JP2006224830A - 洗車機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被洗浄車両に対する洗浄パターンを多彩にすることができ、洗車機の設置スペースを縮小できる洗車機を提供することを目的とする。
【解決手段】 車両2の洗浄を行い、車両2に対して相対移動自在な前部本体1Aと、車両2の乾燥を行い、床面4に固定されている後部本体1Bとから形成されている洗車機本体1とともに、車両2を前方から洗車機本体1内を経て後方へ搬送するローラコンベヤ61を備え、前部本体1Aによる車両2の洗浄パターンを変化させることにより、車両2に対する洗車パターン(ブラッシング回数およびワックス回数)を多彩にすることができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、たとえば給油所に設置され、洗車される車両を搬送しながら洗車を行う洗車機に関するものである。
従来の洗車機が、例えば特許文献1に開示されている。
この洗車機の洗車機本体は、正面視において門型をしており、この洗車機本体内に洗車される車両を搬送するとともに搬出する一対のローラコンベヤが設けられ、前記洗車機本体内に、前記車両を洗浄し、車両表面にワックスなどをかける洗浄・処理手段として、洗浄水を噴射する複数の洗浄水アーチ、洗剤を噴射する複数の洗剤アーチ、ワックスを噴射するワックスアーチ、車両をブラッシングする複数のブラシなどが配設され、車両を乾燥する乾燥手段として、車両に風を噴き付ける複数のノズルなどが配設されている。前記一対のローラコンベヤは、床面に直接敷設されており、このローラコンベヤの両端にローラコンベヤと床面間に車両を案内する斜行路が設けられている。
この構成によれば、ローラコンベヤの前方の所定位置に洗車する車両が停止すると、ローラコンベヤが駆動され、車両はローラコンベヤにより一方向に搬送されながら前記洗浄・処理手段により洗浄、あるいは洗浄および表面処理がなされ、乾燥手段により乾燥され、後方へ搬出される。
特開平5−193458号公報
しかし、上記した従来の構成によると、洗車機本体内に、洗浄・処理手段と乾燥手段とが一体に形成されているため、ブラッシングやワックスの回数が限定され、したがって洗浄パターン(洗車コース)が限定されてしまうという問題がある。
また、洗車機本体内に、洗浄・処理手段と乾燥手段とが一体に形成されているため、ローラコンベヤに被洗浄車両を搬送しながら洗浄・処理手段による被洗浄車両の洗浄・処理工程と乾燥手段による被洗浄車両の乾燥工程が実行されるとき、乾燥工程への洗浄・処理工程の影響を受けにくくするため、洗浄・処理手段と乾燥手段との間に一定の距離を設ける必要があり、そのため被洗浄車両の搬送方向における洗車機本体の長さが長くなり、洗車機の設置に際して広いスペースが必要になるという問題がある。
そこで本発明は、被洗浄車両に対する洗浄パターンを多彩にすることができ、洗車機の設置スペースを縮小できる洗車機を提供することを目的としたものである。
前記した目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、洗車機本体を被洗浄車両に対して相対移動させながら、前記被洗浄車両に対して少なくとも洗浄および乾燥を行う洗車機であって、前記洗車機本体が、前記被洗浄車両の洗浄を行う洗浄手段を有し、前記被洗浄車両に対して相対移動自在な前部本体と、前記被洗浄車両の乾燥を行う乾燥手段を有し、床面に固定されている後部本体とから形成され、前記被洗浄車両を前方から前記洗車機本体の前部本体内および後部本体内を経て後方へ搬送する搬送装置を備えていることを特徴としたものである。
上記構成によれば、洗浄手段を有している前部本体を被洗浄車両に対して相対移動自在とすることにより、前部本体による被洗浄車両の洗浄パターンを自在変化させることが可能となり、多彩な洗車パターンが実現される。さらに後部本体の乾燥手段による被洗浄車両の乾燥工程中、洗浄工程を実行中の前部本体を離しておくことが可能となり、被洗浄車両の乾燥効率が改善される。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記搬送装置は、前記搬送装置の始端から前記後部本体の前面まで配置されている前部搬送装置と、前記後部本体の前面から前記搬送装置の後端まで配置されている後部搬送装置とから形成されており、前記被洗浄車両が前記後部搬送装置に乗り込んだ際、後続の被洗浄車両が前記前部搬送装置に乗り込むことを可能としたことを特徴としたものである。
上記構成によれば、被洗浄車両が後部搬送装置に乗り込んだ際、後続の被洗浄車両を前部搬送装置に乗り込ませることにより、1台の被洗浄車両にかかる洗車時間が短縮され、洗車効率が改善される。
そして、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明であって、前記前部搬送装置と前記後部搬送装置は、前記被洗浄車両を前方から後方へ搬送するとともに後方から前方へ搬送可能としたことを特徴としたものである。
上記構成によれば、前部搬送装置および後部搬送装置が前後方向に回転自在となるため、被洗浄車両が前後方向に移動自在とされ、前部本体による被洗浄車両の洗浄パターンと組み合せることにより、さらに多彩な洗車パターンが実現される。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の発明であって、前記前部搬送装置の長さを、前記相対移動方向の前記前部本体の長さに、洗車可能な被洗浄車両が乗り込み可能な長さを加算した長さ以上とすることを特徴としたものである。
上記構成によれば、前部搬送装置の長さを前部本体の長さに、洗車可能な被洗浄車両が乗り込み可能な長さを加算した長さ以上とすることにより、前部本体の前方に被洗浄車両を前部搬送装置に乗り込ませて停止させることができ、洗車開始と同時に被洗浄車両を前部搬送装置により相対移動させながらの洗浄工程を確実に実行できる。
しかも、請求項5に記載の発明は、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の発明であって、前記後部搬送装置の長さを、前記相対移動方向の前記後部本体の長さに、洗車可能な被洗浄車両を前記後部本体より搬出可能な長さを加算した長さ以上とすることを特徴としたものである。
上記構成によれば、後部搬送装置の長さを後部本体の長さに、洗車可能な被洗浄車両を前記後部本体より搬出可能な長さを加算した長さ以上とすることにより、乾燥工程が終了した被洗浄車両を後部本体から搬出でき、被洗浄車両の退出の際に、後部本体に接触する恐れが回避される。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明であって、前記後部本体の後方に、乾燥手段を有する他の後部本体を少なくとも1基併設することを特徴としたものである。
