JP2006224108A - 側壁部に環状の厚肉部を有するテーパー缶およびその製造方法 - Google Patents

側壁部に環状の厚肉部を有するテーパー缶およびその製造方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 しわや段差を発生させないテーパー缶の成形方法を提供する。
【解決手段】 開口部の直径が底部の直径よりも大きい逆円錐状の側壁部を有する金属製テーパー缶において、テーパー角度が1.5°を超え、缶高さが缶の開口部の直径よりも高く、側壁部に、高さ方向に所定の幅で壁厚が厚く形成された環状の厚肉部を有することを特徴としており、側壁部に壁厚の厚い厚肉部が高さ方向に所定の幅で環状に形成されているため、成形前の金属板を厚くして側壁部全体を厚くすることなく、側壁部の強度が強化される。そのため、板厚の薄い材料を使用してテーパー缶の成形時に従来と同程度の強度を維持できるので、低コスト化が図れる。特に、側壁部が変形しやすい缶高さが開口部直径よりも大きいテーパー缶においては、側壁部の強度を強化することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、絞り成形により成形され、開口部の径が底部の径よりも大きい、逆円錐台形状の側壁部を有するテーパー缶およびその製造方法に関する。特に、側壁部の壁厚を全体的に増加させることなく缶胴側壁部の強度が強化されたテーパー角度(缶軸に対する傾斜角度)の大きなテーパー缶および、このようなテーパー缶をしわや割れ、側壁部の段差などの成形不良を生じることなく、成形することができる製造方法に関するものである。
飲料・食品容器は、容器の製造を行う場所と、内容物を充填する場所が異なる場合が多く、容器の製造後、輸送中、内容物の充填前の各段階で容器を保管するために大きなスペースが必要となる。このような保管スペースを削減可能な容器としてテーパー容器が挙げられる。テーパー容器は、開口部側の直径が底部の直径よりも大きい逆円錐台形状の側壁部を有し、積み重ねると、容器同士が互いに嵌含するように重なりあうため、円筒状容器と比べて、保管スペースを大幅に削減できる。また、テーパー容器は手で保持する場合に持ちやすく、さらに、円筒状容器に対して、その外観形状の違いから商品の差別化を図る場合にも有効である。
このような利点を有するテーパー状の容器の材料としては、樹脂や、紙等が多く採用されているが、金属板から製造されるテーパー缶の製造方法も種々提案されている。
テーパー缶においても、他の容器と同様、容器の軽量化、材料コスト削減から、缶胴の薄肉化が望まれているが、容器として求められる強度を確保する必要から材料の板厚を薄くすることは限界がある。また、飲料容器として有用な缶高さが比較的高い(高さ寸法が開口部の直径寸法よりも大きい)テーパー缶については、缶高さが高くなると側壁が変形しやすくなるため、ある程度の側壁部の強度が要求され、側壁部の薄肉化は難しかった。
一方、従来のDI缶等の、しごき成形により成形される缶においては、特許文献1に示すように、缶胴側壁部を薄肉化し、環状の厚肉部を設けることによって、缶胴を薄肉化しながら缶胴部の強度を維持する技術があるが、側壁部が円筒状でないテーパー缶にはこのような技術が適用できず、成形に用いる金属板を薄くして側壁部の壁厚を一様に薄くするしかないため、薄肉化、軽量化には限界があった。
また、このような缶高さの比較的高いテーパー缶は絞り成形により側壁がテーパー状に成形され、一例として図12に示すような製造方法により製造される。この方法は、製造するテーパー缶の開口部直径よりも大きな開口部直径を有するカップを成形し、少しずつテーパー状に成形することにより、テーパー缶を製造する。しかし、このような方法では、1回の成形高さが限られており、その限界は一般に製缶用として用いられる厚さ0.1〜1mm程度の鋼鈑では最大で15mm程度であり、これを超えると破断してしまう。そのため、缶高さが高くなるほど、工程数を増やさなければならず、設備が大型化して製造コストが増大するという問題点がある。また、缶胴のテーパー部に絞り成形跡やしわが多く残り外観上好ましくない。このような外観上の問題は金属板の板厚が薄くなるほど顕著に発生する。
この問題を解決する方法として、カップの側壁に段部を形成し、段部が形成された側壁部をテーパー状に成形することによりテーパー缶を製造することが提案されている。この方法によれば、工程数を減らし、缶胴のテーパー部に生じる絞り成形跡やしわを少なくすることができる。
このような段部を有する側壁部をテーパー状に成形する方法の一例として、例えば特許文献2が挙げられる。特許文献2には、カップ体を絞り成形して水平な段部を形成した中間成形体を形成し、更に、水平な段部に圧力を付与して底部にしぼり加工を施して、2段目の段部を成形し、段部を有する中間成形体をテーパー状のパンチおよびダイスにより成形し、テーパー缶を製造する技術が記載されている。
