JP2006264828A - 画像記録装置 - Google Patents

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武志 前後
Toru Nishida
徹 西田
Hiroaki Sato
博昭 佐藤
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顕 三原
Kiyoshi Hosoi
清 細井
Toyoji Shioda
豊司 潮田
Satoru Mori
哲 毛利
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【課題】 記録用紙に画像を記録する際に発生するカールやカックルを抑制することを目的とする。
【解決手段】 画像が形成された用紙Pを吸着保持することで、インク滴に含まれる水分によって用紙Pに水分が付与されても、この水分を乾燥させてから用紙反転搬送路52に送ることができる。これにより、記録ヘッド38と用紙Pの間のギャップが場所によって変動する恐れがない。これにより、インク滴の着弾タイミングのずれの発生を防止できる。また、用紙Pに発生する変形(カール、カックル)を抑制することができるので、用紙Pを用紙反転搬送路52へ送り込んで反転させる際、ジャムが発生したり、画像が乱れるのを防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液滴吐出ヘッドから記録媒体へ液滴を吐出して記録を行う画像記録装置に関する。
記録用紙の用紙幅をカバーする、いわゆるFWA(Full Width Array:用紙幅)インクジェット記録ヘッドを用いたプリンタは、いわゆるシリアル型のインクジェットプリンタに比較して主走査を行わないため大幅な印字高速化を図ることができる。
インクジェット印字方式では、油性インクや溶媒系インクを用いた場合、環境への負荷が大きいため、水を多量に含む水溶性インクを吐出して印字する方法が主流である。この水溶性インクを用いる場合、印字に伴って記録用紙に多量の水分が付与される。
しかし、インクの水分によって記録用紙はコシがなくなったり、カールやカックル(部分的な凹凸)が生じてしまう。これにより、ハンドリングが悪くなったり、記録用紙に印字された画像や文字の品質が低下する。
そこで、記録用紙に印字を行った後、搬送方向下流側に設置されたカール矯正機構で記録用紙のカールを修正することが行われている(特許文献1参照)。しかし、特許文献1では、搬送ベルトとローラの間に記録用紙を通してカールを矯正しているため、インクが乾燥する前に印字面に触れた場合に、インクがローラにオフセットしてしまい、このオフセットしたインクによって記録用紙に形成される画像が乱れる恐れがある。
また、一方の面に印字した記録用紙を用紙反転装置で反転させて、他方の面にも印字を行う、いわゆる両面印字が行われる場合がある(特許文献2参照)。両面印字を行う際、一方の面に印字を行い、カールやカックルが生じた記録用紙の他方の面に印字を行うことになり、インクジェット記録ヘッドと用紙間のギャップが場所によって変動してしまう。これにより、インク滴の着弾タイミングがずれてしまい、画質低下に繋がる。また、用紙の変形が大きい場合は、インクジェット記録ヘッドに用紙が接触してしまい、最悪の場合は紙詰まりを起こすことがある。その結果、インクジェット記録ヘッドの吐出性能を損なったり、吐出不能にいたる故障の原因ともなる。
特開平10−181979号公報 特開2003−128319号公報
本発明は上記問題を考慮し、記録用紙に画像を記録する際に発生するカールやカックルを抑制することを目的とする。
請求項1に記載の本発明は、記録媒体幅を吐出領域とする液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドの吐出領域に前記記録媒体を吸着保持して搬送すると共に吐出領域以外の面でも該記録媒体を吸着保持する搬送手段と、前記搬送手段から前記記録媒体が送り込まれる排紙部と、を有し、画像情報に基づき前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出させ、前記記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、前記搬送手段に設けられ、該搬送手段から前記記録媒体を剥離させて前記排紙部へ送り込む上流側剥離手段と、前記上流側剥離手段より下流側に設けられ、前記搬送手段から前記記録媒体を剥離させ、前記排紙部又は反転機構へ送り込む下流側剥離手段と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、液滴吐出ヘッドから液滴が吐出されて画像が形成された記録媒体は、搬送手段で吸着保持して搬送され、搬送手段に設けられた上流側剥離手段によって、搬送手段から剥離されて排紙部へ送り込まれる。また、上流側剥離手段で剥離されなかった記録媒体は搬送手段にそのまま吸着保持され、上流側剥離手段よりも下流側に設けられた下流側搬送手段によって、搬送手段から剥離されて排紙部又は反転機構へ送り込まれる。
このように、記録媒体を上流側剥離手段から排紙部へ送り込んだり、下流側剥離手段から排紙部へ送り込むか反転機構へ送り込むことで、記録媒体を吸着保持している時間を稼いで、次工程へ送り込む際に記録媒体の水分を乾燥させることができる。これにより、例えばローラ等が印字面に触れても、ローラ等にインクがオフセットする恐れがない。また、裏面に画像を形成する(裏面印字)場合、記録媒体に発生する変形(カール、カックル)が抑制されているので、液滴吐出ヘッドと記録媒体の間のギャップが場所によって変動する恐れがない。これにより、液滴の着弾タイミングのずれの発生を防止できる。さらに、記録媒体の裏面に画像を形成するときも、ジャムが発生したり、画像が乱れるのを防止できる。
また、短時間で乾燥が終了する場合には、それに応じて記録媒体を画像記録装置から排出することが可能となるので、記録媒体のカールやカックルを抑制しながら、最短の搬送時間で記録媒体を搬送することができる。
さらに、記録媒体を吸着保持して乾燥させながら、次の記録媒体の画像を記録することができるので、高い処理効率を得ることができる。
本発明は上記構成としたので、記録用紙に画像を記録する際に発生したカールやカックルを抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態に係る画像記録装置10について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の画像記録装置(インクジェット記録装置)10は画像記録装置本体12を備え、画像記録装置本体12の下部に、用紙Pが束状に積層されて収納される給紙トレイ14が配置されている。
給紙トレイ14の上方には、図示しないピックアップローラが配置されている。このピックアップローラは、給紙トレイ14内に収納され図示しない積載板により上方へ付勢された用紙P上面の先端側に圧接しており、画像記録装置10による印字動作で所定方向へ所定量回転されることにより、給紙トレイ14内から最上部の用紙Pを1枚取り出す。
給紙トレイ14の上方には、給紙トレイ14の先端部(ピックアップローラの用紙Pとの圧接部)付近から湾曲して延出されて搬送装置24に至る搬送路20が設けられている。
搬送路20には搬送ローラ対22が複数配置されており、給紙トレイ14からピックアップローラによって取り出された用紙Pは、この搬送ローラ対22によって搬送路20に沿って搬送装置24へ送り込まれるようになっている。
画像記録装置本体12の略中央には、搬送装置24が設けられている。搬送装置24は、所定の間隔で平行且つ略水平に配置された2本のローラ25、26と、ローラ25、26の間に位置し、且つ、ローラ25、26よりも下方に配置されたローラ27を備えており、これらのローラ25、26、27には、無端状の搬送ベルト28が巻き掛けられている。これにより、用紙Pの搬送方向上流側(図では左側)に配置されたローラ25が図示しない駆動モータによって回転駆動されることにより、搬送ベルト28は所定の方向(矢印A方向)へ回転移動する構成となっている。
なお、搬送ベルト28は、用紙Pを2枚以上吸着搬送できる長さを有している。これにより、用紙Pが搬送ベルト28で搬送される際に、用紙Pのインク滴を十分に乾燥させることができるので、用紙Pのカールやカックル等の変形が抑制される。
ローラ25近傍には帯電ローラ30が配置されており、用紙Pは搬送ベルト28上に給紙されると同時に帯電ローラ30によって帯電される。これにより、用紙Pは搬送ベルト28に静電吸着され、搬送ベルト28の回転移動に伴い矢印A方向へ搬送される。
ローラ26近傍には剥離部材46が配設されている。この剥離部材46は、図2に示すように、回動軸46Aに軸支され、搬送ベルト28に摺接する位置と、搬送ベルト28から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、図1に示すように、剥離部材46が搬送ベルト28に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト28から剥離され、画像記録装置本体12の外部に設けられている排紙トレイ34へ排出されるようになっている。
また、ローラ26近傍の剥離部材46よりも搬送方向下流側には、剥離部材48が配設されている。この剥離部材48も剥離部材46と同様に、回転軸48Aに軸支され、搬送ベルト28に摺接する位置と、搬送ベルト28から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材48が搬送ベルト28に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト28から剥離され、ローラ26と画像記録装置本体12の側壁12Bの間に設けられた搬送路42へ送り込まれるようになっている。
搬送路42は、複数の搬送ローラ対44が配設されており、搬送路42に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラ対44によって搬送路42を搬送され、搬送路42から延設して給紙トレイ14と画像記録装置本体12の側壁12Bの間に設けられた用紙反転搬送路52へ送り込まれる。
用紙反転搬送路52には、複数の反転ローラ対54が設けられている。反転ローラ対54は正逆回転可能に構成されており、正方向の回転によって用紙反転搬送路52に用紙Pが送り込まれ、逆方向の回転によって用紙Pは用紙反転搬送路52から排出される。
一方、搬送装置24の下方には、用紙反転搬送路52及び搬送路42に直交して、用紙反転搬送路52及び搬送路42と搬送路20を接続する搬送路56が設けられている。搬送路56には、複数の反転ローラ対58が設けられている。反転ローラ対58は、反転ローラ対54と同様にして正逆可能に構成されており、正方向の回転によって用紙反転搬送路52に向かって用紙Pを搬送し、逆方向の回転によって用紙反転搬送路52から搬送された用紙Pを搬送路20へ送り込む。
用紙反転搬送路52と搬送路42の間には、ガイド部材57が設けられている。ガイド部材57によって、用紙反転搬送路52の用紙Pは、搬送路42又は搬送路56へ案内されるようになっている。
また、用紙反転搬送路52と搬送路56の間には、ガイド部材59が設けられている。ガイド部材59によって、搬送路56を搬送される用紙Pは、搬送路52又は搬送路56に案内されるようになっている。
一方、ローラ27近傍には剥離部材50が配設されている。この剥離部材50は、剥離部材46及び剥離部材48と同様に、回動軸50Aに軸支され、搬送ベルト28に摺接する位置と、搬送ベルト28から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材50が搬送ベルト28に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト28から剥離され、搬送装置24と搬送路56の間に設けられた搬送路61へ送り込まれる。
搬送路61と搬送路56の間には、ガイド部材55が設けられている。ガイド部材55は、搬送路61を搬送される用紙Pを搬送路56へ案内する位置と、搬送路56を搬送される用紙Pを搬送路20へ案内する位置とに移動する。
