JP2013193113A - タブ付缶蓋のリベット成形方法 - Google Patents

タブ付缶蓋のリベット成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パネルとタブ間の結合力を低下させることなく、缶蓋材の高強度化や薄肉化ひいては缶の製造コストの低減が可能なタブ付缶蓋のリベット成形方法を提供する。
【解決手段】缶蓋のパネル1にニップル部3を形成し、このニップル部3をタブ4のインナーランス5に形成されたリベット穴5aに挿入して、当該ニップル部3をリベット成形して前記パネル1に前記タブ4を接続するタブ付缶蓋のリベット成形方法において、前記ニップル部3を形成する際に、このニップル部3の側壁3aにニップル段差部3bを形成した上で、当該ニップル部3をかしめてリベット成形する。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム缶(以下、アルミ缶と略称する)や鉄缶のタブ付缶蓋のリベット成形方法に関し、特に缶蓋のパネルとタブ間の結合力を低下させることなく、缶蓋材の薄肉化が可能なタブ付缶蓋のリベット成形方法に関するものである。
各種飲料物を収容するアルミ缶や鉄缶に用いられる缶蓋としては、飲み口を開口する際にタブをパネル(缶蓋本体、天板)から取り外すプルタブ方式の缶蓋と、タブをパネルに取り付けたままの状態で飲み口を開口可能なステイオンタブ方式の缶蓋とがある。プルタブ方式のタブはパネルから分離して捨てられ回収し難いため、環境問題の観点などから、近年においてはステイオンタブ方式の缶蓋が広く用いられている。
ステイオンタブ方式の缶蓋でタブをパネルに接続するには、従来よりパネルに形成したニップル部をタブのリベット穴に挿入して、リベット成形する方法が一般的に用いられている。従い、この様な従来例に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法につき、以下図5も参照しながら説明する。図5は従来例1に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法を工程順に説明するための模式的断面図であって、図(a)は張出工程、図(b)は絞り工程、図(c)はかしめ工程を示す。
従来技術1に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法は、先ず張出工程にてパネル21にニップル部を形成するため、予備的な張出部22を成形する張出成形を行う(図5(a)参照)。次いで、絞り工程にて、前記張出部22を所定の形状を有するニップル部23にするための絞り加工を行う(図5(b)参照)。そして最後に、前記ニップル部23をかしめて拡径する結果、かしめ深さdが形成されてタブ24と接続されたリベット26が成形される(図5(c)参照)。
この様な従来技術1に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法では、板厚0.22mm以下の薄手材の様な難成形材を張出成形する場合、絞り工程を含めて3工程必要であったが、従来技術2では、張出工程での工具形状を規定することによって、2工程で割れを生じることなく成形可能となる事例が開示されている(特許文献1参照)。
一方、タブの縁部下面とパネルとが離間すると、パネルとタブとの密着性が低下し、タブ回りの発生を抑えることが出来なくなるため、従来技術3では、パネル上面を基準として、タブのインナーランス(中央部)の下面がタブの縁部下面より高くなる様に前記タブを予め塑性変形しておき、塑性変形されたタブのリベット穴に前記ニップル部を挿入してリベット成形することが提案されている(特許文献2参照)。
更に、従来技術4では、上記従来技術3と同一の課題を解決するため、タブに設けられるリベット孔に係止用凹陥部が形成され、この凹陥部にリベット上端部に形成した係止用凸部が食い込み状態に係合された開缶用タブ付き缶蓋が提案されている(特許文献3参照)。
一方、缶の製造コスト低減のため、缶蓋材を薄肉化する要求が強い。しかしながら、図5を用いて説明した従来技術1に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法では、ニップル部23の中央部の母材(板材)が、上下の金型で板厚方向に圧縮されることにより、前記母材が半径方向外側に塑性流動して、リベット26のかしめ部が形成されるような機構を利用している。
