JP2006252921A - 放電灯点灯回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 起動後における放電灯の点灯維持を図り、安定な点灯へと確実に移行させる。
【解決手段】 制御手段6によって直流−交流変換回路3を制御して放電灯の点灯制御を行う。トランス7、スイッチング素子5H、5L及び共振用コンデンサ8を有し、該スイッチング素子を駆動し、コンデンサ8とトランス7のインダクタンス成分若しくはインダクタンス素子9とを直列共振させる。放電灯の点灯前には、スイッチング素子の駆動周波数をFoff(消灯時の共振周波数)へと徐々に近づける制御を行うとともに、起動用信号を放電灯に供給する。そして、放電灯の点灯開始後には、駆動周波数を点灯前のf1からf2へと連続的に変化させて、Fonよりも低い周波数領域(容量性領域)での滞在時間を確保した上で、Fon(点灯時の共振周波数)よりも高い周波数領域(誘導性領域)fbへと移行させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、小型化や高周波化に適した放電灯点灯回路において、放電灯の起動後に安定した点灯状態へと確実に移行させるための技術に関する。
メタルハライドランプ等の放電灯の点灯回路には、DC−DCコンバータの構成をもった直流電源回路と、直流−交流変換回路、起動回路を備えた構成が知られている。例えば、バッテリーからの直流入力電圧を直流電源回路において所望の電圧に変換した上で、後段の直流−交流変換回路にて交流出力に変換し、これに起動用信号を重畳して放電灯に供給する(例えば、特許文献1参照。)。
放電灯の点灯制御においては、放電灯が点灯する前(消灯時)の無負荷時出力電圧(以下、「OCV」という。)を制御して、放電灯に起動用信号を印加することで該放電灯を点灯させた後、過渡投入電力を低減しながら定常点灯状態へと移行させる。
直流電源回路には、例えば、トランスを用いたスイッチングレギュレータが用いられ、また、直流−交流変換回路には、例えば、複数対のスイッチング素子を用いたフルブリッジ型構成等が挙げられる。
特開平7−142182号公報
ところで、従来の点灯回路では、直流電源回路に用いられるトランスや、起動回路を構成するトランスが必要となり、あるいは直流−交流変換回路に用いられるスイッチング素子の数が多くなる等、回路規模やコスト面で問題がある。例えば、自動車用照明光源に放電灯を用いる場合に、限られたスペースに点灯回路を配置する必要がある(例えば、灯具内に点灯回路ユニットを収容させる場合等)。
2段階の電圧変換(直流電圧変換と直流−交流変換)を行う構成形態では、回路規模が大きくなってしまい、小型化に適さなくなることへの対策として、直流−交流変換回路における1段階の電圧変換によって昇圧された出力を放電灯に供給するようにした構成が考えられる。例えば、1つのトランスと共振回路を利用し、共振電圧を昇圧した上で放電灯への電力供給を行う構成形態が挙げられる。その場合に、問題となるのは、放電灯を起動後に安定した点灯状態へと確実にかつ速やかに移行させることであり、例えば、自動車用照明光源への適用において、夜間走行の安全性を充分に確保する上で必須とされる。特に、放電灯が冷え切った状態から点灯させる場合(所謂「コールドスタート」)には、放電灯に定格電力を超える過大な投入電力が供給されるが、過渡電力制御において放電灯の点灯維持が不可能になって放電が途切れた場合に、失灯の確率が高まってしまうことへの対策が必要である。
本発明は、起動後における放電灯の点灯維持を図り、安定な点灯へと確実に移行させることを課題とする。
本発明は、直流入力電圧を受けて交流変換を行う直流−交流変換回路と、放電灯に起動用信号を供給するための起動回路と、直流−交流変換回路の出力する電力を制御するための制御手段を備えた放電灯点灯回路において、下記に示す構成を有するものである。
・直流−交流変換回路が、制御手段によって駆動される複数のスイッチング素子と、インダクタンス素子若しくはトランス及びコンデンサを含む直列共振回路を有すること。
・放電灯の消灯時における上記直列共振回路の共振周波数を「Foff」と記し、放電灯の点灯開始直前における上記スイッチング素子の駆動周波数を「f1」と記すとともに、放電灯の点灯時における上記直列共振回路の共振周波数を「Fon」と記し、放電灯の点灯時における上記スイッチング素子の駆動周波数を「f2」と記すとき、放電灯の点灯前には、駆動周波数をFoffへと徐々に近づけるように上記スイッチング素子の駆動制御を行うとともに、起動用信号を放電灯に供給すること。
・放電灯が点灯を開始した後には、上記f1からf2へと周波数を連続的に変化させて、上記スイッチング素子の駆動周波数を上記Fonよりも高い周波数領域へと移行させること。
本発明では、起動用信号によって放電灯が点灯を開始した直後にいきなりf1からf2へと変化させるのではなく、f1からf2への移行制御を連続的に行い、徐々に駆動周波数を変化させて行く。即ち、f1からf2への移行期間において、点灯時の共振周波数Fonよりも低い周波数領域(容量性領域あるいは進相領域)での滞在時間を確保し、放電灯の電極を充分に暖めた後でFonよりも高い周波数領域へと推移させる制御が行われる。
本発明によれば、放電灯が起動した後の点灯維持を確実に行うことができ、点灯状態の不安定化や立ち消え等の発生確率を充分に低減することができる。そして、回路構成や制御方法の著しい複雑化を伴うことがなく、回路装置の小型化や低コスト化に有利である。
