JP2006270030A - プラズマ処理方法、および後処理方法 - Google Patents

プラズマ処理方法、および後処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006270030A
JP2006270030A JP2005262446A JP2005262446A JP2006270030A JP 2006270030 A JP2006270030 A JP 2006270030A JP 2005262446 A JP2005262446 A JP 2005262446A JP 2005262446 A JP2005262446 A JP 2005262446A JP 2006270030 A JP2006270030 A JP 2006270030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
chamber
gas
plasma processing
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005262446A
Other languages
English (en)
Inventor
Akitaka Shimizu
昭貴 清水
Kosuke Ogasawara
幸輔 小笠原
Susumu Saito
進 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2005262446A priority Critical patent/JP2006270030A/ja
Priority to US11/354,836 priority patent/US7871532B2/en
Publication of JP2006270030A publication Critical patent/JP2006270030A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】 処理チャンバー内だけでなく、搬送システムにおける腐食も確実に防止できるようなプラズマ処理方法および後処理方法を提供する。
【解決手段】 チャンバー内の被処理体に対してプラズマ処理を行うプラズマ処理方法は、少なくともハロゲン元素を含むガスをプラズマ化して生成した第1のプラズマにより被処理体を処理する第1のプラズマ処理と、第1のプラズマ処理後、前記チャンバー内に酸素を含むガスを供給し、第2のプラズマを生成させて前記チャンバーおよび被処理体を処理する第2のプラズマ処理と、第2のプラズマ処理後の被処理体を、少なくともフッ素を含むガスをプラズマ化して生成した第3のプラズマにより処理する第3のプラズマ処理と、を含むものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラズマ処理方法および後処理方法に関し、詳細には、例えば半導体ウエハなどに対して、エッチング処理などを行うためのプラズマ処理方法、および後処理方法に関する。
半導体ウエハなどの基板に対し、臭化水素や塩素などの腐食性ガスを用いてドライエッチングを行うプロセスにおいては、処理チャンバー内に付着した反応生成物の剥がれによるパーティクルの発生や、腐食性ガスによる処理チャンバーの劣化などへの対策が必要である。このため、ドライエッチング後にOプラズマによるクリーニングを行うことが提案されている(例えば、特許文献1)。このOプラズマによるクリーニングは、チャンバー内のハロゲン雰囲気の置換や、チャンバーの腐食対策に有効であり、また、基板上に吸着している腐食性ガスをスパッタリングにより除去する効果も期待できる。
しかしながら、エッチング処理後の基板上には、反応生成物の堆積がみられ、例えばシリコン基板へのエッチングの場合は、SiBr、SiClなどの反応生成物が堆積している。上記Oプラズマによるクリーニング処理によっては、これらの堆積物を完全に除去することは困難であった。
特開昭63−5532号公報(特許請求の範囲)
上記のように、Oプラズマによるクリーニングでは、基板上の堆積物を完全に除去することは困難である。基板上に残留した前記堆積物は、大気開放下におかれるとハロゲンガスなどの腐食性ガスを発生する性質がある。このため、後段のプロセスへ移行する際、搬送システムにおいて基板上の堆積物から腐食性ガスが発生し、これが搬送システムの腐食の原因となるという問題がある。一般に、腐食性ガスを使用するエッチングなどの処理を行うチャンバー内面は、アルミニウムやアルマイト材料で構成されているため、一応の腐食対策が施されているが、元々搬送システム系は腐食性ガスとの接触が想定されていないため、腐食しやすく、腐食による劣化が生じると、パーティクル汚染の原因となるほか、システム全体の耐久性を大きく損なうことになる。ところが、これまで搬送システムの腐食対策については、ほとんど検討されていないのが実情であった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、処理チャンバー内だけでなく、搬送システムにおける腐食も確実に防止できるプラズマ処理方法および後処理方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点によれば、チャンバー内の被処理体に対してプラズマ処理を行うプラズマ処理方法であって、
ハロゲン元素を含むガスをプラズマ化して生成した第1のプラズマにより被処理体を処理する第1のプラズマ処理と、
第1のプラズマ処理後、前記チャンバー内に酸素を含むガスを供給し、第2のプラズマを生成させて前記チャンバーおよび被処理体を処理する第2のプラズマ処理と、
第2のプラズマ処理後の被処理体を、フッ素を含むガスをプラズマ化して生成した第3のプラズマにより処理する第3のプラズマ処理と、
を含むことを特徴とする、プラズマ処理方法が提供される。このプラズマ処理方法では、第2のプラズマ処理と第3のプラズマ処理を行うことによって、処理チャンバー内のみならず、搬送システムでのハロゲンによる腐食も防止できる。
上記第1の観点のプラズマ処理方法においては、前記第1のプラズマ処理から第3のプラズマ処理までを同一のチャンバー内で行なってもよい。この場合、単一のチャンバー内でのオール・イン・ワン処理において、チャンバーのクリーニングと被処理体表面の堆積物の除去が行なわれる。
また、前記第1のプラズマ処理と第2のプラズマ処理を同一のチャンバー内で実施し、第3のプラズマ処理を別のチャンバー内で行なってもよい。この場合、被処理体を別のチャンバーに移すことによって、第1のプラズマ処理を行ったチャンバー内のハロゲン雰囲気の影響をほぼ遮断できる。従って、搬送システム系での腐食性ガスの発生をより確実に防止できる。
前記第2のプラズマ処理では、前記チャンバーの内壁、前記チャンバー内部の構成部材および被処理体に付着した前記ハロゲン元素を含むガスを除去することができる。
前記第3のプラズマ処理では、被処理体に付着したハロゲン化合物、特にハロゲン化ケイ素を除去することができる。
前記フッ素を含むガスは、CF、NFまたはSFであってもよく、あるいは、CF、NFまたはSFと、Oとの混合ガスであってもよい。この場合、第3のプラズマ処理では、被処理体上に付着したハロゲン化ケイ素などの付着物が、フッ素ガスプラズマ中のFラジカルなどの作用で除去される。従って、搬送システム内でのハロゲンの発生を防止できる。
前記ハロゲン元素が、塩素または臭素であり、第1のプラズマ処理が、シリコンのプラズマエッチング処理であってもよい。この場合、前記シリコンのプラズマエッチング処理が、シャロートレンチアイソレーションにおけるシリコンのトレンチエッチング処理であってもよい。
本発明の第2の観点によれば、チャンバー内の被処理体に対してプラズマ処理を行うプラズマ処理方法であって、
ハロゲン元素を含むガスをプラズマ化して生成した第1のプラズマによりシリコンをエッチング処理する第1のプラズマ処理と、
第1のプラズマ処理後、前記チャンバー内に酸素を含むガスを供給し、第2のプラズマを生成させて前記チャンバーの内壁、前記チャンバー内部の構成部材および被処理体に付着した前記ハロゲン元素を含むガスを除去する第2のプラズマ処理と、
第2のプラズマ処理後の被処理体に付着したハロゲン化ケイ素を、CF、NFまたはSFを含むガスをプラズマ化して生成した第3のプラズマにより除去する第3のプラズマ処理と、
を含むことを特徴とする、プラズマ処理方法が提供される。
本発明の第3の観点によれば、チャンバー内の被処理体に対して、腐食性ガスを使用する処理の後に施される後処理方法であって、
前記チャンバー内に酸素を含むガスを供給し、Oプラズマを生成させて前記チャンバーおよび被処理体を処理するOプラズマ処理と、
プラズマ処理後の被処理体を、フッ素を含むガスをプラズマ化して生成したフッ素含有ガスプラズマにより処理するフッ素含有ガスプラズマ処理と、
を含むことを特徴とする、後処理方法が提供される。
上記第3の観点の後処理方法において、前記腐食性ガスを使用する処理プロセス、前記Oプラズマ処理および前記フッ素含有ガスプラズマ処理までを同一のチャンバー内で行なってもよい。この場合、単一のチャンバー内でのオール・イン・ワン処理において、チャンバーのクリーニングと被処理体表面堆積物の除去が可能になる。
また、前記Oプラズマ処理と前記フッ素含有ガスプラズマ処理を異なるチャンバー内で行なってもよい。この場合、被処理体を別のチャンバーに移すことによって、腐食性ガスによる影響をほぼ遮断できる。従って、フッ素含有ガスプラズマ処理における被処理体表面の堆積物の除去の効率が高まり、搬送システム系への腐食性ガスのキャリーオーバーを確実に防止できる。
前記Oプラズマ処理では、前記チャンバーの内壁、前記チャンバー内部の構成部材および被処理体に付着した前記腐食性ガスを除去することができる。
また、前記フッ素含有ガスプラズマ処理では、被処理体に付着したハロゲン化合物、特にハロゲン化ケイ素を除去することができる。
また、前記フッ素を含むガスが、CF、NFまたはSFであってもよく、あるいは、CF、NFまたはSFと、Oとの混合ガスであってもよい。
