JP2005340553A - 露光用マスク - Google Patents
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Abstract
【課題】斜め入射する露光光に対応する露光用マスクについて、斜め入射効果による影響で被露光体上転写像の忠実性が低下してしまうのを回避する。
【解決手段】斜め入射する露光光を反射して被露光体上に所望パターンを転写するために用いられる露光用マスクを、前記露光光を吸収する作用を有したマスクブランクス膜2と、前記所望パターンに対応するパターン形状で前記マスクブランクス膜2上に配され前記露光光を反射する作用を有した反射膜3と、を備えて構成する。
【選択図】図1
【解決手段】斜め入射する露光光を反射して被露光体上に所望パターンを転写するために用いられる露光用マスクを、前記露光光を吸収する作用を有したマスクブランクス膜2と、前記所望パターンに対応するパターン形状で前記マスクブランクス膜2上に配され前記露光光を反射する作用を有した反射膜3と、を備えて構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置の回路パターンを形成するためのリソグラフィ工程にて用いられる露光用マスク、特にいわゆる極短紫外光に対応した反射型の露光用マスクに関する。
近年、半導体装置の微細化に伴い、ウエハ上に塗布された光感光材料であるレジストを露光および現像して形成されるレジストパターン、および該レジストパターンをエッチングマスクとしてエッチング加工して得られる回路パターンの線幅は、益々極小化が要求されている。また、線幅のみならず、パターン間ピッチ等についても、更なる極小化が要求されている。このような極小化の要求についてはレジストの露光に用いる光の波長をより短波長にすることで対応が可能となるが、光の波長と解像度との関係は、以下に示すレイリーの式で表わされることが知られている。
w=k1×(λ/NA)・・・(1)
この(1)式において、wは解像される最小のパターン幅、NAは投影光学系のレンズの開口数、λは露光光の波長である。また、k1は、主にレジストの性能および超解像技術の選択等により決定されるプロセス定数であって、最適なレジストおよび超解像技術を用いればk1=0.35程度まで選択できることが知られている。なお、超解像技術とは、マスクを透過若しくは反射し、マスク上遮光パターンで回折された光の±1次回折光を選択的に用いることにより、波長よりも小さなパターンを得ようとするものである。
レイリーの式によれば、例えば157nmの波長を用いた場合に対応が可能な最小のパターン幅は、NA=0.9のレンズを用いるとすれば、w=61nmとなることがわかる。すなわち、61nmよりも小さなパターン幅を得るためには、さらに短い波長の露光光、あるいは液浸レンズを用いなければならない。例えば、157nmの波長を用いて液浸レンズを用いると、NA=1.2のレンズを用いた場合における最小のパターン幅は46nmとなる。
このため、45nmの世代からは、極短紫外光(EUV;Extreme Ultra Violet)と呼ばれる13.5nmを中心とした0.6nm程度の波長帯域を具備する露光光を用いることが検討されている(例えば、特許文献1参照)。極短紫外光を用いれば、例えばNA=0.25の露光装置においては、レイリーの式からk1≧0.6の条件下でw≧32.4nmの線幅を形成することができ、従前には達成できなかったパターン幅やパターンピッチ等の極小化にも対応可能となるからである。
このため、45nmの世代からは、極短紫外光(EUV;Extreme Ultra Violet)と呼ばれる13.5nmを中心とした0.6nm程度の波長帯域を具備する露光光を用いることが検討されている(例えば、特許文献1参照)。極短紫外光を用いれば、例えばNA=0.25の露光装置においては、レイリーの式からk1≧0.6の条件下でw≧32.4nmの線幅を形成することができ、従前には達成できなかったパターン幅やパターンピッチ等の極小化にも対応可能となるからである。
ただし、13.5nmの波長の極短紫外光を用いる場合には、光透過型のマスクおよび光学系ではなく、光を反射する反射型マスクおよび反射型光学系によって、露光用マスクおよび光学系を構成する必要がある。これは、157nmの波長の紫外光までは、例えばCaF2(フッ化カルシウム)やSiO2(二酸化ケイ素)といった光透過性のある材料が存在するため、当該紫外光を透過させる構成のマスクおよび光学系を作製することができるが、13.5nmの波長の極短紫外光については、当該極短紫外光を所望の厚さでもって透過させる材料が存在していないからである。
また、反射型マスクを用いた場合には、マスク面で反射された光が、そのマスクに入射される光と相互に干渉することなく、投影光学系に導かれねばならない。そのため、反射型マスクに入射される光は、必然的にマスク面の法線に対して角度φを持った斜め入射となる。つまり、極短紫外光を用いて露光する場合には、露光用マスクのマスク面に入射される光が、そのマスク面の法線に対して角度を持った斜め入射となる(例えば、特許文献2参照)。この角度は、投影光学系のレンズの開口数NA、マスク倍率m、照明光源の大きさσから決まる。具体的には、例えばウエハ上に4倍の縮小倍率を持つマスクを用いた場合、NA=0.3の露光装置においては、光がマスク面の法線に対して4.30°よりも大きな入射角を持ってマスク上に入射しなければならない。また、これと同様に、NA=0.25の露光装置においては、光が3.58°よりも大きな入射角を持ってマスク上に入射しなければならない。ただし、実際の露光装置においては、ミラーから構成される光学系の空間配置の制約および設計残存収差低減の理由から、上述した入射角よりも大きくなるように設計され、例えばNA=0.25であれば入射角が6°以上、NA=0.30であれば入射角が7°以上とされることが一般的である。