放電灯に起動がかけられて点灯し始めた時点から安定な点灯状態へと移行するまでの時間を短縮するに際して、上記f1とf2との間に位置する周波数「fw」を設定し、放電灯が点灯を開始した後に、f1からfwへと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度と、fwへの到達後にfwからf2へと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度とが異なるように制御することが望ましい。例えば、f1、fw、Fonの間に「f1<fw<Fon」の関係が成立する場合に、f1からfwへと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度を「Δf1w/Δt」と記し、fwからf2へと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度を「Δfw2/Δt」と記し、変化速度の大きさを絶対値記号「||」で表す場合に、「|Δf1w/Δt|>|Δfw2/Δt|」とする。Fon未満の領域(点灯時の回路出力インピーダンスが容量性の領域)における電力制御により、放電灯の電力が充分に加熱された上で、共振周波数Fonよりも高い周波数領域(誘導性領域あるいは遅相領域)へと移行させることができる。例えば、放電灯のコールドスタート時において点灯の確実性を高めることが可能である。
また、上記f1からf2への移行に要する時間を、10ミリ秒以上かつ1秒以下に規定することが、チラツキ等の防止に有効であり、駆動周波数の変化速度の大きさがf2に近づくにつれて小さくなるように制御すると、Fon付近での滞在時間を十分に確保でき、ランプ電流及び光量の時間的変化が緩和される。例えば、車両用灯具への適用において夜間走行の安全性の確保に寄与する。
制御構成の簡単化を図るには、上記f1からf2へと向けてスイッチング素子の駆動周波数を変化させるための時定数回路を用いることが好ましい。例えば、時定数の切替や設定に従って、駆動周波数の変化速度を容易に規定することができ、そのために回路構成の複雑化等を伴うことがない。
図1は本発明に係る基本構成例を示すものであり、放電灯点灯回路1は、直流電源2から電源供給を受ける直流−交流変換回路3と起動回路4を備えている。
直流−交流変換回路3は、直流電源2から直流入力電圧(図の「+B」参照)を受けて交流変換及び昇圧を行うために設けられている。本例では、2つのスイッチング素子5H、5Lと、それらの駆動制御を行う制御手段6を備えている。つまり、高段側のスイッチング素子5Hの一端が電源端子に接続され、該スイッチング素子の他端が低段側のスイッチング素子5Lを介して接地されており、制御手段6によって各素子5H、5Lが交互にオン/オフされる。尚、図では簡単化のために素子5H、5Lをスイッチの記号で示しているが、電界効果トランジスタ(FET)やバイポーラトランジスタ等の半導体スイッチング素子が用いられる。
直流−交流変換回路3は電力変換用トランス7を有しており、本例では、その一次側において共振用コンデンサ8と、インダクタ又はインダクタンス成分との共振現象を利用した回路構成が用いられている。つまり、構成形態としては、例えば、下記の3通りが挙げられる。
(I)共振用コンデンサ8とインダクタンス素子との共振を利用した形態
(II)共振用コンデンサ8とトランス7のリーケージ(漏れ)インダクタンスとの共振を利用した形態
(III)共振用コンデンサ8と、インダクタンス素子及びトランス7のリーケージインダクタンスとの共振を利用した形態。
先ず、上記(I)では、共振用コイル等のインダクタンス素子9を付設し、例えば、該素子の一端を共振用コンデンサ8に接続して、該コンデンサ8をスイッチング素子5Hと5Lとの接続点に接続する。そして、インダクタンス素子9の他端をトランス7の一次巻線7pに接続した構成が挙げられる。
また、上記(II)では、トランス7のインダクタンス成分を利用することで、共振用コイル等の追加が不要である。つまり、共振用コンデンサ8の一端をスイッチング素子5Hと5Lとの接続点に接続し、該コンデンサ8の他端をトランス7の一次巻線7pに接続すれば良い。
上記(III)では、インダクタンス素子9とリーケージインダクタンスとの直列合成リアクタンスを用いることができる。
いずれの形態でも、共振用コンデンサ8と誘導性要素(インダクタンス成分やインダクタンス素子)との直列共振を利用し、スイッチング素子5H、5Lの駆動周波数を直列共振周波数以上の値に規定して該スイッチング素子を交互にオン/オフさせれば、トランス7の二次巻線7sに接続された放電灯10(車両用灯具に用いられるメタルハライドランプ等)の正弦波点灯を行うことができる。尚、制御手段6による各スイッチング素子の駆動制御において、スイッチング素子がともにオン状態とならないように相反的にそれぞれの素子を駆動する必要がある(オンデューティーの制御等に依る。)。また、直列共振周波数については、点灯前の共振周波数を「Foff」、点灯状態での共振周波数を「Fon」と記し、共振用コンデンサ8の静電容量を「Cr」、インダクタンス素子9のインダクタンスを「Lr」、トランス7の一次側インダクタンスを「Lp1」と記すとき、例えば、上記形態(III)において、放電灯の点灯前では、「Foff=1/(2・π・√(Cr・(Lr+Lp1))」となる。例えば、駆動周波数がFoffよりも低いとスイッチング素子の損失が大きくなり効率が悪化するので、Foffよりも高い周波数領域でのスイッチング動作が行われる。また、放電灯の点灯後には、「Fon≒1/(2・π・√(Cr・Lr))」となる(Foff<Fon)。この場合も、Fonよりも高い周波数領域でスイッチング動作が行われる。
