JP2006248957A - トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸エステルの製造法 - Google Patents

トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸エステルの製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】
Endo体/Exo体比が0.5以下であるトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸エステル(TCDCE)を経済的に有利な方法で製造する。
【解決手段】
HF、およびトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3−エン(DHDCPD)に対し0.05〜0.7倍モルのアルコールの存在下、反応温度0〜40℃の範囲でDHDCPDと一酸化炭素を反応せしめてアシルフロライドを得、次いでアルコールを追加した上でアシルフロライドをエステル化し、TCDCEを得る。
【選択図】

Description

本発明は優れた香料であるトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸エステルの製造方法に関する。
モノオレフィン類よりカルボン酸エステルを製造する方法としては、コッホ反応により強酸中でオレフィン類の一酸化炭素によるカルボニル化を行い、これにより得られたカルボン酸を酸触媒中でエステル化する方法が知られている。
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸のエステル(以下、TCDCEと称する)を製造する場合には、ジシクロペンタジエン(以下、DCPDと称す)を水素化して得られるトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3−エン(以下、DHDCPDと称す)を硫酸等の強酸中で一酸化炭素と水との反応によりトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸(以下、TCDAと称する)とし、これをエステル化する方法が採られる。
しかしながら、シクロオレフィン類は、カルボニル化反応において重合し易く、TCDAを高い収率で得ることができない。このため、TCDAを高収率で得る方法として、DCPDとギ酸を反応させた後水添して得られるトリシクロ[5.2.1.02,6]デク−8−イルホルメートと無機強酸性触媒を接触させながら反応させる方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。ところがこのカルボン酸合成方法では、硫酸、HF等の強酸を大量に消費するために経済的とは言えない。
次にTCDAを香料として利用するためにはエステル化を行う必要がある。一般に、三級カルボン酸のエステル化は困難であり、特にTCDAの場合には立体障害の影響が大きい。このため、TCDAから酸ハライドを導いた後に、アルコールとエステル化する方法が開示されているが(例えば、特許文献2参照)、この方法は高価なハロゲン化剤を大量に使用するので経済的な方法とは言えない。また、TCDAにエステル化剤として硫酸ジアルキルを作用させてエステル化を行っているが(例えば、特許文献2、特許文献3参照)、これら硫酸ジアルキルは高価である上、反応により生成する水により分解を起こすという問題がある。
これらの問題点を解決する方法として、例えば下記の式(1)に示したルートにより、HF中でDHDCPDと一酸化炭素及びアルコールを反応させ、カルボニル化反応とエステル化反応を同時に起こすことにより高収率にTCDCEを得る方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
Figure 2006248957
特公昭61−40658号公報 特公昭61−1014号公報 特公昭62−53499号公報 特許第2680069号公報
前記特許文献4の方法で得られるエステル中には、製品TCDCEの脂環基中に二重結合を1つ有するもの(以下、不飽和体と称する)が少量混入しており、これはTCDCEと沸点が近く、蒸留で分離することが困難であり、また製品の香料としての製品価値も下げてしまうものである。TCDCEを香料として用いるには不飽和体を1%以下とすることが望まれている。得られた製品を二次的に水素化処理すれば実質的にゼロとすることができるが、この場合には僅かの不純物を除去するために水素化工程を別途必要とするという問題点がある。
また、このTCDCEには式(2)に示すエキソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−エンド−2−カルボン酸エステルと式(3)に示すエンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−エキソ−2−カルボン酸エステルの構造異性体が存在し、それぞれ若干異なった香りを有する(以下、エステル基に着目し、エキソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−エンド−2−カルボン酸エステルをEndo体、エンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−エキソ−2−カルボン酸エステルをExo体と称する)。
