JP2006267173A - 演奏データ編集装置および演奏データ編集プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 アンドゥー操作やリドゥー操作を行った際に、編集前の音を聴いているのか編集後の音を聞いているのか分かるようにする。
【解決手段】 編集操作手段1によりプレイアンドゥー操作を行うと、アンドゥーデータポインタが1つ前に戻り、その操作履歴が履歴バッファ4から読み出される。そして、読み出された操作履歴の内容に対応する編集操作がエディットバッファ3に記憶されている編集中の演奏データからキャンセルされる。同時に、編集操作がキャンセルされた演奏データに区別効果付与再生手段5により音響効果あるいはスタート音が付加されて再生される。これにより、アンドゥーされた音を聞いていることが容易に分かるようになる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、演奏データの編集時に編集操作のアンドゥー操作およびリドゥー操作を行うことのできる演奏データ編集装置および演奏データ編集プログラムに関する。
従来より、演奏データの音色データや楽曲演奏データの編集を行う編集モードと演奏データの再生を行う再生モードとを備える編集装置が知られている。このような編集装置において、編集モードにおいて編集操作を行い編集内容を演奏データに反映させ、この編集内容を再生演奏して、楽音で確認しようとする場合、動作モードを編集モードから再生モードに移行させ、再生モードで再生演奏を行うようにしている。そして、編集モードから再生モードに移行させる代わりに、編集モードに設定された状態で自動演奏開始指示をすることが可能とされて、編集された演奏データに基づく自動演奏を編集モードのままで行うようにした編集装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、シーケンサプログラムには自動演奏することに加えて演奏データの音色データや楽曲演奏データの編集操作を行うことのできるシーケンサプログラムが知られており、このようなシーケンサプログラムの一種であるCUBASE(登録商標)においては、演奏データに行った編集操作のアンドゥー操作やリドゥー操作を行うことができるようにされている(非特許文献1参照)。
特開平11−259069号公報 Steinberg Japan "Cubase SX2",[online],[平成16年6月14日検索],インターネット<http://japan.steinberg.net/products/cubasesx2/feature.html>
このような従来の演奏データ編集装置においては、編集対象に編集操作を行った際に編集後の音と編集前の音とを確認しながら同じ編集対象に対して納得がいくまで複数回の編集操作を行いながら編集を進めていくようになる。この場合、編集中においてアンドゥー操作やリドゥー操作を行った際にも編集操作を1つ戻した/進めた編集後の音と戻す前の編集後の音とを確認しながら編集を進めていくようになる。しかしながら、アンドゥー操作やリドゥー操作を行った際には、編集前の音を聴いているのか編集後の音を聞いているのか分からなくなり易いという問題点があった。
そこで、本発明はアンドゥー操作やリドゥー操作を行った際に、編集前の音を聴いているのか編集後の音を聞いているのかが容易に分かる演奏データ編集装置および演奏データ編集プログラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の演奏データ編集装置および演奏データ編集プログラムは、アンドゥー操作やリドゥー操作に応じて操作履歴のポインタが示す編集対象の演奏データを含む所定の連続範囲の演奏データに音響効果あるいはスタート音を付与して再生するようにしたことを最も主要な特徴としている。
本発明によれば、アンドゥー操作やリドゥー操作に応じて操作履歴のポインタが示す編集対象の演奏データを含む所定の連続範囲の演奏データに音響効果あるいはスタート音を付与して再生するようにしたことにより、再生された音を聞くだけでアンドゥー操作やリドゥー操作後の編集対象の音であることを容易に分かるようになる。
アンドゥー操作やリドゥー操作を行った際に、編集前の音を聴いているのか編集後の音を聞いているのかが容易に分かる演奏データ編集装置および演奏データ編集プログラムを提供するという目的を、アンドゥー操作やリドゥー操作に応じて操作履歴のポインタが示す編集対象の演奏データを含む所定の連続範囲の演奏データに音響効果あるいはスタート音を付与して再生することで実現した。
