JP2006251153A - 光回路及び導波路型光可変減衰器、並びにその製造方法 - Google Patents

光回路及び導波路型光可変減衰器、並びにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 低消費電力で高速動作させることができる導波路型光可変減衰器を提供する。
【解決手段】 基板11と、基板11上に形成されたコア13と、コア13を覆うクラッド14と、上記コア13の表面、近傍或いは内部に形成された所定波長の光を吸収して発熱する微粒子層15と、その微粒子層15に光を照射する照射手段16とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光導波路のコアを加熱してその屈折率を制御する光回路に係り、特に、マッハツェンダ型光導波路のコアの一部に加熱手段を設けた導波路型光可変減衰器に関するものである。
コアの温度を変化させ、熱光学効果を利用してコアの屈折率を変化させる光回路に、光導波路の表面にヒータ等の加熱手段を備えたものがあり、その光回路を用いた光学素子として導波路型光可変減衰器がある。光通信で用いられる光可変減衰器は、ある強度Pinの光を任意の強度Pout(Pin>Pout)に減衰させる機能を有するものである。
図8に従来の一般的な導波路型光可変減衰器を示す。図8に示すように、導波路型光可変減衰器80は、基板81上に形成された入力導波路82と、出力導波路83と、入力導波路82及び出力導波路83にそれぞれ接続される光カプラ部84,85と、それら光カプラ部84,85間に接続される一対のチャネル導波路86,87とで構成される対称マッハツェンダ型光導波路88を備える。一方のチャネル導波路86上方のクラッド表面には、金属膜のヒータ89が設けられ、ヒータ89には電力供給用の電源90が接続されている。
入力側の光カプラ部84は、入力導波路82を伝送してきた光を分波し、分波した光を各チャネル導波路86,87にそれぞれ伝送する。また、出力側の光カプラ部85は、各チャネル導波路86,87を伝送してきた光を合波し、合波した光を出力導波路83に出射する。
ヒータ89は、電源90からの供給電力が大きいほどに高熱を発生し、その熱でチャネル導波路86を温め、チャネル導波路86の屈折率を変化させる。
このような構成によれば、一方のチャネル導波路86を温めてチャネル導波路86の屈折率を変化させることで、入力側の光カプラ部84で分岐され、両チャネル導波路86,87を伝搬する信号光に位相差が生じる。信号光は、出力側の光カプラ部85において干渉する際に減衰されて出力される。チャネル導波路86の温度をヒータ89で制御すれば、チャネル導波路86の屈折率、すなわち信号光の位相を制御でき、出力導波路83を出射する光の減衰量を制御することができる。
また、従来の導波路型光可変減衰器の他の例として、導波路型光可変減衰器を2段連結したものがある。
図9に示すように、導波路型光可変減衰器91は、前段の導波路型光可変減衰器92と後段の導波路型光可変減衰器93とが1/2波長板94を介して連結して構成される。
各導波路型光可変減衰器92,93は、一対のカプラ95,96及びそれらカプラ95,96間に接続される一対のチャネル導波路97,98とで構成されるマッハツェンダ型光導波路99を備え、各チャネル導波路97,98上にそれぞれヒータ100,101が設けられてなる。
前段の光可変減衰器92を出射し、後段の光可変減衰器93に入射する信号光は、1/2波長板94により、信号光の水平偏波が垂直偏波に変換され、垂直偏波が水平偏波に変換される。したがって、前段の光可変減衰器92で発生した偏光依存性損失(PDL)が、後段の光可変減衰器93で相殺され、導波路型光可変減衰器91ではPDLを低減できるといった利点がある(特許文献1参照)。
特開平11−133364号公報
上述の導波路型光可変減衰器80は、一方のチャネル導波路86のコアをヒータ89により加熱してコアの屈折率を変化させ、信号光の位相差を生じさせて出力導波路83への出力を制御している。しかしながら、光可変減衰器80は、ヒータ89とチャネル導波路86のコアとの距離が一般的に大きく、ヒータ89が発熱し始めてから、コアの温度が目標値に到達して所望の動作が完了するまで時間が掛かり過ぎてしまうといった問題があり、高速動作には不向きである。
