JP2006237184A - マスク補正方法および露光用マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】極短紫外光に対応する露光用マスクについて、斜め入射効果による影響を考慮したマスク補正を行えるようにして、ウエハ上転写像の忠実度低下を回避する。
【解決手段】マスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクについてのマスク補正方法において、マスク表面へ斜め入射する極短紫外光を当該マスク表面に射影した射影ベクトルが前記マスクパターンの構成辺に対して平行でない場合に得られるウエハ上での転写像について、当該構成辺を含むパターン部分に生じる当該パターン部分の中心に対する非対称度を認識する工程と、前記非対称度が予め設定された規定範囲に属するように前記マスクパターンまたは前記極短紫外光の光学系の少なくとも一方に対する補正処理を行う工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の回路パターンを形成するためのリソグラフィ工程にて用いられる露光用マスク、特にいわゆる極短紫外光に対応した反射型の露光用マスクについてのマスク補正方法に関する。さらには、その露光用マスクに関する。
近年、半導体装置の微細化に伴い、ウエハ上に塗布された光感光材料であるレジストを露光および現像して形成されるレジストパターン、および該レジストパターンをエッチングマスクとしてエッチング加工して得られる回路パターンの線幅は、益々極小化が要求されている。また、線幅のみならず、パターン間ピッチ等についても、更なる極小化が要求されている。このような極小化の要求についてはレジストの露光に用いる光の波長をより短波長にすることで対応が可能となるが、光の波長と解像度との関係は、以下に示すレイリーの式で表わされることが知られている。
w=k1×(λ/NA)・・・(1)
この(1)式において、wは解像される最小のパターン幅、NAは投影光学系のレンズの開口数、λは露光光の波長である。また、k1は、主にレジストの性能および超解像技術の選択等により決定されるプロセス定数であって、最適なレジストおよび超解像技術を用いればk1=0.35程度まで選択できることが知られている。なお、超解像技術とは、マスクを透過若しくは反射し、マスク上遮光パターンで回折された光の±1次回折光を選択的に用いることにより、波長よりも小さなパターンを得ようとするものである。
レイリーの式によれば、例えば157nmの波長を用いた場合に対応が可能な最小のパターン幅は、NA=0.9のレンズを用いるとすれば、w=61nmとなることがわかる。すなわち、61nmよりも小さなパターン幅を得るためには、さらに短い波長の露光光、あるいは液浸レンズを用いなければならない。例えば、157nmの波長を用いて液浸レンズを用いると、NA=1.2のレンズを用いた場合における最小のパターン幅は46nmとなる。
このため、45nmの世代からは、極短紫外光(EUV;Extreme Ultra Violet)と呼ばれる13.5nmを中心とした0.6nm程度の波長帯域を具備する露光光を用いることが検討されている(例えば、特許文献1参照)。極短紫外光を用いれば、例えばNA=0.25の露光装置においては、レイリーの式からk1≧0.6の条件下でw≧32.4nmの線幅を形成することができ、従前には達成できなかったパターン幅やパターンピッチ等の極小化にも対応可能となるからである。
ただし、13.5nmの波長の極短紫外光を用いる場合には、光透過型のマスクおよび光学系ではなく、光を反射する反射型マスクおよび反射型光学系によって、露光用マスクおよび光学系を構成する必要がある。これは、157nmの波長の紫外光までは、例えばCaF2(フッ化カルシウム)やSiO2(二酸化ケイ素)といった光透過性のある材料が存在するため、当該紫外光を透過させる構成のマスクおよび光学系を作製することができるが、13.5nmの波長の極短紫外光については、当該極短紫外光を所望の厚さでもって透過させる材料が存在していないからである。
また、反射型マスクを用いた場合には、マスク面で反射された光が、そのマスクに入射される光と相互に干渉することなく、投影光学系に導かれねばならない。そのため、反射型マスクに入射される光は、必然的にマスク面の法線に対して角度φを持った斜め入射となる。つまり、極短紫外光を用いて露光する場合には、露光用マスクのマスク面に入射される光が、そのマスク面の法線に対して角度を持った斜め入射となる(例えば、特許文献2参照)。この角度は、投影光学系のレンズの開口数NA、マスク倍率m、照明光源の大きさσから決まる。具体的には、例えばウエハ上に4倍の縮小倍率を持つマスクを用いた場合、NA=0.3の露光装置においては、光がマスク面の法線に対して4.30°よりも大きな入射角を持ってマスク上に入射しなければならない。また、これと同様に、NA=0.25の露光装置においては、光が3.58°よりも大きな入射角を持ってマスク上に入射しなければならない。ただし、実際の露光装置では、ミラーから構成される光学系の空間配置の制約および設計残存収差低減の理由から、上述した入射角よりも大きくなるように設計され、例えばNA=0.25であれば入射角が6°以上、NA=0.30であれば入射角が7°以上とすることが一般的である。
ところで、半導体装置の製造工程におけるリソグラフィ工程では、露光後においてウエハ上で所望通りの転写像(パターン形状)が得られることが求められる。ただし、光近接効果の影響があることから、露光用マスクを設計値通りに作成しても、必ずしも所望通りの転写像が得られるとは限らない。特に、上述したように、形成すべきパターン幅やパターンピッチ等の極小化が進展すると、パターンの微細化に伴って、マスクパターンと転写像の形状との差異が大きくなる傾向にある。そのため、リソグラフィ工程で用いられる露光用マスク上のマスクパターンに対しては、予め光近接効果を考慮して、設計段階で補正を加える光近接効果補正(Optical Proximity effect Correction:以下、単に「OPC」という)を行うことが一般的である(例えば、特許文献3参照)。
露光用マスク上のマスクパターンに対するOPCは、例えば、以下に述べるようにして行われる。通常、光透過型マスクの場合、マスク上に入射する光は、そのマスク表面に対して垂直に入射する。そのため、ウエハ上に転写される転写像のパターン中心位置は、マスク上におけるマスクパターン中心位置と一致する。このことから、ウエハ上に所望の形状とは異なる転写像が得られる場合において、所望形状の転写像を得るべくマスクパターンに対する補正を行う場合には、マスク上においてC=ΔL/Mmの関係が成立するようにすればよい。ここで、Cはマスク上でのパターン形状の補正量であり、ΔLはウエハ上に異なった形状で転写された像と所望形状との寸法差である。また、Mmはマスク誤差因子で、Mm=(ηΔW)/ΔMのように定義される。ここで、ηはマスク倍率である。したがって、ΔMmは、マスクパターンの寸法をΔMだけ変化させたときに、ウエハ上での転写像のパターン寸法がΔWだけ変化したときの比である。
特開2002−365785号公報 特開2003−257810号公報 特開2002−122977号公報
しかしながら、OPCは露光光がマスク表面に対して垂直に入射する光透過型マスクに適用すると非常に有効であるが、露光光が斜め入射する反射型マスクの場合には、以下に述べる理由により、OPCのみでは必ずしも適切な補正が行えるとは限らない。
例えば、マスク表面へ斜め入射する露光光をそのマスク表面に射影した射影ベクトルが、そのマスク面上に形成されたマスクパターンの構成辺に対して平行でない場合には、そのマスクパターンの構成辺によって影が生じて露光光の一部が遮蔽されてしまい、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じる。また、そのマスクパターンの構成辺を形成するマスク上吸収膜のパターン側壁により、露光光が吸収または反射されることでもウエハ上に伝達される光量に損失が生じる。さらには、マスク面上の反射面を構成する多層膜に露光光が入射し、その多層膜で反射された後、その反射光がマスク上吸収膜のパターン側壁により吸収または反射されることでもウエハ上に伝達される光量に損失が生じる。