本発明の実施例の演奏データ編集装置の構成を示すブロック図を図1に示す。この演奏データ編集装置100は、パーソナルコンピュータとほぼ同様の構成とされ演奏データ編集プログラムがインストールされていることにより、演奏データ編集装置が実現されている。この演奏データ編集プログラムは、シーケンサプログラムに含ませることができる。
図1に示す本発明にかかる演奏データ編集装置100において、CPU(Central Processing Unit)10は演奏データ編集装置100の全体の動作を制御している。さらに、演奏データ編集プログラムを含むシーケンサプログラムを実行することでMIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格などに準じた演奏データに基づく楽音再生処理や楽曲演奏データや音色データを編集する演奏データ編集処理等を実行している。このように、演奏データ編集装置100においては、シーケンサプログラム中の演奏データ編集プログラムを実行することにより演奏データ編集装置が実現されている。ROM(Read Only Memory)11には、CPU10が実行するシーケンサプログラム等の動作ソフトウェアや各種データが格納されており、RAM(Random Access Memory)12には、CPU10のワークエリアや各種データ等の記憶エリアが設定されている。このROM11をフラッシュメモリ等の書き換え可能なROMとすることで、動作ソフトウェアを書き換え可能となり動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。
操作子13は演奏データ編集装置100に備えられたキーボードやマウス等の操作子であり、検出回路14は、キーボードやマウス等を走査することによってイベントを検出して、イベントのあった操作子13に対応するイベント出力を出力している。表示回路16は液晶等の表示部15を備え、演奏データ編集画面を含む各種画面を表示部15に表示したり楽音生成時の動作画面を表示部15に表示している。音源回路17は、FM音源、波形メモリ音源、物理モデル音源等とされ、CPU10から音源パラメータ情報と発音の開始指示を受けて楽音信号を生成している。音源パラメータ情報は、割り当てチャンネル、ピッチ情報、エンベロープパラメータ等とされる。音源回路17で生成された楽音信号は効果回路18に供給され、設定されているエフェクトが付加される。効果回路18はDSP(Digital Signal Processor)を備えており、設定されたエフェクトの基本アルゴリズムとエフェクトパラメータに応じたエフェクトを楽音信号に付与している。効果回路18によりエフェクトが付与された楽音信号は、サウンドシステム19から放音される。
通信インタフェース(I/F)20は、演奏データ編集装置100をLAN(ローカルエリアネットワーク)やインターネット、電話回線等の通信ネットワークに接続するインタフェースであり、該通信ネットワークを介して、外部機器21と接続することができる。したがって、外部機器21から各種プログラムやデータをダウンロードすることができるようになる。ダウンロードされたプログラムやデータは、RAM12や図示しないハードディスク記憶装置等の外部記憶装置に格納されるようになる。なお、演奏データ編集装置100の各部は通信バス22により相互にデータの授受を行っている。
図1に示す演奏データ編集装置100において編集操作を行う際の演奏データ編集装置100の機能を示す機能ブロック図を図2に示す。
図2において、音色データや楽曲演奏データの編集操作を行う編集操作手段1は、演奏データ編集プログラムを起動させた演奏データ編集装置100により実現されており、演奏データ編集プログラムを起動させた状態において、キーボードやマウス等の操作子13を操作することにより音色データや楽曲演奏データの編集操作を行うことができる。演奏データ編集プログラムを起動させると、基礎データ(EDIT DATA)である編集したい演奏データが基礎データ記憶手段2から読み出されてRAM12に確保されたエディットバッファ(EDITBUF)3の記憶領域に書き込まれる。この場合、基礎データ記憶手段2は外部記憶装置あるいはROM11とされる。そして、表示部15には演奏データ編集処理時において演奏データ編集画面が表示され、この演奏データ編集画面に音色データや楽曲演奏データを表示して編集操作を行うことができるようになる。そこで、表示された音色データや楽曲演奏データにおける編集したい部分のデータを編集対象としてキーボードやマウス等の操作子13を操作することにより、編集対象の編集操作を行うことができる。
