JP2001286815A - ペースト塗布方法 - Google Patents

ペースト塗布方法

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JP2001286815A
JP2001286815A JP2000107607A JP2000107607A JP2001286815A JP 2001286815 A JP2001286815 A JP 2001286815A JP 2000107607 A JP2000107607 A JP 2000107607A JP 2000107607 A JP2000107607 A JP 2000107607A JP 2001286815 A JP2001286815 A JP 2001286815A
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ribs
paste
coating
coating head
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JP2000107607A
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English (en)
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Hiroyuki Kadowaki
広幸 門脇
Jun Takemoto
潤 竹本
Naoki Goto
直樹 後藤
Tatsu Tashiro
達 田代
Tomoya Kawashima
朋也 川島
Katsunori Tsuchiya
勝則 土屋
Tatsuya Minegishi
達弥 峯岸
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電界ジェット法により基板のリブ間に蛍光体
ペーストを塗布するに際し、どのような形状のリブを持
つ基板であっても、そのリブによって囲まれる溝に蛍光
体ペーストを所望の塗布量で充填することができるよう
にする。 【解決手段】 塗布方向と直角な方向に複数の吐出孔を
有する塗布ヘッドを使用し、この塗布ヘッドを基板Gと
対向させて相対的に移動させながら蛍光体ペーストを基
板のリブ12,13間に充填するようにしたペースト塗
布方法において、塗布ヘッドに電極を取り付け、塗布ヘ
ッドと基板Gとの間にパルス電圧を印加して電界を生じ
させた状態で蛍光体ペーストの吐出を行うようにし、そ
の電極に印加するパルス電圧を連続的にON/OFFす
ることにより、塗布ヘッドの吐出量を制御しながら蛍光
体ペーストを塗布する。PDPの発光効率向上を目的に
複雑形状を有したリブ間に対し、適性な蛍光体層を形成
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス放電を利用し
た自発光形式の平板ディスプレイであるプラズマディス
プレイパネル(以下、PDPと記す)の蛍光面を形成す
る技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にPDPは、2枚の対向するガラス
基板にそれぞれ規則的に配列した一対の電極を設け、そ
の間にNe,Xe等を主体とするガスを封入した構造に
なっている。そして、これらの電極間に電圧を印加し、
電極周辺の微小なセル内で放電を発生させることによ
り、各セルを発光させて表示を行うようにしている。情
報表示をするためには、規則的に並んだセルを選択的に
放電発光させる。このPDPには、電極が放電空間に露
出している直流型(DC型)と絶縁層で覆われている交
流型(AC型)の2タイプがあり、双方とも表示機能や
駆動方法の違いによって、さらにリフレッシュ駆動方式
とメモリー駆動方式とに分類される。
【0003】図1にAC型PDPの一構成例を示してあ
る。この図は前面板と背面板を離した状態で示したもの
で、図示のように2枚のガラス基板1,2が互いに平行
に且つ対向して配設されており、両者は背面板となるガ
ラス基板2上に互いに平行に設けられたストライプ状の