また、ヒータ89から発生した熱の大部分は、コア以外の部分へ逃げてしまうので消費電力が大きくなるという問題もある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、コアの温度変化速度が速く、低消費電力で駆動できる光回路、特に、低消費電力で高速動作可能な導波路型光可変減衰器及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、基板と、該基板上に形成されたコアと、該コアを覆うクラッドと、上記コアの表面、近傍或いは内部に形成された所定波長の光を吸収して発熱する微粒子層と、該微粒子層に光を照射する照射手段とを備える光回路である。
請求項2の発明は、上記微粒子層が、島状薄膜である請求項1記載の光回路である。
請求項3の発明は、上記微粒子層が、金、銀、銅、ニッケル、鉄のいずれかで形成される請求項1または2記載の光回路である。
請求項4の発明は、基板上に、入力導波路と出力導波路間に一対のチャネル導波路を有するマッハツェンダ型光導波路を形成し、少なくとも一方のチャネル導波路を加熱して、その屈折率を変化させることで信号光を減衰させる導波路型光可変減衰器において、少なくとも一方のチャネル導波路のコアの表面、近傍或いは内部に、所定波長の光を吸収して発熱する微粒子層を設け、その微粒子層に光を照射させる照射手段を備えた導波路型光可変減衰器である。
請求項5の発明は、上記微粒子層が、島状薄膜である請求項4記載の導波路型光可変減衰器である。
請求項6の発明は、上記微粒子層が、金、銀、銅、ニッケル、鉄のいずれかで形成される請求項4または5記載の導波路型光可変減衰器である。
請求項7の発明は、上記照射手段として、上記光導波路表面或いは上記基板表面に、出力パワー可変或いは点滅周波数可変のLEDを設けた請求項4〜6いずれかに記載の導波路型光可変減衰器である。
請求項8の発明は、上記照射手段として、上記チャネル導波路と同じ層に照射用光導波路を設け、その照射用光導波路の出射端を上記微粒子層の近傍に配置した請求項4〜7いずれかに記載の導波路型光可変減衰器である。
請求項9の発明は、基板上に、入力導波路と出力導波路間に一対のチャネル導波路を有するマッハツェンダ型光導波路を形成し、少なくとも一方のチャネル導波路を加熱して、その屈折率を変化させることで信号光を減衰させる導波路型光可変減衰器の製造方法において、
(a)基板上にマッハツェンダ型光導波路のコアを形成する工程と、
(b)上記コアが形成された基板上に、マスク層を形成する工程と、
(c)上記マスク層が形成された基板上に金属膜を成膜する工程と、
(d)上記マスク層を剥離し、マスク層上の金属膜をリフトオフする工程と、
(e)上記金属膜をアニールし、金属膜を、所定波長の光を吸収して発熱する島状薄膜に変化させる工程と、
(f)上記島状薄膜が形成された基板上に上部クラッドを設けてマッハツェンダ型光導波路を形成する工程とを備える導波路型光可変減衰器の製造方法である。
請求項10の発明は、上記工程(a)において、マッハツェンダ型光導波路のコアと共に、上記島状薄膜に所定波長の光を照射させるための照射用光導波路のコアを形成する請求項9記載の導波路型光可変減衰器の製造方法である。
請求項11の発明は、上記工程(f)の後に、マッハツェンダ型光導波路の上面に、上記島状薄膜に所定波長の光を照射させるための照射手段を設ける請求項9記載の導波路型光可変減衰器の製造方法である。
請求項12の発明は、上記工程(f)の直前に、島状薄膜が形成された基板上にガラス膜を形成する工程を行った後、再び工程(b)〜(e)を順次繰り返し、多層の島状薄膜を形成する請求項9〜11いずれかに記載の導波路型光可変減衰器の製造方法である。
本発明によれば、低消費電力かつ高速で光導波路のコアを加熱することができるといった優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明に係る光回路の好適な実施の形態を示した断面図である。
本実施の形態の光回路10は、基板11と、基板11上に設けられる光導波路12とを備える。光導波路12は、断面が矩形状のコア13と、コア13を覆うクラッド14からなるコア埋込型の光導波路である。基板11及びクラッド14は、純粋石英で形成され、コア13は石英に添加物が添加された石英系材料で形成されている。