編集操作手段1により行った編集操作の操作履歴(OPERATION HISTORY)はRAM10上に確保された履歴バッファ4の記憶領域に格納される。履歴バッファ4には、次に行った編集操作の操作履歴を書き込む履歴バッファ4上のアドレス位置を示すアンドゥーデータポインタ(UNDODATA POINTER)が設けられており、図示する例ではアンドゥーデータポインタは”Un+1”のアドレス位置を示している。すなわち、音色データや楽曲演奏データに対して今回行った編集操作の操作履歴はアドレス位置”Un”に記憶されており、操作履歴が記憶されることによりアンドゥーデータポインタが1つ進められてアドレス位置”Un+1”を示すようになっている。このようにして編集操作を行ったエディットバッファ3に記憶されている編集中データEDnの再生指示がされた際に、アンドゥーデータポインタが示す編集対象の演奏データを含む所定の連続範囲の演奏データが、音源回路17により再生されてサウンドシステム19から放音される。これにより、編集操作を行った演奏データ部分を聴取することができる。
本発明にかかる演奏データ編集装置100においては、音色データや楽曲演奏データの編集中において編集操作のアンドゥー操作やリドゥー操作を行うことができる。編集操作において、このようなアンドゥー操作やリドゥー操作を行う演奏データ編集装置100の機能を示す機能ブロック図を図3に示す。
キーボードやマウス等の操作子13を操作することで編集操作手段1においてアンドゥー操作を行うと、図示するようにアンドゥーデータポインタが1つ戻りアドレス位置”Un”を示すようになり、アドレス位置”Un”の操作履歴が読み出されこの操作履歴の編集内容がエディットバッファ3に記憶されている編集中データからキャンセルされる。これにより、編集中データEDnは1つ前までの編集操作を反映した編集中データEDn-1に復帰することになる。このアンドゥー操作は、例えば「Ctrl」+「z」キーを押すことにより起動されるが、「Ctrl」+「z」+「p」キーを押すとプレイアンドゥー(PLAY UNDO)操作が起動される。このプレイアンドゥー操作では、アンドゥーされた際に復帰した編集中データEDn-1におけるアンドゥーデータポインタが示す編集対象の演奏データを含む所定の連続範囲の演奏データを再生するようにしている。
この場合、アンドゥーされた編集中データEDn-1は、区別効果付与手段5に供給されて所定の音響効果や、発音開始時に何らかのスタート音が付与されて再生されるようになる。これにより、アンドゥー操作を行った演奏データ部分を聴取することができると共に、アンドゥーされた編集中データEDn-1を再生した音であることを容易に判別することができるようになる。なお、所定の音響効果は、例えば高域や低域を減衰させたLo−Fi(Low Fidelity)効果音とされ効果回路18により付与されるようになる。また、何らかのスタート音は発音開始される時に、例えばビープ音やアンドゥーされた演奏データを再生する旨の音声とされ効果回路18により付与されるようになる。なお、音色データの編集操作を行っている際には音響効果を付与することができないことから、この場合にはスタート音を付与するのが好適である。
このようなアンドゥー操作あるいはプレイアンドゥー操作を行うことにより、今までに編集操作手段1により行った以前の編集操作の内の最良の編集操作を反映した演奏データに編集することができるようになる。
また、リドゥー操作は、1回以上のアンドゥー操作(プレイアンドゥー操作を含む)を行った際に、その時点の編集操作より1つ先に行われている編集操作の内容を反映した演奏データに復帰させる操作とされる。すなわち、キーボードやマウス等の操作子13を操作することで編集操作手段1においてリドゥー操作を行うと、アンドゥーデータポインタが1つ先に進み次のアドレス位置を示すようになり、次のアドレス位置の操作履歴が読み出されこの操作履歴の編集内容がエディットバッファ3に記憶されている編集中データに反映される。これにより、編集中データは直前に行われたアンドゥー操作時点より1つ先までの編集操作を反映した編集中データに復帰するようになる。このリドゥー操作は、例えば「Ctrl」+「y」キーを押すことにより起動されるが、「Ctrl」+「y」+「p」キーを押すとプレイリドゥー操作が起動される。このプレイリドゥー操作では、リドゥーされた際に直前に行われたアンドゥー操作時点より1つ先のアンドゥーデータポインタが示す編集対象の演奏データを含む所定の連続範囲の演奏データを再生するようにしている。