また、反射型マスクを用いた場合には、マスク面で反射された光が、そのマスクに入射される光と相互に干渉することなく、投影光学系に導かれねばならない。そのため、反射型マスクに入射される光は、必然的にマスク面の法線に対して角度φを持った斜め入射となる。つまり、極短紫外光を用いて露光する場合には、露光用マスクのマスク面に入射される光が、そのマスク面の法線に対して角度を持った斜め入射となる(例えば、特許文献2参照)。この角度は、投影光学系のレンズの開口数NA、マスク倍率m、照明光源の大きさσから決まる。具体的には、例えばウエハ上に4倍の縮小倍率を持つマスクを用いた場合、NA=0.3の露光装置においては、光がマスク面の法線に対して4.30°よりも大きな入射角を持ってマスク上に入射しなければならない。また、これと同様に、NA=0.25の露光装置においては、光が3.58°よりも大きな入射角を持ってマスク上に入射しなければならない。ただし、実際の露光装置においては、ミラーから構成される光学系の空間配置の制約および設計残存収差低減の理由から、上述した入射角よりも大きくなるように設計され、例えばNA=0.25であれば入射角が6°以上、NA=0.30であれば入射角が7°以上とされることが一般的である。
このような斜め入射に対応する反射型の露光用マスクとしては、基板上に極短紫外光を反射する多層膜を有し、その多層膜上に極短紫外光を吸収する吸収膜を有して構成されたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。詳しくは、例えば図25に示すように、極短紫外光に対応する反射型の露光用マスクでは、基板11上に、Si(ケイ素)層とMo(モリブデン)層とが交互に積層された多層膜構造のマスクブランクス膜12が成膜され、さらにそのマスクブランクス膜12上に吸収膜13がパターニングされて成膜された構造となっている。そして、斜め入射する極短紫外光が、マスクブランクス膜12では反射され、吸収膜13のパターンが形成された部分では反射されずに吸収される。その結果、極短紫外光の反射部分と吸収部分とで高いコントラストが得られ、これによりウエハ等の被露光体上に対するパターン転写が行えるのである。
しかしながら、極短紫外光を用いる場合においては、露光用マスクのマスク面に入射される光が、そのマスク面の法線に対して角度を持った斜め入射となることから、必ずしも良好なパターン転写像が得られるとは限らない。
例えば図25に示したように、露光用マスクのマスク面上に露光光が斜めに入射すると、マスクブランクス膜12上にパターニングされた吸収膜13によって影が生じ、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じる(図中A参照)。あるいはまた、マスク面上に露光光が斜めに入射すると、吸収膜13のパターン側壁によって入射光が吸収および反射され、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じる(図中B参照)。あるいはまた、露光光が斜めにマスクブランクス膜12に入射し、そのマスクブランクス膜12で反射された後、吸収膜13のパターン側壁によって当該反射光が吸収および反射され、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じる(図中C参照)。これら光量の損失に伴い、マスク面上に露光光が斜めに入射する場合には、ウエハ上転写パターンにおけるコントラストの劣化が生じ、解像性能の低下、レジストパターン断面形状の矩形性の劣化、レジストパターン側壁の粗さの増加等を引き起こす。
このようなパターン転写像の劣化等は、露光用マスク上に形成するマスクパターン設計段階で、予めその劣化分を見越してパターン補正を行うといったことも考えられる。ところが、マスク面上に露光光が斜め入射する場合には、光近接効果による影響の他に、斜め入射効果による影響をも受ける。したがって、従来から広く用いられている光近接効果補正(Optical Proximity effect Correction:以下、単に「OPC」という)のみでは必ずしも良好な補正が行えず、斜め入射する露光光のコントラスト劣化によるウエハ上転写像のパターン忠実性の低下と、光近接効果によるパターン忠実性の低下とを同時に補正する、といった複雑な手順のパターン補正を余儀なくされてしまう。
また、吸収膜13のパターン側壁を低くすれば、その側壁によって生じる影の影響や、その側壁における光吸収および光反射等の影響を軽減することもできるが、その場合であってもこれらの影響を完全に無くすことは不可能であり、また光の反射部分と吸収部分との間のコントラストを十分に確保できないおそれも生じる。
そこで、本発明は、斜め入射する露光光を用いたリソグラフィ工程における露光用マスクについて、露光光が斜め入射することによる影響で被露光体上転写像の忠実性が低下してしまうのを回避できるようにし、これにより当該リソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図ることを可能にする露光用マスクを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出された露光用マスクである。すなわち、斜め入射する露光光を反射して被露光体上に所望パターンを転写するために用いられる露光用マスクであって、前記露光光を吸収する作用を有したマスクブランクス膜と、前記所望パターンに対応するパターン形状で前記マスクブランクス膜上に配され、前記露光光を反射する作用を有した反射膜とを備えることを特徴とするものである。
上記構成の露光用マスクによれば、マスクブランクス膜が露光光を吸収する作用を有しており、その上に露光光を反射する作用を有した反射膜がパターニングされて配されている。そのため、露光光が斜め入射しても、反射膜のパターンが形成された部分では露光光が反射されるが、それ以外ではマスクブランクス膜に吸収されるので、パターンニングされた反射膜によって影が生じることがなく、また反射膜のパターン側壁での光の吸収および反射も抑えられ、さらにはマスクブランクス膜での反射後に反射膜のパターン側壁に入射することもない。つまり、露光光が斜め入射する場合であっても、これら反射膜のパターン側壁による影やそのパターン側壁での反射および吸収等の影響を小さくし、または無くすことができ、マスク面上で反射する光量の損失を抑制し得るようになる。
本発明の露光用マスクによれば、露光光がマスク面上に斜め入射する場合であっても、マスク面上で反射する光量の損失を抑制し得るので、被露光体上における転写パターンのコントラスト低下、解像性能の低下、レジストパターン断面形状の矩形性の劣化、レジストパターン側壁の粗さの増加等が生じるのを回避できるようになる。しかも、そのために複雑な手順のパターン補正を要することもない。したがって、本発明の露光用マスクを用いれば、露光光が斜め入射する場合であっても、被露光体上におけるパターン転写像を所望通り(設計通り)のものとすることが可能となる。つまり、本発明の露光用マスクを用いることで、斜め入射する露光光を用いたリソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図れるようになる。
