JP3563376B2 - 光合分波器の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光合分波器の製造方法と、光合分波器を含む基板型光導波路部品の光学特性の調整方法に関し、特に光通信分野全般に利用され、通信回線から信号光を分離してモニタリング用フォトダイオードに入射するためのデバイスなどとして有用な光合分波器などに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の光合分波器としては、光ファイバカプラを利用したものや基板型のものが提案されている。
基板型のものとしては、例えばY型導波路、マッハツェンダ干渉系、アレイドウェーブガイドグレーティング(略称AWG)などの各種の形状の導波路を用いた光合分波器が実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
光ファイバカプラを利用した光合分波器においては、製造時に分岐比などの光学特性を調整することが比較的容易であるため、種々の分岐比のものを設計、製造でき、多品種少量生産に向いている。その一方、複数本の光ファイバから形成されているため、集積化が困難であるという問題があった。
これに対して基板型の光合分波器は集積化が容易である。しかし、同一特性のものを大量に生産する用途には適しているが、多品種少量生産には対応できないという問題があった。
【0004】
図6(a)は従来の基板型の光合分波器の一例を示した平面図、図6(b)は図6(a)に示したA−Aにおける断面図である。
図中符号2は基板であり、この基板2の上にクラッド層3が形成され、その内部にY型導波路4が設けられている。
基板2としては、例えばシリコン基板などが用いられる。クラッド層3、Y型導波路4は、例えば石英系ガラスから形成されている。
Y型導波路4は光を導波するように、クラッド層3よりも高屈折率の材料から形成されている。例えばクラッド層3を純粋石英ガラスから形成した場合は、Y型導波路4の材料は、ゲルマニウム添加石英ガラスなどが用いられる。
【0005】
この例において、Y型導波路4は、1本の柱状の導波路が途中で2本に分岐しており、入射側から伸びる1本の入射側直線部4aと、その出射側に形成された、この入射側直線部4aの幅が徐々に拡大している分岐部4bと、この分岐部4bから伸びる2本の分岐導波路5a、5bが相互に離れるように曲線状、または直線状に配置された分離部4cと、さらにこれらの分岐導波路5a、5bが平行に配置された出射側直線部4dとから構成されている。
Y型導波路4の入射側のポート6aと、出射側のふたつのポート6b、6cは、基板2の上下面と平行な同一平面上に配置されている。
そして、ポート6aに信号光を入射すると、所望の分岐比でふたつに分岐した信号光が、ポート6b、6cのそれぞれから出射する。
【0006】
従来の基板型の光合分波器は、例えば、Y型導波路4のパターンを設計し、このパターンに基づいてフォトマスクを作製し、フォトリソグラフ法によって、このフォトマスクのパターンを転写してY型導波路4を形成するという工程を経て製造されている。しかし、このフォトマスクが高価であるため、種々の特性に対応したフォトマスクを作製することができなかった。
また、フォトマスクのパターンどおりに導波路を形成するため、光学特性をモニターしながら分岐比などの特性の微調整を行うことができなかった。
なお、Y型導波路以外のAWGやマッハツェンダ型干渉系を利用した導波路を用いたものにおいても、導波路の形状は異なるが、同様にして形成されるため、同様の問題があった。
また、光合分波器の製造時のみならず、製造後においても、光学特性を微調整することができれば、製品歩留まりの向上に寄与する。そのため、製造後に光学特性の微調整を行い得る技術が要望されていた。この様な製品の光学特性を製造後に事後的に調整する技術は、光合分波器のみならず、マッハツェンダ型干渉系などを利用した、例えば利得等化器、分散補償器などの他の基板型光導波路部品についても求められていた。
【0007】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、集積化が容易で、かつ製造時に分岐比などの光学特性を調整できる光合分波器の製造方法と、製造後に光学特性を調整可能な基板型光導波路部品の光学特性の調整方法を提供することを課題とする。
具体的には、基板型の光合分波器を含む基板型光導波路部品において、製造時や製造後に光学特性の微調整を行うことができる光合分波器の製造方法と基板型光導波路部品の光学特性の製造方法を提供することを課題とする。
