JP2005340493A - マスクパターン補正方法、露光用マスクおよびマスク製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】極短紫外光に対応する露光用マスクについて、斜め入射効果による影響を考慮したマスクパターンの補正を行えるようにして、ウエハ上転写像の忠実度低下を回避する。
【解決手段】極短紫外光がマスク面上に垂直入射した場合または垂直入射とみなせる角度で入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E0を求める工程と、前記極短紫外光がマスク面上に斜め入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E1を求める工程と、前記瞳通過光量E0と前記瞳通過光量E1との比較結果に基づいて前記マスクパターンに対する補正を行う工程とを経て、マスクパターンに対する補正を行う(S101)。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置の回路パターンを形成するためのリソグラフィ工程にて用いられる露光用マスク、特にいわゆる極短紫外光に対応した反射型の露光用マスクについてのマスクパターン補正方法に関する。さらには、その露光用マスクおよび当該および露光用マスクを製造するためのマスク製造方法に関する。
近年、半導体装置の微細化に伴い、ウエハ上に塗布された光感光材料であるレジストを露光および現像して形成されるレジストパターン、および該レジストパターンをエッチングマスクとしてエッチング加工して得られる回路パターンの線幅は、益々極小化が要求されている。また、線幅のみならず、パターン間ピッチ等についても、更なる極小化が要求されている。このような極小化の要求についてはレジストの露光に用いる光の波長をより短波長にすることで対応が可能となるが、光の波長と解像度との関係は、以下に示すレイリーの式で表わされることが知られている。
w=k1×(λ/NA)・・・(1)
この(1)式において、wは解像される最小のパターン幅、NAは投影光学系のレンズの開口数、λは露光光の波長である。また、k1は、主にレジストの性能および超解像技術の選択等により決定されるプロセス定数であって、最適なレジストおよび超解像技術を用いればk1=0.35程度まで選択できることが知られている。なお、超解像技術とは、マスクを透過若しくは反射し、マスク上遮光パターンで回折された光の±1次回折光を選択的に用いることにより、波長よりも小さなパターンを得ようとするものである。
レイリーの式によれば、例えば157nmの波長を用いた場合に対応が可能な最小のパターン幅は、NA=0.9のレンズを用いるとすれば、w=61nmとなることがわかる。すなわち、61nmよりも小さなパターン幅を得るためには、さらに短い波長の露光光、あるいは液浸レンズを用いなければならない。例えば、157nmの波長を用いて液浸レンズを用いると、NA=1.2のレンズを用いた場合における最小のパターン幅は46nmとなる。
このため、45nmの世代からは、極短紫外光(EUV;Extreme Ultra Violet)と呼ばれる13.5nmを中心とした0.6nm程度の波長帯域を具備する露光光を用いることが検討されている(例えば、特許文献1参照)。極短紫外光を用いれば、例えばNA=0.25の露光装置においては、レイリーの式からk1≧0.6の条件下でw≧32.4nmの線幅を形成することができ、従前には達成できなかったパターン幅やパターンピッチ等の極小化にも対応可能となるからである。
ただし、13.5nmの波長の極短紫外光を用いる場合には、光透過型のマスクおよび光学系ではなく、光を反射する反射型マスクおよび反射型光学系によって、露光用マスクおよび光学系を構成する必要がある。これは、157nmの波長の紫外光までは、例えばCaF2(フッ化カルシウム)やSiO2(二酸化ケイ素)といった光透過性のある材料が存在するため、当該紫外光を透過させる構成のマスクおよび光学系を作製することができるが、13.5nmの波長の極短紫外光については、当該極短紫外光を所望の厚さでもって透過させる材料が存在していないからである。
また、反射型マスクを用いた場合には、マスク面で反射された光が、そのマスクに入射される光と相互に干渉することなく、投影光学系に導かれねばならない。そのため、反射型マスクに入射される光は、必然的にマスク面の法線に対して角度φを持った斜め入射となる。つまり、極短紫外光を用いて露光する場合には、露光用マスクのマスク面に入射される光が、そのマスク面の法線に対して角度を持った斜め入射となる(例えば、特許文献2参照)。この角度は、投影光学系のレンズの開口数NA、マスク倍率m、照明光源の大きさσから決まる。具体的には、例えばウエハ上に4倍の縮小倍率を持つマスクを用いた場合、NA=0.3の露光装置においては、光がマスク面の法線に対して4.30°よりも大きな入射角を持ってマスク上に入射しなければならない。また、これと同様に、NA=0.25の露光装置においては、光が3.58°よりも大きな入射角を持ってマスク上に入射しなければならない。ただし、実際の露光装置においては、ミラーから構成される光学系の空間配置の制約および設計残存収差低減の理由から、上述した入射角よりも大きくなるように設計され、例えばNA=0.25であれば入射角が6°以上、NA=0.30であれば入射角が7°以上とされることが一般的である。
ところで、半導体装置の製造工程におけるリソグラフィ工程では、露光後においてウエハ上で所望通りの転写像(パターン形状)が得られることが求められる。ただし、光近接効果の影響があることから、露光用マスクを設計値通りに作成しても、必ずしも所望通りの転写像が得られるとは限らない。特に、上述したように、形成すべきパターン幅やパターンピッチ等の極小化が進展すると、パターンの微細化に伴って、マスクパターンと転写像の形状との差異が大きくなる傾向にある。そのため、リソグラフィ工程で用いられる露光用マスク上のマスクパターンに対しては、予め光近接効果を考慮して、設計段階で補正を加える光近接効果補正(Optical Proximity effect Correction:以下、単に「OPC」という)を行うことが一般的である(例えば、特許文献3参照)。
露光用マスク上のマスクパターンに対するOPCは、例えば、以下に述べるようにして行われる。通常、光透過型マスクの場合、マスク上に入射する光は、そのマスク表面に対して垂直に入射する。そのため、ウエハ上に転写される転写像のパターン中心位置は、マスク上におけるマスクパターン中心位置と一致する。このことから、ウエハ上に所望の形状とは異なる転写像が得られる場合において、所望形状の転写像を得るべくマスクパターンに対する補正を行う場合には、マスク上においてC=ΔL/Mmの関係が成立するようにすればよい。ここで、Cはマスク上でのパターン形状の補正量であり、ΔLはウエハ上に異なった形状で転写された像と所望形状の寸法差である。また、Mmはマスク誤差因子で、Mm=(ΔW/ΔM)のように定義される。なお、ΔMmは、マスクパターンの寸法をΔMだけ変化させたときに、ウエハ上での転写像のパターン寸法がΔWだけ変化したときの比である。
特開2002−365785号公報 特開2003−257810号公報 特開2002−122977号公報
