JP2006243671A - 静電荷現像用磁性一成分トナーおよびその製造方法 - Google Patents

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Yorihisa Tsubaki
頼尚 椿
Yasuhiro Shibai
康博 芝井
Keiichi Kikawa
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Abstract


【課題】 環境負荷を低減することができ、磁性粉の分散性を高めるとともに、形状が球形であって粒径分布の狭い静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法を提供する。
【解決手段】 結着樹脂と磁性粉とを溶融混練して得られる溶融混練物17を、超臨界流体16の充填される反応容器7中に投入し、加熱しながら攪拌手段6で攪拌し分散させる。その後、反応容器7に接続される分散物供給管14に設けられる減圧バルブ5を操作して超臨界流体16の圧力を減少させ、超臨界流体16中に分散する溶融混練物17の粒子を析出させて静電荷現像用磁性一成分トナー20を製造する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、静電荷現像用磁性一成分トナーおよびその製造方法に関する。
現像剤を用いる画像形成方法には、カールソンプロセスの応用による電子写真方式が広く用いられている。カールソンプロセスを採用した画像形成は、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、定着工程、クリーニング工程、除電工程などによって行われる。帯電工程では、感光体の表面を均一に帯電する。露光工程では、帯電した感光体を露光して感光体の表面に静電荷像を形成する。現像工程では、感光体表面に形成された静電荷像にトナーなどの現像剤を付着させることにより可視像を形成する。転写工程では、トナーと逆極性の電荷を記録材に与えることによりトナー像を記録材に転写させる。定着工程では、加熱および加圧などによって記録材に転写された可視像を定着する。クリーニング工程では、記録材に転写されずに感光体の表面に残ったトナーを回収する。除電工程では、感光体を除電する。以上の工程によって、電子写真プロセスを利用した画像形成装置は記録材上に所望の画像を形成する。電子写真方式における現像方式は、一成分現像方式と二成分現像方式とに大きく分類される。
二成分現像方式は、磁石を内包した現像ローラ表面に、キャリアとよばれる磁性を有する粒子とトナーとを混合して互いに摩擦帯電させ、キャリアにトナーを担持させたものを磁気ブラシとよばれる現像剤層として形成し、トナーを感光体表面の静電荷像に静電的に付着させて現像する方式である。
一成分現像方式は、トナーのみからなる層を現像ローラ表面に形成し、これを感光体表面の静電荷像に付着させて現像する方式である。一成分現像方式は、キャリア交換が不要で保守性に優れ、小型化、軽量化、低コスト化などを実現できる。したがって、一成分現像方式はプリンタなどの画像形成装置に広く使用されている。
さらに一成分現像方式は、トナー中に磁性粉が添加される磁性トナーを用いる磁性一成分現像方式と、トナー中に磁性粉が添加されない非磁性トナーを用いる非磁性一成分現像方式とに分類される。カラー画像の形成には、おもに黒色粉末である磁性粉が添加されない非磁性一成分現像方式が好ましく用いられるけれども、磁性一成分現像方式では、現像手段から感光体へのトナーの搬送が安定して行えるとともに、磁力によってより効率的に感光体表面に形成される静電荷像を現像することができるので、より良好な画像を得ることができる。したがって、モノクロの画像形成装置においては磁性一成分現像方式が好ましく用いられており、さらに開発が進められている。
磁性一成分現像方式の現像剤として用いられる静電荷現像用磁性一成分トナー(以後、単にトナーまたは磁性一成分トナーと呼ぶことがある)の製造方法としては、結着樹脂と磁性粉とを溶融混練した後、冷却により固化させ、粉砕分級する溶融混練粉砕法によるものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に開示される方法では、溶融混練工程において高いせん断力を付与することによって、結着樹脂中における磁性粉の分散性を高めることができる。しかしながら、機械的に粉砕を行うことによって得られるトナー粒子の形状が不定形となり、トナーを収容する容器内でのトナーの流動性が悪化するので、トナーの帯電性能が低下するという問題がある。また、粉砕工程後に分級を行う必要があり、所望の粒径を有していないトナー粒子については廃棄するので、歩留が悪いという問題もある。