一方、搬送装置24の上方には記録ヘッドユニット36が配置されている。記録ヘッドユニット36は、図示しない昇降機構により駆動されて上下方向に移動する構成となっている。この記録ヘッドユニット36には、搬送ベルト28の回転移動方向(用紙Pの搬送方向)の上流側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の4色のインク滴を、搬送ベルト28によって搬送される用紙Pにそれぞれ所定のタイミングで吐出しカラー画像を形成する記録ヘッド38Y、38M、38C、38Kが、搬送ベルト28の回転移動方向に沿って配設されている。
画像記録装置本体12には、イエロー、マゼンタ、シアン及び黒の4色のインク滴をそれぞれ貯溜するインクタンク40Y、40M、40C、40Kが設けられており、記録ヘッド38Y〜38Kには、これらのインクタンク40Y〜40Kから図示しない配管を通して各色のインクが供給される。
ここで、画像記録装置10の印字動作について図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、印刷指令が出されると、本フローが開始されステップ102及びステップ104に進む。ステップ102では、用紙Pに記録される画像データが解析され、ステップ106で画像データに基づいた印字率及びインク滴の体積の情報が取得され、用紙変形情報として格納される。また、ステップ104では、用紙の種類、用紙厚さ等の情報が取得され、ステップ106で用紙変形情報として格納される。
次に、ステップ108へ進み、用紙Pを搬送ベルト28に静電吸着させた状態で搬送し、記録ヘッド38Y〜38Kからインク滴を吐出して、用紙Pの一方の面に画像が形成する。
ステップ110では、用紙変形因子に基づいて用紙Pの変形の程度が判断される。用紙Pの変形が小さい場合、具体的にはインクによる濡れや用紙の変形が小さい場合にはステップ112へ進み、用紙Pの変形が大きい場合にはステップ122へ進む。
なお、用紙変形因子とは、インク等の水分を含む液滴の付着・浸透によって生じる用紙Pの変形の程度と相関のある因子である。用紙変形因子として、例えば、使用するインクの種類、使用する用紙Pの種類、画像情報、気温又は湿度といったものをあげることができる。ステップ110においては、用紙変形因子として上記の複数の因子のうちの少なくとも1つの因子に基づいて、用紙Pの変形の程度を判断する。
ステップ112では、用紙Pの他方の面に画像を形成する(両面印字)か否かを判断し、他方の面に画像を形成する場合にはステップ116へ進む。
ステップ116では、図2(B)に示すように、剥離部材46を搬送ベルト28から離間させ、剥離部材48を搬送ベルト28に摺接させる。これにより、用紙Pは剥離部材46を通過して、剥離部材48で搬送ベルト28から剥離される。そして、図1に示すように、搬送ベルト28から剥離された用紙Pは搬送路42へ送り込まれ、搬送ローラ対44によって搬送路42を搬送されて用紙反転搬送路52へ送り込まれる。
次に、ステップ118で、反転ローラ対54を逆回転させ、用紙反転搬送路52から用紙Pを排出して、ガイド部材57、59を操作して、用紙Pを搬送路56へ送り込む。搬送路56に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対54の正方向の回転によって搬送路20へ搬送され、表裏を反転させた状態で搬送ベルト28に静電吸着される。そして、用紙Pの他方の面に画像が形成される。
このように、画像が形成された用紙Pの変形が小さい場合、つまり、短時間で乾燥が終了する場合は、それに応じて印字後すぐに搬送ベルト28から用紙Pを剥離することができるため時間が無駄にならず、生産性向上に繋がる。
また、用紙Pを反転させる際に、用紙Pの乾燥が終了しているため、画像が形成された面を反転ローラ対54でニップさせて反転させても、インクを反転ローラ対54にオフセットさせる恐れがない。これにより、従来の反転装置を用いることができるので、画像記録装置10の構成が複雑になるのを回避できる。
一方、両面印字が行われない場合にはステップ120へ進む。ステップ120では、図2(A)に示すように、剥離部材46を搬送ベルト28に摺接させる。これにより、用紙Pは剥離部材46で搬送ベルト28から剥離され、排紙トレイ34へ排出される。このように、用紙Pが乾燥した時点で排紙トレイ34へ送り込むことで、最短の時間で用紙Pが排出される。
一方、ステップ110で用紙変形因子が大きいと判断された場合、ステップ122で、図2(C)に示すように、剥離部材46及び剥離部材48を搬送ベルト28から離間させ、剥離部材50を搬送ベルト28に摺接させる。これにより、用紙Pは剥離部材46及び剥離部材48を通過して、剥離部材50によって搬送ベルト28から剥離されて、ガイド部材55に案内されて搬送路56へ送り込まれる。そして、反転ローラ対58の逆方向の回転によって、用紙Pは搬送路56に沿って搬送され、ステップ124へ進む。
ステップ124では、両面印字か否かを判断し、両面印字の場合にはステップ126へ進む。ステップ126では、ガイド部材59を操作して反転ローラ対54を正方向に回転させて用紙Pを用紙反転搬送路52へ送り込む。そして、ステップ128で、ガイド部材57を操作して、用紙反転搬送路52に送り込まれた用紙Pを搬送路56に沿って搬送し、搬送路20へ送り込む。そして、表裏を反転させた状態で、搬送ベルト28に静電吸着させて、用紙Pの他方の面に画像が形成される。
また、ステップ124で両面印字が行われないと判断されると、ステップ129へ進む。ステップ129では、ガイド部材59を操作して用紙Pを搬送路42へ送り込む。そして、搬送ローラ対44によって用紙Pは搬送路42に沿って搬送され、排紙トレイ34へ排出される。
このように、インクの吐出状況、用紙Pの種類、環境等に応じて、用紙Pを搬送ベルト28から剥離する位置を変更することで、用紙Pの水分を乾燥させるのに必要な時間を搬送ベルト28上で稼ぐと共に、用紙Pを最短の時間で排紙トレイ34又は、両面印字を行う際には再び印字部へ送ることができる。これにより、ローラ等が用紙Pの印字面に触れても、ローラ等にインクがオフセットする恐れがない。
次に、本発明の第2の実施形態に係る画像記録装置60について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図4に示すように、画像記録装置60に搭載された搬送装置64は、ローラ66、67、68、69、70、71、72を有しており、ローラ66、67、68、69、70、71、72には、搬送ベルト74が張架されている。
ローラ66及びローラ67は、記録ヘッドユニット36の両側に配設されており、ローラ66の真下にはローラ72が配設されている。また、ローラ67の真下にはローラ69が配設されており、ローラ69の真下で且つローラ72と水平となる位置にはローラ71が配設されている。さらに、ローラ67とローラ69の間で、且つローラ66とローラ67の間にはローラ68が配設されており、ローラ69とローラ71の間で、且つローラ71とローラ72の間にはローラ70が配設されている。
そして、搬送ベルト74は、ローラ66、67、68、69、70、71、72の順で略W字状に巻き掛けられており、ローラ66とローラ67の間に巻き掛けられて形成された搬送面74Aが記録ヘッド38Y〜38Kと対向している。また、ローラ67とローラ68に巻き掛けられて用紙Pの吸着保持面を下向きにした下面搬送部74Bと、ローラ68とローラ69に巻き掛けられて吸着保持面を上向きにした上面搬送部74Cが対向した状態となっており、ローラ69とローラ70に巻き掛けられて用紙Pの吸着保持面を下向きにした下面搬送部74Dと、ローラ70とローラ71に巻き掛けられて吸着保持面を上向きにした上面搬送部74Eが対向した状態となっている。
また、ローラ66には、図示しない駆動モータが接続されており、駆動モータの回転駆動によって、搬送ベルト74は所定の方向(矢印A方向)へ回転移動する構成となっている。
さらに、ローラ66近傍には帯電ローラ30が配置されており、用紙Pは用紙搬送ベルト74上に給紙されると同時に、帯電ローラ30によって帯電される。これにより、用紙Pは搬送ベルト74に静電吸着され、搬送ベルト74の回転移動に伴い矢印A方向へ搬送される。
これにより、ローラ66とローラ67に巻き掛けられた搬送面74Aで静電吸着されながら用紙Pに印字が行われ、ローラ68、69、70、71、72に巻き掛けられた範囲で、用紙Pは搬送ベルト74に静電吸着されて搬送方向下流側に搬送されながら乾燥される。
このように、搬送ベルト74は、搬送方向に直交して配置された複数のローラ66、67、68、69、70、71、72で、用紙Pを吸着保持する吸着保持面と、この吸着保持面と反対側の非吸着保持面とで支持されて張架されているので、画像記録装置60を大型化することなく長い搬送ベルト74を用いることができ、搬送ベルト74上に十分な吸着保持面を確保することができる。これにより、複数の用紙Pを搬送ベルト74に吸着保持して乾燥しながら、他の用紙Pに画像を形成することができるので、処理効率が高くなる。
図5(B)に示すように、ローラ66、67、69、71、72(図5では、ローラ67、68、69のみを示す)は、搬送ベルト74の幅方向に渡って全域を支持する長さを有しており、搬送ベルト74の吸着保持面と反対側の面(非吸着保持面)を搬送ベルト74の幅方向全域に渡って支持している。
また、ローラ68、70は、ローラ66、67、69、71、72よりも軸方向に短くされて略円板状とされており、搬送ベルト74の吸着保持面を幅方向の端部のみで支持している。つまり、ローラ68、70は、搬送ベルト74の用紙Pが搬送される領域を支持しない構成とされており、搬送ベルト74の吸着保持面に吸着保持された用紙Pには、ローラ68、70が接触しないようになっている。
一方、図5(A)に示すように、搬送ベルト74は、無端状のPETシート74Eを有しており、PETシート74Eの厚み方向内側には、搬送方向に直交する方向(搬送ベルト74の幅方向)に沿って所定の間隔で複数の芯材74Fが配置されている。芯材74Fとしては、金属材料やガラス繊維等が用いられる。
また、芯材74Fは、搬送ベルト74をローラに巻き掛けた際に、搬送ベルト74の表面に芯材74Fによる凹凸が発生しない程度で、且つ、芯材74Fと芯材74Fの間のPETシート74Eが変形しない程度の間隔で設けられている。なお、芯材74Fの間隔を小さくしすぎると、搬送方向の剛性が強くなってしまい、搬送ベルト74がスムーズに曲がらなくなるので、上記構成を満たす間隔で設けられていることが望ましい。
これにより、搬送ベルト74の搬送方向に直交する方向の剛性は、搬送方向の剛性よりも高くなるので、ローラ68、70で搬送ベルト74の吸着保持面を両端部のみで支持する構成としても、搬送ベルト74がローラ68、70の間でたわむ恐れがない。
一方、図4に示すように、ローラ67近傍には剥離部材80が配設されている。この剥離部材80は搬送ベルト74に摺接する位置と、搬送ベルト74から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材80が搬送ベルト74に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト74から剥離され、画像記録装置本体62の外部に設けられている排紙トレイ34へ排出されるようになっている。
また、ローラ67近傍の剥離部材80よりも搬送方向下流側には、剥離部材82が配設されている。剥離部材82は搬送ベルト74に摺接する位置と、搬送ベルト74から離間する位置とに回動可能とされており、剥離部材82が搬送ベルト74に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト74から剥離され、搬送装置64と画像記録装置本体62の側壁62Bの間に設けられた搬送路84へ送り込まれる。そして、搬送路84に配設された反転ローラ対90の正方向の回転によって、搬送路84の下方に向かって搬送され、用紙反転搬送路52へ送り込まれる。