しかしながら、極短紫外光を用いる場合においては、露光用マスクのマスク面に入射される光が、そのマスク面の法線に対して角度を持った斜め入射となることから、上述した従来技術による補正のみでは必ずしも良好な補正が行えるとは限らない。
例えば、露光用マスクのマスク面上に露光光が斜めに入射すると、マスク上吸収膜に形成されたパターンによって影が生じ、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じる。あるいはまた、マスク面上に露光光が斜めに入射すると、マスク上吸収膜に形成されたパターン側壁によって入射光が吸収および反射され、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じる。あるいはまた、露光光が斜めに多層膜に入射し、多層膜で反射された後、マスク上吸収膜に形成されたパターン側壁によって多層膜で反射された光が吸収および反射され、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じる。これら光量の損失に伴い、マスク面上に露光光が斜めに入射する場合には、ウエハ上転写パターンにおけるコントラストの劣化が生じ、解像性能の低下、レジストパターン断面形状の矩形性の劣化、レジストパターン側壁の粗さの増加等を引き起こす。
また、斜め入射する露光光には、二つの作用がある。一つ目はパターン位置を入射方向にシフトさせる作用であり、二つ目は斜め入射効果によりウエハ上転写像が変形してその忠実性が低下してしまう作用である。これらのうち、パターン位置を入射方向にシフトさせる作用は、ラインパターンまたはラインアンドスペースパターンを用いたウエハ上転写結果から、ウエハ上におけるパターンシフト量を見積もることができる。したがって、マスクパターン全体をオフセットさせたり、露光時に露光装置にオフセット値を適宜設定してパターン全体をシフトさせることで、そのパターンシフトを補正することができる。
ところが、斜め入射効果によりウエハ上転写像の忠実性が低下する作用については、マスクパターンの構成辺と斜め入射光の射影ベクトルとがなす角度によって、その変形量が異なってしまう。さらには、例えば入射光の射影ベクトルと交差する方向に延びるラインパターンの場合、入射光の入射方向手前側パターンエッジと入射方向奥前側パターンエッジとでは、それぞれの変形量が異なってしまい、これによりラインパターンの重心の位置ずれを招いてしまう。具体的には、例えば図34に示すパターンにおいて、パターンの配置方向が射影ベクトルの方向に対して二通りしかない場合においても、図34(a)のレイアウトと図34(b)のレイアウトでは、ウエハ上転写像におけるパターンエッジA、B、CおよびDの補正量がそれぞれ異なる。
このように、マスク面上に露光光が斜めに入射すると、光近接効果による影響の他に、斜め入射効果による影響をも受ける。したがって、斜め入射光を用いる極短紫外光用反射型マスクの場合、斜め入射効果による影響を考慮していない従来技術による補正のみでは、必ずしも良好な補正が行えるとは限らないのである。
この斜め入射効果による影響、すなわち斜め入射に起因する作用によりウエハ上転写像の忠実性が低下する現象については、光近接効果の影響によりウエハ上転写像の忠実性が低下する現象とは別の原因によって生じるものであるから、本来別々に補正することが望ましい。すなわち、パターン辺のマスク上斜め入射光のマスク上射影ベクトルとのなす向きに依らず一定のマスク誤差因子MmでOPCを行い、次にマスク誤差因子Mmとは無関係に斜め入射光による補正を行うことが望ましい。または、マスク誤差因子Mmとは無関係に斜め入射光による補正を行った後に、OPCを行うことが望ましい。
そこで、本発明は、極短紫外光を用いたリソグラフィ工程における露光用マスクについて、斜め入射効果による影響を考慮したマスクパターンの補正を行えるようにして、ウエハ上転写像の忠実性が低下してしまうのを回避できるようにし、これにより当該リソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図ることを可能にする、マスクパターン補正方法、露光用マスクおよびマスク製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出されたマスクパターン補正方法である。すなわち、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、マスク面上に斜め入射する前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクについてのマスクパターン補正方法であって、前記極短紫外光がマスク面上に垂直入射した場合若しくは垂直入射とみなせる角度で入射した場合または垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E0を求める工程と、前記斜め入射の角度で前記極短紫外光がマスク面上に入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E1を求める工程と、前記瞳通過光量E0と前記瞳通過光量E1との比較結果に基づいて前記マスクパターンに対する補正を行う工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記目的を達成するために案出された露光用マスクである。すなわち、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、マスク面上に斜め入射する前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクであって、前記極短紫外光がマスク面上に垂直入射した場合若しくは垂直入射とみなせる角度で入射した場合または垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E0を求める工程と、前記斜め入射の角度で前記極短紫外光がマスク面上に入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E1を求める工程と、前記瞳通過光量E0と前記瞳通過光量E1との比較結果に基づいて前記マスクパターンに対する補正を行う工程とを経て得られたことを特徴とするものである。
また、本発明は、上記目的を達成するために案出されたマスク製造方法である。すなわち、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、マスク面上に斜め入射する前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクを製造するためのマスク製造方法であって、前記極短紫外光がマスク面上に垂直入射した場合若しくは垂直入射とみなせる角度で入射した場合または垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E0を求める工程と、前記斜め入射の角度で前記極短紫外光がマスク面上に入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E1を求める工程と、前記瞳通過光量E1と前記瞳通過光量E0との比較結果に基づいて前記マスクパターンに対する補正を行う工程とを含むことを特徴とする。