このような問題を解決するために、機械的粉砕および分級工程を要しない磁性一成分トナーの製造方法が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。特許文献2に開示される方法によれば、結着樹脂、磁性粉、顔料などを水系媒体中で攪拌し分散させた後、塩基性触媒を加えて加熱し反応させて、反応物を含む水系媒体の分散液を冷却、濾過、洗浄、乾燥することによって磁性一成分トナーを得ることができる。特許文献2に開示される方法では、機械的粉砕を行わないので、形状が球形で流動性に優れ、粒径分布の狭いトナーを得ることができる。
しかしながらこのような方法では、水系媒体の比重と比較して磁性粉の比重が大きすぎるので、水系媒体中で攪拌を行っても磁性粉を結着樹脂中に均一に分散させることが困難であり、結着樹脂中の磁性粉の分散性が悪いという問題がある。このような問題は、磁性粉の含有量が非磁性のトナーよりも多い磁性トナーにおいて特に多く生じる問題である。このような磁性トナーの結着樹脂中での磁性粉の分散性が低下すると、個々のトナー粒子の磁気作用にばらつきが生じるとともにトナーの帯電性能が悪くなるので、現像性が低下してしまう。また、磁性一成分トナー製造時に環境負荷の大きい物質を含む廃液が生じるので、必然的に廃液処理工程を要し、生産設備に過大な投資を強いられるという問題がある。
特開2003−91096号公報 特開2003−131422号公報
本発明の目的は、環境負荷を低減することができ、磁性粉の分散性を高めるとともに、形状が球形であって粒径分布の狭い静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法およびそれを用いる静電荷現像用磁性一成分トナーを提供することである。
本発明は、結着樹脂と磁性粉とを含む静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法において、
少なくとも結着樹脂および磁性粉を溶融混練する溶融混練工程と、
溶融混練工程で得られる溶融混練物を、超臨界流体または亜臨界流体中に投入し、加熱しながら攪拌する加熱攪拌工程と、
超臨界流体または亜臨界流体の圧力を減少させる減圧工程とを含むことを特徴とする静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法である。
また本発明は、溶融混練工程では、
顔料を、結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練することを特徴とする。
また本発明は、溶融混練工程では、
ワックスを、結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練することを特徴とする。
また本発明は、溶融混練工程では、
帯電制御剤を、結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練することを特徴とする。
また本発明は、超臨界流体または亜臨界流体は、
二酸化炭素であることを特徴とする。
また本発明は、前記のいずれか1つに記載の静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法によって製造される静電荷現像用磁性一成分トナーである。
本発明によれば、結着樹脂と磁性粉とを含む静電荷現像用磁性一成分トナー(以後、単にトナーまたは磁性一成分トナーと呼ぶことがある)の製造方法であって、少なくとも結着樹脂および磁性粉を溶融混練する溶融混練工程と、溶融混練工程で得られる溶融混練物を、超臨界流体または亜臨界流体中に投入し、加熱しながら攪拌する加熱攪拌工程と、超臨界流体または亜臨界流体の圧力を減少させる減圧工程とを含むことを特徴とする静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法が提供される。溶融混練工程において磁性粉と結着樹脂とを溶融混練することによって磁性粉の結着樹脂への分散性を向上させることができる。また、加熱攪拌工程において、超臨界流体または亜臨界流体中に溶融混練物の粒子を分散させるので、形状が球形であって、粒径分布の狭いトナーを得ることができる。さらに減圧工程において、たとえば超臨界流体または亜臨界流体として減圧処理により気化する物質を選択することによって、廃液の発生を無くすことができるので、廃液処理の問題が生じず、環境負荷の低減を図ることができる。
また本発明によれば、溶融混練工程では、顔料を結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練するので、トナー中での顔料の分散性が高くすることができるとともに、さらに着色力の高いトナーを製造することができる。
また本発明によれば、溶融混練工程では、ワックスを結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練するので、ワックスを好適な粒度にまで微粒化できるとともに、トナー粒子の内部に存在させることができ、トナーとしての保存安定性を向上させることができる。また、ワックスがトナーに含まれることによって、定着工程で用いられるたとえば加熱ローラと、トナー像が形成される記録材とが接触する際のオフセットを防止することができる。
