JP2006220732A - 偏光子保護フィルムとその製造方法、偏光板とその製造方法、および画像表示装置 - Google Patents

偏光子保護フィルムとその製造方法、偏光板とその製造方法、および画像表示装置 Download PDF

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奏子 伊藤
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Abstract

【課題】 フィルム搬送性が良好で生産性に優れた偏光子保護フィルムの製造方法、光学的透明性の高い偏光子保護フィルム、外観欠点が少ない偏光板を生産性良く製造する方法とその製造方法から得られる偏光板、および、その偏光板を用いた高品位の画像表示装置を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる偏光子保護フィルムの製造方法は、ポリエステル系樹脂と熱可塑性樹脂とを共押出し成形することにより、ポリエステル系樹脂層と熱可塑性樹脂層とを有するフィルムとする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、偏光子保護フィルムとその製造方法、偏光板とその製造方法、および、その偏光板を少なくとも1枚含む、液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の画像表示装置に関する。
液晶表示装置には、その画像形成方式から液晶パネル表面を形成するガラス基板の両側に偏光板を配置することが必要不可欠である。偏光板は、一般的には、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性材料からなる偏光子の両面に、トリアセチルセルロースなどを用いた偏光子保護フィルムをポリビニルアルコール系接着剤により貼り合せたものが用いられている。
しかしながら、トリアセチルセルロースは耐湿熱性が十分でなく、トリアセチルセルロースフィルムを偏光子保護フィルムとして用いた偏光板を高温または高湿下において使用すると、偏光度や色相等の偏光板の性能が低下するという欠点がある。またトリアセチルセルロースフィルムは斜め方向の入射光に対して位相差を生じる。かかる位相差は、近年、液晶ディスプレイの大型化が進むにしたがって、顕著に視野角特性に影響を及ぼすようになっている。
上記の問題を解決するために、偏光子保護フィルムの材料としてトリアセチルセルロースの代わりに環状オレフィン系樹脂が提案されている。環状オレフィン系樹脂は透湿性が低く、また斜め方向の位相差がほとんど無い。しかし、ポリビニルアルコール系接着剤はトリアセチルセルロースフィルムとポリビニルアルコール系偏光子との接着には優れるが、環状オレフィン系樹脂フィルムとポリビニルアルコール系偏光子との接着性に乏しい。
そこで、環状オレフィン系樹脂フィルムとポリビニルアルコール系偏光子とを接着する方法として、アクリル系粘着剤層を介して接着する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法は加熱圧着が必要であり、加熱時間も長いため、ポリビニルアルコール系偏光子が変色してしまい、偏光板の偏光度が著しく低下してしまうという問題点がある。また、長時間の加熱が必要なため、生産効率が低く、フィルムが変形してしまうという問題点もある。
また、偏光子保護フィルムとして、二軸延伸ポリエステルフィルムが提案されている(特許文献2、3参照)。ポリエステルフィルムは、延伸することでフィルム自体の強度が向上することが知られているが、一方でフィルムの位相差が増す。偏光板用の偏光子保護フィルムとして用いる場合、このような位相差が生じると、液晶表示画面の着色や色ムラが顕著になり、好ましくない。また、ポリエステル系樹脂フィルムとしては、複屈折の点から未延伸のものが好ましいが、未延伸のものはフィルム強度が十分でなく、偏光板自体の強度低下や、生産工程におけるフィルムの搬送性の不安定性から生産性に劣るという問題点があった。
特開平5−212828号公報 特開平8−271733号公報 特開平9−271734号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、(1)フィルム搬送性が良好で生産性に優れた、偏光子保護フィルムを製造する方法を提供すること、(2)その製造方法から得られる光学的透明性の高い偏光子保護フィルムを提供すること、(3)外観欠点が少ない偏光板を生産性良く製造する方法を提供すること、(4)その製造方法から得られる偏光板を提供すること、(5)そのような偏光板を用いた高品位の画像表示装置を提供すること、にある。
ポリエステル系樹脂と熱可塑性樹脂とを共押出し成形することにより、ポリエステル系樹脂層と熱可塑性樹脂層とを有するフィルムとする、偏光子保護フィルムの製造方法。
好ましい実施形態においては、前記熱可塑性樹脂は、ナイロン系樹脂、スチレン系モノマーおよびオレフィン系モノマーをモノマー単位として含有する共重合体のいずれかである。
本発明の別の局面によれば、偏光子保護フィルムが提供される。この偏光子保護フィルムは、本発明の偏光子保護フィルムの製造方法によって得られる。
本発明の別の局面によれば、偏光板の製造方法が提供される。この偏光板の製造方法は、ポリビニルアルコール系樹脂から形成される偏光子を、本発明の偏光子保護フィルムのポリエステル系樹脂層側に接着した後に、熱可塑性樹脂層を剥離する。
好ましい実施形態においては、前記接着が、ポリビニルアルコール系接着剤により行われる。
本発明の別の局面によれば、偏光板が提供される。この偏光板は、本発明の偏光板の製造方法によって得られる。
好ましい実施形態においては、最外層の少なくとも一方として粘着剤層を有する。
本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、本発明の偏光板を少なくとも1枚含む。