また、特許文献3には、中間成形体の複数の段部を一工程で成形し,中間成形体の段部をしわ押さえを使用せずパンチとダイのみで成形する方法が記載されている。
米国特許3610018号明細書 特開平1−150418号公報 米国特許第4263800号明細書
しかし、特許文献2に記載されているように、水平な段部を有する中間成形体の側壁部をテーパー状に成形すると、水平段部は水平な状態から最終成形体のテーパー角度αまで変形するため、段部の変形が大きく、必要な成形力が大きくなり、成形破断が発生し易い。また、段部がテーパー状に成形される際の変形が不安定で、水平段部から材料が引き出され、引き伸ばされながら側壁部がテーパー状に成形される際に、凹凸、しわ等が発生して、側壁が滑らかなテーパー状に成形されない問題がある。また、水平段部から材料を引き出して、引き伸ばしながら側壁部をテーパー状に成形するので、必要な成形力が大きくなる結果、側壁部の壁厚が略一定となり、側壁に缶強度を増大させるための環状の厚肉部を形成することができない。
また、特許文献2では、2段目の段部を形成する際に、水平な段部に圧力を付与して、ダイスを用いることなく底部にしぼり加工を施して2段目の段部を形成しているため、2段目の段部の形状がばらつき易く、テーパー状に成形する際に、段部が形成されていた領域に縦方向のスジ状のしわや割れが発生したり、側壁部が滑らかなテーパー状に成形されず、テーパー成形前に形成された段部の一部が残って表面に凹凸や段差が発生したりする原因となる。
一方、テーパー缶の機能として、積み重ねることにより保管スペースを削減しようとする場合には、1.5°未満の小さなテーパー角度αでも効果を有するが、テーパー角度αが大きい程、より省スペース化を図ることができる。また、缶を手で保持する場合の持ち易さについては、1.5°未満の小さなテーパー角度αの場合、持ちやすいと感じるには不十分で、1.5°を超える角度が必要である。また、円筒状の缶との外観上の差別化を図る目的で使用する場合は、テーパー角度αがより大きい方が望ましい。
しかし、特許文献2に記載の発明においては、第6頁右上欄に記載があるように、テーパー角度αを約1.5°とすることで、材料の制御を維持し、しわの発生を回避している。したがって、本発明で成形しようとするテーパー角度αの大きな缶、特にテーパー角度αが1.5°を超えるような缶を、特許文献2に記載の方法で成形しようとすると、材料の制御が維持できなくなり、缶高さ方向に縦スジ状の深いしわが発生する問題があった。
また、特許文献3の発明では、しわ押さえを使用していないため、テーパー角度が大きい場合、絞り量が大きくなり、テーパー成形後の缶に極度のしわが発生するという問題点があった。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、側壁の厚さを薄くしても強度を維持することができるテーパー缶を提供することを目的とする。また、缶高さ寸法が開口部直径寸法よりも大きい缶、すなわち缶高さ寸法の開口部直径寸法に対する比率が1以上であって、テーパー角度αが大きいテーパー缶、特に、成形不良が生じやすいいわゆる金属薄板を用いて、テーパー角度αが1.5°を超えるようなテーパー缶を成形する場合にも成形破断や側壁部のしわ、段差等の成形不良が生じにくく、また、テーパー角度αが大きいテーパー缶を成形する場合でも、少ない工程で成形が可能な、テーパー缶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、中間成形体に形成する段部に傾斜を持たせることで、テーパー成形時の段部の変形量を抑制し、側壁部の強度が強化されたテーパー缶を提供しようとするものである。より具体的には、請求項1の発明は、開口部の直径が底部の直径よりも大きい逆円錐状の側壁部を有する金属製テーパー缶において、缶高さ寸法が缶の開口部の直径寸法よりも大きく、テーパー状の側壁部に、高さ方向に所定の幅で壁厚が厚く形成された環状の厚肉部を有することを特徴とするテーパー缶である。
また、請求項2の発明は、金属薄板を略円板状に打ち抜き、該円板から、有底円筒状のカップ体を成形するカップ成形工程と、該カップ体から、側壁に段部を有する中間成形体を成形する段部成形工程と、該中間成形体の側壁部をテーパー状に成形するテーパー成形工程を有するテーパー缶の製造方法において、前記記段部成形工程で、前記カップ体の側壁部を、しわ押さえの傾斜状しわ押さえ面とダイスの傾斜状入り口面とで挟み込み、前記しわ押さえおよびダイスと同一軸心となるように配置されたパンチが相対的に前記ダイス側に移動して、前記カップ体の底部に当接し、前記カップ体をダイス側に押し込むことにより、前記カップ体の側壁部に、底側に向かってその内径が減少する縦断面が傾斜状の傾斜状段部を形成して前記中間成形体を形成し、前記テーパー成形工程で、前記中間成形体の傾斜状の段部を含む側壁部を、実質的に同一のテーパー角度を有するしわ押さえのテーパー状外面とダイスのテーパー状内面とで挟み込み、前記しわ押さえおよびダイスと同一軸心となるように配置されたパンチが相対的に前記ダイス側に移動して、前記中間成形体の底部に当接し、前記中間成形体をダイス側へ押し込むことにより、前記中間成形体の側壁部をテーパー状に成形することを特徴とするテーパー缶の製造方法である。