さらに、ローラ69近傍には、剥離部材86が配設されている。剥離部材86は搬送ベルト74に摺接する位置と、搬送ベルト74から離間する位置とに回動可能とされており、剥離部材86が搬送ベルト74に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト74から剥離され、搬送路84へ送り込まれる。そして、反転ローラ対90の逆方向の回転によって搬送路84の上方に向かって搬送され、排紙トレイ34へ排出される。
また、ローラ69近傍の剥離部材86よりも搬送方向下流側には、剥離部材88が配設されている。剥離部材88は搬送ベルト74に摺接する位置と、搬送ベルト74から離間する位置とに回動可能とされており、剥離部材88が搬送ベルト74に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト74から剥離され、搬送路84へ送り込まれる。そして、反転ローラ対90の正方向の回転によって、搬送路84の下方に向かって搬送され、用紙反転搬送路52へ送り込まれる。
さらに、ローラ71近傍には、剥離部材92が配設されている。剥離部材92は搬送ベルト74に摺接する位置と、搬送ベルト74から離間する位置とに回動可能とされており、剥離部材92が搬送ベルト74に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト74から剥離され、搬送路84へ送り込まれる。そして、反転ローラ対90の逆方向の回転によって搬送路84の上方に向かって搬送され、排紙トレイ34へ排出される。
また、ローラ71近傍の剥離部材92よりも搬送方向下流側には、剥離部材94が配設されている。剥離部材94は搬送ベルト74に摺接する位置と、搬送ベルト74から離間する位置とに回動可能とされており、剥離部材94が搬送ベルト74に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト74から剥離され、搬送路84へ送り込まれる。そして、反転ローラ対90の正方向の回転によって、搬送路84の下方に向かって搬送され、用紙反転搬送路52へ送り込まれる。
なお、用紙Pの種類、画像情報やインクの種類等の用紙変形因子からおおよその用紙Pの乾燥時間を知ることができるので、このようなデータを予め蓄積しておくことで、このデータに基づいて剥離部材80、82、86、88、92、94の作動タイミングが決定される。
一方、用紙反転搬送路52と搬送路56の間には、ガイド部材96が設けられている。ガイド部材96によって、搬送路84の用紙Pは搬送路52に案内され、用紙反転搬送路52の用紙Pは搬送路56に案内される。
ここで、画像記録装置60の印字動作について説明する。
まず、用紙Pの一方の面にのみ印字を行う片面印字の場合について説明する。用紙Pの一方の面に画像が形成され、搬送ベルト74に吸着保持されてローラ67近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子(インクによる濡れや用紙Pの変形)が小さい場合には、用紙Pは剥離部材80によって搬送ベルト74から剥離され、排紙トレイ34へ排出される。
一方、ローラ67近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材80、82を通過してローラ69近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子が小さい場合には、剥離部材86によって搬送ベルト74から剥離されて搬送路84に送り込まれる。
また、ローラ69の近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材86、88を通過してローラ71近傍まで搬送される。そして、剥離部材92によって搬送ベルト74から剥離されて搬送路84に送り込まれる。
搬送路84に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対90の逆方向の回転によって搬送路84を上方向に搬送され、排紙トレイ34に排出される。
次に、用紙Pの両面に印字を行う両面印字の場合について説明する。
用紙Pの一方の面に画像が形成され、搬送ベルト74に吸着保持されてローラ67近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子が小さい場合には、剥離部材80を通過して、用紙Pは剥離部材82によって搬送ベルト74から剥離され、搬送路84へ送り込まれる。
一方、ローラ67近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材80、82を通過してローラ69近傍まで搬送される。そこで、剥離部材86を通過して、用紙Pの変形因子が小さい場合には、剥離部材88によって搬送ベルト74から剥離されて搬送路84に送り込まれる。
また、ローラ69の近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材86、88を通過してローラ71近傍まで搬送される。そして、剥離部材92を通過して、剥離部材94によって搬送ベルト74から剥離されて搬送路84に送り込まれる。
搬送路84に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対90の正方向の回転によって搬送路84を下方向に搬送され、用紙反転搬送路52でスイッチバックされて、ガイド部材96に案内されて搬送路56へ送り込まれる。搬送路56に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対58で搬送路56に沿って搬送され、搬送路20へ送り込まれて、記録ヘッドユニット36の下に表裏反転された状態で搬送される。
このように、用紙Pの裏面に画像が形成される。両面印字が行われた用紙Pは、変形因子の大小によってローラ67、69、71のいずれかの近傍まで搬送されて、排紙トレイ34へ排出される。
次に、本発明の第2の実施形態の作用について説明する。
ローラ66、67、69、71、72で、搬送ベルト74の用紙Pを吸着保持する面と反対側の面が張架され、ローラ68、70で、搬送ベルト74の用紙Pを吸着保持する面の幅方向の両端部が張架されている。これにより、搬送ベルト74上により大きな面積の吸着保持面を確保することができる。また、ローラ68、70は、搬送ベルト74の搬送方向に直交する方向の両端部を支持しているので用紙Pに接触することがない。これにより、用紙Pが搬送ベルト74で搬送されている際に、用紙Pに形成された画像がローラ68、70にオフセットする恐れがない。
なお、本実施形態では、芯材74Fは、PETシート74Eの厚み方向内側に配置されている構成としたが、PETシート74Eの非吸着保持面に芯材74Fが取り付けられた構成の搬送ベルトを用いてもよい。また、PETシート74E内に電極を埋め込むことで、PETシート74E自体が静電吸着力を発生させるようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、図5に示すように、PETシート74Eに芯材74Fが配置された搬送ベルト74を、複数のローラ66、67、68、69、70、71、72で張架する構成としたが、図6に示すように、幅方向の両端に沿って複数の孔部が穿設された搬送ベルト77を、非吸着保持面は両端にスプロケット78Aが設けられたローラ78で支持し、吸着保持面はスプロケット79で幅方向の両端部を支持する構成としてもよい。このとき、スプロケット78A、79の係合歯が搬送ベルト77の孔部76に係合し、搬送ベルト77はスプロケット79によって常時テンションが掛けられた状態となる。これにより、搬送ベルト77の吸着保持面を幅方向の両端部のみで支持する構成としても、スプロケット79間でたわむ恐れがない。
次に、本発明の第3の実施形態に係る画像記録装置130について説明する。なお、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図7に示すように、ローラ67近傍には剥離部材134が配設されている。この剥離部材134は搬送ベルト74に摺接する位置と、搬送ベルト74から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材134が搬送ベルト74に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト74から剥離され、画像記録装置本体132の外部に設けられている排紙トレイ34へ排出されるようになっている。
また、ローラ69近傍には、剥離部材136が配設されている。剥離部材136は搬送ベルト74に摺接する位置と、搬送ベルト74から離間する位置とに回動可能とされており、剥離部材136が搬送ベルト74に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト74から剥離され、搬送装置64と画像記録装置本体132の側壁132Bの間に配設された搬送路140へ送り込まれる。
さらに、ローラ71近傍には、剥離部材138が配設されている。剥離部材138は搬送ベルト74に摺接する位置と、搬送ベルト74から離間する位置とに回動可能とされており、剥離部材138が搬送ベルト74に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト74から剥離され、搬送路140へ送り込まれる。
なお、用紙Pの種類、画像情報やインクの種類等の用紙変形因子からおおよその用紙Pの乾燥時間を知ることができるので、このようなデータを予め蓄積しておくことで、このデータに基づいて剥離部材134、136、138の作動タイミングが決定される。
搬送路140は、画像記録装置本体132の側壁132Bから天板132Aに沿って配設されており、複数の搬送ローラ対142が設けられている。また、搬送路140には、ガイド部材141が設けられている。ガイド部材141によって、搬送路140の用紙Pは、排紙トレイ34又はインクタンク40の上方に設けられた用紙反転搬送路144に案内される。
用紙反転搬送路144には複数の反転ローラ対146が設けられている。反転ローラ対146は正逆回転可能に構成されており、正方向の回転によって用紙反転搬送路144に用紙Pが送り込まれ、逆方向の回転によって用紙Pは用紙反転搬送路144から排出される。
また、用紙反転搬送路144の出入り口から搬送装置64に至って搬送路148が配設されている。搬送路148には複数の搬送ローラ対149が設けられており、搬送ローラ対149によって用紙Pは搬送路148に沿って搬送装置64へ搬送される。
ここで、画像記録装置130の印字動作について説明する。
まず、用紙Pの一方の面にのみ印字を行う片面印字の場合について説明する。用紙Pの一方の面に画像が形成され、搬送ベルト74に吸着保持されてローラ67近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子が小さい場合には、用紙Pは剥離部材134によって搬送ベルト74から剥離され、排紙トレイ34へ排出される。
一方、ローラ67近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材134を通過してローラ69近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子が小さい場合には、剥離部材136によって搬送ベルト74から剥離されて搬送路140に送り込まれる。
また、ローラ69の近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材136を通過してローラ71近傍まで搬送される。そして、剥離部材138によって搬送ベルト74から剥離されて搬送路140に送り込まれる。
搬送路140に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対142の回転によって搬送路140を上方向に搬送され、ガイド部材141に案内されて排紙トレイ34に排出される。
次に、用紙Pの両面に印字を行う両面印字の場合について説明する。
