JP2006226503A - 軸受、軸受装置、および気体抜き栓 - Google Patents

軸受、軸受装置、および気体抜き栓 Download PDF

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Abstract

【課題】 孔加工に要する工数およびコストを低減することができる軸受、軸受装置および気体抜き栓を提供する。
【解決手段】 軸受空間9に通ずる孔状部内に装着される気体抜き栓11を備え、気体抜き栓は、金属環状体12と、金属環状体と一体にされその筒の一方の端面において筒の軸方向外方に張り出したベント部14を有する弾性筒状体13とを備え、弾性筒状体は、金属環状体が嵌め込まれて孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みtが、孔状部の径と金属環状体の外径との差厚tsの105%以上ある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄道車両、産業機械等に使用される軸受、軸受装置、および気体抜き栓に関する。
鉄道車両に用いられる車軸軸受は軸箱のコンパクト化またはメンテナンス・フリー化により密封型円すいころ軸受が主流になりつつある。密封化したことにより、長期また高速での運転の際、軸受内内圧の上昇に起因する軸受内温度上昇を招く場合がある。また、条件によっては軸受用オイルシールへも悪影響を及ぼしオイルシール自体の発熱を起す恐れがある。このような軸受内温度上昇やシール自体の発熱を防止する目的で、軸受内内圧上昇を回避するために気体抜き栓を設けている。気体抜き栓およびそれを装着した軸受装置の構造についてはこれまでいくつかの開示がなされている(たとえば特許文献1、2参照)。特許文献1には一般的なベント構造が示され、また特許文献2には軸受自体にベントを設けている。
特開平6−248908号公報 特開2003−294047号公報
従来の軸受における気体抜き栓は、筒状のゴムの内側に金属環と一体にされて構成されている。そして、空気抜き栓の外側、すなわち金属環を被覆するゴムと、外輪または内輪に固定されたバッキングリングなどに設けられた孔との嵌め合いにより装着された空気抜き栓が脱離しない構造となっている。嵌め合い面での締め代確保のため、孔加工の許容差は厳しく管理されている。とくに軸受本体に空気(気体)抜き栓を取り付ける場合は、軸受本体の熱処理による変形を考慮するとより厳格な許容差で管理する必要がある。このため、生産性および加工コスト面で支障を来たしていた。
本発明は、気体抜き栓装着の孔加工に要する工数およびコストを低減することができる軸受、軸受装置、および気体抜き栓を提供することを目的とする。
本発明の軸受は、外輪、内輪、および前記外輪と内輪とに挟まれた転動体が位置する軸受空間に通ずる孔状部内に装着される気体抜き栓を備えている。その気体抜き栓は、金属製の金属環状体と、金属環状体と一体にされ、筒状であり、その筒の一方の端面において筒の軸方向外方に張り出したベント部を有する弾性体からなる弾性筒状体とを備えている。そして、その弾性筒状体は、金属環状体と一体にされて孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが、孔状部の径と金属環状体の外径との差厚の105%以上あることを特徴とする。また、本発明の別の軸受では、上記の弾性筒状体は、金属環状体と一体にされて孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが金属環状体の筒胴部の厚みの95%以上あることを特徴とする。
上記の構成では、軸受自体に孔状部を設け、その孔状部に気体抜き栓を装着する。また、弾性筒状体は、金属環状体と一体にされて孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが、孔状部の径と金属環状体の外径との差厚の105%以上か、または金属環状体の筒胴部の厚みの95%以上かであるので、孔状部内に装着するとき締め代を大きくとることができる。このため、軸受に設ける孔状部の径の加工許容差を緩和することができ、加工コストを低減することができる。