上記構成によれば、後部本体の後方に、被洗浄車両に対して乾燥を行う後部本体を少なくとも1基併設することにより、少なくとも2基の後部本体により乾燥が行われるため、被洗浄車両に対する乾燥効果が向上される。
本発明の洗車機は、洗浄手段を有している前部本体を被洗浄車両に対して相対移動自在とすることにより、前部本体による被洗浄車両の洗浄パターンを自在変化させることが可能となるため、多彩な洗車パターンを実現することができる。また、後部本体の乾燥手段による被洗浄車両の乾燥工程中、洗浄工程を実行中の前部本体を離しておくことが可能となるため、被洗浄車両の乾燥効率を改善することができる。
以下に、本発明の実施の形態における洗車機について、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態の洗車機は、被洗浄車両(以下、車両という)の洗浄を行う洗浄手段を少なくとも有する前部本体と、車両の乾燥を行う乾燥手段を有する後部本体とから形成される洗車機本体と、車両を前方から洗車機本体内を経て後方へ搬送する搬送装置を備える洗車機である。なお、本実施の形態における各動作説明においては、車両に乗用車系(セダン系)が使用されている。
図1〜図3において、上記洗車機本体1は、車両2の洗浄を行う洗浄手段、および車両2の表面にワックスまたは撥水性ポリマーの皮膜を形成する表面保護手段を備えた前部本体1Aと、車両2の乾燥を行う乾燥手段を備え、床面4に固定されている後部本体1Bに分離して形成されている。なお、前部本体1Aは、複数個の輪体3を介して床面4に敷設された一対のレール5の上を走行可能とされている。
上記前部本体1A内には、車両2の洗浄手段として、前面より順に、車両2に対して洗浄水(リンス)を噴霧するプレリンスアーチ8と、車両2に対して洗剤を噴霧する洗剤アーチ9と、洗車機本体1の走行方向と直角な左右方向に出退自在で車両2のタイヤおよび下部側面を洗浄する左右一対のロッカーブラシ10と、上下方向に移動自在で被洗浄車両2の上面を洗浄するトップブラシ11と、車両2に対して洗浄水(リンス)を噴霧するファイナルリンスアーチ12と、左右方向に横行自在で車両2の前後面および両側面を洗浄する一対のサイドブラシ13が設けられている。
なお、サイドブラシ13には、サイドブラシ13が車両2に接触して傾いたことにより動作して車両2を検出するリミットスイッチからなる車体検出センサ(図示せず)が設けられている。
また前部本体1A内には、車両2の表面保護手段として、サイドブラシ13の後方に順に、車両2の表面に撥水性ポリマー液を噴霧して撥水性ポリマー皮膜(撥水コート)を形成する撥水性ポリマーアーチ14と、車両2の表面にワックス液を噴霧してワックス保護皮膜を形成するワックスアーチ15が設けられている。また撥水性ポリマーアーチ14とワックスアーチ15は、洗浄水のみを噴霧できるように構成され、洗浄手段としても使用される。
また、前部本体1Aには、様々な液剤が貯えられている複数の貯液タンク(図示せず)内から液剤ポンプ71(図4)により、電磁式の開閉弁72(図4)などを介して前記各アーチ8,9,12,14,15へ洗浄水(リンス)と液剤を供給する水パネル(図示せず)が設けられており、貯水タンク(図示せず)内から水中ポンプ73(図4)により、前記各アーチ8,9,12,14,15へ水が供給されている。
また、前部本体1Aの前方両側部には、車両2の車種(形状)を判別する車形検知センサ(エリアセンサともいう)(車形検知手段の一例)16が設けられており、前部車体1AがホームポジションHP(走行開始位置)から約2m(所定パルス数)移動した位置で車両2の車種(形状)の判別を行っている。なお、車種の判別を行う位置であるホームポジションHPからの距離(パルス数)は、適宜、設定変更可能となっている。
また、前部本体1Aの正面上部には、車両2を検出する超音波センサからなる車高センサ(車両検出手段)17が設けられ、さらに前端部に車両2の運転者に車両2の停止位置を案内するストップ案内板18が設けられている。ストップ案内板18は洗車が開始されるときに正面側部内に収納される。
また、前部本体1Aの下端には、前部本体1AがホームポジションHPにあることを検知する第1リミットスイッチ19と、前部本体1AがエンドポジションEP(走行終了位置)にあることを検知する第2リミットスイッチ20が設けられている。
上記後部本体1B内には、車両2の乾燥手段として、上下方向に移動自在で被洗浄車両2の上面を乾燥するトップノズル21と、左右方向に横行自在で車両2の両側面を乾燥する左右一対のサイドノズル22が設けられ、さらに両ノズル21,22に同時に連通して風を供給する左右一対のブロワ装置(図示せず)が設けられている。
また図3に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bとの接近を検出する接近検出手段として、後部本体1Bの前端から前部本体1Aの後端に向けて被検出体32が突出され、前部本体1Aの後端にこの被検出体32の先端の接近により動作する減速用の第3リミットスイッチ33と停止用の第4リミットスイッチ34が設けられている。また前部本体1Aと後部本体1B間における物や人の存在を検出するために(挟まれを検出するために)、複数のセット(図3では2セット)の光電センサ35(投光器35A,受光器35B)が設けられている。
また図1に示すように、走行レール5の先端前方に、車両2の洗車位置への進入をコントロールする遮断機41と、起動、停止指令や洗車コースなどを入力する操作スイッチなどが配列されたリモートパネル42が設けられ、また走行レール5の後端後方には車両2の運転者へ洗車終了による退場(洗車位置からの脱出)を促す出口信号灯43が設けられている。
また前部本体1Aには、前部本体1Aの輪体3に連結され、輪体3を駆動することにより前部本体1Aを走行させる前部本体走行駆動装置(走行モータを含む)53A(図4)が設けられており、この前部本体走行駆動装置(走行モータを含む)53Aにより前部本体1Aは、独立して走行可能とされている。また前部本体走行駆動装置53Aには、前部エンコーダ37(図4)が連結されている。
また、床面4におけるレール5の内側には、車両2を前方から洗車機本体1の前部本体1A内および後部本体1B内を経て後方へ搬送する左右一対のローラコンベヤ61(搬送装置の一例)が設けられている。このローラコンベヤ61は、ローラコンベヤ61の前端から後部本体1Bの前面まで配置されている前部ローラコンベヤ61A(前部搬送装置の一例)と、後部本体1Bの前面からローラコンベヤ61の後端まで配置されている後部ローラコンベヤ61B(後部搬送装置の一例)から形成されており、車両2が後部ローラコンベヤ61Bに乗り込んだ際、後続の車両2が前部ローラコンベヤ61Aに乗り込むことを可能としている。なお、前部ローラコンベヤ61Aと後部ローラコンベヤ61Bにはそれぞれ、前部コンベヤ駆動装置62Aおよび後部コンベヤ駆動装置62Bが設けられており、これらローラコンベヤ61A,61Bは左右一対ごとにそれぞれ駆動制御される。