用紙Pの一方の面に画像が形成され、剥離部材134を通過してローラ69近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子が小さい場合には、用紙Pは剥離部材136によって搬送ベルト74から剥離され、搬送路140へ送り込まれる。
一方、ローラ69近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材136を通過してローラ71近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子が小さい場合には、剥離部材138によって搬送ベルト74から剥離されて搬送路140に送り込まれる。
搬送路140に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対90の回転によって搬送路140を上方向に搬送され、用紙反転搬送路144でスイッチバックされて搬送路148へ送り込まれる。搬送路148に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラ対149で搬送路148に沿って搬送され、記録ヘッドユニット36の下に表裏反転された状態で搬送される。これにより、用紙Pの裏面に画像が形成される。両面印字が行われた用紙Pは、変形因子の大小によってローラ67、69、71のいずれかの近傍まで搬送されて、排紙トレイ34へ排出される。
次に、本発明の第4の実施形態に係る画像記録装置150について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図8に示すように、画像記録装置150に搭載された搬送装置154は、ローラ156、158、160、162、164、166を有しており、ローラ156、158、160、162、164、166には、搬送ベルト168が張架されている。
ローラ156及びローラ158は、記録ヘッドユニット36の両側に配設されており、ローラ158の真下で且つ給紙トレイ14の下方にはローラ162が配設されている。また、給紙トレイ14の下方には、ローラ162と略水平となる位置にローラ164が配設されている。さらに、ローラ158の下方にはローラ160が配設されており、ローラ162の上方で、且つローラ160の真下にはローラ166が配設されている。
そして、搬送ベルト168は、ローラ156、158、162、164、166、160の順で略コ字状に巻き掛けられており、ローラ156とローラ158の間に巻き掛けられて形成された搬送面168Aが、記録ヘッド38Y〜38Kと対向している。また、ローラ158とローラ162に巻き掛けられて形成された側面搬送部168Bが、画像記録装置本体152の側壁152Bと対向した状態となっており、ローラ162とローラ164に巻き掛けられて用紙Pの吸着保持面を下向きにした下面搬送部168Cと画像記録装置本体152の底部152Bが対向した状態となっている。また、ローラ164とローラ166に巻き掛けられて用紙Pの吸着保持面を上向きにした上面搬送部168Dが、給紙トレイ14の底部14Aと対向した状態となっており、ローラ166とローラ160に巻き掛けられて形成された側面搬送部168Eが給紙トレイ14の側壁14Bに対向した状態となっている。さらに、ローラ160とローラ156に巻き掛けられて下向きにした下面搬送部168Fが、給紙トレイ14に対向した状態となっている。このように、搬送ベルト168をローラ156、158、162、164、166、160に略コ字状となるように巻き掛けることで、画像記録装置本体152のスペースを有効利用できる。
また、ローラ156には、図示しない駆動モータが接続されており、駆動モータの回転駆動によって、搬送ベルト168は所定の方向(矢印A方向)へ回転移動する構成となっている。これにより、ローラ156とローラ158に巻き掛けられた搬送面168Aで用紙Pに印字が行われる。そして、ローラ162、164、166、160に巻き掛けられた範囲で、用紙Pは搬送ベルト168に静電吸着されて搬送方向下流側に搬送されながら乾燥される。
また、ローラ156近傍には帯電ローラ30が配置されており、用紙Pは搬送ベルト168上に給紙されると同時に帯電ローラ30によって帯電される。これにより、用紙Pは搬送ベルト168に静電吸着され、搬送ベルト168の回転移動に伴い矢印A方向へ搬送される。
なお、ローラ156、158、162、164は、搬送ベルト168の幅方向に渡って全域を支持する長さを有しており、搬送ベルト168の吸着保持面と反対側の面(非吸着保持面)を搬送ベルト168の幅方向全域に渡って支持している。
また、ローラ160、166は、ローラ156、158、162、164よりも軸方向に短くされて略円板状とされており、搬送ベルト168の吸着保持面を幅方向の端部のみで支持している。つまり、ローラ160、166は、搬送ベルト168の用紙Pが搬送される領域を支持しない構成とされており、搬送ベルト168の吸着保持面に吸着保持された用紙Pには、ローラ160、166が接触しないようになっている。
一方、ローラ158近傍には剥離部材169が配設されている。剥離部材169は、搬送ベルト168に摺接する位置と、搬送ベルト168から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材169が搬送ベルト168に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト168から剥離され、画像記録装置本体152の外部に設けられている排紙トレイ34へ排出される。
また、ローラ162近傍には剥離部材170が配設されている。剥離部材170は、搬送ベルト168に摺接する位置と、搬送ベルト168から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材170が搬送ベルト168に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト168から剥離され、画像記録装置本体152の側壁152Bに沿って設けられた搬送路172へ送り込まれる。
搬送路172には、正逆回転可能な反転ローラ対174が複数設けられている。これにより、搬送路172に搬送された用紙Pは、反転ローラ対174の正方向の回転によって、搬送路172を下方向に搬送され、反転ローラ対174の逆方向の回転によって、搬送路172を上方向に搬送される。
また、ローラ164近傍には剥離部材178が配設されている。剥離部材178は、搬送ベルト168に摺接する位置と、搬送ベルト168から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材178が搬送ベルト168に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト168から剥離され、画像記録装置本体152の底面152Cに沿って設けられ、搬送路172から搬送路20に至る搬送路176へ送り込まれる。
なお、用紙Pの種類、画像情報やインクの種類等の用紙変形因子からおおよその用紙Pの乾燥時間を知ることができるので、このようなデータを予め蓄積しておくことで、このデータに基づいて剥離部材169、170、178の作動タイミングが決定される。
搬送路176には、正逆回転可能な反転ローラ対177が複数設けられている。これにより、搬送路176に搬送された用紙Pは、反転ローラ対177の正方向の回転によって、搬送路176を左方向に搬送され、反転ローラ対177の逆方向の回転によって、搬送路176を右方向に搬送される。
ここで、画像記録装置150の印字動作について説明する。
まず、用紙Pの一方の面にのみ印字を行う片面印字の場合について説明する。用紙Pの一方の面に画像が形成され、搬送ベルト168に吸着保持されてローラ158近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子が小さい場合には、用紙Pは剥離部材169によって搬送ベルト168から剥離され、排紙トレイ34へ排出される。
一方、ローラ158近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材169を通過してローラ162近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子が小さい場合には、剥離部材170によって搬送ベルト168から剥離されて搬送路172に送り込まれる。搬送路172に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対174の逆方向の回転によって搬送路172を上方向に搬送され、排紙トレイ34に排出される。
また、ローラ162の近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材170を通過してローラ164近傍まで搬送される。そして、剥離部材178によって搬送ベルト168から剥離されて搬送路176に送り込まれる。搬送路176に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対177の逆方向の回転によって搬送路176を右方向に搬送され、搬送路172から排紙トレイ34に排出される。
次に、用紙Pの両面に印字を行う両面印字の場合について説明する。
用紙Pの一方の面に画像が形成され、剥離部材169を通過してローラ162近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子が小さい場合には、用紙Pは剥離部材170によって搬送ベルト168から剥離され、搬送路172へ送り込まれる。搬送路172に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対174の正方向の回転によって搬送路172を下方向に搬送され、搬送路176に沿って搬送されて、搬送路20に送り込まれる。
一方、ローラ162近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材170を通過してローラ164近傍まで搬送される。そこで、剥離部材178によって搬送ベルト168から剥離されて搬送路176に送り込まれる。搬送路176に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対177の正方向の回転によって搬送路176を左方向に搬送され、搬送路20に送り込まれる。
搬送路20に送り込まれた用紙Pは、記録ヘッドユニット36の下に表裏反転された状態で搬送され、用紙Pの裏面に画像が形成される。両面印字が行われた用紙Pは、変形因子の大小によってローラ158、162、164のいずれかの近傍まで搬送されて、排紙トレイ34へ排出される。
次に、本発明の第5の実施形態に係る画像記録装置180について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図9に示されるように、本実施形態の画像記録装置180は画像記録装置本体182を備え、画像記録装置本体182の略中央部には、用紙Pが束状に積層されて収納される給紙トレイ14が配置されている。
給紙トレイ14の上方には、図示しないピックアップローラが配置されている。このピックアップローラによって給紙トレイ14内から最上部の用紙Pを1枚取り出される。
給紙トレイ14の上方には、給紙トレイ14の先端部(ピックアップローラの用紙Pとの圧接部)付近から湾曲して延出されて搬送装置184に至る搬送路20が設けられている。
搬送路20には搬送ローラ対22が複数配置されており、給紙トレイ14からピックアップローラによって取り出された用紙Pは、この搬送ローラ対22によって搬送路20に沿って搬送装置184へ送り込まれるようになっている。
画像記録装置本体182の略中央には、搬送装置184が設けられている。搬送装置184は、所定の間隔で平行且つ略水平に配置された2本のローラ186、187と、ローラ186、187の間に位置し、且つ、ローラ186、187よりも下方に配置されたローラ188を備えており、これらのローラ186、187、188には、無端状の搬送ベルト190が巻き掛けられている。これにより、ローラ186が図示しない駆動モータによって回転駆動されて、搬送ベルト190は所定の方向(矢印A方向)へ回転移動する構成となっている。