このような光量の損失は、ウエハ上転写像のコントラスト劣化を招いて、解像性能の低下、レジストパターン断面形状の矩形性の劣化、レジストパターン側壁の粗さの増加等を引き起こす要因となるだけではなく、ラインアンドスペースパターンのようなマスク面上で対称性を有する図形であっても、ウエハ上転写像においてその転写像中心に対する対称性が崩れてしまう、といった事態を引き起こすおそれがある。
このように、コントラストが劣化し、かつ、対称性が低下してしまったウエハ上転写像については、そのウエハ上に異なった形状で転写された像と所望形状との寸法差ΔLに基づいてOPCを行うと、例えばラインアンドスペースパターンのような単純な形状でも、マスク面上に形成されたマスクパターンの図形形状を複雑に変形させる補正を行うことになる。このような複雑な図形形状への変形を伴う補正は、その図形形状のマスクパターンをマスク面上に形成することを考慮すると、極力避けるべきである。
そこで、本発明は、極短紫外光を用いたリソグラフィ工程における露光用マスクについて、斜め入射光に対する反射型マスクでもそのマスクパターンの補正を複雑な図形変形等を要することなく行えるようにして、ウエハ上転写像の忠実性が低下してしまうのを回避できるようにし、これにより当該リソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図ることを可能にする、マスク補正方法および露光用マスクを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出されたマスク補正方法である。すなわち、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、マスク面上に斜め入射する前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクについてのマスク補正方法であって、マスク表面へ斜め入射する前記極短紫外光を当該マスク表面に射影した射影ベクトルが前記マスクパターンの構成辺に対して平行でない場合に得られるウエハ上での転写像について、当該構成辺を含むパターン部分に生じる当該パターン部分の中心に対する非対称度を認識する工程と、前記非対称度が予め設定された規定範囲に属するように前記マスクパターンまたは前記極短紫外光の光学系の少なくとも一方に対する補正処理を行う工程と含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記目的を達成するために案出された露光用マスクである。すなわち、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、マスク面上に斜め入射する前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクであって、マスク表面へ斜め入射する前記極短紫外光を当該マスク表面に射影した射影ベクトルが前記マスクパターンの構成辺に対して平行でない場合に得られるウエハ上での転写像について、当該構成辺を含むパターン部分に生じる当該パターン部分の中心に対する非対称度を認識する工程と、前記非対称度が予め設定された規定範囲に属するように前記マスクパターンまたは前記極短紫外光の光学系の少なくとも一方に対する補正処理を行う工程とを経て得られたことを特徴とするものである。
上記手順のマスク補正方法および上記構成の露光用マスクによれば、マスクパターンに対する補正にあたり、先ず、斜め入射光をマスク表面に射影した射影ベクトルがマスクパターンの構成辺に対して平行でない場合でのウエハ上転写像について、その構成辺を含むパターン部分に生じる非対称度を認識する。これは、射影ベクトルがマスクパターン構成辺に対して平行でない場合には、垂直入射または射影ベクトルがマスクパターン構成辺に対して平行である場合とは異なり、斜め入射の影響によるウエハ上転写像の変形が生じ得るからである。「非対称度」とは、マスク面上で対称性を有する図形形状のパターン部分をウエハ上へ転写した場合でのその転写像上での非対称性を特定する度合のことをいう。具体的には、パターン部分の図形形状に応じて適宜決定されたパターン中心を基準とした場合に、その基準に対して対称性を有する二つのパターン構成辺を転写するための反射光の光強度の相違から得られる値、若しくはウエハ上転写パターン幅を与える光強度のパターン位置座標での勾配(いわゆるエッジコントラスト)が、非対称度の一例として挙げられる。
そして、非対称度を認識したら、その非対称度が予め設定された規定範囲に属するように、マスクパターンまたは極短紫外光の光学系に対する補正処理を行う。ここで行う補正処理としては、例えば、マスクパターンに対する場合であれば当該マスクパターンを形成する吸収膜の形成膜厚の補正を行い、また光学系に対する場合であれば当該光学系に生じる波面の補正を行うことが考えられる。つまり、ここでいう「マスク補正」には、露光用マスクを形成する際の補正処理と、露光用マスクを用いる際の補正処理とを含む。
この補正処理によって、当該補正後のマスクパターンでは、極短紫外光がマスク面上に斜め入射しても、当該極短紫外光を反射して得られるウエハ上転写像が、垂直入射または射影ベクトルがマスクパターン構成辺に対して平行である場合と略同等に、対称性を有したものとなる。つまり、当該補正後のマスクパターンによれば、マスク面上で対称性を有する図形形状のパターン部分を、その対称性を保ってウエハ上へ露光転写し得るようになる。
本発明のマスク補正方法および露光用マスクによれば、極短紫外光がマスク面上に斜め入射する場合であっても、マスクパターンの補正によって、垂直入射または射影ベクトルがマスクパターン構成辺に対して平行である場合と略同等の形状の転写像をウエハ上へ露光転写し得るので、斜め入射効果による影響を排除することが可能となる。しかも、非対称度が規定範囲に属するように補正を行うので、その補正を例えばマスクパターン吸収膜の形成膜厚補正や光学系に生じるコマ収差補正といった一律の補正基準(パラメータ)が適用される補正処理によって行うことができ、転写像と所望形状との寸法差ΔLに基づいて補正を行う場合のように、マスクパターンの図形形状の構成部分毎に補正量を相違させるといった、複雑な図形変形等を要する補正を行う必要もない。したがって、斜め入射効果の影響でウエハ上転写像の忠実性が低下してしまうのを回避できるようになり、当該転写像を所望通り(設計通り)のものとすることが可能となる。つまり、本発明による補正を行うことで、極短紫外光を用いたリソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図れるようになる。
以下、図面に基づき本発明に係るマスク補正方法および露光用マスクについて説明する。なお、当然のことではあるが、本発明は、以下に述べる実施の形態に限定されるものではない。
〔露光用マスクの概要〕
はじめに、露光用マスクの概略構成について簡単に説明する。ここで説明する露光用マスクは、半導体装置の製造方法における一工程であるリソグラフィ工程にて、極短紫外光を反射してウエハ上に所望パターン(例えば回路パターン)を転写するために用いられるものである。なお、ここで言う「極短紫外光」には、例えば波長が13.5nmのものに代表されるように、従前のリソグラフィ工程で用いられていた紫外光よりも短波長(例えば、1nm以上100nm以下)のものが該当する。
このような極短紫外光の反射によりウエハ上に所望パターンの転写像を露光転写すべく、露光用マスクは、図1に示すように、SiO2(二酸化ケイ素)ガラスや低膨張ガラス等の基板1上に、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜2と、そのマスクブランクス膜2上にパターニングされて極短紫外光を吸収する吸収膜3とが形成されて、構成されている。
マスクブランクス膜2は、例えばSi(ケイ素)層とMo(モリブデン)層とを交互に積層した構造で構成されるが、その積層の繰り返し数が40層以上であるものが一般的である。
また、吸収膜3は、極短紫外光を吸収する材料からなるもので、例えばTaN(タンタルナイトライド)層によって構成される。ただし、吸収膜3は、極短紫外光のマスク用材料として用いることのできるものであれば、他の材料からなるものであってもよい。具体的には、TaN以外にTa(タンタル)またはTa化合物、Cr(クロム)またはCr化合物、W(タングステン)またはW化合物等が考えられる。
なお、マスクブランクス膜2と吸収膜3との間には、吸収膜3を形成する際のエッチングストッパとして、あるいは吸収膜3形成後の欠陥除去時のダメージ回避を目的として、例えばRu(ルテニウム)層やSiO2(二酸化ケイ素)またはCr(クロム)によって構成されるバッファ膜(ただし不図示)を設けておくことが考えられる。
