JP2004186613A - Euv露光方法、マスク及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プロセスラチチュードの広い、半導体デバイスを高歩留まりで製造することのできるEUV露光方法、マスク及び半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】光源部から照射されたEUV光は、照明光学系を経て、反射型マスク8上のデバイスパターン21に斜めに入射する。マスク8によって、散乱・反射されたEUV光は、投影光学系を通過して、ウェハステージ11上に載置されているウェハに垂直に入射し、デバイスパターン21がウェハ上のレジストに縮小・転写される。このマスク8上のデバイスパターン21には、適当な線幅のバイアス22及び位置のオフセットが設けられている。EUV光は、マスク8に斜めに入射して反射・散乱され、パターンがウェハ10上に転写される。このとき、吸収体層23と多層膜反射鏡21の段差により、転写されるパターンの形状及び位置が変化することなく、所望のパターン25を得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】光源部から照射されたEUV光は、照明光学系を経て、反射型マスク8上のデバイスパターン21に斜めに入射する。マスク8によって、散乱・反射されたEUV光は、投影光学系を通過して、ウェハステージ11上に載置されているウェハに垂直に入射し、デバイスパターン21がウェハ上のレジストに縮小・転写される。このマスク8上のデバイスパターン21には、適当な線幅のバイアス22及び位置のオフセットが設けられている。EUV光は、マスク8に斜めに入射して反射・散乱され、パターンがウェハ10上に転写される。このとき、吸収体層23と多層膜反射鏡21の段差により、転写されるパターンの形状及び位置が変化することなく、所望のパターン25を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、極紫外線(Extreme Ultraviolet Light;EUV光、軟X線)を用いたEUV露光方法、それに用いられるマスク及び半導体装置の製造方法に関する。特には、マスク上のデバイスパターンの最小線幅(CD)を正確に転写することのできるように改良を加えたEUV露光方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体集積回路素子の微細化に伴い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を向上させるために、従来用いられてきた紫外線に代わって、これよりも波長の短いEUV光を用いた半導体リソグラフィ技術が開発されている。
【0003】
EUV光は、従来用いられてきた紫外線よりも波長が短いため、より微細なデバイスパターンを露光・投影することができる。しかし、EUV光の波長帯では、物質の屈折率が真空の屈折率(=1)に非常に近いため、可視光の波長帯で一般に用いられているような屈折を利用した光学素子は使用することができない。そこで、全反射を利用した斜入射ミラーや多層膜ミラー等が使用される。
【0004】
EUV露光装置は、主として、EUV光源、照明光学系、マスクステージ、投影(結像)光学系、ウェハ(感応性基板)ステージ等によって構成される。
なお、EUV光は大気に吸収されて減衰するため、その光路はすべて所定の真空度に維持されている。
【0005】
EUV光源としては、放射光又はレーザープラズマ光源やDense Plasma Focus(DPF)光源などが用いられる。
照明光学系は、斜入射反射鏡、多層膜反射鏡及び所定の波長のEUV光のみを反射又は透過させるフィルター等によって構成され、マスク上を所望の波長のEUV光で照明する。
マスクとしては、反射型マスクが用いられる(詳細後述。)。
マスク上に形成された、半導体集積回路素子のデバイスパターンは、複数の多層膜反射鏡等で構成された投影光学系により、フォトレジストが塗布されたウェハ上に結像して、該レジストに転写される。
【0006】
通常、EUV露光装置の投影光学系としては、収差を低減し、且つ、反射鏡の枚数を最低限にしながら、広い露光フィールドを確保するために、輪帯の一部である円弧状の露光フィールドを有し、ウェハ側はテレセントリック、マスク側は斜め照明を用いて非テレセントリックな光学系を用いる(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
次に、反射型マスクについて説明する。反射型マスク(レチクルを含む。)は、EUV光を反射する多層膜反射鏡の上に、比較的EUV光をよく吸収する物質を所望のパターン状に加工・形成したものである。
【0008】
ここで用いる多層膜反射鏡は、厚い基板の上に所望の波長で屈折率の大きく異なる2種類の物質を数nmの厚さで数十層交互に積層させたものである。この2種類の物質による多くの界面で反射された光の位相をそろえることにより、高い反射率を得ることができる。
上記の多層膜反射鏡の基板材料としては、形状精度が高く、表面の粗さの小さい加工が可能な、石英や低熱膨張性のガラス等が用いられる。
【0009】
また、この多層膜反射鏡に用いる物質としては、所望の波長帯の光に対して吸収の少ないものが用いられる。例えば、Si(シリコン)のL吸収端(12.3nm)の長波長側では、Mo(モリブデン)とSiとからなるMo/Si多層膜を用いると最も高い反射率が得られる。例えば、波長13〜15nmの入射光に対する反射率は、その入射角によらず70%程度である。
しかし、SiのL吸収端の短波長側では、垂直入射で30%以上の反射率が得られる多層膜反射鏡はほとんど開発されていない。
【0010】
一般に、反射型マスクには、例えば、上記の多層膜反射鏡上に反射率の低い部分(吸収体層)を設けることによって、デバイスパターンが形成される。すなわち、多層膜反射鏡の部分でEUV光が反射され、吸収体の部分ではEUV光が反射されないので、反射光にコントラストが生じる。この反射光をウェハ上に投影することにより、ウェハ上にデバイスパターンを転写することができる。
【0011】
図7は、マスク上に形成されたデバイスパターンがウェハ上に転写される様子を示す模式図である。図7(A)は、マスク上に形成された模式的なデバイスパターンの平面図であり、図7(B)は、図7(A)の線分L−Mに沿った断面図である。図7(C)は、ウェハ上に転写されたデバイスパターンを示す平面図である。
図7においては、説明の簡単のため、デバイスパターンは額縁状のパターン1つのみからなっているものとする。
【0012】
図7(A)に示すように、マスク上には、額縁状のデバイスパターン61が形成されている。このパターン61の四辺の長さ及び幅は等しい。図7(B)に示すように、反射マスク上のデバイスパターンは、多層膜反射鏡64の上に吸収体層63を設けることで形成されている。この吸収体層63の厚さは、一例で100nmであり、デバイスパターンの最小線幅(以下、CDという。)は、一例で35nm(マスク上では、140nm)である。
【0013】
EUV露光装置においては、EUV光(以下、照明ビーム)は、図7(B)に示すように、この反射マスクのパターン面に対して斜めに入射する。ここで、図7(A)及び(B)においては、照明ビームはYZ平面内の光路を通って入射するものとする。
【0014】
図7(C)は、ウェハ上に転写されたデバイスパターン(レジストパターン)を示している。図7(C)に示すレジストパターン65は、額縁状で、縦の辺65aは図7(A)のパターン61の縦の辺61aが、横の辺65bはパターン61の横の辺61bが転写されて形成されたものである。