ローラ186近傍には、搬送ベルト190に圧接するようにして帯電ローラ192が配置されている。これにより、用紙Pは静電吸着力で搬送ベルト190に吸着され、搬送ベルト190の回転移動に伴い矢印A方向へ搬送される。
ローラ187近傍には剥離部材196が配設されている。剥離部材196は、搬送ベルト190に摺接する位置と、搬送ベルト190から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材196が搬送ベルト190に摺接する位置に移動すると、用紙Pは排紙トレイ34へ排出されるようになっている。
また、ローラ187近傍の剥離部材196よりも搬送方向下流側には、剥離部材197が配設されている。剥離部材197は、搬送ベルト190に摺接する位置と、搬送ベルト190から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材197が搬送ベルト190に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト190から剥離され、後述する吸着搬送装置200へ至る搬送路198に送り込まれるようになっている。
なお、用紙Pの種類、画像情報やインクの種類等の用紙変形因子からおおよその用紙Pの変形状態(用紙に発生するカールやカックル)を知ることができるので、このようなデータを予め蓄積しておくことで、このデータに基づいて剥離部材196、197の作動タイミングが決定される。
搬送装置184と吸着搬送装置200の間には、ローラ187から吸着搬送装置200に至る搬送路198が配設されている。搬送路198には複数の搬送ローラ対199が設けられており、搬送路198に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラ対199の回転によって搬送路198を搬送され、吸着搬送装置200へ送り込まれるようになっている。
吸着搬送装置200は、所定の間隔で平行且つ略水平に配置された2本のローラ202、204を有しており、このローラ202、204には無端状の搬送ベルト206が巻き掛けられている。ローラ202には、図示しない駆動モータが接続されており、駆動モータによってローラ202が回転駆動されることにより、搬送ベルト206は所定の方向(矢印B方向)へ回転移動する構成となっている。
また、ローラ202の上方には、搬送ベルト206を上方から圧接するようにして押圧ローラ209が設けられている。これにより、吸着搬送装置200に送り込まれた用紙Pは、押圧ローラ209によって搬送ベルト206に押圧されるので、用紙Pは全体的に均一した状態で搬送ベルト206に静電吸着されて、変形が矯正される。
なお、本実施形態では、押圧ローラ209で搬送ベルト206を上方から押圧することで、用紙Pの変形を矯正する構成としたが、図10(A)に示すように、2つのローラ256、257にゴム製のベルト258を巻き掛けて構成された押圧部材254によって搬送ベルト206を押圧することで、用紙Pを搬送ベルト206とベルト258の間に挟持しながら搬送し、用紙Pの変形を矯正する構成としてもよい。
また、ローラ202近傍には帯電ローラ208が設けられており、搬送ベルト206は帯電ローラ208によって帯電される。これにより、用紙Pは搬送ベルト206に静電吸着され、搬送ベルト206の回転移動に伴い矢印B方向へ搬送される。このとき、用紙Pは、画像が記録された面と反対側の面を搬送ベルト206に静電吸着される。これにより、用紙Pは静電吸着によって搬送ベルト206に吸着保持されるので、用紙Pを搬送ベルト206に確実に密着させた状態で搬送できる。
なお、本実施形態では、搬送ベルト206を帯電ローラ208で帯電させて、搬送ベルト206に静電吸着させて用紙Pを搬送する構成としたが、搬送ベルト206の裏面(用紙Pを静電吸着する面と反対側の面、つまり、非吸着保持面)にバキュームを配置して、バキュームで搬送ベルト206の裏側から吸引して搬送ベルト206に負圧を発生させることで、用紙Pを搬送ベルト206に吸着させてもよい。
また、ローラ204近傍には剥離部材210が配設されている。この剥離部材210は、搬送ベルト206に摺接する位置と、搬送ベルト206から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材210が搬送ベルト206に摺接する位置に移動すると、搬送ベルト206上の用紙Pは搬送ベルト206から剥離され、吸着搬送装置200と給紙トレイ14の間に配設された用紙反転搬送路212に送り込まれる。
用紙反転搬送路212には、複数の反転ローラ対214が設けられている。反転ローラ対214は正逆回転可能に構成されており、正方向の回転によって用紙反転搬送路212に用紙Pが送り込まれ、逆方向の回転によって用紙Pは用紙反転搬送路212から搬送路20へ送り込まれる。
また、ローラ202と排紙トレイ34の間には、搬送路216が配設されている。搬送ベルト206上の用紙Pが剥離部材210を通過すると、ローラ202近傍に設けられた剥離部材217で搬送ベルト206から剥離されて、搬送路216に送り込まれる。そして、搬送路216に設けられた複数の搬送ローラ対218によって用紙Pは搬送路216に沿って搬送され、排紙トレイ34へ排出されるようになっている。
このように、用紙反転搬送路212で用紙Pの搬送方向を変更することで、吸着搬送装置200は一方向にのみ用紙Pを搬送する構成とすることができる。これにより、吸着搬送装置200で用紙Pの搬送方向を変更する構成とした場合、つまり、搬送ベルト206の搬送方向が逆転する構成とした場合と比較して、搬送ベルト206で用紙Pを搬送するスピードを高速に維持できるため、タイムロスがない。
ここで、画像記録装置180の印字動作について説明する。
まず、用紙Pの一方の面にのみ印字を行う片面印字の場合について説明する。用紙Pの一方の面に画像が形成され、搬送ベルト190に吸着保持されてローラ187近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子が小さい場合には、用紙Pは剥離部材196によって搬送ベルト190から剥離され、排紙トレイ34へ排出される。
一方、ローラ187近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材196を通過して剥離部材197によって搬送ベルト190から剥離され、搬送路198を搬送されて吸着搬送装置200へ送り込まれる。そして、搬送ベルト206に吸着保持されて剥離部材210を通過し、剥離部材217で搬送ベルト206から剥離されて搬送路216へ送り込まれ、排紙トレイ34へ排出される。
次に、用紙Pの両面に印字を行う両面印字の場合について説明する。
一方の面に画像が形成された用紙Pは、剥離部材196を通過して、剥離部材197によって搬送ベルト190から剥離され、搬送路198を搬送されて吸着搬送装置200へ送り込まれる。そして、搬送ベルト206に吸着保持されてローラ204近傍まで搬送され、剥離部材210で搬送ベルト206から剥離され、用紙反転搬送路212に送り込まれる。用紙反転搬送路212に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対214の逆方向の回転によって搬送路20へ送り込まれて、記録ヘッドユニット36の下に表裏反転された状態で搬送される。これにより、用紙Pの裏面に画像が形成される。
両面印字が行われた用紙Pは、変形因子が小さい場合には、ローラ187近傍で剥離部材196によって剥離されて排紙トレイ34へ排出され、変形因子が大きい場合には、剥離部材196を通過して剥離部材197によって剥離され、吸着搬送装置200へ送り込まれる。そして、剥離部材210を通過して剥離部材217で搬送ベルト206から剥離され、搬送路216に送り込まれて排紙トレイ34へ排出される。
次に、本発明の第6の実施形態に係る画像記録装置220について説明する。なお、第5の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図11に示されるように、搬送装置184のローラ187近傍には、剥離部材223が配設されている。剥離部材223は、搬送ベルト190に摺接する位置と、搬送ベルト190から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材223が搬送ベルト190に摺接する位置に移動すると、用紙Pは排紙トレイ34へ排出されるようになっている。
また、ローラ187近傍の剥離部材223よりも搬送方向上流側には、剥離部材224が配設されている。剥離部材224は、搬送ベルト190に摺接する位置と、搬送ベルト190から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材224が搬送ベルト190に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト190から剥離され、後述する吸着搬送装置230へ至る搬送路226に送り込まれるようになっている。
なお、用紙Pの種類、画像情報やインクの種類等の用紙変形因子からおおよその用紙Pの変形状態を知ることができるので、このようなデータを予め蓄積しておくことで、このデータに基づいて剥離部材223、224の作動タイミングが決定される。
搬送路226には複数の搬送ローラ対228が設けられており、搬送路226に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラ対228の回転によって搬送路198を搬送され、インクタンク40と画像記録装置本体222の天板222Aの間に設けられた吸着搬送装置230へ送り込まれるようになっている。
吸着搬送装置230は、所定の間隔で平行且つ略水平に配置された2本のローラ232、234を有しており、このローラ232、234には無端状の搬送ベルト236が巻き掛けられている。ローラ232には、図示しない駆動モータが接続されており、駆動モータによってローラ232が回転駆動されることにより、搬送ベルト236は所定の方向(矢印C方向)へ回転移動する構成となっている。
また、ローラ232の下方には、搬送ベルト236を下方から圧接するようにして押圧ローラ239が設けられている。これにより、吸着搬送装置230に送り込まれた用紙Pは、押圧ローラ239によって搬送ベルト236に押圧されるので、用紙Pは全体的に均一した状態で搬送ベルト236に静電吸着されて、変形が矯正される。
なお、本実施形態では、押圧ローラ239で搬送ベルト236を押圧することで、用紙Pの変形を矯正する構成としたが、図10(B)に示すように、2つのローラ256、257にゴム製のベルト258を巻き掛けて構成された押圧部材254によって搬送ベルト236を押圧することで、用紙Pを搬送ベルト236とベルト258の間に挟持しながら搬送し、用紙Pの変形を矯正する構成としてもよい。
一方、ローラ232近傍には帯電ローラ238が設けられており、搬送ベルト236は帯電ローラ238によって帯電される。これにより、用紙Pは搬送ベルト236に静電吸着され、搬送ベルト236の回転移動に伴い矢印C方向へ搬送される。
また、ローラ234近傍には剥離部材240が配設されている。剥離部材240は、搬送ベルト236に摺接する位置と、搬送ベルト236から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材240が搬送ベルト236に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト236から剥離され、吸着搬送装置230と画像記録装置本体222の天板222Aの間に配設された用紙反転搬送路242に送り込まれるようになっている。
用紙反転搬送路242には、複数の反転ローラ対244が設けられている。反転ローラ対244は正逆回転可能に構成されており、正方向の回転によって用紙反転搬送路242に用紙Pが送り込まれ、逆方向の回転によって用紙Pは用紙反転搬送路242から、搬送装置184へ至る搬送路246へ送り込まれる。搬送路246には複数の搬送ローラ対248が設けられており、搬送路246に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラ対248によって搬送路246を搬送され、表裏反転された状態で搬送装置184に送り込まれる。
