッケージ8に巻き取る巻取装置(巻取部)30を更に有している。巻取装置30は、糸5をトラバースしながらパッケージ8に巻き取る。巻取装置30は、クレードル31と、ドラム(回転体)45と、を有している。
クレードル31は、パッケージ8の巻取ボビン7を挟持することにより、パッケージ8を保持する。クレードル31は、保持しているパッケージ8をドラム45に接触させる状態と、パッケージ8をドラム45から離した状態と、に揺動可能に構成されている。糸5が巻かれている巻取ボビン7をクレードル31が保持している場合、ドラム45は、パッケージ8の外周面と接触した状態で回転する。糸5が巻かれていない空の巻取ボビン7をクレードル31が保持している場合、ドラム45は、巻取ボビン7の外周面に接触して回転する。
ドラム45は、ドラム45に接触しているパッケージ8にモータ47の回転駆動力を伝達させてパッケージ8を回転させると共に、パッケージ8の表面において糸5をトラバースさせる。ドラム45は、その外周面に螺旋状のトラバース溝45aが形成されている。ドラム45は、モータ47によって回転駆動される。モータ47は、ドラム45の一端側に設けられており、ユニットフレーム10aに格納されている。モータ47の例には、例えば、サーボモータ又はステップモータ等が含まれる。モータ47は、ユニット制御部11によって制御される。
給糸ボビン6から解舒された糸5は、ドラム45の外周面に形成されたトラバース溝45aによって一定の幅でトラバースされながらパッケージ8の表面に巻き取られる。これにより、一定の巻幅を有するパッケージ8を形成することができる。なお、ドラム45は、糸5が巻かれている巻取ボビン7をクレードル31が保持している場合にはパッケージ8の外周面に接触し、糸5が巻かれていない空の巻取ボビン7をクレードル31が保持している場合には巻取ボビン7の外周面に接触する。以下の説明では、パッケージ8と巻取ボビン7とを総称してパッケージ8ともいう。
玉揚装置40は、例えば、巻取ユニット10においてパッケージ8が満巻となった際に、当該巻取ユニット10の位置に移動し、当該巻取ユニット10から満巻のパッケージ8を玉揚げすると共に、当該巻取ユニット10に空の巻取ボビン7を供給する。玉揚装置40によって玉揚げされたパッケージ8は、各巻取ユニット10の後側(自動ワインダ1に対して作業者用の通路がある側を前側とし、その反対側を後側とする)に設けられた載置部(図示せず)に排出され、種々の手段で回収される。なお、玉揚装置40は、満巻のパッケージ8だけでなく、満巻ではないパッケージ8及び空の巻取ボビン7を適宜排出することができる。玉揚装置40は、自動ワインダ1に設置されていなくてもよい。この場合は、作業者が手作業で玉揚作業を行うと好ましい。
続いて、自動ワインダ1において実行される巻取異常検出方法について説明する。
[段巻きの巻取異常]
最初に、「段巻き」と呼ばれる巻取異常の検出方法について詳細に説明する。段巻きと呼ばれる巻取異常は、図8(a)に示されるように、パッケージ8において段差が発生する異常である。段巻きは、糸5の巻き取り中に、連続的にトラバース長が短くなることにより発生する。具体的には、例えば、トラバース領域にあるプレート状のガイド部材(図示せず)において、対向する2枚のプレート間の一部に風綿等が溜まり、パッケージ8の端部側に糸5がトラバースされないことにより発生し得る。
ユニット制御部11は、糸監視装置17によって検出された糸5の走行速度に基づいて、糸5の巻き取りに係る異常(以下、「段巻き異常」と称する。)を検出する(異常検出ステップ)。ユニット制御部11は、走行速度の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、又は、走行速度をパッケージ8の周速度で除した速度比の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、段巻き異常を検出する。
ユニット制御部11は、糸5の走行速度とトラバースの速度とから算出される特定期間に出現する極大値又は極小値を起点となる極大値又は極小値として特定する。ユニット制御部11は、規定の走行距離に対応する区間に発生する極大値又は極小値のみを起点として抽出する。具体的には、ユニット制御部11は、前回の起点からの走行距離がトラバース長と概ね等しい区間で発生する極大値又は極小値のみを起点として抽出する。そして、ユニット制御部11は、抽出した起点の出現頻度に基づいて異常検出を行う。その区間以外に発生する極大値又は極小値は、ノイズ又は連続しないトラバース不良として異常と判断しない。トラバース不良が連続して発生した場合、パッケージ形状が段状になるため、これを異常として判断する。