この際に、リドゥーされた編集中の演奏データは、区別効果付与手段5に供給されて所定の音響効果や、発音開始時に何らかのスタート音が付与されて再生されるようになる。これにより、リドゥーされた編集中データの音が再生されたことを容易に判別することができるようになる。なお、所定の音響効果は、例えば高域や低域を減衰させたLo−Fi(Low Fidelity)効果音とされ効果回路18により付与されるようになる。また、何らかのスタート音は発音開始される時に、例えばビープ音や復帰データを再生する旨の音声とされ効果回路18により付与されるようになる。なお、音色データの編集操作を行っている際には音響効果を付与することができないことから、この場合にはスタート音を付与するのが好適である。
以上説明したアンドゥー操作(プレイアンドゥー操作を含む)およびリドゥー操作(プレイリドゥー操作を含む)を行うことにより、今までに編集操作手段1により行った編集操作の内の最良の編集操作を反映した演奏データに編集することができるようになる。
次に、本発明にかかる演奏データ編集装置100が実行する演奏データ編集処理のフローチャートを図4ないし図6に示す。この場合、演奏データ編集処理を実行する演奏データ編集プログラムはシーケンサプログラム中に含まれている。
キーボードやマウス等の操作子13により演奏データ編集が指示されると演奏データ編集処理が起動されて演奏データ編集モードとされる。これにより演奏データ編集処理が開始され、ステップS10にて編集すべき演奏データであるEDITDATAを読み込む指示イベントがあるか否かが判断される。この指示イベントは、操作子13により編集したい演奏データを指定して読み込みを指示した際に検出され、指示イベントがあると判断されるとステップS11に進みEDITDATAが記憶されている基礎データ記憶手段2とされる外部記憶装置あるいはROM11からEDITDATAが読み出されて、RAM12に設定されたエディットバッファ(EDITBUF)に書き込まれる。次いで、ステップS12にて履歴バッファ4上の操作履歴を書き込むアドレス位置を示すアンドゥーデータポインタの位置が”0”にリセットされ、ステップS13にてアンドゥーデータポインタの値が表示部15に表示されるようになる。この場合に表示されるアンドゥーデータポインタの値はリセットされていることから”0”である。ステップS13の処理が終了するとステップS10に戻り前述したステップS10の処理が再度行われる。
また、ステップS10において指示イベントがないと判断された場合はステップS14に分岐して、編集すべきEDITDATAが読み出されてエディットバッファ3への書き込みが完了しているか否かが判断される。ここで、EDITDATAのエディットバッファ3への書き込みが完了していると判断された場合は、ステップS15に進み演奏データの編集操作を行う演奏データ編集操作イベントがあるか否かが判断される。この演奏データ編集操作イベントは、操作子13により楽曲演奏データや音色データの編集操作を行った際に検出され、演奏データ編集操作イベントがあると判断された場合は、ステップS16に進み行われた編集操作の内容がエディットバッファ3上の編集中の演奏データに反映されると共に、操作履歴(OPERATION HISTORY)としてRAM10上に設定された履歴バッファ4におけるアンドゥーデータポインタが示すU(UNDODATA POINTER)のアドレス位置に書き込まれる。
この場合、最初の操作履歴は履歴バッファ4の”0”番地に書き込まれる。次いで、ステップS17にてアンドゥーデータポインタの位置が1つだけインクリメントされ、ステップS18にてインクリメントされたアンドゥーデータポインタの値が表示部15に表示されるようになる。ステップS18の処理が終了した場合、および、ステップS14にてエディットバッファ3への書き込みが完了していないと判断された場合はステップS10に戻り前述したステップS10以下の処理が再度行われる。
この演奏データの編集操作は何度も行うことができ、編集操作を行う毎にステップS16ないしステップS18の処理が行われてその編集内容の操作履歴が履歴バッファ4に順次書き込まれていくと共に、アンドゥーデータポインタの位置が1つずつインクリメントされていくようになる。