【0015】
一般に、EUV露光において、マスク上のデバイスパターンが、ウェハ上にどのように転写されるかが調べられているが、照明ビームの入射方向とマスク上のデバイスパターンの形状によって、ウェハ上に転写されるレジストパターンの線幅や位置が変化することが報告されている(非特許文献1参照。)。
【0016】
これついて、図7を参照しながら説明する。図7(C)に示すように、図7(A)に示すマスク上のデバイスパターン61の縦の辺61a(光路に対して平行な辺)は、ウェハ上に所定の線幅で所定の位置(縦の辺65a)に転写される。
【0017】
一方、デバイスパターン61の横の辺61b(光路に対して垂直な辺)を斜めに照明した際には、周囲の吸収体層63と多層膜反射鏡64との段差によって、反射されるEUV光の一部が遮られるため、反射の前後でEUV光の強度がやや低下する。この結果、吸収体層63の像がやや広がるように転写され、多層膜反射鏡64で形成されているパターン61の横の辺61bの像65b(図7(C)の横の辺)の線幅がやや細くなっている。
【0018】
また、図中には示されていないが、前掲の非特許文献1において、このウェハ上に転写されるパターン65bが所望の位置よりもややシフトすることが報告されている。
【0019】
上述のように、マスク上のデバイスパターンと照明ビームとのなす角によって、ウェハ上のレジストパターンの最小線幅(CD)が異なってしまったり、パターンの位置がシフトしてしまうと、プロセスラチチュードが狭まり、半導体デバイスの歩留まりが悪くなってしまうという問題がある。
【0020】
この問題に対して、非特許文献1は、反射光の強度の低下やパターン位置のシフトの度合いは、照明ビームのマスクに対する入射角や吸収体層の厚さによって変化するとしている。したがって、EUV光のマスクに対する入射角や多層膜反射鏡上に形成される吸収体層の厚さを制限することで、ある程度対応できるとしている。
【0021】
しかしながら、非特許文献1によれば、上記の多層膜反射鏡と吸収体層の段差による、反射光の強度の低下やパターン位置のシフトといった現象を完全に防止することはできない。そのうえ、この方法によると、EUV露光装置の設計の自由度が狭まってしまうという問題が生じる。
【0022】
【特許文献1】
特開2001−108799号公報(第11頁、図6)
【非特許文献1】
オオタキカツラ(Katsura Otaki)、「極紫外線リソグラフィにおける像の非対称特性(Asymmetric Properties of the Aerial Image in Extreme Ultraviolet Lithography)」、「応用物理学雑誌(Japanese Journal of Applied Physics)」、応用物理学会、2000年12月、第39巻、pp.6819−6826
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
上記の点に鑑み、本発明は、プロセスラチチュードの広い、半導体デバイスを高歩留まりで製造することのできるEUV露光方法、マスク、EUV露光装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明に係るEUV露光方法は、感応基板上に転写すべきデバイスパターンをマスク上に形成し、真空環境下で該マスクにEUV光を斜めに入射させて照明し、該マスクで反射したEUV光を感応基板上に投影・結像させて、前記デバイスパターンを前記感応基板上に転写するEUV露光方法であって、前記マスク上のパターンの線幅や位置に、照明ビームの入射する方向に応じた線幅バイアスや位置オフセットが与えられていることを特徴とする。
【0025】
本発明に係るEUV露光方法によれば、照明ビームがマスクに斜めに入射した際に、吸収体層と多層膜反射鏡の間の段差により(前掲の非特許文献1参照。)、パターンの線幅や位置が変化することを防ぐことができ、所望のレジストパターンを得ることができる。
【0026】
上記のEUV露光方法においては、前記マスク上のパターンの線幅に対するバイアスや位置のオフセットの量の最適値を、照明光のコヒーレントファクターであるσによって決定することができる。例えば、シミュレーションあるいは実験を行ってパターンのCDの変化量や位置の変化量を調べておき、これらの予め調べておいた変化量をキャンセルするように、バイアス及びオフセットをパターンに与えてマスクを作製する。このようにすることで、斜め露光によるパターンのCD及び位置の変化を露光によりキャンセルすることができる。
この場合、露光プロセスによって、マスク上のパターンに与えたバイアス及びオフセット分がキャンセルされ、ウェハ上の正しい線幅で且つ正しい位置にパターンが形成されるという利点がある。
【0027】
また、前記マスク上のパターンの線幅バイアスや位置オフセットの量の最適値を、露光フィールド内における該パターンの位置及び該位置に入射する照明ビームの入射角を考慮して決定することができる。例えば、上記の場合と同様に、シミュレーションあるいは実験によって、露光フィールド内の各位置(各位置において照明ビームの入射角が異なる。)におけるパターンのCD及び位置の変化量を調べておき、これらの予め調べた各位置ごとの変化量をキャンセルするようにパターンの対応する部分にバイアス及びオフセットを与えてマスクを作製する。
この場合、照明光の入射角によりパターンの変化量が違うことを考慮することで、フィールド内全域のパターンが精確に転写・形成されるという利点がある。
【0028】
さらに、前記マスク上のパターンの線幅に対するバイアスの量の最適値を決定する際に、EUV露光時に行われるスキャンの方向に関してバイアス量を平均化した値を考慮して決定することとすることができる。
マスク上のある一点は、スキャンによってスリット状に露光されるため、パターン形成時には、フィールドの幅方向を連続的に使用する。このため、露光フィールドの幅方向のパターンのCD及び位置の変化量が平均化されるので、結果的にパターンに与えるべきバイアス及び位置オフセットの量が上記のスリット状の露光フィールドの各々について1つずつ決まる。
この場合、スキャンによるパターンのCD及び位置の変化量の平均化の影響も考慮した現実的なバイアス及び位置オフセットの量を用いて精確なパターン形成ができる。
【0029】
本発明に係るマスクは、感応基板上に転写すべきデバイスパターンをマスク上に形成し、真空環境下で該マスクにEUV光を斜めに入射させて照明し、該マスクで反射したEUV光を感応基板上に投影・結像させて、前記デバイスパターンを前記感応基板上に転写するEUV露光に用いるマスクであって、前記マスク上のパターンの線幅や位置に、照明ビームの入射する方向に応じた線幅バイアスや位置オフセットが与えられていることを特徴とする。
【0030】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記のEUV露光方法を用いて、マスク上に形成されているデバイスパターンをウェハ上に転写する工程を有することを特徴とする。
【0031】
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、マスク上の露光フィールド全域にわたって、安定したCDの制御が可能となり、半導体リソグラフィの歩留まりを向上させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図3は、EUV露光装置の構成の概略を示す図である。
