JP2006245449A - 熱電変換モジュールおよび熱電変換モジュールにおけるポスト電極の固定方法 - Google Patents

熱電変換モジュールおよび熱電変換モジュールにおけるポスト電極の固定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 位置ずれや傾きを生じさせることなく、ポスト電極を、精度よく電極に固定できる熱電変換モジュールおよびポスト電極の固定方法を提供すること。
【解決手段】 下側基板11の一端部を上側基板12の一端部よりも外側に延長させた状態で下側基板11と上側基板12を上下に対向して配置し、下側基板11の上面に下部電極13を形成し、上側基板12の下面に上部電極14を形成した。そして、下部電極13と上部電極14とに熱電素子15の上下の端面をそれぞれ固定した。また、下側基板11の一端側の基板延長部11aの上面に、下部電極13と所定間隔を保って隔離電極13aを形成し、下部電極13と隔離電極13aとの間に、基板延長部11aの表面を露出させて構成されるポスト電極設置部16を形成し、ポスト電極17をポスト電極設置部16内に設置した状態でハンダ付けにより固定した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ポスト電極を備えた熱電変換モジュールおよびその熱電変換モジュールにおけるポスト電極の固定方法に関する。
従来から、熱電変換の一つであるペルチェ効果を利用して熱電変換を行う熱電変換モジュールが半導体レーザーパッケージに取り付けられて加熱・冷却等の温度調節に用いられている(例えば、特許文献1参照)。この熱電変換モジュールは、一対の絶縁基板における相対向する内側の面の所定箇所に複数の電極を形成し、この相対向する電極にそれぞれ熱電素子の上下の端面をハンダ付けすることにより、一対の絶縁基板間に複数の熱電素子を固定して構成されている。
そして、一対の絶縁基板のうちの下側に配置される絶縁基板の一端部は外側に向って延長されており、その延長部分の上面に形成された電極の上面に、薄板状の長い平角ワイヤが検査用のボンディング部として取り付けられている。さらに、平角ワイヤの上面における電極に対応する部分にポスト電極が実装用のボンディング部として取り付けられている。この場合の電極と平角ワイヤとの接合および平角ワイヤとポスト電極の接合は、それぞれハンダ付けにより行われている。また、このようなハンダ付けは、一般に各接合部に、ハンダを設置しておき、その状態の熱電変換モジュールをリフロー炉等に入れて加熱することにより行われる。
特開2004−296604号公報
しかしながら、前述した従来の熱電変換モジュールでは、ポスト電極をハンダ付けする際に位置ずれや傾きが生じやすいという問題がある。この場合、ポスト電極が大きくて平坦な形状の場合には位置ずれや傾きが生じ難く、仮に多少の位置ずれが生じても問題になることは少ないが、ポスト電極が小さい場合や、アスペクト比(左右または前後方向に延びる辺のうち短い辺の長さに対する高さの比)が高い場合には、溶融したハンダの表面張力の影響を受けて、ポスト電極に傾きや位置ずれが生じ易くなる。このため、後工程におけるポスト電極にワイヤを接続するワイヤボンディングの精度に悪影響が生じるという問題がある。また、これを防止するためには、位置ずれや傾きが生じないようにポスト電極を固定しながらハンダ付けをしなければならず、装置の構造が複雑になったり、別途治具が必要になったりするという問題もある。
本発明は、前述した問題に対処するためになされたもので、その目的は、位置ずれや傾きを生じさせることなく、ブロック状のポスト電極を、精度よく電極に固定することのできる熱電変換モジュールおよび熱電変換モジュールにおけるポスト電極の固定方法を提供することである。