本発明によれば、フィルム搬送性が良好で生産性に優れた偏光子保護フィルムの製造方法、光学的透明性の高い偏光子保護フィルム、外観欠点が少ない偏光板を生産性良く製造する方法とその製造方法から得られる偏光板、および、その偏光板を用いた高品位の画像表示装置を提供することができる。特に、光学的透明性に優れて耐溶剤性も高い一方で強度に乏しい(特に未延伸フィルムの場合)という欠点を有するポリエステル系樹脂層に熱可塑性樹脂層を積層した偏光子保護フィルムを製造し、このポリエステル系樹脂層側に偏光子を接着させた後に、熱可塑性樹脂層を剥離することで、強度に乏しいポリエステル系樹脂層を安定的に偏光子に接着させることが可能となり、外観欠点が少ない偏光板、高品位の画像表示装置を提供できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
〔偏光子保護フィルムの製造方法〕
本発明にかかる偏光子保護フィルムの製造方法は、ポリエステル系樹脂と熱可塑性樹脂とを共押出し成形することにより、ポリエステル系樹脂層と熱可塑性樹脂層とを有するフィルムとする。
上記ポリエステル系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルスルホンカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、3,3−ジエチルコハク酸、グルタル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、セバシン酸、スベリン酸、ドデカジカルボン酸などのジカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、デカメチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのジオールを、それぞれ1種を重縮合してなるホモポリマー、またはジカルボン酸1種以上とジオール2種以上を重縮合してなる共重合体、あるいはジカルボン酸2種以上とジオールを1種以上を重縮合してなる共重合体、およびこれらのホモポリマーや共重合体を2種以上ブレンドしてなるブレンド樹脂のいずれかのポリエステル樹脂を挙げることができる。中でも、ポリエチレンテレフタレート樹脂が好ましく用いられる。
上記ポリエステル系樹脂層の厚みは、5〜500μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。5μmより薄いと、破断しやすくなり、偏光板に適用したときの強度に問題が生じる。500μmより厚いと、薄型の光学フィルムに適しない。
上記熱可塑性樹脂は、本発明の効果が得られる限りにおいて任意の適切な熱可塑性樹脂が採用され得るが、本発明の効果を十分に発現させるためには、靭性、すべり性の良い熱可塑性樹脂が好ましく、具体的には、ナイロン系樹脂、スチレン系モノマーおよびオレフィン系モノマーをモノマー単位として含有する共重合体のいずれかである。
上記ナイロン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ナイロン66、ナイロン6、ナイロン612、ナイロン12、ナイロン11、これらの共重合体(例えば、ナイロン12コポリマーなど)、ナイロン系エラストマー(例えば、ナイロン12成分とポリオールの共重合体など)などが挙げられる。
上記スチレン系モノマーおよびオレフィン系モノマーをモノマー単位として含有する共重合体としては、特に限定されないが、例えば、芳香族ビニル化合物重合体ブロックと共役ジエン系化合物重合体ブロックを有するブロック共重合体および/またはその水添物により形成される。前記ブロック共重合体は、スチレン系重合体とイソプレンやブタジエン等の共役ジエン系重合体ブロックまたはその水添物を有することが好ましい。
上記ブロック共重合体としては、例えば、スチレン・ブタジエン(SB)、スチレン・イソプレン(SI)等のスチレン−ジエン系AB型ブロック共重合体(ジブロック共重合体);スチレン・ブタジエン・スチレン(SBS)、スチレン・イソプレン・スチレン(SIS)等のスチレン系ABA型ブロック共重合体(トリブロック共重合体);スチレン・ブタジエン・スチレン・ブタジエン(SBSB)、スチレン・イソプレン・スチレン・イソプレン(SISI)等のスチレン系ABAB型ブロック共重合体(テトラブロック共重合体);スチレン・ブタジエン・スチレン・ブタジエン・スチレン(SBSBS)、スチレン・イソプレン・スチレン・イソプレン・スチレン(SISIS)等のスチレン系ABABA型ブロック共重合体(ペンタブロック共重合体);さらには、これ以上のAB繰り返し単位を有するスチレン−ジエン系マルチブロック共重合体;などが挙げられる。市販品としては、クリアレジンシリーズ(電気化学工業(株)製)などが挙げられる。
上記ブロック共重合体としては、エチレン性二重結合を水添した水添物を用いるのが好ましい。例えば、スチレン・エチレン−ブチレン共重合体(SEB)、スチレン・エチレン−プロピレン共重合体(SEBS)、スチレン・エチレン−プロピレン共重合体・スチレン(SEPS)、スチレン・エチレン−ブチレン共重合体・スチレン・エチレン−ブチレン共重合体(SEBSEB)等が挙げられる。上記ブロック共重合体の水添物の市販品としては、例えば、タフテックHシリーズ、(旭化成(株)製)、クレイトンGシリーズ(シェルジャパン(株)製)、セプトンシリーズ((株)クラレ製)などが挙げられる。
また、上記ブロック共重合体および/またはその水添物は、官能基(a)を有するものを用いることができる。官能基(a)としては、カルボキシル基またはその誘導体が挙げられる。カルボキシル等は、たとえば、マレイン酸等を付加することにより導入することができる。カルボキシル基またはその誘導体を有するブロック共重合体の水添物の市販品としては、例えば、タフテックMシリーズ(旭化成(株)製)、クレイトンFG1901X(シェルジャパン(株)製)等が挙げられる。また、官能基(a)としては、エポキシ基が挙げられる。エポキシ基は、グリシジル(メタ)アクリレートをグラフト重合させることにより導入することができる。
上記熱可塑性樹脂層の厚みは、5〜500μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。5μmより薄いと、剥離の際に破断しやすくなる。500μmより厚いと、フィルムの搬送性は変わらない一方でコスト高になる。
本発明にかかる偏光子保護フィルムの製造方法においては、ポリエステル系樹脂と熱可塑性樹脂とを共押出し成形する。
