JP2006231286A - 口金及びそれを用いた塗液の塗布装置及び方法並びにプラズマディスプレイパネル用部材の製造装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布抜けを無くし、塗液塗布製品の品位を向上し、生産性の向上を図る。
【解決手段】塗液を溜めるマニホールド部52と、マニホールド部の内側から外側に開口する吐出開口部53と、マニホールド部に塗液を供給するための塗液供給口54を有し、吐出開口部の開口方向と塗液供給口の開口方向のなす角度が90°〜180°である口金9。
【選択図】図4

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と略称することもある。)に代表されるディスプレイパネル、液晶カラーフィルター(LCM)、光学フィルタ、プリント基板、半導体の特に高粘度塗液を塗布するような分野に使用可能であり、例えばPDP製造工程における、ガラス基板など被塗布対象物表面に非接触で塗液を吐出しながら薄膜パターンを形成するための口金、及びそれを用いた塗液の塗布装置及び方法、並びにプラズマディスプレイパネル用部材の製造装置及び方法に関するものである。
近年、ディスプレイはその方式において次第に多様化してきている。現在注目されているものの一つが、従来のブラウン管よりも大型で薄型軽量化が可能なプラズマディスプレイである。これは、前面板と背面板の間に形成された放電空間内で放電を生じさせ、この放電によりキセノンガスから波長147nmを中心とする紫外線が生じて、この紫外線が蛍光体を励起することによって表示が可能となる。R(赤)、G(緑)、B(青)に発光する蛍光体を塗り分けた放電セルを駆動回路によって発光させることにより、フルカラー表示に対応できる。
このうち、最近活発に開発が進められているAC型プラズマディスプレイは、表示電極/誘電体層/保護層を形成した前面ガラス板と、アドレス電極/誘電体層/隔壁層/蛍光体層を形成した背面ガラス板とを貼り合わせ、ストライプ状あるいは格子状の隔壁で仕切られた放電空間内にHe−Xe、または、Ne−Xeの混合ガスを封入した構造を有している。R、G、Bの各蛍光体層は、粉末状の蛍光体粒子を主成分とする蛍光体ペーストが、背面板に形成された各色毎に一方向に延びる隔壁により形成された凹凸部の凹部に充填されてなる。このような構造のものを高い生産性と高品質で製造するには、蛍光体を一定のパターン状に、塗り分ける技術が重要となる。
例えば特許文献1には、プラズマディスプレイパネルの隔壁間を対象に、塗布口金で塗布する方法が開示されている。この口金においては、内部に塗液溜まりと塗液上部の空間を有し、この上部空間に圧空を注入しその圧力で塗液を口金より押し出す構造が必要である。なぜなら、口金内に塗液を充満させポンプなどで定量液送する構造では、塗液である蛍光体ペーストの粘度が高い場合、塗液の配管圧損が大きく、塗布開始遅れが顕著となるからである。また、前記塗液上部に空間を有する口金では、蛍光体ペーストを塗布対象物である基板へ塗布した後、塗布した量と同量の蛍光体ペースト量を再び口金内へ供給する必要がある。
ところが、上記特許文献1に開示されたような塗液の塗布においては、以下のような問題がある。すなわち、蛍光体ペーストを口金内へ供給するとき、口金上部から蛍光体ペーストを単に自由落下させるような方法を採用すれば、蛍光体ペーストに気泡が混入する恐れがある。気泡が混入すると、その気泡が口金の吐出孔から出る時に吐出したペーストが途切れ、塗布不良を起こす。
自由落下を避ける方法として、例えば特許文献2に記載の塗布口金(塗布ヘッド)においては、塗布口金へペーストを供給するためのペースト供給管の先端は塗布口金内の蛍光体ペーストに浸かるように設けられ、自由落下による気泡の発生を防止しているように見受けられる。但し、この特許文献2には、その図3のみに、そのように見受けられる構造が記載されているだけで、本文中には何の記載も無い。
ところが、上記特許文献2に開示されたような塗布口金においては、以下のような問題がある。すなわち、ペーストタンクから塗布口金にペーストを供給する際、配管継手の緩みでペースト中に気泡が混入したり、あるいは元々ペースト中に混入していた気泡は、供給ペーストと一緒に塗布口金内に入る。ここで、供給口はパイプの先端に下向きに開口しているため、気泡はペーストと共に吐出孔に向かう。そして基板に塗布する際、気泡が吐出孔から出てペーストが途切れ、塗布不良を起こす。
特開平10−27543号公報 特開2001−286815号公報
このように、従来技術では気泡も塗液と一緒に供給されてしまい、塗布時にそれが吐出孔から出て塗布抜けが発生するおそれがある。
そこで本発明の課題は、このような塗布抜けを無くし、塗液塗布製品の品位を向上し、生産性の向上を図ることにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る口金は、塗液を溜めるマニホールド部と、前記マニホールド部の内側から外側に開口する吐出開口部と、前記マニホールド部に塗液を供給するための塗液供給口を有し、前記吐出開口部の開口方向と前記塗液供給口の開口方向のなす角度が90°〜180°であることを特徴とするものからなる。
