JP2006250054A - 内燃機関の遮音構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エンジンをエンジンカバーで覆うことによって音の放射を抑制するようにしたものに対し、エンジンから発生する騒音の効果的な遮音、特に排気系側に向かう騒音の遮音と、排気系からの熱による吸音材の劣化の回避とを両立することができる内燃機関の遮音構造を提供する。
【解決手段】 外面が金属で成るカバー本体72aを備えたエキゾースト側エンジンカバー72をヘッドカバー3の排気側を覆うように配設する。また、カバー本体72aの下端を、ガスケット72eを介してヘッドカバー3の組み付けフランジ32上の溝33に嵌め込む。これにより、排気系からの熱害を受けることのないエンジンカバー72によってエンジン排気側への騒音を良好に遮断することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車用等として適用される内燃機関(以下、エンジンという)からの音が外部に放射されることを抑制するための遮音構造に係る。特に、本発明は、エンジンを遮音用のカバー(遮音手段)で覆うことによって音の放射を抑制するようにした構成の改良に関する。
従来より、自動車用エンジン等にあっては、エンジンから発生する騒音がエンジンルーム外へ放射されることを抑制するために、エンジン上方や側方をエンジンカバーによって覆うことが行われている(例えば下記の特許文献1を参照)。
一般に、この種のエンジンカバーは、成形のし易さやエンジンへの組み付け作業性を考慮して合成樹脂により構成されていた。また、このエンジンカバーの内面(エンジンに対向する面)には、エンジンからの騒音を吸収することを目的として発泡ウレタン等の吸音材が接着剤により接着されている。
この種のエンジンカバーの装着状態として理想的には、図6(エンジンカバーaを断面で示すエンジン(シリンダヘッドbよりも上側)の側面図)に示すようにヘッドカバーcの上面及びこのヘッドカバーcの全ての側面を広範囲で覆うことが望ましい。
しかしながら、従来のエンジンカバーaは耐熱性が十分ではなかったため、実際にエンジンを覆うことができる範囲は限られていた。以下、図7(図6と同様に、エンジンカバーaを断面で示すエンジン(シリンダヘッドbよりも上側)の側面図)を用いて具体的に説明する。尚、この図におけるdはインテークマニホールド、eはエキゾーストマニホールド、fはターボチャージャである。先ず、エンジンの上部や吸気側(インテークマニホールドd側)は比較的温度が低いのでこの部分ではエンジンカバーaが熱害を受けることはない。このため、エンジンカバーaを配設することが可能であり、これによってエンジン上方や吸気側への騒音の放射は抑制することができる。ところが、エンジンの排気側、特に数百度の排気ガスが流れるエキゾーストマニホールドeの周辺やターボチャージャfの周辺ではかなりの高温(例えば100℃程度)になっているため、エンジンカバーa、吸音材g、接着剤が熱害を受けて変形や機能低下を招く可能性がある。このため、この排気側部分(図7における領域E)にエンジンカバーを配設することはできなかった。その結果、エンジン排気側への騒音を遮断することが不可能であった。特に、FF車のエンジンルーム内において排気側が車体後方に位置するようにエンジンが横置き配置されたものにあっては、騒音がエンジン排気側から車室内に向けて放射されることになり、車室内の快適性(静粛性)に悪影響を与えてしまうことに繋がる。図6及び図7では、ターボチャージャfからの輻射熱を矢印Aで示し、排気側へ放射される騒音を矢印Bで示している。
一方、高い耐熱性を有するエンジンカバーとして、下記の特許文献2には金属製のものが開示されている。この特許文献2に開示されているエンジンカバーは、板金製のカバー本体の内部にラバー部材を設けることによって遮音効果及び制振効果が得られるようにしている。
