JP2000036393A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2000036393A
JP2000036393A JP20337398A JP20337398A JP2000036393A JP 2000036393 A JP2000036393 A JP 2000036393A JP 20337398 A JP20337398 A JP 20337398A JP 20337398 A JP20337398 A JP 20337398A JP 2000036393 A JP2000036393 A JP 2000036393A
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capacitor
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discharge
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JP20337398A
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Shinji Fukuwa
伸治 福和
Katsutoshi Fukazawa
勝利 深沢
Mitsunori Watanabe
光範 渡辺
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Stanley Electric Co Ltd
Original Assignee
Stanley Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流昇圧回路と直流−交流インバータと起動
用の高電圧パルスを発生する起動回路を有した放電灯点
灯装置において、巨大な突入電流によるランプ劣化を防
止し、また起動時のランプ電流低下による立消えを防止
する。 【解決手段】 直流電源1からの直流入力電圧を直流昇
圧回路2により昇圧し、直流−交流インバータ3により
交流に変換して放電ランプ5に供給する。また、直流昇
圧回路2の出力側にランプ電流検出用の抵抗R2を接続
し、これと直流−交流変換回路3との間に抵抗R1とコ
ンデンサC1を直列に接続した構成の起動補助回路6を
介装する。そして、放電ランプ5の起動時に起動補助回
路6のコンデンサC1に充電された電荷を抵抗R1を通
して放電させてランプ突入電流を抑制し、また起動直後
の不安定期間にはコンデンサC1の放電によってランプ
電流を上乗せし、放電ランプ5の立消えを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に車両用に適し
た放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は主に自動車のヘッドランプ用で瞬
時点灯及び再点灯可能な従来の放電灯点灯装置の回路構
成を示すブロック図である。
【0003】図6において、1はバッテリ等の直流電
源、2は直流電源1から入力された直流電圧を昇圧する
DC−DCコンバータから成る直流昇圧回路、3は昇圧
された直流を交流に変換する直流−交流インバータ、4
は放電ランプ5の点灯時に放電を開始させるための起動
用高電圧パルスを出力する起動回路、7は点灯補助回路
である。
【0004】上記直流昇圧回路2は、通常スイッチング
周波数が略50KHz〜150KHz程度で、トランス
2次側の整流後の平滑用コンデンサの容量は2μF程度
以下であり、スイッチングによるリップル成分を完全に
平滑せずにある程度リップル成分を残した直流を直流−
交流インバータ3に出力する。直流−交流インバータ3
は、その直流をトランジスタのHブリッジ回路により1
50Hz〜500Hz程度の低周波矩形波交流に変換し
て放電ランプ5を点灯させる。
【0005】このような点灯方式で例えば35Wのメタ
ルハライドランプは点灯されるが、これは、放電ランプ
特有の低周波の電気泳動作用や高周波での音響共鳴など
のアークを不安定にさせる現象を点灯条件により回避さ
せるためである。また、この点灯方式による回路構成で
は、直流昇圧回路2のトランス2次側の出力段の平滑用
コンデンサに2μF程度以下のものを用いるので、始動
電流2A以上から定格電流0.4A程度までの出力電流
に比べて容量不足気味であり、負荷状態の急変に対して
出力電圧変動が大きくなる傾向がある。特に、放電ラン
プ5の起動直後のランプ電圧が低い状態でランプ電流が
流れ易いときに、電極の温度がまだ低くインピーダンス