前述した目的を達成するため、本発明に係る熱電変換モジュールの構成上の特徴は、対向させて上下に配置した一対の基板における対向する両面の所定箇所に電極を形成し、電極に熱電素子の上下の端面をそれぞれ固定して構成される熱電変換モジュールであって、一対の基板のうちの下側の基板の一端部を水平方向に延長して基板延長部を形成するとともに、基板延長部の上面に、電極を延長するか、または電極と所定間隔を保って隔離電極を形成することにより電極延長部を形成し、電極が延長されて形成される電極延長部の所定部分または電極と隔離電極との間に、基板延長部の表面を露出させて構成されるポスト電極設置部を形成し、ポスト電極設置部にブロック状のポスト電極を設置した状態で、電極延長部とポスト電極とをハンダ付けにより固定したことにある。
本発明に係る熱電変換モジュールでは、電極の上にハンダを介してポスト電極を設置し、その状態のハンダを加熱して溶融させたのちに固化させることにより、電極にポスト電極を固定するのではなく、電極延長部にポスト電極設置部を形成して、ポスト電極を基板延長部の表面に接触させた状態でポスト電極設置部に設置するようにしている。そして、ポスト電極設置部に設置された状態のポスト電極をハンダ付けすることにより電極延長部に固定している。
この場合、ハンダはポスト電極設置部の底面である基板延長部の表面とポスト電極との間でなく、ポスト電極の周囲と電極延長部との間に設置され、加熱溶融されたのちに固化してポスト電極を電極延長部に固定する。したがって、ハンダが溶融したときのハンダの表面張力に影響されて、ポスト電極にずれや傾きが生じることが防止される。また、ポスト電極設置部によって、ポスト電極は、設定位置に正確に固定される。さらに、ポスト電極が小さい場合や、アスペクト比が高い場合であっても、ポスト電極を設定位置に、傾くことなく固定することができる。
また、この場合の電極延長部は、下側基板に設けられた電極を延長することによって形成してもよいし、電極と所定間隔を保って基板延長部の端部側に隔離電極を形成することによって形成してもよい。電極延長部が、電極を延長して形成された場合には、電極延長部に窓部のような切欠き部を設けることによってポスト電極設置部を形成する。また、電極延長部が、隔離電極によって形成された場合には、電極と隔離電極との間でポスト電極設置部が構成される。
また、本発明に係る熱電変換モジュールにおけるポスト電極の固定方法の構成上の特徴は、下側基板の一端部を上側基板の一端部よりも外側に向けて延長させた状態で上下に対向して配置された一対の基板における対向する両面の所定箇所に電極を形成し、電極に熱電素子の上下の端面をそれぞれ固定して構成された熱電変換モジュールにおけるポスト電極の固定方法であって、下側基板の延長部分の上面に、電極を延長するか、または電極と所定間隔を保って隔離電極を形成することにより電極延長部を形成し、電極が延長されて形成される電極延長部の所定部分または電極と隔離電極との間に、下側基板の延長部分の表面を露出させて構成されるポスト電極設置部を形成するポスト電極設置部形成工程と、下側基板の延長部分の表面に接触させた状態でポスト電極設置部にブロック状のポスト電極を設置するポスト電極設置工程と、電極延長部とポスト電極との間にハンダを設置するハンダ設置工程と、ハンダにレーザ光を照射してポスト電極を電極延長部に固定するポスト電極固定工程とを備えたことにある。
これによると、位置ずれや傾きを生じさせることなくポスト電極を設定位置に精度よく固定することができる。また、この場合、電極延長部とポスト電極との間に設置されたハンダにレーザ光を照射することにより、ポスト電極を固定するため、ハンダだけをスポット的に加熱することができる。このため、ハンダ付けを精度よく行うことができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1ないし図3は、本実施形態に係る熱電変換モジュール10を示している。熱電変換モジュール10は、アルミナからなる四角板状の下側基板11と上側基板12とからなる一対の絶縁基板を備えている。下側基板11の幅と長さはともに、上側基板12の幅と長さよりも大きく設定されており、上側基板12の長手方向に沿った一端部(図2および図3の右側端部)よりも下側基板11の長手方向に沿った一端部が水平方向に沿って突出している。この突出した部分で本発明に係る基板延長部11aが構成されている。また、図2に示したように、下側基板11の他端部および幅方向の両側部は、上側基板12の対応する各側部よりもやや外側に突出している。