本発明の軸受装置は、固定部材によって軸に固定される内輪と、外輪と、内輪と外輪とによって挟まれる軸受空間に位置する転動体と、軸受空間をシールするシール部材と、外輪、シール部材、内輪および固定部材のいずれかの部材内または外輪、シール部材、内輪および固定部材のいずれかの部材に取り付けられた部材内に設けられ、軸受空間と通ずる孔状部と、その孔状部内に装着される気体抜き栓とを備えた軸受装置である。その気体抜き栓は、金属製の金属環状体と、金属環状体と一体にされ、筒状であり、その筒の一方の端面において筒の軸方向外方に張り出したベント部を有する弾性体からなる弾性筒状体とを備える。そして、その弾性筒状体は、金属環状体と一体にされて孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが、孔状部の径と金属環状体の外径との差厚の105%以上あることを特徴とする。また、本発明の別の軸受装置では、上記の弾性筒状体は、金属環状体と一体にされて孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが金属環状体の筒胴部の厚みの95%以上あることを特徴とする。
上記の構成では、軸受空間と通じる軸受装置の上記箇所に孔状部を設け、その孔状部に気体抜き栓を装着する。また、弾性筒状体は、金属環状体と一体にされて孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが、孔状部の径と金属環状体の外径との差厚の105%以上か、または金属環状体の筒胴部の厚みの95%以上かであるので、孔状部内に装着するとき締め代を大きくとることができる。このため、軸受装置に設ける孔状部の径の加工許容差を緩和することができ、加工コストを低減することができる。
本発明の気体抜き栓は、軸受の外輪と内輪とに挟まれて転動体が位置する軸受空間に通ずる孔状部内に装着される気体抜き栓である。その気体抜き栓は、金属製の金属環状体と、金属環状体と一体にされ、筒状であり、その筒の一方の端面において筒の軸方向外方に張り出したベント部を有する弾性体からなる弾性筒状体とを備える。そして、弾性筒状体は、金属環状体と一体にされて孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが金属環状体の筒胴部の厚みの95%以上あることを特徴とする。
上記の構成では、弾性筒状体は、金属環状体と一体にされて孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが金属環状体の筒胴部の厚みの95%以上であるので、装着先の孔状部内に装着するとき締め代を大きくとることができる。このため、軸受または軸受装置に設ける孔状部の径の加工許容差を緩和することができ、加工コストを低減することができる。
本発明の軸受、軸受装置、および気体抜き栓によれば、気体抜き栓装着の孔加工に要する工数およびコストを低減することができる。
次に図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における軸受装置を示す部分断面図である。図1を参照して、軸受装置10は、回転軸50の周囲に接して位置する内輪1と、その外側に配置される外輪3と、内輪1と外輪3との間の軸受空間9内に保持器4によって保持された円すいころ(転動体)2と、外輪3に取り付けられ、軸受空間に注入されるオイルをシールするシール部材19と、この軸受装置10を回転軸50に固定するための固定部材31,32とを備える。軸受空間9の圧力が上昇した際にガスを抜く空気抜き栓11は、外輪3に設けられた孔状部分25に、嵌め込み構造により抜け出ないように収納されている。
上記のシール部材19は、外輪3に取り付けられたシール基部5とそのシール基部5に一体化された弾性材料から形成されるリップ6とを備える。リップ6は、ばね入りゴムや、補強用金属板が含まれるものなど、JIS B 2402(オイルシール)に規定するものを用いることができる。リップ6は、回転軸50が回転する際、回転する固定部材31または32と摺動する。
軸受装置10の回転軸への固定は、回転軸に螺合する図示していないねじ部品により、固定部材32に力Pを回転軸50の肩部50aに向かう方向に印加して、内輪1を回転軸の肩部50aに当たって移動できない固定部材31に押し付けることにより行なう。この固定により、回転軸50の回転に伴い、内輪1、固定部材31,32が回転する。
上記図1は、軸受の部材である外輪内に孔状部を設け、その中に嵌め込み構造で空気抜き栓を嵌め込んだ構造をとったが、次に例示する図2の軸受装置では、軸受とは別体の部材、固定部材に空気抜き栓を配置する構造をとる。
図2を参照して、軸受装置10は、回転軸50の周囲に接して位置する内輪1と、その外側に配置される外輪3と、内輪1と外輪3との間の軸受空間9内に保持器4によって保持された円すいころ2と、外輪3に取り付けられ、軸受空間に注入されるオイルをシールするシール部材19と、この軸受装置10を回転軸50に固定するための固定部材31a,31b,32とを備える。軸受空間9の圧力が上昇した際にガスを抜く空気抜き栓11は、固定部材31aに設けられた孔状部分25に、嵌め込み構造により抜け出ないように収納されている。