図3に示すEUV露光装置は、光源部101、照明光学系7、マスクステージ9、投影光学系10、ウェハステージ12等を含んでいる。
【0033】
光源部101は、高出力レーザー源1、集光レンズ2及びEUV光発生物質(ターゲット物質)3から構成されている。同光源部101の図中下方には、ターゲット物質供給部4が支柱5によって真空容器102の中に固定されている。なお、光源部101は、放電プラズマ光源などであってもよい。
【0034】
高出力レーザー源1から照射されたレーザー光は、集光レンズ2により所定の集光点に集光される。
ターゲット物質供給部4は、超音速ノズル及びパルスバルブから構成されている(不図示。)。パルスバルブは、不図示のキセノンボンベに接続されており、超音波ノズルがキセノンガスを上記の集光点に放出する。
上記のターゲット物質供給部4からこの集光点に放出されたEUV光発生物質3は、上記のレーザーによってプラズマ状態に励起され、EUV光を放出する。
【0035】
EUV光発生物質3の図の両側には、放物面ミラーM1が配置されている。EUV光発生物質3から発生したEUV光は全方位に拡散するが、この放物面ミラーM1により平行光束の照射ビームに成形される。この放物面ミラーM1としては、既述の多層膜反射鏡が用いられる。
なお、同ミラーM1の裏側(EUV光発生物質3がある側と反対側の面)には、図示せぬ冷却装置が取り付けられている。
【0036】
真空容器102の下方は開口となっており、真空容器103とつながっている。放物面ミラーM1の図の下方、真空容器103の上部の開口には、フィルタ6が取り付けられている。フィルタ6は、上記の照明ビームのうち、可視光をカットして、EUV光を透過させ、真空容器103内に導く。
【0037】
真空容器103内には、照明光学系7が備えられている。照明ビームは、照明光学系7を介して、マスクステージ9に載置されたマスク8に斜めに入射する。マスク8によって反射された照明ビームは、投影光学系10を介して、ウェハステージ12に載置されたウェハ11に垂直に入射する。
ウェハ11上には、適当なレジストが塗布されており、マスク8上のデバイスパターンが転写される。
【0038】
次に、本発明の実施形態に係るマスクについて説明する。
図1は、マスク上に形成されたデバイスパターンがウェハ上に転写される様子を示す模式図である。図1(A)は、マスク上に形成されたデバイスパターンの平面図であり、図1(B)及び(B’)は、図1(A)の線分L−Mに沿った断面図である。図1(C)は、ウェハ上に転写されたデバイスパターンを示す平面図である。
図1においては、説明の簡単のため、デバイスパターンは額縁状のパターン1つのみからなっているものとする。
【0039】
図3で説明したEUV露光装置においては、EUV照明ビームは、図1(B)及び(B’)に示すように、この反射マスクのパターン面に対して斜めに入射する。ここで、図1(A)及び(B)、(B’)においては、照明ビームはYZ平面内の光路を通って入射するものとする。
【0040】
図1(A)に示すように、マスク8上には、額縁状のデバイスパターン21が形成されている。パターン21の四辺の長さ及び幅は等しい。図1(B)及び(B’)に示すように、反射マスク上のデバイスパターンは、多層膜反射鏡24の上に吸収体層23が設けられて形成されている。この吸収体層23の厚さは、一例で100nmである。
【0041】
本実施形態においては、図1(B)及び(B’)に示すように、マスク8上のデバイスパターン21の横の辺21b(光路に対して垂直な辺)を形成する吸収体層23には、あらかじめ線幅バイアス22及びパターン位置のオフセットがかけられている。このバイアス22により、マスク8に照明ビームが斜めに入射した際に、吸収体層23によって反射光が遮られることがない。
【0042】
図1(C)は、ウェハ11上に転写されたレジストパターンを示している。図1(C)に示すレジストパターン25は、額縁状で、縦の辺25aは図1(A)のパターン21の縦の辺21aが、横の辺25bはパターン21の横の辺21bが転写されて形成されたものである。
【0043】
図1(C)に示すように、ウェハ11上のパターン25は、縦横の辺の長さ及び幅が等しくなっており、図1(A)に示すマスク8上のパターン21が正確に転写されている。
【0044】
本実施形態によれば、照明ビームがマスク8に斜めに入射した際に、吸収体層23と多層膜反射鏡24の段差(前掲の非特許文献1参照。)により、パターン21の線幅や位置が変化することを防ぐことができ、所望のレジストパターン25を得ることができる。また、非特許文献1に示されている方法のように、マスク上の吸収体層の厚さやEUV光の入射角について制約を設ける必要がないので、露光装置の設計の自由度を高めることができる。
【0045】
上記の実施形態においては、パターンの線幅バイアス及びパターン位置のオフセットの量を、照明光のコヒーレントファクターであるσによって決めることとすることができる。
【0046】
ここで、照明光のコヒーレントファクターσとは、照明光学系と投影光学系のN.A.(Numerical Aperture;それぞれNAC、NADとする。)の比の値(σ=NAC/NAD)で表される光学系のファクターをいう。例えば、σが1以上の場合には、インコヒーレント照明となる。
【0047】
以下、図2を参照しながら、照明光のσによってバイアス量及びオフセット量を決める方法について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るEUV露光方法を示すフローチャートである。
【0048】
まず、デバイスパターンのCD制御性やEUV露光プロセスの安定性等の観点から、所望のデバイスパターンの形成に最適なσの値を決める。このσ値に対して、従来のマスクを用いてEUV露光のシミュレーションあるいは実験を行い、ウェハ上に露光・転写されたパターンについて、CDの変化量と位置のシフトの量を計測する(S201)。
【0049】
次に、S201の計測結果に基づいて、マスク上のデバイスパターンに付すべき、線幅バイアスの量及び位置オフセットの量の最適値を算定する(S202)。
例えば、CDの狭まっている量が大きい場合には、線幅バイアスの量を大きくする。また、図1に示すウェハ11上のパターン25bが+Y方向にシフトしていたとすると、このシフトをゼロにするような、マスク上のパターン22bに−Y方向に加えるべき位置オフセット量の最適値を算定する。
【0050】
最後に、実際のリソグラフィに用いるマスクを作製し(S203)、所期のσ値でEUV露光を行う(S204)。
【0051】
斜め照明によるパターンの線幅や位置の変化は、照明条件(σ)と密接に関連しているため、パターンの線幅バイアス及び位置オフセットの量を、使用する照明条件で最適になるように決めることで、意図したパターンを得ることができる。
【0052】
上記の実施形態においては、露光フィールド内の位置によって照明ビームの入射角が異なる場合に、露光フィールド内のパターンの位置とその位置に入射する照明ビームの入射角を考慮して、パターンの線幅バイアス及び位置オフセットの量を決定するようにすることもできる。
【0053】
以下、この例のEUV露光方法の概要を説明する。
この場合も、まず、従来のマスクを用いてEUV露光のシミュレーションあるいは実験を行い、ウェハ上に露光・転写されたパターンについて、CDの変化量と位置のシフトの量を計測する(図2のS201参照。)。この際、例えば、あらかじめマスク上の露光フィールドを複数の計測エリアに分けておく。ここで、この各計測エリアにおける照明光の入射角が異なるようにしておく。そして、各計測エリアごとに、ウェハ上に転写された、各計測エリアのパターンに対応するパターンのCDの変化量と位置のシフトの量を計測する。