上記手順のマスクパターン補正方法、上記構成の露光用マスク、および上記手順のマスク製造方法によれば、マスクパターンに対する補正を行うのに先立ち、当該マスクパターンをマスク面上に形成した場合における光の瞳通過光量E0,E1を求める。ここで、「瞳通過光量」とは、瞳を通過する光量のことをいう。「瞳」は、例えば射出瞳に代表されるように、極短紫外光の光源の大きさおよび光学系から特定されるもので、光のエネルギーが密集する部分である。この瞳を通過する光には0次回折光および±n(nは自然数)次回折光が含まれるので、瞳通過光量は、例えば各回折光が瞳を通過する際の当該瞳上における通過面積と、当該各回折光の全領域面積とを特定し、これらの比に当該各回折光の光量を乗じて求めることが考えられる。また、瞳通過光量E0について、極短紫外光がマスク面上に「垂直入射した場合」とは、極短紫外光がマスク面に対する法線ベクトルに沿って入射した場合、すなわちいわゆる入射角度が0°の場合をいう。また、「垂直入射とみなせる角度で入射した場合」とは、所定値以下の入射角度での斜め入射であるが、得られる光の瞳通過光量が垂直入射の場合と略同等であるため、垂直入射とみなして取り扱っても問題ない場合のことをいう。また、「垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合」とは、例えばマスクパターンの構成辺と斜め入射光の射影ベクトルとが平行である場合のように(図34(b)参照)、光の瞳通過光量が垂直入射の場合と略同等となる態様で斜め入射する場合であって、垂直入射とみなして取り扱っても問題ない場合のことをいう。そして、これらの場合における瞳通過光量E0を基準とし、これと瞳通過光量E1との比較結果に基づいて、その比較結果を反映した補正、詳しくは例えば瞳通過光量E1が瞳通過光量E0と略同等となるような補正を、マスクパターンに対して行う。この補正によって、当該補正後のマスクパターンでは、極短紫外光がマスク面上に斜め入射しても、当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量が、垂直入射した場合と略同等になる。つまり、当該補正後のマスクパターンによれば、垂直入射の場合と略同等の形状の転写像をウエハ上へ露光転写し得るようになる。
本発明のマスクパターン補正方法、露光用マスクおよびマスク製造方法によれば、極短紫外光がマスク面上に斜め入射する場合であっても、マスクパターンの補正によって、垂直入射の場合と略同等の形状の転写像をウエハ上へ露光転写し得るので、斜め入射効果による影響を排除することが可能となる。したがって、斜め入射効果の影響でウエハ上転写像の忠実性が低下してしまうのを回避できるようになり、当該転写像を所望通り(設計通り)のものとすることが可能となる。つまり、本発明による補正を行うことで、極短紫外光を用いたリソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図れるようになる。
以下、図面に基づき本発明に係るマスクパターン補正方法、露光用マスクおよびマスク製造方法について説明する。なお、当然のことではあるが、本発明は、以下に述べる実施の形態に限定されるものではない。
〔露光用マスクの概要〕
はじめに、露光用マスクの概略構成について簡単に説明する。ここで説明する露光用マスクは、半導体装置の製造方法における一工程であるリソグラフィ工程にて、極短紫外光を反射してウエハ上に所望パターン(例えば回路パターン)を転写するために用いられるものである。なお、ここで言う「極短紫外光」には、例えば波長が13.5nmのものに代表されるように、従前のリソグラフィ工程で用いられていた紫外光よりも短波長(例えば、1nm以上100nm以下)のものが該当する。
このような極短紫外光の反射によりウエハ上に所望パターンの転写像を露光転写すべく、露光用マスクは、図1に示すように、極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜1と、そのマスクブランクス膜1上にパターニングされて極短紫外光を吸収する吸収膜2と、を備えて構成されている。
マスクブランクス膜1は、例えばSi(ケイ素)層とMo(モリブデン)層とを交互に積層した構造で構成されるが、その積層の繰り返し数が40層以上であるものが一般的である。
また、吸収膜2は、極短紫外光を吸収する材料からなるもので、例えばTaN(タンタルナイトライド)層によって構成される。ただし、吸収膜2は、極短紫外光のマスク用材料として用いることのできるものであれば、他の材料からなるものであってもよい。具体的には、TaN以外にTa(タンタル)またはTa化合物、Cr(クロム)またはCr化合物、W(タングステン)またはW化合物等が考えられる。
なお、マスクブランクス膜1と吸収膜2との間には、吸収膜2を形成する際のエッチングストッパとして、あるいは吸収膜2形成後の欠陥除去時のダメージ回避を目的として、例えばRu(ルテニウム)層やSiO2(二酸化ケイ素)またはCr(クロム)によって構成されるバッファ膜(ただし不図示)を設けておくことが考えられる。
以上のような構成の露光用マスクを製造する場合には、マスクブランクス膜1上に、必要に応じてバッファ膜を成膜した後、さらに吸収膜2を成膜し、周知のリソグラフィ技術を用いて、その吸収膜2を所望パターンに対応する形状にパターニングすればよい。これにより、当該所望パターンを露光転写するためのマスクパターンを有した、極短紫外光用の反射型露光用マスクが得られることになる。
ただし、露光用マスクについては、マスクパターンを設計値通りに形成しても、すなわち露光転写すべき所望パターンと同一(相似)に形成しても、光近接効果や斜め入射効果等による影響のため、必ずしも所望通りの転写像が得られるとは限らず、ウエハ上転写像の忠実性が低下してしまう可能性がある。このことから、露光用マスクの製造にあたっては、吸収膜2によるマスクパターンを形成するのに先立ち、当該マスクパターンに対して設計段階で補正を加える必要がある。
ウエハ上転写像が所望通りとならない理由としては、(イ)光近接効果によるウエハ上転写像の変形、(ロ)露光光の斜め入射に起因するパターン位置シフト、(ハ)斜め入射効果によるウエハ上転写像の変形、といった三種類の要因が挙げられる。
このうち、(イ)の要因によるウエハ上転写像の変形については、以下のようにして解消することが考えられる。
光近接効果は、マスク上垂直に入射する露光光に対しても、例えば上述した(1)式におけるプロセス定数k1が0.5よりも小さくなると顕著に表れる。すなわち、マスクパターンからの高次回折光が投影レンズ系の瞳面から外れてくる効果、さらには1次回折光の一部が瞳面から外れてくる効果によって、ウエハ上転写像の形状が所望のパターンの形状と異なるものとなるのである。
したがって、光近接効果の影響によって生じるウエハ上転写像の変形については、例えばOPCのように、予めマスクパターンを変形させる補正を行うことによって、そのウエハ上転写像の変形を解消することが考えられる。
また、(ロ)の要因によるウエハ上転写像の変形については、以下のようにして解消することが考えられる。
既に説明したように、斜め入射する露光光には二つの作用があり、その一つは、パターン位置を入射方向にシフトさせる作用である。すなわち、マスク上に斜めに入射する露光光により、マスクパターンからの回折光が非対称となり、ウエハ上転写像のパターン位置を入射方向にシフトさせてしまうのである。ただし、その位置シフト量は、マスク上パターン形状に依らず、略一律で定数としてみなせる。