このため、5000系アルミニウム合金等の高強度板材からなる缶蓋材を厚み0.18〜0.23mmに薄肉化すると、リベット26の材料の厚みも少なくなるため、かしめ加工時の塑性流動も減少し、かしめ深さdが十分確保できなくなる。尚、かしめ部の品質はこの他の因子にも依存し、具体的には、最終のかしめ工程では図6に矢印で示す如く、パネル母材がリベット26の中心から径外方向に塑性流動して移動する(逃げる)傾向が生じる。この板材の移動傾向も、缶蓋材を前記の通り高強度化して薄肉化するほど強くなる。これらの複数の理由のため、結果的にかしめ深さdが浅くなり、パネル26とタブ24間の結合力が低下するという問題があった。
特開2007−283364号公報 特許第4515001号公報 特開2006−176146号公報
従って、本発明の目的は、パネルとタブ間の結合力を低下させることなく、缶蓋材の高強度化や薄肉化、ひいては缶の製造コストの低減が可能なタブ付缶蓋のリベット成形方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法が採用した手段は、缶蓋のパネルにニップル部を形成し、このニップル部をタブのインナーランスに形成されたリベット穴に挿入して、当該ニップル部をリベット成形して前記パネルに前記タブを接続するタブ付缶蓋のリベット成形方法において、前記ニップル部を形成する際に、このニップル部の側壁にニップル段差部を形成した上で、当該ニップル部をかしめてリベット成形することを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法が採用した手段は、請求項1に記載のタブ付缶蓋のリベット成形方法において、前記ニップル部の形成が、前記缶蓋のパネルに張出部を形成する張出工程と前記張出部を絞り込む絞り工程とからなり、前記絞り工程において、段差が夫々周設された絞り金型と絞りパンチを用いて当該ニップル部の側壁に前記ニップル段差部を形成することを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法によれば、缶蓋のパネルにニップル部を形成し、このニップル部をタブのインナーランス(中央部)に形成されたリベット穴に挿入して、当該ニップル部をリベット成形して前記パネルに前記タブを接続するタブ付缶蓋のリベット成形方法において、前記ニップル部を形成する際に、このニップル部の側壁にニップル段差部を形成した上で、当該ニップル部をかしめてリベット成形するので、前記ニップル段差部の存在により、前記ニップル部側壁の母材がリベットの中心から径外に塑性流動して逃げるのを阻止されるため、深いかしめ深さが確保される。
その結果、パネルとタブ間の結合力を低下させることなく、缶蓋材の高強度化や薄肉化、ひいては缶の製造コストの低減が可能となる。更に、前記かしめ加工時に、前記ニップル部側壁の母材が、前記ニップル段差部の存在によりリベット部の中心から径外に塑性流動して逃げるのを阻止されるため、缶蓋のパネルに肉余りが生じ難くパネルの平坦度が向上する上、蓋の剛性も高まり、更には蓋に設けられたスコア部(溝部)の開缶性が良くなる効果も得られる。
また、本発明の請求項2に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法によれば、前記ニップル部の形成が、前記缶蓋のパネルに張出部を形成する張出工程と前記張出部を絞り込む絞り工程とからなり、前記絞り工程において、段差が夫々周設された絞り金型と絞りパンチを用いて当該ニップル部の側壁に前記ニップル段差部を形成するので、前記張出部の絞り込みと前記ニップル部のニップル段差部の形成が、一回の絞り加工によって同時成形可能となる。
本発明の実施の形態に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法を工程順に説明するための模式的断面図であって、図(a)は張出工程、図(b)は絞り工程、図(c)はかしめ工程を示す。 図1に示したリベット成形方法により製造されたタブ付缶蓋に係り、図(a)はその平面図、図(b)は図(a)のB−B矢視断面図である。 本発明の実施例に係り、かしめ工程の進行に伴い図1(c)のA部相当においてリベットが形成される様子を示す解析図である。 本発明の実施例に係り、比較例と実施例におけるタブのかしめ深さdを比較して示す図である。 従来例1に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法を工程順に説明するための模式的断面図であって、図(a)は張出工程、図(b)は絞り工程、図(c)はかしめ工程を示す。 図5のかしめ工程において、パネル母材が塑性流動して移動する状態を説明するための模式的断面図である。