実開昭58−152532号公報 実開平3−82854号公報
しかしながら、上述した金属製のエンジンカバーを採用した遮音構造においても、エンジンから発生する騒音の排気側へ向かう放射の抑制と、排気系からの熱による吸音材の劣化の回避とを両立する構成については未だ提案されていなかった。
本発明の発明者は、特に、エンジンカバーの下端縁とヘッドカバーとの間からの騒音の放射や排気系からの熱の侵入に着目し本発明に至った。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジンをエンジンカバーで覆うことによって音の放射を抑制するようにしたものに対し、エンジンから発生する騒音の効果的な遮音、特に排気系側に向かう騒音の遮音と、排気系からの熱による吸音材の劣化の回避とを両立することができる内燃機関の遮音構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、内燃機関を遮音手段により覆うことによって内燃機関が発する音の放射を抑制する内燃機関の遮音構造を前提とする。この遮音構造に対し、上記遮音手段に、内燃機関の排気側を覆うことによってこの排気側に向けての音の放射を抑制するための排気側遮音部材を設ける。そして、この排気側遮音部材に、外面が金属で成る遮音板と、この遮音板における内燃機関に対向する面に配設された吸音材とを備えさせる。また、上記遮音板の一端縁にガスケット(例えば耐熱性を有する弾性体)を装着しておき、この遮音板の一端縁を内燃機関の外面に対して気密状態で当接させている。
この特定事項により、排気系(エキゾーストマニホールドやターボチャージャ)からの輻射熱が排気側遮音部材に放射されたとしても、遮音板の外面が金属であるため熱害は殆ど受けない。つまり、排気側からの輻射熱による熱害を受けることのない遮音部材(排気側遮音部材)を内燃機関の排気側に配置する構成が実現可能となり、この排気側遮音部材によってエンジン排気側に向かう騒音を遮断することができる。特に、内燃機関の排気側が車室内側に位置するようにエンジンが配置されたものにあっては、車室内に向けての騒音の放射が抑制され、車室内の静粛性が良好になる。また、遮音板の一端縁は、ガスケットを介して内燃機関の外面に気密状態で当接しているため、この遮音板の一端縁の周辺から内燃機関の騒音が外部に放射されたり、排気系からの熱が遮音板の内面側に侵入することが回避できる。このため、エンジン排気側に向かう騒音の放射を確実に阻止することができ、且つ排気系からの熱によって吸音材の吸音性能が劣化してしまうといったことも確実に防止できる。
上記遮音板の一端縁を内燃機関のシリンダヘッドカバーに気密状態で当接させるようにした場合の具体構成としては以下のものが掲げられる。つまり、上記シリンダヘッドカバーにおけるシリンダヘッドに近接した位置に、シリンダヘッドに対する組み付け部分となる組み付けフランジを形成しておき、この組み付けフランジに、上記遮音板の一端縁を嵌め込むための溝を形成して、この溝に遮音板の一端縁を嵌め込んだ構成としている。
これにより、遮音板の一端縁と内燃機関の外面との間の気密状態をより確実に得ることができ、エンジン排気側に向かう騒音の放射の阻止と、排気系からの熱による吸音材の吸音性能の劣化の防止とを確実に行うことができる。また、この嵌め込み構造により遮音板の一端縁を位置固定できるため、内燃機関の振動に伴って遮音板の一端縁が振動して騒音が発生してしまうといった状況を招くこともない。
シリンダヘッドの外面に沿って流れる熱による熱害を防止するための構成として、シリンダヘッドカバーの組み付けフランジに、シリンダヘッドの外面に沿ってシリンダヘッド