また、ローラ202と排紙トレイ34の間には、搬送路250が配設されている。搬送ベルト236上の用紙Pが剥離部材240を通過すると、ローラ232近傍に設けられた剥離部材241で搬送ベルト236から剥離されて、搬送路250に送り込まれる。そして、搬送路250に設けられた複数の搬送ローラ対252によって用紙Pは搬送路250に沿って搬送され、排紙トレイ34へ排出されるようになっている。
ここで、画像記録装置220の印字動作について説明する。
まず、用紙Pの一方の面にのみ印字を行う片面印字の場合について説明する。用紙Pの一方の面に画像が形成され、搬送ベルト190に吸着保持されてローラ187近傍まで搬送される。そこで、用紙Pの変形因子(用紙Pの変形)が小さい場合には、用紙Pは剥離部材224を通過して剥離部材223によって搬送ベルト190から剥離され、排紙トレイ34へ排出される。
一方、ローラ187近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材224によって搬送ベルト190から剥離され、搬送路226を搬送されて吸着搬送装置230へ送り込まれる。そして、搬送ベルト236に吸着保持されて剥離部材240を通過し、剥離部材241で搬送ベルト236から剥離されて搬送路252へ送り込まれ、排紙トレイ34へ排出される。
次に、用紙Pの両面に印字を行う両面印字の場合について説明する。
一方の面に画像が形成された用紙Pは、搬送ベルト190に吸着保持されてローラ187近傍まで搬送される。そこで、用紙Pは剥離部材224によって搬送ベルト190から剥離され、搬送路226を搬送されて吸着搬送装置230へ送り込まれる。そして、搬送ベルト236に吸着保持されてローラ234近傍まで搬送され、剥離部材240で搬送ベルト236から剥離され、用紙反転搬送路242に送り込まれる。用紙反転搬送路242に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対244の逆方向の回転によって搬送路246へ送り込まれて、記録ヘッドユニット36の下に表裏反転された状態で搬送される。これにより、用紙Pの裏面に画像が形成される。
両面印字が行われた用紙Pは、変形因子が小さい場合には、剥離部材224を通過して剥離部材223によって剥離されて排紙トレイ34へ排出される。また、変形因子が大きい場合には、剥離部材224によって剥離され、吸着搬送装置230へ送り込まれる。そして、剥離部材240を通過して剥離部材241で搬送ベルト236から剥離され、搬送路250に送り込まれて排紙トレイ34へ排出される。
次に、本発明の第7の実施形態に係る画像記録装置260について説明する。なお、第5の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図12に示されるように、搬送装置184と画像記録装置本体262の側壁262Bの間には、吸着搬送装置264が配設されている。吸着搬送装置264は4本のローラ266、268、270、272を有している。ローラ266は、ローラ187に近接して設けられており、ローラ266の下方には、ローラ268が設けられている。また、ローラ268と略平行にしてローラ270が設けられており、ローラ270の上方にはローラ272が設けられている。そして、このローラ266、268、270、272には無端状の搬送ベルト274が巻き掛けられている。
ローラ266には、図示しない駆動モータが接続されており、駆動モータによってローラ266が回転駆動されることにより、搬送ベルト274は所定の方向(矢印D方向)へ回転移動する構成となっている。
また、ローラ266近傍には、搬送ベルト274を上方から圧接するようにして押圧ローラ290が設けられている。これにより、吸着搬送装置264に送り込まれた用紙Pは、押圧ローラ290によって搬送ベルト274に押圧されるので、用紙Pは全体的に均一した状態で搬送ベルト274に静電吸着されて、変形が矯正される。
なお、本実施形態では、押圧ローラ290で搬送ベルト274を押圧することで、用紙Pの変形を矯正する構成としたが、必ずしも押圧ローラ290を設ける必要はない。搬送ベルト274が搬送ベルト190に対して上り勾配となるように傾斜しているため、例えば、用紙Pの先端部分が浮き上がっていても、搬送ベルト274の上り勾配に沿って送り込まれるので、搬送ベルト274から浮き上がることがなく、用紙Pは搬送ベルト274に安定した状態で静電吸着される。
一方、ローラ266近傍には帯電ローラ273が設けられており、搬送ベルト274は帯電ローラ273によって帯電される。これにより、用紙Pは搬送ベルト274に静電吸着され、搬送ベルト274の回転移動に伴い矢印D方向へ搬送される。
なお、搬送ベルト274の搬送速度は、搬送装置184の搬送ベルト190の搬送速度と略同一か、それ以上となるように制御されている。これにより、搬送装置184の搬送ベルト190で搬送された用紙Pが吸着搬送装置264の搬送ベルト274に送り渡される際に、用紙Pは下流側に引っ張られてしわが発生しない。また、吸着搬送装置264の搬送ベルト274の搬送速度が、搬送装置184の搬送ベルト190の搬送速度よりも速い場合には、搬送ベルト190から搬送ベルト274へ用紙Pが送り渡される際に、用紙Pが搬送ベルト274から受ける張力が大きくなるので、搬送方向のカールやカックルが、この時点で矯正される。
ローラ272近傍には剥離部材276が配設されている。剥離部材276は、搬送ベルト274に摺接する位置と、搬送ベルト274から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材276が搬送ベルト274に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト274から剥離され、排紙トレイ34へ排出されるようになっている。
また、ローラ270近傍には剥離部材278が配設されている。剥離部材278は、搬送ベルト274に摺接する位置と、搬送ベルト274から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材278が搬送ベルト274に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト274から剥離され、吸着搬送装置264と画像記録装置本体262の側壁262Bの間に設けられた搬送路280へ送り込まれる。
搬送路280には、正逆回転可能な反転ローラ対282が複数設けられている。これにより、搬送路280に搬送された用紙Pは、反転ローラ対282の正方向の回転によって、搬送路280を下方向に搬送され、反転ローラ対282の逆方向の回転によって、搬送路280を上方向に搬送される。
また、ローラ268近傍には、剥離部材286が配設されている。剥離部材286は、搬送ベルト274に摺接する位置と、搬送ベルト274から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材286が搬送ベルト274に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト274から剥離され、画像記録装置本体262の底面262Cに沿って設けられ、搬送路280から搬送路20に至る搬送路284へ送り込まれる。
なお、用紙Pの種類、画像情報やインクの種類等の用紙変形因子からおおよその用紙Pの変形状態を知ることができるので、このようなデータを予め蓄積しておくことで、このデータに基づいて剥離部材276、278、286の作動タイミングが決定される。
搬送路284には、正逆回転可能な反転ローラ対288が複数設けられている。これにより、搬送路284に搬送された用紙Pは、反転ローラ対288の正方向の回転によって、搬送路284を左方向に搬送され、反転ローラ対288の逆方向の回転によって、搬送路284を右方向に搬送される。
ここで、画像記録装置260の印字動作について説明する。
まず、用紙Pの一方の面にのみ印字を行う片面印字の場合について説明する。用紙Pの一方の面に画像が形成され、搬送ベルト190に吸着保持されてローラ187近傍まで搬送される。そこで、ローラ187近傍に設けられた剥離部材263によって搬送ベルト190から剥離され、吸着搬送装置264へ送り込まれる。
吸着搬送装置264へ送り込まれた用紙Pは、搬送ベルト274に吸着保持されてローラ272近傍に搬送される。そこで、用紙Pの変形因子(インクによる濡れや用紙Pの変形)が小さい場合には、用紙Pは剥離部材276によって搬送ベルト274から剥離され、排紙トレイ34へ排出される。
一方、ローラ272近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材276を通過してローラ270近傍まで搬送される。そこで、剥離部材278によって搬送ベルト274から剥離されて搬送路280に送り込まれる。搬送路280に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対282の逆方向の回転によって搬送路280を上方向に搬送され、排紙トレイ34に排出される。
また、ローラ270の近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材278を通過してローラ268近傍まで搬送される。そして、剥離部材286によって搬送ベルト274から剥離されて搬送路284に送り込まれる。搬送路284に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対288の逆方向の回転によって搬送路284を右方向に搬送され、搬送路280から排紙トレイ34に排出される。
次に、用紙Pの両面に印字を行う両面印字の場合について説明する。
用紙Pの一方の面に画像が形成され、搬送ベルト190に吸着保持されてローラ187近傍まで搬送される。そこで、ローラ187近傍に設けられた剥離部材263によって搬送ベルト190から剥離され、吸着搬送装置264へ送り込まれる。
吸着搬送装置264へ送り込まれた用紙Pは、剥離部材276を通過してローラ270近傍に搬送される。そこで、用紙Pの変形因子(インクによる濡れや用紙Pの変形)が小さい場合には、用紙Pは剥離部材278によって搬送ベルト274から剥離され、搬送路280へ送り込まれる。搬送路280に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対282の正方向の回転によって搬送路280を下方向に搬送され、搬送路284に沿って搬送されて、搬送路20に送り込まれる。
一方、ローラ270近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材278を通過してローラ268近傍まで搬送される。そこで、剥離部材286によって搬送ベルト274から剥離されて搬送路284に送り込まれる。搬送路284に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対288の正方向の回転によって搬送路284を左方向に搬送され、搬送路20に送り込まれる。
搬送路20に送り込まれた用紙Pは、記録ヘッドユニット36の下に表裏反転された状態で搬送され、用紙Pの裏面に画像が形成される。両面印字が行われた用紙Pは、変形因子の大小によってローラ272、270、268のいずれかの近傍まで搬送されて、排紙トレイ34へ排出される。
次に、本発明の第8の実施形態に係る画像記録装置300について説明する。なお、第5の実施形態と同様の部分についての説明は割愛する。
図13に示されるように、搬送装置184と画像記録装置本体302の側壁302Bの間には、吸着搬送装置304が配設されている。
吸着搬送装置304は、ローラ306、308、310、312、314、316、318、320、322を有しており、306、308、310、312、314、316、318、320、322には、搬送ベルト324が張架されている。
