JP2006228629A - 燃料電池の冷却制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池の冷却性能を確保しつつ騒音振動を抑制するためのラジエータファンの回転数制限を両立させることができる燃料電池の冷却制御装置を提供する。
【解決手段】 目標ラジエータファン回転数演算部107は、目標冷却水温度と燃料電池入口冷却水温度センサ105の温度に応じて目標ラジエータファン回転数を演算する。ラジエータファン制限回転数演算部108は、車速からラジエータファン制限回転数を演算する。制限遅延値演算部109は、取出電力に応じてラジエータファン制限回転数に遅延を与えたラジエータファン遅延制限回転数を演算する。ラジエータファン最終制限回転数演算部110は、ラジエータファン制限回転数とラジエータファン遅延制限回転数との大きい方をラジエータファン最終制限回転数として出力し、回転数制限部111は、目標ラジエータファン回転数をラジエータファン最終制限回転数で制限して出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池の冷却制御装置に係り、特にラジエータに送風するファンの騒音を低減した燃料電池の冷却制御装置に関する。
燃料電池車は、圧縮水素ボンベ、液体水素タンク、水素吸蔵合金など、水素貯蔵装置を車両に搭載、または炭化水素系(メタノールなど)燃料を改質し、そこから供給される水素と酸素を含む大気を燃料電池に送り込んで反応させ、得られた電力を駆動力にする車両であり、電気エネルギへの変換効率の高さとクリーンさにおいて注目されている。
燃料電池車ではガソリン車同様にラジエータとラジエータに取り付けられたラジエータファンを用いて冷却水の放熱を実施している。このラジエータファンが高回転になることでドライバーに対して騒音として不快感を与えるときがあり、車速に応じてラジエータファン回転数の制限を行うなどの対策を行っている(例えば、特許文献1)。
特開昭61−229921号公報(第14頁左上欄、第1図)
しかしながらラジエータファンの回転数を制限すると、冷却水の温度が上昇して燃料電池の固体高分子電解質膜が乾燥し、発電に悪影響を与えるという問題点があった。このとき冷却水温度の上昇に合わせてラジエータファン回転数の制限を解除した場合、制限によって下げられたラジエータファン回転数が再度上昇して、ドライバーに違和感を与える。また、固体高分子電解質膜が乾燥しないように制限回転数をゆるくした場合、制限をゆるめた分だけラジエータファンが生じる騒音が大きくなってしまうという問題点があった。
上記問題点を解決するために、本発明は、電解質膜を挟持するアノード及びカソードにおける電極反応によって発電する燃料電池と、該燃料電池とラジエタとの間に冷却液を循環させる冷却システムと、前記ラジエタに送風するファンとを備えた燃料電池システムの冷却制御装置において、燃料電池またはその使用環境の状況に応じて前記ファン回転数を制限する制限回転数を演算するファン制限回転数演算手段と、前記制限回転数の時間的な変化に遅れを設定する制限遅延手段と、前記制限遅延手段で遅延された制限回転数に前記ファンの回転数を制限する回転数制限手段と、を備えたことを要旨とする。
本発明によれば、燃料電池またはその使用環境の状況、例えば騒音振動低減要求によるファンの制限回転数に遅れを設定したので、騒音振動低減要求が強くなる車速低下時等におけるファン制限回転数は所定の遅れを持って低下するので、しばらくラジエータファンが高回転で回ることが可能となる。したがって、燃料電池出力低下時に、一時的にラジエータ通過風量の減少を補うことができ、燃料電池の熱容量などによる冷却水温度上昇を防止することができる。
また、冷却性能を確保するためにラジエータファンの制限回転数をゆるめるとラジエータファンが定常的に高回転になってしまうのに比べ、ラジエータファンの制限回転数に遅れを与えた場合は一時的に騒音振動抑制の要求によるラジエータファンの制限回転数よりも大きい回転数になってしまうものの、ゆるやかに制限回転数に違和感なく収束させることが可能で、冷却性能と音振性能の双方の要求を両立することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、以下に説明する各実施例は、特に限定されないが燃料電池車両に本発明の燃料電池の冷却制御装置を適用した例である。燃料電池車両の場合、燃料電池またはその使用環境の状況に応じたファンの制限回転数は、車速に応じた制限回転数となる。
図1は、本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例1を備えた燃料電池システムの概略構成を説明する構成図である。図1において、燃料電池システムは、空気と水素と冷却水の供給を受けて発電を行う固体高分子型の燃料電池101と、燃料電池101へ冷却水を供給する冷却水ポンプ102と、冷却水の放熱を行うラジエータ103と、ラジエータ103に送風する回転数可変のラジエータファン104と、燃料電池入口の冷却水温度を検出する燃料電池入口冷却水温度センサ105と、燃料電池入口冷却水温度センサ105の信号を取り込み、内蔵された制御ソフトウエアに基づいて冷却水ポンプ102、ラジエータファン104を制御する冷却制御であるコントローラ106とを備えている。