この口金においては、塗液供給口がマニホールド部内の塗液中に浸かるように設けられていることが好ましい。
また、塗液供給口がパイプの先端部に設けられた1つ以上の孔からなることが好ましい。
また、本発明に係る口金は、塗液を溜めるマニホールド部と、前記マニホールド部の内側から外側に開口する吐出開口部と、前記マニホールド部に塗液を供給するための塗液供給口を有し、前記塗液供給口の先端には塗液のガイドが設けられ、そのガイドは塗液に浸かるように設けられていることを特徴とするものからなる。
このような本発明に係る口金においては、吐出開口部は、例えば、少なくとも1つの吐出孔からなる。
本発明に係る塗液の塗布装置は、このような口金を用いたものからなる。すなわち、基板を固定するテーブルと、基板に対面して設けられ基板に所定量の塗液を塗布する口金と、テーブルと口金を3次元的に相対移動させる移動手段と、口金への塗液の供給源である塗液タンクを備えた基板への塗液の塗布装置において、上記のような口金を用いることを特徴とする塗液の塗布装置である。
この塗液の塗布装置においては、口金における塗液供給口の高さ位置は、基板への1回の塗布で使われる塗液量を前記マニホールド部内容積の高さに換算した高さ以上であることが好ましい。
また、本発明に係るプラズマディプレイパネル用部材の製造装置は、前記基板がプラズマディスプレイ用発光基板であって、前記塗液が蛍光体粉末を含むペーストであり、上記のような塗液の塗布装置を備えることを特徴とするものからなる。
また、本発明に係る塗液の塗布方法は、口金に塗液を供給する工程と、前記口金と基板とを相対的に移動しながら基板に塗液を塗布する工程とを繰り返す塗液の塗布方法であって、前記口金は、塗液を溜めるマニホールド部と、前記マニホールド部の内側から外側に開口する吐出開口部と、前記マニホールド部に塗液を供給するための塗液供給口を有し、前記塗液供給口から前記マニホールド部に塗液を供給する際、供給された塗液が少なくとも次の塗布工程では吐出開口部から吐出されないよう前記マニホールド部内の特定位置に塗液を供給することを特徴とする方法からなる。
この塗液の塗布方法において、塗布工程は、口金に塗液を供給する工程と、基板に塗液を塗布する工程を有し、それらを交互に繰り返す。基板に塗液を塗布する工程は、一回の工程で基板1枚に、マニホールド部内の全塗液の一部(所定量)を塗布する。これにより、マニホールド部内の液面高さ(吐出開口部から液面までの距離)は一定高さ下降するため、次の塗液供給工程で塗液を所定量供給(補給)し、液面を所定の高さ(塗液量)にする。供給する塗液中に、仮に気泡が混入していたとしても、その塗液が次の塗布工程に使われなければ塗布抜けは発生しない。その気泡は、次の塗布までには浮力で上昇、あるいは、次の供給工程で入ってくる塗液によって上方に追いやられ、吐出孔に近づくことはなく、したがって塗布抜けは発生しない。
この塗液の塗布方法においては、塗液供給口からの塗液を、基板への1回の塗布で使われる塗液量を前記マニホールド部内容積の高さに換算した高さ以上の位置に供給することが好ましい。
また、塗液供給口からの塗液を、吐出開口部に向かう方向以外の方向に向かって供給する(つまり、吐出開口部に向かって供給を行わない)ことが好ましい。これにより、仮に塗液中に気泡が混入していたとしても、気泡が吐出開口部に近づくことはない。
また、前記吐出開口部の開口方向に対して、45°〜180°の方向に前記塗液供給口から前記マニホールド部に塗液を供給することが好ましい。
吐出開口部は、例えば、少なくとも1つの吐出孔からなる。
本発明に係るプラズマディスプレイパネル用部材の製造方法は、前記基板がプラズマディスプレイ用発光基板であって、前記塗液が蛍光体粉末を含むペーストであり、上記のような塗液の塗布方法を用いて塗布することを特徴とする方法からなる。
本発明に係る口金および塗液の塗布装置及び方法によれば、気泡が混入した塗液が仮に口金内に入っても、気泡は吐出孔に近づかないため、気泡は吐出孔から吐出されず、塗布抜け欠点を引き起こさない。したがって、プラズマディスプレイパネル用部材等の製造に適用すれば、塗布抜け欠点の無い、優れた品位の製品を製造でき、かつ、高い歩留りを達成して生産性を向上することができる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。
まず、本発明に係る口金について説明する。図4は、本発明の一実施態様に係る口金51の縦断面図を示しており、図5はその側面方向から見た縦断面図を示している。口金51は、塗液55を溜めるマニホールド部52と、塗液55を吐出する吐出開口部53と、マニホールド部52に塗液55を供給するための塗液供給口54を有する。吐出開口部53は、本実施態様では、口金51の幅方向に直線状に配列された複数の吐出孔56からなる。塗液供給口54は、マニホールド部52に挿入された、先端が閉じたパイプ57の先端付近の側面に開口した2つの孔からなる。また、塗液供給口54は、塗液55に浸かるように設けられており、塗液供給口54の開口方向と、吐出開口部である吐出孔56の開口方向とのなす角度は、本実施態様では、図4に示す通り90°としている。なお、開口方向とは、開口の軸の方向である。特に、2つの口の開口方向が同じで、塗液が出る方向も同じであれば、それらのなす角度は0°であり、塗液が出る方向が逆であれば180°である。