以下、図面に基づき本発明に係る露光用マスクについて説明する。なお、当然のことではあるが、本発明は、以下に述べる実施の形態に限定されるものではない。
〔露光用マスクの構成の説明〕
はじめに、露光用マスクの概略構成について説明する。ここで説明する露光用マスクは、半導体装置の製造方法における一工程であるリソグラフィ工程にて、極短紫外光を反射して被露光体であるウエハ上に所望パターン(例えば回路パターン)を転写するために用いられるものである。なお、ここで言う「極短紫外光」には、例えば波長が13.5nmのものに代表されるように、従前のリソグラフィ工程で用いられていた紫外光よりも短波長(例えば、1nm以上100nm以下)のものが該当する。
はじめに、露光用マスクの概略構成について説明する。ここで説明する露光用マスクは、半導体装置の製造方法における一工程であるリソグラフィ工程にて、極短紫外光を反射して被露光体であるウエハ上に所望パターン(例えば回路パターン)を転写するために用いられるものである。なお、ここで言う「極短紫外光」には、例えば波長が13.5nmのものに代表されるように、従前のリソグラフィ工程で用いられていた紫外光よりも短波長(例えば、1nm以上100nm以下)のものが該当する。
このような極短紫外光の反射によりウエハ上に所望パターンの転写像を露光転写すべく、ここで説明する露光用マスクは、図1に示すように、SiO2(二酸化ケイ素)ガラス等の基板1上にマスクブランクス膜2が成膜され、さらにそのマスクブランクス膜2上に反射膜3がパターニングされて成膜された構造となっている。
マスクブランクス膜2は、極短紫外光を吸収する作用を有したものであり、そのために極短紫外光を吸収する材料によって形成されている。極短紫外光を吸収する材料としては、例えばTaN(タンタルナイトライド)が挙げられる。ただし、マスクブランクス膜2は、極短紫外光のマスク用材料として用いることのできるものであれば、他の材料からなるものであってもよい。具体的には、TaN以外にTa(タンタル)またはTa化合物、Cr(クロム)またはCr化合物、W(タングステン)またはW化合物等が考えられる。
反射膜3は、極短紫外光を反射する作用を有したものであり、そのために複数の膜が積層された多層構造のものである。具体的には、例えばMo(モリブデン)層とSi(ケイ素)層とが同一順で交互に繰り返し積層されてなるものが挙げられるが、その積層の繰り返し数は20層程度、もしくはそれ以上であることが好ましい。
また、この反射膜3は、マスクブランクス膜2上にパターニングされて配されている。ここで、パターニングとは、ウエハ上に転写すべき所望パターンに対応するパターン形状、すなわち当該所望パターンと略同一または略相似なパターン形状で形成されていることをいう。このようなパターン形状としては、その代表的なものとして、いわゆるライン・アンド・スペース・パターンが知られている。
ただし、例えばライン・アンド・スペース・パターンのようなパターン形状であれば、反射膜3は、そのパターン形状が矩形を構成する構成部分を有することになる。その場合に、反射膜3の構成部分は、詳細を後述するように、極短紫外光が斜め入射する際の光のベクトルをマスク表面の法線から当該マスク表面上に射影して得られる射影ベクトルと交差して配されているものとする。
ただし、例えばライン・アンド・スペース・パターンのようなパターン形状であれば、反射膜3は、そのパターン形状が矩形を構成する構成部分を有することになる。その場合に、反射膜3の構成部分は、詳細を後述するように、極短紫外光が斜め入射する際の光のベクトルをマスク表面の法線から当該マスク表面上に射影して得られる射影ベクトルと交差して配されているものとする。
なお、マスクブランクス膜2と反射膜3との間には、反射膜3を形成する際のエッチングストッパとして、あるいは反射膜3形成後の欠陥除去時のダメージ回避を目的として、例えばRu(ルテニウム)層やSiO2またはCr(クロム)によって構成されるバッファ膜(ただし不図示)を設けておくことが考えられる。
以上のような構成の露光用マスクは、以下に述べるような手順で製造される。すなわち、露光用マスクの製造にあたっては、先ず、基板1上にマスクブランクス膜2を成膜し、その後さらにマスクブランクス膜2上にMo層およびSi層を交互に繰り返して成膜する。そして、Mo層およびSi層を所定の繰り返し数(例えば20層分)だけ積層して反射膜3を形成したら、その反射膜3に対して、周知のリソグラフィ技術を用いて、所望パターンに対応する形状にするためのパターニングを行う。このとき、マスクブランクス膜2と反射膜3との間にバッファ膜が形成されていれば、そのバッファ膜がエッチングストッパとして機能することになる。なお、マスクブランクス膜2と反射膜3とのエッチング選択比を十分に確保できれば、バッファ膜は無くても構わない。このようなパターニングを行うことで、上述したような構成の、所望パターンを露光転写するためのマスクパターンを有した、極短紫外光用の反射型露光用マスクが得られることになる。
〔斜め入射による影響の説明〕
以上のような構成の露光用マスクに対しては、露光光としての極短紫外光が斜め入射する。ここで、露光光の斜め入射による影響について説明する。
以上のような構成の露光用マスクに対しては、露光光としての極短紫外光が斜め入射する。ここで、露光光の斜め入射による影響について説明する。
既に説明したように、従来から広く用いられている図25に示した構成の露光用マスク(以下、単に「従来マスク」という)では、マスクパターンを設計値通りに形成しても、すなわち露光転写すべき所望パターンと同一(相似)に形成しても、必ずしも所望通りの転写像が得られるとは限らず、ウエハ上転写像の忠実性が低下してしまう可能性がある。ウエハ上転写像が所望通りとならない理由としては、(イ)光近接効果によるウエハ上転写像の変形、(ロ)露光光の斜め入射に起因するパターン位置シフト、(ハ)斜め入射効果によるウエハ上転写像の変形、といった三種類の要因が挙げられる。