また本発明によれば、溶融混練工程では、帯電制御剤を結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練するので、帯電制御剤をトナー粒子の表面近傍に存在させることが可能となる。また、帯電制御剤がトナーに含まれることによって、トナーの帯電性能を向上させることができる。
また本発明によれば、超臨界流体または亜臨界流体として二酸化炭素を用いる。二酸化炭素を超臨界流体または亜臨界流体にする温度は約31℃と低温であるので、加熱に要するエネルギーのコストを削減できる。また減圧によって粒子を析出させる際、超臨界流体を無害な二酸化炭素の気体にして排出できるので、廃液処理の必要がなく、環境負荷の少ない方法で樹脂含有粒子を製造することができる。
また本発明によれば、上記のいずれかに記載の製造方法によって静電荷現像用磁性一成分トナーが提供される。このようなトナーは、磁性粉の分散性が高く、形状が球形かつ均一であり、粒径分布が狭いので、好適な帯電性能および流動性を有し、画像濃度が高く画像かぶりを生じない良好な画像を形成することができる。
本発明の静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法は、少なくとも結着樹脂および磁性粉を溶融混練する溶融混練工程と、溶融混練工程で得られる溶融混練物を、超臨界流体または亜臨界流体中に投入し、加熱しながら攪拌する加熱攪拌工程と、超臨界流体または亜臨界流体の圧力を減少させる減圧工程とを含むことを特徴とする。
溶融混練工程では、少なくとも結着樹脂および磁性粉と、好ましくは顔料、ワックス、帯電制御剤などとを溶融混練し、結着樹脂中に結着樹脂以外の物質を分散させる。
結着樹脂としては、熱可塑性で超臨界流体に不溶であれば特に限定されない。結着樹脂としては、たとば、ポリスチレン、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/アクリル共重合体などのスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリエチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン/ビニルアルコール共重合体などのエチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルフタレート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、マレイン酸系樹脂などが挙げられる。
磁性粉としては、たとえば、マグネタイト、鉄(Fe)以外の金属元素を含むフェライトなどの粉末が挙げられる。鉄以外の金属元素を含むフェライトとしては、公知のものを使用でき、たとえば、マンガン、亜鉛、銅などを含むフェライト粉末が使用できる。磁性粉としては、黒色であり、着色剤としての役割も担うことのできるマグネタイトが好ましく用いられる。
磁性粉の大きさとしては、粒径が0.05〜1.0μmの範囲のものが好ましい。磁性粉の大きさが0.05μm未満であると、溶融混練を行っても結着樹脂中での磁性粉の分散性が悪くなる恐れがある。磁性粉の大きさが1.0μmを超えると、トナー粒子表面に存在する磁性粉がトナー粒子から剥がれやすくなり、トナーの帯電性能が低下するとともに、トナーの磁力が弱くなる恐れがある。
このような磁性粉は、結着樹脂100重量部に対して40〜150重量部含まれるのが好ましい。磁性粉が40重量部未満であると、トナーの磁力が弱くなり過ぎる恐れがある。磁性粉が150重量部を超えると、トナーの磁力が強くなりすぎて、トナーが感光体上に移動しない恐れがある。
また溶融混練工程では、顔料が、結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練されることが好ましい。このような顔料としては、たとえば、カーボンブラックなどが挙げられる。トナーの着色剤として磁性粉の他に顔料を加えることによって、トナーの着色力をさらに高めることができる。顔料は、磁性粉の含有量にもよるけれども、結着樹脂100重量部に対して1〜5重量部含まれることが好ましい。
さらに、好ましい特性を損なわない範囲でワックスなどの離型剤が、結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練されることが好ましい。ワックスとしては、公知のものを使用でき、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリオレフィンなどから選択される1種以上を含むワックスが挙げられる。ワックスを添加することによって、定着工程で用いられるたとえば加熱ローラと、トナー像が形成される記録材とが接触する際に加熱ローラにトナーが付着するオフセットが防止される。ワックスは、結着樹脂100重量部に対して2〜8重量部含まれるのが好ましい。ワックスが2重量部未満であると、オフセットが発生しやすくなり、8重量部を超えると、感光体表面にワックスが付着するフィルミングが発生しやすくなる。