また、塗液供給口54の高さ位置は、図4に示すように、塗液中に浸かる範囲に配置することが好ましい。より好ましくは、口金51のマニホールド部52内において、下方の位置に配置することが好ましい。なぜなら、マニホールド部52内に塗液がない空の状態で塗液を供給する時(初期充填)、塗液が蜷局を巻きながら落下せず、塗液中に空気を巻き込むことはない。塗液中に空気を巻き込むと、塗液中で気泡となり、吐出孔から気泡が吐出されたときに塗布抜け欠点となる。
口金51のマニホールド部52に塗液を供給する供給手段としては、塗液供給口54の上流に塗液を供給するための配管が接続され、この配管の反対側先端部には塗液の供給をコントロールする開閉バルブ10を介して、塗液タンク12が接続されている。塗液タンク12には塗液が蓄えられており、所定圧力の気体圧力源13が配管を介して接続されている。
また、口金51には、吐出孔から塗液を吐出させるための気体圧力を供給する配管が接続され、この配管の反対側先端部は、気体圧力の切換バルブ11を介して、一方は所定圧力の気体圧力源13に接続され、他方は大気に開放されている。
口金51への塗液の供給(補給)は、切換バルブ11を大気開放にした状態で開閉バルブ10を開くことにより行われる。供給された塗液は、2つの孔の塗液供給口54から出て、マニホールド部52内で口金51の幅方向に拡がる。このとき塗液は、例えばマニホールド部52内の液面高さを検出するセンサを設けておき、マニホールド部52の上部に空間を残す形で所定量が蓄えられる。このような液面センサは、液面を検知できるものであれば特に限定されるものではないが、塗液に対し、非接触のものであるのが好ましい。これにより塗液の汚染を防ぐことができる。
塗液の吐出については、切換バルブ11を気体圧力源13に切り換えて、この空間に気体圧力を供給することにより、吐出孔56から塗液を吐出させる。
基板への塗布工程は、口金51のマニホールド部52に塗液を供給する工程と、基板に塗液を塗布する工程を有し、それらを交互に繰り返す。基板に塗液を塗布する工程では、一回の工程で、マニホールド部52内の塗液のうち一部(所定量)を使って基板1枚に塗布する。これにより、マニホールド部52内の液面高さ(吐出孔から液面までの距離)は一定高さ下降するため、次の塗液供給工程で塗液を所定量供給(補給)し、液面を所定の高さ(塗液量)にする。
塗液供給口54からマニホールド部52内に塗液を供給する際、少なくとも次の塗布工程では吐出孔から吐出されないようなマニホールド部内の位置に塗液を供給するのが好ましい。なぜなら、供給する塗液中に、仮に気泡が混入していたとしても、その塗液が次の塗布工程に使われなければ塗布抜けは発生しない。その気泡は、次の塗布工程までには浮力で上昇、あるいは、次の塗液供給工程で入ってくる塗液によって上方に追いやられ、吐出孔に近づくことはなく、よって塗布抜けは発生しない。
そのためにはまず、塗液供給口54からの塗液の供給は、吐出開口部である吐出孔56に向かって供給しないことである。吐出孔56に向かって供給しなければ、供給した塗液中に気泡が混入していても、その気泡は吐出孔56に近づくことはない。
図4において、塗液をマニホールド部52内に供給する時、パイプ中の塗液は鉛直下方に流れるが、パイプ先端は閉じているため、その側面に開口している塗液供給口54から出た塗液は、口金51の幅方向に流れ拡がり、吐出孔56に近づくことはない。ここでいう口金51の幅方向というのは、口金51の長手方向のことである。
また、吐出孔56から遠い位置に塗液供給口54を設けて塗液を供給することも効果的である。しかし、必要以上に遠ざけても、口金が大きくなるだけであり好ましくない。そこで、マニホールド部52への塗液の供給は、基板への1回の塗布で使われる塗液量を、マニホールド部内容積の高さに換算した高さよりも上に供給するのが好ましい。図4を用いて詳しく説明する。
図4の塗液の網掛け部分は、次の塗布工程で吐出孔から出て基板に塗布される塗液の量を表している。つまり、この塗液の高さH以上の位置に供給した塗液は、少なくとも次の塗布工程では吐出孔から吐出されない。
そのために、塗液供給口54の高さ位置を、Hよりも上に位置させるのが好ましい。更に、塗液の供給方向は、吐出孔56の開口方向に対して、45°〜180°の方向であれば、塗液は口金51の幅方向から上方に流れ拡がりやすく、吐出孔56に近づくことはない。そのためには塗液供給口54の開口方向と、吐出孔56の開口方向とのなす角度を90°〜180°とすればよく、図4は90°とした場合の図である。
図6は、塗液供給口54の別の実施態様を示しており、パイプ57の先端に、更に両端が開口したパイプ58を吐出孔56の開口方向と垂直に設けたものである。供給された塗液はパイプの両端の塗液供給口54から出る。これにより、塗液供給口54から出た塗液は、口金の幅方向に拡がる。