以上のような構成の露光用マスクを製造する場合には、基板1上にマスクブランクス膜2を成膜し、そのマスクブランクス膜2上に、必要に応じてバッファ膜を成膜した後、さらに吸収膜3を成膜し、周知のリソグラフィ技術を用いて、その吸収膜3を所望パターンに対応する形状にパターニングすればよい。これにより、当該所望パターンを露光転写するためのマスクパターンを有した、極短紫外光用の反射型露光用マスクが得られることになる。
〔斜め入射による影響の説明〕
以上のような構成の露光用マスクに対しては、露光光としての極短紫外光が斜め入射する。ここで、露光光の斜め入射による影響について説明する。
極短紫外光が斜め入射する露光用マスクにおいて、マスク表面に対する法線ベクトルに沿って極短紫外光をそのマスク表面に射影した射影ベクトルが、そのマスク面上に吸収膜3によって形成されたマスクパターンの構成辺に対して平行でない場合には、垂直入射または射影ベクトルがマスクパターン構成辺に対して平行である場合と異なり、そのマスクパターンがラインアンドスペースパターンのようなマスク面上で対称性を有する図形であっても、ウエハ上転写像にてその転写像中心に対する対称性が低下してしまうおそれがある。
ウエハ上転写像の対称性の低下は、露光用マスク上の吸収膜3が形成するパターンの
露光光の影側となるエッジ部分において、その光強度が低下することで生じると考えられてきた。
図2は、4倍マスク上で線幅176nm、ピッチ352nmのラインアンドスペースパターンで、ウエハ上に線幅44nm、ピッチ88nmのラインアンドスペースパターンの転写像を形成する場合の、マスク上光強度分布を示している。図例のマスク上光強度分布は、マスク表面に対する法線ベクトルに対して6.61°の角度を持つ露光光で得たものである。なお、図中において、中央部の影をつけた部分は、マスク上で吸収膜3が形成するパターン(以下「吸収パターン」という)が存在している部分である。また、図中では、露光光がマスク上に斜め入射する場合の他に、垂直入射する場合も合わせて示している。
図例のマスク上光強度分布によれば、マスク上の吸収パターン位置中心に対して、露光光がマスク上に斜め入射する場合には光強度分布が非対称になっており、露光光の入射側のエッジ近傍でマスク上光強度が大きく、また露光光の影側のエッジ近傍でマスク上光強度が小さくなっていることがわかる。一方、垂直入射の場合では、マスク上の吸収パターンの位置中心に対して、マスク上光強度分布は対称である。
図3は、4倍マスク上で線幅176nm、ピッチ352nmのラインアンドスペースパターンで、ウエハ上に線幅44nm、ピッチ88nmのラインアンドスペースパターンの転写像を形成する場合のウエハ上光強度分布を示している。図例のマスク上光強度分布は、投影露光光学系のNAが0.25、有効光源径の大きさσが0.80の条件で得たものである。この図中でも、中央部の影をつけた部分はマスク上で吸収パターンが存在している部分であり、また露光光がマスク上に斜め入射する場合の他に垂直入射する場合を合わせて示している。
図例のマスク上光強度分布においても、マスク上の吸収パターン位置中心に対して、斜め入射の場合には光強度分布が非対称であり、垂直入射の場合には光強度分布が対称となっている。
図4は、図3に示したウエハ上光強度分布の微分の絶対値を示したものである。この微分の絶対値は、次に示す(2)式によって求めることができる。
Figure 2006237184
図4によれば、露光光の影側で光強度分布の微分値、すなわちコントラストが顕著に低下していることがわかる。
このようなウエハ上転写像に生じる対称性の低下は、次の(3)式に示すウエハ上光強度分布関数で表現できる。
Figure 2006237184
ここで、a0は0次回折光の振幅、pnおよびqnはマイナス次数の回折光の実部と嘘部、rnおよびsnはプラス次数の回折光の実部と嘘部である。この(3)式の導出を簡単に説明する。極短紫外光を用いて、マスク上パターンをウエハ上に縮小転写する露光機構成で、光源と瞳面は共役の関係にある。また、マスク面とウエハ面は共役の関係にある。したがって、マスク面の光強度分布は、瞳面では、マスク面光強度の回折像となる。回折像は、マスク面の光強度をフーリエ変換して得られる。したがって、瞳を通過する回折光のみを取り出し、フーリエ逆変換を行うと、ウエハ上光強度分布が得られる。この原理に基づき、マスク上光強度分布をフーリエ変換し、回折光の振幅と位相を求め、回折光を複素座標上の値として表現する。
次に、回折光をフーリエスペクトルとしてディラックのδ関数で記述すると、次の(4)式に示すようになる。
Figure 2006237184
ここで、a0は0回折光の振幅、pnおよびqnはマイナス次数の回折光の実部と嘘部、rnおよびsnはプラス次数の回折光の実部と嘘部である。
図5は、フーリエスペクトルを求める手続きを示す説明図である。図例では、N≦2の場合を例にしている。
(4)式をフーリエ逆変換すると、次の(5)式が得られる。(5)式でmは瞳を通過する回折光の最大次数である。
Figure 2006237184
ただし、瞳内に0次回折光および±1次回折光のみが入る場合には、(4)式は、次の(6)式に示すように簡単なものとなる。
Figure 2006237184
この(6)式を逆フーリエ変換すると、次の(7)式が得られる。
Figure 2006237184
そして、空間周期ω1を改めてωと表記しなおし、(7)式の複素共役をとり、コヒーレント光による結像(σ=0)に対するウエハ上光強度分布関数を得ると、次に示す(8)式のようになる。
Figure 2006237184
この(8)式における中括弧の中は、空間周期の等しい項のみである。したがって、例えばマスク上への露光光の斜め入射によって、−1次回折光と+1次回折光がp1≠r1およびq1≠s1のように非対称になっても、ウエハ上光強度分布は転写像中心に対して対称になる。
一方、垂直入射を仮定した場合には、p1=r1およびq1=s1=0であるから、(7)式は、次に示す(9)式のように簡単になる。
Figure 2006237184
したがって、垂直入射を仮定した場合のコヒーレント結像に対するウエハ上光強度分布関数は、次に示す(10)式のようになる。
Figure 2006237184
垂直入射を仮定した場合は、空間周期の等しい項のみで、さらに三角関数sinに関する項の寄与がない。そのため、ウエハ上転写像は、転写像中心に対して対称になる。
ただし、マスク上への露光光が斜め入射する場合については、その斜め入射の場合のコヒーレント光による結像に対するウエハ上光強度分布関数を示す(8)式をさらに展開すると、次に示す(11)式が得られる。
Figure 2006237184
ここで、(11)式の係数を求めると、回折光の非対称性がウエハ上光強度分布に及ぼす影響を知ることができる。パーシャルコヒーレント光による結像の場合は、各次数の回折光の組み合わせを求め、それぞれの組み合わせに対応する瞳通過面積を乗じることで光強度分布関数を得ることができる。例えば、(8)式のマスク上斜め入射のコヒーレント光による結像に対するウエハ上光強度分布関数に対して、次に示す(12)式を得る。
Figure 2006237184
-1st_0Th_+1stは、−1次回折光、0次回折光および+1次回折光の組み合わせに対する瞳内の面積である。同様に、C-1st_0thは−1次回折光および0次回折光の組み合わせ、C0th_+1stは0次回折光および+1次回折の組み合わせに対する瞳内の面積である。C0thは0次回折光に対する瞳内の面積である。
図6は、これらの面積を、投影光学系のNA、有効光源径σ、露光波長λおよびパターンピッチpから求める手法の概要を示す説明図である。図例のように、投影光学系のNA、有効光源径σ、露光波長λおよびパターンピッチpが定まれば、(12)式における各瞳内の面積を求めることができる。
以上のことから、瞳内に0次回折光および±1次回折光のみが入る場合には、パーシャルコヒーレント露光であっても、中括弧の中は空間周期の等しい項のみであるから、−1次回折光と+1次回折光がp1≠r1、q1≠s1のように非対称であっても、ウエハ上光強度分布は転写像中心に対して対称になる。
しかしながら、瞳内に0次回折光および±1次回折光に加えて、±2次回折光が入る場合には、(4)式は、次の(13)式に示すようになる。