カバーに向けて流れてきた熱を排気側遮音部材から遠ざかる方向に案内する案内面を設けている。つまり、シリンダヘッドの外面に沿ってシリンダヘッドカバーに向けて流れてきた熱は、遮音板の一端縁の周辺を流れ、この遮音板の一端縁に装着されているガスケットに熱害を及ぼす可能性がある。本解決手段では、このシリンダヘッドの外面に沿って流れてきた熱を、シリンダヘッドカバーの組み付けフランジに設けられた案内面によって排気側遮音部材から遠ざかる方向、つまりガスケットの周囲に流れ込まない方向に向けて案内している。例えばシリンダヘッドの側面に沿って上方に向かって熱が流れるものに対して、上方に向かうに従って内燃機関の外側に傾斜する傾斜面として上記案内面を構成する。このような案内面を設けておくことにより、ガスケットの周囲が高温になることが抑制されて、この部分を比較的低い温度に維持でき、このガスケットが熱害を受けて気密性能が劣化してしまうといった状況を回避できる。
また、上記遮音板における内燃機関に対向する面に配設された吸音材を内燃機関の外面に当接させる構成を採用した場合には、この吸音材が内燃機関の振動を抑制する機能(制振機能)も発揮することになり、内燃機関の振動に伴って発生する騒音を抑制することができて内燃機関の静粛性の向上が図れる。
更に、遮音板を積層板により構成した場合には、遮音板の減衰を高くすることができ、内燃機関の振動が遮音板に伝達されたとしても、この遮音板の振動による騒音(振動音:所謂ビビリ音)は殆ど発生せず、エンジンルーム内で生じる騒音の発生源を削減できる。
また、上記排気側遮音部材は、吸気側遮音部材と組み合わされて遮音手段を構成するものとなっている。つまり、吸気側遮音部材は、内燃機関の上方及び吸気側を覆うことによってこの内燃機関の上方及び吸気側に向けての音の放射を抑制するための合成樹脂製で構成されている。これによれば、遮音手段を複数のパーツに分割しそれぞれを個別に内燃機関に組み付けることが可能であるので、個々の組み付け作業が容易になる。特に、内燃機関の上方及び吸気側を覆う比較的大型の吸気側遮音部材は合成樹脂製で構成されており、軽量であるため組み付け作業が容易である。また、遮音手段全体の軽量化にも寄与している。尚、この内燃機関の上方及び吸気側は比較的温度が低いのでこの部分を覆う吸気側遮音部材は合成樹脂製であっても殆ど問題はない。
本発明では、内燃機関からの音が外部に放射されることを抑制するための遮音構造として、外面が金属で成る遮音板を備えた排気側遮音部材を、内燃機関の排気側を覆うように配設している。このため、排気側からの熱害を受けることのない遮音部材によってエンジン排気側への騒音を良好に遮断することができる。特に、内燃機関の排気側が車室内側に位置するようにエンジンが配置されたものにあっては、車室内に向けての騒音の放射が抑制され、車室内の静粛性を良好に確保できる。また、遮音板の一端縁は、ガスケットを介して内燃機関の外面に気密状態で当接しているため、この遮音板の一端縁の周辺から内燃機関の騒音が外部に放射されたり、排気系からの熱が遮音板の内面側に侵入することが回避できる。このため、エンジン排気側への騒音の放射を確実に阻止することができると共に、排気系からの熱によって排気側遮音部材の内部に備えられた吸音材の吸音性能が劣化してしまうといったことも確実に防止できて、遮音手段に高い遮音性能を得ることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、ターボチャージャを備えた自動車用直列型ディーゼルエンジンに本発明を適用した場合について説明する。
−エンジンの概略構成−
図1はエンジンカバー(遮音手段)7を断面で示したエンジン(シリンダヘッド1よりも上側)の側面図)である。また、図2は図1における矢印II方向から見た図である。これら図に示すように、本実施形態に係るエンジンは、図示しない動弁系(吸排気バルブやカムシャフト)等が収容されたシリンダヘッド1の上部にガスケット2を介してヘッドカバー3がボルト止めによって取り付けられている。