Figure 2006248957
前記特許文献2には、TCDCEのEndo体はレモン様の、果実様の、木様の(Citrus−Fruity−Woody)香りを持ち、Exo体は、新鮮な木様の、土様の(Fresh−Wood−Earthy)香りを有すること、ならびにエチルエステル体が最も香りが強く好ましいと記載されている。
TCDCEを木様香料として用いる場合には、Endo体/Exo体比が0.5以下であることが特に望まれているが、上記文献中には、この異性体比の制御法に関しては精密蒸留で分けることができるとされているのみで、反応条件による制御方法に関しては何の知見も開示されていない。精密蒸留でこれらエステルの混合物を分ける方法では、不要留分の有効利用が図られない限り経済的な方法とは言えない。
このため、反応条件による構造異性体の有効な制御法が望まれていた。
本発明の目的は、Endo体/Exo体比が0.5以下であるTCDCEを経済的に有利な方法で製造することである。
発明者等は、HF触媒を用いてDHDCPDと一酸化炭素・アルコールからTCDCEを製造する方法において、不飽和結合を有した不純物エステルの生成量が1%以下、Endo体/Exo体比が0.5以下のTCDCEを高収率に得る方法について鋭意検討を行った結果、前記特許文献4の方法のように、カルボニル化時に過剰のアルコールが存在する方法では、反応後半に系内に生成したエステルや未反応アルコールのためにHFの酸強度が低下することにより、カルボニル化反応速度が低下してDHDCPDの不均化反応が併発し、この不均化反応により生成したDCPDがカルボニル化・エステル化されて不飽和結合を有したエステルが生成してしまうこと、反対に、カルボニル化時に存在するアルコール量が少ない場合には、不飽和結合を有したエステル量は少なくなるが、HFの酸強度が上がるため、DHDCPDの異性化反応が進行し、その結果、Endo体/Exo体比が0.6以上となってしまうことが分かった。
また、カルボニル化反応の際の反応温度を0℃以上とすることにより、カルボニル化収率を高められることが分かったが、40℃を超えると、DHDCPDの異性化反応が進行し、その結果、Endo体/Exo体比が0.6以上となってしまうことが分かった。
以上の知見から、カルボニル化時に存在するアルコール量を制御し、かつカルボニル化反応の際の反応温度を制御することにより、不飽和結合を有した不純物エステルの生成量が少なく、Endo体/Exo体比が低いTCDCEを高収率に得る方法を見い出し本発明に至った。
すなわち本発明は、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3−エンを一酸化炭素およびアルコールと反応させてトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸エステルを製造する方法であって、以下の(1)および(2)の工程を実施することにより、不飽和体含量が1%以下、エキソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−エンド−2−カルボン酸エステル/エンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−エキソ−2−カルボン酸エステルの構成比が0.5以下である高純度トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸エステルを得ることを特徴とする製造法に関するものである。
(1)HF、およびトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3−エンに対し0.05〜0.7倍モルのアルコールの存在下、反応温度0〜40℃の範囲でトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3−エンと一酸化炭素を反応せしめてアシルフロライドを得る工程
(2)アルコールを追加した上で(1)で得られたアシルフロライドをエステル化し、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸エステルを得る工程
本発明の方法によりTCDCEを製造すれば、木様香料として使用が期待できる、不飽和体含量が1%以下、Endo体/Exo体比が0.5以下である製品を高収率に得ることができるので、工業的に極めて有利な方法である。
本発明の製造法は、原料DHDCPDに対して0.05〜0.7倍モルのアルコールを使用して、主としてDHDCPDのカルボニル化によりアシルフロライドを得る第1段反応(以下、カルボニル化反応と称す)工程と、アルコールを追加してアシルフロライドのエステル化を行う第2段反応(以下、エステル化反応と称す)工程からなるTCDCEの製造法である。