Figure 2006237184
この(13)式を逆フーリエ変換すると、次の(14)式が得られる。
Figure 2006237184
ここで、ω1=ωおよびω2=2ωと置くと、(14)式から次の(15)式が得られる。
Figure 2006237184
この(15)式の複素共役をとり、コヒーレント結像に対するウエハ上光強度分布関数を得ると、次に示す(16)式のようになる。
Figure 2006237184
この(16)式における中括弧の中には、ωと2ωの空間周期の異なる項があるため、マスク上斜め入射の場合に、ウエハ上光強度分布が転写像中心に対して非対称になることがある。
なお、垂直入射の場合は、p1=r1、p2=r2、q1=u1=q2=u2=0であるから、次に示す(17)式のようになる。
Figure 2006237184
この(17)式は、sinωxとsin2ωxの項がなく、cos関数の項だけである。したがって、ウエハ上光強度分布は、転写像中心に対して対称になる。
また、パーシャルコヒーレント結像の場合のウエハ上光強度分布関数は、上述した(12)式の場合と同様に得ることができる。すなわち、マスク上斜め入射のコヒーレント結像のウエハ上光強度分布関数を示す(16)式をさらに展開する。例えば、a1=p1+r1、a2=p2+r2、b1=p1−r1、b2=p2−r2、ζ1=s1−q1、ζ2=s2−q2、η1=s1+q1、η2=s2−q2と置いて展開すると、次に示す(18)式のようになる。
Figure 2006237184
ここで、回折光が瞳内を通過する場合のウエハ上コヒーレント光による結像に対する光強度分布関数は、既に説明したように、(3)式によって示される。
Figure 2006237184
この(3)式において、±2次以上の回折光が瞳内を通過する場合は、大括弧の中にωからnω(n≧2)の空間周期の異なる項が存在する。そのため、ウエハ上光強度分布は、転写像中心に対して非対称になる場合がある。
このように、±1次回折光のみがウエハ上転写像形成に寄与する場合には、ウエハ上転写像は転写像中心に対して必ず対称になる。±1次回折光のみがウエハ上転写像形成に寄与する場合としては、次に述べるような場合が挙げられる。例えば、バイナリマスクを使用し、ライン幅とスペース幅が等しい密集繰り返しパターンを、完全コヒーレント照明でウエハ上のレジストに転写像を形成する場合、像形成に寄与する±1次回折光が、瞳面の遮断周波数よりも内側を通り±1次回折光が結像に寄与する場合である。瞳面の遮断周波数は、次の(19)式によって示される。
Figure 2006237184
±1次回折光が瞳を通過する位置は、ウエハ上座標で記述されたパターンピッチpの逆数である。そのため、瞳面の遮断周波数が次の(20)式を満たせば、±1次回折光は瞳の内側を通過することになる。
Figure 2006237184
これと同様に、±2回折光が瞳を通過する位置は、ウエハ上座標で記述されたパターンピッチpの逆数の2倍である。そのため、瞳面の遮断周波数が次の(21)式を満たせば、±2次回折光は瞳の内側を通過することになる。
Figure 2006237184
ここで、εは、回折光が瞳面を通過する位置の補正係数である。θをマスク上斜め入射角、λを露光光の波長、pをパターンピッチとすると、±n次(n≠0)回折光の回折角は、次の(22)式で与えられる。
Figure 2006237184
つまり、マスク上斜め入射でかつピッチが小さい条件では、±2次以上の回折光が瞳を通過する位置は、±1回折光の瞳を通過する位置の整数倍で表わすことができない。
したがって、上述した(20)式および(21)式から、±1次回折光のみが結像に寄与する条件とは、次に示す条件を満たす場合であると言える。すなわち、−1次回折光については、次の(23)式で与えられる条件を満たす場合であり、+1次回折光については、次の(24)式で与えられる条件を満たす場合である。
Figure 2006237184
Figure 2006237184
ε-1は−2次回折光に対して回折光が瞳面を通過する位置の補正係数であり、ε+1は+2次回折光に対して回折光が瞳面を通過する位置の補正係数である。(22)式により、マスク上斜め入射の場合は、−2次回折光と+2次回折光が瞳面を通過する位置の絶対値が異なるためである。
図7は、回折光が瞳を通過する位置を、マイナス次数の回折光に対して瞳面の遮断周波数で規格化して示したものである。規格化した相対位置Positionは、−n次回折光に対して、次に示す(25)式で表される。
Figure 2006237184
これと同様に、図8は、回折光が瞳を通過する位置を、プラス次数の回折光に対して瞳面の遮断周波数で規格化して示したものである。規格化した相対位置Positionは、+n次回折光に対して、次に示す(26)式で表される。
Figure 2006237184
ε-nおよびε+nは、それぞれ、マイナス次数の回折光およびプラス次数の回折光が瞳面を通過する位置の補正係数である。パーシャルコヒーレント照明を用いる場合は、各次数の回折光はそれぞれ有効光源の大きさσの面積を持って瞳を通過する。つまり、有効光源の大きさσに対して、次の(27)式を満足すれば、±1次回折光の一部は瞳の内側を通過する。
Figure 2006237184
したがって、図7および図8の場合においては、±1回折光の瞳内通過位置が、1.0以下であれば、回折光中心位置は瞳内にあることになる。一方、±1回折光の瞳内通過位置が、1.0<Position≦2.0であれば、次の(28)式を満足する場合に、±1次回折光の一部は瞳の内側を通過する。±2次以上の回折光に対しても同様である。
Figure 2006237184
以上に述べた理由により、ウエハ上転写像の対称性の低下は、±2次以上の回折光が結像に寄与する場合に生じ得るのである。
〔マスク補正方法の概要〕
上述したように、斜め入射による影響でウエハ上転写像の対称性が低下すると、所望の形状とは異なる転写像が得られることになる。そこで、図1に示した露光用マスクを製造する場合には、ウエハ上転写像の対称性が低下した場合であっても、所望形状の転写像を得るべく、吸収膜3をパターニングするのに先立って、マスクパターンに対する補正を行うようにする。
ここで、本発明に係るマスク補正方法について説明する。ここで説明するマスク補正方法は、上述したウエハ上転写像の対称性の低下に伴う当該ウエハ上転写像の変形を補正するためのものである。
ここで説明するマスク補正方法では、マスクパターンに対する補正にあたり、先ず、斜め入射光をマスク表面に射影した射影ベクトルがマスクパターンの構成辺に対して平行でない場合でのウエハ上転写像について、その構成辺を含むパターン部分に生じる非対称度を認識する工程を行う。これは、射影ベクトルがマスクパターン構成辺に対して平行でない場合には、垂直入射または射影ベクトルがマスクパターン構成辺に対して平行である場合とは異なり、斜め入射の影響によるウエハ上転写像の変形が生じ得るからである。この工程は、例えば、公知のシミュレーション技術を用いて行うことが考えられる。
この工程で認識する「非対称度」とは、マスク面上で対称性を有する図形形状のパターン部分をウエハ上へ転写した場合におけるその転写像上での非対称性を特定する度合のことをいう。具体的には、パターン部分の図形形状に応じて適宜決定されたパターン中心を基準とした場合に、その基準に対して対称性を有する二つのパターン構成辺を転写するための反射光の光強度の相違から得られる値が、非対称度の一例として挙げられる。
そして、非対称度を認識したら、その非対称度が予め設定された規定範囲に属するように、マスクパターンまたは極短紫外光の光学系に対する補正処理をする工程を行う。ここで行う補正処理としては、例えば、マスクパターンに対する場合であれば当該マスクパターンを形成する吸収膜の形成膜厚の補正を行い、また光学系に対する場合であれば当該光学系に生じる波面の補正を行うことが考えられる。
この補正処理によって、当該補正後のマスクパターンでは、露光光がマスク面上に斜め入射しても、その露光光を反射して得られるウエハ上転写像が、垂直入射または射影ベクトルがマスクパターン構成辺に対して平行である場合と略同等に、対称性を有したものとなる。つまり、補正後のマスクパターンによれば、マスク面上で対称性を有する図形形状のパターン部分を、その対称性を保ちつつウエハ上へ露光転写し得るようになるのである。