また、このエンジンは、エンジンルーム内に横置き配置されており、吸気側が車体前方に、排気側が車体後方にそれぞれ位置している。つまり、シリンダヘッド1の各側面のうち車体前方側の面にインテークマニホールド4が、車体後方側の面にエキゾーストマニホールド5がそれぞれ接続されており、この車体後方側にはターボチャージャ6が配設されている。具体的には、図2に示すように、シリンダヘッド1の側方(車体後方側:図2の手前側)に配設されたエキゾーストマニホールド5の上方であって、図2における水平方向(クランク軸の回転軸心に沿う方向)の左側にターボチャージャ6が配設されている。つまり、このターボチャージャ6は、ヘッドカバー3に対向する位置であって、このヘッドカバー3の水平方向の一方側(図中左側)に位置している。また、このターボチャージャ6は、エキゾーストマニホールド5に繋がる排気通路の途中に設けられたタービンホイールと、インテークマニホールド4に向かって延びる吸気通路の途中に設けられたコンプレッサホイールとがタービンシャフトによって連結されて成るターボロータ(図示省略)を備え、このターボロータがターボハウジング内に収容された構成となっている。このため、エキゾーストマニホールド5から排出されてくる排気ガスの圧力によってタービンホイールが回転すると、その回転力がタービンシャフトを介してコンプレッサホイールに伝達され、このコンプレッサホイールの回転によって吸入空気がインテークマニホールド4を経て燃焼室へ向けて過給されるようになっている。
−エンジンカバー7の構成説明−
本実施形態の特徴とするところは、上記ヘッドカバー3の上方及び側方を覆うことによってエンジンから発生する騒音がエンジンルーム外へ放射されることを抑制するためのエンジンカバー7の構成にある。以下、このエンジンカバー7について説明する。
図1及び図2に示すように、エンジンカバー7は、インテーク側エンジンカバー(吸気側遮音部材)71とエキゾースト側エンジンカバー(排気側遮音部材)72とを備えている。以下、それぞれについて説明する。
<インテーク側エンジンカバー71>
インテーク側エンジンカバー71は、ヘッドカバー3の上方、前方(車体前方)、両側方を覆うことによって、これら各所からの騒音の放射を抑制する機能を有している。このインテーク側エンジンカバー71の具体構成としては、合成樹脂製のカバー本体71aと、このカバー本体71aの内面(ヘッドカバー3に対向する面)に接着剤などによって接着された吸音材71bとを備えている。また、上記カバー本体71aの内面には円筒形状のゴム製ブッシュ71c,71cが取り付けられており、このブッシュ71c,71cがヘッドカバー3やシリンダヘッド1から延びる嵌め込みピン31,11に嵌め込まれることによってエンジンに対してこのインテーク側エンジンカバー71が装着されている。尚、このインテーク側エンジンカバー71のカバー本体71aの上面には製造メーカーのロゴマーク等が立体的に造形されている。また、このインテーク側エンジンカバー71の上面のうち車体前方側部分は前方に向かって下方に傾斜(スラント)する傾斜面71dを備えており、図示しないエンジンフードに干渉することなしに、このエンジンフードのスラント形状のデザインを可能にしている。
<エキゾースト側エンジンカバー72>
本実施形態の特徴とする部材であるエキゾースト側エンジンカバー72は、図3にも示すように、ヘッドカバー3の上方の一部、後方(車体後方)、両側方の一部を覆うことによって、これら各所からの騒音の放射を抑制する機能を有している。このエキゾースト側エンジンカバー72の具体構成としては、カバー本体(遮音板)72aと、このカバー本体72aの内面(ヘッドカバー3に対向する面)に接着剤などによって接着された吸音材72bとを備えている。
このエキゾースト側エンジンカバー72のカバー本体72aは積層体で構成されている。具体的には、図4に示すように、2枚の金属板(例えばアルミニウム板)72c,72cの間に発泡ウレタンやゴム等の弾性材72dを挟み込んだ状態でこれらが一体的に構成されている。つまり、このエキゾースト側エンジンカバー72のカバー本体72aは表面の略全体が金属であり、内部に弾性材72dが収容された積層構造となっている。この積層構造により、エンジンの振動がエキゾースト側エンジンカバー72に伝達されたとしても、このエキゾースト側エンジンカバー72の振動による騒音(振動音:所謂ビビリ音)が殆ど発生しないようになっている。また、このカバー本体72aの下端縁にはゴム製または樹脂製の耐熱性を有する弾性部材がガスケット72eとして装着されている。