さらに、請求項3の発明は、前記段部成形工程で成形される傾斜状段部が、前記有底円筒状のカップ体の対称軸を含む断面において、前記傾斜状段部と前記傾斜状段部を除く側壁部および中間成形体の側面部の上端と下端を結ぶ直線で囲まれることにより仮想的に形成される三角形状の領域が、傾斜状段部を挟んで開口側に形成される該領域の面積と、底側に形成される該領域の面積とが略等しくなるように形成されることを特徴とする請求項2に記載のテーパー缶の製造方法である。
請求項1の発明によれば、テーパー状に傾斜した側壁部に壁厚の厚い厚肉部が高さ方向に所定の幅で環状に形成されているため、成形前の金属板の厚さを厚くしてテーパー缶の側壁部全体の厚さを厚くすることなく、側壁部の強度が強化される。したがって、板厚の薄い材料を使用してテーパー缶を成形しても、従来と同程度の強度を維持できるため、缶の軽量化、材料費の低下により低コスト化が図れる。特に、側壁部が変形しやすい缶高さ寸法が開口部直径寸法よりも大きいテーパー缶においては、側壁部の強度を強化することができる。
請求項2の発明によれば、テーパー角度αの大きいテーパー缶を成形する場合でも、中間成形体に形成される段部が傾斜しているため、テーパー状に成形する際に、段部が水平の場合に比べて、形成された段部を成形して最終製品のテーパー状の側壁に到るまでの変形が比較的小さく、テーパー成形後にしわや割れ、凸凹等の成形不良を生ずることなく成形でき、成形破断が生じにくい。また、カップ体の側壁部に傾斜した段部を形成して中間成形体を形成する際に、ダイスとしわ押さえとによって側壁部を挟み込み、缶体がパンチによってダイス側に押し込まれることにより傾斜した段部が形成されるので、段部の寸法がばらつくことなく精度良く形成され、後工程でテーパー成形によりテーパー缶を成形する際にも、中間成形体の段部の寸法がばらつくことに起因するしわや凸凹等の成形不良の発生を防ぐことができる。さらに、テーパー成形工程において、中間成形体の傾斜した段部をダイスとしわ押さえによって挟み込み、缶体をパンチによってダイス側に押し込むことによって、側壁部に引張力が作用して側壁部が引き伸ばされることにより、外観が良好で品質の高いテーパー缶を製造できる。また、段部成形工程で、段部をダイスとしわ押さえによって狭持しながら絞り成形するため、段部の壁厚が厚くなり、段部を除く略垂直な側壁部には引張力が作用して薄肉化されるため、側壁部が引き伸ばされてテーパー状に成形される際に、テーパー成形前に段部を構成していた領域が厚肉のままテーパー成形されて、テーパー状の側壁部に高さ方向の所定の幅で、環状の厚肉部を形成することができる。
また、請求項3の発明によれば、傾斜状の段部が形成されたカップ体の断面において、傾斜状段部と垂直な側面部とカップ体の側面部の開口側端点と断面底側の点を結ぶ傾斜した直線で囲まれることにより形成される略三角形状の領域が、各段部において、開口側に形成される該領域の面積と、底側に形成される該領域の面積が略等しくなるように傾斜状段部が形成される。したがって、中間成形体の側壁部が中心側に過剰に圧縮されるのを抑制し、しわの発生を防止するとともに、側壁部の外側への過剰な拡張を抑制し、亀裂の発生を防止できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の各成形工程における成形体の縦断面形状を示す模式図、図2は本発明のテーパー缶の製造方法に使用する中間成形体の段部成形装置の一例の要部縦断面図である。図3は図2に示す成形装置の成形状態を示す一部(図2において破線で囲まれた部分)を拡大した縦断面図である。本成形装置の金型の主要部はパンチの軸線に対して対称であるので、図3では対称部分の一方の部分のみを示す。
図1に示すように、本発明では、先ず、金属薄板から絞り成形により側壁部が略垂直なカップ体Cs(ストレート缶)を成形し、続く段部成形工程でストレート缶の側壁部に傾斜状の段部を成形し、中間成形体(C1、C2)を作成し、テーパー成形工程で該段部を平滑化して、側壁部をテーパー状に成形することにより、テーパー缶(Ct)を製造する。