同様に、好ましい特性を損なわない範囲で帯電制御剤などの添加剤が、結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練されることが好ましい。帯電制御剤の添加によって、トナーの摩擦帯電量を好適にすることができる。帯電制御剤としては、公知のものを使用でき、たとえば、四級アンモニウム塩の金属塩などに代表される正帯電制御剤、アルキルサリチルの金属塩、カリックスアレン誘導体などに代表される負帯電制御剤が挙げられる。帯電制御剤は、トナー中に概ね1〜3重量%含まれるのが好ましい。
以上のように、必要に応じて添加される顔料、ワックス、帯電制御剤などの成分を、溶融混練工程において結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練することによって、トナー中での各成分の分散性を向上させることができる。
溶融混練工程を行う前に、結着樹脂および磁性粉と、必要に応じて加えられる顔料、ワックス、帯電制御剤などとを含む原料の混合を、混合装置を用いて予備的に行ってもよい。混合装置としては特に限定されることなく、たとえば、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサーなどの高速攪拌型混合装置が挙げられる。混合された原料混合物は、溶融混練工程に供される。
溶融混練工程に用いられる装置としては、特に限定されることなく、たとえば、二軸押出機、三本ロール、ラボブラストミルなどの一般的な混練機、TEM−100B(東芝機械社製)、PCM−30、PCM−65/87(以上、池貝鉄工社製)などの1軸または2軸のエクストルーダー、ニーディックス(三井鉱山社製)などのオープンロール方式のものなどが挙げられる。これらの中でも、磁性粉を結着樹脂中に効率よく分散させるために、溶融時の樹脂粘度が下がりすぎないように低い温度で混練が行えるとともに、高いせん断力によって混練を行うことができるオープンロール方式の混練機が好ましい。溶融混練工程が終了すると、加熱攪拌工程が行われる。
加熱攪拌工程では、溶融混練工程で得られる溶融混練物を超臨界流体または亜臨界流体中に投入し、加熱しながら攪拌を行う。
物質の温度および圧力を一定条件(臨界点)以上に設定すると、気体と液体との密度が等しい状態の流体となる。この臨界点以上の温度および圧力下での流体を、超臨界流体と呼ぶ。また、臨界点未満においても超臨界流体に近い状態の流体となる場合があり、このような流体を、亜臨界流体と呼ぶ。
超臨界流体または亜臨界流体(以下、特に断らない限り亜臨界流体の状態も超臨界流体に含めて表記する)中では、気体の性質と液体の性質とがともに現れる。たとえば、密度は気体の密度の数100倍程度であって液体の密度に近く、粘度は液体の粘度の1/10〜1/100程度であって気体の粘度に近い。また、拡散係数は液体の拡散係数の1/10〜1/100程度と小さく、熱伝導度は液体の熱伝導度に近く、気体の熱伝導度の100倍程度である。
超臨界流体は、一般的に物を溶解する力が非常に大きく、温度および圧力の変化により、物質の溶解力を大幅に変化させることができる性質を有している。したがって、反応溶媒および抽出溶媒として用いると、超臨界流体は非常に優れた溶媒であり、近年では、物質の分離、抽出、精製などの分野で盛んに研究がされている。超臨界流体を用いる例としては、たとえば、コーヒーにおけるカフェインの抽出、廃棄物の分離および抽出、微粒子の製造などが挙げられる。
超臨界流体として使用可能な物質としては、たとえば、二酸化炭素、窒素、メタン、エタン、トリフロロメタン、アンモニア、トリフロロクロロメタン、メタノール、エタノール、水などが挙げられる。
上記例示した物質の中でも、常温に近い臨界温度を有し、かつ無極性、不燃性、無害、安全、安価などの利点を有する二酸化炭素が特に好ましい。なお、二酸化炭素の臨界点は、温度31.1℃、圧力7.4MPaである。二酸化炭素は、比較的低温で超臨界流体となるので、加熱に要するエネルギーのコストを削減することができる。また、超臨界流体として二酸化炭素を用いると、減圧工程において容易に気体に変化するので、製造したトナー粒子を乾燥させるための乾燥工程を設ける必要がない。
また、加熱攪拌工程では、超臨界流体に対する溶融混練物の分散性を向上させるために、溶融混練物に含まれる結着樹脂の粘度を低下させる助溶剤(エントレーナー)を加えることが好ましい。助溶剤には、有機溶媒を使用でき、超臨界流体の種類、結着樹脂成分の種類などに応じて適宜選択される。特に、常温常圧下(25℃、1.013×10Pa)において溶融混練物に含まれる結着樹脂との相溶性を有しないものが好ましい。助溶剤が結着樹脂との相溶性を有するものであると、製造したトナー粒子を軟化させてしまい、粒子同士の融着によって粗大粒子の発生を引き起こす恐れがある。