このうち、(イ)のウエハ上転写像変形の要因、すなわち光近接効果については、光近接効果は、従来のフォトリソグラフィにおいても知られているように、マスク上垂直に入射する露光光に対して、例えば上述した(1)式におけるプロセス定数k1が0.5よりも小さくなると顕著に表れる。つまり、マスクパターンからの高次回折光が投影レンズ系の瞳面から外れてくる効果、さらには1次回折光の中心が瞳面から外れてくる効果によって、ウエハ上転写像の形状が所望のパターン形状と異なるものとなるのである。この効果は、極短紫外光を用いて反射型マスクにより露光する場合も同様に表れる。
したがって、光近接効果の影響によって生じるウエハ上転写像の変形については、例えば光近接効果を考慮して設計段階で光近接効果補正(Optical Proximity effect Correction:以下、単に「OPC」という)を行い、予めマスクパターンを変形させる補正を行うことによって、そのウエハ上転写像の変形を解消することが考えられる。
ところが、(ロ)および(ハ)のウエハ上転写像変形については、OPCを行った場合であっても、ウエハ上転写像の変形を解消することが困難である。
ところが、(ロ)および(ハ)のウエハ上転写像変形については、OPCを行った場合であっても、ウエハ上転写像の変形を解消することが困難である。
(ロ)の要因によるウエハ上転写像の変形は、以下の理由により生じる。従来マスクの構成においては、マスク面上に斜めに入射する露光光により、マスクブランクス膜12上にパターニングされた吸収膜13によって影が生じる。あるいはまた、マスク面上に露光光が斜めに入射すると、吸収膜13のパターン側壁によって入射光の一部が吸収され残りは反射される。あるいはまた、露光光が斜めにマスクブランクス膜12に入射し、そのマスクブランクス膜12で反射された後、吸収膜13のパターン側壁によって当該反射光が吸収および反射される。これらの作用により、マスクパターンからの回折光の振幅および位相が非対称となり、ウエハ上転写像のパターン位置が露光光の入射方向に沿ってシフトしてしまうのである。
また、(ハ)の要因によるウエハ上転写像の変形は、以下の理由により生じる。従来マスクの構成においては、マスク面上に斜めに入射する露光光により、マスクブランクス膜12上にパターニングされた吸収膜13によって影が生じ、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じる。あるいはまた、マスク面上に露光光が斜めに入射すると、吸収膜13のパターン側壁によって入射光が吸収および反射され、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じる。あるいはまた、露光光が斜めにマスクブランクス膜12に入射し、そのマスクブランクス膜12で反射された後、吸収膜13のパターン側壁によって当該反射光が吸収および反射され、マスクからウエハ上に伝達される光量に損失が生じる。これら光量の損失に伴い、マスク面上に露光光が斜めに入射する場合には、ウエハ上転写パターンにおけるコントラストの劣化が生じ、解像性能の低下、レジストパターン断面形状の矩形性の劣化が生じ、ウエハ上パターンの形状忠実度が低下するのである。このウエハ上転写像の形状忠実度の低下は、損失光量が相対的に反射光量よりも大きくなる密集したレイアウトにおいてより顕著である。
このようなウエハ上転写像変形に対し、本発明に係る露光用マスクの一例である、図1に示した構成の露光用マスク(以下、単に「本発明マスク」という)では、(ロ)の要因によるウエハ上転写像のパターン位置シフト量を低減し、かつ、(ハ)の要因によるウエハ上転写像の形状忠実度の低下を回避することができる。つまり、マスク表面に対する法線ベクトルに対して任意の角度を具備する斜め入射光ベクトルをマスク表面に対して射影した射影ベクトル(入射光のベクトルをマスク表面の法線方向から当該マスク表面上に射影して得られるベクトル)と、マスクパターンのパターン形状を構成する一辺とが、互いに平行でない場合であっても、OPC等のマスクパターン補正を要することなく、露光光が斜め入射することの影響によるウエハ上転写像の変形を解消し得るのである。
続いて、本発明マスクが斜め入射によるウエハ上転写像変形を解消し得る理由の説明に先立ち、当該本発明マスクとの比較のために、従来マスクにおける露光光の斜め入射による影響について、さらに詳しく説明する。具体的には、従来マスクにおいて、露光光が斜め入射することによって生じる損失光量について、さらに詳しく説明する。
例えば、従来マスクにおいて、露光光がマスク面上に垂直入射する場合、または垂直入射とみなせる角度で入射する場合、または垂直入射と同等に扱える入射態様で入射する場合には、図2に示すように、マスク面上に垂直な光軸に沿って露光光が入射するので、そのマスク面上に垂直な光軸に沿って0次回折光、±1次回折光、±2次回折光等・・・といった反射回折光が生じる。すなわち、マスク表面に垂直な光軸に沿って回折光が対称に発生する。そのため、マスク表面のx−y座標系において、y軸に沿って形成されたライン・アンド・スペース・パターンであれば、回折光はy軸に対して左右対称に発生する。このような垂直入射に関する構成は、反射光学系を用いる露光光学系では用いることができないが、従来におけるフォトリソグラフィで用いられている構成、すなわち光軸がマスク表面に垂直に入射する構成を基準にシミュレーションを用いて比較するために必要である。
なお、ここで、露光光がマスク面上に「垂直入射する場合」とは、露光光がマスク面に対する法線ベクトルに沿って入射した場合、すなわちいわゆる入射角度が0°の場合をいう。また、「垂直入射とみなせる角度で入射する場合」とは、所定値以下の入射角度での斜め入射であるが、その入射角度が小さく、後述のように得られる光の瞳通過光量が垂直入射の場合と略同等であるため、垂直入射とみなして取り扱っても問題ない場合のことをいう。具体的には、例えばウエハ上に4倍の縮小倍率を持つマスクであり、NA=0.3の露光装置にて用いられる場合であれば、マスク面の法線に対して4.30°以下の入射角を持ってマスク面上に入射する場合が、これに相当する。またこれと同様に、NA=0.25の露光装置であれば、光が3.58°以下の入射角を持ってマスク面上に入射する場合が、これに相当する。また、「垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合」とは、得られる光の瞳通過光量が垂直入射の場合と略同等となる態様で斜めに入射する場合であって、垂直入射とみなして取り扱っても問題ない場合のことをいう。具体的には、例えば図10(b)に示したように、マスクパターンの構成辺の長辺に対して斜め入射光の射影ベクトルが平行である場合には、ウエハ上転写像におけるパターンエッジA、B、CおよびDの位置が垂直入射の場合と略同等となるが、このような態様でもって斜め入射する場合が、その斜め入射の角度に依らずに、これに相当する。