がある時期に大きくなった場合、出力電圧不足によって
放電電流が減少し始め、場合によっては立消えが発生す
ることもある。
【0006】この対策のため、例えば特開平9−502
599号公報に示されているような昇圧回路出力側の突
入電流防止回路をそのまま負荷急変時の出力低下防止回
路として利用でき、このことが特開平9−223591
号公報等に示されている。この回路を利用する場合、容
量の大きいコンデンサを用いても充電経路に抵抗が挿入
されるので、高周波リップル成分は必要以上に平滑され
ることなく、定常的な点灯については問題はない。
【0007】図7は上記の出力低下防止回路として直流
昇圧回路2の出力側に介装された図6の点灯補助回路7
の構成を示す図である。この点灯補助回路7は、抵抗R
5とコンデンサC4が直列に接続された構成を有し、抵
抗R5と並列に放電用のダイオードD3が接続されてい
る。
【0008】図8は上記の点灯補助回路7による起動時
のランプ電流を示したものであり、破線は点灯補助回路
7がある場合、実線はない場合を示している。この点灯
補助回路7があるとない場合に比べてランプ突入電流は
I1だけ増加するが、突入電流の増加により電極温度が
上がってその後の電流低下がI3だけ上がり、出力低下
防止の効果が示されており、この間1msec程度とな
っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の放電灯点灯装置にあっては、突入電流防止
回路をそのまま放電ランプ起動時の出力低下防止回路と
して代用しており、入出力のレギュレーションの関係で
コンデンサの充電時は抵抗を通して充電されるのでピー
ク電流は抑えられるが、放電ランプの起動時にはコンデ
ンサの充電電荷が主にダイオードを通して放電されるた
め、起動直後の放電ランプに対する突入電流が過大なも
のとなり、ランプ電極等を劣化させる恐れがある。
【0010】また、このときのコンデンサの放電は瞬間
的なもので持続性がなく、これに対して起動直後の放電
ランプのインピーダンスが増加して電流が低下する領域
(期間)は1msec程度であるので、この1msec
の不安定領域全体に対してコンデンサの放電は時間的に
不充分となる。つまり、従来の出力低下防止方法は、上
記放電ランプの突入電流のピーク値を増加させることに
より電極部温度を上げ、その後はその温度増加分によっ
てランプ電流の低下を改善するという間接的な対策方法
でしかない。
【0011】更に、上記の放電ランプに対する突入電流
が大きくなることにより、直流昇圧回路の出力を交流に
変換するブリッジインバータを構成しているトランジス
タ等にも過大な突入電流が流れることになり、これを考
慮するとコストが上昇するかあるいは信頼性の欠けるも
のとなってしまう。また点灯回路全体として見ても、無
制御で過大な突入電流が流れることになるので、信頼性
や寿命の面でも好ましくない。
【0012】本発明は、上記のような問題点に着目して
なされたもので、過大な突入電流による放電ランプの劣
化を防止することができ、また放電ランプの起動時のラ
ンプ電流低下による立消えを防止することができる放電
灯点灯装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る放電灯点灯
装置は、次のように構成したものである。
【0014】(1) 直流入力電圧を昇圧する直流昇圧
回路と、昇圧された直流を交流に変換する直流−交流変
換回路と、放電灯の起動時に高電圧パルスを出力する起
動回路を有した放電灯点灯装置において、前記直流昇圧
回路と直流−交流変換回路との間に抵抗とコンデンサの
直列回路を有した起動補助回路を接続し、該抵抗を通し
てコンデンサを充放電させるようにした。
【0015】(2) 上記(1)の構成において、直流
昇圧回路の出力側と起動補助回路との間に放電灯に流れ
る電流を検出するための抵抗を接続した。
【0016】(3) 上記(1)または(2)の構成に
おいて、起動補助回路の抵抗と並列にダイオードを順方
向がコンデンサの充電方向となるように接続した。
【0017】(4) 上記(1)または(2)の構成に
おいて、起動補助回路の抵抗とコンデンサと直列にブレ
ークダウン電圧を有するスイッチ素子を接続した。
【0018】(5) 上記(1)ないし(4)何れかの
構成において、直流昇圧回路は出力段に略2μF以下の
平滑用コンデンサを有し、起動補助回路の抵抗とコンデ
ンサの時定数は数ms以下とした。
【0019】(6) 直流入力電圧を昇圧する直流昇圧
回路と、昇圧された直流を交流に変換する直流−交流変
換回路と、放電灯の起動時に高電圧パルスを出力する起