したがって、斜め入射に起因するパターン位置シフトを解消するためには、マスクパターンを一律にずらすか、あるいはウエハ上にパターンを転写する時に露光装置にパターンシフトをさせればよい。つまり、マスクパターン全体をオフセットさせたり、露光装置における露光条件を適宜設定したりすることで、パターンシフト量を補正することができる。
一方、斜め入射する露光光による他の一つの作用、すなわち(ハ)の要因によるウエハ上転写像の変形については、以下のようにして解消することが考えられる。
斜め入射効果によりウエハ上転写像が変形してしまう作用は、図1に示すように、マスク上に斜めに入射する露光光により、マスク上吸収膜2に形成されたパターンによって影が生じ、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じることによって引き起こされる。あるいはまた、マスク上に露光光が斜めに入射すると、マスク上吸収膜2に形成されたパターン側壁によって入射光が吸収および反射され、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じることによって引き起こされる。あるいはまた、露光光が斜めにマスクブランクス膜1に入射し、マスクブランクス膜1で反射された後、吸収膜2に形成されたパターン側壁によってマスクブランクス膜1で反射された光が吸収および反射され、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じることによって引き起こされる。つまり、これら光量の損失に伴い、ウエハ上転写パターンにおけるコントラストの劣化が生じ、ウエハ上転写像の形状忠実度が低下するのである。このウエハ上転写像の形状忠実度の低下は、損失光量が相対的に反射光量よりも大きくなるレイアウト、すなわち密集したレイアウトにおいて、より顕著に発生する。
このようなウエハ上転写像の変形についても、光近接効果による場合と同様に、マスクパターンを変形させる補正を行うことによって、そのウエハ上転写像の変形を解消することが考えられる。
以下に説明するマスクパターン補正方法では、上述した(イ)〜(ハ)のうち、(ハ)の斜め入射効果によるウエハ上転写像の変形を補正し、極短紫外光用の反射型露光用マスクを用いた場合であっても、ウエハ上に転写された転写像が所望の忠実度を得られるようにするためのものである。
なお、(イ)および(ロ)の要因によるウエハ上転写像の変形に対する補正は、以下に説明するマスクパターン補正とは別に行えばよく、しかも公知技術を利用して実現することが可能であることから、ここではその説明を省略する。
〔マスクパターン補正方法の概要〕
次に、本発明に係るマスクパターン補正方法、すなわち(ハ)の斜め入射効果によるウエハ上転写像の変形を補正するためのマスクパターン補正方法の手順について説明する。
図2に示すように、マスクパターン形成に先立って行うマスクパターン補正にあたっては、先ず、第1ステップとして、上述した(ハ)の斜め入射効果によるウエハ上転写像の変形について、その補正を行う(ステップ101、以下ステップを「S」と略す)。詳しくは、(A)露光光がマスク面上に垂直入射した場合若しくは垂直入射とみなせる角度で入射した場合または垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合にその露光光を反射して得られる光の瞳通過光量E0を求め、また(B)斜め入射効果が生じる角度で露光光がマスク面上に入射した場合にその露光光を反射して得られる光の瞳通過光量E1を求め、(C)瞳通過光量E0と瞳通過光量E1との比較結果に基づいてこれらが略同等となるようにマスク上における図形パターンの形状を補正する。
ここで、「瞳通過光量」とは、その詳細を後述するが、瞳を通過する光量のことをいう。また、「瞳」は、例えば射出瞳に代表されるように、露光光の光源および光学系から特定されるもので、光のエネルギーが密集する部分である。この瞳を通過する光には0次回折光および±n(nは自然数)次回折光が含まれるので、瞳通過光量は、例えば各回折光が瞳を通過する際の当該瞳上における通過面積と、当該各回折光の全領域面積とを特定し、これらの比に当該各回折光の光量を乗じて求めればよい。
また、瞳通過光量E0について、極短紫外光がマスク面上に「垂直入射した場合」とは、極短紫外光がマスク面に対する法線ベクトルに沿って入射した場合、すなわちいわゆる入射角度が0°の場合をいう。「垂直入射とみなせる角度で入射した場合」とは、所定値以下の入射角度での斜め入射であるが、その入射角度が小さく、後述のように得られる光の瞳通過光量が垂直入射の場合と略同等であるため、垂直入射とみなして取り扱っても問題ない場合のことをいう。具体的には、例えばウエハ上に4倍の縮小倍率を持つマスクであり、NA=0.3の露光装置にて用いられる場合であれば、マスク面の法線に対して4.30°以下の入射角を持ってマスク面上に入射する場合が、これに相当する。またこれと同様に、NA=0.25の露光装置であれば、光が3.58°以下の入射角を持ってマスク面上に入射する場合が、これに相当する。「垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合」とは、得られる光の瞳通過光量が垂直入射の場合と略同等となる態様で斜め入射する場合であって、垂直入射とみなして取り扱っても問題ない場合のことをいう。具体的には、例えば図34(b)に示したように、マスクパターンの構成辺の長辺に対して斜め入射光の射影ベクトルが平行である場合には、ウエハ上転写像におけるパターンエッジA、B、CおよびDの位置が垂直入射の場合と略同等となるが、このような態様でもって斜め入射する場合が、その斜め入射の角度に依らずに、これに相当する。
このような(A)〜(C)の各工程を順に経ることで、例えば、補正前のマスク上スペース幅をW0とし、補正後のマスクスペース幅W1とした場合、そのマスクスペース幅W1をW1=W0×(E0/E1)の関係から求めるといったように、形成すべきパターンマスクパターンのパターン寸法またはパターン位置の少なくとも一方に対する補正が行われる。したがって、補正後のマスクパターンでは、露光光がマスク面上に斜め入射してもその露光光を反射して得られる光の瞳通過光量が垂直入射した場合と略同等になり、垂直入射の場合と略同等の形状の転写像をウエハ上へ露光転写し得るようになるのである。なお、(A)および(B)の工程については、(B)の工程を先に行うようにしても差し支えない。
このような第1ステップにおける処理の後は、更なる補正精度の向上を図るべく、第2ステップとして、以下に述べるような処理を行う。例えば、第1ステップにてマスクパターンにおけるパターン寸法を補正した場合であれば、その後、補正後のマスク上スペース幅w1を用いて、露光転写時と同じ角度で斜めに入射する露光光による瞳通過光量E2を求める。そして、瞳通過光量E2を求めたら、その瞳通過光量E2を既に求めている瞳通過光量E0と比較し、その比較結果に基づいて、マスクパターンに対する補正を行う。
このような処理を(n−1)回繰り返すと、補正後のマスク上スペース幅wn-1を基にした、露光転写時と同じ角度で斜めに入射する露光光による瞳通過光量En-1が得られることになる。この瞳通過光量En-1を既に求めている瞳通過光量E0と比較し、その比較結果に基づいて、例えば瞳通過光量En-1が瞳通過光量E0と略同等となるように補正を行うと、補正後のマスク上スペース幅wnが得られる。そして、n回目のマスク上スペース幅wnと、(n−1)回目のマスク上スペース幅Wn-1との差Δを、パターン寸法またはパターン位置の補正を行う際の最小単位サイズである補正グリッドサイズgと比較し(S102)、差Δが補正グリッドサイズg以下となったら、マスクパターン補正を終了する(S103)。すなわち、以下の(2)式を満たすときにマスクパターン補正を終了し、満たされなければ再び第1ステップから繰り返して行う。