リブ3により一定の間隔に保持されるようになってい
る。前面板となるガラス基板1の背面側には維持電極4
である透明電極とバス電極5である金属電極とで構成さ
れる複合電極が互いに平行に形成され、これを覆って誘
電体層6が形成されており、さらにその上に保護層7
(MgO層)が形成されている。また、背面板となるガ
ラス基板2の前面側には前記複合電極と直交するように
リブ3の間に位置してアドレス電極8が互いに平行に形
成され、必要に応じてその上に誘電体層9が形成されて
おり、さらにリブ3の壁面とセル底面を覆うようにして
蛍光体層10が設けられている。このAC型PDPは面
放電型であって、前面板上の複合電極間に交流電圧を印
加し、空間に漏れた電界で放電させる構造である。この
場合、交流をかけているために電界の向きは周波数に対
応して変化する。そしてこの放電により生じる紫外線に
より蛍光体層10を発光させ、前面板を透過する光を観
察者が視認するようになっている。
【0004】上記の如きPDPにおける背面板は、ガラ
ス基板2の上にアドレス電極8を形成し、必要に応じて
それを覆うように誘電体層9を形成した後、リブ3を形
成してそのリブ3の間に蛍光体層10を設けることで製
造される。電極8の形成方法としては、真空蒸着法、ス
パッタリング法、メッキ法、厚膜法等によってガラス基
板2上に電極材料の膜を形成し、これをフォトリソグラ
フィー法によってパターニングする方法と、厚膜ペース
トを用いたスクリーン印刷法によりパターニングする方
法とが知られている。また、誘電体層9はスクリーン印
刷等により形成される。リブ3はスクリーン印刷による
重ね刷り、或いはサンドブラスト法等によってパターン
形成される。
【0005】そして、蛍光体層10は、リブ3の間に赤
(R)、緑(G)、青(B)の各色用の蛍光体ペースト
を選択的に充填した後、乾燥させてから焼成することで
形成されており、従来その蛍光体ペーストの充填にはス
クリーン印刷が採用されている。すなわち、蛍光体ペー
ストをスクリーン印刷でリブ間に選択的に充填して乾燥
させる工程を3回繰り返し、その後で焼成するようにし
ている。ところが、PDPの高精細化及び大面積化に伴
い、それに対応したスクリーン版を使用する必要がある
が、このようなスクリーン版は、伸びたり歪んだりする
ために、背面板のガラス基板との位置合わせが難しく、
蛍光体ペーストの充填を正確に行えないという問題点が
あった。
【0006】そこで、最近では、塗布方向と直角な方向
に複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを使用し、この塗布
ヘッドを基板と対向させて相対的に移動させながら蛍光
体ペーストをリブ間に充填するようにした塗布方法が提
案されている。この塗布ヘッドを組み込んだ塗布装置を
用いて行われる蛍光体ペーストの3色同時塗布方法の模
式図を図2に示す。
【0007】図2においてGはリブ3までが形成された
基板であり、複数個の塗布ヘッドHを備えた塗布装置を
この基板Gに対して相対的に移動させることで蛍光体ペ
ーストをリブ間に一度で充填するように構成されてい
る。すなわち、4つの塗布ヘッドHrは赤色用の蛍光体
ペーストを吐出するもので、主フレームFmに跨がる第
1の副フレームF1 の前後に2つずつが交互に取り付け
られ、各塗布ヘッドHrにおける複数の吐出孔が基板G
の幅方向に連続するようになっている。同様に、4つの
塗布ヘッドHgは緑色用の蛍光体ペーストを吐出するも
ので、主フレームFmに跨がる第2の副フレームF2
前後に2つずつが交互に取り付けられ、各塗布ヘッドH
gにおける複数の吐出孔が基板の幅方向に連続するよう
になっている。また同様に、4つの塗布ヘッドHbは青
色用の蛍光体ペーストを吐出するもので、主フレームF
mに跨がる第3の副フレームF3 の前後に2つずつが交
互に取り付けられ、各塗布ヘッドHbにおける複数の吐
出孔が基板の幅方向に連続するようになっている。した
がって、複数の吐出孔から蛍光体ペーストを吐出しなが
らそれぞれの塗布ヘッドHが一体となって基板と相対的
に移動することで、一度の塗布工程で3色の蛍光体ペー
ストが所定のリブ間に充填される。