前記腐食性ガスは、ハロゲン元素を含むガスであり、前記腐食性ガスを使用する処理が、シリコンのエッチング処理であってもよい。この場合、前記シリコンのエッチング処理が、シャロートレンチアイソレーションにおけるシリコンのトレンチエッチング処理であってもよい。
本発明の第4の観点によれば、プラズマを発生させるプラズマ供給源と、
前記プラズマにより、被処理体に対しプラズマ処理を行なうためのチャンバーと、
前記チャンバー内で前記被処理体を載置する支持体と、
前記チャンバー内を減圧するための排気手段と、
前記チャンバー内にガスを供給するためのガス供給手段と、
前記チャンバー内で上記第1または第2の観点のプラズマ処理方法が行なわれるように制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする、プラズマ処理装置が提供される。
上記第4の観点において、前記チャンバーには、その内部を外部からモニターするための透視窓が設けられており、該透視窓は、リチウム、マグネシウム、カルシウムおよびバリウムよりなる群から選ばれる元素のフッ化物の単結晶体により構成されるものであることが好ましい。
本発明の第5の観点によれば、コンピュータ上で動作し、実行時に、 上記第1または第2の観点のプラズマ処理方法が行なわれるようにプラズマ処理装置を制御することを特徴とする、制御プログラムが提供される。
本発明の第6の観点によれば、コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ記憶媒体であって、
前記制御プログラムは、実行時に、上記第1または第2の観点のプラズマ処理方法が行なわれるように、プラズマ処理装置を制御するものであることを特徴とする、コンピュータ記憶媒体が提供される。
本発明のプラズマ処理方法および後処理方法によれば、処理チャンバー内のみならず、搬送システムでのハロゲンによる腐食も防止できる。よって、搬送システムの腐食に起因するパーティクル汚染を防止し、信頼性の高い半導体装置を提供することが可能になる。また、システム全体の耐久性を向上させることができる。
本発明において、被処理体としては、例えば半導体ウエハなどの基板を挙げることができる。この基板には、シリコン層やタングステンなどの金属層が形成されていてもよい。
本発明のプラズマ処理方法に使用する「ハロゲン元素を含むガス」は、構成要素に、塩素、臭素などのハロゲン元素を含むガスであり、具体的には、臭化水素ガス、塩化水素ガス、塩素ガスあるいはこれらの混合ガスなどを例示することができる。従って、第1のプラズマ処理としては、例えば、ハロゲンガスを使用するプラズマエッチング処理が挙げられる。具体的には、素子分離技術であるシャロートレンチアイソレーション(STI;Shallow Trench Isolation)におけるシリコントレンチエッチングなどを例示できる。また、例えば、タングステンポリサイド(WSi/poly−Siの積層膜)や、タングステンポリメタルゲート(W/WN/poly−Siの積層構造)などのゲート電極形成過程で行なわれるタングステン層、WSi層などの高融点金属層あるいはそのシリサイド層に対するエッチングも対象とすることができる。
また、「酸素を含むガス」としては、例えば、Oガスや、Oガスと希ガスなどの不活性ガスとの混合ガスを使用できる。従って、第2のプラズマ処理としては、例えばOガスのプラズマによるOプラズマ処理などを挙げることができる。この第2のプラズマ処理では、第1のプラズマ処理によって被処理体上に物理吸着しているハロゲンガス成分(Cl、HBrなど)の除去、処理チャンバー内に残留しているハロゲンガスをOガスに置換するチャンバー内雰囲気の置換などが行われる。
本発明のプラズマ処理方法において、「フッ素を含むガス」としては、例えばCFなどのフルオロカーボンガスや、NF、SF等を使用することができる。
また、CF、NF、SF等のガスに、Oや、CHF、CH、CHFなどのハイドロフルオロカーボンを混合した混合ガスを用いることもできる。Oやハイドロフルオロカーボンを添加することによって、堆積物の除去の選択性が高まり、例えば、第1のプラズマ処理が被処理体上のシリコンエッチングである場合に、シリコンをエッチングせずに被処理体に付着した堆積物を除去することができる。
第3のプラズマ処理では、主として、第1のプラズマ処理により半導体ウエハなどの被処理体上に堆積したSiCl、SiBrなどのハロゲン化ケイ素(SiX;ここで、XはCl、Brなどのハロゲン元素を示す。以下同様である)などをFラジカル等の活性種の作用によって除去する。
本発明方法においては、第1のプラズマ処理から第3のプラズマ処理までを同一のチャンバー内で行うことが可能であり、この場合、第2のプラズマ処理により、第1のプラズマ処理によって生じたチャンバー内ハロゲン雰囲気の置換、チャンバーの腐食防止、被処理体に吸着したハロゲンガス分子の除去が行われ、第3のプラズマ処理によって、被処理体上の堆積物の除去が可能になる。
また、第1のプラズマ処理と第2のプラズマ処理を同一のチャンバー内で実施し、第3のプラズマ処理は被処理体を別のチャンバーに移して実施することもできる。この場合、第2のプラズマ処理によって、第1のプラズマ処理により生じた最初のチャンバー内のハロゲン雰囲気の置換、チャンバーの腐食防止、被処理体に吸着したハロゲンガス分子の除去が行われる。また、第3のプラズマ処理では、別のチャンバーで被処理体表面に堆積した堆積物の除去が行われる。この際、被処理体のチャンバー間の移動は、真空条件下で行うことが好ましい。
プラズマ処理の条件は、特に限定されるものではないが、好適には、後記実施例の条件を選択することができる。
なお、以上の第1のプラズマ処理〜第3のプラズマ処理に加え、必要に応じて、他の処理を含めることもできる。例えば、第1のプラズマ処理がシリコンエッチングプロセスである場合、その前処理としてシリコン表面の自然酸化膜を除去する処理を加えることが好ましい。
本発明の後処理方法は、腐食性ガスを使用する処理プロセスの後に施される後処理方法である。この後処理方法は、腐食性ガスによる処理後の被処理体やチャンバーに対し、酸素を含むガスをプラズマ化して生成したOプラズマにより処理するOプラズマ処理(クリーニング処理)と、フッ素含有ガスをプラズマ化させて被処理体を処理するフッ素含有ガスプラズマ処理(堆積物除去処理)により実施できる。ここで、腐食性ガスを使用する処理としては、例えば、前記プラズマ処理方法における第1のプラズマ処理と同様にハロゲン含有ガスを使用するプラズマエッチング処理などを挙げることができる。また、Oプラズマ処理は前記プラズマ処理方法における第2のプラズマ処理と同様に実施することができ、フッ素含有ガスプラズマ処理は第3のプラズマ処理と同様に実施することができる。
次に、本発明の作用について、本発明のプラズマ処理方法における原理を説明するための模式図である図1を参照しながら説明する。図1(a)は、被処理体としての半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という)Wに、第1のプラズマ処理として、腐食性ガスを用いてシリコンエッチングを施した後の基板表面付近の断面の状態を示している。第1のプラズマ処理によって、基板表面には、ClやHBrなどのハロゲン系の吸着物201が物理吸着しており、また、主としてSiXなどにより構成される堆積物202が付着している。
第1のプラズマ処理後に、第2のプラズマ処理を行うと、Oプラズマによって吸着物201がスパッタリングされて除去される。その結果、図1(b)に示すように吸着物201の大半が除去されることになるが、堆積物202は、ほぼそのままウエハW上に残存する。なお、第1のプラズマ処理に使用したチャンバー内壁においても、同様の機構によって吸着物201の除去が行われるとともに、チャンバー内雰囲気が置換されるので、腐食が防止される。
次に、ウエハWに対し、第3のプラズマ処理を実施すると、プラズマ中のFラジカルなどの作用によって、図1(c)のようにウエハWの表面(シリコン表面)から堆積物202が除去される。この第3のプラズマ処理では、エッチングと同様の機構で堆積物202の除去が行なわれる。また、同時に残存していたハロゲン系吸着物201も除去される。従って、フープ内などの搬送システム中で大気開放状態に曝されてもハロゲンガスを発生させることがないため、搬送システムの腐食を防止することができる。
このように、第3のプラズマ処理においては、SiXなどの堆積物202に対してエッチングと同様の機構で堆積物202の除去が行なわれるので、下地(例えば、シリコン基板の場合はSi)との選択比を十分にとることが好ましい。第3のプラズマ処理で下地が削られてしまうと、第1のプラズマ処理で形成されたエッチング形状が変化し、半導体装置の信頼性を低下させてしまうおそれがあるためである。そこで、第3のプラズマ処理においては、フッ素含有ガスに、例えば、Oや、ハイドロフルオロカーボンなどのシリコンとの選択比を高める作用を持つガスを混合することが好ましい。ここで、ハイドロフルオロカーボンとしては、例えば、CHF、CH、CHFなどを挙げることができる。
次に、プラズマ処理装置の具体的構成を示す図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。図2は、本発明方法の実施に適したプラズマ処理装置を概略的に示す水平断面図である。このプラズマ処理装置は、所定の真空下で被処理体としてのウエハWに対して、エッチング処理および後処理を行うものである。
このプラズマ処理装置1は、二つの処理ユニット2,3を備えており、各処理ユニット2,3では、それぞれ独立してウエハWのエッチング処理および後処理までを一貫して行うオール・イン・ワンプロセスが実施できるように構成されている。各処理ユニット2,3には、それぞれロードロック室6,7がゲートバルブG1を介して接続されている。これらロードロック室6,7の処理ユニット2,3と反対側には、ウエハ搬入出室8が設けられており、ウエハ搬入出室8のロードロック室6,7と反対側にはウエハWを収容可能なフープ(FOUP)Fを取り付ける3つの接続ポート9,10,11が設けられている。