本実施形態では、ユニット制御部11は、走行速度をパッケージ8の周速度で除した速度比の経時変化において周期的に出現する極小値から起点となる極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、段巻き異常を検出する。ユニット制御部11は、ドラム45の周速度(以下、「ドラム周速度」とも称する。)に基づいて、パッケージ8の周速度を算出する。ユニット制御部11は、ドラム45の回転速度から、ドラム周速度を算出する。ユニット制御部11は、ドラム45の回転速度に比例する周波数のパルス(以下、「ドラムパルス」とも称する。)を入力して、ドラムパルスからドラム45の回転速度を算出する。ユニット制御部11は、出現周期が変化した場合に、段巻き異常であると判定する。
ユニット制御部11は、速度比を算出する。ユニット制御部11は、糸監視装置17によって検出された糸5の走行速度をドラム周速度で除することにより、速度比を算出する。
図3(a)では、横軸は時間を示し、縦軸は糸5の走行速度を示している。図3(a)では、走行速度を実線で示し、ドラム周速度を破線で示している。図3(a)に示されるように、加速巻取時には、ドラム周速度は増加し、走行速度はドラム周速度を略中心に周期的に変化しながら上昇する。この際、糸5の巻き取りの進行に伴って、走行速度の周期的変化の周期は短くなると共に、振幅は大きくなる。加速巻取期間が終了し、予め設定された巻取速度に到達すると、定速巻取期間に移行する。定速巻取時には、ドラム周速度は略一定となり、走行速度はドラム周速度を略中心に周期的に変化する。この際、周期及び振幅は、略一定となる。したがって、糸5の走行速度の経時変化において周期的に出現する極小値を起点として特定する場合、加速巻取時又は定速巻取時等であるかにより、異なる方法を設定することが必要となる。
図3(b)では、横軸は時間を示し、縦軸は速度比を示している。図3(b)に示されるように、速度比は、加速巻取時及び定速巻取時のいずれにおいても、所定値(例えば、「1」)を略中心にして周期的に変化する。速度比における振幅は、加速巻取時及び定速巻取時の何れにおいても、略一定となる。このように、速度データから速度比への変換を行うことにより、巻取速度に拘わらず、経時変化において出現する極小値から起点となる極小値して特定する処理を同じ処理によって行うことが可能となる。すなわち、速度比への変換を行うことによって、起点となる極小値を特定する処理を加速巻取時と定速巻取時とで異ならせる必要がなくなる。
ユニット制御部11は、算出した速度比の経時変化において周期的に出現する極小値を起点として特定する。図4では、横軸は時間を示し、縦軸は速度比を示している。図4に示されるように、速度比の経時変化において、極小値(破線の丸で囲った部分)が周期的に出現する。ユニット制御部11は、極小値を起点として特定し、起点の出現周期が変化した場合、段巻き異常を検出する。
ユニット制御部11は、過去の起点の出現周期に基づいて、起点の正常周期範囲を設定し、特定した起点が正常周期範囲内に存在しない場合、正常周期範囲内において推定起点を設定する。ユニット制御部11は、推定起点を設定した回数が所定の正常条件を満たさない場合、段巻き異常であると判定する。
具体的には、図5に示されるように、ユニット制御部11は、過去の起点の出現周期に基づいて、起点の正常周期範囲Rを設定する。正常周期範囲Rは、過去の正常起点P1からトラバース長分だけ進んだ位置に基づいて設定される。トラバース長について、パッケージ8への糸5の巻始め状態と、巻始め状態の後の通常状態とでは、その長さに差が生じる。
パッケージ8への糸5の巻始め状態の場合、ユニット制御部11は、初期トラバース長に基づいて、正常周期範囲Rを設定する。初期トラバース長は、予め設定されている初期値である。なお、初期トラバース長は、パイロットスピンドルにより計測され、各巻取ユニット10のユニット制御部11に出力される値であってもよい。ユニット制御部11は、過去の正常起点P1から初期トラバース長分だけ進んだ位置に基づいて、正常周期範囲Rを設定する。具体的には、ユニット制御部11は、過去の正常起点P1から初期トラバース長進んだ位置を算出し、当該位置から巻始閾値を減算した位置を開始位置として設定すると共に、当該位置に巻始閾値を加算した位置を終了位置として設定する。巻始閾値は、巻取ユニット10の構成、糸の性状等に応じて適宜設定される値である。ユニット制御部11は、開始位置と終了位置との間の範囲を、巻始め状態の正常周期範囲Rとして設定する。
通常状態の場合、ユニット制御部11は、平均トラバース長に基づいて、正常周期範囲Rを設定する。平均トラバース長は、トラバース長の移動平均である。ユニット制御部11は、巻始め状態において設定した正常周期範囲Rを用いて異常判定を行い、判定回数が連続して通常移行回数を超えた場合、その回数分のトラバース長さを平均し、平均トラバース長さとして算出する。ユニット制御部11は、過去の正常起点P1から平均トラバース長分だけ進んだ位置に基づいて、正常周期範囲Rを設定する。具体的には、ユニット制御部11は、過去の正常起点P1から平均トラバース長進んだ位置を算出し、当該位置から通常閾値を減算した位置を開始位置として設定すると共に、当該位置に通常閾値を加算した位置を終了位置として設定する。通常閾値は、巻取ユニット10の構成、糸5の性状等に応じて適宜設定される値である。ユニット制御部11は、開始位置と終了位置との間の範囲を、通常状態の正常周期範囲Rとして設定する。