また、ステップS15にて演奏データ編集操作イベントがないと判断された場合は、ステップS19に分岐してその時点においてエディットバッファ3に記憶されている編集中の演奏データにおける最後に行われた編集操作をキャンセルするアンドゥー操作イベントがあるか否かが判断される。例えば「Ctrl」+「z」キーが操作されたことが検出された際にアンドゥー操作イベントがあると判断される。ここで、アンドゥー操作イベントがあると判断された場合は、ステップS20へ進みアンドゥーデータポインタの位置が1つだけデクリメントされて戻される。次いで、ステップS21にて戻されたアンドゥーデータポインタの値が”0”以上とされているか否かが判断される。これは、操作履歴は”0”番地以上にしか格納されていないことから”0”番地より下になることを防止するためである。ステップS21にてアンドゥーデータポインタの値が”0”以上と判断された場合は、ステップS22に進みアンドゥーデータポインタが示すアドレス位置の操作履歴(OPERATION HISTORY)が履歴バッファ4から読み出され、読み出された操作履歴で示される編集操作内容がエディットバッファ3に記憶されている編集中の演奏データからキャンセルする処理が行われる。
次いで、ステップS23にてデクリメントされたアンドゥーデータポインタの値が表示部15に表示されるようになる。この表示値は、最後に行われた操作履歴が記憶されているアドレス位置に対する差分値とされ、例えばアンドゥー操作が1回行われた際の表示値は”−1”となる。また、ステップS21にて戻されたアンドゥーデータポインタの値が”0”より下と判断された場合は、ステップS24に分岐してアンドゥーデータポインタの値が”0”とされてステップS23に進むようになる。これは、アンドゥーデータポインタの値は”0”より下に行くことはないからである。そして、ステップS23の処理が終了するとステップS10に戻り前述したステップS10以下の処理が再度行われる。
また、ステップS19にてアンドゥー操作イベントがないと判断された場合は、図5に示すステップS30に分岐してその時点においてエディットバッファ3に記憶されている編集中の演奏データにおける最後に行われた編集操作をキャンセルすると共にキャンセル後の演奏データにおける所定部分を再生するプレイアンドゥー操作イベントがあるか否かが判断される。例えば「Ctrl」+「z」+「p」キーが操作されたことが検出された際にプレイアンドゥー操作イベントがあると判断される。ここで、プレイアンドゥー操作イベントがあると判断された場合は、ステップS31へ進みアンドゥーデータポインタの位置が1つだけデクリメントされて戻される。次いで、ステップS32にて戻されたアンドゥーデータポインタの値が”0”以上とされているか否かが判断される。これは、前述したように操作履歴は”0”番地以上にしか格納されていないことから”0”番地より下になることを防止するためである。ステップS32にてアンドゥーデータポインタの値が”0”以上と判断された場合は、ステップS33に進みアンドゥーデータポインタが示すアドレス位置の操作履歴(OPERATION HISTORY)が履歴バッファ4から読み出され、読み出された操作履歴で示される編集操作内容がエディットバッファ3に記憶されている編集中の演奏データからキャンセルする処理が行われる。
次いで、ステップS34にてアンドゥーデータポインタが示すアドレス位置の操作履歴(OPERATION HISTORY)の編集対象であるエディットバッファ3に記憶されているキャンセル後の演奏データを含む所定連続範囲を再生する。再生する際には、区別効果付与手段5において所定の音響効果や、発音開始時に何らかのスタート音が付与されて再生されるようになる。これにより、対象とされる演奏データにおけるアンドゥー後の音が再生されたことが容易に分かるようになり、アンドゥー後の音を確認しながら編集操作を行うことができるようになる。また、アンドゥー後の音の再生は再生指示を行うことにより何度も行うことができると共に、上記所定連続範囲を任意の回数ループ再生するようにしてもよい。ステップS34の処理が終了するとステップS31にてデクリメントされたアンドゥーデータポインタの値が表示部15に表示されるようになる。この表示値は、最後に行われた操作履歴が記憶されているアドレス位置に対する差分値とされ、例えばプレイアンドゥー操作を含むアンドゥー操作が1回行われた際の表示値は”−1”となる。また、ステップS32にて戻されたアンドゥーデータポインタの値が”0”より下と判断された場合は、ステップS36に分岐してアンドゥーデータポインタの値が”0”とされてステップS35に進むようになる。そして、ステップS35の処理が終了するとステップS10に戻り前述したステップS10以下の処理が再度行われる。