また、できるだけ低コストでこれらの課題を解決できる光合分波器の製造方法と基板型光導波路部品の光学特性の調整方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明においては以下の様な提案をする。
第1の発明は、ガラス材料からなるクラッド層内に、光の入射と出射を行う複数のポートを備え、かつ当該ポート間が光学的に接続された導波路を形成する光合分波器の製造方法であって、
該ポート間の少なくとも一部を屈折率調整領域とし、当該導波路の、屈折率調整領域以外の部分をフェムト秒レーザー光の集光照射によって形成する工程と、
一方のポートから信号光を入射し、他方のポートから出射する信号光をモニターしながら前記屈折率調整領域にフェムト秒レーザ光を集光照射して、当該光合分波器の光学特性を調整しながら導波路を形成する工程と、を備えていることを特徴とする光合分波器の製造方法である。
第2の発明は、前記第1の発明の光合分波器の製造方法におい
て、当該光合分波器がY分岐光スプリッタであることを特徴とする光合分波器の
製造方法である。
第3の発明は、前記第1の発明の光合分波器の製造方法において、前記光合分波器がタップカプラであることを特徴とする光合分波器の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1(a)、図1(b)は本発明の光合分波器の一例を示したものである。図6(a)、図6(b)に示した構成と同様のものは同符号を付して説明を省略する。以下、この光合分波器の製造方法について説明する。
まず、石英系ガラス、フッ化ガラス、カルコゲナイトガラス、リン酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、塩化物ガラス、硫化物ガラスなどのガラス材料からなるガラス基板を用意し、これをクラッド層3とする。石英系ガラスとしては、例えば純粋石英ガラス、ゲルマニウム添加石英ガラスなどを例示することができる。
【0010】
ついで、このクラッド層3の外部から、レンズなどを用いてY型導波路4を形成する位置に焦点をあわせてレーザ光を集光照射する。レーザ光を集光照射した部分は、屈折率が上昇する。
レーザ光は、特開平9−311237号公報、”超短パルスレーザにより永続的な誘起構造をつくる”(Hirao Active Glass NEWS Final (Aug. 1999),pp5−14)などに開示されている高いピーク出力を備えたものが好ましい。具体的には、例えば10KHz以上、好ましくは100KHz以上の繰り返し周波数をもち、集光点における105W/cm2 以上のピークパワー強度が確保される、いわゆるフェムト秒レーザなどが好ましい。
これらの文献には、このように高いピークパワーを備えたレーザ光を、石英ガラスなどのガラス材料の外側から、その内部に集光照射することによって、この集光位置の屈折率を10−2〜10−3オーダで上昇させ、導波路(コア)を形成できることが開示されている。
なお、図1(b)に示したように、レーザ光の照射によって形成される導波路の断面形状は通常略円形である。また、導波路の屈折率を所望の値に調整するためには、通常、複数回にわたってレーザ光を照射する。
【0011】
そして、好ましくはY型導波路4のパターンにあわせてクラッド層3を移動させることにより、レーザ光の集光照射位置を走査させると、Y型導波路4が形成される。
このとき、2本の分岐導波路5a、5bのうち、一方の分岐導波路5aの分離部4cを屈折率調整領域7とし、この部分にはレーザ光を照射しないでおく。したがって、この時点では、分岐導波路5a側は、分岐部4bから出射側直線部4dの途中が屈折率調整領域7によって分断された状態となっている。一方、屈折率調整領域7を形成しない分岐導波路5b側は、分岐部4bから出射側直線部4dまで連続した1本の導波路から構成されている。
【0012】
ついで、入射側のひとつのポート6aを光源に接続し、出射側のふたつのポート6b、6cを光パワーメータなどの測定装置に接続する。
そして、ポート6aから信号光を入射し、ポート6b、6cから出射する信号光のパワーをモニターしながら屈折率調整領域7にレーザ光を集光照射し、好ましくはクラッド層3を移動してレーザ光の集光照射位置を走査させ、分岐部4bから出射側直線部4dにかけて連続した分岐導波路5aを形成していく。はじめは信号光の多くが分岐導波路5b側のポート6cから出射するが、屈折率調整領域7の屈折率が上昇するにしたがって分岐導波路5a側のポート6bから光が出射するようになる。