本実施形態に係るエンジンのヘッドカバー3の特徴としては、このヘッドカバー3の下端部をシリンダヘッド1の上端部にガスケット2を介して組み付けるための組み付け部分となる組み付けフランジ32の構成にある。
具体的には、この組み付けフランジ32の上面の一部には上記エキゾースト側エンジンカバー72の下端部を嵌め込むための溝33が形成されている。この溝33は、ヘッドカバー3をシリンダヘッド1に組み付けるためのボルトB1の装着位置よりも外側(車体後方側)であって、ヘッドカバー3の後方側に形成されている組み付けフランジ32の全長に亘る領域、ヘッドカバー3の側方に形成されている組み付けフランジ32の一部分(エキゾースト側エンジンカバー72が配設される部分)の領域にのみに形成されている。つまり、エキゾースト側エンジンカバー72がヘッドカバー3に組み付けられる際には、図3に示すように、このエキゾースト側エンジンカバー72の下端縁が、組み付けフランジ32上の溝33の内部に嵌め込まれることになる。また、ヘッドカバー3の上面の複数箇所には内周面に雌ネジが形成された図示しないボスが突設されており、エキゾースト側エンジンカバー72の上面におけるこのボスに対応する箇所には上下方向に貫通する貫通孔が形成されている。そして、上述した如くエキゾースト側エンジンカバー72の下端縁が組み付けフランジ32上の溝33の内部に嵌め込まれた状態では、エキゾースト側エンジンカバー72の上面に形成されている貫通孔がボスの雌ネジ部に対向することになり、この部分に上方からボルトB2(図1)を装着することによってエキゾースト側エンジンカバー72の上面がヘッドカバー3の上面に締結されるようになっている。
また、組み付けフランジ32のもう一つの特徴としては、ヘッドカバー3の後方側に形成されている組み付けフランジ32の下面が傾斜面で形成されている点である。つまり、この下面が、上方に向かうに従ってエンジンの外側(車体後方側)に傾斜する傾斜面34として構成されている点である。このような傾斜面34を設けておくことにより、図1に矢印Cで示すように、シリンダヘッド1の側面に沿って上方に流れてきた熱をエンジンカバー7から遠ざかる方向(車体後方)に向けて案内できるようになっている。
−エンジンカバー7の組み付け動作の説明−
次に、上述の如く構成されたエキゾースト側エンジンカバー72及びインテーク側エンジンカバー71のエンジンに対する組み付け動作について説明する。この組み付け動作は、先ず、エキゾースト側エンジンカバー72の組み付けが行われた後にインテーク側エンジンカバー71の組み付けが行われる。
エキゾースト側エンジンカバー72の組み付け動作は、上述した如く、エキゾースト側エンジンカバー72の下端縁が、組み付けフランジ32上の溝33の内部にその上方から嵌め込まれる(図3参照)。その後、エキゾースト側エンジンカバー72の上方から、このエキゾースト側エンジンカバー72に形成されている貫通孔にボルトB2を挿入し、このボルトをヘッドカバー3の上面に形成されているボスに対してねじ込んでいく。つまり、エキゾースト側エンジンカバー72の下端縁を組み付けフランジ32上の溝33の内部に嵌め込んで位置固定した状態で、エキゾースト側エンジンカバー72の上面をヘッドカバー3の上面に締結し、これによってエキゾースト側エンジンカバー72がヘッドカバー3に取り付けられる。また、この状態では、エキゾースト側エンジンカバー72の吸音材72bがヘッドカバー3に当接している。この当接により、この吸音材72bがエンジンの振動を抑制する機能(制振機能)を発揮することになる。