この演奏データの編集操作は繰り返して行うことができ、ステップS16ないしステップS18の編集操作を反映させる処理と、ステップS20ないしステップS23のアンドゥー操作処理あるいはステップS31ないしステップS35のプレイアンドゥー操作処理とを組み合わせた編集操作を行うことにより、今までに編集操作手段1により行った以前の編集操作の内の最良の編集操作を反映した演奏データに編集することができるようになる。
また、ステップS30にてプレイアンドゥー操作イベントがないと判断された場合は、ステップS37に分岐してアンドゥー操作を元に戻すリドゥー操作イベントがあるか否かが判断される。例えば「Ctrl」+「y」キーが操作されたことが検出された際にリドゥー操作イベントがあると判断される。ここで、リドゥー操作イベントがあると判断された場合は、ステップS38へ進みアンドゥーデータポインタの位置が1つだけインクリメントされて進められる。次いで、ステップS39にてインクリメントされたアンドゥーデータポインタの値が”Nmax+1”以下とされているか否かが判断される。ここで、”Nmax”は最後に行われた操作履歴が記憶されているアドレスであり、”Nmax+1”より上にアンドゥーデータポインタが位置することはないことから、アンドゥーデータポインタの値が”Nmax+1”より上になることを防止するためである。ここで、ステップS39にてアンドゥーデータポインタの値が”Nmax+1”以下と判断された場合は、ステップS40に進みアンドゥーデータポインタが示すアドレス位置より1つ下のアドレスの操作履歴(OPERATION HISTORY)が履歴バッファ4から読み出され、読み出された操作履歴で示される編集操作内容に応じた編集処理がエディットバッファ3に記憶されている編集中の演奏データに対して行われる。
次いで、ステップS42にてインクリメントされたアンドゥーデータポインタの値が表示部15に表示されるようになる。この表示値は、最も新しい操作履歴が記憶されているアドレス位置に対する差分値とされ、リドゥー操作が行われるまでの表示値に”+1”された値が表示されるようになる。また、ステップS39にて進められたアンドゥーデータポインタの値が”Nmax+1”より上と判断された場合は、ステップS41に分岐してアンドゥーデータポインタの値が”Nmax+1”とされてステップS42に進むようになる。これは、アンドゥーデータポインタの値は”Nmax+1”より上に行くことはないからである。そして、ステップS42の処理が終了するとステップS10に戻り前述したステップS10以下の処理が再度行われる。
また、ステップS37にてリドゥー操作イベントがないと判断された場合は、ステップS43に分岐してアンドゥー操作を元に戻すと共に元に戻した演奏データにおける所定部分を再生するプレイリドゥー操作イベントがあるか否かが判断される。例えば「Ctrl」+「y」+「p」キーが操作されたことが検出された際にプレイリドゥー操作イベントがあると判断される。ここで、プレイリドゥー操作イベントがあると判断された場合は、ステップS44へ進みアンドゥーデータポインタの位置が1つだけインクリメントされて進められる。次いで、ステップS45にてインクリメントされたアンドゥーデータポインタの値が”Nmax+1”以下とされているか否かが判断される。これは、前述したように”Nmax”は最も新しい操作履歴が記憶されているアドレスであり、”Nmax+1”より上の値にアンドゥーデータポインタなることはないことから、アンドゥーデータポインタの値が”Nmax+1”より上になることを防止するためである。ここで、ステップS45にてアンドゥーデータポインタの値が”Nmax+1”以下と判断された場合は、ステップS46に進みアンドゥーデータポインタが示すアドレス位置より1つ下のアドレスの操作履歴(OPERATION HISTORY)が履歴バッファ4から読み出され、読み出された操作履歴で示される編集操作内容に応じた編集処理がエディットバッファ3に記憶されている編集中の演奏データに対して行われる。