二つの処理ユニット2,3は、各ゲートバルブG1を開放することにより、ロードロック室6,7と連通され、各ゲートバルブG1を閉じることによりロードロック室6,7から遮断される。また、ロードロック室6,7のウエハ搬入出室8に接続される部分にも、ゲートバルブG2が設けられており、ロードロック室6,7は、ゲートバルブG2を開放することによりウエハ搬入出室8に連通され、これらを閉じることにより、ウエハ搬入出室8から遮断される。
ロードロック室6,7内には、処理ユニット2,3と、ウエハ搬入出室8との間で、被処理体であるウエハWの搬入出を行うウエハ搬送装置4,5がそれぞれ設けられている。
ウエハ搬入出室8の天井部には、HEPAフィルタ(図示せず)が設けられており、このHEPAフィルタを通過した清浄な空気がウエハ搬入出室8内にダウンフロー状態で供給され、大気圧の清浄空気雰囲気でウエハWの搬入出が行われるようになっている。ウエハ搬入出室8のフープF取付け用の3つの接続ポート9,10,11には、それぞれシャッター(図示せず)が設けられており、これら接続ポート9,10,11にウエハWを収容したフープFまたは空のフープFが直接取付けられ、取付けられた際にシャッターが外れて外気の侵入を防止しつつウエハ搬入出室8と連通するようになっている。また、ウエハ搬入出室8の片方の側面には、アライメントチャンバー14が設けられており、そこでウエハWのアライメントが行われる。
ウエハ搬入出室8内には、フープFに対するウエハWの搬入出およびロードロック室6,7に対するウエハWの搬入出を行うウエハ搬送装置16が設けられている。このウエハ搬送装置16は、多関節アーム構造を有しており、フープFの配列方向に沿ってレール18上を走行可能となっており、その先端のピック17上にウエハWを載せてその搬送を行う。ウエハ搬送装置16の動作等のシステム全体の制御や、処理ユニット2,3における処理条件の設定などは、制御部19によって行われる。
処理ユニット2には、後述するチャンバー22(図4参照)内へのガス導入や排気を制御するためのモジュールコントローラ(Module Controller;以下、「MC」と略記する)305aが接続されている。また、処理ユニット3にも、同様にチャンバー22内へのガス導入や排気を制御するためのMC305bが接続されている。
また、プラズマ処理装置1は、ウエハ搬入出室8の長手方向の一端に配置されたユーザーインターフェース502を備えている。ユーザーインターフェース502は、入力部(キーボード)と例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなる表示部(モニター)を有し、該表示部はプラズマ処理装置1の各構成要素の動作状況を表示する。
プラズマ処理装置1における全体の制御や、各処理ユニット2,3におけるガス導入や排気などの制御は、制御部19によって行われる。制御部19の概略構成を図3に示す。図3に示すように、制御部19は、統括制御部であるEC(Equipment Controller)301と、処理ユニット2,3に対応して設けられた複数例えば2つのMC305a,305bと、EC301及びMC305a,305bを接続するスイッチングハブ304とを備えている。なお、MCは、処理ユニット2,3だけでなく、例えばロードロック室6,7や、ウエハ搬入出室8にも配備することが可能であり、これらもEC301の下で統括されるが、ここでは図示および説明を省略する。
なお、制御部19は、EC301からLAN(Local Area Network)を介してプラズマ処理装置1が設置されている工場全体の製造工程を管理するMES(Manufacturing Execution System)としてのホストコンピュータ501に接続されている。ホストコンピュータ501は制御部19と連携して工場における工程に関するリアルタイム情報を基幹業務システム(図示省略)にフィードバックすると共に、工場全体の負荷等を考慮して工程に関する判断を行う。
EC301は、各MC305a,305bを統括してプラズマ処理装置1全体の動作を制御する統括制御部である。また、EC301は、CPU(図示せず)と、RAM、HDD等の記憶部303を有しており、ユーザーインターフェース502においてユーザ等によって指定されたウエハWの処理方法(すなわち、処理ガス流量や圧力条件を含むレシピ)に対応するプログラムをCPUが記憶部303から読み出して、各MC305a,305bにそのレシピに対応する制御プログラムを送信することにより、各処理ユニット2,3での処理を制御できるように構成されている。
MC305a,305bは、各処理ユニット2,3の動作を制御する通常の制御部である。各MC305a,305bは、GHOST(General High−Speed Optimum Scalable Transceiver)と称されるLSIによって実現されるネットワーク309を介して各I/O(入出力)モジュール308にそれぞれ接続されている。GHOSTネットワーク309では、MC305a,305bがマスタノードに該当し、I/Oモジュール308がスレーブノードに該当する。
I/Oモジュール308は、各処理ユニット2,3のチャンバー22内へのガス供給や圧力制御に携わる各構成要素(エンドデバイス)に接続された複数のI/O部310(4つのみ図示)を有し、エンドデバイスへの制御信号及びエンドデバイスからの出力信号の伝達を行う。ここで、ガス供給や圧力制御に関するエンドデバイスとしては、例えば、後述するマスフローコントローラー(MFC)53、バルブ(VAL)54、排気装置(EXHT)56(以上、図4参照)、圧力ゲージ(図示せず)、スイッチボックス(SW BOX)313などを挙げることができる。なお、図3では、便宜上、一部のエンドデバイスとI/O部310との接続のみを代表的に図示している。なお、GHOSTネットワーク309には、I/O部310におけるデジタル信号、アナログ信号及びシリアル信号の入出力を制御するI/Oボート(図示せず)も接続されている。
前記スイッチングハブ304は、EC301からの制御信号に応じてEC301の接続先としてのMC305a,305bを切り替える。
前記したように、MC305a,305bは、各処理ユニット2,3において、圧力ゲージ(図示せず)によって計測されたチャンバー22内の圧力値を収集すると共に、該圧力値に基づき排気装置(EXHT)56の調節などを行ってチャンバー22内の圧力を制御する。
例えば、各MC305a,305bは、それぞれI/Oモジュール308を介して排気装置(EXHT)56の起動/停止などの各種の信号や、アラームなどを交換できるように構成されている。これにより、例えば排気装置(EXHT)56から、ポンプステータス信号やアラーム信号が、I/Oモジュール308に供給されると、I/O部310でシリアル信号に変換され、ローカルGHOSTライン経由で、バルブカウント部(VCNT)311、スイッチ部(SW)312を経由して、スイッチボックス(SW BOX)313へ送られる。そして、スイッチボックス313の発光ダイオード(LED)などの表示手段を点灯/点滅/消灯させる。また、同様に各MC305a,305bによってマスフローコントローラー(MFC)53やバルブ(VAL)54の制御も行われる。
図3に示す制御部19では、複数のエンドデバイスがEC301に直接接続されることなく、該複数のエンドデバイスに接続されたI/O部310がモジュール化されてI/Oモジュール308を構成し、該I/Oモジュール308がMC305a,305b及びスイッチングハブ304を介してEC301に接続されるため、通信系統を簡素化することができる。
また、MC305a,305bのCPUが送信する制御信号には、所望のエンドデバイスに接続されたI/O部310のアドレス、及び当該I/O部310を含むI/Oモジュール308のアドレスを参照し、MC305a,305bのGHOSTが制御信号におけるI/O部310のアドレスを参照することによって、スイッチングハブ304などがCPUに制御信号の送信先の問合せを行う必要を無くすことができ、これにより、制御信号の円滑な伝達を実現することができる。
また、制御部19は、圧力測定手段である圧力ゲージ(図示せず)から出力されるデータを経済的に収集記録するデータ収集記録部としてのデータ収集用のサーバー314を備えていてもよい。この場合、圧力ゲージ(図示せず)から出力されるデータ信号は、アナログ信号として取り出されてI/O部310に入力され、GHOSTネットワーク309やLANを介してデータ収集用のサーバー314に入力される。
以上のように構成されたプラズマ処理装置1によれば、総括制御部であるEC301の支配の下で制御を行うMC305a,305bを備えているため、マスフローコントローラー(MFC)53やバルブ(VAL)54を介してのClガス、CFガス、Oガスなどの流量制御や、排気装置(EXHT)56のコンダクタンス調整や、ポンプの作動/非作動などの切替えを高い信頼性をもって制御できる。
このようなプラズマ処理装置1においては、まず、大気圧の清浄空気雰囲気に保持されたウエハ搬入出室8内のウエハ搬送装置16により、いずれかのフープFからウエハWを一枚取り出してアライメントチャンバー14に搬入し、ウエハWの位置合わせを行う。次いで、ウエハWをロードロック室6,7のいずれかに搬入し、そのロードロック室内を真空引きした後、ウエハ搬送装置4または5によりそのロードロック室内のウエハWを処理ユニット2または処理ユニット3に装入して、エッチング処理を行い、引き続き、同一の処理ユニット内で後処理を行う。その後、ウエハWをウエハ搬送装置4,5のいずれかによりロードロック室6,7のいずれかに搬入し、その中を大気圧に戻した後、ウエハ搬入出室8内のウエハ搬送装置16によりロードロック室内のウエハWを取出し、フープFのいずれかに収容する。このような操作を1ロットのウエハWに対して行い、1ロットの処理が終了する。