【0008】図3は塗布ヘッドによる蛍光体ペーストの
塗布方法の説明図である。図示のように、蛍光体ペース
トPは予めペーストタンクTに投入される。そして、エ
アによりペーストタンクT内に圧力をかけることで、塗
布ヘッドHに蛍光体ペーストPが供給され、この塗布ヘ
ッドHでもエアによりマニホールド内に一定の圧力をか
けることで、先端の吐出孔から蛍光体ペーストPが吐出
される。したがって、所定間隔を保って基板Gと塗布ヘ
ッドHを相対的に移動させながら、蛍光体ペーストPを
塗布ヘッドHの吐出孔から吐出させることで所定のリブ
3間に充填することができる。
【0009】このように、塗布ヘッドを用いてリブ間に
蛍光体ペーストを充填することができるが、この方法に
おいて、図3に示すように、塗布ヘッドHのノズル部N
と基板Gとの間に高圧パルス発生器Aからの高圧パルス
を印加して電界を生じさせ、この状態で蛍光体ペースト
Pの吐出を行うと、所定のリブ3間に蛍光体ペーストP
をスムースに充填することができることが経験的に分か
っている。高圧パルスを印加するには塗布ヘッドHに電
極を取り付ける必要があり、図4に塗布ヘッドへの電極
の取付け例を示している。この例ではノズル部Nの先端
外側に一対の電極Eを取り付けている。他の例として
は、塗布ヘッドHの内部に取り付けるようにしても構わ
ない。また、高圧パルス発生器Aから出す高圧パルスは
図5に示すようであり、通常、パルス間隔aは0.01
〜10kHz程度に、またパルス幅bは3〜10kV程
度に設定する。
【0010】このように電界を印加した状態で塗布ヘッ
ドにより蛍光体ペーストをリブ間に充填する方法(以
下、電界ジェット法と言う)によれば、図6に示すよう
に、リブ3間に蛍光体ペーストPをスムースに充填する
ことができる。同図は充填する状態を進行方向の正面か
ら見たものである。そして、3色同時塗布を行った後で
は図7(a)に示すように、所定のリブ3間にそれぞれ
赤用の蛍光体ペーストPr、緑用の蛍光体ペーストP
g、青色用の蛍光体ペーストPbが充填された状態とな
る。また、乾燥工程を経て図7(b)に示す如く蛍光体
ペーストが凹んだ状態になる。この乾燥工程の後、焼成
工程を経て蛍光面が形成される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】一般にPDPにおいて
は、蛍光面を発光させた時の輝度を高めることが重要な
課題の一つになっている。そして、輝度を高めるために
各種の方法が提案されているが、決定的な解決策はな
く、複数の方法の積み重ねにより少しずつ輝度が高めら
れている。その一つとして、蛍光面の発光面積を広くす
ることは、その蛍光面に紫外線が効率よく作用する等に
より発光効率が改善され、輝度が高くなることにつなが
る点で有効である。ところが、上記したような構造のA
C型PDPでは、蛍光体10は両側にあるライン状のリ
ブ3の壁面とセル底面を覆うようにして設けられてお
り、蛍光面は3面にだけ跨がって形成されているので発
光面積が制約されている。そこで、縦方向のライン状の
リブに直交する横方向のリブ(補助隔壁)を設けること
により、表示セル部の四方が囲まれるようにし、発光面
積を増やすようにしたものが提案されている(例えば、
特開平10−321148号公報参照)。
【0012】このように、PDPの輝度を向上させるた
めに発光面積を広くしようとすると、リブの形状は単な
るライン状ではなくなる。それとともに、このようにラ
イン状ではない複雑な形状をしたリブで囲まれる溝に蛍
光体ペーストを充填するのはライン状の溝に比べると難
しくなる。このことは、スクリーン印刷でリブ間に蛍光
体ペーストを塗布する方法の場合のみならず、上記した
電界ジェット法による塗布方法、若しくは電界を生じさ
せないで充填する塗布方法においても同様のことが言え
る。
【0013】本発明は、このような背景に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、塗布方向と直
角な方向に複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを用いた塗