ユニット制御部11は、特定した起点が正常周期範囲R内に存在しない場合、推定起点P2を設定する。図5に示されるように、ユニット制御部11は、正常周期範囲R内に存在しない起点を誤起点P3として判断する。この場合、ユニット制御部11は、正常周期範囲R内に、推定起点P2を設定する。ユニット制御部11は、推定起点P2を設定した回数が正常状態を満たさない場合、段巻き異常であると判定する。具体的には、ユニット制御部11は、規定回数(例えば、4回)の間に推定起点P2を所定回数(例えば、2回)設定した場合には、段巻き異常であると判定する。所定回数は、段巻き異常と判定する閾値である。
図6に示されるように、例えば、ユニット制御部11は、規定回数の間に推定起点P2を1回も設定していない場合には、「〇(異常なし)」と判定する。この場合、トラバース異常率は、「0/4」である。ユニット制御部11は、規定回数の間に推定起点P2を1回設定した場合には、「△」と判定する。この場合、トラバース異常率は、「1/4」である。ユニット制御部11は、規定回数の間に推定起点P2を2回設定した場合には、「×(異常あり)」と判定する。この場合、トラバース異常率は、「2/4」である。図6の起点判定結果において、「←」は、正常起点P1が連続していることを示している。ユニット制御部11において異常と判定された場合、例えば、図4に示されるように、起点の出現周期が短くなる。
ユニット制御部11は、段巻き異常であると判定した場合、推定起点P2に基づいて異常部分の長さを算出する。ユニット制御部11は、トラバース異常率に基づいて異常部分の長さを算出する。ユニット制御部11は、段巻き異常であると判定した場合、トラバース異常率が「0」よりも大きい期間の長さを異常部分の長さとして算出する。例えば、図6に示す例では、トラバース異常率が「1/4」と判定した位置から、トラバース異常率が「2/4」と判定した位置との間の矢印で示す長さを、異常部分の長さとして算出する。具体的には、ユニット制御部11は、ドラム45の回転に応じた周期のパルス数(ドラムパルス数)に基づいて、異常部分の長さを算出する。ユニット制御部11は、上糸捕捉部材20に異常部分を除去させる。上糸捕捉部材20は、ユニット制御部11によって算出された長さだけ異常部分を除去する。
ユニット制御部11は、段巻き異常であると判定した場合、異常の発生を報知させる。ユニット制御部11は、段巻き異常であると判定した場合、段巻き異常を示す異常信号を機台制御装置2に出力する。機台制御装置2は、段巻き異常が発生している旨を表示部4に表示させる。
[棒巻きの巻取異常]
続いて、「棒巻き」と呼ばれる巻取異常の検出方法について詳細に説明する。棒巻きと呼ばれる巻取異常は、図8(b)に示されるように、パッケージ8において一部分にのみ糸5が巻き取られる異常である。棒巻きは、例えば、糸継装置16による糸継ぎ動作が完了した後に、ドラム45のトラバース溝45aに糸5が入らないことにより発生する。
ユニット制御部11は、糸監視装置17によって検出された糸5の走行速度に基づいて、糸5の巻き取りに係る異常(以下、「棒巻き異常」とも称する。)を検出する(異常検出ステップ)。ユニット制御部11は、糸継装置16によって糸継動作が完了し、糸5の巻き取りが開始された後、所定時間だけ棒巻き異常を検出する。所定時間は、巻取速度が規定の設定速度に達するまでの時間、又は、糸5の巻取り長さが規定の長さに達するまでの時間である。
ユニット制御部11は、走行速度の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、又は、走行速度をドラム45の周速度で除した速度比の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、棒巻き異常を検出する。ユニット制御部11は、走行速度とトラバースの速度とから算出される特定期間に出現する極大値及び極小値を特定する。
本実施形態では、ユニット制御部11は、走行速度をパッケージ8(ドラム45)の周速度で除した速度比の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、棒巻き異常を検出する。ユニット制御部11は、極大値と当該極大値に直近の極小値との差が閾値以下である場合、棒巻き異常であると判定する。
ユニット制御部11は、極大値及び極小値を特定する。ユニット制御部11は、算出した速度比の経時変化において周期的に出現する極小値(正常起点又は推定起点)間において、極大値(最大速度比)及び極小値(最小速度比)を特定する。ユニット制御部11は、特定した極大値と当該極大値に直近の極小値との差が閾値以下である場合、棒巻き異常であると判定する。閾値は、巻取ユニット10の構成、糸の性状等に応じて適宜設定される値である。