図2に示す段部成形装置11は、従来の絞り成形装置と同様にそれぞれ中心軸を同じくする環状のダイス12と、円筒状のしわ押さえ13と、円柱状のパンチ14とを具備する。ダイス12のしわ押さえ側の先端面の環状のダイス入り口面15には、パンチ14の軸線aに対して傾斜角度θが与えられ、このダイス入り口面15は、傾斜状となっている。ダイス12は軸線方向に移動可能で、図3(A)に示すようにしわ押さえ13により保持されたカップ体Csに対し、下降して当接し、図3(B)に示すように、しわ押さえ面16との間でカップ体Csの底部外周を挟んで所定のしわ押さえ力を付加し押圧する。
ダイス12と対向して配置されているしわ押さえ13のダイス側の先端面には、ダイス12のダイス入り口面15と当接可能な面で構成されるしわ押さえ面16が設けられている。このしわ押さえ面16にはダイス入り口面15と同じ傾斜角度が与えられ、傾斜状となっている。このしわ押さえ13は軸線方向に移動可能で、ダイス入り口面15としわ押さえ面16との間にカップ体Csの外周を挟んで所定のしわ押さえ力を付加した状態で移動することにより、図3(B)に示すように、カップ体Csの所定の位置に傾斜した段部1が形成される。パンチ14は、しわ押さえ13の内側に、同一軸心となるように固定されており、図3(B)に示すように、パンチ14とダイス12の内周縁との間には環状にカップ体Csの側壁部の壁厚に相当する程度のわずかな間隙が形成されている。したがって、図2に示すような始動位置から、図3(A)に示すように、加工時にダイス12が下方に移動して、カップ体Csの底部外周を介してしわ押さえ13と当接して、カップ体Csの外周を挟持した状態でダイス12としわ押さえ13が更に下方に移動するので、カップ体Csに対し、段部1を形成するように、絞り加工を施すことができるようになっている。
このような成形装置を用い、傾斜した段部を有する中間成形体を絞り成形により成形する工程について、以下、説明する。まず、金属薄板を略円板状に打ち抜き、該円板に対して絞り成形を行い、必要な場合には再絞り成形やしごき成形を行って、底部に対して略垂直な側壁部と、最終製品と略同一の開口部直径とを有するカップ体Csを成形する。なお、本発明で用いる金属板は、製缶用として通常用いられるアルミニウムまたはアルミニウム合金板、スチール板であればよく、片面または両面に樹脂被覆層を形成したラミネート板やプレコート板を使用することができる。
図1では、絞り成形および再絞り成形を行い、側壁部がほぼ垂直のフランジ付きのカップ体Csを成形している。材料にラミネート板やプレコート板を使用する場合には、フランジ3を設けることにより板の周端部が加工を受けないため、打ち抜かれた板を絞り成形する際に、板の周端部のフィルムの一部が引きちぎられることにより発生するフィルムの小片、いわゆるフィルムヘアーの発生を防ぐことができる。また、カップ体Csや、中間成形体および最終成形体をパンチやしわ押さえから抜き出す際に使用することができるため、成形装置の機構が簡略化できる。
このように成形されたカップ体Csを、図3(A)に示すように、しわ押さえ13の先端に被せるように保持させる。次いで、ダイス12をしわ押さえ13側へ移動させると、ダイス12の先端がカップ体Csの底面外周部に当接し、ダイス入り口面15としわ押さえ面16とがカップ体Csをその間に挟むと共に,所定のしわ押さえ力が与えられる。アルミニウム合金板を使用したアルミ缶の場合、しわ押さえ力は、4.5kN〜10kNとするのが好ましい。しわ押さえ力がこの範囲より小さくなると、しわが発生するおそれがあり、また、この範囲より大きくなると缶底部や側壁部で成形破断が生じるおそれがある。
さらにダイス12を下降させると、図3(B)に示すように、パンチの先端がカップ体Cs底部の中央部分に当接することにより、カップ体Csは相対的にダイス側へ押し込まれるので、カップ体Csはパンチの先端により引っ張り力を付与されながら、ダイス入り口面15と、しわ押さえ面16との摺動面では傾斜状に変形を受けつつ、絞り成形され、傾斜状の段部1、段部1より開口部側で大径の側壁部である第1側壁部4’、段部1より底部側で小径の側壁部である第2側壁部5’が形成される。ここで、ダイス入り口面15としわ押さえ面16に狭持されて絞り成形された傾斜状の段部1は壁厚が増加して厚肉となり、中間成形体C1に形成された小径の側壁である第2側壁部5’の壁厚は引張力を受けて引き伸ばされるため薄肉化される。そして、ダイス12を所定量押し込むことにより、所望の位置に傾斜状の段部1を有する中間成形体C1を成形することができる。このようにして第1の段部が形成された中間成形体に対し.最終的に製造されるテーパー缶の缶高さやテーパー角度等の形状に応じて、更に加工を施し、複数の段部を形成した中間成形体を成形することができる。