次に、処理ユニット2の詳細について、図4により説明する。図4は、処理ユニット2の概略断面図である。この処理ユニット2では、前記したように、「第1のプラズマ処理」としてのドライエッチングに引き続き、その「後処理」である、「第2のプラズマ処理」としてのOプラズマ処理および「第3のプラズマ処理」としてのフッ素含有ガスプラズマ処理を同一チャンバー内で行うことができるように構成されている。なお、処理ユニット3も、処理ユニット2と同様の構成である。
処理ユニット2は、電極板が上下平行に対向し、一方にプラズマ形成用電源が接続された容量結合型平行平板プラズマエッチング装置として構成されている。
この処理ユニット2は、例えば表面がセラミック溶射処理されたアルミニウムからなる円筒形状に成形された処理容器としてのチャンバー22を有しており、このチャンバー22は保安接地されている。前記チャンバー22内には、例えばシリコンからなり、その上に所定の膜が形成されたウエハWを載置し、下部電極として機能するサセプタ23が支持部材24に支持された状態で設けられている。この支持部材24はセラミックなどの絶縁板25を介して、図示しない昇降機構を備えた支持台26により支持されており、この昇降機構によってサセプタ23が昇降可能となっている。支持台26の下方中央の大気部分は、ベローズ27で覆われており、チャンバー22内と大気部分とが分離されている。
前記支持部材24の内部には、冷媒室28が設けられており、この冷媒室28には、例えばガルデンなどの冷媒が冷媒導入管28aを介して導入されて循環し、その冷熱が前記サセプタ23を介して前記ウエハWに対して伝熱され、これによりウエハWの処理面が所望の温度に制御される。また、チャンバー22が真空に保持されていても、冷媒室28に循環される冷媒によりウエハWを有効に冷却可能なように、被処理体であるウエハWの裏面に、伝熱媒体、例えばHeガスなどを供給するためのガス通路29が設けられており、この伝熱媒体を介してサセプタ23の冷熱がウエハWに有効に伝達され、ウエハWを精度よく温度制御することができる。
サセプタ23は、その上部中央部が凸状の円板状に成形され、その上に絶縁材の間に電極32が介在されてなる静電チャック31が設けられており、電極32に接続された直流電源33から直流電圧が印加されることにより、例えばクーロン力によってウエハWを静電吸着する。前記サセプタ23の上端周縁部には、静電チャック31上に載置されたウエハWを囲むように、エッチングの均一性を向上させるための環状のフォーカスリング35が配置されている。
前記サセプタ23の上方には、このサセプタ23と平行に対向して上部電極として機能するシャワーヘッド41が設けられている。このシャワーヘッド41は、絶縁材42を介して、チャンバー22の上部に支持されており、サセプタ23との対向面44には、多数の吐出孔43を有している。なお、ウエハW表面とシャワーヘッド41とは、例えば30〜90mm程度離間され、この距離は前記昇降機構により調節可能である。
前記シャワーヘッド41の中央には、ガス導入口46が設けられ、さらにこのガス導入口46には、ガス供給管47が接続されており、さらにこのガス供給管47には、バルブ48を介して、エッチングガスおよびクリーニングガス等を供給するガス供給系が接続されている。ガス供給系は、例えば、Clガス供給源50、CFガス供給源51、Oガス供給源52を有しており、これらのガス供給源からの配管には、それぞれマスフローコントローラー53およびバルブ54が設けられている。
そして、エッチングガスとしてのClガス、後処理ガスとしてのCFガスおよびOガスは、ガス供給系のそれぞれのガス供給源からガス供給配管47、ガス導入口46を介してシャワーヘッド41内の空間に至り、ガス吐出孔43から吐出される。
前記チャンバー22の側壁底部近傍には、排気管55が接続されており、この排気管55には、排気装置56が接続されている。排気装置56は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを備えており、これによりチャンバー22内を所定の減圧雰囲気、例えば1Pa以下の所定の圧力まで真空引き可能なように構成されている。また、チャンバー22の側壁には、ウエハWの搬入出口57と、この搬入出口57を開閉するゲートバルブG1とが設けられており、このゲートバルブG1を開にした状態で搬入出口57を介してウエハWが隣接するロードロック室6(図2参照)との間で搬送されるようになっている。
上部電極として機能するシャワーヘッド41には、高周波電源60が接続されており、その給電線には整合器61が介在されている。この高周波電源60は、例えば60MHzの周波数の高周波電力を上部電極であるシャワーヘッド41に供給し、上部電極であるシャワーヘッド41と下部電極であるサセプタ23との間にプラズマ形成用の高周波電界を形成する。また、シャワーヘッド41には、ローパスフィルター(LPF)62が接続されている。
下部電極として機能するサセプタ23には、高周波電源70が接続されており、その給電線には、整合器71が介在されている。この高周波電源70は、例えば13.56MHzの周波数の高周波電力を下部電極であるサセプタ23に供給し、プラズマ中のイオンをウエハWに向けて引き込み、異方性の高いエッチングを実現する。また、このサセプタ23には、ハイパスフィルター(HPF)36が接続されている。
図4の装置を用いてエッチングする際には、まず、ゲートバルブG1を開にして、ウエハWをチャンバー22内に搬入し、サセプタ23に載置した後、ゲートバルブG1を閉じ、サセプタ23を上昇させてサセプタ23上のウエハW表面とシャワーヘッド41との距離を30〜90mm程度に調整し、排気装置56の真空ポンプにより排気管55を介してチャンバー22内を排気し、チャンバー22内を減圧した後、直流電源33から直流電圧を静電チャック31内の電極32に印加する。これにより、ウエハWは静電チャック31上に静電吸着される。
次いで、チャンバー22内を所定の圧力、例えば、1.3〜13.3Pa程度の圧力に維持し、Clガス供給源50からエッチングガスとしてのClガスをチャンバー22内に導入する。そして、高周波電源60からシャワーヘッド41に、例えば60MHzの高周波電力を印加し、これにより、上部電極としてのシャワーヘッド41と下部電極としてのサセプタ23との間に高周波電界を生じさせ、Clガスをプラズマ化する。
このようにして、エッチングガスのプラズマにより、ウエハWに対してエッチングを行う。このとき、高周波電源70から下部電極であるサセプタ23に所定の周波数の高周波電極を印加してプラズマ中のイオンをサセプタ23側へ引き込むようにする。
処理ユニット2において、後処理としてのOガスによるクリーニング処理やCFガスによる堆積物除去処理を行う場合は、エッチングガスとしてのClガスに代えて、それぞれOガス、CFガスを用いて、同様のプラズマ処理が行われる。
ガスによるクリーニング処理は、例えばチャンバー22内の圧力を1.3〜13.3Pa程度とし、上部電極としてのシャワーヘッド41に500〜800W、下部電極としてのサセプタ23に0W(印加せず)の高周波電力を印加し、Oガスを50〜400mL/min程度の流量で供給することにより行なうことができる。なお、チャンバー22内の温度は、シャワーヘッド41で70〜90℃、側壁で50〜70℃、サセプタ23(ウエハW)で10〜80℃程度とすることが好ましい。以上の条件でOガスによるクリーニング処理を3〜10秒間程度実施することができる。
CFガスによる堆積物除去処理は、Oガスに代えてCFガスを50〜400mL/minの流量で供給する以外は、上記Oガスによるクリーニング処理と同様の条件で実施できる。なお、CFガスに所定比率でOガスを混合することによって、シリコンとの選択比が高くなり、堆積物のみを優勢的に除去できるので有利である。
以上のようにして、単一のチャンバー22内でのオール・イン・ワン処理において、チャンバー22のクリーニングと被処理体であるウエハW表面の堆積物の除去が可能になる。
図5は、マルチチャンバータイプのプラズマ処理装置を示す概略構成図である。このプラズマ処理装置100は、ウエハWに対してエッチング処理およびOプラズマ処理を行うエッチング処理ユニット82,83と、フッ素含有ガスプラズマ処理を行うCFプラズマ処理ユニット84,85と、を有している。また、プラズマ処理装置100は、六角形をなすウエハ搬送室81を有しており、その4つの壁には、それぞれ所定の処理ユニットが接続される接続ポート81a,81b,81c,81dを有している。接続ポート81aにはエッチング処理ユニット82が接続され、接続ポート81bにはエッチング処理ユニット83が接続され、接続ポート81cにはCFプラズマ処理ユニット84が接続され、接続ポート81dにはCFプラズマ処理ユニット85が接続されている。エッチング処理ユニット82,83、CFプラズマ処理ユニット84,85には、チャンバー22内へのガス導入や圧力などを制御するためのモジュールコントローラであるMC305c〜305fが接続されている。これらのMC305c〜305fは、前述のMC305a,305bと同様の構成と機能を有するので、説明を省略する(図3参照)。
また、ウエハ搬送室81の他の二つの壁には、それぞれロードロック室86,87が設けられている。これらロードロック室86,87のウエハ搬送室81と反対側には、ウエハ搬入出室88が設けられており、ウエハ搬入出室88のロードロック室86,87と反対側にはウエハWを収容可能なフープ(FOUP)Fを取り付ける3つの接続ポート89,90,91が設けられている。
エッチング処理ユニット82,83、CFプラズマ処理ユニット84,85およびロードロック室86,87は、ゲートバルブG3,G4を介して接続され、これらは各ゲートバルブG3,G4を開放することにより、ウエハ搬送室81と連通され、各ゲートバルブG3,G4を閉じることによりウエハ搬送室81から遮断される。また、ロードロック室86,87のウエハ搬入出室88に接続される部分にも、ゲートバルブG5が設けられており、ロードロック室86,87は、ゲートバルブG5を開放することによりウエハ搬入出室88に連通され、これらを閉じることにより、ウエハ搬入出室88から遮断される。