したがって、上述した各工程を含むマスク補正方法およびそのマスク補正方法を経て得られる露光用マスクによれば、露光光がマスク面上に斜め入射する場合であっても、マスクパターンの補正によって、垂直入射または射影ベクトルがマスクパターン構成辺に対して平行である場合と略同等の形状の転写像をウエハ上へ露光転写し得るので、斜め入射効果による影響を排除することが可能となる。しかも、非対称度が規定範囲に属するように補正を行うので、その補正を例えばマスクパターン吸収膜の形成膜厚補正や光学系に生じる波面の補正といった一律の補正基準(パラメータ)が適用される補正処理によって行うことができ、転写像と所望形状との寸法差ΔLに基づいて補正を行う場合のように、マスクパターンの図形形状の構成部分毎に補正量を相違させるといった、複雑な図形変形等を要する補正を行う必要もない。したがって、斜め入射効果の影響でウエハ上転写像の忠実性が低下してしまうのを回避できるようになり、当該転写像を所望通り(設計通り)のものとすることが可能となる。つまり、上述した各工程を含む補正を行うことで、極短紫外光を用いたリソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図れるようになる。
〔マスク補正の具体例〕
次に、上述したマスク補正の詳細について、具体例を挙げて説明する。
ここでは、パーシャルコヒーレント照明を用いた場合において、±2次以上の回折光が結像に寄与する場合について例に示す。なお、比較のために、±1次回折光のみが結像に寄与する場合についても例に示す。
また、露光光学条件は、投影光学系のNA=0.25、有効光源径σ=0.8、マスク上斜め入射角度6.61°である。さらに、吸収膜3としてTaからなるものを用いており、以下の3種類のラインアンドスペースパターン、すなわち1)ウエハ上ライン線幅22nmおよびウエハ上ピッチ44nmで、0次回折光と±1次回折光が結像に寄与するラインアンドスペースパターン、2)ウエハ上ライン線幅22nmおよびウエハ上ピッチ88nmで、0次回折光と±1次回折光と±2次回折光が結像に寄与するラインアンドスペースパターン、3)ウエハ上ライン線幅44nmおよびウエハ上ピッチ88nmで、0次回折光と±1次回折光と±2次回折光が結像に寄与するラインアンドスペースパターンを例に挙げる。
図9は、ウエハ上転写像の非対称度を認識する手法の例について説明するための図である。ウエハ上転写像の対称度は、次の(29)式に示すように、ターゲットとする線幅wdと光強度の対数のパターン位置に対する微分の積から特定される規格化対数勾配(Normalized Image-Log Slope、以下「NILS」という)の左右エッジに対する値の違いとして与えられる。
Figure 2006237184
図10は、ウエハ上ライン線幅22nmおよびウエハ上ピッチ44nm、0次回折光と±1次回折光のみが結像に寄与する場合の、Taからなる吸収膜3の厚さに対する、左右エッジのNILSの具体例を示す説明図である。この場合には、±1次回折光のみが結像に寄与するので、ウエハ上転写像は対称である。
図11は、ウエハ上ライン線幅22nmおよびウエハ上ピッチ88nm、0次回折光と±1次回折光と±2次回折光が結像に寄与する場合の、Taからなる吸収膜3の厚さに対する、左右エッジのNILSの具体例を示す説明図である。この場合にも、ウエハ上転写像は略対称である。
図12は、ウエハ上ライン線幅44nmおよびウエハ上ピッチ88nm、0次回折光と±1次回折光と±2次回折光が結像に寄与する場合の、Taからなる吸収膜3の厚さに対する、左右エッジのNILSの具体例を示す説明図である。この場合には、ウエハ上転写像の対称性は、吸収膜3の膜厚の増加に伴って低下する。
図13は、ウエハ上光強度分布の対称性低下を表すためのNILS比の具体例を示す説明図である。NILS比とは、次の(30)式に示すように、露光光が入射する側のパターンエッジ(図9中の左エッジ)のNILSと、露光光に対して影側となる側のパターンエッジ(図9中の右エッジ)のNILSの比で定義されるものである。
Figure 2006237184
このNILS比が0.0%より小さければ、露光光が入射する側のパターンエッジのほうが、露光光に対して影側となる側のパターンエッジよりもエッジコントラストが大きい。一方、NILS比が0.0%より大きければ、露光光が入射する側のパターンエッジのほうが、露光光に対して影側となる側のパターンエッジよりもエッジコントラストが小さい。
図13に示したように、ウエハ上ライン線幅22nmおよびウエハ上ピッチ44nmの±1次回折光のみが結像に寄与する場合には、NILS比は常に0.0%であり、転写像は対称である。ウエハ上ライン線幅22nmおよびウエハ上ピッチ88nmの±1次回折光と±2次回折光が結像に寄与する場合には、NILS比は常に0.0%よりも大きく、転写像は非対称である。ウエハ上ライン線幅44nmおよびウエハ上ピッチ88nmの±1次回折光と±2次回折光が結像に寄与する場合には、NILS比は吸収膜3の膜厚の小さい条件で0.0%よりも大きく転写像は非対称であり、吸収膜3の膜厚が60nm前後でNILS比は0.0%となり転写像は対称になり、吸収膜3の膜厚が大きい条件でNILS比は0.0%よりも小さくなり転写像は非対称になる。
このように、NILS比によって、マスク面上で対称性を有する図形形状のパターン部分をウエハ上へ転写した場合におけるその転写像上での非対称性の度合を特定することができる。つまり、NILS比が、ウエハ上転写像についての「非対称度」に相当するのである。
ただし、非対称度は、必ずしもNILS比に限定されるものでないことは勿論である。
そして、NILS比によってウエハ上転写像の非対称度を認識した後は、そのNILS比が予め設定された規定範囲に属するように、マスクパターンまたは露光光の光学系の少なくとも一方に対する補正処理を行う。
マスクパターンに対する補正処理を行う場合であれば、そのマスクパターンを構成する吸収膜3についての成膜精度等を勘案して、例えばNILS比に対する規定範囲を±4.0%以下と設定し、図13に示したNILS比と吸収膜3の膜厚との関係に基づいて、NILS比が±4.0%以下となるように吸収膜3の膜厚を決定し、その決定した膜厚で吸収膜3の成膜を行えばよい。このような補正処理の後に、吸収膜3の成膜を行って露光用マスクを構成すれば、図12に示したウエハ上ライン線幅44nmおよびウエハ上ピッチ88nm、±1次回折光と±2次回折光が結像に寄与する場合であっても、ウエハ上転写像の対称性が崩れてしまうのを抑制し得るようになる。
例えば、4倍マスク上でパターンピッチを352nm(ウエハ上では88nm)に固定し、そのパターンピッチでマスク上ラインパターン線幅を64nmから272nmの間で適宜設定し、ウエハ上転写像を得る場合の、NILS比を求める。ここで、4倍マスク上でパターンピッチを352nmに固定したときの、マスク上ライン線幅が、64nm、176nmおよび272nmでのマスク構造断面の模式図を、図14に示す。図14(a)のようにマスク上ライン線幅が64nmのときは孤立ラインパターンとなり、図14(b)のようにマスク上ライン線幅が176nmのときはラインパターンとスペースパターンが等間隔で繰り返すパターンとなり、図14(c)のようにマスク上ライン線幅が272nmの時は孤立スペースパターンとなる。これらパターンでは、4倍マスク上パターンピッチを352nmに固定しているので、NA=0.25およびσ=0.80の露光光学条件で露光した場合、0次回折光、±1次回折光および±2次回折光が結像に寄与する。
図15および図16は、これらのパターンを用いたときの入射側エッジのNILS、影側エッジのNILSおよびNILS比について、その具体例を示す説明図である。図15はTaからなる吸収膜3の膜厚が64nmの場合を示しており、図16はTaからなる吸収膜3の膜厚が107nmの場合を示している。図15に示した膜厚64nmの場合は、NILS比が±4%以内であり、良好な対称性が得られていることがわかる。ところが、図16に示した膜厚107nmの場合は、4倍マスク上のラインパターン線幅が116nmから176nmの間では、NILS比が−4%よりも大きくなっている。すなわち、この範囲の4倍マスク上のラインパターン線幅では、ウエハ上転写像の対称性が許容基準を超えてしまう。
ところで、吸収膜3の膜厚は、NILS比のみならず、露光光の入射角度や吸収膜3が構成するマスクパターンのパターンレイアウト等をも考慮して決定することが望ましい。ウエハ上転写像におけるパターン線幅は、露光光の入射方向に対するパターンレイアウトへの依存性を有するからである。