点灯回路の電源投入後には、放電灯の消灯状態(無負荷状態)においてFoff付近の周波数値をもってOCVを制御し、起動用信号の発生及び該信号による放電灯の起動後に点灯状態に移行した場合には、Fonよりも高い周波数領域での点灯制御を行うことが好ましい。
起動回路4は、放電灯10に起動用信号を供給するために設けられており、起動時における起動回路4の出力電圧がトランス7にて昇圧されて放電灯10に印加される(交流変換された出力に対して起動用信号が重畳されて放電灯10に供給される。)。本例では、起動回路4の出力端子の一方をトランス7の一次巻線7pの途中に接続し、他方の出力端子を一次巻線7pの一端(グランド側端子)に接続した形態を示している。これに限らず、例えば、トランス7の二次側から起動回路への入力電圧を得る形態や、インダクタンス素子9とともにトランスを構成する補助巻線(後述の巻線11)を設けて、該補助巻線から起動回路への入力電圧を得る形態等が挙げられる。
図1のように、直流−交流変換回路3で直流入力から交流への変換及び昇圧を行って、放電灯の電力制御を行う回路形態において、放電灯10に流れる電流や放電灯10にかかる電圧を検出する場合には、例えば、共振用のインダクタンス素子9に対して巻線を追加し、また、トランス7に巻線を追加することによって、放電灯の電流検出値及び電圧検出値を得ることができる。
図1に示す例では、インダクタンス素子9とともにトランスを形成する補助巻線11が放電灯10に流れる電流の相当電流を検出するために設けられており、該補助巻線11の出力が電流検出回路12に送られる。つまり、放電灯の電流検出については、インダクタンス素子9及び補助巻線11を用いて行われ、その検出結果が制御手段6に送出され、放電灯10の電力制御や点消灯の判別に利用される。
また、放電灯10にかかる電圧検出については、例えば、トランス7に設けられた検出用巻線7vの出力に基づいて行われる。本例では、検出用巻線7vの出力が電圧検出回路13に送られ、該回路によって放電灯10にかかる電圧に相当する検出電圧が得られる。そして、これが制御手段6に送出されて放電灯10の電力制御や点消灯の判別に利用される。
尚、放電灯の電流検出法や電圧検出法に関しては各種形態を採用可能であり(例えば、トランス7の2次側回路に電流検出用抵抗を設ける等)、回路構成の如何は問わない。
図2は制御形態について説明するための概略的なグラフ図であり、横軸に周波数「f」をとり、縦軸には点灯回路の出力電圧「Vo」をとって、放電灯の消灯時の直列共振曲線「g1」及び点灯時の直列共振曲線「g2」を示している。
尚、放電灯の消灯時にはトランス7の二次側が高インピーダンスであり、該トランスの一次側のインダクタンス値が高く、共振周波数Foffの共振曲線g1が得られる。また、放電灯の点灯時には、トランス7の二次側のインピーダンスが低く(数十乃至数百Ω程度)、一次側のインダクタンス値が低くなり、共振周波数Fonの共振曲線g2が得られる(点灯時には電圧の変化量が比較的小さく、主として電流が大きく変化する。)。
図中に示す各記号の意味は下記の通りである。
・「fa1」=「f<Foff」の周波数領域(「f=Foff」の左側に位置する容量性領域あるいは進相領域)
・「fa2」=「f>Foff」の周波数領域(「f=Foff」の右側に位置する誘導性領域あるいは遅相領域)
・「fb」=「f>Fon」に位置する周波数領域(点灯時の周波数領域であり、「f=Fon」の右側の誘導性領域内である。)
・「focv」=点灯前(消灯時)における出力電圧の制御範囲(以下、これを「OCV制御範囲」という。これはfa2内においてFoffの近傍域に位置する。)
・「Lmin」=放電灯の点灯維持が可能な出力レベル
・「P1」=電源投入前の動作点
・「P2」=電源投入直後の初期動作点(領域fb内)
・「P3」=消灯時にOCVの目標値への到達時点を示す動作点(focv内)
・「P4」=点灯後の動作点(領域fb内)
・「f1」=放電灯の点灯開始直前におけるスイッチング素子の駆動周波数(例えば、動作点P3での駆動周波数)
・「f2」=放電灯の点灯時におけるスイッチング素子の駆動周波数(例えば、動作点P4での駆動周波数)
・「f3」=g2と「Vo=Lmin」との交点における周波数
放電灯に係る点灯移行制御の流れを箇条書きで示すと、例えば、以下のようになる。
(1)回路電源を投入する(P1→P2)
(2)OCV制御範囲にて電力を投入する(P2→P3)
(3)起動パルスを発生させて放電灯に印加する(P3)
(4)放電灯が点灯を開始した後に点灯周波数(スイッチング素子の駆動周波数)の値を一定期間(以下、「周波数固定期間」という。))に亘って固定する(P3)
(5)fb内での電力制御へと移行させる(P3→P4)
電源投入直後や、放電灯が一旦点灯してから消灯した直後において、駆動周波数を周波数領域fbへと移行させる(P1→P2)。つまり、一時的に周波数を高くしてから、徐々に周波数を下げてf1に近づけていく(P2→P3)。
focv内でOCVの制御を行い、放電灯への起動用信号を発生させ、該信号の印加により放電灯を点灯させる。例えば、OCVの制御において、周波数を下げて共振周波数Foffへと高周波側から近づけていくと、出力電圧Voが次第に大きくなっていき、動作点P3で目標値に到達する。尚、放電灯が点灯する前の消灯時に領域fa1でOCVの制御を行う方法では、スイッチング損失がかなり大きくなって回路効率が悪化すること、そして、領域fa2においてOCVの制御を行う方法において、無負荷時に回路を連続して動作させる期間が必要以上に長くならないようにすることに注意を要する。