次に、複数の段部を有する中間成形体を成形する場合について説明する。図4は第1段目の段部が形成された中間成形体C1が、第2段目の段部成形装置のしわ押さえ23により保持された状態を示している。この第2段目の段部成形装置が第1段目の段部成形装置と異なるのは、第1段目の段部が形成された中間成形体を保持できるように、しわ押さえ23の側面部に中間成形体の大径部の内径に略等しい大径部27と、中間成形体の小径部の内径に略等しい小径部28を有している点である。このしわ押さえ23の側面部の形状により、中間成形体C1を保持し成形中の位置ずれ等を防ぐことができる。
なお、第2段目の段部を形成する上では、少なくとも、しわ押さえ23により中間成形体C1の小径部である第2側壁部5’を保持しておく必要があるが、しわ押さえ23の側面の大径部27は、段部の成形に直接的に関与するものではなく、中間成形体C1を保持し、成形中の位置ずれ等を生じにくくするためのものであるので、しわ押さえ23の側面の大径部27については必ずしも中間成形体C1の大径部である第1側壁部4’の内面に当接して保持する必要はない。
その他の構成については、第1段目の段部成形装置と同様である。図4において破線で囲まれた部分、すなわち図5(A)および(B)に示すように、第1段目の段部の成形と同様の動作により、中間成形体C1に第2段目の段部2が形成され、中間成形体C1の第2側壁部5’と同じ内径の第2側壁部5よりも小径の第3側壁部6が形成されて、2つの段部を有する中間成形体C2が形成される。この様な工程を繰り返すことによって、所定の数の段部を有する中間成形体を成形することができる。
ここで、中間成形体の形状(段部の数、高さ方向の位置、傾斜角)の決定の方法について説明する。中間成形体に形成される段部の数はカップ体Csと最終製品の形状および中間成形体を形成する際の絞り量により決定される。図6に示すように、最終成形体のテーパー缶開口部内径D1とテーパー缶底部内径D2の差の2分の1である総絞り量A(mm)を求める。そして、図7に示す段部1を形成する際の絞り量Bの量大値Bmax(mm)から、中間成形体の段部数dは次の式で求められる。なお、図6においてαはテーパ角度を表し、Htは缶高さを表す。
d=A/Bmax ・・・(1)
ただし、小数点以下は切り上げる。
この絞り量の量大値Bmaxは、材料の加工性、成形体の形状、成形装置の仕様等の種々の要因から定まるが、テーパー缶の成形に当たっては、5.0mm以下の範囲が好ましい。絞り量の最大値Bmaxが5.0mmを超える場合には、段部の幅が大きすぎるため、テーパー成形された最終製品に凸凹が残る場合があり、滑らかなテーパー面が形成されないおそれがある。こうして求められた中間成形体の段数に基づき、実際の各段部の成形での絞り量Bを決定する。段部を絞り成形により成形するに当たっては、絞り量Bが2.5mm未満の場合には、中間成形体に段部を成形する際のしわ押さえ幅が狭くなり、単位面積当たりに付加されるしわ押さえ力が必要以上に大きくなって、成形破断するおそれが生じる。したがって、この成形破断を回避するために、絞り量の最大値Bmax以下で、2.5mm以上の範囲となるように絞り量Bを決定する。
また、段部が複数となる場合、各段部の絞り量Bはできるだけ均等になるように設定することが好ましい。テーパー状に成形する場合に、最終成形体の側面が滑らかで良好な表面に成形できるからである。
なお、本発明においては、中間成形体の段部を絞り成形する場合の絞り量を比較的大きくすることができる。これは、段部を傾斜状とすることにより、最終工程でテーパー状に成形する際の段部の変形が、段部が水平な場合と比較して小さくなるため、絞り量を大きくしてもしわ、割れ、破断などの成形不良が発生しにくいためてある。ここで、図8に中間成形体の段部の形状を示す。中間成形体C1,C2に形成される各段部の傾斜角度θが20°未満では、段部の傾斜面に垂直な方向に働くしわ押さえ力が小さくなり、材料に付与される引っ張り力が小さくなるため、中間成形体の段部を成形する際にしわが発生し易くなる。また、60°を超えると、テーパー成形が十分に行われず、最終成形体のテーパー缶側壁に凸凹が残り易くなる。したがって、傾斜角度θは20°以上〜60°以下が好ましい。また、傾斜した段部と垂直な側壁部との接続部には円弧部が形成され、その接続部の円弧の曲率半径Ra,Rbが1mm未満の場合には、テーパー成形の後、側壁部に環状のスジが残りやすく、5mmを超える場合には、しわが発生し易くなる。したがって、その曲率半径Ra,Rbが1mm以上、5mm以下であることが好ましい。
また、中間成形体における段部の形成位置(高さ)の決定方法について、図9を用いて説明する。図では、段部が2段形成されている場合を示す。