Δ=|wn−wn-1|≦g・・・(2)
このようなn回分の処理の繰り返しによって、補正後におけるマスクパターンのパターン寸法またはパターン位置は、瞳通過光量Enが瞳通過光量E0と同等となる値に収束することになる。つまり、n回分の処理の繰り返しによって、補正精度の向上が図れるのである。なお、このn回分の処理の繰り返しは、必ずしも必須ではなく、省略しても構わない。
以上の処理によって、上述した(ハ)の斜め入射効果によるウエハ上転写像の変形が補正されることになる。その後は、例えば上述した(イ)の要因によるウエハ上転写像の変形に対するOPCを、必要に応じて行う(S104)。
ただし、OPCは、必ずしも(ハ)の斜め入射効果に対する補正処理の後である必要はなく、例えば図3に示すように、当該補正処理に先立って行うようにしてもよい。この場合におけるOPCは、露光光がマスク面上に垂直入射である場合、または垂直入射とみなせる角度で入射する場合、または垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合に対して行うことが考えられる。
なお、ここでは、マスクパターン補正として、マスクパターンにおけるパターン寸法またはパターン位置の少なくとも一方を補正する場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、マスクパターンを構成する吸収膜の膜厚を補正することによっても、瞳通過光量E1〜Enが瞳通過光量E0と略同等となるようにすることは可能である。また、例えば、マスクパターンを構成する吸収膜の形成材料を選択して、当該吸収膜における光の消衰係数を補正することによっても、瞳通過光量E1〜Enが瞳通過光量E0と略同等となるようにすることは可能である。すなわち、瞳通過光量E1〜Enを瞳通過光量E0と略同等にする補正は、マスクパターンにおけるパターン寸法またはパターン位置の少なくとも一方、吸収膜の膜厚、または吸収膜の形成材料のいずれかを適宜変更することによって行ったり、あるいはこれらを適宜組み合わせて行ったりすることが考えられる。
また、ここで説明した一連の処理は、コンピュータとしての機能を有する情報処理装置が、所定の情報処理プログラムを実行することによって具現化することが考えられる。この場合、当該情報処理装置には、マスクパターンの形状に関するデータやウエハ上転写像の線幅に関するデータ等が、情報入力装置を介して入力されるものとする。ただし、これらの情報のうちの一部は、外部から入力されるものではなく、情報処理装置が行うシミュレーションによって求めたものであってもよい。また、このような一連の処理を具現化するための情報処理プログラムは、予め情報処理装置にインストールしておくことが考えられるが、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されて提供されるものであっても、または有線若しくは無線による通信手段を介して配信されるものであってもよい。
〔マスクパターン補正方法の具体例〕
続いて、上述したマスクパターン補正方法のうち、特に(ハ)の斜め入射効果に対する補正処理について、その処理を構成する(A)〜(C)の各工程の具体例を挙げて、さらに詳しく説明する。
例えば、(A)の工程の場合の如く、露光光がマスク面上に垂直入射または垂直入射とみなせる角度で入射する場合には、図4に示すように、マスク面上に垂直な光軸に沿って露光光が入射するので、そのマスク面上に垂直な光軸に沿って0次回折光、±1次回折光、±2次回折光等・・・といった反射回折光が生じる。すなわち、マスク表面に垂直な光軸に沿って回折光が対称に発生する。そのため、マスク表面のx−y座標系において、y軸に沿って形成されたライン・アンド・スペース・パターンであれば、回折光はy軸に対して左右対称に発生する。このような垂直入射に関する構成は、反射光学系を用いる露光光学系では用いることができないが、従来におけるフォトリソグラフィで用いられている構成、すなわち光軸がマスク表面に垂直に入射する構成を基準にシミュレーションを用いて比較するために必要である。
これに対して、(B)の工程の場合の如く、露光光がマスク面上に斜め入射する場合には、図5に示すように、マスク面上の法線に対して角度θの入射角を持った光軸に沿って露光光が入射するので、0次回折光が角度−θの方向に生じる。さらに、±n次回折光は、以下の(3)式によって特定される角度に回折される。また、この場合には、吸収膜によって形成されるパターン側壁で反射された光が、角度θの反射角を持った光軸に沿って伝搬する。なお、(3)式において、λは露光波長、pはマスクパターンのパターンピッチである。
ψ±n=sin-1(±nλ/p+sinθ)・・・(3)
(ただし、n=0,±1,±2…)
(A)および(B)の工程では、露光光を反射して得られる光、すなわち図4,5に示した0次回折光および±n次回折光に基づいて、瞳通過光量E0,E1を求める。
ところで、これらの回折光が通過することになる瞳は、露光光の光源および光学系から特定されるものであるが、その大きさが有限である。瞳の大きさは、カットオフ周波数をνcとすると、以下の(4)式によって与えられる。なお、(4)式において、NAは投影レンズ系の開口数、λは露光波長である。
νc=NA/λ・・・(4)
このように、瞳の大きさは有限であることから、その瞳を全ての回折光が通過するわけではない。すなわち、低次の次数の回折光は、瞳を通過してウエハ上の転写像形成に寄与するが、高次の回折光については、瞳の外側の領域を通過して結像に寄与しない。
このことから、(A)および(B)の工程では、転写像形成に有効に寄与する光、すなわち瞳内を通過する回折光について、その光量E0,E1を求めるのである。
瞳通過光量E0,E1を求めるためには、先ず、瞳内を通過する回折光についての通過面積を求める。例えば、±1次回折光であれば、その±1次回折光が瞳を通過する領域は、図6に示すハッチング部分となる。この±1次回折光が瞳を通過する領域の面積Aは、以下の(5)式によって与えられる。なお、(5)式において、rは瞳の半径、σは露光光の光源の大きさ、ωは図6中における点Pと瞳円の原点Opを結ぶ線分とy=0の軸とがなす角度、φは図6中における点Pと1次回折光通過領域の円の中心Odを結ぶ線分とy=0の軸とがなす角度である。
A=r2(ω−cosωsinω)+σ22(φ−cosφsinφ)・・・(5)
また、マスクパターンのパターンピッチpの逆数は±1次回折光の中心位置を示すから、そのパターンピッチpから±1次回折光の中心位置Odが得られる。
したがって、NA、λ、pおよびσが与えられれば、±n次回折光が瞳を通過する領域の面積Anを求めることができるのである。
このようにして、(A)および(B)の工程において、±n次回折光が瞳を通過する領域の面積Anを求めた後は、(C)の工程にて、その面積Anと、±n次回折光の全領域の面積(瞳を通過しない領域も含む面積)Bnと、±n次回折光の光量とから、瞳通過光量E0,E1を求める。すなわち、以下の(6)式を用いて、面積Anと面積Bnとの比に回折光量を乗じたものを瞳通過光量E0,E1とする。