図7は、塗液供給口54のさらに別の実施態様を示しており、先端が閉じたパイプ57をマニホールド部の側面から挿入し、その先端の側面に塗液供給口54として2つの孔を開口したものである。供給された塗液は、塗液供給口である2つの孔から出て、口金の幅方向に拡がる。更に、塗液供給口54をマニホールド部内面に近づけられるので、マニホールド部内に塗液が無い空の状態に塗液を供給する時(初期充填)でも、塗液は内面を伝って落ちるので、蜷局を巻きながら落下することなく、塗液中に空気を巻き込むことはない。
図8は、塗液供給口54のさらに別の実施態様を示しており、塗液供給口54は先端が開口したパイプからなり、その先端には塗液を下方へ導くガイド59が設けられており、そのガイド59は塗液に浸かるように設けられている。これにより、塗液供給口54を吐出孔から遠ざけて、塗液供給口54を塗液液面より上方に位置させても、ガイド59が塗液を液面まで導くので、塗液が液面で蜷局を巻きながら落下することはなく、塗液中に空気が巻き込むことはない。また、塗液供給口54を塗液液面より下方として絶えず塗液に浸かるようにしてもよい。
図9は、先端にガイドがある塗液供給口54のさらに別の実施態様を示しており、図10はその側面から見た口金の縦断面図である。先端が開口したパイプの両側面をUの字に切り欠いて、トンネル状したものであり、図8に示した塗液供給口と同様の効果が得られる。
図11は、塗液供給口のさらに別の実施態様を示しており、先端が閉じたパイプを90°曲げ、曲げた先のパイプ側面(上面)に塗液供給口54を設け、塗液供給口54の開口方向と、吐出孔の開口方向を180°としたものである。これにより、塗液供給口54から出る塗液は、塗液液面の方向に進み、その後口金幅方向に流れ拡がるため、供給した塗液中に気泡が混入していても、その気泡は吐出孔に近づくことはなく、塗布抜け欠点が発生しない。
なお、1本のパイプに開口している塗液供給口の数はこれまで1個、あるいは2個としてきたが、いくつでもよい。
また、口金のマニホールド部に挿入するパイプの数は何本でもよく、口金の幅、大きさ、吐出孔の数、塗液の供給量、供給速度によって増やしてもよい。高粘度塗液の場合、パイプの数を増やして塗液供給口の数を増やせば、塗液液面の高さの高低差ばらつきは小さくなり、好ましい。
吐出孔56の大きさは、塗液の塗布幅に応じその孔径を選定すればよく、特に凹凸基板(例えば、プラズマディスプレイパネル用部材)への塗液の塗布の場合では、10μmから500μmの間に設定することが好ましい。なお、吐出孔56の形状や数は特に限定されるものではなく、塗布する目的によって、如何なる形状であってもよい。たとえば、塗液をシート状に吐出する場合は、吐出開口部を吐出孔ではなく、口金の幅方向に長い開口(スリット)を有する形状にしてもよい。
本発明に係る塗液の塗布装置および塗布方法は、プラズマディスプレイパネル用部材における蛍光体塗布工程に特に好ましく適用することができる。次に、本発明に係る塗液の塗布装置の全体構成、特に凹凸基板(例えば、プラズマディスプレイパネル用部材)への塗液の塗布装置の全体構成の例について説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る塗液の塗布装置の概略斜視図である。図1において、基板1はテーブル2の上に載置され、テーブル2に設けた吸着装置(図示略)により吸着して固定される。テーブル2は、その中心を軸として、回転を可能とするθ軸部材3(破線で示す)により支持されている。このθ軸部材3はY軸搬送部4に搭載され、Y軸搬送部4はX軸搬送部5上に設けられたリニアガイド4a、4bに沿って機台6のY軸方向に移動する。X軸搬送部5は、機台6上に設けられたリニアガイド5a、5bに沿って機台6のX軸方向に移動する。このX、Y軸搬送部は直交するように調整されている。X軸搬送部5は基板1に塗液を塗布するための相対移動手段であって、塗布動作においてはテーブル2をX軸方向に移動させる。
機台6の中央部上方には、X軸搬送部5によって移動されるテーブル2が通過するように門型の支持台7が、X軸と直交する形で設けられている。支持台7の奥側(以下、下流側と称する。)側面の両サイドには、テーブル2の面に対して垂直方向に移動するZ軸搬送部8a、8bが設けられ、Z軸搬送部8a、8bには塗液を吐出する口金9が機台6のY軸方向中央を基準にして取り付けられる。口金9は着脱式で、Z軸搬送部8a、8bに取り付けたときに、テーブル2のX軸移動方向に直交して、Z軸搬送部8a、8bに設けたチャック(図示略)により固定される。
口金9は、塗布する基板1のサイズに合わせて選択され、その基板1に形成された所定の全ての溝に対して1回の塗布動作で塗布を完了するための吐出孔が略一直線状に配列して設けられていることが好ましい。例えば、塗布する基板がプラズマディスプレイの背面板の場合は、R、G、B何れか1色の蛍光体粉末を含んだ塗液を塗布する。従って、口金9には、その塗布する溝に対応した数、ピッチで吐出孔が設けられる。