共押出し成形は、ドライラミネーション法のように、加工時に使用される接着剤中の溶媒、例えばドライラミネーション用の接着剤中の有機溶剤を乾燥、飛散させる必要が無く、溶媒乾燥工程が不要であり、生産性に優れる。具体的には、Tダイに連結した2台の押出し機の内、1台にポリエステル系樹脂を、他の1台に熱可塑性樹脂をそれぞれ供給し、溶融混練後、押出し、水冷して引き取り、積層フィルムを成形する方法を例示できる。各樹脂層の溶融に用いる押出し機のスクリュータイプは単軸または2軸であってもよく、各樹脂に最適な可塑剤または酸化防止剤などの添加剤を添加しても良い。
成形温度は適宜設定できるが、樹脂のガラス転移温度をTg(℃)とした場合、(Tg+80)℃〜(Tg+150)℃が好ましく、(Tg+100)℃〜(Tg+130)℃がより好ましい。成形温度が低すぎると、樹脂の流動性がなく、成形できなくなるおそれがある。成形温度が高すぎると、樹脂粘度が低くなり、成形物の厚み不均一等の生産安定性に問題が生じるおそれがある。多層成形物の場合、よりガラス転移温度の高い樹脂に設定するのが好ましい。
共押出し成形によれば、接着剤層を介さないため、接着剤中の溶媒の乾燥、飛散させる工程が不要であり、生産性に優れる。また、直接二種類の樹脂が接することにより、接着剤層の劣化による接着力の低下や光学特性の低下といった接着剤層に起因する耐久性低下を抑止できる。
〔偏光子保護フィルム〕
上記の方法によって、ポリエステル系樹脂層と熱可塑性樹脂層とを有するフィルム(偏光子保護フィルム)が得られる。得られた積層フィルムにおいて、ポリエステル系樹脂層と熱可塑性樹脂層の剥離強度は、好ましくは5N以下であり、より好ましくは3N以下であり、さらに好ましくは0.1〜1Nである。
上記ポリエステル系樹脂層上には、シランカップリング剤やチタンカップリング剤などのカップリング剤、そのカップリング剤を効率よく反応させるためのチタン系、錫系等の触媒を積層することができる。これにより偏光子と偏光子保護フィルムとの接着力をより強固にすることができる。また上記熱可塑性樹脂層には他の添加剤を加えてもよい。具体的には、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂などの粘着付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤などの安定剤等が挙げられる。
本発明の偏光子保護フィルムの厚みは、ポリエステル系樹脂層と熱可塑性樹脂層の2層において、好ましくは5〜500μmであり、より好ましくは5〜200μmである。
〔偏光板の製造方法〕
本発明にかかる偏光板の製造方法は、ポリビニルアルコール系樹脂から形成される偏光子を、本発明の偏光子保護フィルム(すなわち、ポリエステル系樹脂層と熱可塑性樹脂層とを有するフィルム)のポリエステル系樹脂層側に接着した後に、熱可塑性樹脂層を剥離する。熱可塑性樹脂層の剥離方法は、特に限定されず、任意の剥離方法を適用してよい。なお、熱可塑性樹脂層の剥離は、ポリビニルアルコール系樹脂から形成される偏光子を、本発明の偏光子保護フィルムのポリエステル系樹脂層側に接着した後であれば、いつの時点で行ってもよい。
上記ポリビニルアルコール系樹脂から形成される偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性物質(代表的には、ヨウ素、二色性染料)で染色して一軸延伸したものが用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを構成するポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、好ましくは100〜5000、さらに好ましくは1400〜4000である。偏光子を構成するポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、任意の適切な方法(例えば、樹脂を水または有機溶媒に溶解した溶液を流延成膜する流延法、キャスト法、押出法)で成形され得る。偏光子の厚みは、偏光板が用いられるLCDの目的や用途に応じて適宜設定され得るが、代表的には5〜80μmである。
偏光子の製造方法としては、目的、使用材料および条件等に応じて任意の適切な方法が採用され得る。代表的には、上記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、膨潤、染色、架橋、延伸、水洗、および乾燥工程からなる一連の製造工程に供する方法が採用される。乾燥工程を除く各処理工程においては、それぞれの工程に用いられる溶液を含む浴中にポリビニルアルコール系樹脂フィルムを浸漬することにより処理を行う。膨潤、染色、架橋、延伸、水洗、および乾燥の各処理の順番、回数および実施の有無は、目的、使用材料および条件等に応じて適宜設定され得る。例えば、いくつかの処理を1つの工程で同時に行ってもよく、特定の処理を省略してもよい。より詳細には、例えば延伸処理は、染色処理の後に行ってもよく、染色処理の前に行ってもよく、膨潤処理、染色処理および架橋処理と同時に行ってもよい。また例えば、架橋処理を延伸処理の前後に行うことが、好適に採用され得る。また例えば、水洗処理は、すべての処理の後に行ってもよく、特定の処理の後のみに行ってもよい。
膨潤工程は、代表的には、上記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを水で満たした処理浴(膨潤浴)中に浸漬することにより行われる。この処理により、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄するとともに、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させることで染色ムラ等の不均一性を防止し得る。膨潤浴には、グリセリンやヨウ化カリウム等が適宜添加され得る。膨潤浴の温度は、代表的には20〜60℃程度であり、膨潤浴への浸漬時間は、代表的には0.1〜10分程度である。