ローラ306は搬送装置184のローラ187近傍に配設されており、ローラ306の右斜め上方にはローラ308が配設されている。また、ローラ306の下方にはローラ322が配設され、ローラ322の右斜め上方及びローラ308の下方にはローラ320が配設されている。さらに、ローラ308とローラ320の間には、ローラ312、316が配設されており、ローラ306とローラ322の間で、且つローラ306とローラ322よりも右側には、ローラ310、314、318が配設されている。
そして、搬送ベルト324は、ローラ306、308、310、312、314、316、318、320、322の順で櫛状に巻き掛けられており、ローラ306とローラ308の間に巻き掛けられて形成された搬送面324Aが画像記録装置本体302の設置面に対してローラ308側に傾斜している。また、ローラ308とローラ310に巻き掛けられて用紙Pの吸着保持面を略下向きにした下面搬送部324Bと、ローラ310とローラ312に巻き掛けられて吸着保持面を略上向きにした上面搬送部324Cが対向した状態となっており、ローラ312とローラ314に巻き掛けられて用紙Pの吸着保持面を略下向きにした下面搬送部324Dと、ローラ314とローラ316に巻き掛けられて吸着保持面を略上向きにした上面搬送部324Eが対向した状態となっている。また、ローラ316とローラ318に巻き掛けられて用紙Pの吸着保持面を略下向きにした下面搬送部324Fと、ローラ318とローラ320に巻き掛けられて吸着保持面を略上向きにした上面搬送部324Gが対向した状態となっている。
ローラ306には、図示しない駆動モータが接続されており、駆動モータの回転駆動によって、搬送ベルト324は所定の方向(矢印E方向)へ回転移動する構成となっている。
また、ローラ306近傍には、搬送ベルト324を上方から圧接するようにして押圧ローラ325が設けられている。これにより、吸着搬送装置304に送り込まれた用紙Pは、押圧ローラ325によって搬送ベルト324に押圧されるので、用紙Pは全体的に均一した状態で搬送ベルト324に静電吸着されて、変形が矯正される。
なお、本実施形態では、押圧ローラ325で搬送ベルト324を押圧することで、用紙Pの変形を矯正する構成としたが、必ずしも押圧ローラ325を設ける必要はない。搬送ベルト324が搬送ベルト190に対して上り勾配となるように傾斜しているため、例えば、用紙Pの先端部分が浮き上がっていても、搬送ベルト324の上り勾配に沿って送り込まれるので、搬送ベルト324から浮き上がることがなく、用紙Pは搬送ベルト324に安定した状態で静電吸着される。
一方、ローラ306近傍には帯電ローラ323が設けられており、搬送ベルト324は帯電ローラ323によって帯電される。これにより、用紙Pは搬送ベルト324に静電吸着され、搬送ベルト324の回転移動に伴い矢印E方向へ搬送される。
ローラ306、308、312、316、320、322は、搬送ベルト324の幅方向に渡って全域を支持する長さを有しており、搬送ベルト324の吸着保持面と反対側の面(非吸着保持面)を搬送ベルト324の幅方向全域に渡って支持している。
また、ローラ310、314、318は、ローラ306、308、312、316、320、322よりも軸方向に短くされて略円板状とされており、搬送ベルト324の吸着保持面を幅方向の端部のみで支持している。つまり、ローラ310、314、318は、搬送ベルト324の用紙Pが搬送される領域を支持しない構成とされており、搬送ベルト324の吸着保持面に吸着保持された用紙Pには、ローラ310、314、318が接触しないようになっている。
ローラ308近傍には剥離部材326が配設されている。剥離部材326は搬送ベルト324に摺接する位置と、搬送ベルト324から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材326が搬送ベルト324に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト324から剥離され、画像記録装置本体302の外部に設けられている排紙トレイ34へ排出されるようになっている。
また、ローラ308近傍の剥離部材326よりも搬送方向下流側には、剥離部材328が配設されている。剥離部材328は搬送ベルト324に摺接する位置と、搬送ベルト324から離間する位置とに回動可能とされている。これにより、剥離部材328が搬送ベルト324に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト324から剥離され、吸着搬送装置304と画像記録装置本体302の側壁302Bの間に設けられた用紙反転搬送路340へ送り込まれる。
さらに、ローラ312近傍には、剥離部材330が配設されている。剥離部材330は搬送ベルト324に摺接する位置と、搬送ベルト324から離間する位置とに回動可能とされている。剥離部材330が搬送ベルト324に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト324から剥離され、用紙反転搬送路340へ送り込まれる。
また、ローラ312近傍の剥離部材330よりも搬送方向下流側には、剥離部材332が配設されている。剥離部材332は搬送ベルト324に摺接する位置と、搬送ベルト324から離間する位置とに回動可能とされている。剥離部材332が搬送ベルト324に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト324から剥離され、用紙反転搬送路340へ送り込まれる。
さらに、ローラ316近傍には、剥離部材334が配設されている。剥離部材332は搬送ベルト324に摺接する位置と、搬送ベルト324から離間する位置とに回動可能とされている。剥離部材334が搬送ベルト324に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト324から剥離され、用紙反転搬送路340へ送り込まれる。
また、ローラ316近傍の剥離部材334よりも搬送方向下流側には、剥離部材336が配設されている。剥離部材336は搬送ベルト324に摺接する位置と、搬送ベルト324から離間する位置とに回動可能とされている。剥離部材336が搬送ベルト324に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト324から剥離され、用紙反転搬送路340へ送り込まれる。
さらに、ローラ320近傍には、剥離部材338が配設されている。剥離部材338は搬送ベルト324に摺接する位置と、搬送ベルト324から離間する位置とに回動可能とされている。剥離部材338が搬送ベルト324に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト324から剥離され、用紙反転搬送路340へ送り込まれる。
また、ローラ320近傍の剥離部材338よりも搬送方向下流側には、剥離部材339が配設されている。剥離部材339は搬送ベルト324に摺接する位置と、搬送ベルト324から離間する位置とに回動可能とされている。剥離部材339が搬送ベルト324に摺接する位置に移動すると、用紙Pは搬送ベルト324から剥離され、用紙反転搬送路340へ送り込まれる。
なお、用紙反転搬送路340には、正逆回転可能な反転ローラ対342が複数設けられている。これにより、用紙反転搬送路340に搬送された用紙Pは、反転ローラ対342の正方向の回転によって、用紙反転搬送路340を下方向に搬送され、反転ローラ対342の逆方向の回転によって、用紙反転搬送路340を上方向に搬送される。
また、ローラ322近傍には、剥離部材348が配設されている。剥離部材332は搬送ベルト324に摺接する位置と、搬送ベルト324から離間する位置とに回動可能とされている。剥離部材348は搬送ベルト324に摺接されており、用紙Pは剥離部材348によって搬送ベルト324から剥離され、ローラ322から用紙反転搬送路340に至る搬送路344に送り込まれる。
なお、用紙Pの種類、画像情報やインクの種類等の用紙変形因子からおおよその用紙Pの変形状態を知ることができるので、このようなデータを予め蓄積しておくことで、このデータに基づいて剥離部材326、328、330、332、334、336、338、339、348の作動タイミングが決定される。
搬送路344には複数の搬送ローラ対346が配設されており、搬送路344に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラ対346で搬送路344に沿って搬送され、用紙反転搬送路340に送り込まれる。
また、用紙反転搬送路340と両面印字搬送路349の間には、ガイド部材305が設けられている。ガイド部材305によって、用紙反転搬送路340の用紙は、両面印字搬送路349又は排紙トレイ34に案内される。
一方、画像記録装置本体302の天面302A近傍には、用紙反転搬送路340から搬送装置184に至って、両面印字搬送路349が配設されている。両面印字搬送路349には複数の搬送ローラ対350が配設されており、両面印字搬送路349に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラ対350で両面印字搬送路349に沿って搬送され、搬送装置184に表裏逆転した状態で送り込まれる。
ここで、画像記録装置300の印字動作について説明する。
まず、用紙Pの一方の面にのみ印字を行う片面印字の場合について説明する。用紙Pの一方の面に画像が形成され、搬送ベルト190に吸着保持されてローラ187近傍まで搬送される。そこで、ローラ187近傍に設けられた剥離部材263によって搬送ベルト190から剥離され、吸着搬送装置304へ送り込まれる。
吸着搬送装置304へ送り込まれた用紙Pは、搬送ベルト324に吸着保持されてローラ308近傍に搬送される。そこで、用紙Pの変形因子(インクによる濡れや用紙Pの変形)が小さい場合には、用紙Pは剥離部材326によって搬送ベルト324から剥離され、排紙トレイ34へ排出される。
一方、ローラ308近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材326、328を通過してローラ312近傍まで搬送される。そこで、剥離部材330によって搬送ベルト324から剥離されて用紙反転搬送路340に送り込まれる。用紙反転搬送路340に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対342の逆方向の回転によって用紙反転搬送路340を上方向に搬送され、排紙トレイ34に排出される。
また、ローラ312近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材330、332を通過してローラ316近傍まで搬送される。そこで、剥離部材334によって搬送ベルト324から剥離されて用紙反転搬送路340に送り込まれる。用紙反転搬送路340に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対342の逆方向の回転によって用紙反転搬送路340を上方向に搬送され、排紙トレイ34に排出される。
さらに、ローラ316近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材334、336を通過してローラ320近傍まで搬送される。そこで、剥離部材338によって搬送ベルト324から剥離されて用紙反転搬送路340に送り込まれる。用紙反転搬送路340に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対342の逆方向の回転によって用紙反転搬送路340を上方向に搬送され、排紙トレイ34に排出される。
また、ローラ320近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材338、339を通過してローラ322近傍まで搬送される。そこで、剥離部材348によって搬送ベルト324から剥離されて搬送路344に送り込まれる。搬送路344に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラ対346によって搬送路344を右方向に搬送され、用紙反転搬送路340から排紙トレイ34に排出される。