破線で示されているのは、中間成形体の断面形状において、中間成形体の側面部の開口側端点Aと底側端点Bとを結ぶ直線であり、段部の形成位置を決定するにあたっては、この破線と中間成形体の段部および垂直部(実線)との交点で囲まれる略三角形状の領域のうち、各段部の上側(開口部側)に形成される領域(S2)の面積(以下、上部仮想変形面積という)と、各段部の下側(底部側)に形成される領域(S1)の面積(以下、下部仮想変形面積という)が、それぞれの段部おいて略等しくなるように、段部を形成する位置(高さX,Y)を決定する。下部仮想変形面積S1が上部仮想変形面積S2よりも小さい場合には、段部をテーパー状に成形する際、中間成形体の側壁部が中心側に圧縮されるため、しわが発生しやすくなる。また、下部仮想変形面積S1が上部仮想変形面積S2よりも大きい場合には、テーパー状に成形する際、側壁部が外側へ拡張されるので、亀裂が発生し易くなる。このような方法で中間成形体の形状を決定することにより、最終成形体であるテーパー缶に成形される際の成形性を維持しながら、可及的に中間成形体の段部の数を少なくすることができ、工程数を減らすことができるため、設備コストが削減され、生産性が向上する。
このようにして決定された形状に成形された中間成形体に対し、次の工程で、この中間成形体C2の側壁部をテーパー状に成形するテーパー成形を行う。図10にテーパー成形装置の構成を示す。中間成形体C2の段部成形装置と構成が異なる点は、ダイス32の入り口面35およびしわ押さえ33のしわ押さえ面36が最終成形体Ctの側壁部の形状に対応して略同一のテーパー形状を有しており、中間成形体C2の側壁部を挟み込んで、テーパー状の側壁に成形することができるよう構成されている。
このテーパー成形装置によりテーパー缶を成形する工程について説明する。図10において破線で囲まれた部分である図11(A)は、しわ押さえ33により、傾斜状の段部が2段形成された中間成形体C2がパンチ34およびしわ押さえ33により保持された状態を示す。パンチ先端部の外径が中間成形体C2の最下段部(内径が最小となる部分)の内径と略等しく、パンチ先端部により中間成形体C2が保持される。次に、図11(B)に示すように、ダイス32が下降して中間成形体C2の側壁部に当接し、しわ押さえとの間で狭持することにより、中間成形体C2の傾斜した段部を含む側壁部がテーパー状に成形される。さらに、ダイス32およびしわ押さえ33が側壁部を挟持して下降すると、中間成形体C2の底部がパンチ34先端部にダイス32の入り口面35が当接し、しわ押さえ33のしわ押さえ面36との側壁部全体に引っ張り力を付与してしわの発生を防止しながら段部を平滑化させ、最終的に滑らかなテーパー形状の側壁部が形成される。ここで、製造されるテーパー缶が飲料缶等、側壁部を手で保持して使用される容器として用いられる場合には、現在、一般的に流通しているテーパー容器と同様、側壁のテーパー角度を3°から6°とすることが望ましい。その後、適宜、加工が施され、最終製品が製造される。なお、内面塗装や外面印刷はテーパー成形前のカップ体に対して施したり、成形前の円板状の金属板に対して施すことも可能である。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。作成しようとするテーパー缶は、開口部の内径D1が66mm、底部の内径D2が54mm、缶の高さHtが111mm、側壁部のテーパー角度αが3°となるテーパー缶である。
総絞り量Aは6mmとなり、絞り量Bを3mmとして、2段の段部を有する中間成形体C2を成形し、それをテーパー成形することとした。中間成形体C2の段部の角度θはいずれも30°とし、段部が形成される高さ方向の位置については、前述の方法により、各段部における下部仮想変形面積S1と上部仮想変形面積S2が略等しくなるように、第1段目(開口部側上段)の下端が底部から88mm、第2段目(底部側下段)の下端が底部から48mmの高さとなるように成形するように決定した。なお、第1段目のS1は19.3mm2、S2は18.8mm2となり、第2段目のS1は17.3mm2、S2は17.5mm2となった。S1に対するS1とS2との差の割合(S1−S2)/S1を求めると、それぞれ、2.6%、−1.5%となり、各段部においてS1、S2はほぼ等しいと判断される。また、段部の高さHdは約5.2mmとした、
使用した材料は、リン酸クロメート処理したアルミニウム合金板(3004合金 調質H19 板厚0.27mm)に対し、樹脂として熱硬化性ポリエステル樹脂を用い、該アルミニウム合金板の両面に樹脂層厚さが3μmとなるように、熱硬化性ポリエステル樹脂をロールコーターにより塗布し、焼き付け条件を、板温が260℃、焼き付け時間20秒に設定して作成した樹脂被覆アルミニウム板である。