また口金9は、吐出孔の数を減らして、複数回の塗布動作で基板1枚への塗布を完了するものであってもよい。つまり、短尺型の口金であったり、吐出孔のピッチを拡げたものであってもよい。また、1色の塗液を塗布する場合について詳細に言及したが、R、G、B3色の塗液を同時に塗布する場合にも本発明は適用できる。
口金9は内部に塗液を溜めるマニホールド部を有し、塗液を供給するための配管が接続され、この配管の反対側先端部には塗液の供給をコントロールする開閉バルブ10を介して塗液タンク12が接続される。塗液タンク12には所定圧力の気体圧力源13が配管を介して接続されている。また、口金9には、吐出孔から塗液を吐出させるための気体圧力を供給する配管が接続され、この配管の反対側先端部は気体圧力の切換バルブ11を介して、一方は所望圧力の気体圧力源13に接続され、他方は大気に開放されている。
口金9への塗液供給は、切換バルブ11を大気開放にした状態で開閉バルブ10を開くことにより行われる。このとき塗液は、例えば液面高さを検出するセンサを設けておき、マニホールド部の上部に空間を残す形で所定量が蓄えられる。塗液の吐出は切換バルブ11を気体圧力源13に切り換えて、この空間に気体圧力を供給することにより行われる。
支持台7の手前側(以下、上流側と称する。)側面には、基板1の位置を計測する第1の位置センサとしてカメラ17、19が取り付けられ、かつ、基板1の基準溝の位置を計測する第2の位置センサとしてカメラ18が取り付けられている。また、これらの計測手段は複数のカメラを有していてもよい。これらのカメラは、各々XおよびZ軸方向の微調整機構を介して、支持台7のY軸方向に独立して移動可能なY1搬送部14、Y3搬送部16、Y2搬送部15に取り付けられている。このY1〜Y3搬送部はリニアガイド7a、7bによって、Y軸方向に移動した場合においてもテーブル面からの高さが一定になるよう調整されている。
以上これまでに述べた全ての軸は、図示されないサーボモータにより駆動され、サーボモータは制御部からの制御信号によりコントロールされることが一般的である。また、制御部はマイクロコンピュータやRAM、ハードディスクなどにて構成され、基板や口金の位置計測、口金への塗液供給および吐出孔からの吐出制御を行うとともに、塗布条件を入力表示するタッチパネル部を有している。また、通常、各カメラはモニタテレビに接続され視野の画像を表示できるように構成される。
図2は、基板1を上から見た一例を示す図である。パターン領域には基板の長手方向に直交して、図示しない直線状のリブが全面に渡り所定間隔で形成され、リブの間に溝を構成している。さらに、リブ間に溝を分断するための横リブを形成したものもある。基板の四隅付近には、基板面に形成されたリブパターンとの位置関係を示すアライメントマークA1〜A4が設けられている。このアライメントマークA1〜A4は、リブパターンを形成するときに一緒に作成される。こうすることにより、パターンとの位置関係が精度良く形成される。
アライメントマークは、A1とA3を結ぶ直線がリブのパターンと平行になるように、また、A1とA2を結ぶ直線がリブのパターンと直交するように設けられる。アライメントマークの間隔XA,YAおよび基準溝位置Ysは基板情報として制御部に与える。基準溝位置YsはYAのほぼ中央リブ間の溝中心であって、次に述べる口金基準孔とのY軸方向の位置合わせを行う位置とし、アライメントマークA1からの距離で与える。
図3は、上記装置を上および横から見た一部分の図である。X軸搬送部5の上流側端面には、口金9の位置を検出する位置センサとしてカメラ20が、機台のY軸方向中央の位置に取り付けられている。また、口金9の下面(吐出孔面)には、略一線状に並べられた吐出孔の中央近傍に、基板の基準溝と位置あわせする基準孔の位置を示すマークMが付されている。従って、X軸を操作することにより、カメラ20によって口金9の基準孔の位置が計測される。
一方、基板1においては、機台6のY軸方向中央を基準にしてあらかじめ基板情報に基づき位置決めしたカメラ17、19の位置に、テーブルのX軸を操作して下流側2個のアライメントマークA1、A2を移動させ、各々の位置を計測して、カメラ17を基準に位置決めする。さらに、カメラ18により基板の基準溝Y軸方向の位置を測定する。こうして求めた口金9と基板1の基準位置情報を基に、各々の相対位置合わせを行う。
このように、Y軸方向を基板1と口金9の中央を基準に位置合わせすることで、基板1の歪みや口金9の加工精度による位置ずれ誤差が半減され、基板1に形成された塗布する全ての溝中心に対向して、口金9の吐出孔が位置合わせできることになる。
塗布を開始する場合は、まず、口金9のマニホールド内に塗液を供給する。塗液の供給は前述したように図1の切換バルブ11を大気開放にした状態で開閉バルブ10を開いて、所定の量に達するまで供給する。
次に、基板搭載に移る。この動作は口金9内への塗液供給と並行して行うことが可能で、口金9への塗液供給の待ち時間を少なくすることができる。