図17は、22nmライン線幅を持つT字形状パターンの具体例を示す説明図である。図例において、露光光の入射方向とパターンレイアウトの関係は3種類に分類され、それぞれに(a)Headレイアウト、(b)Tailレイアウトおよび(c)Standingレイアウトとする。このようなT字形状パターンは、Headレイアウトを例にすると、x方向にウエハ上160nmのパターンピッチを持ち、y方向に80nmのパターンピッチを持ち、どちらの方向にも±2次以上の回折光が結像に寄与する。そのため、図例のパターンでは、入射光ベクトルをマスク表面に対して射影した射影ベクトルとマスク上パターンの任意の一構成辺が直交する場合に、その構成辺を持つライン線幅を小さくする補正を行っている。最も線幅変化の大きい領域は、図中で評価線幅と記載されているスペース幅である。
図18は、22nmライン線幅を持つT字形状パターンについて、それぞれのレイアウトに対するスペース幅を、入射角度に対して示した説明図である。図例では、T字形状パターンを構成する吸収膜3の膜厚が、64nm、86nmおよび107nmのそれぞれに場合について、スペース幅と入射角度との関係を示している。図例によれば、(a)Headレイアウトおよび(b)Tailレイアウトで、入射角度に対する線幅変化が大きい。また、吸収膜3の膜厚が大きいほど、入射角度に対する線幅変化が大きい。
図19は、22nmライン線幅を持つT字形状パターンに対して、垂直入射の場合におけるスペース幅に対する斜め入射の場合のスペース幅の比を、それぞれのレイアウトについて示した説明図である。図例でも、T字形状パターンを構成する吸収膜3の膜厚が、64nm、86nmおよび107nmのそれぞれに場合を示している。この垂直入射の場合におけるスペース幅に対する斜め入射の場合のスペース幅の比を、以下「スペース幅差シフト」という。マスク上に露光光が垂直に入射する場合を基準としたスペース幅差シフトが0%であれば、垂直入射の場合におけるスペース幅と斜め入射の場合におけるスペース幅とが等しい。スペース幅差シフトが0%よりも大きければ、垂直入射の場合のスペース幅よりも斜め入射の場合のスペース幅のほうが小さい。図例では、(b)Tailレイアウトのスペース幅差シフトが最も大きい。
ここで、例えばスペース幅差シフトの許容範囲を5%とすると、マスク上許容入射角度は、吸収膜3の膜厚が107nmの場合で5.8°、86nmの場合で7.8°、64nmの場合で8.4°である。つまり、入射角6.61°で略対称な転写像が得られる膜厚64nmの場合には、入射角度7.3°まで垂直入射と同じスペース幅が得られることになる。また、露光装置のマスク上斜め入射角度は、略6°であるので、膜厚86nmの場合および膜厚64nmの場合であれば、スペース幅差シフトの許容範囲5%を満たすことになる。
ただし、スペース幅差シフトは極力小さいほうが望ましい。したがって、膜厚86nmおよび膜厚64nmが許容範囲5%を満たすのであれば、スペース幅差シフトが小さい膜厚64nmを選択する。
このように、22nmライン線幅を持つT字形状パターンについてであれば、NILS比が±4.0%以下となり、またスペース幅差シフトの許容範囲5%を満たす吸収膜3の膜厚として、その吸収膜3の膜厚を64nmに決定する。そして、その決定した膜厚で吸収膜3の成膜を行って、22nmライン線幅を持つT字形状パターンを形成する。
図20は、32nmライン線幅を持つT字形状パターンの具体例を示す説明図である。図例においても、露光光の入射方向とパターンレイアウトの関係は、(a)Headレイアウト、(b)Tailレイアウトおよび(c)Standingレイアウト3種類に分類される。このようなT字形状パターンは、Headレイアウトを例にすると、x方向にウエハ上320nmのパターンピッチを持ち、y方向に80nmのパターンピッチを持ち、どちらの方向にも±2次以上の回折光が結像に寄与する。そのため、図例のパターンでも、入射光ベクトルをマスク表面に対して射影した射影ベクトルとマスク上パターンの任意の一構成辺が直交する場合に、その構成辺を持つライン線幅を小さくする補正を行っている。最も線幅変化の大きい領域は、図中で評価線幅と記載されているスペース幅である。
図21は、32nmライン線幅を持つT字形状パターンについて、それぞれのレイアウトに対するスペース幅を、入射角度に対して示した説明図である。図例でも、T字形状パターンを構成する吸収膜3の膜厚が、64nm、86nmおよび107nmのそれぞれに場合について、スペース幅と入射角度との関係を示している。図例によれば、(a)Headレイアウトおよび(b)Tailレイアウトで、入射角度に対する線幅変化が大きい。また、吸収膜3の膜厚が大きいほど、入射角度に対する線幅変化が大きい。
図22は、32nmライン線幅を持つT字形状パターンに対して、そのスペース幅差シフトを、それぞれのレイアウトについて示した説明図である。図例でも、T字形状パターンを構成する吸収膜3の膜厚が、64nm、86nmおよび107nmのそれぞれに場合を示している。図例では、(a)Headレイアウトおよび(b)Tailレイアウトのスペース幅差シフトが最も大きい。
ここで、例えばスペース幅差シフトの許容範囲を5%とすると、マスク上許容入射角度は、吸収膜3の膜厚が107nmの場合で6.2°、86nmの場合で6.0°、64nmの場合で7.2°である。つまり、入射角6.61°で略対称な転写像が得られる膜厚64nmの場合には、入射角度7.2°まで垂直入射と同じスペース幅が得られることになる。また、露光装置のマスク上斜め入射角度は、略6°であるので、膜厚107nmの場合、膜厚86nmの場合および膜厚64nmの場合のいずれも、スペース幅差シフトの許容範囲5%を満たすことになる。ただし、スペース幅差シフトは極力小さいほうが望ましいことから、スペース幅差シフトが小さい膜厚64nmを選択する。
このように、32nmライン線幅を持つT字形状パターンについてであれば、NILS比が±4.0%以下となり、またスペース幅差シフトの許容範囲5%を満たす吸収膜3の膜厚として、その吸収膜3の膜厚を64nmに決定する。そして、その決定した膜厚で吸収膜3の成膜を行って、32nmライン線幅を持つT字形状パターンを形成する。
図23は、22nmライン線幅を持つT字形状パターンおよび32nmライン線幅を持つT字形状パターンのそれぞれについて、許容入射角度と吸収膜膜厚との関係を纏めて示した説明図である。
ウエハ上転写像の非対称度を是正するための補正は、上述したマスクパターンに対する補正処理、詳しくは吸収膜膜厚についての補正処理と合わせて、または当該補正処理とは全く別に、露光光の光学系に対する補正処理によっても行うことができる。
次に、露光光の光学系に対する補正処理について説明する。
露光光の光学系に対する補正処理を行う場合であれば、例えばNILS比に対する規定範囲を±4.0%以下と設定し、NILS比が±4.0%以下となるように光学系に生じる波面を補正すればよい。波面の補正としては、例えば、コマ収差の補正が挙げられる。このようなコマ収差についての補正処理の後に、露光用マスクに対する露光を行えば、ウエハ上転写像の対称性が崩れてしまうのを抑制し得るようになる。
光学系におけるレンズの収差とウエハ上転写像の対称性は、ゼルニケ(Zernike)多項式で記述される次の3種類の収差で評価することができる。
例えば、コマ収差に対応する波面は、瞳面上で互いに逆位相の左右反対称な波面を与え、次に示す(31)式で表現され、ゼルニケ多項式のZ02項(Tilt)とZ07項(3次コマ)からなる。図24は、コマ収差に対応する波面と波面の凹凸の方向の具体例を示している。
Figure 2006237184
また、例えば、非点収差に対応する波面は、瞳面上で左右等しい位相の波面を与え、次に示す(32)式で表現され、ゼルニケ多項式のZ05項(3次非点)とZ12項(5次非点)からなる。図25は、非点収差に対応する波面と波面の凹凸の方向の具体例を示している。
Figure 2006237184
また、例えば、球面収差に対応する波面は、瞳面上で同心円状の波面を与え、次に示す(33)式で表現され、ゼルニケ多項式のZ09項(3次球面)からなる。図26には、球面収差に対応する波面と波面の凹凸の方向の具体例を示している。
Figure 2006237184
そして、これらのことを踏まえつつ、NILSを用いて、上述した各収差がウエハ上転写像の対称性低下に与える影響を、波面誤差−0.030λRMS(Root Mean Square)から+0.030λRMSまで評価する。RMSは、例えば、次に示す(34)式で定義される。