次いで、ステップS47にてアンドゥーデータポインタが示すアドレス位置より1つ下のアドレス位置における操作履歴(OPERATION HISTORY)の編集対象であるエディットバッファ3に記憶されている編集処理後の演奏データを含む所定連続範囲を再生する。再生する際には、区別効果付与手段5において所定の音響効果や、発音開始時に何らかのスタート音が付与されて再生されるようになる。これにより、対象とされる演奏データにおけるリドゥー後の音が再生されたことを容易に分かるようになり、リドゥー後の音を確認しながら編集操作を行うことができるようになる。また、リドゥー後の音の再生は再生指示を行うことにより何度も行うことができると共に、上記所定連続範囲を任意の回数ループ再生するようにしてもよい。次いで、ステップS44にてインクリメントされたアンドゥーデータポインタの値が表示部15に表示されるようになる。この表示値は、最も新しい操作履歴が記憶されているアドレス位置に対する差分値とされ、プレイリドゥー操作が行われるまでの表示値に”+1”された値が表示されるようになる。また、ステップS45にて進められたアンドゥーデータポインタの値が”Nmax+1”より上と判断された場合は、ステップS49に分岐してアンドゥーデータポインタの値が”Nmax+1”とされてステップS48に進むようになる。そして、ステップS48の処理が終了するとステップS10に戻り前述したステップS10以下の処理が再度行われる。
この演奏データの編集操作は繰り返し行うことができ、ステップS16ないしステップS18の編集操作を反映させる処理と、ステップS20ないしステップS23のアンドゥー操作処理あるいはステップS31ないしステップS35のプレイアンドゥー操作処理、ステップS38ないしステップS42のリドゥー操作処理あるいはステップS44ないしステップS48のプレイリドゥー操作処理とを組み合わせた編集操作を行うことにより今までに編集操作手段1により行った以前の編集操作の内の最良の編集操作を反映した演奏データに編集することができるようになる。なお、プレイアンドゥー操作処理あるいはプレイリドゥー操作処理では、操作した後の音が聴くだけで分かるようになる。
また、ステップS43にてプレイリドゥー操作イベントがないと判断された場合は、図6に示すステップS50に分岐してエディットバッファ3の編集中の演奏データを保存するデータセーブ(DATASAVE)操作イベントがあるか否かが判断される。例えば「Ctrl」+「s」キーが操作されたことが検出された際にデータセーブ操作イベントがあると判断される。ここで、データセーブ操作イベントがあると判断された場合は、ステップS51に進みエディットバッファ3に格納されている演奏データが編集操作後の演奏データEDITDATAとして外部記憶装置等に保存される。次いで、ステップS52にてアンドゥーデータポインタの値がリセットされて”0”とされる。そして、ステップS51の処理が終了するとステップS10に戻り前述したステップS10以下の処理が再度行われる。
さらに、ステップS50にてデータセーブ操作イベントがないと判断された場合は、ステップS53に分岐して編集操作終了イベントがあるか否かが判断される。ここで、編集操作終了イベントがあると判断された場合は、ステップS54に進みデータセーブを行うか否かが判断される。ここで、データセーブを行うことを選択した場合はステップS55に進みエディットバッファ3に格納されている演奏データが編集操作後の演奏データEDITDATAとして外部記憶装置等に保存される。次いで、ステップS56にてアンドゥーデータポインタの値がリセットされて”0”とされ演奏データ編集処理は終了する。また、ステップS54にてデータセーブを行わないことを選択した場合は、そのまま演奏データ編集処理は終了する。さらに、ステップS53にて編集操作終了イベントがないと判断された場合は、ステップS10に戻り前述したステップS10以下の処理が再度行われる。
以上説明した本発明において、ROM11に演奏データ編集プログラムを含むシーケンサプログラムが記憶されていない場合、外部記憶装置であるHD(Hard Disk)やCD−ROMに演奏データ編集プログラムを含むシーケンサプログラムやデータを記憶させておいてそれをRAM12に読み込んだり、通信インタフェース20を介して外部機器21であるサーバコンピュータと接続してサーバコンピュータから演奏データ編集プログラムを含むシーケンサプログラムやデータをダウンロードすることにより、ROM11に演奏データ編集プログラムを含むシーケンサプログラムやデータを記憶している場合と同様の動作をCPU10に行わせるようにしても良い。
以上の説明では、シーケンサプログラムに演奏データ編集プログラムを含ませるものとして説明したが、独立した演奏データ編集プログラムとすると、独立した演奏データ編集装置とすることができると共に、この演奏データ編集プログラムを記録媒体に記録したり種々の楽音関連装置に組み込む(プラグイン)ことが可能となる。