染色工程は、代表的には、上記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素等の二色性物質を含む処理浴(染色浴)中に浸漬することにより行われる。染色浴の溶液に用いられる溶媒は、水が一般的に使用されるが、水と相溶性を有する有機溶媒が適量添加されていてもよい。二色性物質は、溶媒100重量部に対して、代表的には0.1〜1.0重量部の割合で用いられる。二色性物質としてヨウ素を用いる場合には、染色浴の溶液は、ヨウ化物等の助剤をさらに含有することが好ましい。染色効率が改善されるからである。助剤は、溶媒100重量部に対して、好ましくは0.02〜20重量部、さらに好ましくは2〜10重量部の割合で用いられる。ヨウ化物の具体例としては、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタンが挙げられる。染色浴の温度は、代表的には20〜70℃程度であり、染色浴への浸漬時間は、代表的には1〜20分程度である。
架橋工程は、代表的には、上記染色処理されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、架橋剤を含む処理浴(架橋浴)中に浸漬することにより行われる。架橋剤としては、任意の適切な架橋剤が採用され得る。架橋剤の具体例としては、ホウ酸、ホウ砂等のホウ素化合物、グリオキザール、グルタルアルデヒド等が挙げられる。これらは、単独で、または組み合わせて使用され得る。架橋浴の溶液に用いられる溶媒は、水が一般的に使用されるが、水と相溶性を有する有機溶媒が適量添加されていてもよい。架橋剤は、溶媒100重量部に対して、代表的には1〜10重量部の割合で用いられる。架橋剤の濃度が1重量部未満の場合には、十分な光学特性を得ることができない場合が多い。架橋剤の濃度が10重量部を超える場合には、延伸時にフィルムに発生する延伸力が大きくなり、得られる偏光板が収縮してしまう場合がある。架橋浴の溶液は、ヨウ化物等の助剤をさらに含有することが好ましい。面内に均一な特性が得られやすいからである。助剤の濃度は、好ましくは0.05〜15重量%、さらに好ましくは0.5〜8重量%である。ヨウ化物の具体例は、染色工程の場合と同様である。架橋浴の温度は、代表的には20〜70℃程度、好ましくは40〜60℃である。架橋浴への浸漬時間は、代表的には1秒〜15分程度、好ましくは5秒〜10分である。
延伸工程は、上記のように、いずれの段階で行ってもよい。具体的には、染色処理の後に行ってもよく、染色処理の前に行ってもよく、膨潤処理、染色処理および架橋処理と同時に行ってもよく、架橋処理の後に行ってもよい。ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの累積延伸倍率は、5倍以上にすることが必要であり、好ましくは5〜7倍、さらに好ましくは5〜6.5倍である。累積延伸倍率が5倍未満である場合には、高偏光度の偏光板を得ることが困難となる場合がある。累積延伸倍率が7倍を超える場合には、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム(偏光子)が破断しやすくなる場合がある。延伸の具体的な方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば、湿式延伸法を採用した場合には、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、処理浴(延伸浴)中で所定の倍率に延伸する。延伸浴の溶液としては、水または有機溶媒(例えば、エタノール)などの溶媒中に、各種金属塩、ヨウ素、ホウ素または亜鉛の化合物を添加した溶液が好適に用いられる。
水洗工程は、代表的には、上記各種処理を施されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、処理浴(水洗浴)中に浸漬することにより行われる。水洗工程により、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの不要残存物を洗い流すことができる。水洗浴は、純水であってもよく、ヨウ化物(例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム)の水溶液であってもよい。ヨウ化物水溶液の濃度は、好ましくは0.1〜10質量%である。ヨウ化物水溶液には、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などの助剤を添加してもよい。水洗浴の温度は、好ましくは10〜60℃、さらに好ましくは30〜40℃である。浸漬時間は、代表的には1秒〜1分である。水洗工程は1回だけ行ってもよく、必要に応じて複数回行ってもよい。複数回実施する場合、各処理に用いられる水洗浴に含まれる添加剤の種類や濃度は適宜調整され得る。例えば、水洗工程は、ポリマーフィルムをヨウ化カリウム水溶液(0.1〜10質量%、10〜60℃)に1秒〜1分浸漬する工程と、純水ですすぐ工程とを含む。
乾燥工程としては、任意の適切な乾燥方法(例えば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥)が採用され得る。例えば、加熱乾燥の場合には、乾燥温度は代表的には20〜80℃であり、乾燥時間は代表的には1〜10分である。以上のようにして、偏光子が得られる。
偏光子保護フィルムと偏光子の接着方法には、接着剤を用いる方法、粘着剤を用いる方法、熱圧着する方法等が挙げられるが、特に限定はない。好ましく用いられるのは、接着剤を用いる方法である。この接着剤は、ポリビニルアルコール系接着剤が好ましい。ポリビニルアルコール系接着剤は、ポリビニルアルコール系樹脂と架橋剤を含有する。
上記ポリビニルアルコール系樹脂は、特に限定されないが、例えば、ポリ酢酸ビニルをケン化して得られたポリビニルアルコール;その誘導体;更に酢酸ビニルと共重合性を有する単量体との共重合体のケン化物;ポリビニルアルコールをアセタール化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エステル化等した変性ポリビニルアルコール;などが挙げられる。前記単量体としては、(無水)マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸及びそのエステル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン、(メタ)アリルスルホン酸(ソーダ)、スルホン酸ソーダ(モノアルキルマレート)、ジスルホン酸ソーダアルキルマレート、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミドアルキルスルホン酸アルカリ塩、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピロリドン誘導体等が挙げられる。これらポリビニルアルコール系樹脂は1種のみ用いても良いし2種以上を併用しても良い。