助溶剤に用いられる有機溶媒の具体例としては、たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサンなどの炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルアセテート、アルキルカルボン酸エステルなどのエステル類、クロロベンゼン、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。これらの中で、結着樹脂の変性の抑制および環境への負荷低減の観点から低級アルコール類が好適であり、その中でも取扱が容易なエタノールが最も好適に用いられる。
助溶剤は、超臨界流体の臨界圧力以上に加圧して供給されるのが好ましい。また、助溶剤の添加量は、溶融混練物中の結着樹脂1重量部に対して2.0〜10.0重量部であることが好ましい。助溶剤の添加量が2.0重量部未満であると、溶融混練物中の結着樹脂を軟化させる作用が充分に発現されない。助溶剤の添加量が10.0重量部を超えると、溶融混練物中の結着樹脂が軟化し過ぎてトナー粒子同士の融着を引き起こす恐れがある。
また、本発明のトナーの製造方法においては、加熱攪拌工程で、超臨界流体中に溶融混練物を分散させるための分散剤を溶融混練物とともに投入する必要がある。このような分散剤を用いると、超臨界流体中に分散する溶融混練物の粒子表面に分散剤が付着し、粒子同士の融着を防ぐことができるので、粗大粒子が発生せず、粒径分布の狭いトナー粒子を製造することができる。このような分散剤としては、超臨界流体に可溶な高分子化合物を含むものが用いられる。
超臨界流体に可溶な高分子化合物としては、樹脂などが用いられ、たとえば、フッ素系脂肪族ポリマーエステルなどのフッ素系樹脂、変性ポリアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリエーテル変性シリコンなどのシリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、変性ポリウレタンなどのウレタン系樹脂などが挙げられる。
分散剤の添加量としては、特に限定されないけれども、溶融混練物100重量部に対して、上記高分子化合物が2〜10重量部となるように調整されるのが好ましく、より好ましくは2〜5重量部である。分散剤の添加量が2重量部未満であると、溶融混練物を超臨界流体中に充分に分散させることができない。分散剤の添加量が10重量部を超えると、溶融混練物の粒子に付着する分散剤の量が多くなり過ぎ、得られるトナー粒子の特性が所望のものと異なってしまう。
以上のような溶融混練物と、分散剤と、好ましくは助溶剤とを超臨界流体中に投入して、超臨界流体が気化または液化しないように加熱しながら攪拌することによって、超臨界流体中に溶融混練物の粒子を分散させる。超臨界流体中に溶融混練物の粒子が分散すると、減圧工程に供される。
減圧工程では、超臨界流体の圧力を減少させて超臨界流体を気化または液化し、超臨界流体中に分散する溶融混練物の粒子、すなわちトナー粒子を、超臨界流体を構成する物質の流体と分離する。ここで、超臨界流体として二酸化炭素を用いると、減圧によって二酸化炭素が気化するので、トナー粒子と超臨界流体を構成する流体との分離を行う工程を設ける必要がなく、減圧のみによって分離が可能になり、またトナー粒子を乾燥させる必要も生じないので好ましい。超臨界流体を構成する物質として、減圧工程で液化する物質を用いる場合、トナー粒子と超臨界流体を構成する液体との分離工程、トナー粒子の洗浄工程、乾燥工程などを必要に応じて行う。
図1は、本発明の静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法に好適に用いられるトナー粒子製造装置1を簡略化して示す系統図である。トナー粒子製造装置1は、温度計2と、圧力計3と、ヒータ4と、攪拌手段6と、超臨界流体16を生成させかつ超臨界流体16中にトナー粒子20の原料である溶融混練物17を分散させるための反応容器7と、超臨界流体16の原料ガスを反応容器7へ供給するガスボンベ8と、ガスボンベ8から供給される超臨界流体16の原料ガスを加圧するための加圧ポンプ9と、加圧ポンプ9から供給される加圧された原料ガスの流量を調整する原料ガス供給バルブ10と、助溶剤18が充填されるタンク11と、タンク11から供給される助溶剤18を加圧するための加圧ポンプ12と、加圧ポンプ12から供給される加圧された助溶剤18を反応容器7へ供給する量を制御するための助溶剤供給バルブ13と、減圧バルブ5の開放により反応容器7から排出される溶融混練物17の分散物である溶融混練物粒子を流過させる管であって、途中に減圧バルブ5が設けられる分散物供給管14と、分散物供給管14の外周に設けられる図示しないヒータと、分散物供給管14に接続され、分散物から生成するトナー粒子20を放出するための図示しないノズルと、ノズルの外周に設けられる図示しないノズルヒータと、ノズルを内包するように設けられ、ノズルから放出されるトナー粒子20を捕集するトナー粒子捕集容器15とを含んで構成される。
原料ガスはガスボンベ8から加圧ポンプ9に送給され、加圧ポンプ9によって加圧された後、原料ガス供給バルブ10を介して反応容器7に供給される。原料ガスとしては、常温に近い臨界温度を有し、環境負荷の小さい二酸化炭素が特に好ましく用いられる。