Figure 2006237184
図27〜29は、収差量とNILSの関係の具体例を示す説明図である。図27では、マスク上斜め入射でTaからなる吸収膜の膜厚が107nmの条件における収差量とNILSの関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8、マスク上斜め入射角6.61°である場合を例に挙げて示している。図28では、マスク上斜め入射でTaからなる吸収膜の膜厚が64nmの条件における収差量とNILSの関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8、マスク上斜め入射角6.61°である場合を例に挙げて示している。図29では、マスク上垂直入射でTaからなる吸収膜の膜厚が107nmの条件における収差量とNILSの関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8、マスク上垂直入射の場合を例に挙げて示している。
図27(a)に示すコマ収差に関しては、吸収膜の膜厚が107nmの場合に、波面誤差をマイナスの方向に増大させていくと、ウエハ上光強度分布が対称に近づき、−0.025λRMSで対称になる。逆に、波面誤差をプラスの方向に増大させていくと、非対称度が大きくなる。NILS比で評価した、波面誤差+0.030λRMSの対称性低下は−13.1%である。また、図27(b)に示す非点収差および図27(c)に示す球面収差の場合は、波面誤差をプラスの方向およびマイナスの方向に増加させても、ウエハ上光強度分布の対称性はほとんど影響を受けない。
また、図28(a)に示すように、吸収膜の膜厚が64nmの場合に、コマ収差によるウエハ上光強度分布の対称性の低下は、マイナス方向の波面誤差とプラスの方向の波面誤差で略等しい。この対称性低下の特徴は、図29(a)に示した垂直入射を仮定した場合と略等しい。図28(b)および(c)に示すように、マスク上斜め入射に対する非点収差および球面収差に対する対称性の低下の特徴もまた、図29(b)および(c)に示したマスク上垂直入射を仮定した場合に対する対称性の特徴と略等しい。すなわち、ウエハ上光強度分布の対称性が確保されていれば、波面誤差に対する対称性低下の特徴は、マスク上斜め入射とマスク上垂直入射の場合とで同等になる。
このように、ウエハ上転写像の対称性が保たれていれば、収差に対する対称性の変化も収差を加える方向に対して対称になる。また、入射方向に対するウエハ上転写線幅のパターンレイアウト依存性も小さくできる。
このことから、露光光の光学系に対する補正処理を行う場合には、その光学系における収差に対応する波面を調整することで、ウエハ上対称な光強度分布を得るようにするのである。
次に、波面を調整することで、ウエハ上対称な光強度分布を得る手法について説明する。
図30〜33は、収差量と光強度分布関数の関係の具体例を示す説明図である。図30では、マスク上斜め入射でTaからなる吸収膜の膜厚が107nmの条件における収差量と光強度分布関数との関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8、マスク上斜め入射角6.61°である場合を例に挙げて示している。図31では、マスク上斜め入射でTaからなる吸収膜の膜厚が64nmの条件における収差量と光強度分布関数との関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8、マスク上斜め入射角6.61°である場合を例に挙げて示している。図32では、マスク上垂直入射でTaからなる吸収膜の膜厚が107nmの条件における収差量と光強度分布関数との関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8である場合を例に挙げて示している。図33では、マスク上垂直入射でTaからなる吸収膜の膜厚が64nmの条件における収差量と光強度分布関数との関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8である場合を例に挙げて示している。
図30に示した収差量と光強度分布関数との関係は、膜厚107nmの±1次回折光の位相に、それぞれ逆方向に位相を変化させ、コマ収差の収差量を与え、これら回折光の位相と振幅をフーリエスペクトルで記述した後にフーリエ逆変換し、(18)式に基づくウエハ上光強度分布関数の係数を得たものである。この図30に示したコマ収差の光強度分布関数の係数は、マイナス方向の収差量の増加とともに、対称性の低下に寄与するsin(nωx)(1≦n≦4)に関する項の係数が小さくなっていく。位相のずれを−0.06waves与えると、sinに関する項の係数が略ゼロになり、光強度分布関数の係数はcosに関する項のみで構成される。その結果、対称なウエハ上転写像が得られるのである。また、図27(a)で観察された、コマ収差−0.025λRMSで得られる対称な転写像は、対称性の低下に寄与するsin(nωx)(1≦n≦4)に関する項が消え、cosに関する項のみで光強度分布関数が記述されることで得られる。
図31に示した収差量と光強度分布関数との関係においても、マイナス方向の収差量の増加とともに、対称性の低下に寄与するsin(nωx)(1≦n≦4)に関する項の係数が小さくなっていく。位相のずれを−0.04waves与えると、sinに関する項の係数が略ゼロになり、光強度分布関数の係数はcosに関する項のみで構成される。その結果、対称なウエハ上転写像が得られる。
一方、図32および図33に示すように、マスク上垂直入射のときには、収差が無い場合cosに関する項のみで光強度分布関数が記述され、コマ収差量の増加とともにsinに関する項が増大する。
これら図30に示した関係と図32に示した関係、および、図31に示した関係と図33に示した関係とを、それぞれ比較すると、斜め入射でsinに関する項の係数がゼロになる場合と、マスク上垂直入射で収差が無いときの光強度分布関数の係数は、略一致することがわかる。すなわち、波面を調整することで、ウエハ上対称な光強度分布を得ることができるのである。
これらのことから、露光光の光学系に対する補正処理を行う場合には、露光用マスクに対する露光に際して、NILS比が±4.0%以下となるように、コマ収差についての補正を行い、その収差の波面を調整する。コマ収差についての補正は、例えば収差補正板に代表される公知技術を用いて実現することが考えられる。
このように、本実施形態で説明した「マスク補正」には、例えばマスクパターンに対する補正処理のように、露光用マスクを形成する際における補正処理と、例えば露光光の光学系に対する補正処理のように、露光用マスクを用いる際における補正処理との両方を含む。ただし、必ずしも両方の補正処理を合わせて行う必要はなく、少なくとも一方を行うようにすればよい。いずれか一方の補正処理を行えば、斜め入射効果によってウエハ上転写像に生じる非対称性を是正して、その斜め入射効果による悪影響を排除することが可能となるからである。
なお、本実施形態で説明したマスク補正の具体例における各工程は、公知のシミュレーション技術を用いて行えばよい。すなわち、コンピュータとしての機能を備えた情報機器を用い、その情報機器にて所定プログラムを実行することによって、上述したマスク補正(シミュレーション)を実現すればよい。その場合に、所定プログラムは、予め情報機器内にインストールしておくことが考えられるが、予めインストールされているのではなく、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであっても、または有線若しくは無線による通信手段を介して配信されるものであってもよい。