上記ポリビニルアルコール系樹脂は、接着性の点からは、平均重合度が好ましくは100〜3000、より好ましくは500〜3000であり、平均ケン化度が好ましくは85〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%である。
上記ポリビニルアルコール系樹脂としては、アセトアセチル基を有するポリビニルアルコール系樹脂を用いることができる。アセトアセチル基を有するポリビニルアルコール系樹脂は、反応性の高い官能基を有するポリビニルアルコール系接着剤であり、偏光板の耐久性が向上する点で好ましい。
アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリビニルアルコール系樹脂とジケテンとを公知の方法で反応して得られる。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂を酢酸等の溶媒中に分散させておき、これにジケテンを添加する方法、ポリビニルアルコール系樹脂をジメチルホルムアミドまたはジオキサン等の溶媒にあらかじめ溶解しておき、これにジケテンを添加する方法等が挙げられる。また、ポリビニルアルコールにジケテンガスまたは液状ジケテンを直接接触させる方法が挙げられる。
アセトアセチル基を有するポリビニルアルコール系樹脂のアセトアセチル基変性度は、0.1モル%以上であれば特に制限はない。0.1モル%未満では接着剤層の耐水性が不十分であり不適当である。アセトアセチル基変性度は、好ましくは0.1〜40モル%、さらに好ましくは1〜20モル%である。アセトアセチル基変性度が40モル%を超えると架橋剤との反応点が少なくなり、耐水性の向上効果が小さい。アセトアセチル基変性度はNMRにより測定した値である。
上記架橋剤としては、ポリビニルアルコール系接着剤に用いられているものを特に制限なく使用できる。
架橋剤は、ポリビニルアルコール系樹脂と反応性を有する官能基を少なくとも2つ有する化合物を使用できる。例えば、エチレンジアミン、トリエチレンアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレン基とアミノ基を2個有するアルキレンジアミン類(なかでもヘキサメチレンジアミンが好ましい);トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリメチレンプロパントリレンジイソシアネートアダクト、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネートおよびこれらのケトオキシムブロック物またはフェノールブロック物等のイソシアネート類;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジまたはトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等のエポキシ類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド等のモノアルデヒド類;グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、マレインジアルデヒド、フタルジアルデヒド等のジアルデヒド類;メチロール尿素、メチロールメラミン、アルキル化メチロール尿素、アルキル化メチロール化メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物等のアミノ−ホルムアルデヒド樹脂;更にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、鉄、ニッケル等の二価金属、又は三価金属の塩及びその酸化物;などが挙げられる。架橋剤としては、メラミン系架橋剤が好ましく、特にメチロールメラミンが好適である。
上記架橋剤の配合量は、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1〜35重量部、より好ましくは10〜25重量部である。一方、耐久性をより向上させるには、ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、架橋剤を30重量部を超え46重量部以下の範囲で配合することができる。特に、アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂を用いる場合には、架橋剤の使用量を30重量部を超えて用いるのが好ましい。架橋剤を30重量部を超え46重量部以下の範囲で配合することにより、耐水性が向上する。
なお、上記ポリビニルアルコール系接着剤には、さらにシランカップリング剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤、各種粘着付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐加水分解安定剤などの安定剤等を配合することもできる。
本発明の偏光子保護フィルムは、偏光子と接する面に接着性向上のために易接着処理を施すことができる。易接着処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、低圧UV処理、ケン化処理等の表面処理やアンカー層を形成する方法が挙げられ、これらを併用することもできる。これらの中でも、コロナ処理、アンカー層を形成する方法、およびこれらを併用する方法が好ましい。