布方法であって、特に電界ジェット法により基板のリブ
間に蛍光体ペーストを塗布するに際し、どのような形状
のリブを持つ基板であっても、そのリブによって囲まれ
る溝に蛍光体ペーストを所望の塗布量で充填することが
できるペースト塗布方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のペースト塗布方法は、塗布方向と直角な方
向に複数の吐出孔を有する塗布ヘッドを使用し、この塗
布ヘッドを基板と対向させて相対的に移動させながら蛍
光体ペーストを基板のリブ間に充填するようにしたペー
スト塗布方法において、塗布ヘッドに電極を取り付け、
塗布ヘッドと基板との間にパルス電圧を印加して電界を
生じさせた状態で蛍光体ペーストの吐出を行うように
し、その電極に印加するパルス電圧を連続的にON/O
FFすることにより、塗布ヘッドの吐出量を制御しなが
ら蛍光体ペーストを塗布することを特徴としている。
【0015】そして、塗布対象の基板が、輝度効率の向
上のために発光面積を増やした形状のリブ、すなわち、
ライン状ではない複雑な形状のリブを有した基板である
場合に有効である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の望ましい実施形態を説明する。
【0017】まず、複雑な形状のリブを持った基板とし
て、それぞれ図8〜図10に示すような基板が挙げられ
る。
【0018】図8に示す基板は、特開平10−3211
48号公報に開示されたタイプである。同図において1
1は基板を構成するガラス基板であり、その上に縦リブ
12と横リブ13が形成されている。なお、図8ではガ
ラス基板11に形成されたアドレス電極及び誘電体層を
省略している。
【0019】縦リブ12はアドレス電極の間に且つアド
レス電極と平行に形成される。横リブ13は前面板のバ
ス電極と背面板のアドレス電極とにより特定される放電
空間としてのセル空間14を区画するように縦リブ12
に直交して形成される。また、それぞれの横リブ13の
高さは縦リブ12の高さの1/2〜5/6の高さになっ
ている。このような形状で縦リブ12及び横リブ13が
形成された後、縦リブ12及び横リブ13の壁面とセル
底面とを覆うようにして蛍光体が設けられることで背面
板が完成する。なお、横リブ13は縦リブ12より低く
なっているので、パネル化時に際してはこの隙間を通し
て排気を行うことができる。
【0020】図8に示す背面板を用いたPDPは、セル
空間14が縦リブ12と横リブ13によって囲まれた状
態になり、蛍光面としては横リブ13の表面が加わるこ
とになり、発光面積は横リブ13が存在しない場合と比
べて大きくなる。したがって、放電によりセル空間14
内に生じる紫外線が四方の蛍光面に作用するため高い輝
度が得られる。また、横リブ13はセル空間14での放
電や放電により発生する紫外線の漏洩を少なくするの
で、セル空間14での発光を独立して制御することがで
き、品質のよい表示画像を得ることができる。
【0021】図9において21は基板を構成するガラス
基板であり、その上に縦リブ22と横リブ23が形成さ
れている。なお、図9でもガラス基板21に形成された
アドレス電極及び誘電体層を省略している。
【0022】縦リブ22はアドレス電極の間に且つアド
レス電極と平行に形成される。横リブ23は前面板のバ
ス電極と背面板のアドレス電極とにより特定される放電
空間としてのセル空間24を区画するように縦リブ22
に直交して形成され、さらにそれぞれの横リブ23の中
程には抜け部25が設けられている。このような形状で
縦リブ22及び横リブ23が形成された後、縦リブ22
及び横リブ23の壁面とセル底面とを覆うようにして蛍
光体が設けられることで背面板が完成する。なお、横リ
ブ23に抜け部25を設けてあるので、パネル化時に際
してはここを通して排気を行うことができる。
【0023】図9に示す背面板を用いたPDPは、セル
空間24が縦リブ22と横リブ23によって囲まれた状
態になり、横リブ23の一部に抜け部25があるもの
の、発光面積は横リブ23が存在しない場合と比べて大
きくなる。したがって、放電によりセル空間24内に生