ウエハ搬送室81内には、エッチング処理ユニット82,83、CFプラズマ処理ユニット84,85、およびロードロック室86,87に対して、被処理体であるウエハWの搬入出を行うウエハ搬送装置92が設けられている。このウエハ搬送装置92は、ウエハ搬送室81の略中央に配設されており、回転および伸縮可能な回転・伸縮部93の先端にウエハWを保持する2つのブレード93a,93bを有しており、これら2つのブレード93a,93bは互いに反対方向を向くように回転・伸縮部93に取付けられている。なお、このウエハ搬送室81内は、所定の真空度に保持されるようになっている。
ウエハ搬送装置としては、図示のものに限らず、例えば、2つのスカラアームタイプの搬送アームを備えたウエハ搬送装置を採用することも可能である。該2つのスカラアームタイプの搬送アームを備えたウエハ搬送装置は、図5よりも細長く形成されたウエハ搬送室内に配設されたガイドレールに沿って往復移動し、エッチング処理ユニット82,83、CFプラズマ処理ユニット84,85やロードロック室86,87の間でウエハWを搬送するものである。
ウエハ搬入出室88の天井部には、HEPAフィルタ(図示せず)が設けられており、このHEPAフィルタを通過した清浄な空気がウエハ搬入出室88内にダウンフロー状態で供給され、大気圧の清浄空気雰囲気でウエハWの搬入出が行われるようになっている。ウエハ搬入出室88のフープF取付け用の3つの接続ポート89,90,91には、それぞれシャッター(図示せず)が設けられており、これら接続ポート89,90,91にウエハWを収容したフープFまたは空のフープFが直接取付けられ、取付けられた際にシャッターが外れて外気の侵入を防止しつつウエハ搬入出室88と連通するようになっている。
また、ウエハ搬入出室88の片方の側面には、アライメントチャンバー94が設けられており、そこでウエハWのアライメントが行われる。また、ウエハ搬入出室88のアライメントチャンバー94と同じ側には、ユーザーインターフェース503が備えられている。ユーザーインターフェース503は、入力部(キーボード)と例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなる表示部(モニター)を有し、該表示部は、プラズマ処理装置100の各構成要素の動作状況を表示する。
ウエハ搬入出室88を間に挟んでアライメントチャンバー94の反対側には、IM(Integrated Metrology)504が配備されている。このIM504は、CD(Critical Dimention)のばらつきや、ゲート絶縁膜、容量絶縁膜などの膜厚のばらつきを的確に把握するための計測部である。IM504には、ウエハ載置台505と、センサ506が配備されている。センサ506としては、例えばCD値を測定する場合には、ウエハW上のパターン加工寸法を測定するための光学的測定手段を使用できるほか、CD−SEM(Critical Dimention Measurement Scanning Electron Microscope)や、電子線ホログラフィーなども使用できる。また、膜厚測定を行う場合には、センサ506としてX線光電子分光分析装置(XPS)、オージェ電子分光分析装置(AES)、真空紫外光(VUV)エリプソメトリ等を用いることができる。
また、ウエハ搬入出室88のフープFが配備されている側には、パーティクル検査部507が設けられている。パーティクル検査部507は、ウエハW表面上のパーティクル(微粒子)検出部であり、ウエハ載置台508と、例えば散乱光検出方式、光学像比較方式などによる光学的測定手段509を具備している。
ウエハ搬入出室88内には、フープFに対するウエハWの搬入出およびロードロック室86,87に対するウエハWの搬入出を行うウエハ搬送装置96が設けられている。このウエハ搬送装置96は、多関節アーム構造を有しており、フープFの配列方向に沿ってレール98上を走行可能となっており、その先端のピック97上にウエハWを載せてその搬送を行う。
プラズマ処理装置100におけるウエハ搬送装置92,96の動作等のシステム全体の制御や、エッチング処理ユニット82,83およびCFプラズマ処理ユニット84,85における処理条件の設定などは、制御部99によって行われる。制御部99の構成は、プラズマ処理装置1における図3に示す制御部19と同様であるので説明を省略するが、プラズマ処理装置100では、制御部99を備え、総括制御部であるEC301の支配の下で制御を行うMC305c〜305fを備えているため、例えば、チャンバー22内に導入する処理ガスの流量比やガス種の切替え、チャンバー内圧力などを高い信頼性をもって制御できる。
このようなプラズマ処理装置100においては、まず、大気圧の清浄空気雰囲気に保持されたウエハ搬入出室88内のウエハ搬送装置96により、いずれかのフープFからウエハWを一枚取り出してアライメントチャンバー94に搬入し、ウエハWの位置合わせを行う。次いで、ウエハWをロードロック室86,87のいずれかに搬入し、そのロードロック室内を真空引きした後、ウエハ搬送室81内のウエハ搬送装置92によりそのロードロック室内のウエハWを取り出す。
次に、取り出したウエハWを、エッチング処理ユニット82または83に装入してエッチング処理を行い、引き続きOプラズマ処理を行う。その後、ウエハWをウエハ搬送装置92によりエッチング処理ユニット82または83から取り出し、CFプラズマ処理ユニット84または85に装入してCFプラズマ処理を行う。すなわち、このプラズマ処理装置100では、エッチング処理およびOプラズマ処理をエッチング処理ユニット82または83で行い、引き続き真空を破ることなくCFプラズマ処理ユニット84または85においてCFプラズマ処理を行う。その後、ウエハWをウエハ搬送装置92によりロードロック室86,87のいずれかに搬入し、その中を大気圧に戻した後、ウエハ搬入出室88内のウエハ搬送装置96によりロードロック室内のウエハWを取出し、フープFのいずれかに収容する。このような操作を1ロットのウエハWに対して行い、1ロットの処理が終了する。
プラズマ処理装置100におけるエッチング処理ユニット82,83およびCFプラズマ処理ユニット84,85の構造は、ガス供給系が異なる点を除き、図4とほぼ同様の構成を採用することができる。すなわち、エッチング処理ユニット82,83は、エッチングガスとしてのCl供給系およびクリーニングガスとしてのOガス供給系を備えており、CFプラズマ処理ユニット84,85では、CFガス供給系を備えた構成となっている。また、プラズマ処理装置100におけるエッチング処理、Oプラズマ処理、CFプラズマ処理も、それぞれ図4に示す処理ユニット2における処理に準じて実施できる。
そして、第2のプラズマ処理としてのOプラズマ処理によって、第1のプラズマ処理としてのエッチング処理により生じた最初のチャンバー(つまり、エッチング処理ユニット82,83)内のハロゲン雰囲気の置換、チャンバーの腐食防止、ウエハWに吸着したハロゲンガス分子の除去が行われる。また、第3のプラズマ処理としてのCFプラズマ処理によって、別のチャンバー(つまり、CFプラズマ処理ユニット84,85)でウエハWの表面に堆積した堆積物の除去が行われる。この場合、ウエハWを別のチャンバーに移してCFプラズマ処理を行なうことによって、エッチング処理を行ったチャンバー内のハロゲン雰囲気の影響をほぼ遮断できる。従って、搬送システム系での腐食性ガスの発生をより確実に防止できる。
次に、本発明のプラズマ処理方法について、具体的な適用例を挙げて説明する。図6は、ウエハWの縦断面の要部を拡大して模式的に示すもので、STIにおけるシリコントレンチエッチングとその後処理に本発明のプラズマ処理方法を適用した例を説明するものである。図6(a)に示すとおり、ウエハWを構成するシリコン基板101上には、例えばSiOなどの絶縁膜102が形成され、さらにその上には、例えばSiなどのマスク膜103が形成されている。このマスク膜103は、フォトリソグラフィー技術により所定形状にパターニングされており、ハードマスクとして機能する。
そして、図6(b)に示すように、マスク膜103をマスクとして、シリコン基板101をプラズマエッチングし、トレンチ110を形成する(第1のプラズマ処理)。このトレンチ110の形成過程では、Siとエッチングガス中のハロゲンとが反応し、SiXなどの堆積物Dが生成する。
次に、チャンバー内をOプラズマによって処理することにより、チャンバー22の内壁、チャンバー内部の構成部材、ウエハWなどに付着しているハロゲンガスを除去する(第2のプラズマ処理)。この段階では、堆積物Dは大半が除去されずトレンチ110の壁に付着している。この堆積物Dは、大気開放されると、大気中の水分と反応してHBrやHClなどの腐食性ガスを生成するので、搬送系の腐食原因となるものである。
続いて、同一チャンバー内あるいは別のチャンバーにウエハWを移してCFプラズマによる処理を行なう(第3のプラズマ処理)。これにより、図6(c)に示すように堆積物Dを除去することができる。この際、CFガスに所定比率でOガスを混合することにより、シリコン基板101の不要なエッチングが抑制され、高い選択性で堆積物Dのみを効果的に除去できるので、信頼積の高い半導体装置が得られる。
本発明のプラズマ処理方法は、例えば図7(a)、(b)に示すような構造のゲート電極の形成過程でのエッチング処理にも適用することができる。図7(a)は、ポリシリコン層105上にタングステンシリサイド(WSi)層106を積層したタングステンポリサイド構造であり、同図(b)は、ポリシリコン層105上にバリア層108を介してタングステン層109を積層したタングステンポリメタル構造のゲート電極である。なお、図7において符号101は、Si基板(シリコン基板)を、符号104はSiOなどのゲート絶縁膜を、符号107は窒化シリコンなどのハードマスク層107を、それぞれ示している。
図7(b)に示すゲート電極を例に挙げ、その作製手順を示すと、まず、Si基板101に、P+またはN+がドープされウエル領域(拡散領域;図示せず)を形成し、次いで熱酸化処理等によりゲート絶縁膜104を形成する。ゲート絶縁膜104上にはCVDによりポリシリコン層105を成膜し、その上にバリア層108を成膜し、さらに高融点電極材料であるタングステンによりタングステン層109を形成する。タングステン層109の形成には、例えばCVD法やスパッタ法が利用できる。なお、この例では、バリア層108としてタングステンナイトライドを用いている。