これにより、車両2が後部ローラコンベヤ61Bに乗り込んだ際、後続の車両2を前部ローラコンベヤ61Aに乗り込ませることにより、1台の車両2にかかる洗車時間が短縮され、洗車効率が改善される。
また、前部ローラコンベヤ61Aの長さは、洗車機本体1と車両2の相対移動方向の前部本体1Aの長さに、洗車可能な車両2が乗り込み可能な長さを加算した長さ以上とされている。
これにより、前部本体1Aの前方に車両2を前部ローラコンベヤ61Aに乗り込ませて停止させることができ、洗車開始と同時に車両2を前部ローラコンベヤ61Aにより相対移動させながらの洗浄工程を確実に実行できる。
また、後部ローラコンベヤ61Bの長さは、上記相対移動方向の後部本体1Bの長さに、洗車可能な車両2を後部本体1Bより搬出可能な長さを加算した長さ以上とされている。
これにより、乾燥工程が終了した車両2を後部本体1Bから搬出でき、車両2の退出の際に、後部本体1Bに接触する恐れが回避される。
また、前部ローラコンベヤ61Aと後部ローラコンベヤ61Bは、制御装置51(後述する)より前部コンベヤ駆動装置62Aおよび後部コンベヤ駆動装置62Bへ前方回転駆動指令{車両2を出口側へ移動させる指令}もしくは後方回転駆動指令{車両2を入口側へ移動させる指令}を出力することにより、車両2を、車両2の入口側から出口側および出口側から入口側へ搬送可能とされている。
これにより、前部ローラコンベヤ61Aおよび後部ローラコンベヤ61Bが前後方向に回転自在となるため、車両2が前後方向に移動自在とされる。
また、前部ローラコンベヤ61Aの前方には、車両2を円滑に搬入するための、上方に傾斜して形成されている前部スロープ63Aが設けられ、後部ローラコンベヤ61Bの後方には、車両2を円滑に搬出するための、下方に傾斜して形成されている後部スロープ63Bが設けられている。
また、車両2の退出を確認するための光電スイッチ64として、投光器64Aと受光器64Bが後部ローラコンベヤ61Bを挟んで、その光軸が斜めに横切るように設けられている。
上記構成の洗車機の制御ブロック図を図4に示す。
図示するように、洗車機本体1は、前部本体1Aに内蔵されたマイクロコンピュータからなる制御装置51と、この制御装置51に接続される、車形検知センサ16、車高センサ17、リミットスイッチ19,20,33,34、光電センサ35、前部エンコーダ37、光電スイッチ64などからなるセンサ系52と、各ブラシ10,11,13、ストップ案内板18、各乾燥用ノズル21,22、前部本体走行駆動装置53A、前部コンベヤ駆動装置62A、後部コンベヤ駆動装置62B、液剤ポンプ71、開閉弁72、水中ポンプ73などからなる駆動系54と、遮断機41、リモートパネル42および出口信号灯43から構成されている。
制御装置51は、リモートパネル42からの洗車コースパターンの設定信号、起動、停止などの操作信号、センサ系52からの検出信号を入力して記憶し、これら操作信号、検出信号に応じて、駆動系54、遮断機41、および出口信号灯43を制御して洗車機本体1全体の動作を制御し、洗車動作を実行している。
また、制御装置51は、前部本体1AがホームポジションHPにあることを検知する第1リミットスイッチ19の動作によりリセットされ、前部本体1Aの前進により前部エンコーダ37から出力されるパルスを加算し、後進により減算して前部本体1AのホームポジションHPからの移動位置を求める前部移動カウンタ(図示せず)を有している。
前記洗車コースパターンには、水洗い洗車、シャンプー洗車,ワックス洗車,撥水コート洗車等がある。
まず、洗車コースパターンが第1洗浄パターン(0.5往復パターン)のときについて説明する。
水洗い洗車コースが選択されると、前部本体1Aが前進する往路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12,撥水性ポリマーアーチ14から洗浄水(リンス)が噴霧され、ロッカーブラシ10,トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われ、その後、後部ローラコンベヤ61Bが車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、ノズル21,22により乾燥が行われる。
またシャンプー洗車が選択されると、前部本体1Aが前進する往路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12,撥水性ポリマーアーチ14,ワックスアーチ15から洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤アーチ9から洗剤が噴霧され、ロッカーブラシ10,トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われ、その後、後部ローラコンベヤ61Bが車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、ノズル21,22により乾燥が行われる。
またワックス洗車が選択されると、前部本体1Aが前進する往路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12から洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤アーチ9から洗剤が噴霧され、ワックスアーチ15からワックス液が噴霧され、ロッカーブラシ10,トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われ、その後、後部ローラコンベヤ61Bが車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、ノズル21,22により乾燥が行われる。
また撥水コート洗車が選択されると、前部本体1Aが前進する往路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12から洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤アーチ9から洗剤が噴霧され、撥水性ポリマーアーチ14から撥水性ポリマー液が噴霧され、ロッカーブラシ10,トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われ、その後、後部ローラコンベヤ61Bが車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、ノズル21,22により乾燥が行われる。