上記のシール部材19は、外輪3に取り付けられたシール基部5とそのシール基部5に補強板6bに補強された弾性材料から形成されるリップ6aとが取り付けられている。リップ6aは、上述のように、JIS B 2402に規定するものを用いることができる。リップ6aには、回転軸50が回転する際、回転する固定部材31または32と摺動する。シール基部5の外側には、そのシール基部5とともにラビリンスシールをなすように固定部材31aの部分が、シール基部5に覆いかぶさるように配置されている。すなわち、固定部材の一部も非接触のシール部を形成する部材として機能している。
シールは動的シール(パッキン)の接触形(密封シール)に分類されるものを少なくとも1つ含めば他にどのようなシールがあってもよい。上記接触形のシールとしては、上述のように潤滑剤としてオイルが封入されるのでオイルシール(JIS B 2402)が主に用いられるが、グリース潤滑の場合はグリースシール(JIS E 4704に提示)が用いられる。また、オイルまたはグリースによらずメカニカルシール(JIS B 2405)、成形パッキン(JIS B 2401,2403,2406)などを用いてもよい。シールの摺動部分を構成する材料には、合成ゴム(ニトリルゴム、アクリルゴム、ふっ素ゴムなど)、またはフェルトなどが使用温度範囲、許容周速に応じて使い分けられる。
図2の場合も、軸受装置10の回転軸への固定は、回転軸に螺合する図示していないねじ部品により、固定部材32に力Pを回転軸50の肩部50aに向かう方向に印加して、内輪1を回転軸の肩部50aで移動されないようにされた固定部材31a,31bに押し付けることにより行なう。回転軸50の回転に伴い、内輪1、固定部材31,32が回転する。
図2に例示する本発明の軸受装置10は、固定部材31(31a,31b),32,50aによって回転軸50に固定される内輪1と、外輪3と、内輪1と外輪3とによって挟まれる軸受空間9に位置する円すいころ2と、外輪3に取り付けられ、軸受空間9をシールするシール部材19とを備える。気体抜き栓11が装着される孔状部25は、図2に示す例では固定部材31a内に設けられる。一般的に上記孔状部25は、外輪、内輪、シール部材、固定部材のいずれか、またはこれら部材のいずれかに取り付けられた部材のいずれかに設ける。上記の孔状部は軸受空間と連通し、その孔状部内に、気体抜き栓は嵌め合い構造で装着される。
次に、図3および図4を用いて、本発明の気体抜き栓の構造について説明する。本発明の気体抜き栓11は、金属製の金属環状体12と、金属環状体12と一体にされ、筒状であり、その筒の一方の端面において筒の軸方向(図中上下方向)外方に張り出したベント部14を有する弾性体からなる弾性筒状体13とを備える。ベント部14には所定の圧力以上で開放状態になりそれ未満では閉じているスリットなどの不連続部が設けられている。図3を参照して、本図は、孔状部25に気体抜き栓11を装着する前後の気体抜き栓11の外径と孔径との関係を示す。弾性筒状体であるゴム筒状体の外径は、孔状部25に装着する前は孔径よりも明確に大きい。そして、締め代の反発力により気体抜き栓11を孔状部25内に固定することができる。上記装着前のゴム厚みから装着後のゴム厚みと減じた分と締め代(つぶし量)という。装着した状態ではゴム筒状体はその筒胴部の肉厚をつぶされ、薄くされる。図3において締め代(つぶし量)はdである。筒胴部15の厚みtは、軸受装置が配置される機械によって変わるが、通常、1.5mmを超える。
孔状部25の径の許容範囲を大きくすることにより加工コストなどは低減することができ、かつ実際の孔径が許容範囲の上限にくる場合にそなえてゴムの肉厚を厚くして装着を確実にすることができる。また、孔径が許容範囲の下限にくる場合、締め代が大きくなる。
本実施の形態における軸受または軸受装置では、弾性筒状体13は、金属環状体12と一体にされて孔状部25内に装着されない状態で、その筒胴部15の厚みtが、孔状部25の径と金属環状体12の外径との差厚tsの105%以上ある。このように厚くすることにより装着力を高め、脱落を確実に防止することができる。より好ましくは107%以上、さらに好ましくは109%以上である。ここで、孔状部25の径と金属環状体12の外径との差厚tsは、孔状部25の径D、金属環状体12の外径Dmとするとき、ts=(D−Dm)/2である。一方、その筒胴部15の厚みtが、上記差厚tsの125%を超えると装着に手数を要し、また装着の際に弾性体(ゴム)のベント部への流動が生じてベント作動(開放)圧が上昇する可能性がある。このため厚みtは差厚tsの125%以下とすることが望ましい。より望ましくは122%以下である。