タンク11に充填される助溶剤18は、加圧ポンプ12に供給され、加圧ポンプ12によって加圧された後、助溶剤供給バルブ13を介して反応容器7に供給される。
反応容器7には、反応容器7内の温度を測定する温度計2、反応容器7内の圧力を測定する圧力計3、反応容器7の内容物を加熱するヒータ4および反応容器7の内容物を攪拌する攪拌手段6が設けられ、分散物供給管14の一端が接続される。攪拌手段6は、たとえば羽根状の攪拌部材および攪拌部材が連結されるモータで構成され、モータによって攪拌部材を回転させることによって、反応容器7の内容物を攪拌する。
反応容器7には、溶融混練物17と、分散剤19とのそれぞれ適量が投入される。また、助溶剤供給バルブ13を介して、加圧された助溶剤18の適量が供給される。次いで、原料ガス供給バルブ10を介して、加圧された原料ガスを供給する。このとき、減圧バルブ5は閉じられている。反応容器7内の温度および圧力はそれぞれ温度計2および圧力計3によって測定され、ヒータ4と加圧ポンプ9とによって、原料ガスを超臨界流体として維持できる所定の温度および圧力に調整される。適量の原料ガスが供給されて所望の圧力が得られると、原料ガス供給バルブ10を閉じて原料ガスの供給を停止する。このようにして所望の温度および圧力が得られると、原料ガスから超臨界流体16が生成され、攪拌手段6によって溶融混練物17および分散剤19が超臨界流体16中で攪拌され、均一に分散する。このようにして、反応容器7内に均一な分散系を形成し、この状態を一定時間保持する。
次いで、減圧バルブ5を開放し、反応容器7内の超臨界流体16を減圧バルブ5によって排出し、大気圧付近にまで減圧して気化させる。このとき、超臨界流体16中に分散していた溶融混練物17からなるトナー粒子20が分離される。
減圧バルブ5を介して反応容器7に接続される分散物供給管14には、減圧バルブ5の開放と同時に、減圧によって超臨界流体16から生成される原料ガスと、溶融混練物17から形成され超臨界流体16から分離される樹脂含有粒子、すなわちトナー粒子20と、助溶剤18と、分散剤19との混合物が送給される。該混合物中の助溶剤18は、分散物供給管14の外周に設けられる図示しないヒータとノズルヒータとによる加熱によって大部分が気化される。分散物供給管14内を流過した前記混合物は、図示しないノズルからトナー粒子捕集容器15内にトナー粒子20を含む気流として放出され、トナー粒子20がトナー粒子捕集容器15内に回収される。
なお、ノズルから放出されるトナー粒子に助溶剤18が付着していても、溶融混練物17に含まれる樹脂と非相溶な助溶剤2を使用すれば、トナー粒子20同士が付着せず、微細な状態のままのトナー粒子20を得ることができる。なお、樹脂含有粒子に付着した助溶剤18は余熱により気化し、除去される。また、ノズルから放出されるトナー粒子に分散剤19が付着することがあるけれども、極めて少量であるので、トナー粒子20の物性への影響はほとんど生じない。
このようなトナー粒子製造装置1は、上記の構成に限定されることなく、種々の変更が可能である。
たとえば、加圧ポンプ9と原料ガス供給バルブ10との間および/または加圧ポンプ12と助溶剤供給バルブ13との間に、図示しないヒータ、コイルなどの加熱手段を設け、加圧された原料ガスおよび/または助溶剤2を所望の温度近くまで加熱する構成にしてもよい。また、加圧ポンプ9、12と反応容器7との間に図示しない混合容器を設け、原料ガスと助溶剤とを混合し、その後に反応容器7に供給する構成にしてもよい。
さらに、反応容器7の外部に設けられるヒータ4に代えて、図示しない恒温槽などを用いることができる。また、ノズルの出口付近に図示しない温度計を設置して出口温度を測定し、助溶剤18の気化状況などを調べてもよい。
本発明のトナーの製造方法によれば、溶融混練工程において磁性粉と結着樹脂とを溶融混練することによって、磁性粉の結着樹脂への分散性を向上させることができる。また、加熱攪拌工程において、超臨界流体中に溶融混練物の粒子を分散させるので、形状が球形であって、粒径分布の狭いトナーを得ることができる。さらに減圧工程において、たとえば超臨界流体として二酸化炭素を選択することによって、加熱に要するエネルギーのコストを削減できるとともに、減圧によって粒子を析出させる際、超臨界流体を無害な二酸化炭素の気体にして排出できるので、廃液処理の必要がなく、環境負荷の少ない方法でトナー粒子を製造することができる。
なお、このようにして製造されるトナー粒子としては、体積平均粒径が3〜8μmであるものが好ましい。トナーの体積平均粒径が3μm未満であると、トナー粒径が小さくなり過ぎて感光体にトナーが安定して供給されず、画像かぶりが発生するおそれがある。また、トナーの体積平均粒径が8μmを超えると、トナーの粒径が大きいので、高画質な画像を得ることができない。