じる紫外線が四方の蛍光面に作用するため高い輝度が得
られる。また、横リブ23はセル空間24での放電や放
電により発生する紫外線の漏洩を少なくするので、セル
空間24での発光を独立して制御することができ、品質
のよい表示画像を得ることができる。
【0024】図10において31は背面板を構成するガ
ラス基板であり、その上に向きの異なった屈曲リブ3
2,33が交互に形成されている。なお、図10でもガ
ラス基板31に形成されたアドレス電極及び誘電体層を
省略している。
【0025】屈曲リブ32,33はそれぞれがアドレス
電極に対して線対称となるように形成される。そして、
前面板のバス電極と背面板のアドレス電極とにより特定
される放電空間としてのセル空間34を六角形で区画す
るように形成され、しかもそれぞれのセル空間34がア
ドレス電極の方向につながった状態になっている。この
ような形状で屈曲リブ32,33が形成された後、屈曲
リブ32,33の壁面とセル底面とを覆うようにして蛍
光体が設けられることで背面板が完成する。なお、セル
空間34はアドレス電極の方向につながっているので、
パネル化時に際してはここを通して排気を行うことがで
きる。
【0026】図10に示す背面板を用いたPDPは、セ
ル空間34が屈曲リブ32,33によって囲まれた状態
になり、発光面積は縦リブだけの場合と比べて大きくな
る。したがって、放電によりセル空間34内に生じる紫
外線が六方の蛍光面に作用するため高い輝度が得られ
る。また、セル空間34は六角形に囲まれた形状である
ので、セル空間34での放電や放電により発生する紫外
線の漏洩が少なく、セル空間34での発光を独立して制
御することができ、品質のよい表示画像を得ることがで
きる。
【0027】図8〜図10に示すような基板のリブ間に
蛍光体ペーストを塗布するに際して、本発明では塗布ヘ
ッドを組み込んだ塗布装置を使用する。図11にその塗
布装置における塗布ヘッドの一例をPDPの背面板とと
もに示す。
【0028】図11に示される塗布ヘッドHは、電界ジ
ェット法を実施する塗布装置に取り付けられるもので、
少なくともその先端のノズル部Nは好ましくは セラミ
ックから出来ており、図示のように、ノズル部Nの先細
状となった底面に複数の吐出孔hが横方向に並んで形成
されている。PDPに塗布される蛍光体ペーストPは、
100〜100000cpsの高粘度の液体であり、ノ
ズル部Nの液溜まり部41に溜められる。この液溜まり
部41は吐出孔hに繋がるが、吐出孔hとの繋がり部分
は傾斜面を有しており、蛍光体ペーストPを吐出孔hか
ら出しやすい形状になっている。
【0029】そして、この塗布ヘッドHでは、図示のよ
うに、ノズル部Nの内部壁面に長尺状の電極42が設け
られており、この電極42は図示しない電圧供給部に繋
がっている。電極42は、液溜まり部41の内部に溜め
られた蛍光体ペーストPと直に接しており、図示のよう
に塗布ヘッドHの進行方向のノズル内壁の片面に付いて
いるか、或いは両側の壁面に付いていることが望まし
い。
【0030】なお、ノズル部Nはセラミックの他に、ア
ルミナやジルコニアなどの絶縁物をを用いるのがよい。
液溜まり部41や電極42を外部と絶縁させる絶縁筒を
入れることで金属を使うこともできるが、少なくともノ
ズル部Nは、絶縁物、なかんずくセラミックか、又はア
ルミナやジルコニアで製作したものが望ましい。これ
は、電極42及び液溜まり部41と塗布ヘッドHが設置
されているフレームとを絶縁するためである。
【0031】図11に示されるように、蛍光体ペースト
の塗布対象である基板Gは載置台14の上に載置され
る。この載置台14は電導体製でも絶縁物製でもよい。
図示の基板Gは、ガラス基板2の上にアドレス電極8が
形成され、その上に誘電体層9を介してリブ3が形成さ
れているAC型PDPの背面板である。本発明で蛍光体
ペーストの塗布対象となるのは、図8〜図10に例示し
たような、ライン状ではない複雑な形状のリブ3を有し
た基板である。
【0032】図示の例では、塗布ヘッドHにおけるノズ
ル部Nの吐出孔hは5ヶ所あり、同時に5つの溝に同時
に蛍光体ペーストを充填できる。もちろん、吐出孔hの