尚、燃料電池101へ燃料ガスである水素を供給する水素供給手段、及び燃料電池101へ酸化剤ガスである空気を供給する空気供給手段は、通常の燃料電池における構成と同様であるので、図示を省略してある。
コントローラ106は、目標冷却水温度と燃料電池入口冷却水温度センサ105が検出した温度に応じて目標ラジエータファン回転数を演算する目標ラジエータファン回転数演算部107と、図外の車速センサが検出した車速に応じてラジエータファン制限回転数Rmaxを演算するラジエータファン制限回転数演算部108と、燃料電池101の取り出し電力に応じてラジエータファン制限回転数に遅延を与えたラジエータファン遅延制限回転数Raを演算する制限遅延値演算部109と、ラジエータファン制限回転数Rmaxとラジエータファン遅延制限回転数Raとを比較して値の大きい方をラジエータファン最終制限回転数Rfとして出力するラジエータファン最終制限回転数演算部110と、目標ラジエータファン回転数とラジエータファン最終制限回転数Rfとを比較して小さい方をラジエータファン104に対する制御値として出力する回転数制限部111とを備えている。また、コントローラ106は、図示しない目標冷却水ポンプ回転数演算部で目標冷却水ポンプ回転数を演算して冷却水ポンプ102へ出力している。
図1において、ラジエータファン制限回転数演算部108がファン制限回転数演算手段に対応し、制限遅延値演算部109とラジエータファン最終制限回転数演算部110とが制限遅延手段に対応し、回転数制限部111が回転数制限手段に対応する。
コントローラ106は、特に限定されないが本実施例及び以下の各実施例では、CPUと、制御プログラム及び制御マップを予め記憶したROMと、作業用RAMと、入出力インタフェースとを備えたマイクロプロセッサで構成されている。
目標ラジエータファン回転数演算部107は、燃料電池入口冷却水温度センサ105の出力と、燃料電池101を良好な状態で運転するために実験や机上検討で決定した目標冷却水温度を用いて目標ラジエータファン回転数を演算する。
ラジエータファン制限回転数演算部108では、ここには図示しない車速検出手段によって得られた車速に応じて、車両の乗員に不快感を与えることがないラジエータファン制限回転数Rmaxを演算する。制限遅延値演算部109は、燃料電池101の取り出し電力を用いて無駄時間を演算し、この無駄時間だけラジエータファン制限回転数Rmaxに遅延を施したラジエータファン遅延制限回転数Raを演算する。
ラジエータファン最終制限回転数演算部110では、ラジエータファン制限回転数Rmaxとラジエータファン遅延制限回転数Raを比較し、値の大きい方をラジエータファン最終制限回転数Rfとして出力する。このラジエータファン最終制限回転数演算部110により、定常状態からラジエータファン制限回転数Rmaxが低下するときには、ラジエータファン遅延制限回転数Raが選択して出力され、定常状態からラジエータファン制限回転数Rmaxが上昇するときには、ラジエータファン制限回転数Rmaxが選択して出力されるようになる。
回転数制限部111では、ラジエータファン最終制限回転数Rfと目標ラジエータファン回転数とを比較し、値の小さい方をラジエータファン104の回転数指令値Rtとして出力する。
図2は、コントローラ106によるラジエータファン104の回転数制御の詳細を説明する制御フローチャートであり、例えば、10[msec]毎に実行されるものとする。
図2において、まずステップ(以下、ステップをSと略す)201で燃料電池入口冷却水温度センサ105から燃料電池入口冷却水温度Tin を、車速検出手段から車速Vを読み込む。
次いで、S202で目標冷却水温度と燃料電池入口冷却水温度Tin との偏差からPI制御演算を用いて目標ラジエータファン回転数を演算する。
S203では、図3に示すような予めコントローラ106のROMに記憶させた車速とラジエータファン制限回転数との関係を示す特性から車速Vを用いてラジエータファン制限回転数Rmaxを演算する。図3の特性は、車速が低くなってくるとラジエータファンの騒音が聞こえやすくなるため、車速が低いほどラジエータファン上限回転数を低くするように実験や机上検討から設定する。
S204では、図4に示すような予めコントローラ106のROMに記憶させた取り出し電力と無駄時間との関係を示す特性から取り出し電力を用いて、無駄時間Tlを演算する。図4に示す特性は実験や机上検討で決定するが、取り出し電力が低いほど無駄時間を多く与えるようにする。これは、燃料電池からの取り出し電力が少なくなるほど単位時間当たりの生成される水の量が少なくなり、電解質膜が乾きやすくなるためである。