光回路10では、光導波路12のコア表面及びコア近傍に、所定波長の光を吸収して発熱する微粒子層15が設けられ、その微粒子層15に所定波長の光を照射する照射手段16が、微粒子層15上方のクラッド14表面に設けられている。
具体的には、微粒子層15は、コア13の上面、側面及びその近傍の基板上面に、かつ各面が一体になるよう設けられている。また、微粒子層15として、金で形成された島状薄膜を形成した。島状薄膜は、複数の金属微粒子が近接して存在した金属の島が形成されたものであり、直径が数十nm程度の金属の島が2次元的に分布した超薄膜である。島状薄膜は、構成する金属の島内部で自由電子が調和振動するため、可視から近赤外まで選択的な波長領域の共鳴吸収特性を有している。
微粒子層15は、島状薄膜に限らず、多数の金属微粒子が均一に分布して、各微粒子がそれぞれ孤立して存在する層であってもよい。
微粒子層15を形成する材料としては、金のほかに、銀、銅、ニッケル、鉄、金と銀の複合膜等を用いるのが好ましい。
照射手段16は、微粒子層15の共鳴吸収を誘起する波長を含む光を出力する光源である。本実施の形態では、可視から近赤外領域に共鳴吸収波長帯を有する微粒子層15を設けたため、照射手段16は可視光を出力する光源とした。好ましくは、小型で低消費電力で発光できるLEDを用いるのがよい。
次に、本実施の形態の光回路の作用について説明する。
照射手段16から所定波長の光を出射させると、その光はクラッド14を透過して微粒子層15を照射する。微粒子層15は、所定波長の光を共鳴吸収して熱を発生する。
共鳴吸収の波長は、微粒子(島)の大きさ及び材料により決定される。微粒子層15が金で形成され、その膜厚(島の高さ)が15nmであるときの波長−吸収率特性を図6に示す。
図6に示すように、微粒子層15の波長−吸収率特性では、波長700nm付近に急峻な吸収ピークが存在する。つまり、金の島状薄膜に波長700nmの光を照射すると、その光の殆どが島状薄膜に吸収され、光のエネルギーは全て熱に変換される。すなわち、共鳴吸収を起こす波長の光が微粒子層15に照射されると、微粒子層15は発熱し、その熱によりコア13の温度が上昇し、熱光学効果によってコア13の屈折率を変化させることができる。
微粒子層15は、コア13の表面及びその近傍に設けられているので、発熱した微粒子層15がコア13を直接加熱し、熱の伝搬に要する時間が短縮され、コア13を目標温度まで速く加熱させることができる。
また、光回路10では、照射手段16から微粒子層15まで直進的に光エネルギーを伝達し、微粒子層15で光エネルギーを熱エネルギーに変換して、コア13を加熱している。よって、従来の光回路のように、ヒータから発する熱の大部分が光導波路12の外部に逃げるといった無駄がなく、微粒子層15をヒータとして低消費電力で駆動させることができる。
以上、本実施の形態の光回路10は、コア13の表面や近傍に発熱体を設けたことと等価となり、コア13の加熱の高速化及び低消費電力化を図ることができる。
また、微粒子層15を基板11の表面に延長してその面積を大きく形成することで、照射手段16からの光を受光しやすくすると共に、発生した熱を効率よくコア13に伝導させることができる。
微粒子層15は、各微粒子の大きさを制御することにより、通信波長帯1.3〜1.6μmでの透過率を高く、可視波長帯の所定波長での透過率を低く(吸収率を高く)している。したがって、コア13の表面或いはその近傍に微粒子層15を設け、微粒子層15に可視波長帯を含む光を照射すると、微粒子層15は可視光を吸収して発熱すると共に、コア13を伝搬する通信波長帯の信号光を吸収して、信号光に若干の損失を生じさせるが問題ない程度である。
照射手段16の代わりにヒータを設けて、ヒータで微粒子層を加熱することも考えられるが、ヒータでは、発生した熱の大部分がコア以外の部分へ逃げてしまう。これに対して、本実施の形態の光回路10では、照射手段16である光源を光導波路12上に設け、コア13方向へのみ光を照射させて光エネルギーを伝送しているので、効率よく微粒子層15を発熱させることができる。
本実施の形態の光回路10は、コア13の温度を上昇させて熱光学効果を利用する光回路を含む光学素子に適用することができる。
本実施の形態の光回路10では、コア13の表面及び近傍に微粒子層15を設けたが、微粒子層15はコア13の表面、コア13の近傍またはコア13の内部のいずれかに設けられればよい。