さらに、上記のようにして得られた磁性一成分トナーに、たとえば、粉体流動性向上、摩擦帯電性向上、耐熱性および長期保存性改善、クリーニング特性改善、感光体表面磨耗特性制御などの機能を担う外添剤を混合してもよい。外添剤としては、たとえば、シリカ微粉末、酸化チタン微粉末、アルミナ微粉末などが挙げられる。外添剤の添加量としては、トナーに必要な帯電量の付与、感光体への影響、トナーの環境特性などを考慮して、トナー粒子100重量部に対し2重量部以下が実用上好適である。
以下、本発明の実施例について説明する。本発明の静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法に含まれる溶融混練工程によって、結着樹脂と磁性粉とを含む溶融混練物を次のようにして作製した。
〔溶融混練物Aの作製〕
結着樹脂としてポリエステル系樹脂(DZ−100;大日本インキ社製)70重量部、磁性粉としてマグネタイト粉末26重量部、パラフィン系ワックス(HNP9;日本精鑞製)4重量部をヘンシェルミキサー(FM−20;三井鉱山(株)製)によって10分間混合した混合物を、ニーディックス(MOS−140−800;三井鉱山(株)製)によって130℃で溶融混練を行い、磁性粉が結着樹脂中に分散した溶融混練物Aを作製した。
〔溶融混練物Bの作製〕
溶融混練物Aの材料とともに、カリックスアレン系帯電制御剤(E89;オリエント化学(株)製)を1重量部加えたこと以外は溶融混練物Aと同様にして、溶融混練物Bを作製した。
〔溶融混練物Cの作製〕
溶融混練物Aの材料を、結着樹脂としてポリエステル系樹脂(DZ−100;大日本インキ社製)70重量部、磁性粉としてマグネタイト粉末25重量部、カーボンブラック(MOGAL−L;キャボット社製)3重量部、パラフィン系ワックス(HNP9;日本精鑞製)4重量部、カリックスアレン系帯電制御剤(E89;オリエント化学(株)製)1重量部に変更したこと以外は溶融混練物Aと同様にして、溶融混練物Cを作製した。
(実施例1)
図1に示す樹脂含有粒子製造装置11を用い、次のようにして実施例1の樹脂含有粒子を製造した。なお、樹脂含有粒子製造装置11の反応容器17の容積は1000mlであった。
反応容器に溶融混練物として溶融混練物Aを50g、分散剤としてポリウレタン系樹脂(BYK−116;ビックケミー社製)3gを投入し、反応容器内の温度を40℃に設定し密閉した。また、助溶剤としてエタノール275g(350ml)を反応容器に供給した。攪拌手段によって反応容器の内容物を1000rpmで攪拌しつつ、反応容器内の圧力が25MPaになるまで加圧ポンプによって加圧された二酸化炭素を供給した。このように、反応容器内において二酸化炭素の超臨界流体を生成し、その後、攪拌速度を2000rpmに上昇させて約1時間攪拌し、超臨界流体中に溶融混練物Aの粒子を分散させた。その後、減圧バルブを開放してトナー粒子捕集容器にトナー粒子を回収し、実施例1の磁性一成分トナー粒子を得た。
(実施例2)
溶融混練物を溶融混練物Bに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の磁性一成分トナー粒子を得た。
(実施例3)
溶融混練物を溶融混練物Cに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の磁性一成分トナー粒子を得た。
(比較例1)
溶融混練物Aをジェット式粉砕機(IDS−2;日本ニューマチック工業社製)にて粉砕、その後分級することによって、比較例1の磁性一成分トナー粒子を得た。
以上のようにして得られた実施例および比較例のトナー粒子の体積平均粒径を測定し、粒径分布および形状について評価を行った。また、トナー粒子中における磁性粉の分散性についても評価を行った。
〔体積平均粒径の測定〕
トナー粒子の粒径をレーザー回折式粒径測定装置(堀場製作所社製:LA−920)によって測定し、その値から体積平均粒径を算出した。
〔粒径分布の評価〕
粒径の測定値およびその標準偏差に基づいて、下記式(1)より算出した変動係数によって実施例および比較例のトナー粒子の粒径分布を評価した。評価基準は、変動係数が30以下である場合を○(良好)、変動係数が30を超える場合を×(不可)とした。
変動係数 = 標準偏差 / 体積平均粒径 …(1)
〔トナー粒子の形状の評価〕
無作為に取り出したトナー粒子を光学顕微鏡で観察することによって、実施例および比較例のトナー粒子の形状を評価した。評価基準は、トナー粒子の形状が均一であって球形であるものを○(良好)、トナー粒子の形状が不均一である場合を×(不可)とした。
〔磁性粉の分散性の評価〕
無作為に取り出したトナー粒子をエポキシ樹脂で包埋し、クライオウルトラミクロトームにて作製した約100nm厚の薄切片を透過型電子顕微鏡によって観察することによって、実施例および比較例のトナー粒子中における磁性粉の分散性を評価した。評価基準は、磁性粉が均一に分散している場合を○(良好)、磁性粉が均一に分散していない場合を×(不可)とした。