次に、洗車コースパターンが第2洗浄パターン(1.5往復パターン)のときについて説明する。
水洗い洗車コースが選択されると、前部本体1Aが前進する第1往路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12から洗浄水(リンス)が噴霧され、ロッカーブラシ10,トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われる。続いて、前部本体1Aが後進する第1復路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を入口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12,撥水性ポリマーアーチ14から洗浄水(リンス)が噴霧され、トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われる。続いて、第2往路において、前部ローラコンベヤ61Aおよび後部ローラコンベヤ61Bは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対して乾燥が行われる。
またシャンプー洗車が選択されると、前部本体1Aが前進する第1往路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12から洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤アーチ9から洗剤が噴霧され、ロッカーブラシ10,トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われる。続いて、前部本体1Aが後進する第1復路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を入口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12,撥水性ポリマーアーチ14から洗浄水(リンス)が噴霧され、トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われる。続いて、第2往路において、前部ローラコンベヤ61Aおよび後部ローラコンベヤ61Bは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対して乾燥が行われる。
またワックス洗車が選択されると、前部本体1Aが前進する第1往路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12から洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤アーチ9から洗剤が噴霧され、ロッカーブラシ10,トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われる。続いて、前部本体1Aが後進する第1復路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を入口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12,撥水性ポリマーアーチ14から洗浄水(リンス)が噴霧され、トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われる。続いて、第2往路において、前部ローラコンベヤ61Aおよび後部ローラコンベヤ61Bは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してワックスアーチ15からワックス液が噴霧される。そして、車両2に対して乾燥が行われる。
また撥水コート洗車が選択されると、前部本体1Aが前進する第1往路において、前部ローラコンベヤ61Aは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8,ファイナルリンスアーチ12,ワックスアーチ15から洗浄水(リンス)が噴霧され、洗剤アーチ9から洗剤が噴霧され、ロッカーブラシ10,トップブラシ11,サイドブラシ13により車両2の洗浄が行われる。続いて、第1復路において、前部ローラコンベヤ61Aおよび後部ローラコンベヤ61Bは車両2を入口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対してプレリンスアーチ8から洗浄水(リンス)が噴霧され、撥水性ポリマーアーチ14から撥水性ポリマー液が噴霧される。続いて、第2往路において、前部ローラコンベヤ61Aおよび後部ローラコンベヤ61Bは車両2を出口側へ移動させる方向に回転され、車両2に対して再度乾燥が行われる。
[第1動作(第1洗浄パターン)]
以下に、上記した実施の形態における第1動作の作用、すなわち第1洗浄パターンの一例としてシャンプー洗車における制御装置51による前部本体1A、前部ローラコンベヤ61A、後部ローラコンベヤ61B、ブラシ10,11,13、乾燥用ノズル21,22の動作を、図5に示す動作説明図に基づいて説明する。なお、前部本体1AはホームポジションHPに停止しており、リモートパネル42により洗車コース(シャンプー洗車)が設定され、図5(a)に示すように、開放された遮断機41を通って車両2がストップ案内板18位置(停止位置)まで進入し停止しているものとする。また一対のサイドブラシ13は開いた状態になっているものとする。
まず、洗車コースが確認され(実施の形態では第1洗浄パターンのシャンプー洗車)、車高センサ17により車両2が洗車位置に停止したことを確認すると、制御装置51は、遮断機41へ閉指令を出力し、次に各ブラシ10,11,13へ回転指令を出力し、サイドブラシ13へ閉指令を出力し、ストップ案内板18へ収納指令を出力し、各ブラシ10,11,13に洗車指令を出力し、前部本体走行駆動装置53Aへ前進指令を出力し、前部ローラコンベヤ61Aの前部コンベヤ駆動装置62Aへ前方回転駆動指令(車両2を出口側へ移動させる指令)を出力する。続いて、洗剤の貯液タンクの液剤ポンプ71と水中ポンプ73へ駆動指令を出力し、各アーチ8,12,14,15の各開閉弁72へ開指令を出力する。続いて、前部本体1Aが所定距離(車両2の洗浄の際の水飛沫が乾燥に影響を与えない距離)移動すると、後部ローラコンベヤ61Bの後部コンベヤ駆動装置62Bへ前方回転駆動指令を出力し、乾燥用ノズルのブロワ装置(図示せず)へ送風指令を出力し、ノズル21,22へ駆動指令を出力する。なお、制御装置51は、サイドブラシ13が閉じた状態で、サイドブラシ13が車両2の前面に接触して傾くことにより動作する車体検出センサの検出信号を入力すると、一時、前部本体走行駆動装置53Aと前部ローラコンベヤ61Aの前部コンベヤ駆動装置62Aへ停止指令を出力し、サイドブラシ13を開いて車両2の前面を洗浄し、サイドブラシ13が車両2の側面に回ると再び前部本体走行駆動装置53Aへ前進指令を出力し、前部ローラコンベヤ61Aの前部コンベヤ駆動装置62Aへ前方回転駆動指令(車両2を出口側へ移動させる指令)を出力する。