動作点P3において、起動回路4によって放電灯が起動すると一定期間だけ周波数が固定された後に、領域fbへと移行する(図の「ΔF」参照)。尚、領域focvから領域fbへの周波数移行においては、放電灯が点灯を開始した後にf1からf2へと周波数を連続的に変化させることが好ましい。
図3は、f1からf2への点灯移行制御についての概念的な説明図であり、左側に周波数fの時間的変化を示し、右側には周波数f対出力電圧Voの特性を示している。
グラフ線Aのように、f1からf2への移行を一気に行う方法では、放電灯のコールドスタート時等に不具合(放電灯が安定点灯に至らないこと)の確率が高いことが実験的に判明している。
そこで、f1からf2への移行において、下記に示す制御方法が挙げられる。
・多段階(準連続的)に行う方法(グラフ線B参照)
・連続的に行う方法(グラフ線C参照)。
尚、回路構成の簡素化等を考慮した場合には、f1からf2への移行を連続的に行う方法が好ましく、後述する回路例のように、時定数回路を用いてf1からf2へと向けて駆動周波数を変化させることができる。
また、放電灯の起動直後に領域fbへと直ちに周波数を移行させるのではなく、上記(4)に示すように、予め決められた周波数固定期間を経ることによって、放電灯の立ち消えや点灯状態の不安定化等を伴うことなく定常点灯状態へと確実に移行させることが可能である。
尚、消灯指示を除く何らかの原因で放電灯が消灯した場合には、再び上記した点灯移行制御に入ることになる(基本的にはP2に戻り、P2→P3→P4へと推移するが、例えば、直流入力電圧の低下時には周波数を下げて、P3へと移行させる。)。
次に、本発明を適用した具体的な回路構成例について説明する。
図4は主に制御手段6の回路構成を例示しており、入力電圧に依存して周波数が変化する電圧−周波数変換回路(以下、「V−F変換回路」という。)を用いた構成例を示している。尚、図中の「Vin」は、V−F変換回路6aの入力電圧を示し、「Fout」はV−F変換回路6aによって変換された出力電圧の周波数を示している。
本例に示すV−F変換回路6aは、Vinが高い程Foutが低くなる制御特性を有しており、その出力電圧が後段のブリッジ駆動部6bに送られる。ブリッジ駆動部6bの出力信号がスイッチング素子5H、5Lの制御端子にそれぞれ送出される。例えば、共振周波数Foffよりも高い周波数領域において、Vinの値が大きいほどFoutの値が低くなり、その結果、出力電力(あるいは電圧)が増大する方向に制御が行われ、逆に、Vinの値が小さいほどFoutの値が高くなり、出力電力(あるいは電圧)が減少する方向に抑制される。
このようにVinは、スイッチング素子の周波数制御に係る制御電圧(以下、「周波数制御電圧」という。)であり、例えば、OCV制御部6c、周波数移行制御部6d、点灯時電力制御部6eの各出力によって規定される。
OCV制御部6cは、放電灯の点灯前の無負荷時出力電圧(OCV)を制御するための回路であり、その出力信号がV−F変換回路6aに送出される。尚、OCV制御部6cは、OCV制御において周波数低下につれて放電灯への投入電力を増加させる機能を有し、例えば、放電灯の電圧検出信号を入力信号とする演算増幅器を用いて構成される。
周波数移行制御部6dは、点消灯判別回路6fからの信号(放電灯の点灯、消灯に応じた2値信号)を受けて、放電灯の点灯開始直後から一定期間(周波数固定期間)に亘ってスイッチング素子5H、5Lの駆動周波数をf1に固定し、該期間の経過後にf1から上記f2へと連続的に駆動周波数を変化させるものであり、その出力信号はV−F変換回路6aに送出される。
f1からf2への周波数移行においては、例えば、下記に示す制御が挙げられる。
(α)f1からf2へと一定の時定数をもって漸近させる制御形態
(β)f1とf2との間に位置する周波数を「fw」と記すとき、f1からfwへの周波数変化の速度に対して、fwからf2への周波数変化の速度を異ならせる制御形態。
図5及び図6は上記形態(α)の説明図である。
図5は出力電圧Vo対周波数fの特性において、f1からf2への移行制御例を示している。
共振曲線g1上の動作点P3において、放電灯の電流がある程度安定するまでの期間(周波数固定期間)中には、周波数を一定値f1に固定する。その後、f1からf2へと数百ミリ秒程度の時間をかけて周波数を徐々に変化させていく。
図6は周波数制御電圧(Vin)の時間的変化を概略的に示したものであり、横軸に時間「t」をとり、縦軸を電圧軸としている。
図中に示す各記号の意味は下記の通りである。
・「V(f1)」=周波数f1に相当する周波数制御電圧値
・「V(f2)」=周波数f2に相当する周波数制御電圧値
・「T0」=周波数固定期間(数十ミリ秒程度)
・「ts」=放電灯の起動時点(あるいは点灯したことの判別時点)
グラフ線14に示すように、放電灯が起動して点灯を開始してからT0の間は、「V=V(f1)」とされ、周波数固定期間の経過後に、周波数制御電圧が所定の時定数をもって指数関数的に減少して、V(f2)へと漸近していく。つまり、周波数制御電圧の低下につれて駆動周波数が徐々に高くなってf2へと近づいていく。
図7は周波数固定期間経過後のランプ電流「IL」の時間的変化を概略的に示したものである(図の一部を拡大して示すように、実際の波形は正弦波状である。)。
図中に示す各期間T1、Tw、T2の意味は下記の通りである。
・「T1」=周波数がf1から上昇し始めた期間
・「Tw」=T1とT2との間に位置する期間
・「T2」=Fonで最大出力を示し、その後にf2へと移行する期間
ここで重要となるのは期間「Tw」であり、当該区間での動作点は、g2の左側領域(容量性領域)に入っている。
点灯時の回路特性(出力インピーダンス特性)が容量性か誘導性かによって放電灯の点灯性に違いが生じ、容量性領域(f<Fon)では電圧変動を抑制する作用が働き、誘導性領域(f>Fon)では電流変動を抑制する作用が働く。