次に、インテーク側エンジンカバー71の組み付け動作に移る。この組み付け動作では、ヘッドカバー3及びエキゾースト側エンジンカバー72の上方からインテーク側エンジンカバー71を覆い被せ、このインテーク側エンジンカバー71のブッシュ71c,71cをヘッドカバー3やシリンダヘッド1から延びる嵌め込みピン31,11に嵌め込む。これにより、インテーク側エンジンカバー71がエンジンに装着される。このようにしてインテーク側エンジンカバー71を装着した状態では、このインテーク側エンジンカバー71の後端縁部(車体後方側の端縁部)がエキゾースト側エンジンカバー72の前端縁部(車体前方側の端縁部)を上方から下方に向けて押圧した状態となり、この両者の間には隙間が生じていない。つまり、この両者間から騒音が漏れないようになっている。また、エキゾースト側エンジンカバー72をヘッドカバー3に締結しているボルトB2は、このインテーク側エンジンカバー71の後端縁部によって覆い隠されることになり、エンジンカバー7の見映えの向上が図られている。
尚、このように、各エンジンカバー71,72を個別にエンジンに組み付けることが可能であるので、個々の組み付け作業が容易であり、特に、比較的大型のインテーク側エンジンカバー71は合成樹脂製で構成されており軽量であるため、組み付け作業が容易である。
−エンジンカバー7の遮音効果−
次に、上述の如くエンジンに装着されたエンジンカバー7の遮音効果について説明する。エンジンの駆動に伴って、エンジンからは騒音が放射され、また、エキゾーストマニホールド5及びターボチャージャ6には高温度の排気ガスが流れる。そして、エンジンの上部や吸気側(インテークマニホールド4側)に放射される騒音は、インテーク側エンジンカバー71によって遮音され、これによってエンジン上方や吸気側への騒音の放射は抑制される。一方、排気側(エキゾーストマニホールド5側やターボチャージャ6側)に放射される騒音は、エキゾースト側エンジンカバー72によって遮音され、これによってエンジン排気側への騒音の放射は抑制される。この際、エキゾースト側エンジンカバー72は、エキゾーストマニホールド5やターボチャージャ6からの輻射熱を受けることになるが(図1の矢印A参照)、このエキゾースト側エンジンカバー72は外面が金属であるため熱害は殆ど受けない。これにより、排気系からの輻射熱による熱害を受けることのない遮音部材をエンジンの排気側に配置する構成を実現できることになる。特に、本実施形態の如く排気側が車室内側に位置するようにエンジンが横置き配置されたものにあっては、車室内に向けての騒音の放射が抑制され、車室内の静粛性が良好になる。
また、本実施形態では、エキゾースト側エンジンカバー72の下端部が組み付けフランジ32上の溝33の内部に嵌め込まれているため、このエキゾースト側エンジンカバー72の下端部周辺からエンジンの騒音が外部に放射されたり、排気系からの熱がエキゾース
ト側エンジンカバー72の内面側に侵入することが回避できる。このため、エンジン排気側への騒音の放射を確実に阻止することができ、且つ排気系からの熱によって吸音材72bの吸音性能が劣化してしまうといったことも確実に防止できる。
また、上述した如く、組み付けフランジ32の下面が傾斜面34で形成されているため、シリンダヘッド1の側面に沿って上方に流れてきた熱をエンジンカバー7から遠ざかる方向(車体後方)、つまり、ガスケット72eの周囲に流れ込まない方向に向けて案内することができるので(図1の矢印C参照)、ガスケット72eの周囲を比較的低い温度に維持でき、このガスケット72eが熱害を受けて気密性能が劣化してしまうといった状況を回避できる。
(変形例)
次に、本発明の変形例について説明する。本例はエキゾースト側エンジンカバー72の構造の変形例である。その他の構成は上述した実施形態と同様であるのでここでの説明は省略する。
図5に示すように、本変形例に係るエキゾースト側エンジンカバー72は、左右に2分割されている。図中左側に配置されているものが第1エキゾースト側エンジンカバー72Aであって、図中右側に配置されているものが第2エキゾースト側エンジンカバー72Bである。