本実施の形態の光回路10は、平坦なチップ(光導波路12)の上に可視光源を接着した構造となっているが、可視光を効率良く、すなわち、広面積かつ強い光強度で可視光を微粒子層15に照射するために、光導波路12の表面を凸状にするレンズ構造を形成して微粒子層15に集光する構造としてもよい。
また、照射手段16を基板11の表面(図中下側)に接着してもよく、照射手段16を基板11及び光導波路12とは別体に設けてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、導波路型光可変減衰器について図2及び図3に基づいて説明する。
図2は本発明に係る導波路型光可変減衰器の好適な実施の形態を示した平面図であり、図3は図2の3A−3A線断面図である。
図2及び図3に示すように、導波路型光可変減衰器20は、基板21上に形成された入力導波路24及び出力導波路25と、それらの間に光カプラ部26,27を介して接続された一対のチャネル導波路28,29とからなるマッハツェンダ型光導波路22を備えており、一対のチャネル導波路28,29の少なくとも一方は図1の光回路10で構成されている。すなわち、図2及び図3に示す導波路型光可変減衰器20では、チャネル導波路28が図1の光回路10の光導波路12に対応している。
マッハツェンダ型光導波路22は、コアとそのコアを覆うクラッドからなり、例えば図3中では、チャネル導波路28,29はそれぞれコア28a,29aと、クラッド28b,29bとからなる。
チャネル導波路28上方に設けられる照射手段は、可視光を出射するLED32であり、そのLED32は、波長700nmの発振波長をもつGaP(Zn−0)で形成されたものである。
次に、導波路型光可変減衰器20の製造方法について図4(a)〜図4(f)に基づいて説明する。
図4(a)に示すように、石英基板21上にコア28a,29aを形成する。このとき、形成されるコア28a,29aは、マッハツェンダ型光導波路22のコア(図2参照)である。
図4(b)に示すように、コア28a,29aが形成された基板の上面にレジスト膜を成膜し、フォトリソグラフィ等により、そのレジスト膜をパターニングしてマスク層41を形成する。マスク層41は、後に微粒子層(島状薄膜)15を形成する箇所以外を覆うパターンであり、一方のチャネル導波路28のコア28a上面、側面及びその近傍の基板表面を除いた基板上に形成される。
図4(c)に示すように、マスク層41が形成された基板に、金属蒸着法により金属膜42を形成する。このとき、蒸着させる金属膜42の材料は、微粒子層15を形成する材料である。また、金属膜42の成膜方法は、使用する金属材料により異なり、金属蒸着法の代わりにスパッタリング法、CVD法などを用いてもよい。
図4(d)に示すように、マスク層41を剥離して、金属膜42のリフトオフを行う。リフトオフを行うと、下層にマスク層41が設けられていない金属膜だけが残存する。すなわち、チャネル導波路28のコア28aの上面、側面及びその近傍の基板表面にのみ金属膜42が残存する。
図4(e)に示すように、金属膜42にアニール処理を施し、微粒子層15として島状薄膜を形成する。
本実施の形態では、金属膜42の材料として金を用い、金属膜42を金属蒸着法で5〜30nm程度の膜厚に成膜した後、100〜1000℃でアニール処理を行った。これにより、金の微小粒子の形状が整えられて均一の島状になった島状薄膜を形成した。
このとき、アニール処理の条件を変更して、島状薄膜を形成する代わりに、各微粒子が孤立して存在する微粒子層を形成してもよい。
図4(f)に示すように、微粒子層15が形成された基板上に、CVD等により上部クラッド43を設けてマッハツェンダ型光導波路22を形成する。その後、微粒子層15上方の上部クラッド43表面上に図1の照射手段16を設けて図2の導波路型光可変減衰器20が得られる。
本実施の形態の導波路型光可変減衰器の作用について説明する。
導波路型光可変減衰器20では、上述の光回路10と同様に、LED32から出射される可視光が微粒子層15に照射されると、微粒子層15が発熱する。
その熱によりチャネル導波路28のコアが温められ、熱光学効果によりチャネル導波路28の屈折率(光路長)が変化する。照射する光エネルギーが大きい(照射光量が多い)程、微粒子層15の発熱量は大きくなる。よって、照射する光のエネルギーを調整することにより、微粒子層15の発熱量を制御して、チャネル導波路28の屈折率を制御することができる。