容量性領域では、電流が変動可能なため、放電灯の電極が冷めた状態でも供給電流を増大させることにより電力投入が可能となり、放電を維持し易い。よって、容量性領域において放電灯の電極を暖めた後に徐々に周波数を高めて誘導性領域内の周波数f2へと移行させることで安定な点灯状態へと確実に移行させることができる。つまり、点灯時の回路の出力インピーダンスが容量性である領域において放電を維持し易い条件下で電極を暖めて安定に点灯させ、誘導性の領域へ移行させることが好ましい。
誘導性領域では、電流変動に対する抑制作用により、電力が安定し易いため、電力制御上での利点が得られる。
図8及び図9は上記形態(β)の説明図である。
図8は出力電圧Vo対周波数fの特性において、f1からfwを経てf2へと移行させる場合の制御例を示している。
共振曲線g1上の動作点P3において、周波数固定期間中に周波数を一定値f1に固定し、その後に、例えば、f1からfwへと数十ミリ秒かけて周波数を高めてから、fwからf2へと数百ミリ秒程度の時間をかけて周波数を徐々に変化させていく。
本形態では、f1、fw、Fonの間に「f1<fw<Fon」の関係が成り立つようにfw値(図中の動作点Q参照)が規定されている。
図9は周波数制御電圧(Vin)の時間的変化を概略的に示したものであり、横軸に時間「t」をとり、縦軸を電圧軸としている。
図中の「V(fw)」は、周波数fwに相当する周波数制御電圧値を示しており、グラフ線15に示すように、周波数固定期間(T0)の経過後に、例えば、所定の時定数に従ってV(f1)から電圧が指数関数的に減少してV(fw)に到達し、ここから電圧がゆっくりと減少してV(f2)に漸近していく。
V(f1)からV(fw)に移行する場合の変化速度(つまり、時間変化率)は、V(fw)からV(f2)に移行する場合の変化速度よりも大きくされており、図7に示す期間「T1」を不要にし又はその期間長を十分に短くすることができる(延いては、f2への移行時間の短縮に繋がる。)。
f1からfwへと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度を「Δf1w/Δt」と記し、fwからf2へと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度を「Δfw2/Δt」と記し、変化速度の大きさを絶対値記号「||」で表す場合において、「|Δf1w/Δt|>|Δfw2/Δt|」が成り立つ。
上記のように点灯移行制御においてFon未満の容量性領域を経た上で誘導性領域へと移行させることが重要であり、f1からfwへの移行期間に比してfwからf2への移行期間を充分に確保することが望ましい。これにより、上記形態(α)との比較においてf1からf2への移行期間の長さを短縮化できる。
本例では、放電灯が点灯を開始した後に、f1からfwへと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度と、fwへの到達後に該fwからf2へと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度による2段階の制御例を示したが、fwに相当する複数個の周波数切替ポイントを設定することも勿論可能である(但し、回路構成の複雑化等を考慮した場合には、必要最小限の切替制御が好ましい。)。
f1からf2への移行に要する時間については、放電灯の点灯性に関して、10ミリ秒以上かつ1秒以下にすれば実用上支障を来たさないことが判明している。即ち、10ミリ秒未満では容量性領域での滞在時間が短すぎて、良好な点灯が得られないこと、また、1秒を超える場合には電流変化に伴う光量の変化がチラツキ等を齎す虞が生じること(例えば、車両用前照灯光源への適用上、運転者の視認性に悪影響を及ぼす等)による。
尚、駆動周波数の変化速度の大きさを、f2に近づくにつれて小さくなるように制御することによって、Fon付近での滞在時間を充分に確保し、ランプ電流の変化を緩和することが好ましい。つまり、光量変化の急激な変化を抑制することでチラツキ等が発生しないように防止できる。
点灯時電力制御部6e(図4参照)は、f1からf2への移行後における投入電力を制御するものであり、その出力信号はV−F変換回路6aに送出される。尚、本発明の適用上、点灯時電力制御部eに係る回路構成の如何を問わないので、既知の構成を用いることができる(例えば、放電灯の電圧検出信号や電流検出信号に基づいて演算処理を行うエラーアンプや、放電灯の点灯時に駆動周波数がFonよりも低下しないように制御出力を制限するためのリミッタ(下限用)等を設ければ良い。)。
OCV制御部6c、周波数移行制御部6d、点灯時電力制御部6eの各出力のうち、もっとも高い電圧が採用され、これが周波数制御電圧「Vin」としてV−F変換回路6aに供給される。Vinを変換することによって得られる周波数の出力信号が、ブリッジ駆動部6bを経てスイッチング素子5H、5Lへの制御信号としてそれぞれ送出される。
次に、制御手段6の要部をなす周波数移行制御部6dの回路構成について説明するが、その前に、放電灯が点灯したか否かを判別するための点消灯判別回路6fについて説明する。
図10は点消灯判別回路6fの構成例を示す回路図である。
放電灯の電流検出には、例えば、ダイオードやコンデンサを含む検波回路を用いることができ、インダクタンス素子9及び補助巻線11を用いて検出した交流信号が直流信号に変換される(検出電圧を「VS1」と記す。)。