第1エキゾースト側エンジンカバー72Aは、上記ターボチャージャ6に対向する位置に配置されており、上述した実施形態のエキゾースト側エンジンカバー72と同様に、2枚の金属の間に発泡ウレタンやゴム等の弾性材を挟み込んだ積層体で成るカバー本体と、このカバー本体の内面に接着剤などによって接着された吸音材とを備えた構成となっている。
一方、第2エキゾースト側エンジンカバー72Bは、インテーク側エンジンカバー71と同様に、合成樹脂製のカバー本体と、このカバー本体の内面に接着剤などによって接着された吸音材とを備えた構成となっている。また、この吸音材はヘッドカバー3に当接している。この当接により、この吸音材は、上記第1エキゾースト側エンジンカバー72Aの吸音材と共にエンジンの振動を抑制する機能(制振機能)を発揮することになる。
また、上記各エキゾースト側エンジンカバー72A,72B及びインテーク側エンジンカバー71のエンジンに対する組み付け動作としては、先ず、第1エキゾースト側エンジンカバー72Aの組み付けが行われた後に、第2エキゾースト側エンジンカバー72Bの組み付けが行われる。この際、第2エキゾースト側エンジンカバー72Bの端縁部は第1エキゾースト側エンジンカバー72Aの端縁部に重ね合わされる。その後、インテーク側エンジンカバー71の組み付けが行われる。インテーク側エンジンカバー71の端縁部は各エキゾースト側エンジンカバー72A,72Bの端縁部に重ね合わされる。
上述の如く各エキゾースト側エンジンカバー72A,72Bを構成した理由について以下に述べる。ターボチャージャ6は、ヘッドカバー3の側方(車体後方側)に配設されている。つまり、このターボチャージャ6はエキゾースト側エンジンカバー72に対向する位置に配置されているため、このターボチャージャ6からの輻射熱はエキゾースト側エンジンカバー72に直接的に輻射される。このため、このターボチャージャ6に対向する第1エキゾースト側エンジンカバー72Aは、上述した実施形態のエキゾースト側エンジンカバー72と同様の構成(輻射熱による熱害を受けない構成)となっている。つまり、外面が金属であると共に、下端縁が組み付けフランジ32の溝33に嵌め込まれている。
一方、エキゾーストマニホールド5は、シリンダヘッド1の側方(車体後方側)に配設されている。つまり、このエキゾーストマニホールド5はエキゾースト側エンジンカバー72に対向する位置にはないので、このエキゾーストマニホールド5からの輻射熱がエキゾースト側エンジンカバー72に直接的に輻射されることはない。従って、このエキゾーストマニホールド5に対向する第2エキゾースト側エンジンカバー72Bは、インテーク側エンジンカバー71と同様の構成(外面が合成樹脂製)となっている。
本例の構成によれば、ヘッドカバー3の更なる軽量化を図ることができ、組み付け作業の容易化及び車体重量の軽量化を図ることができる。
尚、エキゾーストマニホールド5がヘッドカバー3の側方(車体後方側)に配設される構成のエンジンの場合には、上述した実施形態のものと同様に、ヘッドカバー3の車体後方側の全面を覆うエキゾースト側エンジンカバー72を適用することになる。
(その他の実施形態)
以上説明した実施形態及び変形例は、ターボチャージャ6を備えた自動車用直列型ディーゼルエンジンに本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、ターボチャージャを備えていないエンジンやガソリンエンジン等の種々のエンジンに対して適用可能である。
また、上記実施形態のエキゾースト側エンジンカバー72及び上記変形例の第1エキゾースト側エンジンカバー72Aは、2枚の金属の間に弾性材を挟み込んだ3層構造の積層体であった。本発明はこれに限らず、単層構造のものや、2層構造のもの、または4層以上の構造のものを採用してもよい。