これにより、図5(b)に示すように、遮断機41が閉じられて次の車両2の進入が阻止され、前部本体走行駆動装置53Aにより前部本体1Aの前進が開始され、各アーチ8,9,12,14,15により車両2に対して洗浄水および洗剤が噴霧され、前部ローラコンベヤ61Aにより車両2の出口側への移動が開始され、ロッカーブラシ10による車両2のタイヤと側面下部の洗浄、トップブラシ11による車両2の上面の洗浄、およびサイドブラシ13による車両2の前面と両側面の洗浄が開始される。また前部本体1Aが所定距離移動すると、後部ローラコンベヤ61Bが駆動され、車両2は前部ローラコンベヤ61Aから後部ローラコンベヤ61Bへ乗り移り、引き続き出口側へ移動される。また車両2が後部ローラコンベヤ61Bへ乗り移ると各ノズル21,22により乾燥が行われる。なお、トップブラシ11とトップノズル21は、車形検知センサ16により車両2の形状が判別されるため、車形状に沿って昇降される。
続いて、図5(c)に示すように、サイドブラシ13が車両2の背面へ回って車両2の背面を洗浄する位置まで移動した後、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ駆動停止指令を出力し、続いて前部本体走行駆動装置53Aへ前部ローラコンベヤ61Aにより移動している車両2を追いかけるように後進指令を出力する。またロッカーブラシ10およびトップブラシ11へ駆動停止指令を出力する。このとき、制御装置51は引き続き、サイドブラシ13へ洗車指令を出力し、前部コンベヤ駆動装置62A,62Bへ前方回転駆動指令を出力し、乾燥用ノズルのブロワ装置へ送風指令を出力し、ノズル21,22へ駆動指令を出力する。
これにより、サイドブラシ13は車両2の背面に位置され、車両2の背面の洗浄が行われ、また後部本体1Bの各ノズル21,22と車両2とが互いに交差するように相対移動されながら乾燥が行われる。またロッカーブラシ10およびトップブラシ11が停止される。
続いて、制御装置51は、サイドブラシ13による車両2の背面の洗浄が終了すると、サイドブラシ13へ駆動停止指令を出力し、洗剤の貯液タンクの液剤ポンプ71と水中ポンプ73へ駆動停止指令を出力し、各アーチ8,12,14,15の各開閉弁72へ閉指令を出力する。このとき、制御装置51は引き続き、前部本体走行駆動装置53Aへ後進指令を出力し、コンベヤ駆動装置62A,62Bへ前方回転駆動指令を出力し、乾燥用ノズルのブロワ装置へ送風指令を出力し、ノズル21,22へ駆動指令を出力する。
これにより、図5(d)に示すように、サイドブラシ13の駆動は停止され、各アーチ8,9,12,14,15による車両2に対する洗浄水および洗剤の噴霧が停止され、前部本体1AがホームポジションHPへ向けて移動する。ノズル21,22による車両2の乾燥は続けられる。
続いて、制御装置51は、前部本体1AがホームポジションHPに到達して第1リミットスイッチ19が動作すると、前部本体走行駆動装置53Aへ駆動停止指令を出力し、前部本体走行駆動装置53Aへ駆動停止指令を出力してから所定時間後、すなわち車両2が後部ローラコンベヤ61Bに乗り込んだ際、前部ローラコンベヤ61Aの前部コンベヤ駆動装置62Aへ駆動停止指令を出力し、遮断機41へ開指令を出力する。このとき、制御装置51は引き続き、後部コンベヤ駆動装置62Bへ前方回転駆動指令を出力し、乾燥用ノズルのブロワ装置へ送風指令を出力し、ノズル21,22へ駆動指令を出力する。なお、ホームポジションHPを検出する前部本体1Aの第1リミットスイッチ19の動作確認の前に、接近検出手段である減速用の第3リミットスイッチ33の動作を確認すると、前部本体走行駆動装置53Aへ減速指令を出力し、停止用の第4リミットスイッチ34の動作を確認すると、前部本体走行駆動装置53Aへ駆動停止指令を出力する。
これにより、図5(e)に示すように、車両2が後部ローラコンベヤ61Bに乗り込むと前部ローラコンベヤ61Aは停止され、後部ローラコンベヤ61Bに乗り込んだ車両2の乾燥を行いつつ、後続の車両2を、開放された遮断機41を通ってストップ案内板18位置(停止位置)まで進入させる。
続いて、図5(f)に示すように、車両2が後部ローラコンベヤ61Bの終端付近に到達し、投光器64Aと受光器64Bが車両2を検出すると、制御装置51は、後部コンベヤ駆動装置62Bへ駆動停止指令を出力し、トップノズル21,サイドノズル22およびブロワ装置へ駆動停止指令を出力し、出口信号灯43(図1)へ点灯指令を出力するとともに、後続の車両2に対して、上述した洗浄作業を行う。
これにより、後部ローラコンベヤ61Bの停止により車両2が停止されて、車両2に対する乾燥が終了し、出口信号灯43が点灯することにより、車両2の運転手に退場を知らせるとともに、後続の車両2に対して洗浄作業が行われる。
続いて、投光器64Aと受光器64Bにより車両2の退出を確認すると、制御装置51は、出口信号灯43へ消灯指令を出力する。
なお、光電センサ35が動作すると、すなわち前部本体1Aと後部本体1Bとの間に物体あるいは人が存在すると、前部本体1Aの前部本体走行駆動装置53Aへ停止指令を出力する。これにより物体あるいは人が前部本体1Aと後部本体1Bとの間に挟まれることが防止される。
また、走行用モータの異常停止や故障などに基づいて、制御装置51より異常停止信号を入力すると、前部本体走行駆動装置53A、前部コンベヤ駆動装置62A、後部コンベヤ駆動装置62B、各ブラシ10,11,13、各ノズル21,22へ動作停止指令が出力され、洗車機全ての動作が停止される。
なお、実施の形態における第1動作では、前部ローラコンベヤ61Aおよび後部ローラコンベヤ61Bは、前方向(車両2を入口側から出口側へ移動させる方向)のみに回転するため、第1動作のみを実行する洗車機においては、前部ローラコンベヤ61Aおよび後部ローラコンベヤ61Bを前方向のみに駆動できる構成としてもよい。
[第2動作(第2洗浄パターン)]