なお、ポート6aとそれぞれのポート6b、6cとの間は、光学的に接続され、連続していれば必ずしも物理的に連続している必要はない。導波路が途中で物理的に分断されていても、分断された端部どうしが比較的近接配置されていれば、信号光は一方の端部から他方の端部との間を導波し、ポート6aからそれぞれのポート6b、6cに光を伝搬させることができるためである。
そして、所望の分岐比が得られた時点でレーザ光の照射を終了する。
【0013】
このように本発明においては、好ましくは高いピークパワーを備えたレーザ光を用いて光学特性をモニターしながら導波路を形成することができ、基板型の光合分波器であっても製造過程で光学特性を調整することができる。
なお、光学特性をモニターするためには少なくとも入射側のポート6aと出射側のポート6b、6cが形成されている必要があるが、光学特性の調整が可能であれば、屈折率調整領域7の長さ、位置、数などは特に限定することはない。しかし、分岐比を調整するには、この例に示したように、分岐導波路5a、5bのいずれか一方に設けると好ましい。
【0014】
光合分波器の入射用、出射用のポートの数は、少なくともいずれか一方が2つ以上設けられていれば特に限定せず、必要に応じて3つ以上設けることもできる。なお、光合分波器は、ひとつのポートに複数の信号光の合波光を入射し、複数のポートのそれぞれから信号光を出射する場合は光分波器(スプリッタ)として働き、反対に複数のポートのそれぞれから信号光を入射し、ひとつのポートからこれらの信号光の合波光を出射する場合は光合波器(カプラ)として働くものである。なお、スプリッタは光を分岐する動作を行い、カプラは光を合波する動作を行うデバイスの意味であるが、一般に光の入射方向により、同一のデバイスで両方の動作が可能であるため、区別しない。
そして本発明においては、光の入射と出射を行う複数のポートを備え、これらの間が光学的に接続された導波路であれば、導波路の形状は特に限定するものではない。すなわち、本発明は、Y型導波路の他、マッハツェンダ干渉系、AWGなどの各種の形態の導波路を備えた、好ましくは基板型の光合分波器に適用可能である。
なお、Y分岐光スプリッタは、Y分岐型の導波路をもち、光を二手に分割する光合分波器であり、光のパワーを半分ずつに分割するものの他、用途によって分岐比を適切に設定して用いるものである、本発明は、分岐比を所望の値に調整することができるため、Y分岐光スプリッタに適用すると好適である。
タップカプラとは、例えば一方のポートから出射する光のパワーに対して、他方のポートから出射する光のパワーが、後述する様に10dB、あるいは20dBといった大きな分岐比を有するもので、いわゆるタップ用途に用いるものの総称である。タップカプラは、Y型導波路を用いたものや方向性結合器、マッハツェンダ型干渉系を用いたものなどが提案されている。本発明は、この様に分岐比が大きい場合であっても適切に分岐比を調整することができるため、タップカプラに適用すると好適である。
また、レーザ光の集光照射により、導波路の屈折率が上昇すると、導波路の実効光路長を長くすることができる。
本発明においては、実質的には屈折率の上昇を用いた、この実効光路長の調整によって、光合分波器の光学特性を調整することができる。そのため、本発明は、実効光路長の調整が重要な要素となるマッハツェンダ干渉系あるいはAWGなどの導波路を用いた光合分波器や他の基板型光導波路部品において、実効光路長を調整して、その光学特性を調整することに、好適に用いることができる。
【0015】
なお、本発明においてはクラッド層3の外部からレーザ光を照射することによりクラッド層3の内部に導波路を形成することができるため、図6(a)、図6(b)に示した従来の例のようにクラッド層3の下に配置する基板2を設ける必要はないが、必要に応じてクラッド層3の下に基板2を設けた構成とすることもできる。
【0017】
また、この例においては、屈折率調整領域7以外の部分の導波路を形成した後に屈折率調整領域7を形成したが、以下のような製造方法も可能である。
すなわち、屈折率調整領域7を含む導波路全体を形成した後、ポート6aから光を入射し、ポート6b、6cから出射する光をモニターしながら屈折率調整領域7にレーザ光を集光照射して光合分波器の光学特性を調整して光合分波器を得る。
【0018】