図7(a)に示されるように、糸5が正常にパッケージ8に巻き取られている場合、極大値と当該極大値に直近の極小値とは、閾値よりも大きい差を有している。図7(b)に示されるように、棒巻き異常が発生している場合、極大値と当該極大値に直近の極小値との差は、連続的に閾値以下となる。ユニット制御部11は、極大値と極小値との差が閾値以下である回数が閾値以上である場合、棒巻き異常であると判定する。また、ユニット制御部11は、極大値及び極小値を特定できない場合も、棒巻き異常が発生していると判定する。
ユニット制御部11は、棒巻き異常であると判定した場合、異常部分の長さを算出する。ユニット制御部11は、糸継装置16において糸継動作を実施した後棒巻き異常であると判定するまでの糸5の走行距離を算出し、当該走行距離を異常部分の長さとする。具体的には、ユニット制御部11は、ドラム45の回転に応じた周期のパルス数(ドラムパルス数)に基づいて、異常部分の長さを算出する。ユニット制御部11は、上糸捕捉部材20に異常部分を除去させる。上糸捕捉部材20は、ユニット制御部11によって算出された長さだけ異常部分を除去する。
ユニット制御部11は、棒巻き異常であると判定した場合、棒巻き異常の発生を報知させる。ユニット制御部11は、棒巻き異常であると判定した場合、棒巻き異常を示す異常信号を機台制御装置2に出力する。機台制御装置2は、棒巻き異常が発生している旨を表示部4に表示させる。
以上説明したように、本実施形態に係る自動ワインダ1では、ユニット制御部11は、出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定することにより、大小様々な極大値又は極小値が出現する経時変化において、異常検出に必要な極大値又は極小値を特定することができる。そして、特定した起点の出現頻度に基づいて、糸5の巻取異常(段巻きの巻取異常)を精度良く検出できる。
本実施形態に係る自動ワインダ1では、ユニット制御部11は、走行速度とトラバースの速度とから算出される特定期間に出現する極大値又は極小値を起点となる極大値又は極小値として特定する。この構成では、異常判定に不要な極大値又は極小値を除外し、異常判定に必要な極大値又は極小値のみに基づいて精度良く異常検出ができる。
本実施形態に係る自動ワインダ1では、ユニット制御部11は、極小値から特定した起点の出現周期に基づいて、出現周期が変化した場合に、異常であると判定する。この構成では、段巻きの巻取異常を精度良く検出できる。
本実施形態に係る自動ワインダ1では、ユニット制御部11は、過去の出現周期に基づいて、起点の正常周期範囲Rを設定し、特定した起点が正常周期範囲R内に存在しない場合、正常周期範囲R内において推定起点P2を設定し、推定起点P2を設定した回数が所定の正常条件を満たさない場合、異常であると判定する。糸5の巻取異常以外の原因(信号処理の不具合等)により、一時的に正常周期範囲R内に起点が存在しないことが発生する場合がある。そのような場合には、糸5の巻取異常は発生しておらず、起点が存在しない不具合も一時的なものであるため、糸5の巻取処理を異常停止する必要はない。この構成では、一時的に正常周期範囲R内に起点が存在しない場合でも、推定起点P2を設定することにより、糸5の巻取処理が異常停止してしまうことを防止できる。したがって、パッケージ品質に影響しない場合に発生する無駄な異常停止を防止できる。
本実施形態に係る自動ワインダ1は、糸5に含まれる異常部分を除去する上糸捕捉部材20を備えている。ユニット制御部11は、推定起点P2に基づいて異常部分の長さを算出する。上糸捕捉部材20は、ユニット制御部11によって算出された長さだけ異常部分を除去する。この構成では、異常が発生した後にパッケージ8に巻かれた糸5を適切に除去することができる。したがって、自動ワインダ1では、異常の発生後、糸5の巻取りを再開させることができる。
本実施形態に係る自動ワインダ1では、ユニット制御部11は、速度比の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、異常を検出する。これにより、自動ワインダ1では、棒巻きの巻取異常を検出できる。したがって、自動ワインダ1では、糸5の巻取異常を精度良く検出できる。
本実施形態に係る自動ワインダ1では、ユニット制御部11は、走行速度とトラバースの速度とから算出される特定期間に出現する極大値及び極小値を特定する。この構成では、異常判定に不要な極大値又は極小値を除外し、異常判定に必要な極大値及び極小値のみに基づいて精度良く異常検出ができる。
本実施形態に係る自動ワインダ1では、ユニット制御部11は、極大値と当該極大値に直近の極小値との差が閾値以下である場合、異常であると判定する。また、ユニット制御部11は、極大値及び極小値を特定できない場合、異常であると判定する。この構成では、棒巻きの巻取異常を精度良く検出できる。
本実施形態に係る自動ワインダ1では、ドラム45は、外周面にトラバース溝45aが形成されていてもよい。ドラム45にトラバース溝45aが形成されている構成では、トラバース溝45aに糸5が入らないことによって棒巻きが発生し得る。そのため、ドラム45にトラバース溝45aが形成されている構成では、棒巻きの巻取異常を精度良く検出できる自動ワインダ1の構成が特に有効である。