先ず、本発明の実施の形態に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法について、以下添付図1,2を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法を工程順に説明するための模式的断面図であって、図(a)は張出工程、図(b)は絞り工程、図(c)はかしめ工程を示す。図2は図1に示したリベット成形方法により製造されたタブ付缶蓋に係り、図(a)はその平面図、図(b)は図(a)のB−B矢視断面図である。
本発明の実施の形態に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法は、ステイオンタブ方式のタブ付缶の缶蓋10において、タブ4をパネル(缶蓋天板)1にリベット6を形成して取り付ける方法に関する。そして、このタブ付缶蓋10のリベット成形方法は、図1に示す如く、パネル1にニップル部3を形成し、このニップル部3をタブ4のインナーランス5に形成されたリベット穴5aに挿入して、当該ニップル部3をリベット成形してパネル1にタブ4を接続している。
パネル1及びタブ4は、アルミニウム合金(以下、アルミ合金と略称する)によって構成されている。このうち、パネル1はアルミニウム薄板(以下、アルミ薄板と略称する)によって構成され、缶蓋の大きさなどによっても相違するが、一般的に、板厚0.23〜0.5mm、好ましくは0.23〜0.33mmの範囲のものが用いられる。また、タブ4の板厚は、0.30〜0.40mmの範囲のものが用いられている。アルミ薄板としては、イージーオープンタイプの缶蓋に使用されているアルミ薄板は全て適用可能であり、例えば、アルミと他の物質との合金用金属、特に、マグネシウム、マンガンなどを少量含む5000系アルミ合金板が好適である。
本発明の実施の形態に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法は、図1に示す通り、張出工程(図(a)参照)、絞り工程(図(b)参照)及びかしめ工程(図(c)参照)の3工程からなり、ニップル部3を形成する際に、このニップル部3の側壁3aにニップル段差部3bを形成した上で、ニップル部3をかしめてリベット6を成形するものである。
即ち、先ず張出工程において、パネル1をパネル支持部13上に載置し、張出金型12によりパネル2を押圧して把持した状態で、張出パンチ11を図1の下方から上方向にプレスして張出部2を形成する。次いで、絞り工程において、段差15aが周設された絞り金型15と段差14aが周設された絞りパンチ14を用いて、パネル1の張出部2にニップル部3を形成するとともに、このニップル部3の側壁3aにニップル段差部3bを形成する。
この絞り工程後のニップル部3の形状は、その後のかしめ工程にてタブ1を確実にかしめ、リベット成形するために必要な形状であるため、使用するタブ1の形状によってほぼ規定され、張出工程に比べ形状の変更代が小さい。リベット成形とはニップル部3を押し潰し、このニップル部3をタブ4のインナーランス5に形成されたリベット穴5aの径よりも拡径することによって、タブ4をパネル1に固定する成形方法であるから、かしめた後のリベット6が十分な径を得るためには、絞り工程後のニップル部3形状は円柱状であることが好ましい。
そして、段差15a,14aが夫々周設された絞り金型15と絞りパンチ14を用いて当該ニップル部3の側壁3aにニップル段差部3bを形成するので、張出部2の絞り込みとニップル段差部3bの形成が、一回の絞り工程において同時成形可能である。
その際、絞りパンチ14や絞り金型15の縦断面における角部や隅部のRは小さい方が好ましい、またタブ4をパネル1に固定するに十分な絞り高さhも必要となる。つまり、絞り工程を一工程で成形する場合、非常に厳しい張出成形を行うことになる。そのため、予備成形として前記張出加工を行った後、絞り加工を行うことによってニップル部3を形成し、急激な成形による割れを防止している。尚、絞り加工の工程は必ずしも1工程で完結する必要はなく、次に述べるリベット6の形状やパネル1を形成する素材の特性、板厚に合わせて数工程で絞り工程を行っても良い。