また、放電灯の電圧検出ついては、例えば、検出用巻線7vが用いられ、コンデンサ等で分圧することによって検出電圧(「VS2」と記す。)を得ることができる。
検出電圧VS1、VS2は、演算増幅器16を用いた減算回路17に供給される。つまり、VS1が抵抗18を介して演算増幅器16の反転入力端子に供給され、VS2が抵抗19及び20を介して演算増幅器16の非反転入力端子に供給される。尚、抵抗20は、その一端が演算増幅器16の非反転入力端子に接続されるとともに、他端が接地されており、抵抗21が演算増幅器16の反転入力端子と出力端子との間に介挿されている。また、抵抗18と19の抵抗値(これを「R1」と記す。)が等しくされ、抵抗20と21の各抵抗値(これを「R2」と記す。)が等しくされている。
演算増幅器16は、VS2とVS1との差に比例した出力「(R2/R1)・(VS2−VS1)」を後段に位置するコンパレータ22の正入力端子に送出する。該コンパレータの負入力端子には所定の基準電圧(これを「VREF」と記す。)が供給されており、「VS2−VS1」に比例した演算結果を、VREFと比較することにより、放電灯の点灯又は消灯が判別される。即ち、演算増幅器16の出力レベルがVREF以上である場合にコンパレータ22の出力信号がH(ハイ)レベルとなり、これは放電灯の消灯状態を意味する。また、演算増幅器16の出力レベルがVREF未満である場合にコンパレータ22の出力信号がL(ロー)レベルとなり、これは放電灯の点灯状態を意味する。
本例では、放電灯に係る電圧検出値から電流検出値を減算して、その結果を閾値電圧と比較する回路を備えており、放電灯の点消灯判別信号(以下、「Si」と記す。)がコンパレータ22による2値化信号として得られる。尚、本発明の適用においては、このような構成に限らず、各種の点消灯判別回路の採用が可能である。
図11は上記形態(β)を適用した場合の周波数移行制御部6dの構成例を示した図であり、周波数固定期間設定部23、第1の変化速度設定部24、第2の変化速度設定部25、最大値選択回路26を有する。
周波数固定期間設定部23は、放電灯が点灯した時点から一定期間に亘って駆動周波数をf1に固定するために設けられている。周波数固定期間設定部23には上記点消灯判別回路6fからの信号Siが入力され、図中の(A)に示すように所定パルス幅の信号を出力する。
第1の変化速度設定部24、第2の変化速度設定部25は、周波数固定期間設定部23の後段において互いに並列に配置されている。
第1の変化速度設定部24は、上記f1からfwへと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度「Δf1w/Δt」を規定するための回路(時定数回路)を有しており、(B)に示すように、初期電圧(一定電圧値)が高く、急峻な立下りをもってゼロに漸近する出力信号が最大値選択回路26に対して出力される。
また、第2の変化速度設定部25は、上記fwからf2へと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度「Δfw2/Δt」を規定するための回路(時定数回路)を有しており、(C)に示すように、初期電圧が(B)よりも低く、比較的緩やかな立下りをもってゼロに漸近する出力信号が最大値選択回路26に対して出力される。
最大値選択回路26では、第1の変化速度設定部24、第2の変化速度設定部25からの各出力信号を受けて、両者のうち信号レベルが大きい方が選択され、(D)に実線で示す出力結果を上記周波数制御電圧VinとしてV−F変換回路6aに送出する。つまり、周波数固定期間及び該期間経過後のある時期までは、(B)の電圧レベルの方が、一点鎖線で示す(C)の電圧レベルよりも優位であって、その後の期間では、(C)の電圧レベルの方が、二点鎖線で示す(B)の電圧レベルよりも優位となる。尚、前記した点灯時電力制御部6eの出力信号についても最大値選択回路26に供給され、当該信号の電圧レベルが「V(f2)」とされるため、(D)の電圧レベルがV(f2)を下回る時点からは点灯時電力制御部6eの出力電圧レベルが選択される。
図12は周波数移行制御部6dの具体的な構成を例示した回路図である。
本例において、周波数固定期間設定部23にはリトリガブル単安定マルチバイブレータIC27が使用され、そのトリガ入力端子「B」(正相入力)には、上記点消灯判別回路6fからの信号Siが供給される。該ICの出力はQバー出力(反相出力)端子から第1及び第2の変化速度設定部にそれぞれ送られる。尚、出力信号幅を決めるタイミング回路28が抵抗29及びコンデンサ30を用いてIC27に接続されている。
第1の変化速度設定部24において、周波数固定期間設定部23の出力信号が抵抗31を介してPNPトランジスタ32のベースに供給される。該トランジスタ32のエミッタとベースに亘って抵抗33が介挿されており、該抵抗33及びエミッタが所定電圧の電源端子34に接続されている。
トランジスタ32のコレクタは、抵抗35を介して、時定数回路36及び演算増幅器37に接続されている。時定数回路36は、コンデンサ38(その静電容量を「C38」と記す。)及び抵抗39(その抵抗値を「R39」と記す。)を並列に接続した構成とされ、それらの一端が抵抗35及び演算増幅器37の非反転入力端子に接続されるとともに、それらの他端が接地されている。
演算増幅器37の出力端子は、ダイオード40のアノードに接続され、該ダイオードのカソードが演算増幅器37の反転入力端子に接続されるとともに、抵抗41を介して最大値選択回路26に接続されている。