上記アンカー層としては、例えば、反応性官能基を有するシリコーン層が挙げられる。反応性官能基を有するシリコーン層の材料は、特に制限されないが、例えば、イソシアネート基含有のアルコキシシラノール類、アミノ基含有アルコキシシラノール類、メルカプト基含有アルコキシシラノール類、カルボキシ含有アルコキシシラノール類、エポキシ基含有アルコキシシラノール類、ビニル型不飽和基含有アルコキシシラノール類、ハロゲン基含有アルコキシラノール類、イソシアネート基含有アルコキシシラノール類が挙げられ、アミノ系シラノールが好ましい。さらに上記シラノールを効率よく反応させるためのチタン系触媒や錫系触媒を添加することにより、接着力を強固にすることができる。また上記反応性官能基を有するシリコーンに他の添加剤を加えてもよい。具体的にはさらにはテルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン-フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂などの粘着付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤などの安定剤等を用いても良い。
上記反応性官能基を有するシリコーン層は公知の技術により塗工、乾燥して形成される。シリコーン層の厚みは、乾燥後で、好ましくは1〜100nm、さらに好ましくは10〜50nmである。塗工の際、反応性官能基を有するシリコーンを溶剤で希釈してもよい。希釈溶剤は特に制限はされないが、アルコール類があげられる。希釈濃度は特に制限されないが、好ましくは1〜5重量%、より好ましくは1〜3重量%である。
上記接着剤を偏光子保護フィルムのポリエステル系樹脂フィルム側、偏光子のいずれかの側または両側に塗布することにより、接着剤層が形成される。偏光子保護フィルムのポリエステル系樹脂フィルム側と偏光子とを貼り合せた後には、乾燥工程を施し、塗布乾燥層からなる接着剤層を形成する。接着剤層を形成した後にこれを貼り合わせることもできる。偏光子と偏光子保護フィルムの貼り合わせは、ロールラミネーター等により行うことができる。加熱乾燥温度、乾燥時間は接着剤の種類に応じて適宜決定される。
接着剤層の厚みは、乾燥後の厚みで厚くなりすぎると、偏光子保護フィルムの接着性の点で好ましくないことから、好ましくは0.01〜10μm、さらに好ましくは0.03〜5μmである。
偏光子への偏光子保護フィルムの貼り合わせは、偏光子の両面に、前記偏光子保護フィルムのポリエステル系樹脂フィルム側で接着することができる。
また、偏光子の偏光子保護フィルムの貼り合わせは、偏光子の片面に前記偏光子保護フィルムのポリエステル系樹脂フィルム側で接着し、もう一方の片面にセルロース系樹脂を貼り合わせることができる。
上記セルロール系樹脂は特には限定されないが、トリアセチルセルロールが透明性、接着性の点で好ましい。セルロース系樹脂の厚さは、好ましくは30〜100μm、より好ましくは40〜80μmである。厚さが30μmより薄いとフィルム強度が低下し作業性が劣り、100μmより厚いと耐久性において光透過率の低下が著しくなる。
〔偏光板〕
以上のように、偏光子を偏光子保護フィルムのポリエステル系樹脂層側に接着した後、熱可塑性樹脂層を剥離することによって、本発明の偏光板が得られる。
本発明にかかる偏光板は、最外層の少なくとも一方として粘着剤層を有していても良い(このような偏光板を粘着型偏光板と称することがある)。特に好ましい形態として、上記偏光子保護フィルムのポリエステル系樹脂層に、他の光学フィルムや液晶セル等の他部材と接着するための粘着剤層を設けることができる。
上記粘着剤層を形成する粘着剤は、特に限定されないが、例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用い得る。特に、炭素数が4〜12のアクリル系ポリマーよりなるアクリル系粘着剤が好ましい。
また上記に加えて、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる液晶表示装置の形成性などの点より、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着剤層が好ましい。
上記粘着剤層は、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤などの粘着剤層に添加されることの添加剤を含有していてもよい。
また微粒子を含有して光拡散性を示す粘着剤層などであってもよい。
上記粘着剤層の付設は、適宜な方式で行いうる。その例としては、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒にベースポリマーまたはその組成物を溶解又は分散させた10〜40重量%程度の粘着剤溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で偏光板上または光学フィルム上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着剤層を形成してそれを偏光子保護フィルム面に移着する方式などがあげられる。
粘着剤層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層として偏光板の片面又は両面に設けることもできる。また両面に設ける場合に、偏光板の表裏において異なる組成や種類や厚さ等の粘着剤層とすることもできる。
粘着剤層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、好ましくは1〜40μmであり、より好ましくは5〜30μmであり、特に好ましくは10〜25μmである。1μmより薄いと耐久性が悪くなり、また、40μmより厚くなると発泡などによる浮きや剥がれが生じやすく外観不良となる。
上記偏光子保護フィルムと上記粘着剤層との間の密着性を向上させるために、その層間にアンカー層を設けることも可能である。
上記アンカー層としては、好ましくは、ポリウレタン、ポリエステル、分子中にアミノ基を含むポリマー類から選ばれるアンカー層が用いられ、特に好ましくは分子中にアミノ基を含んだポリマー類が使用される。分子中にアミノ基を含んだポリマーは、分子中のアミノ基が、粘着剤中のカルボキシル基や、導電性ポリマー中の極性基と反応もしくはイオン性相互作用などの相互作用を示すため、良好な密着性が確保される。
分子中にアミノ基を含むポリマー類としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリジン、前述アクリル系粘着剤の共重合モノマーで示したジメチルアミノエチルアクリレート等の含アミノ基含有モノマーの重合体などを挙げることができる。