S205でラジエータファン制限回転数Rmaxに無駄時間Tlを施したラジエータファン遅延制限回転数Raを演算する。
S206でラジエータファン制限回転数Rmaxとラジエータファン遅延制限回転数Raを比較し、値の大きい方をラジエータファン最終制限回転数Rfへ代入する。
S207で目標ラジエータファン回転数とラジエータファン最終制限回転数Rfを比較し、値の小さい方をラジエータファン104へ指令するラジエータファン回転数指令値Rtへ代入する。
図5に冷却水温度とラジエータファン回転数の動きを表すタイムチャートを示す。図5(a)取り出し電力及び車速、(b)ラジエータファン回転数、(c)燃料電池入口冷却水温度は、目標ラジエータファン回転数へ車速による制限を加えただけの従来例である。図5(a)に破線で示す車速が高い状態から急に車両を減速したときに、図5(b)に示すように車速に応じたラジエータファン回転数制限を行うと、燃料電池の熱容量及び燃料電池の発熱領域から冷却水路までの熱抵抗、車速の減速による走行風の減少によって、冷却液の温度が上昇していることが分かる。
次に、図5(d)〜(f)は、車速によるラジエータファン回転数制限に遅れを設定した場合の本実施例である。ラジエータファン回転数の制限が無駄時間Tlの後に効きだしていることが分かる。この無駄時間Tlの間、ラジエータファン104は高回転を維持し、ラジエータ通過風量の減少を緩和しつつ、十分な燃料電池の冷却を実施することができる。
本実施例ではラジエータファン制限回転数に遅れとして単純な無駄時間を与える例を示したが、ラジエータファン制限回転数の遅れには、所定の変化率制限を与える方法や、n次のフィルタ(n次遅れ要素)、あるいはそれらの組み合わせによって与えることも有効である。燃料電池車両の音響振動特性からの要求によって、机上検討や実験などにより最も有益な遅れ特性を選ぶことができる。これは以下の各実施例においても同様である。
本実施例では無駄時間Tlを求めるために、燃料電池の取り出し電力を使用したが、これに代えて燃料電池の取り出し電流を用いても良い。また、無駄時間Tlを求めるために何らかの入力を与えず、簡易的に固定値を与えるようにしても良い。
以上説明した本実施例によれば、音振要求によるファンの制限回転数に遅れを設定したので、車速を落とした際の制限回転数は所定の遅れを持ってから発生するため、しばらくファンが高回転で回ることが可能となり、ラジエータ通過風量の減少を補うことができ、燃料電池の熱容量などによる冷却水温度上昇を防止することができる。
また、冷却性能を確保するためにファンの制限回転数をゆるめるとファンが定常的に高回転になってしまうのに比べ、ファンの制限回転数に遅れを与えた場合は一時的に音振要求によるファンの制限回転数よりも大きい回転数になってしまうものの、ゆるやかに制限値に違和感なく収束させることが可能で、冷却性能と音振性能との双方の要求を両立することができる。
図6は、本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例2を備えた燃料電池システムの概略構成を説明する構成図である。
図6の本実施例の構成と図1の実施例1の構成との相違は、エアコンのオン/オフ状態を検出するエアコンON/OFF検出部601が追加になり、制限遅延値演算部109の演算は燃料電池取り出し電力ではなく、エアコンON/OFF検出部601の出力を用いるようになった点である。その他の構成は、図1と同様であるので同じ構成要素には同じ符号を付与して重複する説明を省略する。
図7にコントローラ106内部で行われるラジエータファン制御のフローチャートを示す。この処理は10[msec]に一度演算される。実施例1の図2と比べると、S201とS204がそれぞれS701とS704に置き換わっただけであり、その他のステップは、図2と同様である。
S701で燃料電池入口冷却水温度センサ105から燃料電池入口冷却水温度Tin を、車速検出手段から車速Vを、エアコンON/OFF検出部601からエアコンON/OFF状態を読み込む。
S704でエアコンがONであれば無駄時間TlにT1を、OFFであればT2を採用する。T1とT2は実験や机上検討で決定するが、エアコンがOFFよりもONの時に無駄時間が短くなるようにする。これはエアコンがONになると、燃料電池からの取り出し電力がエアコン消費電力分だけ増量され、単位時間当たりに生成される水の量が多くなるためである。
以上説明した本実施例によれば、エアコンがオンの時、ファンの制限回転数に小さな遅れを与えるようにした。エアコンがオンの状態ではエアコン消費電力分だけ燃料電池出力が増えて、単位時間当たりの生成水量が多くなるので、許容できる冷却水温度が高くなり、ラジエータファンの制限回転数の遅延を小さくして騒音を低減することができる。