本実施形態に係る自動ワインダ1は、給糸部18と巻取装置30との間で糸5が分断状態となった場合に、糸5を連続状態にするための糸継動作を実施する糸継装置16を備えている。ユニット制御部11は、異常を検出した場合、糸継装置16において糸継動作を実施した後から異常を検出するまでの糸の走行距離を算出する。上糸捕捉部材20は、走行距離を異常部分の長さとして除去する。この構成では、異常が発生した後にパッケージ8に巻かれた糸5を適切に除去することができる。したがって、自動ワインダ1では、異常の発生後、糸5の巻取りを再開させることができる。
本実施形態に係る自動ワインダ1は、ユニット制御部11によって異常が検出された場合、異常の発生を報知する表示部4を備えている。この構成では、異常が発生していることを作業者等に知らしめることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
上記実施形態では、機台高さ方向において、巻取ボビン7及びパッケージ8は、給糸ボビン6に対して鉛直方向上側に配置されており、糸5が、下側から上側に向かって走行させられ形態を一例に説明した。しかし、巻取ユニット10は、糸5が上側から下側に向かって走行する構成に変更されてもよい。この場合、本願明細書の説明文中の「下」は「上」又は「(糸走行方向の)上流」に読み替えると共に、「上」は「下」又は「(糸走行方向の)下流」に読み替えると好ましい。
上記実施形態では、巻取装置30がドラム45を備える形態を一例に説明した。しかし、巻取装置30は、上述の構成に限定されない。例えば、巻取装置は、トラバース装置を備え、トラバース装置が、トラバースガイドと、駆動モータと、ガイドプレートと、トラバース支点部と、を有していてもよい。トラバースガイドは、パッケージ8に巻き取られる糸5と係合する。駆動モータは、トラバースガイドをパッケージ幅方向に往復移動させる。トラバースガイドは、パッケージ8に巻き取られる糸5がトラバースされるように、往復移動しながら糸5を案内する。ガイドプレートは、トラバースされる糸5を案内する。トラバース支点部は、糸5の走行方向におけるガイドプレートの上流側において糸5と係合する。
上記実施形態では、ユニット制御部11が異常を検出する異常検出部として機能する形態を一例として説明した。しかし、糸監視装置17が異常検出部として機能してもよい。この構成では、糸監視装置17は、糸5の走行速度に係る速度データをユニット制御部11に出力しない。また、この場合、糸監視装置17には、ドラムパルスが入力される。これにより、糸監視装置17は、ドラムパルス数に基づいて、異常部分の長さを算出する。
上記実施形態では、糸監視装置17が糸5の走行速度を検出する速度検出部としての機能、及び、糸欠陥を検出する機能を有する形態を一例に説明した。しかし、糸監視装置17は、糸5の走行速度を検出する速度検出部としての機能のみを有していてもよい。或いは、糸欠陥を検出する糸監視装置17とは別に、糸5の走行速度を検出する速度検出部としての機能のみを有する速度検出装置を備えていてもよい。
上記実施形態では、ユニット制御部11が、走行速度をドラム45の周速度で除した速度比の経時変化において出現する極小値から起点となる極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、段巻き異常を検出する形態を一例に説明した。しかし、ユニット制御部11は、走行速度の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、段巻き異常を検出してもよい。
上記実施形態では、ユニット制御部11が、走行速度又は速度の経時変化において出現する極小値から起点となる極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、段巻き異常を検出する形態を一例に説明した。しかし、ユニット制御部11は、走行速度又は速度の経時変化において出現する極大値から起点となる極大値を特定し、起点の出現周期に基づいて、段巻き異常を検出してもよい。
上記実施形態では、ユニット制御部11が、走行速度をドラム45の周速度で除した速度比の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、棒巻き異常を検出する形態を一例に説明した。しかし、ユニット制御部11は、走行速度の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、棒巻き異常を検出してもよい。
上記実施形態では、ユニット制御部11が、ドラム45の回転に応じた周期のパルス数(ドラムパルス数)に基づいて、異常部分の長さを算出する形態を一例に説明した。しかし、ユニット制御部11は、糸5の走行速度に基づいて、異常部分の長さを算出してもよい。