下側基板11の上面には、一定間隔を保って複数の下部電極13が形成され、上側基板12の下面には、一定間隔を保って複数の上部電極14が形成されている。そして、直方体に形成されたビスマス・テルル系の合金からなる複数の熱電素子15が、それぞれ下端面を下部電極13にハンダ付けにより固定され、上端面を上部電極14にハンダ付けにより固定されて下側基板11と上側基板12とを一体的に連結している。また、下部電極13と上部電極14とは、それぞれ2個の熱電素子15を、間隔を保って設置できる長方形に形成されている。
そして、上部電極14は、それぞれ下部電極13に対して熱電素子15の略1個分に等しい距離をずらして上側基板12に形成されている。すなわち、各熱電素子15、下部電極13および上部電極14が電気的に接続されるようにして、2個の熱電素子15の下端面が各下部電極13に接合され、2個の熱電素子15の上端面が各上部電極14に接合されている。また、熱電素子15は、P型熱電素子とN型熱電素子とで構成されており、P型熱電素子とN型熱電素子とが交互に配置されている。このP型熱電素子とN型熱電素子とはともにBiやTeで構成されているがその組成は若干異なっている。
また、基板延長部11aの上面における端部側部分には、下側基板11の一端側の2個所の角部に設けられた下部電極13と所定間隔を保って隔離電極13aがそれぞれ形成されている。この隔離電極13aの幅(図2における前後方向の長さ)は、下部電極13の幅と同じに設定され、長さ(図2における左右方向の長さ)は、下部電極13の長さの1/5〜1/10程度に設定されている。この下部電極13の端部から隔離電極13aの外側端部との間で本発明に係る電極延長部が構成され、基板延長部11aの上面における下部電極13と隔離電極13aとの間の部分で本発明に係るポスト電極設置部16が構成されている。
そして、ポスト電極設置部16を構成する下部電極13と隔離電極13aとの間には、それぞれブロック状のポスト電極17が底面を基板延長部11aの上面に直接載せた状態で設置されている。そして、各ポスト電極17と下部電極13および隔離電極13aとがハンダ18によって固定されている。このポスト電極17は、銅からなる本体部分の表面に、厚みが2μmのニッケルメッキ層と、厚みが1μmの金メッキ層とが順次形成されて構成されている。
なお、熱電変換モジュール10の縦方向(長手方向)の長さは8mm、横方向(幅方向)の長さは3mm、高さは1.5mmにそれぞれ設定されている。また、熱電素子15の上下両端面における縦方向および横方向の長さはともに、0.5mmに設定され、高さは0.8mmに設定されている。さらに、ポスト電極17の各部分の長さは、図4に示した、短辺aが0.5mm、長辺bが1mm、高さcが1mmに設定されている。このため、このポスト電極17のアスペクト比c/aは2になっている。
つぎに、熱電変換モジュール10を製造する方法について説明する。この場合、まず、図5および図6に示したように、下側基板11の上面に、下部電極13および隔離電極13aを形成する。この下部電極13および隔離電極13aは、下側基板11の上面に、銅層、ニッケル層および金層を順次積層することにより形成される。つぎに、下部電極13および隔離電極13aの上面に、ハンダ印刷によりハンダペーストを塗布して、図7に示したようにハンダペースト層18aを形成する。
この場合、下側基板11の一端側の2個所の角部に設けられた下部電極13の上面には、下部電極13の縁部を除く中央側の殆どの部分から下部電極13の一端縁部にかけてハンダペースト層18aが形成され、それ以外の下部電極13の上面には、縁部を除く中央側の殆どの部分にハンダペースト層18aが形成される。また、隔離電極13aの上面には、縁部を除く中央側の殆どの部分から隔離電極13aの他端縁部にかけてハンダペースト層18aが形成される。
ついで、下部電極13上のハンダペースト層18aの上面に、熱電素子15を取り付けるとともに、ポスト電極設置部16にポスト電極17を取り付ける処理が行われる。この場合、図8および図9に示したように、各下部電極13の上面に、間隔を保って2個の熱電素子15を載せる。また、ポスト電極17は、フラックス(ペースト状の粘着剤)を利用して、ポスト電極設置部16内における基板延長部11aの上面に仮固定する。つぎに、同様の処理により、上側基板12の下面に、上部電極14とハンダペースト層18b(図10参照)を形成する。