図8は、本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例3を備えた燃料電池システムの概略構成を説明する構成図である。
図8の本実施例の構成と図1の実施例1の構成との相違は、燃料電池101の加湿状態を推定するために燃料電池出口の空気温度を検出する燃料電池出口空気温度センサ801が追加になり、制限遅延値演算部109の演算は取り出し電力ではなく、燃料電池出口空気温度センサ801の出力を用いるようになった点である。その他の構成は、図1と同様であるので同じ構成要素には同じ符号を付与して重複する説明を省略する。
図9にコントローラ106内部で行われるラジエータファン制御のフローチャートを示す。この処理は10[msec]に一度演算される。実施例1の図2と比べると、S201とS204がそれぞれS901とS904に置き換わっただけであり、その他のステップは、図2と同様である。
S901で燃料電池入口冷却水温度センサ105から燃料電池入口冷却水温度Tin を、車速検出手段から車速Vを、燃料電池出口空気温度センサ801から燃料電池出口空気温度Tao をそれぞれ読み込む。
S904では、図10に示すような予めコントローラ106のROMに記憶させた燃料電池出口空気温度と無駄時間との関係を示す特性から燃料電池出口空気温度Tao を用いて、無駄時間Tlを演算する。図10に示す特性は実験や机上検討で決定するが、燃料電池出口空気温度が高いほど無駄時間を多く与えるようにする。これは、燃料電池出口空気温度が高くなるほど燃料電池101の電解質膜が乾きやすくなり、湿潤状態が湿潤から乾燥状態へシフトするためである。
以上説明した本実施例によれば、燃料電池の加湿状態に応じてファン制限回転数の遅れの大きさを変えるようにしたので、電解質膜が乾燥気味のときには冷却を十分に行い、湿潤状態の時には騒音振動の低減を優先させることができる。
また、本実施例によれば、燃料電池出口空気温度で燃料電池の加湿状態を推定できるようにしたので、燃料電池出口空気温度が高く、飽和水蒸気圧の高い空気が燃料電池から排出される場合には、燃料電池の加湿状態が乾燥気味になることを考慮したラジエータファン制御を行うことができる。
図11は、本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例4を備えた燃料電池システムの概略構成を説明する構成図である。
図11の本実施例の構成と図1の実施例1の構成との相違は、燃料電池101へ加湿を行うための純水流路と、純水を供給されるための純水ポンプ1101、純水を貯蔵するための純水タンク1102、純水タンク1102の水位を検出するための水位センサ1103が追加になっており、制限遅延値演算部109の演算は取り出し電力ではなく、水位センサ1103の出力を用いるようになった点である。また、ここには図示しない目標純水ポンプ回転数演算部で目標純水ポンプ回転数を演算し純水ポンプ1101へ純水ポンプ回転数指令値として出力するようになっている。その他の構成は、図1と同様であるので同じ構成要素には同じ符号を付与して重複する説明を省略する。
図12にコントローラ106内部で行われるラジエータファン制御のフローチャートを示す。この処理は10[msec]に一度演算される。実施例1の図2と比べると、S201とS204がそれぞれS1201とS1204に置き換わっただけであり、その他のステップは、図2と同様である。
S1201では、燃料電池入口冷却水温度センサ105から燃料電池入口冷却水温度Tin を、車速検出手段から車速Vを、水位センサ1103からタンク水位Lmを読み込む。
S1204では、図13に示すような予めコントローラ106のROMに記憶させたタンク水位と無駄時間との関係を示す特性からタンク水位Lmを用いて、無駄時間Tlを演算する。図13に示す特性は実験や机上検討で決定するが、タンク水位Lmが低いほど無駄時間を多く与えるようにする。これは、タンク水位が低いほど加湿のための純水が欠乏しているためである。
以上説明した本実施例によれば、水位センサにより燃料電池へ供給する加湿用純水が不足することを検知することができるため、水位が低下した場合にはラジエータファンの制限回転数の遅延を大きくして燃料電池温度を下げることにより確実に電解質膜の乾燥を防ぐことができる。
図14は、本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例5を備えた燃料電池システムの概略構成を説明する構成図である。
図14の本実施例の構成と図1の実施例1の構成との相違は、制限遅延値演算部109の演算は取り出し電力ではなく、燃料電池入口冷却水温度センサ105の出力を用いるようになった点である。その他の構成は、図1と同様であるので同じ構成要素には同じ符号を付与して重複する説明を省略する。
図15にコントローラ106内部で行われるラジエータファン制御のフローチャートを示す。この処理は10[msec]に一度演算される。実施例1の図2と比べると、S204がS1504に置き換わっただけである。