動回路を有した放電灯点灯装置において、前記直流昇圧
回路は出力段に略2μF以下の平滑用コンデンサを有
し、起動回路の高電圧パルス発生用の充放電コンデンサ
の容量は0.1μF〜1μFとし、且つ前記平滑用コン
デンサの容量を前記充放電コンデンサの容量の1.3倍
以上となるようにした。
【0020】(7) 上記(1)ないし(5)何れかの
構成において、直流昇圧回路は出力段に略2μF以下の
平滑用コンデンサを有し、起動回路の高電圧パルス発生
用の充放電コンデンサの容量は0.1μF〜1μFと
し、且つ前記平滑用コンデンサの容量を前記充放電コン
デンサの容量の1.3倍以上となるようにした。
【0021】(8) 上記(1)ないし(5)何れかの
構成において、直流昇圧回路は出力段に略2μF以下の
平滑用コンデンサを有し、起動回路の高電圧パルス発生
用の充放電コンデンサの容量は0.1μF〜1μFと
し、且つ前記平滑用コンデンサの容量と起動補助回路の
コンデンサの容量を合わせた容量を前記充放電コンデン
サの容量の1.3倍以上となるようにした。
【0022】(9) 上記(1)ないし(8)何れかの
構成において、起動回路の高電圧パルス発生用の充放電
コンデンサの充電経路にスイッチ素子を介装し、高電圧
パルス発生直後の前記充放電コンデンサへの充電電流を
抑制するようにした。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例による放電
灯点灯装置の回路構成を示すブロック図であり、図6と
同一符号は同一構成要素を示している。
【0024】図1において、1は直流電源、2は直流電
源1からの直流入力電圧を昇圧するコンバータトランス
を有した直流昇圧回路、3は昇圧された直流を交流に変
換する直流−交流インバータ(変換回路)、4は放電ラ
ンプ5の起動時に放電開始用の高電圧パルスを出力する
起動回路、6は直流昇圧回路2と直流−交流インバータ
3との間に接続された起動補助回路で、抵抗R1とコン
デンサC1のRC直列回路を有し、抵抗R1を通してコ
ンデンサC1が充放電されるようになっている。
【0025】上記直流昇圧回路2は、コンバータトラン
スの2次側の出力段に整流用ダイオードD1と2μF以
下の容量の平滑用コンデンサC2を有し、その出力側と
起動補助回路6との間に放電ランプ5に流れる電流を検
出するための電流検出用抵抗R2が接続されてる。この
電流検出用抵抗R2の抵抗値は電力の関係で1Ω以下の
ものが選択されており、本点灯方式の回路では直流−交
流インバータ3にトランジスタ構成のHブリッジインバ
ータが用いられているので、電流検出ラインは直接放電
ランプ5とつながることになり、放電ランプ5のランプ
電流をこの抵抗R2の直流信号で検出することができ
る。この電流検出信号は直流昇圧回路2のPWM制御信
号等に使われる。
【0026】また起動回路4は、高電圧パルス発生用の
充放電コンデンサC3を有し、これに抵抗R3が直列に
接続されている。そして、最初放電ランプ5が不点灯状
態のときに直流昇圧回路2が最大出力電圧となり、これ
により抵抗R3を通してコンデンサC3が充電され、そ
の充電電圧があるレベルに達するとスイッチ素子により
不図示の高圧パルストランスの1次巻線を通して放電
し、その結果高圧パルストランスの2次巻線(インダク
タL1)に高電圧パルスが発生し、この高電圧パルスが
直流−交流インバータ3の出力に重畳されて放電ランプ
5に印加され、放電灯5が点灯開始する。
【0027】このとき、通常は20KV程度の高電圧パ
ルスが必要なので、上記コンデンサC3は0.1μF〜
1μF程度の容量のものが選択されている。また抵抗R
3については、高電圧パルスの発生周期に応じて任意の
抵抗値のものが選択可能である。
【0028】また、上記起動補助回路6のコンデンサC
1の容量は、直流昇圧回路の平滑用コンデンサC2の容
量に比べて大きくても良く、ここでは数μF以下の程度
のものが選択されている。抵抗R1の値は、必要なRC
時定数が前述のように1msec程度なので、例えばコ
ンデンサC1の容量が4.7μFのときは200Ω程度
の値が選択される。
【0029】この抵抗R1の値とコンデンサC1の容量
は、放電ランプ5の起動時にランプ電流が低下する1m
secの不安定領域を該コンデンサC1の放電によりカ
バーでき、また安定点灯時に直流昇圧回路2の出力の約
50KHz〜150KHz程度のリップル成分に対して
殆ど充放電されない時定数の値を選定することが必要で
ある。つまり、放電ランプ5の起動時においてランプ電
流の不安定領域で電流を増加させる目的と、安定時にお
いて上述のリップル成分を平滑することなく安定点灯さ