ついで、その状態の上側基板12を、各上部電極14を所定の熱電素子15の上端面に合わせて下側基板11の上側に重ねて図10の状態にする。そして、仮に組み付けられた熱電変換モジュール10aを、図11に示したように、加熱装置19の下部ヒータ部19aと上部ヒータ部19bとで挟んで固定した状態で加熱する。これによって、下部電極13と熱電素子15との間のハンダペースト層18aおよび上部電極14と熱電素子15との間のハンダペースト層18bが溶融して、それぞれ下部電極13と熱電素子15との間および上部電極14と熱電素子15との間に密着する。
また、ポスト電極17の両側に位置する下部電極13上のハンダペースト層18aおよび隔離電極13a上のハンダペースト層18aも溶融してポスト電極17の下端側部に密着する。ついで、熱電変換モジュール10aを、加熱装置19から出して冷却することにより、溶融状態のハンダペースト層18a,18bを固化してハンダ18にし、図1ないし図3に示した熱電変換モジュール10が得られる。
この場合、図12に示したように、各熱電素子15およびポスト電極17は、ハンダ18によって固定されるとともに電気的に接続される。この処理の間、ポスト電極17は、ハンダペースト層18aの溶融や固化に影響されることなく、ポスト電極設置部16内の設定位置に位置決めされた状態を維持する。このため、後に、ポスト電極17にワイヤボンディングを行う際の処理が良好な状態で行える。
このように、本実施形態にかかる熱電変換モジュール10では、基板延長部11aの上面における端部側部分に、下部電極13と間隔を保って隔離電極13aを形成し、この下部電極13と隔離電極13aとの間をポスト電極設置部16にしている。そして、ポスト電極17を基板延長部11aの表面に直接載せた状態でポスト電極設置部16に設置して、ハンダ付けすることにより下部電極13と隔離電極13aとに固定している。この場合、ハンダ付けのために形成されるハンダペースト層18aは、基板延長部11aの表面とポスト電極17との間でなく、ポスト電極17の両側に位置する下部電極13と隔離電極13aとの上面に形成される。
そして、このハンダペースト層18aは、加熱溶融されてポスト電極17側に延びてポスト電極17に密着し、ポスト電極17を下部電極13と隔離電極13aとに接続した状態で固化する。したがって、ハンダペースト層18aが溶融したときのハンダペースト層18aの表面張力に影響されて、ポスト電極17にずれや傾きが生じることが防止される。また、ポスト電極17は、下部電極13と隔離電極13aとによっても位置ずれを防止され、ポスト電極設置部16内の設定位置に固定される。さらに、ポスト電極17の大きさが小さい場合や、高さが高い場合であっても、ポスト電極17は、設定位置に傾くことなく固定される。
(第2実施形態)
図13は、本発明の第2実施形態に係る熱電変換モジュール20を示している。この熱電変換モジュール20では、下側基板21の上面に形成される下部電極23および隔離電極23aが、図14に示したように構成されている。すなわち、下側基板21の一端側の2個所の角部に設けられた各下部電極23における下側基板21の内部側に位置する角部に、下側基板21の一端側に延長された基板延長部21a側に延びるずれ防止部23bが形成されている。
また、両隔離電極23aにおける下側基板21の外部側に位置する角部に、下側基板21の本体側に延びるずれ防止部23cが形成されている。そして、基板延長部21aの上面における下部電極23、両隔離電極23aおよびずれ防止部23b,23cで囲まれた部分にハンダ28によってポスト電極27が固定されている。また、上側基板22の下面には、上部電極24(図16参照)が形成され、下部電極23と上部電極24との間には、それぞれ熱電素子25が固定されている。