テーブル2を上流側端部に移動する。Y軸およびθ軸は中央ゼロの位置でテーブル面のほぼ中央に外部移載機により塗布する基板1を搭載し、リブがテーブルのX軸方向とほぼ平行となる状態にして吸着固定する。外部移載機は例えば多軸のロボットを用い、ロボットのアームで基板1をテーブル2上部に横持ちする。テーブル2には複数の昇降可能なピンを設け、このピンを上昇して基板を受け取り、アームを退避させてピンを下降することにより基板をテーブル面に受け取る。なお、リブとテーブル2の平行出しは、例えばテーブル2の両サイドおよび上流側に、基板1の端面をサイズに対応して押し出しする機構(以下、センタリング装置と称する。)を設けて位置寄せする方法などにより行う。
次に基板位置決めを行う。テーブル2を移動させて、基板1のアライメントマークA1、A2をカメラ17、19の視野に入れる。
次に、カメラ17の視野中心を基準にアライメントマークA1のX、Y方向のずれ量を求める。また、カメラ19の視野中心からアライメントマークA2のX、Y方向のずれ量を求める。この2つのX軸方向のずれ量とアライメントマークの間隔YAから基板の傾きと、傾きを修正したときのアライメントマークA1の移動量を求める。算出した結果に応じ、テーブルのθ軸を回転して基板の傾きを修正し、X、Y軸を移動してカメラ17の視野中心にアライメントマークA1を位置合わせする。
この時点で、カメラ18の視野内には基板の基準溝が観測されるので、溝の中心位置を判断し、テーブル2のY軸を移動することで、口金9の基準孔と基板1の基準溝中心とのY軸方向の位置を合わせる。
基板位置決めが終わると塗液塗布の動作に移る。口金9のマニホールド部内への塗液供給が完了していることを確認し(未完の場合は待つ)、テーブル2のX軸を基板1の位置決め位置から下流方向に予めプログラムした速度で移動させる。X軸座標が、あらかじめ設定された塗液吐出位置になったら口金9から塗液を吐出し、吐出停止位置になれば吐出を停止する。塗液の吐出および停止は、図1に示した切換バルブ11により行う。
塗布を終了すると、基板排出に移る。基板1の排出はテーブル2を下流端に移動し、吸着した基板1を解除し、ピンを上昇して移載機により取り出す。移載機は上流側の基板搬入と下流側の排出専用に各1台配置することで、基板排出中に次に塗布する基板が準備できるので、基板搬入から排出までの時間を短縮することができる。基板1を排出した時点で一連の動作が終了する。連続して基板1に塗布する場合には、上記塗液供給から開始する。
次に、塗液の供給について詳しく説明する。図19は、塗液タンク12から口金9への塗液供給タイミングの例を模式的に表した図である。塗液タンク12から口金9への塗液の供給は、基板1へ塗布していないとき、つまり、基板1への塗布が一旦終了し、次の基板へ塗布を開始するまでの間のインターバルに行う。このインターバルは、主に前述の通り、基板1と口金9の位置合わせや、基板1の搬入、搬出等に費やされるが、タクトタイムを考えれば、このインターバル内で、口金9への塗液供給をすませるのが好ましい。
これまで、一種類の塗液を基板の表面に形成されたストライプ状の凹部に塗布する場合について詳しく述べたが、赤、青、緑等の3色の蛍光体を同時に塗布する場合にも本発明は適用でき、また、前記基板の表面に形成された格子状の凹部に塗布する場合にも適用できる。
さらに、使用できる塗布条件として、塗布速度はいかなる速度であってもよいが、好ましくは0.1〜10m/分、より好ましくは、0.5〜8m/分である。
次に、本発明の実施例について説明する。
実施例1
図12に示すような口金51を用い、その幅を1000mm、吐出孔56の数を1032孔、吐出孔56のピッチを0.90mmとした。外径φ8mm、内径φ6mm、長さ25mmのパイプ57の先端を閉じて、その先端付近の側面に直径φ5mmの孔を2個設けて塗液供給口54とした。このパイプ57を4本、250mm間隔で等間隔に、塗液供給口54が口金51の幅方向に開口するように、マニホールド部52内に挿入してセットした。
塗液タンクからこの塗液供給口54を通じて口金51のマニホールド部52内に塗液55を供給する。この塗液供給口54から出る塗液中の気泡が、マニホールド部52内でどのような挙動を示すか、吐出孔56にどの程度近づくか観察するために、まずは口金51は透明アクリルで製作し、その気泡の挙動を口金側面から可視化して観察した。
塗液供給口54と吐出孔56は図13に示すように、16mm離して固定し、塗液は塗液供給口54が浸かるまで、すなわち吐出孔上方21mmの高さまで塗液を口金内に充填した。次に、直径5mm以下の気泡を混入させた塗液を、追加で塗液供給口からマニホールド内に供給し、吐出孔上方23mmの高さまで充填した。塗液は、気泡の挙動を観察できるよう、無色透明の高粘度液体(”ユニルーブ”:日本油脂社製)を用い、その粘度を30Pa・sに調整して使用した。塗液供給口54からの供給量は0.43cm3 /sとした。塗液供給口54から出た塗液は、気泡60を引き連れて口金の幅方向に流れる。その気泡の軌跡を図13に示す。気泡が最も吐出孔に近づいた時の距離を測定した。結果を表1に示す。
実施例2
図14に示すように、外径φ8mm、内径φ6mm、長さ25mmのパイプ57の先端を閉じて、その先端付近の側面に直径φ3mmの孔を4個、90°等配で設けて塗液供給口54とし、塗液供給口と吐出孔は16mm離して、塗液供給口が口金幅方向に開口する、かつ、直交する方向に開口するように固定し、上記と同様の評価を行った。結果を同じく表1に示す。