なお、ここで、露光光がマスク面上に「垂直入射する場合」とは、露光光がマスク面に対する法線ベクトルに沿って入射した場合、すなわちいわゆる入射角度が0°の場合をいう。また、「垂直入射とみなせる角度で入射する場合」とは、所定値以下の入射角度での斜め入射であるが、その入射角度が小さく、後述のように得られる光の瞳通過光量が垂直入射の場合と略同等であるため、垂直入射とみなして取り扱っても問題ない場合のことをいう。具体的には、例えばウエハ上に4倍の縮小倍率を持つマスクであり、NA=0.3の露光装置にて用いられる場合であれば、マスク面の法線に対して4.30°以下の入射角を持ってマスク面上に入射する場合が、これに相当する。またこれと同様に、NA=0.25の露光装置であれば、光が3.58°以下の入射角を持ってマスク面上に入射する場合が、これに相当する。また、「垂直入射と同等に扱える入射態様で入射した場合」とは、得られる光の瞳通過光量が垂直入射の場合と略同等となる態様で斜めに入射する場合であって、垂直入射とみなして取り扱っても問題ない場合のことをいう。具体的には、例えば図10(b)に示したように、マスクパターンの構成辺の長辺に対して斜め入射光の射影ベクトルが平行である場合には、ウエハ上転写像におけるパターンエッジA、B、CおよびDの位置が垂直入射の場合と略同等となるが、このような態様でもって斜め入射する場合が、その斜め入射の角度に依らずに、これに相当する。
これに対して、露光光がマスク面上に斜め入射する場合には、図3に示すように、マスク面上の法線に対して角度θの入射角を持った光軸に沿って露光光が入射するので、0次回折光が角度−θの方向に生じる。さらに、±n次回折光は、以下の(2)式によって特定される角度に回折される。また、この場合には、吸収膜によって形成されるパターン側壁で反射された光が、角度θの反射角を持った光軸に沿って伝搬する。なお、(2)式において、λは露光波長、pはマスクパターンのパターンピッチである。
ψ±n=sin-1(±nλ/p+sinθ)・・・(2)
(ただし、n=0,±1,±2…)
(ただし、n=0,±1,±2…)
ところで、このような各回折光のうち、ウエハ上での転写像形成に寄与するのは、有限な大きさである瞳を通過するものだけである。「瞳」は、例えば射出瞳に代表されるように、露光光の光源および光学系から特定されるもので、光のエネルギーが密集する部分である。つまり、瞳の大きさは有限であることから、その瞳を全ての回折光が通過するわけではなく、低次の次数の回折光は、瞳を通過してウエハ上の転写像形成に寄与するが、高次の回折光については、瞳の外側の領域を通過して結像に寄与しない。
したがって、瞳を通過する光量を特定すれば、ウエハ上の転写像形成に寄与する光量を特定することができ、またこれにより露光光が斜め入射することによって生じる損失光量についても特定し得るようになる。瞳を通過する光量(以下、単に「瞳通過光量」という)については、例えば各回折光が瞳を通過する際の当該瞳上における通過面積と、当該各回折光の全領域面積とを特定し、これらの比に当該各回折光の光量を乗じて求めることが考えられる。
瞳通過光量を求めるためには、先ず、瞳内を通過する回折光についての通過面積を求める。例えば、±1次回折光であれば、その±1次回折光が瞳を通過する領域は、図4に示すハッチング部分となる。この±1次回折光が瞳を通過する領域の面積Aは、以下の(3)式によって与えられる。なお、(3)式において、rは瞳の半径、σは露光光の光源の大きさ、ωは図4中における点Pと瞳円の原点Opを結ぶ線分とy=0の軸とがなす角度、φは図4中における点Pと1次回折光通過領域の円の中心Odを結ぶ線分とy=0の軸とがなす角度である。
A=r2(ω−cosωsinω)+σ2r2(φ−cosφsinφ)・・・(3)
また、マスクパターンのパターンピッチpの逆数は±1次回折光の中心位置を示すから、そのパターンピッチpから±1次回折光の中心位置Odが得られる。
一方、瞳の大きさは、カットオフ周波数をνcとすると、以下の(4)式によって与えられる。なお、(4)式において、NAは投影レンズ系の開口数、λは露光波長である。
νc=NA/λ・・・(4)
したがって、NA、λ、pおよびσが与えられれば、±n次回折光が瞳を通過する領域の面積Anを求めることができるのである。
このようにして、±n次回折光が瞳を通過する領域の面積Anを求めた後は、その面積Anと、±n次回折光の全領域の面積(瞳を通過しない領域も含む面積)Bnと、±n次回折光の光量とから、露光光がマスク面上に垂直入射した場合または垂直入射とみなせる角度で入射した場合にその露光光を反射して得られる光の瞳通過光量E0と、斜め入射効果が生じる角度で露光光がマスク面上に入射した場合にその露光光を反射して得られる光の瞳通過光量E1とを、それぞれ求める。すなわち、以下の(5)式を用いて、面積Anと面積Bnとの比に回折光量を乗じたものを瞳通過光量E0,E1とする。
例えば、マスクブランクス膜上に107nm厚のTa吸収膜が等間隔(同じ幅)のライン・アンド・スペース・パターンで形成された従来マスクについて、その従来マスクに露光光がマスク上垂直入射した場合における回折光の分布の具体例を図5に示す。この図5の回折光分布から、I±nが得られる。また、上述した(5)式を用いて、マスク上垂直入射の場合における瞳通過光量E0を、NA=0.25とNA=0.30の場合について求めたものを図6に示す。なお、図6の瞳を通過する光量は、ウエハ上ピッチ64nm(ライン幅およびスペース幅は等しく32nm)で光源の大きさσが1.0の場合の瞳通過光量で規格化したものである。
また、これと同様に、マスクブランクス膜上に107nm厚のTa吸収膜が等間隔(同じ幅)のライン・アンド・スペース・パターンで形成された従来マスクについて、その従来マスクに露光光がマスク上6.9°の角度で斜め入射した場合における回折光の分布の具体例を図7に示す。この図7の回折光分布から、斜め入射に対するI±nが得られる。この回折光分布において、マイナス次数の回折光強度が大きくなっているのは、吸収膜の側壁による反射光によるものであり、回折光強度が図5に示した垂直入射における回折光強度よりも小さいのは、吸収膜によるマスクパターンによって影が生じることにより、マスク反射光量が減少したためである。また、上述した(5)式を用いて、マスク上斜め入射の場合における瞳通過光量E1を、NA=0.25とNA=0.30の場合について求めたものを図8に示す。なお、図8の瞳を通過する光量は、ウエハ上ピッチ64nm(ライン幅およびスペース幅は等しく32nm)で光源の大きさσが1.0の場合の垂直入射における瞳通過光量で規格化したものである。