次に、線幅バイアス及び位置オフセット量の最適値の算定を行う(図2のS202参照。)。この際、上記の各計測エリアごとに値の算定を行う。
以降のマスク作製及びEUV露光作業の工程(図2のS203、S204に相当する工程)は上記の場合と同様であるので記載を省略する。
【0054】
この場合、マスク上のパターン各部への入射角のちがいを考慮して最適値を算定するので、露光フィールド内全域にわたり精確なパターン転写を行うことができる。
【0055】
また、上記の実施形態においては、EUV露光時に行われるスキャンの際に起こる、スキャン方向の平均化を考慮して、パターンの線幅バイアス及び位置オフセットの量を決定することとすることもできる。
【0056】
ここで、スキャン方向の平均化とは、マスク上のパターンを露光する際に、露光フィールドの幅方向を連続的に使用するために、フィールドの幅方向のスリット状の露光フィールドでパターンのCDの変化量や位置のシフトの量が平均化されることをいう。したがって、CDの変化や位置のシフトをキャンセルするために、パターンに与えるべき線幅バイアスや位置オフセットの量の最適値も幅方向に平均化されて、結果としてそれぞれの最適値が上記のスリット状の露光フィールドごとに1つずつ決まる。
【0057】
以下、この例について説明する。
この場合も、まず、従来のマスクを用いてEUV露光のシミュレーションあるいは実験を行い、ウェハ上に露光・転写されたパターンについて、CDの変化量と位置のシフトの量を計測する(図2のS201参照。)。
次に、線幅バイアス及び位置オフセット量の最適値の算定を行う(図2のS202参照。)。この際、スキャン方向に沿って、パターンのCDの変化量や位置のシフトの量が平均化されていることを考慮して、一度にスキャンされるスリット状の露光フィールドごとに各最適値を算定する。
以降のマスク作製及びEUV露光作業の工程(図2のS203、S204に相当する工程)は上記の場合と同様であるので記載を省略する。
【0058】
この場合、スキャンも考慮した現実的な線幅バイアスや位置オフセットの量の最適値を決定することができ、精確なパターン転写が可能になる。
【0059】
以下、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法の主工程を示すフローチャートである。
図4に示す半導体装置製造方法は、以下に示す主工程からなっている。
【0060】
まず、ウェハ製造工程(S1)及びマスク製造工程(S2)において、ウェハ及びマスクを製造する。この際、マスク上のデバイスパターンには、上記に述べた要領で、線幅バイアスや位置オフセットを設ける。
次に、ウェハに必要な加工処理(図5参照。後述。)を施すウェハプロセッシング工程(S3)。
そして、ウェハ上に転写・形成されたパターンを1個ずつのチップに切り出して、動作可能にするチップ組立工程(S4)。
最後に、チップ検査工程(S5)で、S4で動作可能となったチップを検査する。
【0061】
なお、上記の主工程は、それぞれいくつかのサブ工程からなっている。以下に、これらのサブ工程のうち重要なものについて、図5及び図6を参照しながら説明する。
【0062】
上記に示す工程の中で、半導体装置の性能に決定的な影響を及ぼすのが、ウェハプロセッシング工程(S3)である。
図5は、本発明の一実施形態に係る半導体装置製造方法のウェハプロセッシング工程を示すフローチャートである。
【0063】
まず、薄膜形成工程において、絶縁層となる誘電体薄膜や、配線部あるいは電極部を形成する金属薄膜等を、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)やスパッタリング等により形成する(S31)。
次に、S31で形成された薄膜層やウェハ基板を酸化する酸化工程(S32)。
マスク上に形成されたデバイスパターンを露光・投影し、ウェハ上に転写してレジストのパターンを形成する(図6参照。後述。)リソグラフィ工程(S33)。
S33でウェハ上に形成されたレジストパターンにしたがって、薄膜層や基板を、例えば、ドライエッチング技術を用いて加工するエッチング工程(S34)。
イオン・不純物注入拡散工程(S35)。
ウェハ表面からレジストを剥がすレジスト剥離工程(S36)。
ウェハを検査するウェハ洗浄・検査工程(S37)。
ウェハプロセッシング工程においては、上記のS31からS37の工程を必要な層数だけ繰り返し行うことにより(S38)、ウェハ上に所望のパターンを転写・形成する。
【0064】
以下に、図5に示すウェハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィ工程について説明する。
図6は、リソグラフィ工程を示すフローチャートである。
図6に示すように、リソグラフィ工程は以下のサブ工程を含んでいる。
【0065】
ウェハ上にレジストをコートするレジスト塗布工程(S331)。
S331でウェハ上に塗布されたレジストにマスク上のデバイスパターンを露光・投影する露光工程(S332)。
S332において、デバイスパターンの投影されたレジストを現像して、レジストのパターンを形成する現像工程(S334)。
S334で現像・形成されたレジストパターンを安定化させるためのアニール工程(S335)。
【0066】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明のEUV露光方法等によると、マスク上の露光フィールド全域にわたって安定したCDの制御が可能となり、デバイスパターンを精確にウェハ上に転写することができる。さらに、半導体リソグラフィを高歩留まりで行うことのできる半導体装置の製造方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マスク上に形成されたデバイスパターンがウェハ上に転写される様子を示す模式図である。
(A) マスク上に形成されたデバイスパターンの平面図である。
(B)、(B’) 図1(A)の線分L−Mに沿った断面図である。
(C) ウェハ上に転写されたデバイスパターンを示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るEUV露光方法を示すフローチャートである。
【図3】EUV露光装置の構成の概略を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法の主工程を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法のウェハプロセッシング工程を示すフローチャートである。
【図6】リソグラフィ工程を示すフローチャートである。
【図7】マスク上に形成されたデバイスパターンがウェハ上に転写される様子を示す模式図である。
(A) マスク上に形成されたデバイスパターンの平面図である。
(B) 図7(A)の線分L−Mに沿った断面図である。
(C) ウェハ上に転写されたデバイスパターンを示す平面図である。
【符号の説明】
M1 放物面ミラー
1 高出力レーザ
2 集光レンズ
3 EUV光発生物質
4 ターゲット物質供給部
5 支柱
6 フィルタ
7 照明光学系
8 マスク
9 マスクステージ
10 投影光学系
11 ウェハ
12 ウェハステージ
101 光源部
102、103 真空容器
21 マスク上のデバイスパターン
22 バイアス
23 吸収体層
24 多層膜反射鏡
25 ウェハ上のパターン
【発明の属する技術分野】