次に、用紙Pの両面に印字を行う両面印字の場合について説明する。
用紙Pの一方の面に画像が形成され、搬送ベルト190に吸着保持されてローラ187近傍まで搬送される。そこで、ローラ187近傍に設けられた剥離部材263によって搬送ベルト190から剥離され、吸着搬送装置304へ送り込まれる。
吸着搬送装置304へ送り込まれた用紙Pは、搬送ベルト324に吸着保持されてローラ308近傍に搬送される。そこで、用紙Pの変形因子(インクによる濡れや用紙Pの変形)が小さい場合には、用紙Pは剥離部材326を通過して剥離部材328によって搬送ベルト324から剥離され、用紙反転搬送路340因子が大きい場合には、剥離部材326、328を通過してローラ312近傍まで搬送される。そこで、剥離部材330を通過して剥離部材332によって搬送ベルト324から剥離されて用紙反転搬送路340に送り込まれる。
また、ローラ312近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材330、332を通過してローラ316近傍まで搬送される。そこで、剥離部材334を通過して剥離部材336によって搬送ベルト324から剥離されて用紙反転搬送路340に送り込まれる。
さらに、ローラ316近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材334、336を通過してローラ320近傍まで搬送される。そこで、剥離部材338を通過して剥離部材339によって搬送ベルト324から剥離されて用紙反転搬送路340に送り込まれる。
なお、用紙反転搬送路340に送り込まれた用紙Pは、反転ローラ対342の正方向の回転によって用紙反転搬送路340を一旦下方向に搬送される。用紙Pが用紙反転搬送路340の下方に到達すると、反転ローラ対342が逆方向に回転して、用紙Pはスイッチバックされて用紙反転搬送路340を上方向に搬送され、両面印字搬送路349へ送り込まれる。両面印字搬送路349に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラ対350で両面印字搬送路349を搬送され、記録ヘッドユニット36の下に表裏反転された状態で搬送される。これにより、用紙Pの裏面に画像が形成される。
また、ローラ320近傍において用紙Pの変形因子が大きい場合には、剥離部材338、339を通過してローラ322近傍まで搬送される。そこで、剥離部材348によって搬送ベルト324から剥離されて搬送路344に送り込まれる。搬送路344に送り込まれた用紙Pは、搬送ローラ対346によって搬送路344を右方向に搬送され、用紙反転搬送路340から排紙トレイ34に排出される。
なお、両面印字が行われた用紙Pは、変形因子の大小によってローラ308、312、316、320、322のいずれかの近傍まで搬送されて、排紙トレイ34へ排出される。
なお、図示しないが、本実施形態で説明した画像記録装置には、画像信号に応じて液滴の噴射タイミングと使用するノズルを決定し、そのノズルに駆動信号を印加する記録ヘッド制御手段と、画像記録装置全体の動作を制御するシステム制御手段が備えられている。
また、本発明に係る画像記録装置は、ファクシミリ、複写機、プリンター複合機、ワークステーション等の出力機器として用いられる記録装置等、用紙P上への文字や画像の記録に用いられるものに限定されるものではなく、例えば、高分子フィルムやガラス上に着色インクを吐出して行うディスプレイ用のカラーフィルターの作製等にも適用可能である。
すなわち、本発明における「記録媒体」は、用紙Pに限定されるものではなく、例えばOHPシートや配線パターン等が形成される基板なども含まれる。そして、本発明における「画像」は、一般的な画像(文字、絵、写真など)のみならず、インク滴が記録媒体上に着弾されることで得られるドットのパターン(配線パターン)なども含まれる。
本発明の第1の実施形態の画像記録装置を示す概略構成図である。 本発明の第1の実施形態の画像記録装置に搭載された搬送装置の概略構成図である。 本発明の第1実施形態の画像記録装置の印字動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の画像記録装置を示す概略構成図である。 (A)本発明の第2の実施形態の画像記録装置に搭載された吸着保持部の搬送ベルトの構成を示す斜視図であり、(B)搬送ベルトとローラを示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態の画像記録装置に搭載された吸着保持部の変形例を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態の画像記録装置を示す概略構成図である。 本発明の第4の実施形態の画像記録装置を示す概略構成図である。 本発明の第5の実施形態の画像記録装置を示す概略構成図である。 本発明の第5の実施形態の押圧部材の変形例を示す構成図である。 本発明の第6の実施形態の画像記録装置を示す概略構成図である。 本発明の第7の実施形態の画像記録装置を示す概略構成図である。 本発明の第8の実施形態の画像記録装置を示す概略構成図である。
符号の説明
10 画像記録装置
24 搬送装置(搬送手段)
28 搬送ベルト
34 排紙トレイ(排紙部)
38 記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
46 剥離部材(上流側剥離手段)
48 剥離部材(下流側剥離手段)
50 剥離部材(下流側剥離手段)
52 用紙反転搬送路(反転機構)
184 搬送装置(搬送手段)
196 剥離部材(第1剥離手段)
197 剥離部材(第2剥離手段)
200 吸着搬送装置(吸着搬送手段)
209 押圧ローラ(押圧手段)
210 剥離部材(第3剥離手段)
212 用紙反転搬送路(反転機構)
254 押圧部材(挟持搬送手段)
264 吸着搬送装置(吸着搬送手段)
276 剥離部材(第4剥離手段)
278 剥離部材(第5剥離手段)
280 搬送路(反転機構)
284 搬送路(反転機構)
286 剥離部材(第5剥離手段)

Claims (14)

  1. 記録媒体幅を吐出領域とする液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドの吐出領域に前記記録媒体を吸着保持して搬送すると共に吐出領域以外の面でも該記録媒体を吸着保持する搬送手段と、前記搬送手段から前記記録媒体が送り込まれる排紙部と、を有し、画像情報に基づき前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出させ、前記記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、
    前記搬送手段に設けられ、該搬送手段から前記記録媒体を剥離させて前記排紙部へ送り込む上流側剥離手段と、
    前記上流側剥離手段より下流側に設けられ、前記搬送手段から前記記録媒体を剥離させ、前記排紙部又は反転機構へ送り込む下流側剥離手段と、
    を有することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記上流側剥離手段は、用紙変形因子に基づき前記記録媒体を剥離又は通過させることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記下流側剥離手段は複数設けられ、用紙変形因子に基づき前記記録媒体を剥離又は通過させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 前記上流側剥離手段及び前記下流側剥離手段は、前記用紙変形因子から前記記録媒体の乾燥終了を判定し、該記録媒体の乾燥が終了した時点で、前記搬送手段から該記録媒体を剥離させることを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 前記用紙変形因子は、使用するインクの種類、使用する記録媒体の種類、及び画像情報のいずれか1つ以上の因子を含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  6. 前記搬送手段は、静電力又はバキュームで前記記録媒体を吸着保持することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  7. 記録媒体幅を吐出領域とする液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドの吐出領域に前記記録媒体を保持して搬送する搬送手段と、前記搬送手段から前記記録媒体が送り込まれる排紙部と、を有し、画像情報に基づき前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出させ、前記記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、
    前記搬送手段から送り渡された前記記録媒体を吸着保持して次工程へ搬送する吸着搬送手段と、
    前記搬送手段に設けられ、該搬送手段から前記記録媒体を剥離させて前記排紙部へ送り込む第1剥離手段と、
    前記第1剥離手段より下流側に設けられ、前記搬送手段から前記記録媒体を剥離させ、前記吸着搬送手段へ送り込む第2剥離手段と、
    前記吸着搬送手段に設けられ、該吸着搬送手段から前記記録媒体を剥離させて、前記排紙部又は前記反転機構へ送り込む第3剥離手段と、
    有することを特徴とする画像記録装置。
  8. 前記第1剥離手段及び前記第3剥離手段は、用紙変形因子に基づき前記記録媒体を剥離又は通過させることを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
  9. 前記第1剥離手段及び前記第3剥離手段は、前記用紙変形因子から前記記録媒体の乾燥終了を判定し、該記録媒体の乾燥が終了した時点で、前記搬送手段から該記録媒体を剥離させることを特徴とするとする請求項8に記載の画像記録装置。
  10. 前記用紙変形因子は、使用するインクの種類、使用する記録媒体の種類、及び画像情報のいずれか1つ以上の因子を含むことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の画像記録装置。
  11. 前記吸着搬送手段は、静電力又はバキュームで前記記録媒体を吸着保持することを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  12. 前記記録媒体を前記吸着搬送手段に向かって押圧する押圧手段が設けられていることを特徴とする請求項7〜請求項11のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  13. 前記吸着搬送手段には、該吸着搬送手段との間で前記記録媒体を挟持して搬送する挟持搬送手段が設けられていることを特徴とする請求項7〜請求項12のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  14. 記録媒体幅を吐出領域とする液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドの吐出領域に前記記録媒体を保持して搬送する搬送手段と、前記搬送手段から前記記録媒体が送り込まれる排紙部と、を有し、画像情報に基づき前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出させ、前記記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、
    前記搬送手段から送り渡された前記記録媒体を吸着保持して次工程へ搬送する吸着搬送手段と、
    前記吸着搬送手段に設けられ、該吸着搬送手段から前記記録媒体を剥離させて前記排紙部へ送り込む第4剥離手段と、
    前記第4剥離手段より下流側に設けられ、前記吸着搬送手段から前記記録媒体を剥離させ、前記排紙部又は前記反転機構へ送り込む第5剥離手段と、
    有することを特徴とする画像記録装置。
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