以下に、上記した実施の形態における第2動作の作用、すなわち第2洗浄パターンの一例としてワックス洗車における制御装置51による前部本体1A、前部ローラコンベヤ61A、後部ローラコンベヤ61B、ブラシ10,11,13、乾燥用ノズル21,22の動作を、図6,図7に示す動作説明図に基づいて説明する。なお、前部本体1AはホームポジションHPに停止しており、リモートパネル42により洗車コース(ワックス洗車)が設定され、図6(a)に示すように、開放された遮断機41を通って車両2がストップ案内板18位置(停止位置)まで進入し停止しているものとする。また一対のサイドブラシ13は開いた状態になっているものとする。なお、図7(h)〜図7(i)に関しては、図5(e)〜図5(f)と同一の動作であるため説明を省略する。
まず、洗車コースが確認され(実施の形態では第2洗浄パターンのワックス洗車)、車高センサ17により車両2が洗車位置に停止したことを確認すると、制御装置51は、遮断機41へ閉指令を出力し、次に各ブラシ10,11,13へ回転指令を出力し、サイドブラシ13へ閉指令を出力し、ストップ案内板18へ収納指令を出力し、各ブラシ10,11,13に洗車指令を出力し、前部本体走行駆動装置53Aへ前進指令を出力し、前部ローラコンベヤ61Aの前部コンベヤ駆動装置62Aへ前方回転駆動指令(車両2を出口側へ移動させる指令)を出力する。続いて、洗剤の貯液タンクの液剤ポンプ71と水中ポンプ73へ駆動指令を出力し、各アーチ8,12の各開閉弁72へ開指令を出力する。なお、制御装置51は、サイドブラシ13が閉じた状態で、サイドブラシ13が車両2の前面に接触して傾くことにより動作する車体検出センサの検出信号を入力すると、上述したように一時、前部本体1Aと前部ローラコンベヤ61Aを停止してサイドブラシ13により車両2の前面を洗浄する。
これにより、図6(b)に示すように、遮断機41が閉じられて次の車両2の進入が阻止され、前部本体走行駆動装置53Aにより前部本体1Aの前進が開始され、各アーチ8,9,12,14,15により車両2に対して洗浄水および洗剤が噴霧され、前部ローラコンベヤ61Aにより車両2の出口側への移動が開始され、ロッカーブラシ10による車両2のタイヤと側面下部の洗浄、トップブラシ11による車両2の上面の洗浄、およびサイドブラシ13による車両2の前面と両側面の洗浄が開始される。
続いて、図6(c)に示すように、サイドブラシ13が車両2の背面へ回って車両2の背面を洗浄する位置まで移動した後、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ駆動停止指令を出力し、前部コンベヤ駆動装置62Aへ駆動停止指令を出力し、続いてサイドブラシ13による車両2の背面の洗浄が終了すると、前部本体走行駆動装置53Aへ後進指令を出力し、前部コンベヤ駆動装置62Aへ後方回転駆動指令(車両2を入口側へ移動させる指令)を出力する。またロッカーブラシ10へ駆動停止指令を出力し、洗剤の貯液タンクの液剤ポンプ71へ駆動停止指令を出力し、撥水性ポリマーアーチ14の開閉弁72へ開指令を出力する。このとき、このとき、制御装置51は引き続き、各ブラシ11,13に洗車指令を出力し、水中ポンプ73へ駆動指令を出力し、各アーチ8,12の各開閉弁72へ開指令を出力する。
これにより、図6(d)に示すように、車両2に対して撥水性ポリマーアーチ14から洗浄水の噴霧が開始され、前部本体1AがホームポジションHPに到達するまで、前部本体1Aと前部ローラコンベヤ61Aにより搬送される車両2とが互いに交差するように相対移動されながら、各アーチ8,12,14および各ブラシ11,13により車両2の洗浄が行われる。
続いて、図6(e)に示すように、第1リミットスイッチ19により、前部本体1AがホームポジションHPに到達したことを確認すると、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ停止指令を出力し、前部コンベヤ駆動装置62Aへ駆動停止指令を出力し、各アーチ8,12,14の開閉弁72へ閉指令を出力し、水中ポンプ73へ駆動停止指令を出力し、トップブラシ11およびサイドブラシ13へ駆動停止指令を出力する。
これにより、前部本体1Aと前部ローラコンベヤ61Aは停止し、各アーチ8,12,14および各ブラシ11,13による車両2の洗浄が終了する。
続いて、前部本体1AがホームポジションHPに到達した直後、図7(f)に示すように、制御装置51は、前部コンベヤ駆動装置62Aおよび後部コンベヤ駆動装置62Bへ前方回転駆動指令を出力し、ワックス液の貯液タンクの液剤ポンプ71へ駆動指令を出力し、乾燥用ノズルのブロワ装置(図示せず)へ送風指令を出力するとともに、ノズル21,22へ駆動指令を出力する。
これにより、前部本体1Aおよび後部本体1Bと前部ローラコンベヤ61Aと後部ローラコンベヤ61Bにより搬送される車両2とが互いに交差するように相対移動されながら、ワックスアーチ15により車両2にワックス液の噴霧が行われるとともに、車両2に対して乾燥が行われる。
続いて、図7(g)に示すように、ワックス液の貯液タンクの液剤ポンプ71へ駆動指令を出力してから所定時間経過後、制御装置51は、ワックス液の貯液タンクの液剤ポンプ71へ駆動停止指令を出力する。このとき、制御装置51は引き続き、前部コンベヤ駆動装置62Aおよび後部コンベヤ駆動装置62Bへ前方回転駆動指令を出力し、乾燥用ノズルのブロワ装置へ送風指令を出力し、ノズル21,22へ駆動指令を出力する。
これにより、車両2は前部ローラコンベヤ61Aおよび後部ローラコンベヤ61Bにより前進されることにより、後部本体1Bと車両2とが互いに交差するように相対移動されながら乾燥が行われ、そして車両2が後部ローラコンベヤ61B上へ移送される。
[第3動作(第3洗浄パターン、2.5往復)]
以下に、別の実施の形態として第3動作の作用、すなわち第3洗浄パターンの一例として撥水コート洗車における制御装置51による前部本体1A、前部ローラコンベヤ61A、後部ローラコンベヤ61B、ブラシ10,11,13、撥水性ポリマーアーチ14、乾燥用ノズル21,22の動作を、図8,図9に示す動作説明図に基づいて説明する。なお、前部本体1AはホームポジションHPに停止しており、リモートパネル42により洗車コース(撥水コート洗車)が設定され、図8(a)に示すように、開放された遮断機41を通って車両2がストップ案内板18位置(停止位置)まで進入し停止しているものとする。また一対のサイドブラシ13は開いた状態になっているものとする。なお、図9(k)〜図9(l)に関しては、図5(e)〜図5(f)と同一の動作であるため説明を省略する。