第2の変化速度設定部25は、時定数回路の設定値の相違を除いて上記第1の変化速度設定部24と同じ構成とされている。つまり、周波数固定期間設定部23の出力信号が抵抗42を介してPNPトランジスタ43のベースに供給される。該トランジスタ43のエミッタとベースに亘って抵抗44が介挿されており、該抵抗44及びエミッタが所定電圧の電源端子34に接続されている。
トランジスタ43のコレクタは、抵抗45を介して、時定数回路46及び演算増幅器47に接続されている。時定数回路46は、コンデンサ48(その静電容量を「C48」と記す。)及び抵抗49(その抵抗値を「R49」と記す。)を並列に接続した構成とされ、それらの一端が抵抗45及び演算増幅器47の非反転入力端子に接続されるとともに、それらの他端が接地されている。時定数回路36、46のCR値の設定に関して、「C38・R39<<C48・R49」、つまり、上記f1からfwへと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度よりも、fwからf2へと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度が充分に遅くなるように規定されている。
演算増幅器47の出力端子は、ダイオード50のアノードに接続され、該ダイオードのカソードが演算増幅器47の反転入力端子に接続されるとともに、抵抗51を介して最大値選択回路26に接続されている。
最大値選択回路26は、演算増幅器52を用いて構成され、その非反転入力端子が上記抵抗41、51にそれぞれ接続されるとともに、抵抗53を介して接地されている。そして、演算増幅器52において、その出力端子と反転入力端子とが接続されており、演算増幅器52の出力信号が上記周波数制御電圧VinとしてV−F変換回路6aに出力される。
本例では、周波数固定期間設定部23の出力信号がLレベルの期間(図11(A)とは電圧位相が逆転している。)に、第1及び第2の変化速度設定部24、25においてトランジスタ32、43がオン状態となり、各変化速度設定部の出力電圧が一定値に固定される。そして、周数固定期間設定部23の出力信号がLレベルからHレベルに変化すると、トランジスタ32、43がオフ状態となり、時定数「C38・R39」に従って第1の変化速度設定部24の出力電圧が変化するとともに、時定数「C48・R49」に従って第2の変化速度設定部25の出力電圧が変化する。各変化速度設定部24、25の出力段に設けられた演算増幅器37、47の出力がダイオード40、50をそれぞれ介して最大値選択回路26に入力され、両出力のうち電圧レベルの高い方が選択されて周波数制御電圧Vinが得られる。
尚、本例に限らず、最大値選択回路26の代わりに加算回路を用いる等の各種構成での実施が可能である。
また、上記形態(α)を採用する場合には、最大値選択回路26が不要であり、変化速度設定部を1つだけ配置し、その出力信号をV−F変換回路に直接送出すれば良い。つまり、変化速度設定部において、その時定数回路(CR回路)の静電容量と抵抗値によって決まる時定数に従って周波数制御電圧Vinの時間的変化が規定される。
図13はV−F変換回路6aの構成例について要部を示したものである。
周波数制御電圧Vinは、抵抗54を介して演算増幅器55の反転入力端子に供給される。演算増幅器55の非反転入力端子には、所定の基準電圧「EREF」が供給され、演算増幅器55の出力信号が抵抗56を介して電圧可変容量ダイオード57に印加される。尚、抵抗58が演算増幅器55の反転入力端子と出力端子との間に介挿されており、抵抗59はその一端が演算増幅器55の出力端子に接続され、その他端が接地されている。
電圧可変容量ダイオード57は、そのカソードが抵抗56とコンデンサ60との間に接続され、そのアノードが接地されている。そして、シュミット・トリガ型のNOTゲート61は、その入力端子がコンデンサ60を介して電圧可変容量ダイオード57のカソードに接続されており、NOTゲート61に対して抵抗62が並列に接続されている。これらの素子によって周波数可変の発振回路が形成され、NOTゲート61の出力パルスが後段のブリッジ駆動部6bに送出される。
本例において、Vinのレベルが高く(低く)なると、演算増幅器55の出力電圧が下(上)がって、電圧可変容量ダイオード57の静電容量が大きく(小さく)なる。よって、出力パルスの周波数が下(上)がる。
尚、本発明の適用においては、上記した構成例に限らず、電圧−周波数特性においてVinの増加に伴って周波数が増加する構成形態等も可能である。
以上に説明した点灯方法、つまり、トランスと複数のスイッチング素子及びコンデンサを用いて直流−交流変換を行う際に、該トランス若しくはインダクタンス素子及びコンデンサを含む直列共振を利用する場合の放電灯点灯方法においては、下記の手順に従って点灯移行制御が行われる。
(1)放電灯の点灯前=>スイッチング素子の駆動周波数をFoff(消灯時共振周波数)へと徐々に近づけるように駆動制御を行う。そして、点灯可能なOCV値への到達後、放電灯に起動用信号を供給して起動させる。
(2)放電灯の点灯開始後=>先ず、一定期間、点灯開始直前の周波数f1(OCV制御時の駆動周波数)に固定する。そして、f1からf2へと周波数を連続的に変化させて、スイッチング素子の駆動周波数をFon(点灯時共振周波数)よりも高い周波数領域fbへと移行させる。
以上に説明した構成によれば、下記に示す各種の利点が得られる。
・消灯時のOCV制御範囲から点灯時の周波数領域fbへの周波数移行において、放電灯の確実な点灯制御を実現できること。
・上記f1からf2への周波数移行において、点灯時の回路出力インピーダンスが容量性の領域で動作点の滞在時間を確保し、電極が充分に加熱された状態で誘導性領域へと移行できること(特に、放電灯のコールドスタート時における点灯性を向上させ、不安定化や立ち消え等の発生確率を低減できる。)。