そして、この樹脂被覆アルミニウム板の両面に、潤滑剤として、ノルマルブチルステアレートをグラビア塗装により両面に塗布量として100mg/m2塗布した。潤滑剤を塗布したアルミニウム合金板を直径180mmの円板に切断し、1回目の絞り成形により内径118mm、高さ約43mmのカップを成形し、さらに2回目の絞り成形により内径90mm、高さが約70mmで、幅2mmのフランジを有するカップを成形した。更に、該カップに対し、絞り成形を施して、内径66.4mm、高さ約100mmのカップ体(ストレート缶)Csを成形した。
次に、このカップ体Csに段部成形を施して、2つの傾斜した段部を有する中間成形体C2を成形した。各段部の絞り量Bは3mm、段部の傾斜角度θは30°とし、傾斜した段部と垂直な側壁部との接続部に形成される円弧部の曲率半径を3mmとした。まず、第1段目の段部が、カップ体Csの底部から段部の下端までの高さが85mm、小径部の内径が60mmとなるよう、絞り比1.10で絞り加工し、段部1を成形して中間成形体C1を作成した。後の工程で成形される中間成形体C2の第1段目の段部の下端までの高さは88mmとしているが、後の第2段目の成形時に、下段部が絞り成形されることにより缶高さが高くなるため、この工程では中間成形体C1の段部の高さを85mmとしている。次の工程で、第2段目の段部の下端までの高さを48mmとし、第3側壁部6(第2段目より下側の小径部の側壁)の内径が54mmとなるように絞り比1.11で絞り加工し、段部2を成形し、中間成形体を作成した。このとき、絞り加工により第2段目の段部から下の部分が絞り成形されて缶高さが増し、第1段目の段部の下端は、底部から88mmの高さになった。
続いて、側壁部に段部が2段形成された中間成形体C2を、テーパー成形装置により、側壁部をテーパー状に成形した。成形された側壁部のテーパー角度αは約3°で、缶の高さは約111mmとなり所望のテーパー缶が成形された。
このような成形方法で、約300個の缶の成形テストを実施したところ、いずれの缶においても、側壁部には、しわ、段差等の不良もなく、滑らかなテーパー面が形成された。成形途中の各工程においてもしわ、割れ、成形破断等の不良の発生はみられなかった。
次に、上記の条件の下で、中間成形体C2の段部の角度θが異なる複数の缶体を成形し、それぞれの成形状態について目視により評価し比較した。その結果を表1に示す。
Figure 2006224108
実施例1、2、3については側壁部に缶、段差等の不良も発生せず、滑らかなテーパー面が形成された。一方、段部を水平とした比較例では、極度のしわおよび段差が発生し、製品として使用できる品質のものは成形できなかった。
以上のことから、比較的高さが高い(開口部の直径寸法よりも高さ寸法が大きい)テーパー缶において、テーパー角度αの大きいテーパー缶を成形する場合でも、中間成形体C2に形成される段部が傾斜しているため、テーパー状に成形する際に、段部が水平の場合に比べて、形成された段部を成形して最終製品のテーパー状の側壁に到るまでの変形が比較的小さく、テーパー成形後にしわや割れ、段差等の成形不良を生ずることなく成形でき、成形破断が生じにくい。さらに、中間成形体C2に形成される傾斜した段部の形状がダイスとしわ押さえによって挟み込まれて成形されるため、段部形状が精度よく形成され、その後のテーパー成形において成形不良の発生が少なく、外観が良好で品質の高いテーパー缶を製造できる。
また、傾斜状の段部が形成されたカップ体Csの断面において、傾斜状段部と垂直な側面部とカップ体Csの側面部の開口側端点と断面底側の点を結ぶ傾斜した直線で囲まれることにより形成される略三角形状の領域が、各段部において、開口側に形成される該領域の面積と、底側に形成される該領域の面積が略等しくなるように傾斜状段部が形成される。したがって、テーパー成形工程において中間成形体C2の側壁部が中心側に圧縮されるのを抑制し、しわの発生を防止するとともに、側壁部の外側へ拡張を抑制し、亀裂の発生を防止できる。
なお、上記の成形を行ったテーパー缶について、底部からの高さと壁厚との関係を測定した結果を図13に示す。その結果、テーパー成形前に段部を構成していた領域、すなわち、中間成形体C2の第1段目の段部の下端までの高さである底部から88mmの位置から上部約10mmの範囲と、中間成形体C2の第2段目の段部の下端までの高さである48mmの位置から上部約10mmの範囲で、側壁部の壁厚が厚くなっている。これは、テーパ成形時に中間成形体C2の各段部の壁厚が厚く形成され、肉厚の状態のままで、テーパー成形終了後に残ったものであり、テーパ状に傾斜した側壁部に壁厚の厚い厚肉部が高さ方向の所定の幅で環状に形成されている。従来の成形の場合、側壁部が引き伸ばされながらテーパー状に成形されるため、高さ方向で中央部の肉厚は薄くなるので、この厚肉部を設けることで、側壁部の強度を増大させることができる。そのため、板厚が薄くても強度を維持できるため、缶の軽量化や低コスト化を図ることができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、例えば、段部成形装置およびテーパー成形装置において、ダイスを固定し、パンチとしわ押さえを軸方向に移動可能として成形を行っても良い。また、中間成形体C2の形状の決定に当たっては、本実施例で採用した段部の高さの決定方法によらずに、絞り量を小さくして、段差の数を増やしてもよい。この場合、中間成形体C2の成形に必要な工程数は増えるものの、最終成形体のテーパー缶の側壁部に段差の痕が残ったりしわが発生したりするのを防ぎ、外観がより良好で歪みのない滑らかなテーパー形状を形成することができる。