この熱電変換モジュール20の製造は、つぎのようにして行われる。まず、図14に示したように、下側基板21の上面に、下部電極23、隔離電極23aおよびずれ防止部23b,23cを形成するとともに、上側基板22の下面に上部電極24を形成する。この下部電極23等も、下部電極13等と同様、下側基板21の上面に、銅層、ニッケル層および金層を順次積層することにより形成される。つぎに、下側基板21の上面に形成された下部電極23および隔離電極23aの上面に、ハンダ印刷によりハンダペーストを塗布して、図15に示したようにハンダペースト層28aを形成する。また、上側基板22の下面に形成された上部電極24の下面における縁部を除く中央側の殆どの部分にもハンダペースト層28b(図16参照)を形成する。
ついで、下部電極23上のハンダペースト層28aの上面に、熱電素子25を取り付けるとともに、上側基板22を、各上部電極24を所定の熱電素子25の上端面に合わせて下側基板21の上側に重ねて図16の状態にする。そして、仮に組み付けられた熱電変換モジュール20aを、加熱装置19で固定した状態で加熱する。これによって、下部電極23と熱電素子25との間のハンダペースト層28aおよび上部電極24と熱電素子25との間のハンダペースト層28bが溶融して、それぞれ下部電極23と熱電素子25との間および上部電極24と熱電素子25との間に密着する。ついで、熱電変換モジュール20aを、加熱装置19から出して冷却することにより、溶融したハンダペースト層28a,28bが固化して、下部電極23と熱電素子25および上部電極24と熱電素子25が固定される。
つぎに、下部電極23、隔離電極23aおよびずれ防止部23b,23cの間で構成されるポスト電極設置部26にポスト電極27を取り付ける。この場合、ポスト電極27を、フラックスを利用して、ポスト電極設置部26内における基板延長部21aの上面に仮固定し、その状態のポスト電極27の下端部両側近傍のハンダペースト層28aにレーザ光を照射する。このレーザ光の照射によって、下部電極23と隔離電極23aの上面のハンダペースト層28aが溶融して、ポスト電極27の下端側部に密着する。ついで、ハンダペースト層28aが冷却されて固化することにより、ハンダ28が形成され、図13に示した熱電変換モジュール20が得られる。
この熱電変換モジュール20においては、ポスト電極27は、熱電変換モジュール20の長手方向のずれだけでなく、ずれ防止部23b,23cによって、熱電変換モジュール20の幅方向のずれも防止されるため、設定位置にさらに精度よく固定される。また、ポスト電極27の下端部側に形成されたハンダペースト層28aにレーザ光を照射して溶融したのちに固化することにより、ポスト電極27を固定するため、ハンダペースト層28aだけをスポット的に加熱することができる。このため、ポスト電極27に熱の影響を与えることなくハンダ付けを精度よく行うことができる。この熱電変換モジュール20のそれ以外の作用効果については、前述した第1実施形態の熱電変換モジュール10と同様である。
(第3実施形態)
図17は、本発明の第3実施形態に係る熱電変換モジュール30を示している。この熱電変換モジュール30では、図18に示したように、下側基板31の一端側の2個所の角部に設けられた各下部電極33の一端部が基板延長部31aの上面に延長されて、その部分で本発明の電極延長部33aが構成されている。この電極延長部33aの内部には、基板延長部31aの上面を露出させた四角窓状のポスト電極設置部36が形成されている。また、このポスト電極設置部36の大きさは、ポスト電極37の端面よりもやや大きく設定されている。そして、ポスト電極37は、基板延長部31aの上面に置かれた状態で周囲をハンダ38によって電極延長部33aに固定されている。
この熱電変換モジュール30のそれ以外の部分の構成については、前述した第1実施形態に係る熱電変換モジュール10と同一である。また、この熱電変換モジュール30の製造方法についても、前述した第1実施形態に係る熱電変換モジュール10と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記して、説明は省略する。また、この熱電変換モジュール30の製造方法についても熱電変換モジュール10と同様である。このように構成したため、ポスト電極37の下端部周囲は、電極延長部33aによって完全に囲まれるようになる。この結果、ポスト電極37は、位置ずれや傾きの発生をさらに確実に防止された状態で、設定位置に精度よく固定される。この熱電変換モジュール30のそれ以外の作用効果については、前述した第1実施形態の熱電変換モジュール10と同様である。