図9は、各NAおよびσの条件において、垂直入射における瞳通過光量E0に対する斜め入射における瞳通過光量E1の比をプロットしたものである。この図例によれば、斜め入射における瞳通過光量E1は、パターンピッチの縮小とともに大きくなることがわかる。この図9に示した瞳通過光量比は、マスク上吸収膜に形成されたパターン側壁による入射光の吸収および反射、マスクブランクス膜で反射された露光光のパターン側壁による入射光の吸収および反射、およびマスク上吸収膜に形成されたパターンによる露光光の影による、光量損失を全て考慮したものである。
このようなマスク上6.9°の斜め入射における例からも明らかなように、従来マスクでは、斜め入射の場合、垂直入射の場合よりも、瞳通過光量が減少する。そのため、斜め入射の場合には、瞳通過光量減少に起因して、パターン忠実度が低下するおそれがある。例えば、図10および図11に示すモデルパターンについて例を挙げると、垂直入射における場合であれば、図12に示すような良好なパターン忠実性のウエハ上転写像が得られる。露光光学条件は、NA0.30、σ0.90である。しかしながら、7.6°の斜め入射の場合には、マスクパターン補正をしなければ、図13に示すように、瞳通過光量が4割以上減少するためにパターンコントラストが低下し、パターン忠実度が著しく低下する。特に、図13(a)に示すように、マスクパターンの長辺と直交する方向から露光光が斜め入射する場合には、ウエハ上パターンそのものが解像しない。一方、図13(b)の場合は、垂直入射と同等に扱える入射態様で入射しているため、図12と同様の良好なパターン忠実性が得られる。
このように、従来マスクでは、露光光の斜め入射の影響により、ウエハ上転写像のパターン忠実性が低下し、甚だしい場合にはウエハ上転写像そのものが形成されなくなってしまうおそれがある。
このように、従来マスクでは、露光光の斜め入射の影響により、ウエハ上転写像のパターン忠実性が低下し、甚だしい場合にはウエハ上転写像そのものが形成されなくなってしまうおそれがある。
〔露光用マスクの特性の説明〕
次いで、以上に説明したような露光光の斜め入射による影響を踏まえた上で、本発明によるマスクの特性について説明する。
次いで、以上に説明したような露光光の斜め入射による影響を踏まえた上で、本発明によるマスクの特性について説明する。
例えば、200nm厚のTa吸収膜上にMo層およびSi層を交互に20層対積層し、そのMo/Si多層膜からなる反射膜が等間隔(同じ幅)のライン・アンド・スペース・パターンで形成された本発明マスクについて、その本発明マスクに露光光がマスク上6.9°の角度で斜め入射した場合における回折光の分布の具体例を図14に示す。この図14の回折光分布によれば、本発明マスクでは、従来マスクにおける垂直入射の場合(図5参照)と略同等の回折光分布および回折光強度が得られていることが明らかである。また、上述した(5)式を用いて、本発明マスクにおける瞳通過光量を、NA=0.25とNA=0.30の場合について求めたものを図15に示す。なお、図15の瞳を通過する光量は、ウエハ上ピッチ64nm(ライン幅およびスペース幅は等しく32nm)で光源の大きさσが1.0の場合の、従来マスクを用いた場合の垂直入射における瞳通過光量で規格化したものである。この図15の瞳通過光量によれば、従来マスクにおける垂直入射の場合(図6参照)と略同等の瞳通過光量が得られていることが明らかである。
図16は、各NAおよびσの条件において、従来マスクを用いた場合の垂直入射における瞳通過光量に対し、本発明マスクを用いて、かつ、斜め入射における瞳通過光量の比をプロットしたものである。この図例によれば、斜め入射における瞳通過光量であっても、垂直入射の場合と比較して低下することなく、略同等の光量であることがわかる。この結果から、本発明マスクにおいては、パターン側壁による影による光量損失が生じることなく、またパターン側壁による吸収および反射による光量損失が著しく抑えられていることが明らかである。本発明によるマスクの側壁によって吸収および反射される光は、図1に示したようにMoの側壁による光のみである。例えば、MoとSiを20層対積層した構造では、露光光が6.9°の角度で斜め入射する場合、Moの厚さは2.79nm、Siの厚さは4.18nmである。すなわちトータルの膜厚は139.4nmである。吸収および反射される光はMoの側壁による光のみであるから、側壁の40%の面積に相当する部分でしか吸収および反射しない。本発明によるマスクでは、Mo側壁の吸収および反射による損失光量は、従来の吸収層側壁において側壁厚を139.4nmとした場合と比較して、20%程度に抑えられる。なぜならば、従来の吸収層側壁は、図25に示すように上から入射する露光光の他に、多層膜ブランクス基板で一度反射して側壁に入射する、すなわち下から入射する光も合わせて吸収および反射してしまうからである。このように本発明マスクにおいては、光量損失を著しく小さく抑えることができる結果、良好な回折光分布が得られることから、パターン忠実度も良好に維持されると言える。
例えば、図11に示すモデルパターンについて例を挙げると、本発明マスクでは、露光光が7.6°の角度で斜め入射する場合であっても、図17に示すような良好なパターン忠実性のウエハ上転写像が得られる。露光光学条件は、NA0.30、σ0.90である。また、Mo/Si多層膜対は18層である。つまり、本発明マスクを用いれば、図17(a)に示すような斜め入射光の射影ベクトルがマスクパターンの構成辺部分に対して交差する場合、特に直交する場合(以下「直交入射の場合」という)であっても、あるいは斜め入射光の射影ベクトルがマスクパターンの構成辺部分に対して平行な場合(以下「平行入射の場合」という)であっても、いずれの場合においても、略同一の良好なパターン忠実度が得られる。線幅についても、直交入射の場合と平行入射の場合とで0.2nm程度の違いしか生じない。