数はいくつであってもよい。また、図示の例では、ノズ
ル部Nの吐出孔hは円筒状の内壁iを有し、吐出孔hの
先端開口は円形である。この内壁iの幅は、基板Gのリ
ブ3の間隔より広い幅を持ち、リブ3の間隔の3倍より
は狭い幅である。なお、吐出孔hは楕円や四角形でもよ
いし、また複数の孔が途中で一つになる形状でもよい。
【0033】上記のペースト塗布装置により蛍光体ペー
ストの塗布を行うに際しては、電圧供給部から電極にパ
ルス電圧を印加しながら、塗布ヘッドHにおけるノズル
部Nの吐出孔hから蛍光体ペーストを基板Gのリブ間に
向けて吐出する。この時、吐出孔hから吐出された蛍光
体ペーストは徐々に細くなるが、リブ3の間隔より狭く
なったところでリブ3の間に塗布されるように、塗布ヘ
ッドHと基板Gとの距離を設定しておく。通常は200
〜1000μm程度である。この場合、両者の間の距離
を大きくとることで塗布時に基板Gとノズル部Nが接触
する可能性を低くすることができる。
【0034】上記のように、塗布ヘッドHにおけるノズ
ル部Nの吐出孔hからでた蛍光体ペーストは、徐々に細
くなりリブ3の間に塗布される。そして、リブ3の間に
蛍光体ペーストをほぼ充満させることで、リブ3の両側
の壁面に蛍光体ペーストを塗布できる。充満した蛍光体
ペーストは乾燥及びそれに続く焼成により揮発成分がな
くなり、蛍光体層がリブ3の両側の壁面及びアドレス電
極8の上に形成されることになる。
【0035】図12は本発明に係る塗布装置の電圧供給
部のブロック図である。すなわち、塗布ヘッドの内部に
設けた電極にパルス電圧を印加する電圧供給部のブロッ
ク図を示す。図12において、51はパルス発生器、5
2は直流電源、53は加算器、54は電圧増幅器であ
る。
【0036】パルス発生器51でパルス電圧を発生させ
る。このパルス電圧と、直流電源52にて発生させた直
流電圧とを、加算器53に入力して2つの電圧を加算さ
せる。この加算結果を電圧増幅器54に入力し、必要な
電圧にして塗布ヘッドに設けた電極42に印加する。発
生パルスの周期は、パルス発生器51にて必要な周波数
に設定すればよい。また、パルス電圧と直流電圧との加
算を行うために必要なオフセット電圧は適切に設定すれ
ばよい。もちろん、直流電圧を負の電圧にすれば、マイ
ナス側にオフセット電圧を印加できる。また、パルス電
圧をゼロにすれば、直流電圧のみを印加できる。
【0037】図8〜図10に示すような基板のリブ間に
蛍光体ペーストを充填する場合、リブ間が一定幅の溝で
はないので、塗布ヘッドから吐出させる蛍光体ペースト
の塗布量を制御する必要がある。そこで、電極42に印
加するパルス電圧を連続的にON/OFFすることによ
り、塗布ヘッドの吐出量を制御しながら蛍光体ペースト
を塗布する。例えば、塗布の必要がない所を通る時に
は、図13(a)に示すように、塗布の必要がない区間
αで高電圧パルスをOFFとする。また、塗布量を少な
くすべき所を通る時には、図13(b)に示すように、
塗布量の少ないことが要求される区間βで高電圧パルス
の電圧(パルス幅)を下げる。また、塗布量に段差があ
る所を通る時には、図13(c)に示すように、その区
間γでは高電圧パルスのパルス幅は変えないで、パルス
間隔を変えて塗布量を制御する。このようにリブパター
ンに合わせて塗布量を制御することで、蛍光体ペースト
を所望の塗布量で塗布することが可能となる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
塗布方向と直角な方向に複数の吐出孔を有する塗布ヘッ
ドを使用し、この塗布ヘッドを基板と対向させて相対的
に移動させながら蛍光体ペーストを基板のリブ間に充填
するようにしたペースト塗布方法において、塗布ヘッド
に電極を取り付け、塗布ヘッドと基板との間にパルス電
圧を印加して電界を生じさせた状態で蛍光体ペーストの
吐出を行うようにし、その電極に印加するパルス電圧を
連続的にON/OFFすることにより、塗布ヘッドの吐
出量を制御しながら蛍光体ペーストを塗布するようにし
たので、PDPの発光効率向上を目的に複雑形状を有し