上記アンカー層に帯電防止性を付与するために、帯電防止剤を添加することもできる。帯電防止性付与のための帯電防止剤としては、イオン性界面活性剤系、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリキノキサリン等の導電ポリマー系、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム等の金属酸化物系などが挙げられるが、特に光学特性、外観、帯電防止効果、および帯電防止効果の熱時、加湿時での安定性という観点から、導電性ポリマー系が好ましく使用される。この中でも、ポリアニリン、ポリチオフェンなどの水溶性導電性ポリマー、もしくは水分散性導電性ポリマーが特に好ましく使用される。これは、帯電防止層の形成材料として水溶性導電性ポリマーや水分散性導電性ポリマーを用いた場合、塗布工程に際して有機溶剤による光学フィルム基材の変質を抑える事が出来るためである。
なお本発明において、上記した偏光板を形成する偏光子や偏光子保護フィルム等、また粘着剤層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
本発明の偏光板は、液晶セルの視認側、バックライト側のどちらか片側に設けても、両側に設けてもよく、限定されない。
〔画像表示装置〕
次に、本発明の画像表示装置について説明する。本発明の画像表示装置は本発明の偏光板を少なくとも1枚含む。ここでは一例として液晶表示装置について説明するが、本発明が偏光板を必要とするあらゆる表示装置に適用され得ることはいうまでもない。本発明の偏光板が適用可能な画像表示装置の具体例としては、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PD)、電界放出ディスプレイ(FED:Field Emission Display)のような自発光型表示装置が挙げられる。図6は、本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。図示例では透過型液晶表示装置について説明するが、本発明が反射型液晶表示装置等にも適用されることはいうまでもない。
液晶表示装置100は、液晶セル10と、液晶セル10を挟んで配された位相差フィルム20、20’と、位相差フィルム20、20’の外側に配された偏光板30、30’と、導光板40と、光源50と、リフレクター60とを備える。偏光板30、30’は、その偏光軸が互いに直交するようにして配置されている。液晶セル10は、一対のガラス基板11、11’と、該基板間に配された表示媒体としての液晶層12とを有する。一方の基板11には、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子(代表的にはTFT)と、このアクティブ素子にゲート信号を与える走査線およびソース信号を与える信号線とが設けられている(いずれも図示せず)。他方のガラス基板11’には、カラーフィルターを構成するカラー層と遮光層(ブラックマトリックス層)とが設けられている(いずれも図示せず)。基板11、11’の間隔(セルギャップ)は、スペーサー13によって制御されている。本発明の液晶表示装置においては、偏光板30、30’の少なくとも1つとして、上記記載の本発明の偏光板が採用される。
例えば、TN方式の場合には、このような液晶表示装置100は、電圧無印加時には液晶層12の液晶分子が、偏光軸を90度ずらすような状態で配列している。そのような状態においては、偏光板によって一方向の光のみが透過した入射光は、液晶分子によって90度ねじられる。上記のように、偏光板はその偏光軸が互いに直交するようにして配置されているので、他方の偏光板に到達した光(偏光)は、当該偏光板を透過する。したがって、電圧無印加時には、液晶表示装置100は白表示を行う(ノーマリホワイト方式)。一方、このような液晶表示装置100に電圧を印加すると、液晶層12内の液晶分子の配列が変化する。その結果、他方の偏光板に到達した光(偏光)は、当該偏光板を透過できず、黒表示となる。このような表示の切り替えを、アクティブ素子を用いて画素ごとに行うことにより、画像が形成される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例には限定されない。なお、特に示さない限り、実施例中の部およびパーセントは重量基準である。評価は以下のようにして行った。
〈偏光子保護フィルムと偏光子の接着性〉
偏光板(100mm×100mm)に手でひねりを加えてねじ切ったときの状態を以下の基準で評価した。
○:偏光子と偏光子保護フィルムとが一体化して剥がれが生じない。
△:偏光子と偏光子保護フィルムと端部に剥がれが認められる。
×:偏光子と偏光子保護フィルムとの間に剥がれが認められる。
〈偏光板外観〉
得られた偏光板の外観を評価した。評価は、50mm×50mmの偏光板に対して下記基準で目視により行った。
○:浮きやスジなどが一ヶ所もない。
×:浮きやスジが見られない。
浮きとは偏光子−偏光子保護フィルム間が密着していない状態であり、スジとは偏光子保護フィルム、または偏光子がごく少量面積ではあるが、自身で接着していることを意味する。
〈剥離性〉
熱可塑性樹脂層付きの偏光板を25mm×100mmの大きさに切断した後、ポリエステル系樹脂層と熱可塑性樹脂層の間に切り目を入れた。当該サンプルを、引張り試験機を用いて、サンプルの切り目からポリエステル系樹脂層側と熱可塑性樹脂層側をそれぞれチャックで挟み込み、180°剥離、引張り速度300mm/minにて、室温雰囲気(25℃)にて、剥離力の測定を行った。
○:5N/25mm以下
×:5N/25mmより大
〈偏光子保護フィルムのフィルム搬送性〉
偏光板を作製する際の、偏光子保護フィルムのフィルム搬送性について評価した。
○:搬送中に破断が生じず、搬送性が良好であった。
×:搬送中に破断が生じた。
〔実施例1〕
(偏光子)
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを、5重量%(重量比:ヨウ素/ヨウ化カリウム=1/10)のヨウ素水溶液中で染色した。次いで、3重量%のホウ酸および2重量%ヨウ化カリウムを含む水溶液に浸漬し、さらに4重量%のホウ酸および3重量%のヨウ化カリウムを含む水溶液中で5.5倍まで延伸した後、5重量%のヨウ化カリウム水溶液に浸漬した。その後、40℃のオーブンで3分間乾燥を行い、厚さ30μmの偏光子を得た。