このように、本発明マスクは、露光光が斜め入射する場合であっても、直交入射の場合と平行入射の場合とで略同一のウエハ上転写像が得られるので、その斜め入射の影響によるウエハ上転写像の形状忠実度の低下を回避することができ、良好なパターン忠実度が得られるのである。特に、露光光が直交入射する場合には、従来マスクにおいては露光光の斜め入射による影響が顕著に表れるが、本発明マスクにおいては、その場合であっても良好なパターン忠実度が得られる。さらには、それぞれの場合に得られるウエハ上転写像が略同一であることから、斜め入射に起因するマスクパターン補正が不要であり、複雑な手順のパターン補正を要するといったことがなくなる。このことは、直交入射の場合に限らず、斜め入射光の射影ベクトルがマスクパターンの構成辺部分に対して交差する場合についても同様である。換言すると、露光光の射影ベクトルがマスクパターンの構成辺に対して異なる角度で入射する場合であっても、それぞれの場合に得られるウエハ上転写像が略同一となり、これにより斜め入射に起因するマスクパターン補正が不要となるのである。
つまり、本発明マスクを用いれば、露光光が斜め入射する場合であっても、複雑な手順のパターン補正を要することなく、ウエハ上におけるパターン転写像を所望通り(設計通り)のものとすることが可能となり、その結果、斜め入射する露光光を用いたリソグラフィ工程を経て得られる半導体装置の性能向上を図れるようになる。このことは、特に露光光がマスクパターンの構成辺部分に対して交差する角度で入射する場合に非常に有効である。
また、本発明マスクのように、マスクブランクス膜上にパターニングされた反射膜が、複数の膜が積層された多層構造のものである場合、特にMo層とSi層とが同一順で繰り返し積層されてなるものである場合には、露光光が極短紫外光であっても、これを的確に反射し得るようになるので、上述したような露光光の斜め入射による影響を確実に排除しつつ、パターン転写像の微細化にも容易に対応し得るようになる。
また、本発明マスクのように、マスクブランクス膜上にパターニングされた反射膜が、複数の膜が積層された多層構造のものである場合、特にMo層とSi層とが同一順で繰り返し積層されてなるものである場合には、露光光が極短紫外光であっても、これを的確に反射し得るようになるので、上述したような露光光の斜め入射による影響を確実に排除しつつ、パターン転写像の微細化にも容易に対応し得るようになる。
〔他の実施の形態の説明〕
次に、本発明に係る露光用マスクの他の実施の形態について説明する。ただし、ここでは、上述した実施の形態との相違点についてのみ説明する。
次に、本発明に係る露光用マスクの他の実施の形態について説明する。ただし、ここでは、上述した実施の形態との相違点についてのみ説明する。
図18に示すように、ここで説明する露光用マスクは、マスクブランクス膜2上に反射膜3がパターニングされている点については上述した本発明マスクの場合と同様であるが、さらに加えて、その反射膜3により形成されるパターンの間、すなわちライン・アンド・スペース・パターンにおけるスペース部分に、保護膜4が埋め込まれている。この保護膜4は、反射膜3によるパターン間に埋め込まれることで、その反射膜3のパターン側壁の部分を覆うことになる。ただし、保護膜4は、露光光である極短紫外光を透過させる材料によって形成されているものとする。このような材料としては、例えばSiが挙げられる。Siは、波長が13.5nmの極短紫外光に対して、屈折率が0.9993で真空中の屈折率と略同じであり、また消衰係数も0.0018と小さい。
このような構成の露光用マスク(以下、単に「他の本発明マスク」という)は、以下に述べるような手順で製造される。すなわち、上述した本発明マスクの場合と同様にマスクブランクス膜2上に反射膜3をパターニングした後、その上に保護膜4となるSi層を成膜し、その後に例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing;化学的機械研磨)を用いて反射膜3の上面が露出するまでSi層を研磨する。これにより、他の本発明マスクが得られることになる。
以上のような他の本発明マスクでは、反射膜3により形成されるパターンのスペース部分に保護膜4が埋め込まれていても、その保護膜4が露光光である極短紫外光に対して真空中と略同等の屈折率を有しており、消衰係数も小さいことから、そのスペース部分では真空の場合と略同等の転写性能を得ることができる。したがって、上述した実施の形態の場合と同様に、斜め入射の場合におけるパターン転写像の忠実度を良好にする上で有効なものとなる。
図19は、露光光が7.3°の角度で入射した場合に、ウエハ上22nmのライン・アンド・スペース・パターンに対して得たウエハ上光強度分布の具体例を示している。図例では、本発明マスクおよび他の本発明マスクについての光強度分布に加え、比較のため従来マスクについての光強度分布も示している。露光光学条件は、NA0.30、σ0.90である。また、反射膜3のMo/Si多層膜対は21層である。この図例によれば、本発明マスクを用いた場合と、他の本発明マスクを用いた場合とでは、略同様の光強度分布が得られることがわかる。しかも、いずれの場合においても、従来マスクを用いた場合に比べると、光強度のコントラストが向上しており、その結果良好な転写像が得られるようになる。
また、他の本発明マスクのように、保護膜4を設けた場合には、反射膜3のパターン側壁の部分が、その保護膜4によって覆われることになる。したがって、単に良好な転写性が得られるだけではなく、そのパターン側壁の部分における汚染や自然酸化等を未然に防ぐことができ、その汚染や自然酸化等に伴う転写特性の経時変化が生じてしまうこともないという効果も奏する。
なお、保護膜4は、反射膜3により形成されるパターンの間のみに形成されたものである必要はない。すなわち、必ずしも図18に示したように反射膜3の上面が露出している必要はなく、例えば図20に示すように保護膜4が反射膜3の上面を覆うものであってもよい。このような構成の露光用マスクは、保護膜4となるSi層を成膜した後、その上面に平坦化を施すだけに留め、反射膜3上にSi層を残すことによって製造することが考えられる。つまり、保護膜4は、少なくとも反射膜3におけるパターン側壁部分を覆うものであればよい。
図21は、反射膜3上に100nm厚のSi層を残して保護膜4が形成された露光用マスクについてのウエハ上光強度分布の具体例を示している。露光光学条件等は、図19の場合と同様である。この図例からも明らかなように、保護膜4が反射膜3の上面をも覆っていても、従来マスクを用いた場合に比べて光強度のコントラストが向上し、良好な転写像が得られるようになる。