また、金属環状体12の筒胴部の厚みをtmとすると、弾性筒状13は、金属環状体12と一体にされて孔状部25内に装着されない状態で、その筒胴部15の厚みtが0.95tm以上あり、好ましくはtm以上ある。上記のように、弾性筒状体13の厚みを増大させることにより、ベント機能を変えずに孔加工許容差を大幅に緩和することができ、生産性の向上および生産コストの低減をはかることができる。また、弾性筒状体13の締め代を増すことで、ベント抜け出し圧力(耐圧)を増加させることができるので、使用範囲を拡大することができる。
また、上記の弾性筒状体は、金属環状体12の端縁部に係止する係止部22を備えてもよい。図3および図4では、金属環状体12の内側縁部12eが位置する端部と反対側の端部に弾性筒状体13の他方の端部が係止する係止部22を有する。この係止部22は金属環状体12の端面の全厚にわたって接して係止している。また、金属環状体12は、弾性筒状体13の奥側端部に内径側に張り出す内側縁部12eを有する場合、弾性筒状体13はベント部14が配置された端面16の内面側に、金属環状体12における内側縁部12eの内径側から係止する係止鍔21を有することができる。この構成により、孔状部25の孔径がばらついて大きくなっても装着を確実に行なうことができる。また、締め代が増大しても弾性体の動きの抑制に役立つ。
上記の弾性筒状体13の材料は、各種ゴム、弾性樹脂などを用いることができる。金属環状体12は、鋼材、アルミ、など任意の金属、合金を用いることができる。
次に、本発明の一実施例について説明する。用いた試験体はつぎのものである。なお、弾性筒状体にはゴムを、金属環状体には鋼材を用いた。
本発明例:図4に示す構造(筒胴部厚みtは差厚tsの105%以上であり、かつ金属環状体12の筒胴部厚tmの95%以上の厚さである)
比較に用いた比較例は次の通りである。
比較例:図5に示す構造(筒胴部厚みtは差厚tsの105%未満であり、かつ金属環状体12の筒胴部厚tmの95%より薄い)
上記の2種の試験体を、径をわずかずつ段階的に変えた孔状部25に装着して(グリース付着)、装着状態を調査した。その調査結果は次のとおりである。
本発明例では、ベント機能を変えずに孔許容差を、レンジ1/100レベルから1/10レベルまで拡大することができた。このため孔加工に多大な工数をかけて高精度の加工をする必要がなくなり、生産性の向上および製造コストの低減を得ることができた。また、ゴムつぶし量(締め代)を増すことにより、筒胴部15のゴムがベント部14の方向に流動変形し、このためベント部14に圧縮の力が作用し、ベント圧力が増加する。このため使用範囲を拡大することができる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の軸受、軸受装置および気体抜き栓は、孔状部の加工許容差を緩和しても気体抜き栓の筒胴部を所定厚以上とすることにより、装着を確実なものとすることができるので安価な軸受または軸受装置を、鉄道車両や産業機械等に提供することができる。
本発明の一実施の形態における軸受装置の構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態における軸受装置の他の構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態における気体抜き栓の一形態を例示する図である。 本発明の一実施の形態における気体抜き栓の他の形態を例示する図である。 比較例の気体抜き栓を例示する図である。
符号の説明
1 内輪、2 円すいころ(転動体)、3 外輪、4 保持器、5 シール基部、6,6a リップ、6b 補強板、9 軸受空間、10 軸受装置、11 気体抜き栓、12 金属環状体、12e 内側縁部、13 弾性筒状体、14 ベント部、15 筒胴部、16 端面、19 シール部材、21 係止鍔、22 係止部、25 孔状部、31,31a,32 固定部材、50 回転軸、50a 回転軸肩部、t 筒胴部厚み、ts 金属環状体外径と孔状部径との差厚、tm 金属環状体の筒胴部厚み、d 締め代。

Claims (11)

  1. 外輪、内輪、および前記外輪と前記内輪とに挟まれた転動体が位置する軸受空間に通ずる孔状部内に装着される気体抜き栓を備えた軸受であって、
    前記気体抜き栓は、
    金属製の金属環状体と、
    前記金属環状体と一体にされ、筒状であり、その筒の一方の端面において筒の軸方向外方に張り出したベント部を有する弾性体からなる弾性筒状体とを備え、
    前記弾性筒状体は、前記金属環状体に一体にされて前記孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが、前記孔状部の径と前記金属環状体の外径との差厚の105%以上ある、軸受。