上記実施形態では、巻取装置30がドラム45を有し、ドラム45がパッケージ8の外周面と接触した状態で回転することによってパッケージ8が回転する形態を一例に説明した。しかし、パッケージ8を直接駆動してパッケージ8を回させる形態であってもよい。この場合、パッケージ8に接触して回転するフリクションローラを備える構成では、パッケージ8の周速度は、フリクションローラの回転速度に基づいて算出することができる。また、パッケージ8を直接駆動する構成では、パッケージ8の駆動軸の回転速度、又は、パッケージ8の駆動モータの回転速度に基づいてパッケージ8の周速度を算出することができる。
上記実施形態では、糸監視装置17が、給糸ボビン6から巻取装置30に向かって走行する糸5の走行速度を検出し、ユニット制御部11が、糸監視装置17によって検出された走行速度に基づいて糸5の巻き取りに係る異常を検出する形態を一例に説明した。しかし、糸5の走行速度は、糸5のテンションに基づいて取得されてもよい。この構成では、ユニット制御部11は、テンション検出装置15から出力されテンション測定信号に基づいて、糸5の走行速度を算出(推測)する。ユニット制御部11は、算出した走行速度に基づいて、異常を検出する。
上記実施形態では、ユニット制御部11が、糸監視装置17によって検出された走行速度に基づいて糸5の巻き取りに係る異常を検出する形態を一例に説明した。しかし、ユニット制御部11は、糸5のテンションに基づいて、糸5の巻き取りに係る異常を検出してもよい。ユニット制御部11は、テンション検出装置15によって検出された糸5のテンション(テンション測定信号)に基づいて、糸5の巻き取りに係る異常を検出する。
ユニット制御部11は、テンションの経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、起点の出現周期に基づいて、段巻き異常を検出する。この構成では、出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定することにより、大小様々な極大値又は極小値が出現する経時変化において、異常検出に必要な極大値又は極小値を特定することができる。そして、特定した起点の出現頻度に基づいて、糸5の巻取異常を精度良く検出できる。
ユニット制御部11は、走行速度の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、棒巻き異常を検出する。この構成では、棒巻きの巻取異常を検出できる。したがって、糸5の巻取異常を精度良く検出できる。
1…自動ワインダ、4…表示部(報知部)、5…糸、8…パッケージ、11…ユニット制御部(異常検出部)、15…テンション検出装置(テンション検出部)、16…糸継装置、17…糸監視装置(速度取得部)、18…給糸部、30…巻取装置(巻取部)、45…ドラム(回転体)、45a…トラバース溝、47…モータ。

Claims (25)

  1. 糸を供給可能な給糸部と、
    前記給糸部から供給された前記糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、
    前記給糸部から前記巻取部に向かって走行する前記糸の走行速度を取得する速度取得部と、
    前記速度取得部によって取得された前記走行速度に基づいて、前記糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出部と、を備え、
    前記異常検出部は、
    前記速度取得部によって取得された前記走行速度の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、又は、前記速度取得部によって取得された前記走行速度を前記パッケージの周速度で除した速度比の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、
    前記起点の出現周期に基づいて、前記異常を検出する、糸巻取機。
  2. 前記異常検出部は、前記走行速度と前記トラバースの速度とから算出される特定期間に出現する前記極大値又は前記極小値を前記起点となる前記極大値又は前記極小値として特定する、請求項1に記載の糸巻取機。
  3. 前記異常検出部は、前記極小値から特定した前記起点の前記出現周期に基づいて、前記異常を検出する、請求項1又は2に記載の糸巻取機。
  4. 前記異常検出部は、前記出現周期が変化した場合に、前記異常であると判定する、請求項1~3のいずれか一項に記載の糸巻取機。
  5. 前記異常検出部は、
    過去の前記出現周期に基づいて、前記起点の正常周期範囲を設定し、
    特定した前記起点が前記正常周期範囲内に存在しない回数が所定の正常条件を満たさない場合、前記異常であると判定する、請求項1~4のいずれか一項に記載の糸巻取機。
  6. 前記異常検出部は、
    前記正常周期範囲内に前記起点が存在しない場合、前記正常周期範囲内において推定起点を設定し、
    前記推定起点を設定した回数が所定の正常条件を満たさない場合、前記異常であると判定する、請求項5に記載の糸巻取機。