タングステン層109の上には、窒化シリコンなどのハードマスク層107を形成し、さらにフォトレジスト膜(図示せず)を形成しておく。そして、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジスト膜をマスクとしてハードマスク層107をエッチングし、さらにフォトレジスト膜+ハードマスク層107またはハードマスク層107をマスクとしてタングステン層109、バリア層108、ポリシリコン層105を順次エッチングしてゲート電極を形成する。
このような一連のエッチングの過程で、タングステン層109をエッチングする際(第1のプラズマ処理)には、Clなどのハロゲン系のガスを用いることが多く、WClなどの反応生成物が堆積物として生成し、ウエハW表面に付着する。そこで、Oプラズマによる第2のプラズマ処理に加え、CFガスによる第3のプラズマ処理を行なうことによって、ウエハW上から堆積物を除去することができる。これにより、ウエハWを媒介とする搬送系の腐食を防止することができる。
以下、実施例、比較例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって制約されるものではない。なお、以下の実施例、比較例では、図4と同様の構成の処理ユニットを用い、以下の条件でプラズマ処理を実施した。
<第1のプラズマ処理(エッチング処理)>
エッチングガスとして腐食性ガスであるClとHBrを含むガスを用い、STIのシリコントレンチエッチングを実施した。
<第2のプラズマ処理(Oプラズマ処理)>
処理圧力;2.6Pa(20mTorr)
高周波パワー;上部電極650W、下部電極0W
ガス流量;200mL/min(sccm)
バックプレッシャー;ウエハWのセンター部/エッジ部=400Pa/400Pa(3Torr/3Torr)
チャンバー内温度;シャワーヘッド80℃、側壁60℃、サセプタ20℃
<第3のプラズマ処理(CFプラズマ処理)>
ガスに代えて、CFガスを200mL/min(sccm)の流量で用いた以外は、上記と同様に実施した。なお、処理ガスとして4%Hを用いた場合も同様に実施した。
図6と同様の積層構造を有するウエハWに対し、エッチングガスとして、腐食性ガスであるClおよびHBrを含むガスを使用してシリコンウエハのエッチングプロセスを実施するとともに、後処理を試験区分により条件を変えて実施した。試験区分は、表1に示すとおりであり、Oプラズマ処理のみを10秒間実施した場合(比較例1)、Oプラズマ処理を5秒間実施した後に4%Hプラズマ処理を5秒間実施した場合(比較例2)、Oプラズマ処理を5秒間実施した後にCFプラズマ処理を5秒間実施した場合(実施例1)のそれぞれの条件でブランケットシリコンウエハを10枚ずつ処理し、その後10分間放置した後で、ハロゲン検知管を用いて搬送経路(フープ内)雰囲気中の塩素量を測定した。フープ内の測定は、ウエハ載置位置より上方65mmのフープ上部および下方45mmのフープ下部の2カ所にて行なった。その結果を表1に示した。
Figure 2006270030
表1から、Oプラズマ処理のみ実施した比較例1と、Oプラズマ処理(5秒間)の後に4%Hプラズマ処理(5秒間)を実施した場合(比較例2)では、フープ内の塩素量が高かった。これは、ウエハ上に残存した堆積物から塩素が大気開放状態で揮散したものと考えられ、搬送システムの腐食が懸念された。
一方、Oプラズマ処理後にCFプラズマ処理を実施した実施例1では、フープ内の塩素は僅かしか検出されず(0.3ppm以下/フープ)、本発明方法が搬送システムの腐食防止に有効であることが示された。なお、Oプラズマ処理とCFプラズマ処理を組み合わせて実施した結果、チャンバー内の堆積物も殆ど除去され、チャンバーの腐食防止にも有効であった。
次に、上記実施例1、比較例1、2の各々の処理を施した後のシリコンウエハについて、シリコンウエハ上のハロゲン量(ClおよびBr)を測定した。シリコンウエハ上のハロゲン量は、シリコンウエハを100mLの水に浸漬してハロゲンを溶出させ、この溶出液をイオンクロマトグラフィーで測定することにより行なった。その結果を表2に示す。
Figure 2006270030
表2から、実施例1は比較例1、2に比べて有意にハロゲンの付着が少ないことが確認された。
また、実施例1、比較例1、2のそれぞれの試験区分について、プロセス特性を評価した結果を表3に示す。表3には、マスク層(SiN)の膜厚低下量(後処理前の膜厚−後処理後の膜厚)と、シリコンのトレンチ深さ(マスク層も含む全深さ−10nm−残存マスク層膜厚)を示している。
Figure 2006270030
表3から、Oプラズマ処理の後にCFプラズマ処理を実施した実施例1は、Oプラズマ処理のみを実施した比較例1と比較して略同等のエッチングプロファイルを示した。このことから、第3のプラズマ処理を行なっても、エッチングプロファイルに大きな変化は生じないことが確認された。
図8および図9は、プラズマ処理装置1やプラズマ処理装置100に適用可能な処理ユニットの別の構成例を示している。
図8に示す処理ユニット2aは、チャンバー22内をモニターするために、該チャンバー22の上部壁からシャワーヘッド41までを貫通する窓63が形成されている。この窓63には、窓材としての透光性部材64a,64bが配備されている。この窓63の透光性部材64a,64bを介して、チャンバー22の外部に配備されたプラズマ発光測定器65により、チャンバー22内のプラズマ形成空間におけるプラズマ中のラジカルなどの発光強度を計測することによって、エッチング終点の検出などを行うことが可能になっている。
同様に、図9に示す処理ユニット2bでは、チャンバー22内をモニターするための窓66がチャンバー22の側壁に形成されている。この窓66には、窓材としての透光性部材67が配備されており、この透光性部材67を介して、チャンバー22の外部に配備されたプラズマ発光測定器68により、チャンバー22内のプラズマ形成空間におけるプラズマ中のラジカルなどの発光強度を計測することによって、エッチング終点の検出などを行うことが可能になっている。
上記図8および図9の処理ユニット2a,2bでは、透光性部材64a,64b,67の材質として、例えば、リチウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のフッ化物の単結晶体を使用している。かかるフッ化物単結晶としては、具体的にはフッ化リチウム(LiF)単結晶、フッ化マグネシウム(MgF)単結晶、フッ化カルシウム(CaF)単結晶、フッ化バリウム(BaF)単結晶などが例示される。これらのフッ化物は、従来の窓材の代表的な材質である石英に比べて耐プラズマ性に優れており、また、サファイヤに比べてもAlなどの金属汚染やパーティクルの発生などを大幅に抑制できる材質である。
例えば、一定期間のプラズマ処理の前後において、サファイヤとフッ化カルシウムとのパーティクル数の増加率を比べた試験の結果では、サファイヤが処理前から処理後のパーティクル増加数が69個の増加であったのに対し、フッ化カルシウムの場合は同16個に抑制されたことが確認された。さらに、上記フッ化物の単結晶は、短波長側、例えば400nm以下の波長の透過率に優れているので、これらを窓材として用いることで、プラズマ発光の測定感度を向上させることが可能になる。
このように、透光性部材64a,64b,67の材質として、リチウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のフッ化物の単結晶体、特に好ましくは耐プラズマ性に優れたフッ化カルシウム単結晶を用いた図8および図9の処理ユニット2a,2bでは、プラズマ中のラジカル発光強度などを高感度に測定することが可能であるとともに、チャンバー22内のパーティクル汚染や金属汚染を確実に低減することができる。なお、図8および図9の処理ユニット2a,2bの他の構成は、図4に示す処理ユニット2と同様であるため、同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
以上、本発明の実施形態を述べたが、本発明は上記実施形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、第1のプラズマ処理および腐食性ガスを使用する処理として、プラズマエッチング処理を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、ハロゲンガス等の腐食性ガスを用いるプロセスであれば同様に適用できる。
また、上記実施形態では、平行平板型のプラズマエッチング装置を使用する例を挙げたが、これに限るものではなく、上部電極のみ、または下部電極のみに高周波電力を印加するタイプの装置であってもよく、永久磁石を用いたマグネトロンRIEプラズマエッチング装置であってもよい。また、容量結合型のプラズマエッチング装置に限らず、誘導結合型等の他の種々のプラズマエッチング装置を用いることができる。
本発明方法は、半導体デバイスの製造プロセスなど処理過程で腐食性ガスを用いるプロセスにおいて利用可能である。
第1〜第3のプラズマ処理後のウエハ表面の状態を説明する模式図。 本発明方法の実施に適したプラズマ処理装置を示す概略構成図。 図2のプラズマ処理装置における制御部の概略構成を示す図面。 処理ユニットの断面構造を示す図。 本発明方法の実施に適した別のプラズマ処理装置を示す概略構成図。 本発明方法を適用したSTIのトレンチエッチングにおけるウエハ断面の模式図。 エッチング過程で本発明方法を適用可能なゲート電極の断面構造を示す模式図。 処理ユニットの別の構成例の断面構造を示す図。 処理ユニットのさらに別の構成例の断面構造を示す図。
符号の説明
1;プラズマ処理装置
2,2a,2b;処理ユニット
3;処理ユニット
82,83;エッチング処理ユニット
84,85;CFプラズマ処理ユニット