チャネル導波路28,29間の屈折率差(光路長差)が、それぞれ伝搬する信号光の位相差、つまり光カプラ部27で干渉する際の信号光の減衰量を決定する。よって、照射する光エネルギーと、減衰されて出力導波路25から出力される信号光の減衰量との関係を予め調べておけば、LED32で光エネルギーを調節することにより、信号光の減衰量を自在に調整することができる。
本実施の形態の導波路型光可変減衰器20は、上述の光回路10を用いて構成しているため、コア28aの加熱速度を速くすることができる。ひいては、コア28aの温度変化による屈折率変化速度が速くなり、信号光の減衰量を制御する動作速度を速くすることができる。
さらに、照射手段16として、出力パワーが可変のLEDや、点滅する(オンオフの切換の)周波数が可変のLEDを用いることが好ましい。照射手段16の出力や照射間隔をコントロールすることで、微粒子層15の発熱量、すなわち、コア28aの温度を調整することができる。
本実施の形態の導波路型光可変減衰器20は、光カプラ部26,27としてY分岐導波路を形成したが、光カプラ部26,27として方向性結合器型光カプラや多モード干渉型光カプラを形成してもよい。
導波路型光可変減衰器20は、石英基板21上に形成したが、Si基板上に下部クラッドを設けて、下部クラッド上に形成してもよい。
本実施の形態では、一方のチャネル導波路28側を図1の光回路10とする構成にしたが、両方のチャネル導波路28,29を光回路10とする構成にしてもよい。
また、導波路型光可変減衰器20を製造方法において、島状薄膜を多層に形成してもよい。その場合、図4(e)に示した島状薄膜15を形成した後、図5に示すように、島状薄膜15が形成された基板上にガラス(SiO2 )膜51を設ける。次に、図4(b)〜図4(e)に示した工程を行い、ガラス膜51上に2層目の島状薄膜を形成する。島状薄膜をより多層に形成する場合、図4(b)〜図4(e)及び図5の工程を順次繰り返し、最後に図4(f)に示したように上部クラッド43を設けて、島状薄膜が多層に形成された導波路型光可変減衰器が得られる。
(第3の実施の形態)
次に、他の実施の形態の導波路型光可変減衰器について図7に基づいて説明する。
図7に示すように、基本的な構成部分は、上述した図2の導波路型光可変減衰器20とほぼ同様であり、同一構成部分には、図2の場合と同一の符号を付してある。本実施の形態の導波路型光可変減衰器70は、図2の導波路型光可変減衰器20において、照射手段16としてLED32に代えて照射用光導波路71を設けたものである。
照射用光導波路71は、微粒子層15が形成される層と同じ層に設けられ、その出射端72が微粒子層15の近傍に、かつ微粒子層15に向かって配置されている。照射用光導波路71の入射端73は、光ファイバ等を介して光源に接続されている(図示せず)。照射用光導波路71のコアは、その出射端72付近において、出射端72に向かって徐々にコア幅が大きくなる所謂テーパ状に形成されている。したがって、微粒子層15に照射される光は、光源から照射用光導波路71を通って、その出射端72から出射される。
本実施の形態の導波路型光可変減衰器70を製造するに際して、基本的な製造方法は、図4(a)〜図4(f)に示した導波路型光可変減衰器20の製造方法で作製することができ、図4(a)に示したマッハツェンダ型光導波路22のコア28a,29aを形成する際に、照射用光導波路71のコアも同時にパターニングすることで、導波路型光可変減衰器70を作製することができる。
本実施の形態の導波路型光可変減衰器70においても、図2の光可変減衰器20と同様の作用効果を有する。
また、照射用光導波路71の一部をテーパ状に形成して、出射端72のコア幅を大きく形成することで、照射面積を広く、かつ、照射する光の光強度を弱めずに、微粒子層15に光を照射することができ、微粒子層15の加熱速度を速くすることができる。
本実施の形態の導波路型光可変減衰器70は、照射用光導波路71を、マッハツェンダ型光導波路22と同様にコア埋込型の光導波路として形成することで、光可変減衰器70の上面を平坦とする構造にすることができる。したがって、複数の導波路型光可変減衰器70を積層することができ、小型で多チャネルの導波路型光可変減衰器を構成することができる。または、他の光回路を光可変減衰器70上に積層して、光可変減衰器70を含む光導波路素子として集積化することができる。