せる目的を達成できるようにすることが必要となる。
【0030】次に、回路動作について説明する。上記の
ように構成された点灯装置において、電源が投入されて
直流昇圧回路2が動作を始めると、出力段の平滑用コン
デンサC2が充電され、同時に起動補助回路6のコンデ
ンサC1も抵抗R1を通して充電される。このとき、コ
ンデンサC2の容量は小さく、直流昇圧回路2自身もソ
フトスタートを行って徐々にPWM制御のスイッチング
パルス幅を大きくするので突入電流は小さく、またコン
デンサC1の突入電流も抵抗R1により制限されるので
過大になることはなく、コンデンサC3についても同様
である。
【0031】そして、時定数的にはまずコンデンサC2
の電圧が最大となり、次にコンデンサC1の電圧も最大
になり、最後にコンデンサC3の電圧が上昇してあるレ
ベルに達すると上述のように高圧パルストランスから起
動用の高電圧パルスが発生され、放電ランプ5は放電を
開始する。このとき、ランプ電圧は急激に下がり、コン
デンサC2に充電されていた電荷は瞬時に放電して放電
ランプ5の突入電流となるので、コンデンサC2の電圧
は最大値からかなり低い値まで落ち込むことになる。
【0032】その直後1msec以内に、ランプ電極が
十分温まっていないのでランプインピーダンスが一時的
に急上昇してランプ電流が下がったときに、直流昇圧回
路2はスイッチング電源なので応答が遅く負荷急変に対
して対応できず、出力電圧は低い状態が続くが、本実施
例では起動補助回路6のコンデンサC1の充電電圧を抵
抗R1を通して上記の不安定領域全体にわたって供給す
ることができ、ランプ電流を追加することができる。こ
の追加電流については、電流検出用抵抗R2が起動補助
回路6の前段に介装されているので、検出されずに上乗
せ分となり、この上乗せ分の電流追加によって更に出力
電圧の低下を防ぐことができる。
【0033】上記のようにして放電ランプ5の起動直後
の安定放電が持続され、その後は直流−交流インバータ
3の動作出力によって放電ランプ5は定常電圧に落ち着
き、コンデンサC1及びC2もその定常状態を維持する
ための電圧に落ち着く。そして、上述の高周波リップル
成分の平滑はコンデンサC2のみで行われ、コンデンサ
C1は殆ど充放電されないので、放電ランプ5の安定放
電が継続される。
【0034】図2は本実施例の起動時のランプ電流を示
す図である。図中の破線は起動補助回路6がある場合、
実線はない場合を示している。また、I1はランプ突入
電流の増加分、I2は起動補助回路6の抵抗R1を通し
たコンデンサC1からの放電が持続するために生じた上
述の電流低下の上乗せ分を示している。
【0035】このように、本実施例においては、放電ラ
ンプ5の起動時の過大突入電流をある程度抑えて、その
後のランプインピーダンス増加による不安定領域、つま
りグロー放電からアーク放電へ移行するまでの領域にお
けるランプ電流の低下も抑えることができる。よって、
ランプ電極への過大電流によるストレスを低減でき、ラ
ンプ不安定時の電流低下による立消えも防止することが
できる。
【0036】図3は起動回路6の他の構成例を示したも
のである。直流昇圧回路2の構成により上述のソフトス
タートが可能で起動補助回路6のコンデンサC1への突
入電流が低減できる場合は、図3の(a)に示すように
抵抗R1と並列にダイオードD2を順方向がコンデンサ
C1の充電方向となるように接続し、このダイオードD
2で抵抗R1をバイパスして充電を速くすることができ
る。
【0037】また図3の(b)に示すように、抵抗R1
とコンデンサC1の間に直列にブレークダウン電圧を有
するスイッチ素子S1を接続し、起動回路4から高電圧
パルスを発生するようなときのみスイッチ素子S1がオ
ン(ON)してコンデンサC1を充電し、起動後に点灯
補助で放電した後はスイッチ素子S1がオフ(OFF)
して再充電しないようにすることができ、これによって
直流昇圧回路2のコンバータ負荷が軽くなり、出力電圧
の不足を抑えることができる。
【0038】次に、以上の放電ランプ5の起動時の不安
定領域におけるランプ電流低下に対する起動補助回路6
以外による改善点を述べる。図4は放電ランプ5の起動
直後の出力電流の流れを示したものである。
【0039】図4に示すように、起動直後の直流昇圧回
路2の出力電流の流れとしては、起動用の高電圧パルス
発生直後なので起動回路4のコンデンサC3は放電によ
り電圧が低い状態にあり、ランプ電流と該コンデンサC
3の充電電流の2通りに分かれる。本実施例はこの点に
も注目しており、直流電圧回路2の出力段の平滑用コン
デンサC2の容量の方を他のコンデンサの容量より大き