S1504では、図16に示すような予めコントローラ106のROMに記憶させた燃料電池入口冷却水温度と無駄時間との関係を示す特性から燃料電池入口冷却水温度Tin を用いて、無駄時間Tlを演算する。図16に示す特性は実験や机上検討で決定するが、燃料電池入口冷却水温度が高いほど無駄時間を多く与えるようにする。これは、燃料電池入口冷却水温度が高くなるほど、燃料電池内部で水分が蒸発し易くなるので電解質膜が乾きやすくなるためである。
本実施例では燃料電池入口冷却水温度Tin を用いて無駄時間Tlを演算したが、燃料電池入口冷却水温度を用いて燃料電池の出力を制限する構成を持つシステムにおいて、出力制限の値に応じて無駄時間Tlを演算しても良い。
以上説明した本実施例によれば、冷却水温度が高いほどファンの制限回転数に大きな遅れを与えることができるので、冷却水温度が高いほど冷却を優先し、燃料電池の冷却能力不足などを防ぐことができる。
また、本実施例によれば、冷却水温度による出力制限が高いほどファンの制限回転数に大きな遅れを与えることができるので冷却を優先して出力制限を緩和し、動力性能を向上することができる。
図17は、本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例6を備えた燃料電池システムの概略構成を説明する構成図である。
図17の本実施例の構成と図1の実施例1の構成との相違は、ラジエータ103を通過する気体の温度である外気温度を検出する外気温度センサ1701が追加になり、制限遅延値演算部109の演算は取り出し電力ではなく、外気温度センサ1701の出力を用いるようになった点である。その他の構成は、図1と同様であるので同じ構成要素には同じ符号を付与して重複する説明を省略する。
図18にコントローラ106内部で行われるラジエータファン制御のフローチャートを示す。この処理は10[msec]に一度演算される。実施例1の図2と比べると、S201とS204がそれぞれS1801とS1804に置き換わっただけである。
S1801で燃料電池入口冷却水温度センサ105から燃料電池入口冷却水温度Tin を、車速検出手段から車速Vを、外気温度センサ1701から外気温度Toを読み込む。
S1804では、図19に示すような予めコントローラ106のROMに記憶させた外気温度と無駄時間との関係を示す特性から外気温度Toを用いて、無駄時間Tlを演算する。
図19に示す特性は実験や机上検討で決定するが、外気温度が高いほど無駄時間を多く与えるようにする。これは、外気温度が高いことでラジエータの放熱能力が低下し冷却水温度が高くなりやすいためである。
以上説明した本実施例によれば、外気温度が高いほどファンの制限回転数に大きな遅れを与えることができるので、ラジエータを通過する風の温度が高いことによってラジエータ冷却能力が下がることを補うことができる。
本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例1の構成を説明するシステム構成図である。 実施例1におけるラジエータファン回転数制御のフローチャートである。 車速−ラジエータファン上限回転数特性の例を示す図である。 取り出し電力−無駄時間特性の例を示す図である 実施例1のタイムチャートである。 本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例2の構成を説明するシステム構成図である。 実施例2におけるラジエータファン回転数制御のフローチャートである。 本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例3の構成を説明するシステム構成図である。 実施例3におけるラジエータファン回転数制御のフローチャートである。 燃料電池出口空気温度−無駄時間特性の例を示す図である。 本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例4の構成を説明するシステム構成図である。 実施例4におけるラジエータファン回転数制御のフローチャートである。 タンク水位−無駄時間特性の例を示す図である。 本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例5の構成を説明するシステム構成図である。 実施例5におけるラジエータファン回転数制御のフローチャートである。 燃料電池入口冷却水温度−無駄時間特性の例を示す図である。 本発明に係る燃料電池の冷却制御装置の実施例6の構成を説明するシステム構成図である。 実施例6におけるラジエータファン回転数制御のフローチャートである。 外気温度−無駄時間特性の例を示す図である。
符号の説明
101:燃料電池
102:冷却水ポンプ
103:ラジエータ
104:ラジエータファン
105:燃料電池入口温度センサ
106:コントローラ