本発明の原料であるDHDCPDは、通常DCPDを常法により水素化して調製されるが、特に制限はない。
DHDCPDのカルボニル化反応は、アルコールとHF触媒の存在下で一酸化炭素の加圧下に実施する。この際、窒素やメタン等の不活性ガスが含まれていても良いが、一酸化炭素分圧として0.5〜5MPa、好ましくは1〜3MPaの範囲で実施する。一酸化炭素分圧が低すぎる場合にはカルボニル化反応が十分に進行せず、不均化や重合等の副反応が併発し収率低下を招くばかりか、製品TCDCE中に不飽和体が混入するので好ましくない。また一酸化炭素分圧をこの範囲より高くしても、反応上のメリットは得られず、高圧装置が必要になる等の不具合をきたす。
この際に用いるHF触媒は実質的に無水のものを用いる。HFの使用量は、原料DHDCPDに対して4〜15倍モル、好ましくは5〜10倍モルである。HFのモル比が低すぎる場合には、一酸化炭素の圧が低すぎる場合と同様にカルボニル化反応が十分に進行せず、不均化や重合等の副反応が併発し、収率低下を招くばかりか、製品TCDCE中に不飽和体が混入するので好ましくない。また、15倍モル以上のHFを用いてももはや収率改善等の効果は小さく、HFを分離する費用がかさみ装置容積効率も低下する。
また、用いるアルコールは、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノールの如き一価アルコールを用いる。カルボニル化反応におけるアルコールの使用量は、原料DHDCPDに対して0.05〜0.7倍モル、好ましくは0.1〜0.5倍モルである。アルコールのモル比が低すぎる場合には、異性化反応が進行し、TCDCEのEndo体/Exo体比が0.6以上となってしまう。また、0.7倍モルを超えると、アルコールが過剰となってしまい、一酸化炭素の圧が低すぎる場合と同様にカルボニル化反応が十分に進行せず、不均化や重合等の副反応が併発し、収率低下を招くばかりか、製品TCDCE中に不飽和体が混入するので好ましくない。
本発明において、Endo体/Exo体比が0.5以下のTCDCEを高収率に得るためには、カルボニル化の反応温度が重要である。
反応収率について、広範囲の温度条件下で鋭意検討を行ったところ、0℃〜40℃の条件範囲でEndo体/Exo体比0.5以下のTCDCEが得られ、しかも、低Endo体/Exo比ほど高収率でTCDCEが得られることが分かった。
すなわち、本発明においてカルボニル化反応は0℃〜40℃、好ましくは20℃〜30℃の範囲で実施する。反応温度がこの範囲よりも高い場合には、高Endo体/Exo体比、および重合生成物が副生し収率低下を招くので好ましくない。また、低い場合では、高Endo体/Exo体比、および収率低下を招き、さらに、一酸化炭素の圧が低すぎる場合と同様にカルボニル化反応が十分に進行せず、製品TCDCE中に不飽和体が混入するので好ましくない。
本発明において、原料DHDCPDと溶解性で、DHDCPDおよびHFに対して不活性な反応溶媒、たとえばヘキサン、ヘプタン、デカン等の飽和脂肪族炭化水素等を使用しても良い。この場合には更に重合反応が抑制され収率が向上するが、大量の溶媒を使用すると反応の容積効率の低下、分離に要するエネルギー原単位の悪化を招くので、使用の有無・使用量は適宜選択される。
カルボニル化、エステル化とも、反応の形式は特に制限なく、半連続式、連続式等の何れの方法でも良い。
カルボニル化反応で調製したアシルフロライドは、HFの存在下、アルコールと反応させてTCDCEを得る。この時のHF使用量はカルボニル化反応時と同様である。また、アルコール使用量は、カルボニル化反応における使用量との合計として、原料DHDCPDに対して1〜1.5倍モルが好ましい。この際アシルフロライドを一旦分離した後、再度HF触媒下にアルコールとエステル化しても良いが、通常は、HF触媒が入ったままのカルボニル化反応液をそのままアルコールと反応させTCDCEを製造する方法が採られる。
本発明において使用されるアルコールとしては、カルボニル化反応と同様にメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、t−ブタノールの如き一価アルコールを用いる。
エステル化の反応温度は20℃以下であり、20℃より高い場合にはエステルの分解や、添加したアルコールの脱水反応を起こすなどにより系内に水を副生する危険性が増大する。
こうして得られたエステル化生成物からHFを留去した後、蒸留等の常法により精製し製品のTCDCEが得られる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。
[原料調製]
市販の高純度DCPDをCu−Cr水添触媒を用い、水素圧2MPa、反応温度90℃で、水素の吸収が認められなくなるまで約5時間反応させた。反応液は濾過によりCu−Cr水添触媒を取り除き、次いで蒸留等の常法により精製し、原料であるDHDCPDを得た。(純度98.5%)
[実施例1]
ナックドライブ式撹拌機と上部に3個の入口ノズル、底部に1個の抜き出しノズルを備え、ジャケットにより内部温度を制御できる内容積500mlのステンレス製オートクレーブを用いた。