くすることにより、起動直後の起動回路4のコンデンサ
C3を充電するに際して出力電圧の低下を少なくしてい
る。
【0040】実験によれば、上記平滑用コンデンサC2
の容量あるいは該容量と起動補助回路6のコンデンサC
1の容量とを合わせた容量を起動回路4の充放電コンデ
ンサC3の容量の1.3倍以上となるようにすること
で、前述のような効果が得られることが分かった。表1
にその実験結果を示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1の点灯性については、再点灯状態で1
00回オン、オフして1個目の高電圧パルスで点灯を継
続できなかった回数を示すもので、実験3と4の間で
1.3倍以上が好ましいが、点灯性1〜2回で良しとす
れば1.2倍程度でも効果はある。
【0043】このように直流昇圧回路2の平滑用コンデ
ンサC2の容量が2μF以下で、また起動回路4で20
KV以上の高電圧パルスを発生するのであればその高電
圧パルス発生用の充放電コンデンサC3の容量は0.1
μF〜1.0μF必要であるので、この関係において直
流昇圧回路2の出力段のコンデンサ容量あるいは起動補
助回路6のコンデンサ容量を含めた容量を起動回路4の
コンデンサ容量の1.3倍以上とれば、最適な結果が得
られる。
【0044】次に、起動回路自体の改善により起動直後
の該起動回路4の充放電コンデンサC3の充電による直
流昇圧回路2の出力電圧低下を改善する方法について述
べる。図5はその起動回路4の他の構成例を示す図であ
り、同図中、S2はある電圧以上でオンとなる自己ブレ
ークダウン型のスイッチ素子、R4はスイッチ素子S2
と並列に且つ抵抗R3と直列に接続された抵抗で、抵抗
R3に比べて数倍以上大きな抵抗値を有している。
【0045】図5の回路は、起動直後の直流昇圧回路2
の出力電圧がまだ低い状態において高電圧パルス発生用
のコンデンサC3への充電電流をより小さくするように
したものである。
【0046】通常の起動用の高電圧パルス発生時におい
ては、放電ランプ5は不点灯状態なので出力電圧は最大
となり、よってスイッチ素子S2がオン(導通)とな
り、通常時の組合わせである充電用の抵抗R3と充放電
コンデンサC3のRC時定数で高電圧パルスの発生は可
能であるが、起動直後の出力電圧が低い場合はスイッチ
素子S2がオンしないようなブレークダウン電圧を設定
することにより、コンデンサC3の充電経路は抵抗R4
とR3の直列回路となり、通常の充電電流と比べてかな
り小さくすることができ、その分直流昇圧回路2の出力
負担を軽くすることができるので、上述の起動時の出力
電圧の低下を改善することができる。
【0047】なお、以上述べた起動補助回路以外の起動
時の出力電圧の低下を小さくする二つの改善策は、それ
ぞれ単独でも組み合わせて実施しても良く、また実施例
のように起動補助回路6と同時に実施しても良く、より
良好な結果が得られる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、起動時
の過大なランプ突入電流を制御することができ、放電ラ
ンプの劣化を防止することができるという効果がある。
【0049】また、放電ランプの起動時のランプ電流低
下による立消えを防止することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の回路構成を示すブロック図
【図2】 実施例の起動時のランプ電流を示す説明図
【図3】 起動補助回路の他の構成例を示す回路図
【図4】 起動直後の出力電流の流れを示す説明図
【図5】 起動回路の他の構成例を示す回路図
【図6】 従来例の回路構成を示すブロック図
【図7】 従来の点灯補助回路の構成図
【図8】 従来の起動時のランプ電流を示す説明図
【符号の説明】
1 直流電源 2 直流昇圧回路 3 直流−交流インバータ 4 起動回路 5 放電ランプ 6 起動補助回路 C1 コンデンサ C2 平滑用コンデンサ C3 充放電コンデンサ D1 整流用ダイオード D2 ダイオード R1 抵抗 R2 電流検出用抵抗 R3 抵抗 S1 スイッチ素子 S2 スイッチ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K072 AA11 AA13 BA03 BA05 BB10 DA01 DD06 EA02 EB07 GB01 GB18 3K082 AA01 AA15 AA20 AA34 AA55 BA04 BA05 BA24 BA33 BC06 BC23 BC29 BD04 BD26 BD32 CA32 CA33 FA08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流入力電圧を昇圧する直流昇圧回路