そして、最後のかしめ工程において、縦断面が凸形状を有するリベットピン16上にパネル1のニップル部3を載置し、このニップル部3をタブ4のインナーランス5に形成されたリベット穴5aに挿入した後、リベットパンチ17によりニップル部3をかしめて拡径する結果、絞り深さdが形成されてリベット6が成形され、パネル1にタブ4が接続される。その際、ニップル段差部3bの存在により、ニップル部3の側壁3aの材料がリベット6の中心から径外方向に塑性流動して逃げるのを阻止されるため、深いかしめ深さdが確保される。
本発明の実施の形態に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法によって製造される缶蓋10は、図2に示す如く、円形のパネル1と、溝状の主スコア18に囲まれた開口片19と、主スコア18の内側に沿うように溝状に形成された補助スコア18aと、その先端4aが開口片19のパネル中心CP側に重なるように配置され、パネル1と一体成形されているリベット6によりパネル中心CPに固定されたタブ4とを備えている。
タブ4は中央部にインナーランス5を有しており、このインナーランス5に形成されているリベット穴5aを介してリベット6に固定されている。そして、タブ4の後端4bが引き起こされることにより、タブ4の先端4aが主スコア18に囲まれた開口片19を押圧し、この押圧動作によって主スコア18が切断され、飲み口が開口される。
タブ4の後端4b側には、開口動作の際、後端4bを引き起こすために指などを挿入するための指孔4cが設けられている。また、タブ4のうち、リベット6を基準にして開口片19と反対側には半円弧状の空間部20が形成されている。インナーランス5を含むタブ4のうち、空間部20と指孔4c以外の部分は連続するように一体成形されている。
図2(b)に示す様に、インナーランス5は平板状に形成されており、空間部20を介してその両側には、内側にカールするように形成されたタブ縁部4dが設けられている。そして、リベット穴5aを有するインナーランス5がパネル1の上面中央部に形成されたリベット6に挟みつけられることによって、タブ4とパネル1とが固定される。
本発明の実施の形態に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法によって製造される缶蓋1は、前記かしめ工程において、ニップル部3の側壁3aの母材が、ニップル段差部3bの存在によりリベット6の中心から径外方向に塑性流動して逃げるのを阻止されるため、かしめ深さdが大きくなりパネル1とタブ4の結合が強固になるほか、缶蓋のパネル1に肉余りが生じ難く、パネル1の平坦度が向上する上、高剛性のものが得られる。更には、パネル1に設けられた主スコア18の開缶性が良好なものが得られる。
次に、下記の材料特性を有する5000系アルミニウム合金である、JIS5182の冷延板を缶蓋、タブの素材として、上記実施の形態に係るリベット成形方法に従ってタブ付缶蓋を製造する解析を行った実施例につき、以下図3,4を参照しながら説明する。図3は本発明の実施例に係り、かしめ工程の進行に伴い図1(c)のA部相当においてリベットが形成される様子を示す解析図、図4は本発明の実施例に係り、比較例と実施例におけるタブのかしめ深さdを比較して示す図である。
<材料特性>
・引張強さ:60MPa
・耐力 :300MPa
・伸び :10%
本解析において、金型、パンチ、支持部及びタブは剛体として扱い、これら剛体とパネル間の摩擦係数は0.15と仮定した。そして、パネル1の素材厚さ=0.230mm、タブ4の素材厚さ=0.35mmとして解析し、得られたタブ4のかしめ深さdを成形良否の指標とした。解析ソフトには、ABAQUAS Standard(SIMULIA社製)を使用した。
先ず実施例では、上記実施の形態に係るリベット成形方法に従って張出工程及び絞り工程に相当する加工の解析に続き、かしめ工程における解析を行い下記の解析結果を得た。即ち、リベットピン16上に載置されたパネル1のニップル部3が、タブ4のインナーランス5に形成されたリベット穴5aに挿入され、リベットパンチ17を圧下してニップル部3のプレスを開始する(図3(a)参照)。このとき、ニップル部3の側壁3aに形成されたニップル段差部3bが、図3(a)の如くリベットピン16の縦断面における角部に合致する、あるいは前記角部よりも若干上に位置する様に配設するのが、かしめ深さdを深くする点から好ましい。