まずオートクレーブ内部を一酸化炭素で置換した後、フッ化水素150g(7.5モル)を導入し30℃に冷却し、一酸化炭素で2MPaまで加圧した。
反応温度を30℃に保持し、かつ反応圧力を2MPaに保ちながら、DHDCPD/エタノール/n−ヘプタン=1/0.10/0.68(重量比)(モル比:1/0.30/0.91)224gをオートクレーブ上部より供給しカルボニル化によりアシルフロライドを合成した。DHDCPDの供給終了後、一酸化炭素の吸収が認められなくなるまで約10分間撹拌を継続した。この時の一酸化炭素の吸収量は0.71モルであった。
次に、反応温度を0℃に保ちながら、エタノールをオートクレーブ上部より0.7倍モル(DHDCPD基準)供給して、撹拌下にて1時間エステル化を行った。
反応液をオートクレーブ底部より氷水中に抜き出し油相と水相を分離した後、油相を2%苛性ソーダ水溶液100mlで2回,蒸留水100mlで2回洗浄し、10gの無水硫酸ナトリウムで脱水した。得られた液を内部標準法によりガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、TCDCE収率63.1%(DHDCPD基準)、Endo体/Exo体比=0.45の反応成績が得られ、不飽和体は0.42%含まれていた。
[比較例1]
DHDCPD/エタノール/n−ヘプタン=1/0.27/0.68(重量比)(モル比:1/0.80/0.91)の組成の原料液を用いて、反応温度30℃、一酸化炭素圧力2MPaでカルボニル化を行い、次いで0.2倍モル(DHDCPD基準)のエタノールを供給しエステル化を行った。得られたサンプルを実施例1と同様の前処理を行って分析したところ、TCDCE収率62.2%(DHDCPD基準)、Endo体/Exo体比=0.41の反応成績が得られたが、不飽和体は2.15%含まれていた。実施例1に比べ、不飽和体の生成が顕著であった。
[実施例2、3、比較例2]
カルボニル化におけるアルコールのモル比を変えた以外は実施例1と同様にカルボニル化とエステル化を行った(アルコールの全使用量は実施例1と同じ)。反応条件と反応成績を表1に示す。
実施例2、3では、アルコールの添加量が本発明の範囲内であったため、Endo体/Exo体比は0.5以下であり、また不飽和体の生成量も1%以下と少なかった。
比較例2では、不飽和体の生成量は1%以下と少なかったが、アルコールを添加しなかったため異性化反応が促進し、Endo体/Exo体比は0.5を超えた。
[実施例4、5、比較例3、4]
カルボニル化反応温度を変えた以外は実施例1と同様にカルボニル化とエステル化を行った。反応条件と反応成績を表1に示す。
実施例4、5では、反応温度が本発明の範囲内であったため、Endo体/Exo体比は0.5以下であり、また不飽和体の生成量も1%以下と少なかった。
比較例3では、反応温度が本発明の範囲より高かったため、異性化反応が促進し、Endo体/Exo体比は0.5を超えた。
比較例4では、反応温度が本発明の範囲より低かったため、不均化が促進し、不飽和体の生成量が1.55%と多かった。
Figure 2006248957

Claims (2)

  1. トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3−エンを一酸化炭素およびアルコールと反応させてトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸エステルを製造する方法であって、以下の(1)および(2)の工程を実施することにより、不飽和体含量が1%以下、エキソ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−エンド−2−カルボン酸エステル/エンド−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−エキソ−2−カルボン酸エステルの構成比が0.5以下である高純度トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸エステルを得ることを特徴とする製造法。
    (1)HF、およびトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3−エンに対し0.05〜0.7倍モルのアルコールの存在下、反応温度0〜40℃の範囲でトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3−エンと一酸化炭素を反応せしめてアシルフロライドを得る工程
    (2)アルコールを追加した上で(1)で得られたアシルフロライドをエステル化し、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−カルボン酸エステルを得る工程
  2. (1)および(2)の工程におけるアルコールの合計使用量が、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3−エンに対し1〜1.5倍モルである請求項1に記載の製造法。
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