107:目標ラジエータファン回転数演算部
108:ラジエータファン制限回転数演算部
109:制限遅延値演算部
110:ラジエータファン最終制限回転数演算部
111:回転数制限部

Claims (11)

  1. 電解質膜を挟持するアノード及びカソードにおける電極反応によって発電する燃料電池と、該燃料電池とラジエタとの間に冷却液を循環させる冷却システムと、前記ラジエタに送風するファンとを備えた燃料電池システムの冷却制御装置において、
    燃料電池またはその使用環境の状況に応じて前記ファン回転数を制限する制限回転数を演算するファン制限回転数演算手段と、
    前記制限回転数の時間的な変化に遅れを設定する制限遅延手段と、
    前記制限遅延手段で遅延された制限回転数に前記ファンの回転数を制限する回転数制限手段と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池の冷却制御装置。
  2. 前記制限遅延手段は、
    所定の無駄時間、遅れ要素を持つフィルタ、一定の変化率、のうち少なくとも一つに基づいて、前記制限値に遅れを与えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の冷却制御装置。
  3. 前記ファン制限回転数演算手段が算出する制限回転数が低い値から高い値へ変化する場合、前記制限遅延手段は、制限回転数に遅れを与えないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池の冷却制御装置。
  4. 前記制限遅延手段は、
    前記燃料電池からの取り出し電力あるいは取り出し電流が小さいほど大きな遅れを与えることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池の冷却制御装置。
  5. エアコンの作動状態がオン状態かオフ状態かを検出するエアコンオン/オフ検出手段をさらに備え、
    前記制限遅延手段は、
    前記エアコンオン/オフ検出手段が検出した状態がオン状態であるときにオフ状態であるときより小さな遅れを与えることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池の冷却制御装置。
  6. 前記燃料電池の加湿状態を推定する加湿状態推定手段をさらに備え、
    前記制限遅延手段は、
    前記加湿状態推定手段が推定した加湿状態が湿潤であるほど小さな遅れを与え、前記加湿状態が乾燥しているほど大きな遅れを与えることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池の冷却制御装置。
  7. 前記酸化ガスの燃料電池出口温度を検出する燃料電池出口酸化ガス温度検出手段をさらに備え、
    該燃料電池出口酸化ガス温度検出手段が検出した温度に基づいて、前記加湿状態推定手段は、加湿状態を推定することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池の冷却制御装置。
  8. 前記燃料電池に加湿用の純水を供給する純水供給機構と、
    加湿用の純水を蓄える純水タンクと、
    純水タンクの水位を検出するタンク水位検出手段とをさらに備え、
    前記加湿状態推定手段は、
    前記タンク水位検出手段が検出した水位を用いることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池の冷却制御装置。
  9. 前記冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段をさらに備え、
    前記制限遅延手段は、
    前記冷却水温度検出手段が検出した温度が高いほど大きな遅れを与えることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池の冷却制御装置。
  10. 前記冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段と、
    前記冷却水の温度に応じて燃料電池の出力を制限する出力制限手段とをさらに備え、
    前記制限遅延手段は、
    前記出力の制限がきつくかかるほど大きな遅れを与えることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池の冷却制御装置。
  11. 外気温度を検出する外気温度検出手段をさらに備え、
    前記制限遅延手段は、
    前記外気温度検出手段が検出した外気温度が高いほど大きな遅れを与えることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池の冷却制御装置。
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