照射手段16は、光源に接続された光導波路(照射用光導波路71)の他に、光ファイバ、或いは光源から出射する光を微粒子層15に案内するよう設計されたレンズ光学系等、或いはこれらを組み合わせたものでもよい。
本発明に係る好適な一実施の形態の光回路の平面図である。 本発明に係る好適な一実施の形態の導波路型光可変減衰器の平面図である。 図2の3A−3A線断面図である。 図4(a)〜図4(f)は、図2の導波路型光可変減衰器の製造方法を示す断面図である。 図4の製造方法の変形例を説明するための断面図である。 島状薄膜の波長−吸収率特性を示すグラフである。 他の実施の形態の導波路型光可変減衰器の平面図である。 従来の導波路型光可変減衰器の平面図である。 従来の導波路型光可変減衰器の他の例を示す平面図である。
符号の説明
10 光回路
11 基板
12 光導波路
13 コア
14 クラッド
15 微粒子層
16 照射手段
20 導波路型光可変減衰器
22 マッハツェンダ型光導波路
24 入力導波路
25 出力導波路
28,29 チャネル導波路

Claims (12)

  1. 基板と、該基板上に形成されたコアと、該コアを覆うクラッドと、上記コアの表面、近傍或いは内部に形成された所定波長の光を吸収して発熱する微粒子層と、該微粒子層に光を照射する照射手段とを備えることを特徴とする光回路。
  2. 上記微粒子層が、島状薄膜である請求項1記載の光回路。
  3. 上記微粒子層が、金、銀、銅、ニッケル、鉄のいずれかで形成される請求項1または2記載の光回路。
  4. 基板上に、入力導波路と出力導波路間に一対のチャネル導波路を有するマッハツェンダ型光導波路を形成し、少なくとも一方のチャネル導波路を加熱して、その屈折率を変化させることで信号光を減衰させる導波路型光可変減衰器において、
    少なくとも一方のチャネル導波路のコアの表面、近傍或いは内部に、所定波長の光を吸収して発熱する微粒子層を設け、その微粒子層に光を照射させる照射手段を備えたことを特徴とする導波路型光可変減衰器。
  5. 上記微粒子層が、島状薄膜である請求項4記載の導波路型光可変減衰器。
  6. 上記微粒子層が、金、銀、銅、ニッケル、鉄のいずれかで形成される請求項4または5記載の導波路型光可変減衰器。
  7. 上記照射手段として、上記光導波路表面或いは上記基板表面に、出力パワー可変或いは点滅周波数可変のLEDを設けた請求項4〜6いずれかに記載の導波路型光可変減衰器。
  8. 上記照射手段として、上記チャネル導波路と同じ層に照射用光導波路を設け、その照射用光導波路の出射端を上記微粒子層の近傍に配置した請求項4〜7いずれかに記載の導波路型光可変減衰器。
  9. 基板上に、入力導波路と出力導波路間に一対のチャネル導波路を有するマッハツェンダ型光導波路を形成し、少なくとも一方のチャネル導波路を加熱して、その屈折率を変化させることで信号光を減衰させる導波路型光可変減衰器の製造方法において、
    (a)基板上にマッハツェンダ型光導波路のコアを形成する工程と、
    (b)上記コアが形成された基板上に、マスク層を形成する工程と、
    (c)上記マスク層が形成された基板上に金属膜を成膜する工程と、
    (d)上記マスク層を剥離し、マスク層上の金属膜をリフトオフする工程と、
    (e)上記金属膜をアニールし、金属膜を、所定波長の光を吸収して発熱する島状薄膜に変化させる工程と、
    (f)上記島状薄膜が形成された基板上に上部クラッドを設けてマッハツェンダ型光導波路を形成する工程と
    を備えることを特徴とする導波路型光可変減衰器の製造方法。
  10. 上記工程(a)において、マッハツェンダ型光導波路のコアと共に、上記島状薄膜に所定波長の光を照射させるための照射用光導波路のコアを形成する請求項9記載の導波路型光可変減衰器の製造方法。
  11. 上記工程(f)の後に、マッハツェンダ型光導波路の上面に、上記島状薄膜に所定波長の光を照射させるための照射手段を設ける請求項9記載の導波路型光可変減衰器の製造方法。
  12. 上記工程(f)の直前に、島状薄膜が形成された基板上にガラス膜を形成する工程を行った後、再び工程(b)〜(e)を順次繰り返し、多層の島状薄膜を形成する請求項9〜11いずれかに記載の導波路型光可変減衰器の製造方法。
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