たリブ間に対し、適性な蛍光体層を形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】AC型プラズマディスプレイパネルの一構成例
をその前面板と背面板を離間した状態で示す構造図であ
る。
【図2】塗布ヘッドを組み込んだ塗布装置を用いて行わ
れる蛍光体ペーストの3色同時塗布方法の模式図であ
る。
【図3】塗布ヘッドによる蛍光体ペーストの塗布方法の
説明図である。
【図4】塗布ヘッドへの電極の取付け例を示す断面図で
ある。
【図5】塗布ヘッドと基板の間にかける高圧パルスの波
形図である。
【図6】蛍光体ペーストをリブ間に充填する様子を示す
説明図である。
【図7】3色それぞれの蛍光体ペーストが充填された状
態と乾燥工程を経た後の状態を示す説明図である。
【図8】本発明の塗布方法で塗布対象とする基板の一例
を示す説明図である。
【図9】本発明の塗布方法で塗布対象とする基板の別の
例を示す説明図である。
【図10】本発明の塗布方法で塗布対象とする基板の別
の例を示す説明図である。
【図11】塗布装置における塗布ヘッドの一例をPDP
の背面板とともに示す概略構成図である。
【図12】本発明に係る塗布装置の電圧供給部のブロッ
ク図である。
【図13】電極に印加するパルス電圧のパターン図であ
る。
【符号の説明】
1 前面板 2 背面板 3 リブ 4 維持電極 5 バス電極 6 誘電体層 7 保護層(MgO層) 8 アドレス電極 9 誘電体層 10 蛍光体層 11 ガラス基板 12 縦リブ 13 横リブ 14 セル空間 21 ガラス基板 22 縦リブ 23 横リブ 24 セル空間 31 ガラス基板 32,33 屈曲リブ 34 セル空間 41 液溜まり部 42 電極 51 パルス発生器 52 直流電源 53 加算器 54 電圧増幅器 H 塗布ヘッド N ノズル部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 直樹 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 田代 達 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 川島 朋也 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 土屋 勝則 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 峯岸 達弥 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AC08 AC09 AC99 BB81Z CA47 DA06 DC19 DC22 EA14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布方向と直角な方向に複数の吐出孔を
    有する塗布ヘッドを使用し、この塗布ヘッドを基板と対
    向させて相対的に移動させながら蛍光体ペーストを基板
    のリブ間に充填するようにしたペースト塗布方法におい
    て、塗布ヘッドに電極を取り付け、塗布ヘッドと基板と
    の間にパルス電圧を印加して電界を生じさせた状態で蛍
    光体ペーストの吐出を行うようにし、その電極に印加す
    るパルス電圧を連続的にON/OFFすることにより、
    塗布ヘッドの吐出量を制御しながら蛍光体ペーストを塗
    布することを特徴とするペースト塗布方法。
  2. 【請求項2】 塗布対象の基板が、ライン状ではない複
    雑な形状のリブを有した基板であるところの請求項1に
    記載のペースト塗布方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006231286A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Toray Ind Inc 口金及びそれを用いた塗液の塗布装置及び方法並びにプラズマディスプレイパネル用部材の製造装置及び方法

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