Figure 2005340493
例えば、マスクブランクス膜上に107nm厚のTa吸収膜が等間隔(同じ幅)のライン・アンド・スペース・パターンで形成された露光用マスクについて、その露光用マスクに露光光がマスク上垂直入射した場合における回折光の分布、すなわち(A)の工程で得られる回折光分布の具体例を図7に示す。この図7の回折光分布から、I±nが得られる。また、上述した(6)式を用いて、マスク上垂直入射の場合における瞳を通過する光量、すなわち(A)の工程で得られる瞳通過光量E0を、NA=0.25とNA=0.30の場合について求めたものを図8に示す。なお、図8の瞳を通過する光量は、ウエハ上ピッチ64nm(ライン幅およびスペース幅は等しく32nm)で光源の大きさσが1.0の場合の瞳通過光量で規格化したものである。
また、これと同様に、マスクブランクス膜上に107nm厚のTa吸収膜が等間隔(同じ幅)のライン・アンド・スペース・パターンで形成された露光用マスクについて、その露光用マスクに露光光がマスク上6.9°の角度で斜め入射した場合における回折光の分布、すなわち(B)の工程で得られる回折光分布の具体例を図9に示す。この図9の回折光分布から、斜め入射に対するI±nが得られる。この回折光分布において、マイナス次数の回折光強度が大きくなっているのは、吸収膜の側壁による反射光によるものであり、回折光強度が図7に示した垂直入射における回折光強度よりも小さいのは、吸収膜によるマスクパターンによって影が生じることにより、マスク反射光量が減少したためである。また、上述した(6)式を用いて、マスク上斜め入射の場合における瞳を通過する光量、すなわち(B)の工程で得られる瞳通過光量E1を、NA=0.25とNA=0.30の場合について求めたものを図10に示す。なお、図10の瞳を通過する光量は、ウエハ上ピッチ64nm(ライン幅およびスペース幅は等しく32nm)で光源の大きさσが1.0の場合の垂直入射における瞳通過光量で規格化したものである。
図11は、各NAおよびσの条件において、垂直入射における瞳通過光量E0に対する斜め入射における瞳通過光量E1の比をプロットしたものである。この図例によれば、斜め入射における瞳通過光量E1は、パターンピッチの縮小とともに大きくなることがわかる。この図11に示した瞳通過光量比は、マスク上吸収膜に形成されたパターン側壁による入射光の吸収および反射、マスクブランクス膜で反射された露光光のパターン側壁による入射光の吸収および反射、およびマスク上吸収膜に形成されたパターンによる露光光の影による、光量損失をすべて考慮したものである。
このようなマスク上6.9°の斜め入射における例からも明らかなように、斜め入射の場合は、垂直入射の場合よりも、瞳通過光量が減少する。そのため、斜め入射の場合には、マスクパターン補正をしなければ、瞳通過光量減少に起因して、パターン忠実度が低下するおそれがある。例えば、図12に示すモデルパターンについて例を挙げると、垂直入射における場合であれば、図13に示すような良好なパターン忠実性のウエハ上転写像が得られる。露光光学条件は、NA0.30、σ0.90である。しかしながら、7.6°の斜め入射の場合には、マスクパターン補正をしなければ、図14に示すように、瞳通過光量が4割以上減少するためにパターンコントラストが低下し、パターン忠実度が著しく低下する。特に、図14(a)に示すように、マスクパターンの長辺と直交する方向から露光光が斜め入射する場合には、ウエハ上パターンそのものが解像しない。このように、斜め入射光に起因するマスクパターン補正を行わなければ、ウエハ上転写像は、そのパターン忠実性が低下し、甚だしい場合にはウエハ上転写像そのものが形成されなくなってしまう。一方、図14(b)の場合は、垂直入射と同等に扱える入射態様で入射しているため、図13の場合と同様の良好なパターン忠実性が得られる。
マスクパターンの長辺と直交する方向から露光光が斜めに入射する場合には、ウエハ上パターンそのものが解像しないが、これに対し、上述した(C)の工程による補正を行えば、斜め入射の場合における瞳通過光量E1が、垂直入射の場合と略同一になるように、マスクパターン補正、具体的には例えばマスク上における図形形状(パターン寸法またはパターン位置)を補正するので、斜め入射の場合であっても、マスクパターン補正をしなければ、瞳通過光量減少に起因して、ウエハ上転写像におけるパターン忠実度の低下を回避し得るのである。
以下、ウエハ上に22nmのラインと22nmスペースが等間隔に繰り返し配置される密集パターンを例に挙げて、上述した(A)〜(C)の工程を経たマスクパターン補正を行うことで、パターン忠実度の低下を回避し得ることについて説明する。なお、上述の密集パターンでは、具体的には、4倍マスク上におけるラインパターン幅を細らせることにより、瞳通過光量を増大させる。このことから、以下の説明では、4倍マスク上ラインパターン幅を細らせる量を負バイアス量として定義する。例えば、補正前においては4倍マスク上において、ウエハ上22nmのラインに対応する線幅は88nmである。したがって、バイアス量が10nmの場合は、マスク上ラインパターンを形成するための吸収膜パターン幅は78nmとなる。また、図14(b)は、垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合、すなわち長辺に対して入射光の射影ベクトルが平行に入射する場合の例であるが、図13の垂直入射の場合と同等のパターン忠実性が得られている。
図15〜図18は、回折光強度を、入射角度5.3°、6.2°、7.0°および7.9°のそれぞれに対して、負バイアス量をパラメータとして示している。図例のように、入射角度が増大するにつれて、マイナス次数の回折光強度が大きくなる。そのため、マスク吸収膜パターンによる影が生じることになり、マスク反射光量がより多く減少する。マスクパターン補正にあたっては、これら回折光分布から、上述した(3)〜(6)式を用いて、垂直入射の場合における瞳通過光量Qnormalに対して斜め入射の場合における瞳通過光量Qoff-axisの比Qrを求める。すなわち、以下の(7)式によりQrを求める。
Qr=Qoff-axis/Qnormal・・・(7)
これは、垂直入射の場合を基準にしたことに相当する。分母には垂直入射に限らず、入射角度が所定値以下の場合、すなわち垂直入射とみなせる角度で入射した場合の瞳通過光量を持ってきてもよい。この場合は、入射角度の小さな場合を基準にしたことに相当する。また、垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合を持ってきてもよい。以下、垂直入射の場合を基準にしたものとして説明する。
Qrは、各露光条件毎に求める必要がある。図19は、NA0.25の露光光学条件における瞳通過光量比Qrを、光源の大きさσを0.3から1.0の範囲で0.1刻みでもってパラメータとして求めたものである。入射角度は5.3°である。この図例より、瞳通過光量比Qrが1.0となるところで、垂直入射の場合と等しい線幅を得るための負バイアス量が得られることがわかる。つまり、入射角度5.3°およびNA0.25の場合は、負バイアス量として12nm程度を見込めば良いことがわかる。
これと同様に、NA0.25の露光光学条件において、瞳通過光量比Qrを入射角度6.2°、7.0°および7.9°の各入射角度で求めたものを、図20から図22に示す。さらに、NA0.30の露光光学条件における瞳通過光量比Qrを図25から図26に示す。