本発明は、極紫外線(Extreme Ultraviolet Light;EUV光、軟X線)を用いたEUV露光方法、それに用いられるマスク及び半導体装置の製造方法に関する。特には、マスク上のデバイスパターンの最小線幅(CD)を正確に転写することのできるように改良を加えたEUV露光方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の半導体集積回路素子の微細化に伴い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を向上させるために、従来用いられてきた紫外線に代わって、これよりも波長の短いEUV光を用いた半導体リソグラフィ技術が開発されている。
【0003】
EUV光は、従来用いられてきた紫外線よりも波長が短いため、より微細なデバイスパターンを露光・投影することができる。しかし、EUV光の波長帯では、物質の屈折率が真空の屈折率(=1)に非常に近いため、可視光の波長帯で一般に用いられているような屈折を利用した光学素子は使用することができない。そこで、全反射を利用した斜入射ミラーや多層膜ミラー等が使用される。
【0004】
EUV露光装置は、主として、EUV光源、照明光学系、マスクステージ、投影(結像)光学系、ウェハ(感応性基板)ステージ等によって構成される。
なお、EUV光は大気に吸収されて減衰するため、その光路はすべて所定の真空度に維持されている。
【0005】
EUV光源としては、放射光又はレーザープラズマ光源やDense Plasma Focus(DPF)光源などが用いられる。
照明光学系は、斜入射反射鏡、多層膜反射鏡及び所定の波長のEUV光のみを反射又は透過させるフィルター等によって構成され、マスク上を所望の波長のEUV光で照明する。
マスクとしては、反射型マスクが用いられる(詳細後述。)。
マスク上に形成された、半導体集積回路素子のデバイスパターンは、複数の多層膜反射鏡等で構成された投影光学系により、フォトレジストが塗布されたウェハ上に結像して、該レジストに転写される。
【0006】
通常、EUV露光装置の投影光学系としては、収差を低減し、且つ、反射鏡の枚数を最低限にしながら、広い露光フィールドを確保するために、輪帯の一部である円弧状の露光フィールドを有し、ウェハ側はテレセントリック、マスク側は斜め照明を用いて非テレセントリックな光学系を用いる(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
次に、反射型マスクについて説明する。反射型マスク(レチクルを含む。)は、EUV光を反射する多層膜反射鏡の上に、比較的EUV光をよく吸収する物質を所望のパターン状に加工・形成したものである。
【0008】
ここで用いる多層膜反射鏡は、厚い基板の上に所望の波長で屈折率の大きく異なる2種類の物質を数nmの厚さで数十層交互に積層させたものである。この2種類の物質による多くの界面で反射された光の位相をそろえることにより、高い反射率を得ることができる。
上記の多層膜反射鏡の基板材料としては、形状精度が高く、表面の粗さの小さい加工が可能な、石英や低熱膨張性のガラス等が用いられる。
【0009】
また、この多層膜反射鏡に用いる物質としては、所望の波長帯の光に対して吸収の少ないものが用いられる。例えば、Si(シリコン)のL吸収端(12.3nm)の長波長側では、Mo(モリブデン)とSiとからなるMo/Si多層膜を用いると最も高い反射率が得られる。例えば、波長13〜15nmの入射光に対する反射率は、その入射角によらず70%程度である。
しかし、SiのL吸収端の短波長側では、垂直入射で30%以上の反射率が得られる多層膜反射鏡はほとんど開発されていない。
【0010】
一般に、反射型マスクには、例えば、上記の多層膜反射鏡上に反射率の低い部分(吸収体層)を設けることによって、デバイスパターンが形成される。すなわち、多層膜反射鏡の部分でEUV光が反射され、吸収体の部分ではEUV光が反射されないので、反射光にコントラストが生じる。この反射光をウェハ上に投影することにより、ウェハ上にデバイスパターンを転写することができる。
【0011】
図7は、マスク上に形成されたデバイスパターンがウェハ上に転写される様子を示す模式図である。図7(A)は、マスク上に形成された模式的なデバイスパターンの平面図であり、図7(B)は、図7(A)の線分L−Mに沿った断面図である。図7(C)は、ウェハ上に転写されたデバイスパターンを示す平面図である。
図7においては、説明の簡単のため、デバイスパターンは額縁状のパターン1つのみからなっているものとする。
【0012】
図7(A)に示すように、マスク上には、額縁状のデバイスパターン61が形成されている。このパターン61の四辺の長さ及び幅は等しい。図7(B)に示すように、反射マスク上のデバイスパターンは、多層膜反射鏡64の上に吸収体層63を設けることで形成されている。この吸収体層63の厚さは、一例で100nmであり、デバイスパターンの最小線幅(以下、CDという。)は、一例で35nm(マスク上では、140nm)である。
【0013】
EUV露光装置においては、EUV光(以下、照明ビーム)は、図7(B)に示すように、この反射マスクのパターン面に対して斜めに入射する。ここで、図7(A)及び(B)においては、照明ビームはYZ平面内の光路を通って入射するものとする。
【0014】
図7(C)は、ウェハ上に転写されたデバイスパターン(レジストパターン)を示している。図7(C)に示すレジストパターン65は、額縁状で、縦の辺65aは図7(A)のパターン61の縦の辺61aが、横の辺65bはパターン61の横の辺61bが転写されて形成されたものである。
【0015】
一般に、EUV露光において、マスク上のデバイスパターンが、ウェハ上にどのように転写されるかが調べられているが、照明ビームの入射方向とマスク上のデバイスパターンの形状によって、ウェハ上に転写されるレジストパターンの線幅や位置が変化することが報告されている(非特許文献1参照。)。
【0016】
これついて、図7を参照しながら説明する。図7(C)に示すように、図7(A)に示すマスク上のデバイスパターン61の縦の辺61a(光路に対して平行な辺)は、ウェハ上に所定の線幅で所定の位置(縦の辺65a)に転写される。
【0017】
一方、デバイスパターン61の横の辺61b(光路に対して垂直な辺)を斜めに照明した際には、周囲の吸収体層63と多層膜反射鏡64との段差によって、反射されるEUV光の一部が遮られるため、反射の前後でEUV光の強度がやや低下する。この結果、吸収体層63の像がやや広がるように転写され、多層膜反射鏡64で形成されているパターン61の横の辺61bの像65b(図7(C)の横の辺)の線幅がやや細くなっている。
【0018】
また、図中には示されていないが、前掲の非特許文献1において、このウェハ上に転写されるパターン65bが所望の位置よりもややシフトすることが報告されている。
【0019】
上述のように、マスク上のデバイスパターンと照明ビームとのなす角によって、ウェハ上のレジストパターンの最小線幅(CD)が異なってしまったり、パターンの位置がシフトしてしまうと、プロセスラチチュードが狭まり、半導体デバイスの歩留まりが悪くなってしまうという問題がある。
【0020】
この問題に対して、非特許文献1は、反射光の強度の低下やパターン位置のシフトの度合いは、照明ビームのマスクに対する入射角や吸収体層の厚さによって変化するとしている。したがって、EUV光のマスクに対する入射角や多層膜反射鏡上に形成される吸収体層の厚さを制限することで、ある程度対応できるとしている。
【0021】