・上記f1からf2への周波数移行途中にfw(又は複数のfw)を設定し、2段階(又は多段階)の周波数変化を経ることにより、安定点灯までの移行時間を短縮可能であること。
・周波数固定期間後の周波数変化速度(周波数の時間に対する変化率)を、時定数回路の設定に従って制御することにより、回路構成が簡素化され、また、制御が容易であること。
・一対のスイッチング素子(5H、5L)と、交流変換及び起動用信号の昇圧に兼用されるトランス(7)を用いた回路構成により、小型化、低コスト化に有利であること。
本発明に係る基本構成例を示す図である。 制御形態について説明するための図である。 点灯移行制御についての説明図である。 制御手段の回路構成例を示す図である。 図6とともに、周波数移行に係る制御形態の一例を示すものであり、本図は制御例の説明図である。 周波数制御電圧の時間的変化例を示す図である。 ランプ電流の時間的変化を概略的に示した説明図である。 図9とともに、周波数移行に係る制御形態の別例を示すものであり、本図は制御例の説明図である。 周波数制御電圧の時間的変化例を示す図である。 点消灯判別回路の構成例を示す回路図である。 周波数移行制御部の構成例を示す説明図である。 周波数移行制御部の回路構成を例示した回路図である。 V−F変換回路の構成例を示す図である。
符号の説明
1…放電灯点灯回路、3…直流−交流変換回路、4…起動回路、5H、5L…スイッチング素子、6…制御手段、7…トランス、8…共振用コンデンサ、9…インダクタンス素子、10…放電灯、36、46…時定数回路

Claims (7)

  1. 直流入力電圧を受けて交流変換を行う直流−交流変換回路と、放電灯に起動用信号を供給するための起動回路と、上記直流−交流変換回路の出力する電力を制御するための制御手段を備えた放電灯点灯回路において、
    上記直流−交流変換回路が、上記制御手段によって駆動される複数のスイッチング素子と、インダクタンス素子若しくはトランス及びコンデンサを含む直列共振回路を有しており、
    上記放電灯の消灯時における上記直列共振回路の共振周波数を「Foff」と記し、上記放電灯の点灯開始直前における上記スイッチング素子の駆動周波数を「f1」と記すとともに、上記放電灯の点灯時における上記直列共振回路の共振周波数を「Fon」と記し、上記放電灯の点灯時における上記スイッチング素子の駆動周波数を「f2」と記すとき、
    上記放電灯の点灯前には、上記駆動周波数を上記Foffへと徐々に近づけるように上記スイッチング素子の駆動制御を行うとともに上記起動用信号を上記放電灯に供給し、
    上記放電灯の点灯を開始した後には、上記f1から上記f2へと周波数を連続的に変化させて、上記スイッチング素子の駆動周波数を上記Fonよりも高い周波数領域へと移行させる
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  2. 請求項1に記載した放電灯点灯回路において、
    上記f1とf2との間に位置する周波数を「fw」と記すとき、上記放電灯が点灯を開始した後には、上記f1からfwへと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度と、該fwから上記f2へと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度とが異なる
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  3. 請求項2に記載した放電灯点灯回路において、
    上記f1、fw、Fonの間に「f1<fw<Fon」の関係が成立するように上記fwの値が規定されている
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  4. 請求項2又は請求項3に記載した放電灯点灯回路において、
    上記f1からfwへと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度を「Δf1w/Δt」と記し、上記fwから上記f2へと向けて変化する際の駆動周波数の変化速度を「Δfw2/Δt」と記し、上記変化速度の大きさを絶対値記号「||」で表す場合に、
    「|Δf1w/Δt|>|Δfw2/Δt|」である
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  5. 請求項2又は請求項3又は請求項4に記載した放電灯点灯回路において、
    上記f1からf2への移行に要する時間が、10ミリ秒以上かつ1秒以下である
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  6. 請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5に記載した放電灯点灯回路において、
    上記駆動周波数の変化速度の大きさが、上記f2に近づくにつれて小さくなる
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
  7. 請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5又は請求項6に記載した放電灯点灯回路において、
    上記f1からf2へと向けて上記駆動周波数を変化させるための時定数回路を上記制御手段が備えている
    ことを特徴とする放電灯点灯回路。
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