ところで、これまでの説明では、露光用マスクで転写すべきパターンがライン・アンド・スペース・パターンである場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばホール・パターンであっても同様に適用することが可能である。
図22および図23は、ホール・パターンに対する例である。図22(c)および図23(c)に示すように、従来マスクを用いた場合には、ホールが楕円になるのに対し、図22(a)および図23(a)に示すように、本発明マスクを用いた場合には、円形のホール形状を得ることができるという顕著な効果が得られる。また、図22(b)および図23(b)に示すように、他の本発明マスクを用いた場も同様である。なお、図22は、入射角度が6.5°の場合を示している。このときのホール径は、本発明マスクの場合で(x,y)=(30.1,29.9)、他の本発明マスクの場合で(x,y)=(30.1,29.9)、従来マスクの場合で(x,y)=(29.7,30.3)である。
また、図23は、入射角度が9.7°の場合を示している。このときのホール径は、本発明マスクの場合で(x,y)=(30.3,29.7)、他の本発明マスクの場合で(x,y)=(30.3,29.7)、従来マスクの場合で(x,y)=(29.0,30.1)である。このように、本発明マスクおよび他の本発明マスクによれば、入射角度が9.7°のような極端に大きな場合においても、真円に近いホール形状が得られるようになり、また斜め入射に起因するパターンの位置ずれも従来マスクの場合よりも小さいという良好な結果も得られる。
図22および図23は、ホール・パターンに対する例である。図22(c)および図23(c)に示すように、従来マスクを用いた場合には、ホールが楕円になるのに対し、図22(a)および図23(a)に示すように、本発明マスクを用いた場合には、円形のホール形状を得ることができるという顕著な効果が得られる。また、図22(b)および図23(b)に示すように、他の本発明マスクを用いた場も同様である。なお、図22は、入射角度が6.5°の場合を示している。このときのホール径は、本発明マスクの場合で(x,y)=(30.1,29.9)、他の本発明マスクの場合で(x,y)=(30.1,29.9)、従来マスクの場合で(x,y)=(29.7,30.3)である。
また、図23は、入射角度が9.7°の場合を示している。このときのホール径は、本発明マスクの場合で(x,y)=(30.3,29.7)、他の本発明マスクの場合で(x,y)=(30.3,29.7)、従来マスクの場合で(x,y)=(29.0,30.1)である。このように、本発明マスクおよび他の本発明マスクによれば、入射角度が9.7°のような極端に大きな場合においても、真円に近いホール形状が得られるようになり、また斜め入射に起因するパターンの位置ずれも従来マスクの場合よりも小さいという良好な結果も得られる。
露光光の入射角度を大きくすることは、投影光学系の設計残存収差を低減し、および反射ミラー配置の自由度を大きくできることに繋がる。従来マスクでは、入射角度が10°を超えるような露光条件で露光することは、ウエハ上転写像の劣化が甚だしく、不可能である。ところが、本発明マスクおよび他の本発明マスクによれば、入射角度が10°を超えるような場合であったとしても、ウエハ上パターン忠実性を維持することが可能となり、さらには斜め入射効果におけるマスク上図形補正を不要にもできる。
図24は、10.1°の入射角度を用いた場合のパターン忠実性の具体例を、図11に示したモデルパターンを用いて得た結果について示したものである。このときの本発明マスクにおけるMo/Si多層膜対は18層である。図例のように、本発明マスクを用いれば、露光光の入射角度が大きく、しかも図24(a)に示す直交入射の場合と図24(b)に示す平行入射の場合とのどちらにおいても、略同一の良好なパターン忠実度が得られることがわかる。線幅も、直交入射の場合と平行入射の場合とで0.6nm程度の違いしかなく、斜め入射に起因するマスク上補正が不要となることが明らかである。
図24は、10.1°の入射角度を用いた場合のパターン忠実性の具体例を、図11に示したモデルパターンを用いて得た結果について示したものである。このときの本発明マスクにおけるMo/Si多層膜対は18層である。図例のように、本発明マスクを用いれば、露光光の入射角度が大きく、しかも図24(a)に示す直交入射の場合と図24(b)に示す平行入射の場合とのどちらにおいても、略同一の良好なパターン忠実度が得られることがわかる。線幅も、直交入射の場合と平行入射の場合とで0.6nm程度の違いしかなく、斜め入射に起因するマスク上補正が不要となることが明らかである。
1…基板、2…マスクブランクス膜、3…反射膜、4…保護膜
Claims (7)
- 斜め入射する露光光を反射して被露光体上に所望パターンを転写するために用いられる露光用マスクであって、
前記露光光を吸収する作用を有したマスクブランクス膜と、
前記所望パターンに対応するパターン形状で前記マスクブランクス膜上に配され、前記露光光を反射する作用を有した反射膜と
を備えることを特徴とする露光用マスク。 - 前記反射膜は、複数の膜が積層された多層構造のものである
ことを特徴とする請求項1記載の露光用マスク。 - 前記反射膜は、Mo層とSi層とが同一順で繰り返し積層されてなる
ことを特徴とする請求項2記載の露光用マスク。 - 前記反射膜によって形成される前記パターン形状が構成辺部分を有するとともに、前記構成辺部分が、前記露光光が斜め入射する際の光のベクトルをマスク表面の法線方向から当該マスク表面上に射影して得られる射影ベクトルと交差するように配されている
ことを特徴とする請求項1記載の露光用マスク。 - 少なくとも前記反射膜における側壁部分が前記露光光を透過させる材料からなる保護膜によって覆われている
ことを特徴とする請求項1記載の露光用マスク。 - 前記パターン形状の構成辺と前記射影ベクトルとのなす角度が互いに異なるそれぞれの場合に得られる前記被露光体上での転写像が略同一である
ことを特徴とする請求項4記載の露光用マスク。 - 前記パターン形状の構成辺と前記射影ベクトルとのなす角度が互いに異なるそれぞれの場合に得られる前記被露光体上での転写像が略同一であることにより、前記露光光が斜め入射することに起因するマスク上図形補正を不要である
ことを特徴とする請求項4記載の露光用マスク。
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