しかしながら、非特許文献1によれば、上記の多層膜反射鏡と吸収体層の段差による、反射光の強度の低下やパターン位置のシフトといった現象を完全に防止することはできない。そのうえ、この方法によると、EUV露光装置の設計の自由度が狭まってしまうという問題が生じる。
【0022】
【特許文献1】
特開2001−108799号公報(第11頁、図6)
【非特許文献1】
オオタキカツラ(Katsura Otaki)、「極紫外線リソグラフィにおける像の非対称特性(Asymmetric Properties of the Aerial Image in Extreme Ultraviolet Lithography)」、「応用物理学雑誌(Japanese Journal of Applied Physics)」、応用物理学会、2000年12月、第39巻、pp.6819−6826
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
上記の点に鑑み、本発明は、プロセスラチチュードの広い、半導体デバイスを高歩留まりで製造することのできるEUV露光方法、マスク、EUV露光装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、本発明に係るEUV露光方法は、感応基板上に転写すべきデバイスパターンをマスク上に形成し、真空環境下で該マスクにEUV光を斜めに入射させて照明し、該マスクで反射したEUV光を感応基板上に投影・結像させて、前記デバイスパターンを前記感応基板上に転写するEUV露光方法であって、前記マスク上のパターンの線幅や位置に、照明ビームの入射する方向に応じた線幅バイアスや位置オフセットが与えられていることを特徴とする。
【0025】
本発明に係るEUV露光方法によれば、照明ビームがマスクに斜めに入射した際に、吸収体層と多層膜反射鏡の間の段差により(前掲の非特許文献1参照。)、パターンの線幅や位置が変化することを防ぐことができ、所望のレジストパターンを得ることができる。
【0026】
上記のEUV露光方法においては、前記マスク上のパターンの線幅に対するバイアスや位置のオフセットの量の最適値を、照明光のコヒーレントファクターであるσによって決定することができる。例えば、シミュレーションあるいは実験を行ってパターンのCDの変化量や位置の変化量を調べておき、これらの予め調べておいた変化量をキャンセルするように、バイアス及びオフセットをパターンに与えてマスクを作製する。このようにすることで、斜め露光によるパターンのCD及び位置の変化を露光によりキャンセルすることができる。
この場合、露光プロセスによって、マスク上のパターンに与えたバイアス及びオフセット分がキャンセルされ、ウェハ上の正しい線幅で且つ正しい位置にパターンが形成されるという利点がある。
【0027】
また、前記マスク上のパターンの線幅バイアスや位置オフセットの量の最適値を、露光フィールド内における該パターンの位置及び該位置に入射する照明ビームの入射角を考慮して決定することができる。例えば、上記の場合と同様に、シミュレーションあるいは実験によって、露光フィールド内の各位置(各位置において照明ビームの入射角が異なる。)におけるパターンのCD及び位置の変化量を調べておき、これらの予め調べた各位置ごとの変化量をキャンセルするようにパターンの対応する部分にバイアス及びオフセットを与えてマスクを作製する。
この場合、照明光の入射角によりパターンの変化量が違うことを考慮することで、フィールド内全域のパターンが精確に転写・形成されるという利点がある。
【0028】
さらに、前記マスク上のパターンの線幅に対するバイアスの量の最適値を決定する際に、EUV露光時に行われるスキャンの方向に関してバイアス量を平均化した値を考慮して決定することとすることができる。
マスク上のある一点は、スキャンによってスリット状に露光されるため、パターン形成時には、フィールドの幅方向を連続的に使用する。このため、露光フィールドの幅方向のパターンのCD及び位置の変化量が平均化されるので、結果的にパターンに与えるべきバイアス及び位置オフセットの量が上記のスリット状の露光フィールドの各々について1つずつ決まる。
この場合、スキャンによるパターンのCD及び位置の変化量の平均化の影響も考慮した現実的なバイアス及び位置オフセットの量を用いて精確なパターン形成ができる。
【0029】
本発明に係るマスクは、感応基板上に転写すべきデバイスパターンをマスク上に形成し、真空環境下で該マスクにEUV光を斜めに入射させて照明し、該マスクで反射したEUV光を感応基板上に投影・結像させて、前記デバイスパターンを前記感応基板上に転写するEUV露光に用いるマスクであって、前記マスク上のパターンの線幅や位置に、照明ビームの入射する方向に応じた線幅バイアスや位置オフセットが与えられていることを特徴とする。
【0030】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記のEUV露光方法を用いて、マスク上に形成されているデバイスパターンをウェハ上に転写する工程を有することを特徴とする。
【0031】
本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、マスク上の露光フィールド全域にわたって、安定したCDの制御が可能となり、半導体リソグラフィの歩留まりを向上させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図3は、EUV露光装置の構成の概略を示す図である。
図3に示すEUV露光装置は、光源部101、照明光学系7、マスクステージ9、投影光学系10、ウェハステージ12等を含んでいる。
【0033】
光源部101は、高出力レーザー源1、集光レンズ2及びEUV光発生物質(ターゲット物質)3から構成されている。同光源部101の図中下方には、ターゲット物質供給部4が支柱5によって真空容器102の中に固定されている。なお、光源部101は、放電プラズマ光源などであってもよい。
【0034】
高出力レーザー源1から照射されたレーザー光は、集光レンズ2により所定の集光点に集光される。
ターゲット物質供給部4は、超音速ノズル及びパルスバルブから構成されている(不図示。)。パルスバルブは、不図示のキセノンボンベに接続されており、超音波ノズルがキセノンガスを上記の集光点に放出する。
上記のターゲット物質供給部4からこの集光点に放出されたEUV光発生物質3は、上記のレーザーによってプラズマ状態に励起され、EUV光を放出する。
【0035】
EUV光発生物質3の図の両側には、放物面ミラーM1が配置されている。EUV光発生物質3から発生したEUV光は全方位に拡散するが、この放物面ミラーM1により平行光束の照射ビームに成形される。この放物面ミラーM1としては、既述の多層膜反射鏡が用いられる。
なお、同ミラーM1の裏側(EUV光発生物質3がある側と反対側の面)には、図示せぬ冷却装置が取り付けられている。
【0036】
真空容器102の下方は開口となっており、真空容器103とつながっている。放物面ミラーM1の図の下方、真空容器103の上部の開口には、フィルタ6が取り付けられている。フィルタ6は、上記の照明ビームのうち、可視光をカットして、EUV光を透過させ、真空容器103内に導く。
【0037】
真空容器103内には、照明光学系7が備えられている。照明ビームは、照明光学系7を介して、マスクステージ9に載置されたマスク8に斜めに入射する。マスク8によって反射された照明ビームは、投影光学系10を介して、ウェハステージ12に載置されたウェハ11に垂直に入射する。
ウェハ11上には、適当なレジストが塗布されており、マスク8上のデバイスパターンが転写される。