  2. 外輪、内輪、および前記外輪と前記内輪とに挟まれた転動体が位置する軸受空間に通ずる孔状部内に装着される気体抜き栓を備えた軸受であって、
    前記気体抜き栓は、
    金属製の金属環状体と、
    前記金属環状体と一体にされ、筒状であり、その筒の一方の端面において筒の軸方向外方に張り出したベント部を有する弾性体からなる弾性筒状体とを備え、
    前記弾性筒状体は、前記金属環状体と一体にされて前記孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが前記金属環状体の筒胴部の厚みの95%以上ある、軸受。
  3. 前記弾性筒状体に、前記金属環状体の端縁部に係止する係止部を備える、請求項1または2に記載の軸受。
  4. 前記金属環状体は前記弾性筒状体の奥側端部に内径側に張り出す内側縁部を有し、前記弾性筒状体は前記ベント部が配置された端面の内面側に、前記金属環状体における内側縁部の内径側から係止する係止鍔を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の軸受。
  5. 固定部材によって軸に固定される内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪とによって挟まれる軸受空間に位置する転動体と、前記軸受空間をシールするシール部材と、前記外輪、前記シール部材、前記内輪および前記固定部材のいずれかの部材内または前記外輪、前記シール部材、前記内輪および前記固定部材のいずれかの部材に取り付けられた部材内に設けられ、前記軸受空間と通ずる孔状部と、その孔状部内に装着される気体抜き栓とを備えた軸受装置であって、
    前記気体抜き栓は、
    金属製の金属環状体と、
    前記金属環状体と一体にされ、筒状であり、その筒の一方の端面において筒の軸方向外方に張り出したベント部を有する弾性体からなる弾性筒状体とを備え、
    前記弾性筒状体は、前記金属環状体と一体にされて前記孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが、前記孔状部の径と前記金属環状体の外径との差厚の105%以上ある、軸受装置。
  6. 固定部材によって軸に固定される内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪とによって挟まれる軸受空間に位置する転動体と、前記軸受空間をシールするシール部材と、前記外輪、前記シール部材、前記内輪および前記固定部材のいずれかの部材内または前記外輪、前記シール部材、前記内輪および前記固定部材のいずれかの部材に取り付けられた部材内に設けられ、前記軸受空間と通ずる孔状部と、その孔状部内に装着される気体抜き栓とを備えた軸受装置であって、
    前記気体抜き栓は、
    金属製の金属環状体と、
    前記金属環状体と一体にされ、筒状であり、その筒の一方の端面において筒の軸方向外方に張り出したベント部を有する弾性体からなる弾性筒状体とを備え、
    前記弾性筒状体は、前記金属環状体と一体にされて前記孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが前記金属環状体の筒胴部の厚みの95%以上ある、軸受装置。
  7. 前記弾性筒状体に、前記金属環状体の端縁部に係止する係止部を備える、請求項5または6に記載の軸受装置。
  8. 前記金属環状体は前記弾性筒状体の奥側端部に内径側に張り出す内側縁部を有し、前記弾性筒状体は前記ベント部が配置された端面の内面側に、前記金属環状体における内側縁部の内径側から係止する係止鍔を有する、請求項5〜7のいずれかに記載の軸受装置。
  9. 軸受の外輪と内輪とに挟まれて転動体が位置する軸受空間に通ずる孔状部内に装着される気体抜き栓であって、
    金属製の金属環状体と、
    前記金属環状体と一体にされ、筒状であり、その筒の一方の端面において筒の軸方向外方に張り出したベント部を有する弾性体からなる弾性筒状体とを備え、
    前記弾性筒状体は、前記金属環状体と一体にされて前記孔状部内に装着されない状態で、その筒胴部の厚みが前記金属環状体の筒胴部の厚みの95%以上ある、気体抜き栓。
  10. 前記弾性筒状体に、前記金属環状体の端縁部に係止する係止部を備える、請求項9に記載の気体抜き栓。
  11. 前記金属環状体は前記弾性筒状体の奥側端部に内径側に張り出す内側縁部を有し、前記弾性筒状体は前記ベント部が配置された端面の内面側に、前記金属環状体における内側縁部の内径側から係止する係止鍔を有する、請求項9または10に記載の気体抜き栓。
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