これら図19〜図26に示した結果から、垂直入射の場合と等しい線幅を得るための負バイアス量が、図27に示すように得られる。この図27には、NA0.25かつσ0.8、および、NA0.30かつσ0.9の場合を例示している。
ここで、以上のように瞳通過光量比Qrを用いて得られた負バイアス量を、マスク上で負バイアス量を異ならせたマスクパターンとウエハ上線幅との相関から求めた場合におけるものと比較する。図28は、負バイアス量に対して入射角度をパラメータとして線幅を求めたものである。この図28の結果からウエハ上で22nmの線幅を得るための負バイアス量が図29に示すように得られる。この図29からも明らかなように、従来のように線幅から求めた場合の負バイアス量と、瞳通過光量比Qrを用いて得られたバイアス量とは、略一致する。
一般に、従来においては、負バイアス量を求めるには、各入射角度毎に、マスク上に負バイアスを異ならせた図形を作製し、各露光条件毎に線幅を求める必要があった。しかしながら、本実施形態で説明したように、瞳通過光量比Qrを用いた場合であれば、回折光強度分布が得られれば、線幅を求めることなく、負バイアス量を求めることができる。
しかも、図30に示すように、瞳通過光量比Qrとウエハ上線幅との間には、入射角度に関係無く相関関係が存在する。したがって、任意の角度、任意の露光光学条件で瞳通過光量比Qrを1.0にするための負バイアス量を求めれば良いことがわかる。
さらに、従来のウエハ上線幅から負バイアス量を求める場合は、光近接効果との分離が不可能であった。ところが、本実施形態で説明したように、瞳通過光量比Qrを用いた場合であれば、光近接効果とは全く独立に斜め入射効果におけるマスク上図形補正を行うことができるという顕著な効果が得られる。
図31は、本実施形態で説明したマスクパターン補正方法を適用する前のウエハ上光強度分布である。これに対して、図32は、本実施形態で説明したマスクパターン補正方法を適用した後のウエハ上光強度分布である。露光光学条件は、いずれも、NA0.25かつσ0.8、および、NA0.30かつσ0.9であり、入射角度をパラメータとしている。これらからも明らかなように、瞳通過光量比Qrを用いてマスクパターン補正を行えば、基準となる垂直入射の場合と略等しい光強度分布が得られる。
図33は、図12に示したモデルパターンを用いて、本実施形態で説明したマスクパターン補正方法によりマスク上図形に負バイアスを適用した場合のウエハ上転写像である。図例のウエハ上転写像では、図14(a)に示したウエハ上転写像、すなわち本実施形態で説明したマスクパターン補正方法を適用する前のウエハ上転写像とは異なり、良好なパターン形状が得られている。また、図13に示した垂直入射の場合と比較しても、略同等の線幅が得られている。
以上に説明した(A)〜(C)の工程を含む手順のマスクパターン補正を行うことによって、当該補正後のマスクパターンでは、露光光がマスク面上に斜め入射しても、当該露光光を反射して得られる瞳通過光量が垂直入射した場合と略同等になる。つまり、当該補正後のマスクパターンによれば、垂直入射の場合と略同等の形状の転写像をウエハ上へ露光転写し得るようになる。
したがって、露光光がマスク面上に斜め入射する場合であっても、マスクパターンの補正によって、垂直入射の場合と略同等の形状の転写像をウエハ上へ露光転写し得るので、斜め入射効果による影響、すなわち(ハ)のウエハ上転写像の変形を排除することが可能となる。つまり、上述した(A)〜(C)の工程を含む手順のマスクパターン補正を行うことによって、当該補正後のマスクパターンが形成された露光用マスクにおいては、斜め入射効果の影響でウエハ上転写像の忠実性が低下してしまうのを回避できるようになり、当該転写像を所望通り(設計通り)のものとすることが可能となる。そのため、当該露光用マスクを用いれば、極短紫外光を用いたリソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図れるようになる。
なお、上述した(A)〜(C)の工程のうち、(A)および(C)のいずれか一方または両方の工程については、シミュレーション技術を用いて行うことが考えられる。このシミュレーションについては、公知技術である任意の手法を用いて行うことが可能であり、ここではその詳細についての説明を省略する。また、必ずしもシミュレーション技術を用いて行う必要はなく、例えばマスクパターンを露光して得られるウエハ上転写像の形状を実測し、その実測結果から瞳通過光量を求めても構わない。
本発明に係る露光用マスクにおいて、マスク吸収膜パターンに対する斜め入射光の影響を説明するための概念図である。 本発明に係るマスクパターン補正方法の手順の一例を示すフローチャートである。 本発明に係るマスクパターン補正方法の手順の他の例を示すフローチャートである。 マスク表面に垂直に露光光が入射した場合の回折光分布の例を示す説明図である。 マスク表面に斜めに露光光が入射した場合の回折光分布の例および吸収膜のパターン側壁による反射光の例を示す説明図である。 回折光が瞳を通過する領域の例を示す説明図である。 マスク表面に垂直に露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンから生じる回折光分布の例をウエハ上ピッチをパラメータとして示した説明図である。 マスク表面に垂直に露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の瞳通過光量の例を示す説明図である。 マスク表面に7.0°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンから生じる回折光分布の例を、ウエハ上ピッチをパラメータとして示した説明図である。 マスク表面に7.0°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の瞳通過光量の例を示す説明図である。 垂直入射における瞳通過光量に対する、斜め入射における瞳通過光量の比の例を示す説明図である。 パターン忠実度を評価するためのモデルパターンの設計形状の一具体例を示す説明図である。 図13のモデルパターンについて、マスク表面に垂直に露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.30およびσ0.90の露光光学条件におけるウエハ上転写像の一具体例を示す説明図である。 図13のモデルパターンについて、マスク表面に7.6°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.30およびσ0.90の露光光学条件におけるウエハ上転写像の一具体例を示す説明図である。 マスク表面に5.3°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の回折光分布の例を、負バイアス量をパラメータとして示した説明図である。 マスク表面に6.2°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の回折光分布の例を、負バイアス量をパラメータとして示した説明図である。 マスク表面に7.0°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の回折光分布の例を、負バイアス量をパラメータとして示した説明図である。 