また、エキゾースト側エンジンカバー72や第1エキゾースト側エンジンカバー72Aとして3層以上の構造のものにおいて、内部の層を構成する材料としてはグラスウールやフェルト等を適用してもよい。
更に、上述した実施形態及び変形例では、エキゾースト側エンジンカバー72の前端縁部にインテーク側エンジンカバー71の後端縁部を重ね合わせて、この両者間に隙間が生じないようにしたが、この両者間に僅かな隙間が生じるように各エンジンカバー71,72を配設してもよい。これによれば、エキゾースト側エンジンカバー72からインテーク側エンジンカバー71への熱伝導が抑制され、インテーク側エンジンカバー71が高温度になってしまうことを回避できる。
実施形態に係るエンジンカバーを断面で示したエンジンの側面図である。 図1における矢印II方向から見た図である。 ヘッドカバーに対するエキゾースト側エンジンカバー装着作業を説明するためのエンジンカバーの一部を破断した斜視図である。 エキゾースト側エンジンカバーのカバー本体の断面図である。 変形例における図2相当図である。 理想的なエンジンカバーの装着状態を説明するための図1相当図である。 従来のエンジンカバーの装着状態を示す図1相当図である。
符号の説明
1 シリンダヘッド
3 シリンダヘッドカバー
32 組み付けフランジ
33 溝
34 案内面
7 エンジンカバー(遮音手段)
71 インテーク側エンジンカバー(吸気側遮音部材)
72 エキゾースト側エンジンカバー(排気側遮音部材)
72a カバー本体(遮音板)
72b 吸音材
72e ガスケット

Claims (6)

  1. 内燃機関を遮音手段により覆うことによって内燃機関が発する音の放射を抑制する内燃機関の遮音構造において、
    上記遮音手段は、内燃機関の排気側を覆うことによってこの排気側に向けての音の放射を抑制するための排気側遮音部材が設けられており、
    この排気側遮音部材は、外面が金属で成る遮音板と、この遮音板における内燃機関に対向する面に配設された吸音材とを備え、
    上記遮音板の一端縁にはガスケットが装着されており、この遮音板の一端縁が内燃機関の外面に対して気密状態で当接していることを特徴とする内燃機関の遮音構造。
  2. 上記請求項1記載の内燃機関の遮音構造において、
    遮音板の一端縁は内燃機関のシリンダヘッドカバーに対して気密状態で当接するようになっており、
    上記シリンダヘッドカバーにおけるシリンダヘッドに近接した位置には、シリンダヘッドに対する組み付け部分となる組み付けフランジが形成されており、この組み付けフランジに、上記遮音板の一端縁を嵌め込むための溝が形成されていて、この溝に遮音板の一端縁が嵌め込まれていることを特徴とする内燃機関の遮音構造。
  3. 上記請求項2記載の内燃機関の遮音構造において、
    シリンダヘッドカバーの組み付けフランジには、シリンダヘッドの外面に沿ってシリンダヘッドカバーに向けて流れてきた熱を排気側遮音部材から遠ざかる方向に案内する案内面が設けられていることを特徴とする内燃機関の遮音構造。
  4. 上記請求項1〜3のうち何れか一つに記載の内燃機関の遮音構造において、
    遮音板における内燃機関に対向する面に配設された吸音材は、内燃機関の外面に当接していることを特徴とする内燃機関の遮音構造。
  5. 上記請求項1〜4のうち何れか一つに記載の内燃機関の遮音構造において、
    遮音板は積層板により構成されていることを特徴とする内燃機関の遮音構造。
  6. 上記請求項1〜5のうち何れか一つに記載の内燃機関の遮音構造において、
    遮音手段は、排気側遮音部材の他に、内燃機関の上方及び吸気側を覆うことによってこの内燃機関の上方及び吸気側に向けての音の放射を抑制するための合成樹脂製の吸気側遮音部材を備えていることを特徴とする内燃機関の遮音構造。
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