また、屈折率調整領域7を含む導波路全体を形成した後、好ましくは導波路のポート6b側あるいは、ポート6c側の分岐導波路5a、5bの一方あるいは両方を走査する様に(好ましくは導波路の中心軸付近に集光し、当該導波路の長さ方向にそって集光位置が移動する様に)レーザ光を集光照射する。
そして、この走査回数を変更することによって、光合分波器の光学特性を調整することもできる。
1回の走査の操作で照射する導波路の範囲(長さ)は特に限定するものではなく、目的などに応じて適宜変更可能である。
【0019】
この場合は、例えば光学特性をモニターしながら行うのではなく、以下の様な方法も可能である。
すなわち、事前に、導波路形成後に、光学特性をモニターしながらレーザ光を走査することによって、レーザ光の走査回数と光学特性との関係を求めておく。
そして、新たに光合分波器を製造するときに、導波路を形成した後、前記走査回数と光学特性の関係にしたがってレーザ光を集光照射すると、走査回数を変更することにより、光学特性をモニターしなくても、所望の光学特性を備えた光合波分波器を製造することができる。
【0020】
よって、導波路の形成までは同じ工程によって製造するものであっても、この後の光学特性の調整時に、レーザ光の走査回数を変更することにより、異なる光学特性を備えた複数種類の光合分波器を提供することができる。
【0021】
また、この方法は、製品として完成された光合分波器を含む基板型光導波路部品の光学特性を後から調整する手段として用いることもできる。
ここで、本発明における基板型光導波路部品とは、主にマッハツェンダ型干渉系などの光合分波器に用いられている形態の導波路を用いたもので、光合分波器の他に、利得等化器、分散補償器などの多種多様なものを含むものとする。
そして、このとき、光学特性をモニターしながら行うこともできるし、予め求めておいた走査回数と光学特性との関係から、走査回数を変更、決定することにより、光学特性を調整し、所望の光学特性を備えたものを得ることもできる。
例えば、予め求めておいた走査回数と光学特性の関係から、走査回数を決定し、この走査回数に基づいて、レーザ光を集光照射(走査)して、光学特性を調整することにより、所望の光学特性を備えた光合分波器などの基板型光導波路部品を得ることができる。
なお、このときに用いるレーザ光は、フェムト秒レーザが好ましいことも同様である。
【0022】
【実施例】
以下、本発明を実施例を示して詳しく説明する。
(実施例1)
以下のようにして図1(a)、図1(b)に示した光合分波器と同様の構造のY分岐光スプリッタを製造した。
SiO2 :95重量%、GeO2:5重量%の組成をもつ石英ガラスから10mm×10mm×5mmの直方体状のガラス基板(クラッド層)を切り出した。
ついで、モードロックTi:Al2O3レーザから発振されたパルス幅150フェムト秒、繰り返し周波数200kHz、波長800nm、平均出力600mWのレーザを集光照射して、屈折率調整領域を残してY型導波路を形成した。
【0023】
ついで、入射側のポートを波長1.3μmの光源に接続し、出射側のふたつのポートを、それぞれ光パワーメータに接続し、信号光を入射して分岐比をモニターしながら再び屈折率調整領域にレーザ光を集光照射した。そして、ふたつの出射側のポートから出射する信号光の分岐比が1:1になった時点でレーザ光の照射を終了してY分岐光スプリッタを得た。
【0024】
図2は、屈折率調整領域にレーザ光を集光照射して、この部分の屈折率を徐々に上昇させたときの状態をコンピュータシミュレーションによって求めた結果を示したグラフであって、Y型導波路において、他の部分の比屈折率差に対する屈折率調整領域の比屈折率差の比率と、屈折率調整領域を形成した分岐導波路の出射用のポートから出射する信号光のパワーの、他方の分岐導波路の出射用のポートから出射する信号光のパワーの比率との関係が示されている。
このグラフより、屈折率調整領域の屈折率の上昇に伴って、徐々に屈折率調整領域を透過した光がこの屈折率調整領域を設けた分岐導波路の出射端から出射するようになり、このような光学特性をモニターしながらレーザ光の照射を調節することによって、所望の分岐比が得られることが明らかとなった。
【0025】
(実施例2)
以下のようにして、分岐比が大きく、タップカプラとして利用可能なY分岐光スプリッタを製造した。
VAD法で作成したOH基含有量が100ppm以下の石英ガラスから、10mm×20mm×1mm×の直方体状のガラス基板(クラッド層)を切り出した。