    と、昇圧された直流を交流に変換する直流−交流変換回
    路と、放電灯の起動時に高電圧パルスを出力する起動回
    路を有した放電灯点灯装置において、前記直流昇圧回路
    と直流−交流変換回路との間に抵抗とコンデンサの直列
    回路を有した起動補助回路を接続し、該抵抗を通してコ
    ンデンサを充放電させるようにしたことを特徴とする放
    電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 直流昇圧回路の出力側と起動補助回路と
    の間に放電灯に流れる電流を検出するための抵抗を接続
    したことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 起動補助回路の抵抗と並列にダイオード
    を順方向がコンデンサの充電方向となるように接続した
    ことを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装
    置。
  4. 【請求項4】 起動補助回路の抵抗とコンデンサと直列
    にブレークダウン電圧を有するスイッチ素子を接続した
    ことを特徴とする請求項1または2記載の放電灯点灯装
    置。
  5. 【請求項5】 直流昇圧回路は出力段に略2μF以下の
    平滑用コンデンサを有し、起動補助回路の抵抗とコンデ
    ンサの時定数は数ms以下としたことを特徴とする請求
    項1ないし4何れか記載の放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】 直流入力電圧を昇圧する直流昇圧回路
    と、昇圧された直流を交流に変換する直流−交流変換回
    路と、放電灯の起動時に高電圧パルスを出力する起動回
    路を有した放電灯点灯装置において、前記直流昇圧回路
    は出力段に略2μF以下の平滑用コンデンサを有し、起
    動回路の高電圧パルス発生用の充放電コンデンサの容量
    は0.1μF〜1μFとし、且つ前記平滑用コンデンサ
    の容量を前記充放電コンデンサの容量の1.3倍以上と
    なるようにしたことを特徴とする放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】 直流昇圧回路は出力段に略2μF以下の
    平滑用コンデンサを有し、起動回路の高電圧パルス発生
    用の充放電コンデンサの容量は0.1μF〜1μFと
    し、且つ前記平滑用コンデンサの容量を前記充放電コン
    デンサの容量の1.3倍以上となるようにしたことを特
    徴とする請求項1ないし5何れか記載の放電灯点灯装
    置。
  8. 【請求項8】 直流昇圧回路は出力段に略2μF以下の
    平滑用コンデンサを有し、起動回路の高電圧パルス発生
    用の充放電コンデンサの容量は0.1μF〜1μFと
    し、且つ前記平滑用コンデンサの容量と起動補助回路の
    コンデンサの容量を合わせた容量を前記充放電コンデン
    サの容量の1.3倍以上となるようにしたことを特徴と
    する請求項1ないし5何れか記載の放電灯点灯装置。
  9. 【請求項9】 起動回路の高電圧パルス発生用の充放電
    コンデンサの充電経路にスイッチ素子を介装し、高電圧
    パルス発生直後の前記充放電コンデンサへの充電電流を
    抑制するようにしたことを特徴とする請求項1ないし8
    何れか記載の放電灯点灯装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6429602B1 (en) 1999-11-05 2002-08-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Fluorescent lamp operating apparatus
JP2003036990A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Harison Toshiba Lighting Corp 点灯装置、高圧放電灯を備えた点灯装置
JP2009026548A (ja) * 2007-07-18 2009-02-05 Stanley Electric Co Ltd 放電灯点灯装置

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