100;プラズマ処理装置
201;吸着物
202;堆積物
W;ウエハ

Claims (25)

  1. チャンバー内の被処理体に対してプラズマ処理を行うプラズマ処理方法であって、
    ハロゲン元素を含むガスをプラズマ化して生成した第1のプラズマにより被処理体を処理する第1のプラズマ処理と、
    第1のプラズマ処理後、前記チャンバー内に酸素を含むガスを供給し、第2のプラズマを生成させて前記チャンバーおよび被処理体を処理する第2のプラズマ処理と、
    第2のプラズマ処理後の被処理体を、フッ素を含むガスをプラズマ化して生成した第3のプラズマにより処理する第3のプラズマ処理と、
    を含むことを特徴とする、プラズマ処理方法。
  2. 前記第1のプラズマ処理から第3のプラズマ処理までを同一のチャンバー内で行うことを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
  3. 前記第1のプラズマ処理と第2のプラズマ処理を同一のチャンバー内で実施し、第3のプラズマ処理を別のチャンバー内で行うことを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理方法。
  4. 前記第2のプラズマ処理では、前記チャンバーの内壁、前記チャンバー内部の構成部材および被処理体に付着した前記ハロゲン元素を含むガスを除去することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  5. 前記第3のプラズマ処理では、被処理体に付着したハロゲン化合物を除去することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  6. 前記第3のプラズマ処理では、被処理体に付着したハロゲン化ケイ素を除去することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  7. 前記フッ素を含むガスが、CF、NFまたはSFであることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  8. 前記フッ素を含むガスが、CF、NFまたはSFと、Oとの混合ガスであることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  9. 前記ハロゲン元素が、塩素または臭素であり、第1のプラズマ処理が、シリコンのプラズマエッチング処理であることを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  10. 前記シリコンのプラズマエッチング処理が、シャロートレンチアイソレーションにおけるシリコンのトレンチエッチング処理であることを特徴とする、請求項9に記載のプラズマ処理方法。
  11. チャンバー内の被処理体に対してプラズマ処理を行うプラズマ処理方法であって、
    ハロゲン元素を含むガスをプラズマ化して生成した第1のプラズマによりシリコンをエッチング処理する第1のプラズマ処理と、
    第1のプラズマ処理後、前記チャンバー内に酸素を含むガスを供給し、第2のプラズマを生成させて前記チャンバーの内壁、前記チャンバー内部の構成部材および被処理体に付着した前記ハロゲン元素を含むガスを除去する第2のプラズマ処理と、
    第2のプラズマ処理後の被処理体に付着したハロゲン化ケイ素を、CF、NFまたはSFを含むガスをプラズマ化して生成した第3のプラズマにより除去する第3のプラズマ処理と、
    を含むことを特徴とする、プラズマ処理方法。
  12. チャンバー内の被処理体に対して、腐食性ガスを使用する処理の後に施される後処理方法であって、
    前記チャンバー内に酸素を含むガスを供給し、Oプラズマを生成させて前記チャンバーおよび被処理体を処理するOプラズマ処理と、
    プラズマ処理後の被処理体を、フッ素を含むガスをプラズマ化して生成したフッ素含有ガスプラズマにより処理するフッ素含有ガスプラズマ処理と、
    を含むことを特徴とする、後処理方法。
  13. 前記腐食性ガスを使用する処理プロセス、前記Oプラズマ処理および前記フッ素含有ガスプラズマ処理までを同一のチャンバー内で行うことを特徴とする、請求項12に記載の後処理方法。
  14. 前記Oプラズマ処理と前記フッ素含有ガスプラズマ処理を異なるチャンバー内で行うことを特徴とする、請求項12に記載の後処理方法。
  15. 前記Oプラズマ処理では、前記チャンバーの内壁、前記チャンバー内部の構成部材および被処理体に付着した前記腐食性ガスを除去することを特徴とする、請求項12から請求項14のいずれか1項に記載の後処理方法。
  16. 前記フッ素含有ガスプラズマ処理では、被処理体に付着したハロゲン化合物を除去することを特徴とする、請求項15に記載の後処理方法。
  17. 前記フッ素含有ガスプラズマ処理では、被処理体に付着したハロゲン化ケイ素を除去することを特徴とする、請求項15に記載の後処理方法。
  18. 前記フッ素を含むガスが、CF、NFまたはSFであることを特徴とする、請求項12から請求項17のいずれか1項に記載の後処理方法。
  19. 前記フッ素を含むガスが、CF、NFまたはSFと、Oとの混合ガスであることを特徴とする、請求項12から請求項17のいずれか1項に記載の後処理方法。
  20. 前記腐食性ガスが、ハロゲン元素を含むガスであり、前記腐食性ガスを使用する処理が、シリコンのエッチング処理であることを特徴とする請求項12から請求項19のいずれか1項に記載の後処理方法。
  21. 前記シリコンのエッチング処理が、シャロートレンチアイソレーションにおけるシリコンのトレンチエッチング処理であることを特徴とする、請求項20に記載の後処理方法。
  22. プラズマを発生させるプラズマ供給源と、
    前記プラズマにより、被処理体に対しプラズマ処理を行なうためのチャンバーと、
    前記チャンバー内で前記被処理体を載置する支持体と、
    前記チャンバー内を減圧するための排気手段と、
    前記チャンバー内にガスを供給するためのガス供給手段と、
    前記チャンバー内で請求項1から請求項11のいずれか1項に記載されたプラズマ処理方法が行なわれるように制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする、プラズマ処理装置。
  23. 前記チャンバーには、その内部を外部からモニターするための透視窓が設けられており、該透視窓は、リチウム、マグネシウム、カルシウムおよびバリウムよりなる群から選ばれる元素のフッ化物の単結晶体により構成されることを特徴とする、請求項22に記載のプラズマ処理装置。
  24. コンピュータ上で動作し、実行時に、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載されたプラズマ処理方法が行なわれるようにプラズマ処理装置を制御することを特徴とする、制御プログラム。
  25. コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ記憶媒体であって、
    前記制御プログラムは、実行時に、請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載されたプラズマ処理方法が行なわれるように、プラズマ処理装置を制御するものであることを特徴とする、コンピュータ記憶媒体。
JP2005262446A 2005-02-28 2005-09-09 プラズマ処理方法、および後処理方法 Pending JP2006270030A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005262446A JP2006270030A (ja) 2005-02-28 2005-09-09 プラズマ処理方法、および後処理方法
US11/354,836 US7871532B2 (en) 2005-02-28 2006-02-16 Plasma processing method and post-processing method

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005054119 2005-02-28
JP2005262446A JP2006270030A (ja) 2005-02-28 2005-09-09 プラズマ処理方法、および後処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006270030A true JP2006270030A (ja) 2006-10-05

Family

ID=37205608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005262446A Pending JP2006270030A (ja) 2005-02-28 2005-09-09 プラズマ処理方法、および後処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006270030A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100762714B1 (ko) 2006-10-27 2007-10-02 피에스케이 주식회사 플라스마를 이용하여 기판을 처리하는 장치, 플라스마를공급하는 방법 및 플라스마를 공급하여 기판을 처리하는방법
WO2010110309A1 (ja) * 2009-03-26 2010-09-30 株式会社アルバック 真空処理方法及び真空処理装置
JP2012507630A (ja) * 2008-11-04 2012-03-29 プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド 半導体用途用の熱スプレーコーティング