  7. 前記糸に含まれる異常部分を除去する除去部を備え、
    前記異常検出部は、前記推定起点に基づいて異常部分の長さを算出し、
    前記除去部は、前記異常検出部によって算出された前記長さだけ前記異常部分を除去する、請求項6に記載の糸巻取機。
  8. 糸を供給可能な給糸部と、
    前記給糸部から供給された前記糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、
    前記給糸部から前記巻取部に向かって走行する前記糸の走行速度を取得する速度取得部と、
    前記速度取得部によって取得された前記糸の走行速度に基づいて、前記糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出部と、を備え、
    前記異常検出部は、
    前記速度取得部によって取得された前記走行速度の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、又は、前記速度取得部によって取得された前記走行速度を前記パッケージの周速度で除した速度比の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、
    前記極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、前記異常を検出する、糸巻取機。
  9. 前記異常検出部は、前記走行速度と前記トラバースの速度とから算出される特定期間に出現する前記極大値又は前記極小値を特定する、請求項8に記載の糸巻取機。
  10. 前記異常検出部は、前記極大値と当該極大値に直近の極小値との差が閾値以下である場合、前記異常であると判定する、請求項8又は9に記載の糸巻取機。
  11. 前記異常検出部は、前記極大値及び極小値を特定できない場合、前記異常であると判定する、請求項8~10のいずれか一項に記載の糸巻取機。
  12. 前記巻取部は、前記パッケージの外周面と接触した状態で回転する回転体と、前記回転体を回転駆動するモータと、を備え、
    前記パッケージは、前記回転体に接触して前記回転体の回転駆動力が伝達されることで回転する、請求項1~11のいずれか一項に記載の糸巻取機。
  13. 前記回転体は、外周面にトラバース溝が形成されている、請求項12に記載の糸巻取機。
  14. 前記給糸部と前記巻取部との間で前記糸が分断状態となった場合に、前記糸を連続状態にするための糸継動作を実施する糸継装置と、
    前記糸に含まれる異常部分を除去する除去部と、を備え、
    前記異常検出部は、前記異常を検出した場合、前記糸継装置において前記糸継動作を実施した後から前記異常を検出するまでの前記糸の走行距離を算出し、
    前記除去部は、前記走行距離を前記異常部分の長さとして除去する、請求項8~13のいずれか一項に記載の糸巻取機。
  15. 前記異常検出部によって前記異常が検出された場合、前記異常の発生を報知する報知部を備える、請求項1~14のいずれか一項に記載の糸巻取機。
  16. 前記速度取得部は、走行する前記糸の速度を検出し、前記糸の前記走行速度を取得する、請求項1~15のいずれか一項に記載の糸巻取機。
  17. 前記給糸部から前記巻取部に向かって走行する前記糸のテンションを検出するテンション検出部を備え、
    前記速度取得部は、前記テンション検出部によって検出された前記糸の前記テンションに基づいて、前記糸の前記走行速度を取得する、請求項1~15のいずれか一項に記載の糸巻取機。
  18. 糸を供給可能な給糸部と、
    前記給糸部から供給された前記糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、
    前記給糸部から前記巻取部に向かって走行する前記糸のテンションを検出するテンション検出部と、
    前記テンション検出部によって検出された前記糸の前記テンションに基づいて、前記糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出部と、を備え、
    前記異常検出部は、前記テンション検出部によって検出された前記テンションの経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、前記起点の出現周期に基づいて、前記異常を検出する、糸巻取機。
  19. 糸を供給可能な給糸部と、
    前記給糸部から供給された前記糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、
    前記給糸部から前記巻取部に向かって走行する前記糸のテンションを検出するテンション検出部と、
    前記テンション検出部によって検出された前記糸の前記テンションに基づいて、前記糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出部と、を備え、