マスク表面に7.9°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の回折光分布の例を、負バイアス量をパラメータとして示した説明図である。 マスク表面に5.3°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.25における瞳通過光量比の例を示す説明図である。 マスク表面に6.2°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.25における瞳通過光量比の例を示す説明図である。 マスク表面に7.0°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.25における瞳通過光量比の例を示す説明図である。 マスク表面に7.9°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.25における瞳通過光量比の例を示す説明図である。 マスク表面に5.3°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.30における瞳通過光量比の例を示す説明図である。 マスク表面に6.2°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.30における瞳通過光量比の例を示す説明図である。 マスク表面に7.0°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.30における瞳通過光量比の例を示す説明図である。 マスク表面に7.9°で斜めに露光光が入射する場合の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.30における瞳通過光量比の例を示す説明図である。 瞳通過光量比から得られた負バイアス量の例を示す説明図である。 負バイアス量とマスクパターンの線幅との関係の例を示す説明図である。 図28の関係から得られた負バイアス量の例を示す説明図である。 瞳内通過光量比とマスクパターンの線幅との関係の例を、入射角度5.3°、6.2°、7.0°および7.9°のそれぞれに対するデータを各露光条件に対して一つのデータとして纏めて示した説明図である。 負バイアス補正を行う前のウエハ上光強度分布の例を、入射角度をパラメータとして示す説明図である。 負バイアス補正を行った後のウエハ上光強度分布の例を、入射角度をパラメータとして示す説明図である。 負バイアス補正を行った後の、厚さ107nmからなるTa吸収膜パターンを用いた場合の、NA0.30およびσ0.90の露光光学条件におけるウエハ上転写像の一具体例を示す説明図である。 入射光のマスク面上の射影ベクトルとパターンレイアウトとの関係の具体例を示す説明図である。
符号の説明
1…マスクブランクス膜、2…吸収膜

Claims (8)

  1. 極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、マスク面上に斜め入射する前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクについてのマスクパターン補正方法であって、
    前記極短紫外光がマスク面上に垂直入射した場合若しくは垂直入射とみなせる角度で入射した場合または垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E0を求める工程と、
    前記斜め入射の角度で前記極短紫外光がマスク面上に入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E1を求める工程と、
    前記瞳通過光量E0と前記瞳通過光量E1との比較結果に基づいて前記マスクパターンに対する補正を行う工程と
    を含むことを特徴とするマスクパターン補正方法。
  2. 前記瞳通過光量E0および前記瞳通過光量E1は、前記極短紫外光を反射して得られる0次回折光および±n(nは自然数)次回折光が前記極短紫外光の光源の大きさおよび光学系から特定される瞳を通過する面積と当該回折光の全領域面積との比に当該回折光の光量を乗じたものである
    ことを特徴とする請求項1記載のマスクパターン補正方法。
  3. 前記マスクパターンに対する補正を行う工程では、前記瞳通過光量E1が前記瞳通過光量E0と略同等となるように、前記マスクパターンにおけるパターン寸法またはパターン位置の少なくとも一方を補正することを特徴とする請求項1記載のマスクパターン補正方法。
  4. 前記マスクパターンに対する補正を行う工程では、前記瞳通過光量E1が前記瞳通過光量E0と略同等となるように、前記マスクパターンを構成する前記吸収膜の膜厚を補正することを特徴とする請求項1記載のマスクパターン補正方法。
  5. 前記マスクパターンに対する補正を行う工程では、前記瞳通過光量E1が前記瞳通過光量E0と略同等となるように、前記マスクパターンを構成する前記吸収膜の形成材料を選択することを特徴とする請求項1記載のマスクパターン補正方法。
  6. 前記瞳通過光量E0と前記瞳通過光量E1とのいずれか一方または両方をシミュレーションで求めることを特徴とする請求項1記載のマスクパターン補正方法。
  7. 極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、マスク面上に斜め入射する前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクであって、
    前記極短紫外光がマスク面上に垂直入射した場合または垂直入射とみなせる角度で入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E0を求める工程と、
    前記斜め入射の角度で前記極短紫外光がマスク面上に入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E1を求める工程と、
    前記瞳通過光量E0と前記瞳通過光量E1との比較結果に基づいて前記マスクパターンに対する補正を行う工程と
    を経て得られたことを特徴とする露光用マスク。
  8. 極短紫外光の反射作用を有するマスクブランクス膜と、当該マスクブランクス膜上にパターニングされて前記極短紫外光を吸収する吸収膜とを備えてなり、マスク面上に斜め入射する前記極短紫外光を反射することで前記吸収膜によって形成されるマスクパターンに応じた形状の転写像をウエハ上へ露光転写する露光用マスクを製造するためのマスク製造方法であって、
    前記極短紫外光がマスク面上に垂直入射した場合または垂直入射とみなせる角度で入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E0を求める工程と、
    前記斜め入射の角度で前記極短紫外光がマスク面上に入射した場合に当該極短紫外光を反射して得られる光の瞳通過光量E1を求める工程と、
    前記瞳通過光量E0と前記瞳通過光量E1との比較結果に基づいて前記マスクパターンに対する補正を行う工程と
    を含むことを特徴とするマスク製造方法。
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