つぎに、第1実施形態に係る熱電変換モジュール10のポスト電極17の各辺の長さをそれぞれ変えて形成した各熱電変換モジュール10を実施例1〜6とし、従来の熱電変換モジュールのポスト電極の各辺の長さを実施例1〜6のポスト電極17とそれぞれ同じに設定して形成した熱電変換モジュールを比較例1〜6として、各熱電変換モジュール10等のポスト電極17等に生じる傾き、位置ずれの比較テストを行った。なお、従来の熱電変換モジュールとしては、下部電極を下側基板の基板延長部まで延ばし、その上面に、ハンダを介してポスト電極を固定したものを用いた。
また、傾きは、図19に示したように、ポスト電極17等の中心軸が垂直方向に直立した状態から傾いたときの角度dで示し、位置ずれは、横方向の中心ずれeと高さ方向のずれfとで示した。横方向の中心ずれeは、ポスト電極17等の設定設置位置の中心からポスト電極17等の上端面の中心部が水平方向にずれたときの長さの値とし、高さ方向のずれfは、ポスト電極17等の上端面の中心部と最も高い位置にある角部との高さの差の値とした。また、テストは、各実施例1〜6および比較例1〜6の熱電変換モジュール10等をそれぞれ10個準備し、10個の熱電変換モジュール10等のそれぞれの最大値を比較した。この比較テストの結果を、下記の表1に示した。
Figure 2006245449
表1に示したように、ポスト電極17等の高さcは、実施例1〜4および比較例1〜4を0.5mm、実施例5,6および比較例5,6を1mmに設定した。また、ポスト電極17等の短辺aは、それぞれ実施例1および比較例1を0.6mm、実施例2,6および比較例2,6を0.5mm、実施例3および比較例3を0.4mm、実施例4および比較例4を0.3mm、実施例5および比較例5を1mmに設定した。さらに、ポスト電極17等の長辺bは、それぞれ実施例1および比較例1を0.6mm、実施例2〜4および比較例2〜4を0.5mm、実施例5,6および比較例5,6を1mmに設定した。
このため、各実施例1〜6および比較例1〜6のアスペクト比c/aは、それぞれ実施例1および比較例1が0.8、実施例2,5および比較例2,5が1.0または1、実施例3および比較例3が1.3、実施例4および比較例4が1.7、実施例6および比較例6が2になった。比較テストの結果、傾きdについては、実施例1〜6では、0.5〜1.0であったのに対し、比較例1〜6では、0.9〜4となり、実施例1〜6の方が比較例1〜6よりも全体的に良好な値を示した。特に、比較例においては、比較例1を除いた比較例2〜6では、1.5〜4の高い値を示しており、これによって、実施例1〜6には、傾きの発生が少ないことが分かる。
また、横方向の中心ずれeについては、実施例1〜6では、0.035〜0.060であったのに対し、比較例1〜6では、0.090〜0.247であった。この結果から、実施例1〜6は、横方向の中心ずれも比較例1〜6に比べて大幅に少なくなることが分かる。さらに、高さ方向のずれfについては、実施例1〜6では、0.019〜0.032であったのに対し、比較例1〜6では、0.062〜0.081であった。この結果から、実施例1〜6は、高さ方向のずれも比較例1〜6に比べて大幅に少なくなることが分かる。このように、ポスト電極設置部16等を設けてその部分にポスト電極17等を固定することにより、従来の熱電変換モジュールと比べて、大幅に、傾きや位置ずれが少なくなる熱電変換モジュール10を得ることができることが分かる。
また、本発明は、前述した各実施形態に限定するものでなく、適宜変更実施が可能である。例えば、下側基板11等や上側基板12等を構成する材料は、アルミナに限定されず、絶縁基板であれば、窒化アルミ、炭化珪素、窒化珪素、表面が絶縁処理されたアルミニウムなどの金属基板等で構成してもよい。また、ポスト電極17等としては、銅の外、真鍮を用いることができる。また、その他、熱電変換モジュール10等を構成する各部材の材質、形状、サイズ等も使用目的に応じて変更することができる。