本発明の実施の形態の一例における各工程の缶体の形状を示す図である。 カップ体に第1段目の段部を成形する、中間成形体の段部成形装置の一例の要部縦断面図である。 図2に示す中間成形体の段部成形装置の成形状態を示す一部拡大縦断面図である。 第1段目の段部が成形された中間成形体に第2段目の段部を成形する中間成形体の段部成形装置の一例の要部縦断面図である。 図4に示す中間成形体の段部成形装置の成形状態を示す一部拡大縦断面図である。 本発明により成形されるテーパー状の側壁を有するテーパー缶の形状の一例を示す縦断面図である。 中間成形体の段部成形の状態を示す模式図である。 中間成形体の段部の形状を示す断面図である。 中間成形体と最終製品のテーパー缶の形状から段部の形状および位置を決定する方法について説明する模式図である。 中間成形体の側壁部をテーパー状に成形するテーパー成形装置の一例の要部縦断面図である。 図10に示すテーパー成形装置の成形状態を示す一部拡大縦断面図である。 従来のテーパー缶製造方法を示す図である. 成形されたテーパー缶の底部からの高さと壁厚との関係を示す図である。
符号の説明
Cs…カップ体(ストレート缶)、 C1、C2…中間成形体、 Ct…最終成形体(テーパー缶)、 D1…テーパー缶開口部内径、 D2…テーパー缶底部内径、 α…テーパー角度、 θ…段部の傾斜角度、 Ht…テーパー缶の高さ、 Hd…中間成形体の段部の高さ、 1,2…段部、 3…フランジ部、 4…中間成形体C2の第1側壁部、 4’…中間成形体C1の第1側壁部、 5…中間成形体C2の第2側壁部、 5’…中間成形体C1の第2側壁部、 6…中間成形体C2の第3側壁部、 11,21…段部成形装置、 27…段部成形装置のしわ押さえ大径部、 28…段部成形装置のしわ押さえ小径部、 31…テーパー成形装置、 12,22,32…ダイス、 13,23,33…しわ押さえ、 14,24,34…パンチ、 15,25,35…ダイス入り口面、 16,26,36…しわ押さえ面。

Claims (3)

  1. 開口部の直径が底部の直径よりも大きい逆円錐台状の側壁部を有する金属製テーパー缶において、
    缶高さ寸法が缶の開口部の直径寸法よりも大きく、テーパー状の側壁部に、高さ方向に所定の幅で壁厚が厚く形成された環状の厚肉部を有することを特徴とするテーパー缶。
  2. 金属薄板を略円板状に打ち抜き、該円板から、有底円筒状のカップ体を成形するカップ成形工程と、該カップ体から、側壁に段部を有する中間成形体を成形する段部成形工程と、該中間成形体の側壁部をテーパー状に成形するテーパー成形工程を有するテーパー缶の製造方法において、
    前記段部成形工程で、前記カップ体の側壁部を、しわ押さえの傾斜状しわ押さえ面とダイスの傾斜状入り口面とで挟み込み、前記しわ押さえおよびダイスと同一軸心となるように配置されたパンチが相対的に前記ダイス側に移動して、前記カップ体の底部に当接し、前記カップ体をダイス側に押し込むことにより、前記カップ体の側壁部に、底側に向かってその内径が減少する縦断面が傾斜状の傾斜状段部を形成して前記中間成形体を形成し、
    前記テーパー成形工程で、前記中間成形体の傾斜状の段部を含む側壁部を、実質的に同一のテーパー角度を有するしわ押さえのテーパー状外面とダイスのテーパー状内面とで挟み込み、前記しわ押さえおよびダイスと同一軸心となるように配置されたパンチが相対的に前記ダイス側に移動して、前記中間成形体の底部に当接し、前記中間成形体をダイス側へ押し込むことにより、前記中間成形体の側壁部をテーパー状に成形することを特徴とするテーパー缶の製造方法。
  3. 前記段部成形工程で成形される傾斜状段部が、前記有底円筒状のカップ体の対称軸を含む断面において、前記傾斜状段部と前記傾斜状段部を除く側壁部および中間成形体の側面部の上端と下端を結ぶ直線で囲まれることにより仮想的に形成される三角形状の領域が、傾斜状段部を挟んで開口側に形成される該領域の面積と、底側に形成される該領域の面積とが略等しくなるように形成されることを特徴とする請求項2に記載のテーパー缶の製造方法。
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