(偏光子保護フィルムの作製)
Tダイに連結する2台の押出機に、ポリエチレンテレフタレート(Tg=70℃)とナイロン12(Tg=50℃)をそれぞれ供給し、溶融混練後、成形温度200℃にて2層化されるようにTダイから押出して、冷却ロールで水冷して引取り、厚み40μm(各層の厚みは、ポリエチレンテレフタレート:ナイロン12=1:1)からなるフィルムを得た。この後、アクリル樹脂面に放電量133w・min/mにてコロナ処理を施した。
(易接着層)
東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のシランカップリング剤(APZ−6601)100部に対しイソプロピルアルコールを66.7部加えることにより調製した溶液を、上記で得られたフィルムのコロナ処理面にワイヤーバー#5で塗布し揮発分を蒸発させた。蒸発後のアンカー層の厚みは50nmであった。
(接着剤)
アセトアセチル基変性したポリビニルアルコール樹脂100重量部(アセチル化度13%)に対してメチロールメラミン20重量部を含む水溶液を、濃度0.5重量%になるように調整したポリビニルアルコール系接着剤水溶液を調整した。
(偏光板の作製)
偏光子の両面に上記偏光子保護フィルムを、上記偏光子保護フィルムのポリエチレンテレフタレート樹脂面が接するようにポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合わせた。ポリビニルアルコール系接着剤は、それぞれポリエチレンテレフタレート樹脂面側に塗布し、70℃で10分間乾燥させて、熱可塑性樹脂層付きの偏光板を得た。最後に熱可塑性樹脂層を剥離して、本発明の偏光板を得た。
(評価)
得られた偏光板における(1)偏光子保護フィルムと偏光子の接着性、(2)外観、(3)剥離性、および、(4)偏光子保護フィルムのフィルム搬送性、を評価した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
(偏光板の作製)
実施例1において、ナイロン12に代えてスチレン−ブタジエン共重合体(Tg=−44℃)を用いた以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
(評価)
得られた偏光板における(1)偏光子保護フィルムと偏光子の接着性、(2)外観、(3)剥離性、および、(4)偏光子保護フィルムのフィルム搬送性、を評価した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
(偏光板の作製)
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートのみで偏光子保護フィルムを作製した以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
(評価)
得られた偏光板における(1)偏光子保護フィルムと偏光子の接着性、(2)外観、(3)剥離性、および、(4)偏光子保護フィルムのフィルム搬送性、を評価した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
(偏光板の作製)
実施例1において、ナイロン12に代えてビスフェノールA型ポリカーボネート(Tg=150℃)を用いた以外は、実施例1と同様にして偏光板を得た。
(評価)
得られた偏光板における(1)偏光子保護フィルムと偏光子の接着性、(2)外観、(3)剥離性、および、(4)偏光子保護フィルムのフィルム搬送性、を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2006220732
本発明の偏光子保護フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の偏光子保護フィルムを用いた熱可塑性樹脂層付き偏光板の一例を示す断面図である。 本発明の製造方法で得られる偏光板の一例を示す断面図である。 本発明の偏光子保護フィルムを用いた熱可塑性樹脂層付き偏光板の一例を示す断面図である。 本発明の製造方法で得られる偏光板の一例を示す断面図である。 本発明の好ましい実施形態による液晶表示装置の概略断面図である。
符号の説明
1 偏光子
2 接着剤層
3、3´ 偏光子保護フィルム
a ポリエステル系樹脂層
b 熱可塑性樹脂層
10 液晶セル
11、11´ ガラス基板
12 液晶層
13 スペーサー
20、20´ 位相差フィルム
30、30´ 偏光板
31 偏光フィルム
32 接着剤層
33 透明性保護フィルム
34 接着剤層
35 第2の透明性保護フィルム
40 導光板
50 光源
60 リフレクター
100 液晶表示装置

Claims (8)

  1. ポリエステル系樹脂と熱可塑性樹脂とを共押出し成形することにより、ポリエステル系樹脂層と熱可塑性樹脂層とを有するフィルムとする、偏光子保護フィルムの製造方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂は、ナイロン系樹脂、スチレン系モノマーおよびオレフィン系モノマーをモノマー単位として含有する共重合体のいずれかである、請求項1に記載の偏光子保護フィルムの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法によって得られる、偏光子保護フィルム。
  4. ポリビニルアルコール系樹脂から形成される偏光子を、請求項3に記載の偏光子保護フィルムのポリエステル系樹脂層側に接着した後に、熱可塑性樹脂層を剥離する、偏光板の製造方法。
  5. 前記接着が、ポリビニルアルコール系接着剤により行われる、請求項4に記載の偏光板の製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の製造方法によって得られる、偏光板。
  7. 最外層の少なくとも一方として粘着剤層を有する、請求項6に記載の偏光板。
  8. 請求項6または7に記載の偏光板を少なくとも1枚含む、画像表示装置。

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