まず、洗車コースが確認され(実施の形態では第3洗浄パターンの撥水コート洗車)、車高センサ17により車両2が洗車位置に停止したことを確認すると、制御装置51は、遮断機41へ閉指令を出力し、次に各ブラシ10,11,13へ回転指令を出力し、サイドブラシ13へ閉指令を出力し、ストップ案内板18へ収納指令を出力し、各ブラシ10,11,13に洗車指令を出力し、前部本体走行駆動装置53Aへ前進指令を出力し、前部ローラコンベヤ61Aの前部コンベヤ駆動装置62Aへ前方回転駆動指令(車両2を出口側へ移動させる指令)を出力する。続いて、洗剤の貯液タンクの液剤ポンプ71と水中ポンプ73へ駆動指令を出力し、各アーチ8,12,15の各開閉弁72へ開指令を出力する。なお、制御装置51は、サイドブラシ13が閉じた状態で、サイドブラシ13が車両2の前面に接触して傾くことにより動作する車体検出センサの検出信号を入力すると、上述したように一時、前部本体1Aと前部ローラコンベヤ61Aを停止してサイドブラシ13により車両2の前面を洗浄する。
これにより、図8(b)に示すように、遮断機41が閉じられて次の車両2の進入が阻止され、前部本体走行駆動装置53Aにより前部本体1Aの前進が開始され、各アーチ8,9,12,15により車両2に対して洗浄水および洗剤が噴霧され、前部ローラコンベヤ61Aにより車両2の出口側への移動が開始され、ロッカーブラシ10による車両2のタイヤと側面下部の洗浄、トップブラシ11による車両2の上面の洗浄、およびサイドブラシ13による車両2の前面と両側面の洗浄が開始される。
続いて、図8(c)に示すように、サイドブラシ13が車両2の背面へ回って車両2の背面を洗浄する位置まで移動した後、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ駆動停止指令を出力し、前部コンベヤ駆動装置62Aへ駆動停止指令を出力し、洗剤の貯液タンクの液剤ポンプ71と水中ポンプ73へ駆動停止指令を出力し、各アーチ8,12,15の各開閉弁72へ閉指令を出力する。続いて、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ後進指令を出力し、前部コンベヤ駆動装置62Aへ後方回転駆動指令(車両2を入口側へ移動させる指令)する。このとき、制御装置51は引き続き、ブラシ10,11,13へ駆動指令を出力する。
これにより、図8(d)に示すように、前部本体1Aにおける回転駆動中の各ブラシ10,11,13と車両2とが互いに交差するように相対移動され、車両2に対してすすぎが行われる。
続いて、図8(e)に示すように、第1リミットスイッチ19により前部本体1AがホームポジションHPに到達したことを確認すると、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ停止指令を出力し、前部コンベヤ駆動装置62Aへ駆動停止指令を出力し、各ブラシ10,11,13へ駆動停止指令を出力する。続いて、前部本体1AがホームポジションHPに到達した直後、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ前進指令を出力し、前部コンベヤ駆動装置62Aへ前方回転駆動指令を出力し、下処理剤の貯液タンクの液剤ポンプ71と水中ポンプ73へ駆動指令を出力し、撥水性ポリマーアーチ14の開閉弁72へ開指令を出力する。
これにより、前部車体1Aと車両2とが互いに交差するように相対移動されながら、撥水性ポリマーアーチ14から車両2に対して下処理剤が噴霧される。なお、次の工程で行われる撥水性ポリマー液の噴霧の前に、この下処理剤を車両2に噴霧しておくことにより、撥水性ポリマー液がより付着し易くなる。
続いて、図8(f)に示すように、第2リミットスイッチ20により前部本体1AがエンドポジションEPに到達したことを確認すると、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ駆動停止指令を出力し、下処理剤の貯液タンクの液剤ポンプ71と水中ポンプ73へ駆動停止指令を出力し、撥水性ポリマーアーチ14の開閉弁72へ閉指令を出力する。続いて、前部本体1AがエンドポジションEPに到達した直後、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ後進指令を出力し、後部ローラコンベヤ駆動装置62Bへ前方回転駆動指令を出力し、乾燥用ノズルのブロワ装置へ送風指令を出力し、ノズル21,22へ駆動指令を出力する。このとき、制御装置51は引き続き、前部コンベヤ駆動装置62へ前方回転駆動指令を出力する。
これにより、図9(g)に示すように、前部本体1AはホームポジションHPへ向かって移動し、また後部本体1Bと車両2とが互いに交差するように相対移動されながら各ノズル21,22により車両2の乾燥が行われ、そして車両2は後部ローラコンベヤ61B上に移送される。
続いて、図9(h)に示すように、第1リミットスイッチ19により前部本体1AがホームポジションHPに到達したことを確認すると、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ駆動停止指令を出力し、車両2が後部ローラコンベヤ61Bの終端付近に到達し、投光器64Aと受光器64Bが車両2を検出すると、制御装置51は、ノズル21,22およびブロワ装置へ駆動停止指令を出力し、各コンベヤ駆動装置62A,62Bへ駆動停止指令を出力し、続いて各コンベヤ駆動装置62A,62Bへ後方回転駆動指令を出力し、撥水性ポリマー液の貯液タンクの液剤ポンプ71と水中ポンプ73へ駆動指令を出力し、撥水性ポリマーアーチ14へ開指令を出力する。
これにより、各ノズル21,22による車両2の乾燥が終了した後、前部本体1Aと車両2とが互いに交差するように相対移動されながら、撥水性ポリマーアーチ14から車両2に対して撥水性ポリマー液が噴霧される。
続いて、図9(i)に示すように、前部コンベヤ駆動装置62Aおよび後部コンベヤ駆動装置62Bへ後方回転駆動指令を出力してから所定時間経過後、制御装置51は、撥水性ポリマー液の貯液タンクの液剤ポンプ71と水中ポンプ73へ駆動停止指令を出力し、撥水ポリマーアーチ14へ閉指令を出力し、各コンベヤ駆動装置62A,62Bへ駆動停止指令を出力し、続いて各コンベヤ駆動装置62A,62Bへ前方回転駆動指令を出力し、前部本体走行駆動装置53Aへ前進指令を所定時間出力し、乾燥用ノズルのブロワ装置へ送風指令を出力し、ノズル21,22へ駆動指令を出力する。なお、車両2が後部ローラコンベヤ61Bの終端付近に到達し、投光器64Aと受光器64Bが車両2を検出すると、制御装置51は、前部本体走行駆動装置53Aへ後進指令を出力し、前部本体1AをホームポジションHPへ復帰させる。
これにより、図9(j)に示すように、後部本体1Bと車両2とが互いに交差するように相対移動されながら、各ノズル21,22により車両2の乾燥が行われ、そして車両2は後部ローラコンベヤ61B上に移送される。また、前部本体1AをホームポジションHPから若干前進させた位置に停止させることにより、車両2に付着している水滴がノズル21,22から吹き付けられる風により飛び散って前部本体1Aに付着すること、および前部本体1Aの内部に付着している水滴が落下して車両2へ付着することを防止している。