本発明の第1実施形態に係る熱電変換モジュールを示した斜視図である。 図1に示した熱電変換モジュールの平面図である。 図2の3−3断面図である。 ポスト電極の各辺の長さを説明するための説明図である。 下側基板に電極と隔離電極とを形成した状態を示した平面図である。 図5の正面図である。 電極および隔離電極の上面にハンダペースト層を形成した状態を示した平面図である。 下側基板に熱電素子とポスト電極を設置した状態を示した平面図である。 図8の正面図である。 下側基板と上側基板とを組み付けた状態を示した正面図である。 図10に示した熱電変換モジュールを加熱装置で加熱する状態を示した正面図である。 熱電素子およびポスト電極がハンダで固定された状態を示す一部切欠き正面図である。 本発明の第2実施形態に係る熱電変換モジュールを示した平面図である。 図13に示した熱電変換モジュールが備える下側基板に電極と隔離電極とを形成した状態を示した平面図である。 図14に示した電極および隔離電極の上面にハンダペースト層を形成した状態を示した平面図である。 下側基板と上側基板とを熱電素子を介して組み付けた状態を示した正面図である。 本発明の第3実施形態に係る熱電変換モジュールを示した平面図である。 図17に示した熱電変換モジュールが備える下側基板に電極と電極延長部とを形成した状態を示した平面図である。 ポスト電極の傾き、位置ずれを説明するための説明図である。
符号の説明
10,20,30…熱電変換モジュール、11,21,31…下側基板、11a,21a…基板延長部、12,22…上側基板、13,23,33…下部電極、13a,23a…隔離電極、14,24…上部電極、15,25…熱電素子、16,26,36…ポスト電極設置部、17,27,37…ポスト電極、18,28,38…ハンダ、18a,28a…ハンダペースト層、23b,23c…防止部、33a…電極延長部。

Claims (2)

  1. 対向させて上下に配置した一対の基板における対向する両面の所定箇所に電極を形成し、前記電極に熱電素子の上下の端面をそれぞれ固定して構成される熱電変換モジュールであって、
    前記一対の基板のうちの下側の基板の一端部を水平方向に延長して基板延長部を形成するとともに、前記基板延長部の上面に、前記電極を延長するか、または前記電極と所定間隔を保って隔離電極を形成することにより電極延長部を形成し、前記電極が延長されて形成される電極延長部の所定部分または前記電極と前記隔離電極との間に、前記基板延長部の表面を露出させて構成されるポスト電極設置部を形成し、前記ポスト電極設置部にブロック状のポスト電極を設置した状態で、前記電極延長部と前記ポスト電極とをハンダ付けにより固定したことを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 下側基板の一端部を上側基板の一端部よりも外側に向けて延長させた状態で上下に対向して配置された一対の基板における対向する両面の所定箇所に電極を形成し、前記電極に熱電素子の上下の端面をそれぞれ固定して構成された熱電変換モジュールにおけるポスト電極の固定方法であって、
    前記下側基板の延長部分の上面に、前記電極を延長するか、または前記電極と所定間隔を保って隔離電極を形成することにより電極延長部を形成し、前記電極が延長されて形成される電極延長部の所定部分または前記電極と前記隔離電極との間に、前記下側基板の延長部分の表面を露出させて構成されるポスト電極設置部を形成するポスト電極設置部形成工程と、
    前記下側基板の延長部分の表面に接触させた状態で前記ポスト電極設置部にブロック状のポスト電極を設置するポスト電極設置工程と、
    前記電極延長部と前記ポスト電極との間にハンダを設置するハンダ設置工程と、
    前記ハンダにレーザ光を照射して前記ポスト電極を前記電極延長部に固定するポスト電極固定工程と
    を備えたことを特徴とする熱電変換モジュールにおけるポスト電極の固定方法。
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