本発明の実施例の演奏データ編集装置の構成を示すブロック図である。 本発明にかかる演奏データ編集装置において編集操作を行う際の演奏データ編集装置の機能を示す機能ブロック図である。 本発明にかかる演奏データ編集装置においてアンドゥー操作やリドゥー操作を行う際の演奏データ編集装置の機能を示す機能ブロック図である。 本発明にかかる演奏データ編集装置が実行する演奏データ編集処理のフローチャートの一部である。 本発明にかかる演奏データ編集装置が実行する演奏データ編集処理のフローチャートの他の一部である。 本発明にかかる演奏データ編集装置が実行する演奏データ編集処理のフローチャートのさらに他の一部である。
符号の説明
1 編集操作手段、2 基礎データ記憶手段、3 エディットバッファ、4 履歴バッファ、5 区別効果付与再生手段、10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 操作子、14 検出回路、15 表示部、16 表示回路、17 音源回路、18 効果回路、19 サウンドシステム、20 通信インタフェース、21 外部機器、22 通信バス、100 演奏データ編集装置

Claims (3)

  1. 読み出された演奏データが記憶されるエディットバッファと、
    該エディットバッファに記憶されている演奏データの編集操作と、編集のアンドゥー操作およびリドゥー操作を行える編集操作手段と、
    該編集操作手段で前記演奏データに行った編集操作の操作履歴を記憶すると共に、次に編集操作を行った際に、その操作履歴を記憶する位置を示すポインタを有する履歴バッファと、
    前記エディットバッファに記憶されている演奏データを再生可能な楽音再生手段とを備え、
    前記編集操作手段で行った編集操作が前記エディットバッファに記憶されている演奏データに反映され、前記編集操作手段によりアンドゥー/リドゥー操作が行われた場合は、前記ポインタを該操作に応じた位置に移動し、該ポインタが示す操作履歴の編集内容を前記エディットバッファに対しアンドゥー/リドゥー操作に応じてキャンセル/反映すると共に、前記ポインタが示す編集対象の演奏データを含む所定の連続範囲の演奏データに音響効果あるいはスタート音を付与して前記楽音再生手段で再生するようにしたことを特徴とする演奏データ編集装置。
  2. 前記所定の連続範囲の演奏データを前記楽音再生手段で再生する際に、前記所定の連続範囲の演奏データをループ再生するようにしたことを特徴とする請求項1記載の演奏データ編集装置。
  3. コンピュータを、
    エディットバッファに記憶されている演奏データの編集操作と、編集のアンドゥー操作およびリドゥー操作を行える編集操作手段、
    該編集操作手段で前記演奏データに行った編集操作の操作履歴を履歴バッファに記憶する手段、
    次に編集操作を行った際に、その操作履歴を前記履歴バッファに記憶する位置をポインタで示すポインタ手段、
    前記エディットバッファに記憶されている演奏データを再生可能な楽音再生手段、
    前記編集操作手段で行った編集操作を前記エディットバッファに記憶されている演奏データに反映する制御手段として機能させるための演奏データ編集プログラムであって、
    前記編集操作手段によりアンドゥー/リドゥー操作が行われた場合は、前記ポインタ手段が該操作に応じた位置に前記ポインタを移動し、該ポインタが示す操作履歴の編集内容を前記制御手段が前記エディットバッファに対しアンドゥー/リドゥー操作に応じてキャンセル/反映すると共に、前記ポインタが示す編集対象の演奏データを含む所定の連続範囲の演奏データに音響効果あるいはスタート音を付与して前記楽音再生手段が再生するようにしたことを特徴とする演奏データ編集プログラム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008292724A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Casio Comput Co Ltd 編曲装置および編曲処理プログラム
JP2009098265A (ja) * 2007-10-15 2009-05-07 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 楽譜編集装置および楽譜編集用プログラム

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