比較例1
図15に示すように、外径φ8mm、内径φ6mm、長さ24mmのパイプ57の先端を開口して塗液供給口54とし、塗液供給口から吐出孔までの距離を16mmとして上記と同様の評価を実施した。気泡が最も吐出孔に近づいた時の距離を測定した。結果を同じく表1に示す。
実施例3
図16に示すように、外径φ8mm、内径φ6mm、長さ5mmのパイプ57の先端を開口して塗液供給口54とし、塗液供給口から吐出孔までの距離を35mmとし、その先端に塗液を下方へ導く、長さ25mmのガイド59を1本設けた。
空の口金内に、塗液を吐出孔上方21mmの高さまで充填した。塗液は吐出孔面で蜷局を巻くことなく、空気を巻き込むことなく充填できた。
次に、直径5mm以下の気泡を混入させた塗液を、追加で塗液供給口からマニホールド内に供給し、吐出孔上方23mmの高さまで充填した。塗液は、粘度を30Pa・sに調整した無色透明の高粘度液体(”ユニルーブ”:日本油脂社製)である。塗液供給口から出た塗液は蜷局を巻くことなく液面に到達し、気泡は塗液中を放射状に広がり、その後、口金幅方向に拡がった。気泡が最も吐出孔に近づいた時の距離を測定した。結果を表1に示す。
実施例4
図17に示すように、外径φ8mm、内径φ6mm、長さ30mmの先端が開口したパイプ57の両側面をUの字に25mm切り欠いてトンネル状にして塗液供給口54とし、塗液供給口の上縁から吐出孔までの距離を35mmとし、その開口方向を口金幅方向に合わせて固定した。
空の口金内に、塗液を吐出孔上方21mmの高さまで充填した。塗液は吐出孔面で蜷局を巻くことなく、空気を巻き込むことなく充填できた。
次に、同様に、直径5mm以下の気泡を混入させた塗液を、追加で塗液供給口からマニホールド内に供給し、吐出孔上方23mmの高さまで充填した。塗液供給口から出た塗液は蜷局を巻くことなく液面に到達し、気泡は塗液中を放射状に広がり、その後、口金幅方向に広がった。気泡が最も吐出孔に近づいた時の距離を測定した。結果を表1に示す。
比較例2
図18に示すように、外径φ8mm、内径φ6mm、長さ5mmのパイプ57の先端を開口して塗液供給口54とし、塗液供給口から吐出孔までの距離を35mmとして上記と同様の評価を実施した。
まず空の口金に塗液を供給するとき、塗液供給口から出た塗液55は蜷局を巻いて吐出孔面に到達し、その場で空気を巻き込んでいた。21mm充填させた時でも液面で蜷局を巻き、空気を巻き込んでいた。
Figure 2006231286
実施例5
次に、前述の本発明の実施の形態に従って、プラズマディスプレイ背面板に塗液を塗布した場合の実施例を示す。基板は、サイズ990×600mm、アライメント間隔970×580mm、基板面には高さ120μmで頂部の幅50μmのリブが、ピッチ300μm(溝幅250μm)で3097本形成されたものを用いた。
本発明に係る塗液の塗布装置として、図1に示す塗布装置、口金、塗液供給口は実施例1のもの(口金はステンレス製のもの)を用いた。塗液である蛍光体ペーストを口金内に23mm充填し、基板に塗布した。塗布抜けは発生しなかった。基板1枚に塗布することで、塗液面の高さは2mm減って21mmとなった。口金の断面は図5のように先細りの形であり、液面が2mm下がったということは、吐出孔付近においては、吐出孔から4mmの高さまでの塗液が塗布に使われたことになる。塗液供給口は吐出孔面から16mmの位置にあり、基板への1回の塗布で使われる塗液量をマニホールド部内容積の高さに換算した高さ以上にある。
次の基板に塗布する前に、口金に塗液を補給するわけだが、故意に直径φ5mm以下の気泡を混入させた塗液を補給した。基板に塗布したが塗布抜けは起こらなかった。これを10回繰り返したが、塗布抜けは発生しなかった。
比較例3
比較例1の塗液供給口を用いた。塗液である蛍光体ペーストを口金内に23mm充填し、基板に塗布した。塗液供給口の下付近に位置する吐出孔の塗布エリアで、1箇所塗布抜けが発生した。
基板1枚に塗布することで、上記と同様に塗液面の高さは2mm減って21mmとなった。口金の断面は図5のように先細りの形であり、液面が2mm下がったということは、吐出孔付近においては、吐出孔から4mmの高さまでの塗液が塗布に使われたことになる。塗液供給口は吐出孔面から16mmの位置にあり、基板への1回の塗布で使われる塗液量をマニホールド部内容積の高さに換算した高さ以上にあるわけだが、塗液の供給方向は吐出孔に向かっている。
次の基板に塗布する前に、口金に塗液を補給するわけだが、故意に直径φ5mm以下の気泡を混入させた塗液を補給した。基板に塗布したところ、塗液供給口の下付近に位置する吐出孔の塗布エリアで塗布抜けが多数発生した。これを10回繰り返したが、やはり塗布抜けが多数発生した。