ついで、モードロックTi:Al2O3レーザから発振されたパルス幅170フェムト秒、繰り返し周波数200kHz、波長800nm、平均出力780mWのレーザを集光照射して、図3(a)、図3(b)に示した様な形状のY型導波路を形成した。なお、このとき、1本の略S字の導波路をレーザ光の集光照射により形成し、ついで、この1本目の導波路の入射側のポート6a側が重なり、出射側のポート6b、6c側は重ならない様に、2本目の略S字の導波路をレーザ光の集光照射により形成し、図3(a)に示した様な形状の導波路とした。
【0026】
ついで、ポート6b側の分岐導波路5aと、ポート6c型の分岐導波路5bについて、走査回数の比率を変更してレーザ光を照射し、光学特性を調整した。そして、得られた光合分波器について、光学特性を測定した。
図4は、一方の導波路の光学特性調整時のレーザ光の走査回数と、他方の光学特性調整時のレーザ光の走査回数との比率を1:2にした場合の光学特性の測定結果を示したグラフである。
図5は、一方の導波路の光学特性調整時時のレーザの走査回数と、他方の導波路の光学特性調整時のレーザの走査回数との比率を1:5にした場合の光学特性測の定結果を示したグラフである。
なお、これらのグラフにおいて、縦軸は走査回数の比率が1のポートから出力する光のパワーの、他方のポートから出力する光のパワーに対する比率を求めたものである。例えば分岐比10dBの場合は、一方のポートから出力する光のパワーと、他方のポートから出力する光のパワーとの比率が1:10であることを示し、分岐比20dBの場合はこの比率が1:100であることを示している。
これらのグラフより、いずれにおいても光学特性の波長依存性が殆ど無く、分岐比が大きい、良好な特性を有するタップカプラが得られた。また、図3、図4に示したグラフを比較すると、走査回数の変更によって、分岐比を調整することができ、所望の光学特性が得られることが明らかとなった。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明においては、ガラス材料からなるクラッド層内に形成された導波路を備えた光合分波器の製造において、製造時に光学特性を調整することができる。したがって、集積化が容易な基板型の光合分波器においても、少量多品種生産が可能となる。
また、製造時と製造後に光合分波器を含む基板型光導波路部品の光学特性の調整を行って製品歩留まりを向上させることができる。また、高価なフォトマスクを用いずに製造することができるため、低コストである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の光合分波器の製造方法の一例を示した平面図、図1(b)は図1(a)に示したA−Aにおける断面図である。
【図2】実施例1において、屈折率調整領域の比屈折率差と出射側のポートから出射する信号光のパワーとの関係を示したグラフである。
【図3】図3(a)は、それぞれ実施例2において形成したY分岐光スプリッタ(タップカプラ)を示した平面図、図3(b)は図3(a)に示したA−Aにおける断面図である。
【図4】実施例2において、走査回数の比率を1:2にしたときの光学特性の測定結果を示したグラフであ る。
【図5】実施例2において、走査回数の比率を1:5にしたときの光学特性の測定結果を示したグラフである。
【図6】図6(a)は従来の光合分波器の一例を示した平面図、図6(b)は図6(a)に示したA−Aにおける断面図である。
【符号の説明】
3…クラッド層、4…Y型導波路、6a…ポート、6b,6c…ポート、7…屈折率調整領域。
Claims (3)
- ガラス材料からなるクラッド層内に、光の入射と出射を行う複数のポートを備え、かつ当該ポート間が光学的に接続された導波路を形成する光合分波器の製造方法であって、
該ポート間の少なくとも一部を屈折率調整領域とし、当該導波路の、屈折率調整領域以外の部分をフェムト秒レーザー光の集光照射によって形成する工程と、
一方のポートから信号光を入射し、他方のポートから出射する信号光をモニターしながら、前記屈折率調整領域にフェムト秒レーザ光を集光照射して、当該光合分波器の光学特性を調整しながら導波路を形成する工程と、を備えていることを特徴とする光合分波器の製造方法。 - 請求項1に記載の光合分波器の製造方法において、当該光合分波器がY分岐光スプリッタであることを特徴とする光合分波器の製造方法。
- 請求項1に記載の光合分波器の製造方法において、前記光合分波器がタップカプラであることを特徴とする光合分波器の製造方法。
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