リベットパンチ17を徐々に圧下すると、ニップル部3頂部が下方に変形していくが、その際、ニップル段差部3bの母材は、リベットパンチ17の圧下によりリベット中心から径外に向かう矢印方向に塑性流動する(図3(b)参照)。リベットパンチ17を更に圧下すると、ニップル部3がリベットピン16との間に挟まれて平滑面に近づく(図3(c)参照)。更に、リベットパンチ17を圧下していくとニップル部3が徐々に薄肉化していき、その分のニップル部3の母材が径外方向に移動してかしめ深さdが徐々に発達して、パネル1にリベット6が形成されて来る(図3(d)参照)。
また更に圧下を進行させてリベット6を厚さ0.10mmまで薄肉化すると、それに相当分のリベット6母材が更に径外方向に移動して、かしめ深さdが十分に発達したリベット6が形成され、タブ4とパネル1が接続される(図3(e)参照)。このときのかしめ深さdは0.23mmであった。
一方、比較例では、記述の従来技術に係るリベット成形方法に従い、絞り工程においてニップル部3の側壁3aにニップル段差部3bを設けることなくタブ付缶蓋を製造する以外は、上記実施例と全く同一条件で解析した。その結果、かしめ深さdは0.15mmであった。
即ち、実施例では、絞り工程においてニップル部3の側壁3aにニップル段差部3bを設けたため、このニップル段差部3bの存在により、ニップル部3の側壁3aの母材がリベット6の中心から径外方向に塑性流動して逃げるのを阻止され、図4に示す如く比較例に比べて1.53倍の深いかしめ深さdが確保されることになる。
以上説明した通り、本発明に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法によれば、前記ニップル段差部の存在により、前記ニップル部の側壁の母材がリベットの中心から径外に塑性流動して逃げるのを阻止されるため、深いかしめ深さが確保される。そのため、パネルとタブ間の結合力を低下させることなく、缶蓋材の高強度化や薄肉化、ひいては缶の製造コストの低減が可能となる。
尚、本発明に係るタブ付缶蓋のリベット成形方法は、ビール缶などの陽圧缶或いはコーヒ缶などの負圧缶などのステイオンタブ型の開缶構造を有する缶であれば、何れの缶の製造にも適用可能である。また、缶素材はアルミ缶や鉄缶、或いは鉄缶にアルミ蓋を取り付けた鉄−アルミ複合缶等からなるものでも、缶蓋材、タブ材にアルミニウム合金を用いたものであれば何れも適用できる。この際、缶蓋材、タブ材には、周知の通り、前記缶の用途に応じて、JISの5052、5251、5021、5042、5082、5182などの5000系アルミニウム合金が適用できる。また、缶胴には、3004、3104などの3000系アルミニウム合金が適用できる。
本発明によれば、パネルとタブ間の結合力を低下させることなく、缶蓋材の高強度化や薄肉化、ひいては缶の製造コストの低減が可能なタブ付缶蓋のリベット成形方法を提供できる。従って、缶蓋材の高強度化や薄肉化を目的とする種々の缶の、アルミニウム合金製タブ付缶蓋のリベット成形に適用できる。
CP:パネル中心,
d:かしめ深さ,
h:絞り高さ,
1:パネル, 2:張出部,
3:ニップル部, 3a:側壁, 3b:ニップル段差部,
4:タブ, 4a:先端, 4b:後端,
4c:指孔, 4d:タブ縁部,
5:インナーランス, 5a:リベット穴,
6:リベット,
10:(タブ付)缶蓋, 11:張出パンチ, 12:張出金型,
13:パネル支持部,
14:絞りパンチ, 14a:段差,
15:絞り金型, 15a:段差,
16:リベットピン, 17:リベットパンチ,
18:主スコア, 18a:補助スコア,
19:開口片, 20:空間部

Claims (2)

  1. 缶蓋のパネルにニップル部を形成し、このニップル部をタブのインナーランスに形成されたリベット穴に挿入して、当該ニップル部をリベット成形して前記パネルに前記タブを接続するタブ付缶蓋のリベット成形方法において、
    前記ニップル部を形成する際に、このニップル部の側壁にニップル段差部を形成した上で、当該ニップル部をかしめてリベット成形することを特徴とするタブ付缶蓋のリベット成形方法。
  2. 前記ニップル部の形成が、前記缶蓋のパネルに張出部を形成する張出工程と前記張出部を絞り込む絞り工程とからなり、前記絞り工程において、段差が夫々周設された絞り金型と絞りパンチを用いて当該ニップル部の側壁に前記ニップル段差部を形成することを特徴とする請求項1に記載のタブ付缶蓋のリベット成形方法。




































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