本発明に係る露光用マスクの構成例を示す模式図である。 4倍マスク上で線幅176nm、ピッチ352nmのラインアンドスペースパターンで、ウエハ上に線幅44nm、ピッチ88nmのラインアンドスペースパターンの転写像を形成する場合の、マスク上光強度分布の具体例を示す説明図(その1)である。 4倍マスク上で線幅176nm、ピッチ352nmのラインアンドスペースパターンで、ウエハ上に線幅44nm、ピッチ88nmのラインアンドスペースパターンの転写像を形成する場合の、ウエハ上光強度分布の具体例を示す説明図(その2)である。 ウエハ上光強度分布の微分の絶対値の具体例を示す説明図である。 フーリエスペクトルを求める手続きであり、マスク上光強度分布をフーリエ変換し、回折光の振幅と位相を求め、次いで回折光を複素座標上の値として表現する手順を示す説明図であり、回折光振幅分布と位相分布がTa膜厚107nmに対して得た、4倍マスク上ライン線幅176 nm(ウエハ上単位では44nm)とスペースパターン352nmの繰り返しパターンによるものであり、マスク上斜め入射角が6.61°である場合の具体例を示す図である。 回折光の瞳通過面積を、投影光学系のNA、有効光源径σ、露光波長λおよびパターンピッチpから求める手法の概要を示す説明図である。 回折光が瞳を通過する位置の具体例を、マイナス次数の回折光に対して瞳面の遮断周波数で規格化して示した説明図である。 回折光が瞳を通過する位置の具体例を、プラス次数の回折光に対して瞳面の遮断周波数で規格化して示した説明図である。 ウエハ上転写像の対称度を認識する手法の例を示す説明図である。 ウエハ上ライン線幅22nmおよびウエハ上ピッチ44nm、0次回折光と±1次回折光が結像に寄与する場合の、Taからなる吸収膜の厚さに対する、左右エッジのNILSの具体例を示す説明図である。 ウエハ上ライン線幅22nmおよびウエハ上ピッチ88nm、0次回折光と±1次回折光と±2次回折光が結像に寄与する場合の、Taからなる吸収膜の厚さに対する、左右エッジのNILSの具体例を示す説明図である。 ウエハ上ライン線幅44nmおよびウエハ上ピッチ88nm、0次回折光と±1次回折光と±2次回折光が結像に寄与する場合の、Taからなる吸収膜の厚さに対する、左右エッジのNILSの具体例を示す説明図である。 ウエハ上光強度分布の対称性低下を表すためのNILS比の具体例を示す説明図である。 4倍マスク上でパターンピッチを352nmに固定したときの、マスク上ライン線幅が、64nm、176nmおよび272nmでのマスク構造断面の具体例を示す模式図である。 Taからなる吸収膜の厚さが64nmの場合での、入射側エッジのNILS、影側エッジのNILSおよびNILS比の具体例を示す説明図である。 Taからなる吸収膜の厚さが107nmの場合での、入射側エッジのNILS、影側エッジのNILSおよびNILS比の具体例を示す説明図である。 22nmライン線幅を持つT字形状パターンの具体例を示す説明図である。 22nmライン線幅を持つT字形状パターンについて、Headレイアウト、TailレイアウトおよびStandingレイアウトのそれぞれに対するスペース幅を、入射角度に対して示した説明図である。 22nmライン線幅を持つT字形状パターンに対して、垂直入射の場合でのスペース幅に対する斜め入射の場合のスペース幅の比を、Headレイアウト、TailレイアウトおよびStandingレイアウトのそれぞれについて示した説明図である。 32nmライン線幅を持つT字形状パターンの具体例を示す説明図である。 32nmライン線幅を持つT字形状パターンについて、Headレイアウト、TailレイアウトおよびStandingレイアウトのそれぞれに対するスペース幅を、入射角度に対して示した説明図である。 32nmライン線幅を持つT字形状パターンに対して、垂直入射の場合でのスペース幅に対する斜め入射の場合のスペース幅の比を、Headレイアウト、TailレイアウトおよびStandingレイアウトのそれぞれについて示した説明図である。 22nmライン線幅を持つT字形状パターンおよび32nmライン線幅を持つT字形状パターンのそれぞれについて、許容入射角度と吸収膜膜厚との関係を纏めて示した説明図である。 コマ収差に対応する波面と波面の凹凸の方向の具体例を示す説明図である。 非点収差に対応する波面と波面の凹凸の方向の具体例を示す説明図である。 球面収差に対応する波面と波面の凹凸の方向の具体例を示す説明図である。 収差量とNILSの関係の具体例を示す説明図であり、マスク上斜め入射でTaからなる吸収膜の膜厚が107nmの条件における収差量とNILSの関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8、マスク上斜め入射角6.61°である場合について示した図である。 収差量とNILSの関係の具体例を示す説明図であり、マスク上斜め入射でTaからなる吸収膜の膜厚が64nmの条件における収差量とNILSの関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8、マスク上斜め入射角6.61°である場合について示した図である。 収差量とNILSの関係の具体例を示す説明図であり、マスク上垂直入射でTaからなる吸収膜の膜厚が107nmの条件における収差量とNILSの関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8、マスク上垂直入射である場合について示した図である。 収差量と光強度分布関数の関係の具体例を示す説明図であり、マスク上斜め入射でTaからなる吸収膜の膜厚が107nmの条件における収差量と光強度分布関数との関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8、マスク上斜め入射角6.61°である場合について示した図である。 収差量と光強度分布関数の関係の具体例を示す説明図であり、マスク上斜め入射でTaからなる吸収膜の膜厚が64nmの条件における収差量と光強度分布関数との関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8、マスク上斜め入射角6.61°である場合について示した図である。 収差量と光強度分布関数の関係の具体例を示す説明図であり、マスク上垂直入射でTaからなる吸収膜の膜厚が107nmの条件における収差量と光強度分布関数との関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8である場合について示した図である。 収差量と光強度分布関数の関係の具体例を示す説明図であり、マスク上垂直入射でTaからなる吸収膜の膜厚が64nmの条件における収差量と光強度分布関数との関係を、ウエハ上ターゲットライン線幅44nmかつピッチ88nmのモデルパターンを用い、露光光学条件がNA=0.25、σ=0.8である場合について示した図である。
符号の説明
1…基板、2…マスクブランクス膜、3…吸収膜

Claims (4)

  1. 極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、マスク面上に斜め入射する前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクについてのマスク補正方法であって、
    マスク表面へ斜め入射する前記極短紫外光を当該マスク表面に射影した射影ベクトルが前記マスクパターンの構成辺に対して平行でない場合に得られるウエハ上での転写像について、当該構成辺を含むパターン部分に生じる当該パターン部分の中心に対する非対称度を認識する工程と、
    前記非対称度が予め設定された規定範囲に属するように前記マスクパターンまたは前記極短紫外光の光学系の少なくとも一方に対する補正処理を行う工程と
    を含むことを特徴とするマスク補正方法。
  2. 前記マスクパターンに対する補正処理として、当該マスクパターンを形成する前記吸収膜の形成膜厚を補正する
    ことを特徴とする請求項1記載のマスク補正方法。
  3. 前記極短紫外光の光学系に対する補正処理として、当該光学系に生じる波面を補正する
    ことを特徴とする請求項1記載のマスク補正方法。
  4. 極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、マスク面上に斜め入射する前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクであって、
    マスク表面へ斜め入射する前記極短紫外光を当該マスク表面に射影した射影ベクトルが前記マスクパターンの構成辺に対して平行でない場合に得られるウエハ上での転写像について、当該構成辺を含むパターン部分に生じる当該パターン部分の中心に対する非対称度を認識する工程と、
    前記非対称度が予め設定された規定範囲に属するように前記マスクパターンまたは前記極短紫外光の光学系の少なくとも一方に対する補正処理を行う工程と
    を経て得られたことを特徴とする露光用マスク。
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