本発明の一実施態様に係る塗液の塗布装置の概略斜視図である。 図1の基板の一例を示す平面図である。 図1の装置における相対位置合わせの様子を示す部分構成図である。 本発明の一実施態様に係る口金の縦断面図である。 図4の口金を側面方向から見た縦断面図である。 本発明の別の実施態様に係る口金の部分縦断面図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る口金の縦断面図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る口金の部分縦断面図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る口金の部分縦断面図である。 図9の口金を側面方向から見た縦断面図である。 本発明のさらに別の実施態様に係る口金の部分縦断面図である。 実施例1で用いた口金の縦断面図である。 図12の口金における気泡の挙動を観察した結果を示す口金の部分縦断面図である。 実施例2で用いた口金の部分縦断面図である。 比較例1で用いた口金の部分縦断面図である。 実施例3で用いた口金の部分縦断面図である。 実施例4で用いた口金の部分縦断面図である。 比較例2で用いた口金の部分縦断面図である。 本発明における口金への塗液供給タイミングの例を示す模式図である。
符号の説明
1 基板
2 テーブル
3 θ軸部材
4 Y軸搬送部
4a、4b リニアガイド
5 X軸搬送部
5a、5b リニアガイド
6 機台
7 支持台
8a、8b Z軸搬送部
9 口金
10 開閉バルブ
11 切換バルブ
12 塗液タンク
13 気体圧力源
14 Y1搬送部
15 Y2搬送部
16 Y3搬送部
17、18、19、20 位置センサとしてカメラ
51 口金
52 マニホールド部
53 吐出開口部
54 塗液供給口
55 塗液
56 吐出孔
57 パイプ
58 両端が開口したパイプ
59 ガイド
60 気泡

Claims (14)

  1. 塗液を溜めるマニホールド部と、前記マニホールド部の内側から外側に開口する吐出開口部と、前記マニホールド部に塗液を供給するための塗液供給口を有し、前記吐出開口部の開口方向と前記塗液供給口の開口方向のなす角度が90°〜180°であることを特徴とする口金。
  2. 前記塗液供給口がマニホールド部内の塗液中に浸かるように設けられている、請求項1に記載の口金。
  3. 前記塗液供給口がパイプの先端部に設けられた1つ以上の孔からなる、請求項1または2に記載の口金。
  4. 塗液を溜めるマニホールド部と、前記マニホールド部の内側から外側に開口する吐出開口部と、前記マニホールド部に塗液を供給するための塗液供給口を有し、前記塗液供給口の先端には塗液のガイドが設けられ、そのガイドは塗液に浸かるように設けられていることを特徴とする口金。
  5. 前記吐出開口部が少なくとも1つの吐出孔からなる、請求項1〜4のいずれかに記載の口金。
  6. 基板を固定するテーブルと、基板に対面して設けられ基板に所定量の塗液を塗布する口金と、テーブルと口金を3次元的に相対移動させる移動手段と、口金への塗液の供給源である塗液タンクを備えた基板への塗液の塗布装置において、請求項1〜5のいずれかに記載の口金を用いることを特徴とする塗液の塗布装置。
  7. 前記口金における塗液供給口の高さ位置は、基板への1回の塗布で使われる塗液量を前記マニホールド部内容積の高さに換算した高さ以上である、請求項6に記載の塗液の塗布装置。
  8. 前記基板がプラズマディスプレイ用発光基板であって、前記塗液が蛍光体粉末を含むペーストであり、請求項6または7に記載の塗液の塗布装置を備えることを特徴とするプラズマディプレイパネル用部材の製造装置。
  9. 口金に塗液を供給する工程と、前記口金と基板とを相対的に移動しながら基板に塗液を塗布する工程とを繰り返す塗液の塗布方法であって、前記口金は、塗液を溜めるマニホールド部と、前記マニホールド部の内側から外側に開口する吐出開口部と、前記マニホールド部に塗液を供給するための塗液供給口を有し、前記塗液供給口から前記マニホールド部に塗液を供給する際、供給された塗液が少なくとも次の塗布工程では吐出開口部から吐出されないよう前記マニホールド部内の特定位置に塗液を供給することを特徴とする、塗液の塗布方法。
  10. 前記塗液供給口からの塗液を、基板への1回の塗布で使われる塗液量を前記マニホールド部内容積の高さに換算した高さ以上の位置に供給する、請求項9に記載の塗液の塗布方法。
  11. 前記塗液供給口からの塗液を、吐出開口部に向かう方向以外の方向に向かって供給する、請求項9または10に記載の塗液の塗布方法。
  12. 前記吐出開口部の開口方向に対して、45°〜180°の方向に前記塗液供給口から前記マニホールド部に塗液を供給する、請求項9〜11のいずれかに記載の塗液の塗布方法。
  13. 前記吐出開口部が少なくとも1つの吐出孔からなる、請求項9〜12のいずれかに記載の塗液の塗布方法。
  14. 前記基板がプラズマディスプレイ用発光基板であって、前記塗液が蛍光体粉末を含むペーストであり、請求項9〜13のいずれかに記載の塗液の塗布方法を用いて塗布することを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用部材の製造方法。
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