    前記異常検出部は、前記テンション検出部によって検出された前記テンションの経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、前記極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、前記異常を検出する、糸巻取機。
  20. 糸を供給可能な給糸部と、前記給糸部から供給された前記糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、を備える糸巻取機において実行される巻取異常検出方法であって、
    前記給糸部から前記巻取部に向かって走行する前記糸の走行速度を取得する速度取得ステップと、
    前記速度取得ステップにおいて取得された前記走行速度に基づいて、前記糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出ステップと、を含み、
    前記異常検出ステップでは、
    前記速度取得ステップにおいて取得された前記走行速度の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、又は、前記速度取得ステップにおいて取得された前記走行速度を前記パッケージの周速度で除した速度比の経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、
    前記起点の出現周期に基づいて、前記異常を検出する、巻取異常検出方法。
  21. 前記異常検出ステップでは、前記走行速度と前記トラバースの速度とから算出される特定期間に出現する前記極大値又は前記極小値を前記起点となる前記極小値又は前記極小値として特定する、請求項20に記載の巻取異常検出方法。
  22. 糸を供給可能な給糸部と、前記給糸部から供給された前記糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、を備える糸巻取機において実行される巻取異常検出方法であって、
    前記給糸部から前記巻取部に向かって走行する前記糸の走行速度を取得する速度取得ステップと、
    前記速度取得ステップにおいて取得された前記糸の走行速度に基づいて、前記糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出ステップと、を含み、
    前記異常検出ステップでは、
    前記速度取得ステップにおいて取得された前記走行速度の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、又は、前記速度取得ステップにおいて取得された前記走行速度を前記パッケージの周速度で除した速度比の経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、
    前記極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、前記異常を検出する、巻取異常検出方法。
  23. 前記異常検出ステップでは、前記走行速度と前記トラバースの速度とから算出される特定期間に出現する前記極大値又は前記極小値を特定する、請求項22に記載の巻取異常検出方法。
  24. 糸を供給可能な給糸部と、前記給糸部から供給された前記糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、を備える糸巻取機において実行される巻取異常検出方法であって、
    前記給糸部から前記巻取部に向かって走行する前記糸のテンションを検出するテンション検出ステップと、
    前記テンション検出ステップにおいて検出された前記テンションに基づいて、前記糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出ステップと、を含み、
    前記異常検出ステップでは、前記テンション検出ステップにおいて検出された前記テンションの経時変化において出現する極大値又は極小値から起点となる極大値又は極小値を特定し、前記起点の出現周期に基づいて、前記異常を検出する、巻取異常検出方法。
  25. 糸を供給可能な給糸部と、前記給糸部から供給された前記糸をトラバースして巻き取り、パッケージを形成する巻取部と、を備える糸巻取機において実行される巻取異常検出方法であって、
    前記給糸部から前記巻取部に向かって走行する前記糸のテンションを検出するテンション検出ステップと、
    前記テンション検出ステップにおいて検出された前記テンションに基づいて、前記糸の巻き取りに係る異常を検出する異常検出ステップと、を含み、
    前記異常検出ステップでは、前記テンション検出ステップにおいて検出された前記テンションの経時変化において周期的に出現する極大値及び極小値を特定し、前記極大値と当該極大値に直近の極小値との差に基づいて、前記異常を検出する、巻取異常検出方法。
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