以上のように実施の形態によれば、洗浄を行う前部本体1Aを車両2に対して相対移動自在とするとともに、ローラコンベヤ61(前部ローラコンベヤ61A、後部ローラコンベヤ61B)により車両2を前方から洗車機本体1内を経て後方へ、また後方から前方へ搬送することにより、前部本体1Aによる車両2の洗浄パターン(ブラッシング回数およびワックス回数)を自在変化させることが可能となるため、多彩な洗車パターンを実現することができる。また、後部本体1Bの乾燥手段による車両2の乾燥工程中、洗浄工程を実行中の前部本体1Aを離しておくことが可能となるため、車両2の乾燥効率を改善することができる。
また、実施の形態によれば、前部本体1Aの移動速度を所望の速度に制御するとともに、ローラコンベヤ61の搬送速度を所望の速度に制御することにより、洗浄工程における車両2に対する洗浄速度、および乾燥工程における車両2に対する乾燥速度を、所望の速度で行うことができる。
また、実施の形態によれば、前部本体1Aと後部本体1Bとの間隔を所定距離離した状態で、後部本体1Bによる乾燥作業を行うことができるため、車両2に対する乾燥効果を向上させることができる。
また、実施の形態によれば、洗車機本体1は、車両2に対して相対移動自在な前部本体1Bと床面4に固定されている後部本体1Bとから形成されているため、両本体接近時における洗浄手段である各ブラシ10,11,13と、乾燥手段であるブロワ装置および各ノズル21,22との間隔を大きく離しておく必要がなく、したがって洗車機本体1の前後方向における長さ、特に後部本体1Bの長さを短縮することができる。
また、実施の形態によれば、前部ローラコンベヤ61Aの長さを、洗車機本体1と車両2の相対移動方向の前部本体1Aの長さに、洗車可能な車両2が乗り込み可能な長さを加算した長さ以上とすることにより、前部本体1Aの前方における前部ローラコンベヤ61Aに車両2を乗り込ませて停止させることができ、洗車開始と同時に車両2を前部ローラコンベヤ61Aにより相対移動させながらの洗浄工程を確実に実行することができる。
また、実施の形態によれば、後部ローラコンベヤ61Bの長さを、上記相対移動方向の後部本体1Bの長さに、洗車可能な車両2を後部本体1Bより搬出可能な長さを加算した長さ以上とすることにより、乾燥工程が終了した車両2を後部本体1Bから搬出でき、車両2の退出の際に、後部本体1Bに接触する恐れを回避することができる。
なお、実施の形態では、車両2に対して乾燥を行う後部本体1Bを1基だけ備えた洗車機であったが、上記後部本体1Bの後方に、車両2に対して乾燥を行う後部本体を少なくとも1基併設してもよい。これにより、2基の後部本体により乾燥作業が行われるため、車両2に対する乾燥効果を向上させることができる。
また、実施の形態では、車両2を検出するために、超音波センサからなる車高センサ17が前部本体1Aの正面上部に設けられていたが、これに限ることは無く、前部本体1Aにおける前端部の幅方向(洗車機本体1の幅方向)に一対の光電管からなる車高センサ(車体検知手段)を設けてもよい。
また、実施の形態では、例えば第1動作において後部ローラコンベヤ61Bを駆動させるタイミングは、前部本体1Aが所定距離移動した後としていたが、これに限ることは無く、後部本体1Bの前端部に車両検知センサを設け、このセンサにより車両前端(バンパー付近)を検知した後、後部ローラコンベヤ61Bを駆動させてもよい。
また、実施の形態では、洗車の終了は、車両2が後部ローラコンベヤ61Bの終端付近に到達し、投光器64Aと受光器64Bが車両2を検出した際とされていたが、これに限ることは無く、車形検知センサ16により車体2の車長を測定し、その車長に基づいて各ローラコンベヤ61A,61Bによる車両2の搬送距離を決定し、その搬送距離の移動後に洗車を終了させるようにしてもよい。
本発明の実施の形態における洗車機の概略側面図である。 同洗車機の正面図である。 同洗車機の平面図である。 同洗車機の制御系のブロック図である。 同洗車機の制御方法(第1動作)の手順を示す説明図である。 同洗車機の制御方法(第2動作)の手順を示す説明図である。 同洗車機の制御方法(第2動作)の手順を示す説明図である。 同洗車機の制御方法(第3動作)の手順を示す説明図である。 同洗車機の制御方法(第3動作)の手順を示す説明図である。
符号の説明
1 洗車機本体
1A 前部本体
1B 後部本体
2 車両(被洗浄車両)
4 床面
61 ローラコンベヤ(搬送装置)
61A 前部ローラコンベヤ(前部搬送装置)
61B 後部ローラコンベヤ(後部搬送装置)

Claims (6)

  1. 洗車機本体を被洗浄車両に対して相対移動させながら、前記被洗浄車両に対して少なくとも洗浄および乾燥を行う洗車機であって、
    前記洗車機本体が、前記被洗浄車両の洗浄を行う洗浄手段を有し、前記被洗浄車両に対して相対移動自在な前部本体と、前記被洗浄車両の乾燥を行う乾燥手段を有し、床面に固定されている後部本体とから形成され、
    前記被洗浄車両を前方から前記洗車機本体の前部本体内および後部本体内を経て後方へ搬送する搬送装置を備えていること
    を特徴とする洗車機。
  2. 前記搬送装置は、前記搬送装置の始端から前記後部本体の前面まで配置されている前部搬送装置と、前記後部本体の前面から前記搬送装置の後端まで配置されている後部搬送装置とから形成されており、
    前記被洗浄車両が前記後部搬送装置に乗り込んだ際、後続の被洗浄車両が前記前部搬送装置に乗り込むことを可能としたこと
    を特徴とする請求項1に記載の洗車機。
  3. 前記前部搬送装置と前記後部搬送装置は、前記被洗浄車両を前方から後方へ搬送するとともに後方から前方へ搬送可能としたこと
    を特徴とする請求項2に記載の洗車機。
  4. 前記前部搬送装置の長さを、前記相対移動方向の前記前部本体の長さに、洗車可能な被洗浄車両が乗り込み可能な長さを加算した長さ以上とすること
    を特徴とする請求項2または請求項3に記載の洗車機。
  5. 前記後部搬送装置の長さを、前記相対移動方向の前記後部本体の長さに、洗車可能な被洗浄車両を前記後部本体より搬出可能な長さを加算した長さ以上とすること
    を特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の洗車機。
  6. 前記後部本体の後方に、乾燥手段を有する他の後部本体を少なくとも1基併設すること
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の洗車機。
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