次に、実施例および比較例で得られたトナー粒子を用いた現像剤(静電荷現像用磁性一成分トナー)による形成画像の評価を行うために、実施例および比較例のトナー粒子100重量部とシリカ粒子(RX200;日本アエロジル社製)1重量部とを混合して現像剤を作製した。このようにして実施例および比較例のトナー粒子を用いて作製した現像剤によって画像を形成し、得られた画像の画像濃度および画像かぶりの評価を以下のようにして行った。
〔画像濃度評価〕
上記のような実施例および比較例のトナー粒子を用いた現像剤を市販の複合機(UF−B67;松下電器産業株式会社製)に装填し、カラー用紙PP106A4C(シャープ株式会社製)上に20mm×50mmのベタ画像を印刷した初期状態の画像の濃度と、印字率5%の原稿を5枚間欠で100,000枚印刷した後に印刷した20mm×50mmのベタ画像の濃度とを、マクベス反射濃度計(Macbeth社製:RD−914)によって測定した。評価は、画像濃度が1.30以上を○(良好)、1.30未満を×(不可)とした。
〔画像かぶり評価〕
ハンター白度計(日本電色工業社製)によって、A4白紙原稿の白度を測定し、その値を第1測定値とした。また、初期状態、100,000枚印刷した後に、直径55mmの白円部を含む原稿を2枚印刷し、得られたコピーサンプルの白円部を白度計によって測定し、その値を第2測定値とした。第2測定値から第1測定値を差し引いた値の平均値を画像かぶり評価の値とした。なお、画像かぶりの評価は、1.0未満を○(良好)、1.0以上1.5未満を△(実用上問題なし)、1.5以上を×(不可)とした。
実施例および比較例のトナー粒子の体積平均粒径と、粒径分布、形状および磁性粉分散性の評価と、実施例および比較例のトナー粒子を用いて作製した現像剤によって形成された画像の画像濃度および画像かぶりの評価とを表1に示す。
Figure 2006243671
表1より、本発明の製造方法で製造した磁性一成分トナー粒子(実施例1〜3)は、粒径が小径であって粒径分布が狭く、形状が球形かつ均一であった。また、磁性粉の分散性も良好であった。したがって、このようなトナーは好適な帯電性能および流動性を有するので、長期使用後においてもトナーの帯電性が劣化せず、充分な画像濃度を有し、かつ画像かぶりが発生しない安定した画像を得ることができた。
一方、溶融混練粉砕法によって製造した磁性一成分トナー粒子(比較例1)は、粒径分布が広く、その形状が不均一なものであった。その結果、トナーを収容する容器内での攪拌時におけるトナーの流動性が悪化してトナーの帯電性能が劣り、長期使用すると画像かぶりが発生した。
本発明の静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法に好適に用いられるトナー粒子製造装置1を簡略化して示す系統図である。
符号の説明
1 トナー粒子製造装置
2 温度計
3 圧力計
4 ヒータ
5 減圧バルブ
6 攪拌手段
7 反応容器
8 ガスボンベ
9,12 加圧ポンプ
10 原料ガス供給バルブ
11 タンク
13 助溶剤供給バルブ
14 分散物供給管
15 トナー粒子捕集容器
16 超臨界流体
17 溶融混練物
18 助溶剤
19 分散剤
20 トナー粒子

Claims (6)

  1. 結着樹脂と磁性粉とを含む静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法において、
    少なくとも結着樹脂および磁性粉を溶融混練する溶融混練工程と、
    溶融混練工程で得られる溶融混練物を、超臨界流体または亜臨界流体中に投入し、加熱しながら攪拌する加熱攪拌工程と、
    超臨界流体または亜臨界流体の圧力を減少させる減圧工程とを含むことを特徴とする静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法。
  2. 溶融混練工程では、
    顔料を、結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練することを特徴とする請求項1記載の静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法。
  3. 溶融混練工程では、
    ワックスを、結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練することを特徴とする請求項1または2記載の静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法。
  4. 溶融混練工程では、
    帯電制御剤を、結着樹脂および磁性粉とともに溶融混練することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法。
  5. 超臨界流体または亜臨界流体は、
    二酸化炭素であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の静電荷現像用磁性一成分トナーの製造方法によって製造される静電荷現像用磁性一成分トナー。
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