【0038】
次に、本発明の実施形態に係るマスクについて説明する。
図1は、マスク上に形成されたデバイスパターンがウェハ上に転写される様子を示す模式図である。図1(A)は、マスク上に形成されたデバイスパターンの平面図であり、図1(B)及び(B’)は、図1(A)の線分L−Mに沿った断面図である。図1(C)は、ウェハ上に転写されたデバイスパターンを示す平面図である。
図1においては、説明の簡単のため、デバイスパターンは額縁状のパターン1つのみからなっているものとする。
【0039】
図3で説明したEUV露光装置においては、EUV照明ビームは、図1(B)及び(B’)に示すように、この反射マスクのパターン面に対して斜めに入射する。ここで、図1(A)及び(B)、(B’)においては、照明ビームはYZ平面内の光路を通って入射するものとする。
【0040】
図1(A)に示すように、マスク8上には、額縁状のデバイスパターン21が形成されている。パターン21の四辺の長さ及び幅は等しい。図1(B)及び(B’)に示すように、反射マスク上のデバイスパターンは、多層膜反射鏡24の上に吸収体層23が設けられて形成されている。この吸収体層23の厚さは、一例で100nmである。
【0041】
本実施形態においては、図1(B)及び(B’)に示すように、マスク8上のデバイスパターン21の横の辺21b(光路に対して垂直な辺)を形成する吸収体層23には、あらかじめ線幅バイアス22及びパターン位置のオフセットがかけられている。このバイアス22により、マスク8に照明ビームが斜めに入射した際に、吸収体層23によって反射光が遮られることがない。
【0042】
図1(C)は、ウェハ11上に転写されたレジストパターンを示している。図1(C)に示すレジストパターン25は、額縁状で、縦の辺25aは図1(A)のパターン21の縦の辺21aが、横の辺25bはパターン21の横の辺21bが転写されて形成されたものである。
【0043】
図1(C)に示すように、ウェハ11上のパターン25は、縦横の辺の長さ及び幅が等しくなっており、図1(A)に示すマスク8上のパターン21が正確に転写されている。
【0044】
本実施形態によれば、照明ビームがマスク8に斜めに入射した際に、吸収体層23と多層膜反射鏡24の段差(前掲の非特許文献1参照。)により、パターン21の線幅や位置が変化することを防ぐことができ、所望のレジストパターン25を得ることができる。また、非特許文献1に示されている方法のように、マスク上の吸収体層の厚さやEUV光の入射角について制約を設ける必要がないので、露光装置の設計の自由度を高めることができる。
【0045】
上記の実施形態においては、パターンの線幅バイアス及びパターン位置のオフセットの量を、照明光のコヒーレントファクターであるσによって決めることとすることができる。
【0046】
ここで、照明光のコヒーレントファクターσとは、照明光学系と投影光学系のN.A.(Numerical Aperture;それぞれNAC、NADとする。)の比の値(σ=NAC/NAD)で表される光学系のファクターをいう。例えば、σが1以上の場合には、インコヒーレント照明となる。
【0047】
以下、図2を参照しながら、照明光のσによってバイアス量及びオフセット量を決める方法について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るEUV露光方法を示すフローチャートである。
【0048】
まず、デバイスパターンのCD制御性やEUV露光プロセスの安定性等の観点から、所望のデバイスパターンの形成に最適なσの値を決める。このσ値に対して、従来のマスクを用いてEUV露光のシミュレーションあるいは実験を行い、ウェハ上に露光・転写されたパターンについて、CDの変化量と位置のシフトの量を計測する(S201)。
【0049】
次に、S201の計測結果に基づいて、マスク上のデバイスパターンに付すべき、線幅バイアスの量及び位置オフセットの量の最適値を算定する(S202)。
例えば、CDの狭まっている量が大きい場合には、線幅バイアスの量を大きくする。また、図1に示すウェハ11上のパターン25bが+Y方向にシフトしていたとすると、このシフトをゼロにするような、マスク上のパターン22bに−Y方向に加えるべき位置オフセット量の最適値を算定する。
【0050】
最後に、実際のリソグラフィに用いるマスクを作製し(S203)、所期のσ値でEUV露光を行う(S204)。
【0051】
斜め照明によるパターンの線幅や位置の変化は、照明条件(σ)と密接に関連しているため、パターンの線幅バイアス及び位置オフセットの量を、使用する照明条件で最適になるように決めることで、意図したパターンを得ることができる。
【0052】
上記の実施形態においては、露光フィールド内の位置によって照明ビームの入射角が異なる場合に、露光フィールド内のパターンの位置とその位置に入射する照明ビームの入射角を考慮して、パターンの線幅バイアス及び位置オフセットの量を決定するようにすることもできる。
【0053】
以下、この例のEUV露光方法の概要を説明する。
この場合も、まず、従来のマスクを用いてEUV露光のシミュレーションあるいは実験を行い、ウェハ上に露光・転写されたパターンについて、CDの変化量と位置のシフトの量を計測する(図2のS201参照。)。この際、例えば、あらかじめマスク上の露光フィールドを複数の計測エリアに分けておく。ここで、この各計測エリアにおける照明光の入射角が異なるようにしておく。そして、各計測エリアごとに、ウェハ上に転写された、各計測エリアのパターンに対応するパターンのCDの変化量と位置のシフトの量を計測する。
次に、線幅バイアス及び位置オフセット量の最適値の算定を行う(図2のS202参照。)。この際、上記の各計測エリアごとに値の算定を行う。
以降のマスク作製及びEUV露光作業の工程(図2のS203、S204に相当する工程)は上記の場合と同様であるので記載を省略する。
【0054】
この場合、マスク上のパターン各部への入射角のちがいを考慮して最適値を算定するので、露光フィールド内全域にわたり精確なパターン転写を行うことができる。
【0055】
また、上記の実施形態においては、EUV露光時に行われるスキャンの際に起こる、スキャン方向の平均化を考慮して、パターンの線幅バイアス及び位置オフセットの量を決定することとすることもできる。
【0056】
ここで、スキャン方向の平均化とは、マスク上のパターンを露光する際に、露光フィールドの幅方向を連続的に使用するために、フィールドの幅方向のスリット状の露光フィールドでパターンのCDの変化量や位置のシフトの量が平均化されることをいう。したがって、CDの変化や位置のシフトをキャンセルするために、パターンに与えるべき線幅バイアスや位置オフセットの量の最適値も幅方向に平均化されて、結果としてそれぞれの最適値が上記のスリット状の露光フィールドごとに1つずつ決まる。
【0057】
以下、この例について説明する。
この場合も、まず、従来のマスクを用いてEUV露光のシミュレーションあるいは実験を行い、ウェハ上に露光・転写されたパターンについて、CDの変化量と位置のシフトの量を計測する(図2のS201参照。)。
次に、線幅バイアス及び位置オフセット量の最適値の算定を行う(図2のS202参照。)。この際、スキャン方向に沿って、パターンのCDの変化量や位置のシフトの量が平均化されていることを考慮して、一度にスキャンされるスリット状の露光フィールドごとに各最適値を算定する。
以降のマスク作製及びEUV露光作業の工程(図2のS203、S204に相当する工程)は上記の場合と同様であるので記載を省略する。
【0058】