KR20120095812A (ko) * 2011-02-21 2012-08-29 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 기판 처리 방법 및 기억 매체
KR20140119030A (ko) * 2012-02-01 2014-10-08 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 플라스마 에칭 방법 및 플라스마 에칭 장치
JP2015060934A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理方法
KR101572592B1 (ko) 2013-06-25 2015-11-27 가부시키가이샤 히다치 하이테크놀로지즈 플라즈마 처리 방법 및 진공 처리 장치
KR20200018547A (ko) * 2016-10-31 2020-02-19 가부시키가이샤 히다치 하이테크놀로지즈 플라스마 에칭 방법

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61250185A (ja) * 1985-04-25 1986-11-07 Anelva Corp 真空処理装置のクリ−ニング方法
JPH0897189A (ja) * 1994-09-29 1996-04-12 Nec Yamagata Ltd 真空処理装置のクリーニング方法
JPH08279486A (ja) * 1993-05-20 1996-10-22 Hitachi Ltd プラズマ処理方法
JP2002289589A (ja) * 2001-03-27 2002-10-04 Fujitsu Ltd エッチング方法
JP2003115478A (ja) * 2001-10-05 2003-04-18 Toshiba Ceramics Co Ltd プラズマ処理装置用窓部材
JP2004509464A (ja) * 2000-09-15 2004-03-25 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド シリコンのエッチング及びチャンバのクリーニングプロセスの一体化

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61250185A (ja) * 1985-04-25 1986-11-07 Anelva Corp 真空処理装置のクリ−ニング方法
JPH08279486A (ja) * 1993-05-20 1996-10-22 Hitachi Ltd プラズマ処理方法
JPH0897189A (ja) * 1994-09-29 1996-04-12 Nec Yamagata Ltd 真空処理装置のクリーニング方法
JP2004509464A (ja) * 2000-09-15 2004-03-25 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド シリコンのエッチング及びチャンバのクリーニングプロセスの一体化
JP2002289589A (ja) * 2001-03-27 2002-10-04 Fujitsu Ltd エッチング方法
JP2003115478A (ja) * 2001-10-05 2003-04-18 Toshiba Ceramics Co Ltd プラズマ処理装置用窓部材

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100762714B1 (ko) 2006-10-27 2007-10-02 피에스케이 주식회사 플라스마를 이용하여 기판을 처리하는 장치, 플라스마를공급하는 방법 및 플라스마를 공급하여 기판을 처리하는방법
JP2012507630A (ja) * 2008-11-04 2012-03-29 プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド 半導体用途用の熱スプレーコーティング
JP5274649B2 (ja) * 2009-03-26 2013-08-28 株式会社アルバック 真空処理方法及び真空処理装置
WO2010110309A1 (ja) * 2009-03-26 2010-09-30 株式会社アルバック 真空処理方法及び真空処理装置
US8652970B2 (en) 2009-03-26 2014-02-18 Ulvac, Inc. Vacuum processing method and vacuum processing apparatus
KR20120095812A (ko) * 2011-02-21 2012-08-29 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 기판 처리 방법 및 기억 매체
JP2012174850A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Tokyo Electron Ltd 基板処理方法及び記憶媒体
KR101913676B1 (ko) * 2011-02-21 2018-10-31 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 기판 처리 방법 및 기억 매체
KR20140119030A (ko) * 2012-02-01 2014-10-08 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 플라스마 에칭 방법 및 플라스마 에칭 장치
KR102046193B1 (ko) 2012-02-01 2019-11-18 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 플라스마 에칭 방법 및 플라스마 에칭 장치
KR101572592B1 (ko) 2013-06-25 2015-11-27 가부시키가이샤 히다치 하이테크놀로지즈 플라즈마 처리 방법 및 진공 처리 장치
JP2015060934A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理方法
KR20200018547A (ko) * 2016-10-31 2020-02-19 가부시키가이샤 히다치 하이테크놀로지즈 플라스마 에칭 방법
KR102254447B1 (ko) 2016-10-31 2021-05-24 주식회사 히타치하이테크 플라스마 에칭 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7871532B2 (en) Plasma processing method and post-processing method
TWI849159B (zh) 光阻膜的乾式腔室清潔
JP2006270030A (ja) プラズマ処理方法、および後処理方法
US7344993B2 (en) Low-pressure removal of photoresist and etch residue
US20130048606A1 (en) Methods for in-situ chamber dry clean in photomask plasma etching processing chamber
US20030180968A1 (en) Method of preventing short circuits in magnetic film stacks
TW202105471A (zh) 用於微影蝕刻應用之膜堆疊
US7959970B2 (en) System and method of removing chamber residues from a plasma processing system in a dry cleaning process
US20110130007A1 (en) In-situ clean to reduce metal residues after etching titanium nitride
KR20010075426A (ko) 프로세서 챔버를 세척하는 방법
JP6041709B2 (ja) 金属層をエッチングする方法
JP2020065079A (ja) プラズマ処理装置および大気開放方法
US20050066994A1 (en) Methods for cleaning processing chambers
TW201836005A (zh) 電漿蝕刻方法、電漿蝕刻裝置及基板載置台
US9780037B2 (en) Method of processing target object
US20220282366A1 (en) High density, modulus, and hardness amorphous carbon films at low pressure
TWI575598B (zh) 晶圓製程期間以惰性氫氦混合物進行的原位腔室清潔
JP2008060171A (ja) 半導体処理装置のクリーニング方法
KR101958037B1 (ko) 높은 압력 베벨 에칭 프로세스
TWI686842B (zh) 電漿處理方法及電漿處理裝置
US7488689B2 (en) Plasma etching method
JP2006319041A (ja) プラズマクリーニング方法、成膜方法
EP1835529A1 (en) Method for manufacturing semiconductor device
JP7241627B2 (ja) クリーニング方法及びプラズマ処理装置
JP4727170B2 (ja) プラズマ処理方法、および後処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080811

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100817

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110118