この場合、スキャンも考慮した現実的な線幅バイアスや位置オフセットの量の最適値を決定することができ、精確なパターン転写が可能になる。
【0059】
以下、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法の主工程を示すフローチャートである。
図4に示す半導体装置製造方法は、以下に示す主工程からなっている。
【0060】
まず、ウェハ製造工程(S1)及びマスク製造工程(S2)において、ウェハ及びマスクを製造する。この際、マスク上のデバイスパターンには、上記に述べた要領で、線幅バイアスや位置オフセットを設ける。
次に、ウェハに必要な加工処理(図5参照。後述。)を施すウェハプロセッシング工程(S3)。
そして、ウェハ上に転写・形成されたパターンを1個ずつのチップに切り出して、動作可能にするチップ組立工程(S4)。
最後に、チップ検査工程(S5)で、S4で動作可能となったチップを検査する。
【0061】
なお、上記の主工程は、それぞれいくつかのサブ工程からなっている。以下に、これらのサブ工程のうち重要なものについて、図5及び図6を参照しながら説明する。
【0062】
上記に示す工程の中で、半導体装置の性能に決定的な影響を及ぼすのが、ウェハプロセッシング工程(S3)である。
図5は、本発明の一実施形態に係る半導体装置製造方法のウェハプロセッシング工程を示すフローチャートである。
【0063】
まず、薄膜形成工程において、絶縁層となる誘電体薄膜や、配線部あるいは電極部を形成する金属薄膜等を、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)やスパッタリング等により形成する(S31)。
次に、S31で形成された薄膜層やウェハ基板を酸化する酸化工程(S32)。
マスク上に形成されたデバイスパターンを露光・投影し、ウェハ上に転写してレジストのパターンを形成する(図6参照。後述。)リソグラフィ工程(S33)。
S33でウェハ上に形成されたレジストパターンにしたがって、薄膜層や基板を、例えば、ドライエッチング技術を用いて加工するエッチング工程(S34)。
イオン・不純物注入拡散工程(S35)。
ウェハ表面からレジストを剥がすレジスト剥離工程(S36)。
ウェハを検査するウェハ洗浄・検査工程(S37)。
ウェハプロセッシング工程においては、上記のS31からS37の工程を必要な層数だけ繰り返し行うことにより(S38)、ウェハ上に所望のパターンを転写・形成する。
【0064】
以下に、図5に示すウェハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィ工程について説明する。
図6は、リソグラフィ工程を示すフローチャートである。
図6に示すように、リソグラフィ工程は以下のサブ工程を含んでいる。
【0065】
ウェハ上にレジストをコートするレジスト塗布工程(S331)。
S331でウェハ上に塗布されたレジストにマスク上のデバイスパターンを露光・投影する露光工程(S332)。
S332において、デバイスパターンの投影されたレジストを現像して、レジストのパターンを形成する現像工程(S334)。
S334で現像・形成されたレジストパターンを安定化させるためのアニール工程(S335)。
【0066】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明のEUV露光方法等によると、マスク上の露光フィールド全域にわたって安定したCDの制御が可能となり、デバイスパターンを精確にウェハ上に転写することができる。さらに、半導体リソグラフィを高歩留まりで行うことのできる半導体装置の製造方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マスク上に形成されたデバイスパターンがウェハ上に転写される様子を示す模式図である。
(A) マスク上に形成されたデバイスパターンの平面図である。
(B)、(B’) 図1(A)の線分L−Mに沿った断面図である。
(C) ウェハ上に転写されたデバイスパターンを示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るEUV露光方法を示すフローチャートである。
【図3】EUV露光装置の構成の概略を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法の主工程を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法のウェハプロセッシング工程を示すフローチャートである。
【図6】リソグラフィ工程を示すフローチャートである。
【図7】マスク上に形成されたデバイスパターンがウェハ上に転写される様子を示す模式図である。
(A) マスク上に形成されたデバイスパターンの平面図である。
(B) 図7(A)の線分L−Mに沿った断面図である。
(C) ウェハ上に転写されたデバイスパターンを示す平面図である。
【符号の説明】
M1 放物面ミラー
1 高出力レーザ
2 集光レンズ
3 EUV光発生物質
4 ターゲット物質供給部
5 支柱
6 フィルタ
7 照明光学系
8 マスク
9 マスクステージ
10 投影光学系
11 ウェハ
12 ウェハステージ
101 光源部
102、103 真空容器
21 マスク上のデバイスパターン
22 バイアス
23 吸収体層
24 多層膜反射鏡
25 ウェハ上のパターン
Claims (6)
- 感応基板上に転写すべきデバイスパターンをマスク上に形成し、
真空環境下で該マスクにEUV光を斜めに入射させて照明し、
該マスクで反射したEUV光を感応基板上に投影・結像させて、前記デバイスパターンを前記感応基板上に転写するEUV露光方法であって、
前記マスク上のパターンの線幅や位置に、照明ビームの入射する方向に応じた線幅バイアスや位置オフセットが与えられていることを特徴とするEUV露光方法。 - 前記マスク上のパターンの線幅に対するバイアスや位置のオフセットの量の最適値を、照明光のコヒーレントファクターであるσによって決定することを特徴とする請求項1記載のEUV露光方法。
- 前記マスク上のパターンの線幅バイアスや位置オフセットの量の最適値を、露光フィールド内における該パターンの位置及び該位置に入射する照明ビームの入射角を考慮して決定することを特徴とする請求項1又は2に記載のEUV露光方法。
- 前記マスク上のパターンの線幅に対するバイアスの量の最適値を決定する際に、EUV露光時に行われるスキャンの方向に関してバイアス量を平均化した値を考慮して決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のEUV露光方法。
- 感応基板上に転写すべきデバイスパターンをマスク上に形成し、
真空環境下で該マスクにEUV光を斜めに入射させて照明し、
該マスクで反射したEUV光を感応基板上に投影・結像させて、前記デバイスパターンを前記感応基板上に転写するEUV露光に用いるマスクであって、
前記マスク上のパターンの線幅や位置に、照明ビームの入射する方向に応じた線幅バイアスや位置オフセットが与えられていることを特徴とするマスク。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のEUV露光方法を用いて、マスク上に形成されているデバイスパターンをウェハ上に転写する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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